JP2018130859A - 加飾シート、及び、その製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[加飾シート]
本発明の第一の実施形態にかかる加飾シートについて、図1を参照して説明する。本明細書において、「サテンめっき調」とは、サテンめっき加工により得られる、金属の質感を有し、マット調で、かつ、光沢感を有する質感を指すものとする。
本発明の第一の実施形態にかかる加飾シートの製造方法について、図1〜図4を参照して説明する。本実施形態の加飾シートの製造方法は、前述した加飾シート1を製造するものであり、加飾シート1を構成する各層の材料等は前述した加飾シート1と同様のものを用いることができる。
[加飾シート]
次に、本発明の第二の実施形態にかかる加飾シートについて、図5を参照して説明する。なお、前述した第一の実施形態と同様の構成については同じ符号を使用して、説明を省略する。本実施形態にかかる加飾シート1Aは、図5に示すように、表層である、透明な第1の樹脂層10と、第1の接着層20と、金属層30と、金属保持層70と、第2の接着層40Aと、基材となる第2の樹脂層50と、がこの順で積層されているものである。
前述した加飾シート1Aの製造方法について説明する。加飾シート1Aの製造方法は、前述した加飾シート1の製造方法において、離型フィルム60に代えて金属保持層70を用いるとともに、剥離工程を行わないものである。なお、金属保持層70は、前述したように離型フィルム60と同じものを用いることができるが、第1の接着工程を経て得られた積層物から剥離しないことから、通常、離型剤を塗布しないものが用いられる。
(実施例1)
以下の材料を用いて、加飾シートを製造した。
第1の樹脂層 ポリメチルメタクリレート製、厚さ75μm
第1の接着層 ウレタン樹脂系接着剤(第1の接着剤)、厚さ12μm
金属層 インジウム 厚さ40nm
第2の接着層 ウレタン樹脂系接着剤(第2の接着剤)、厚さ3μm
第2の樹脂層 アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂製、厚さ400μm
離型フィルム ポリエチレンテレフタレート製、厚さ25μm、算術平均高さSa0.106μm(シリコーン系離型剤を0.1μm厚さで塗布した)
実施例1で用いた離型フィルムに代えて、Saが0.142μmのものを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により加飾シートを得た。
実施例1で用いた離型フィルムに代えて、Saが0.273μmのものを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により加飾シートを得た。
実施例1で用いた離型フィルムに代えて、Saが0.324μmのものを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により加飾シートを得た。
実施例1で用いた離型フィルムに代えて、表面に梨地状の凹凸のない平滑なもの(Saが0.012μm)を用いて、また、第1の樹脂層に代えて、表層としてSaが0.270の梨地状の凹凸を有するフィルムを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により加飾シートを得た。
10cm×10cmの平板状の樹脂製部材に、サテンめっき加工を施したものを従来例とした。サテンめっき加工は、常法により行った。
加飾シートの評価は、工業デザイナーの10人の合議体により、室内光下で、従来のサテンめっき加工を施した部材の意匠性と、実施例、比較例により得られた加飾シートの意匠性を比較することにより行った(以下の官能評価は同様の合議体によって行われた)。評価用の加飾シートは、10cm×10cmのシートとした。評価は三段階で行い、評価基準は、サテンめっき加工を施した従来例と同等の意匠性であるものを「○」とし、従来例に近い意匠性であるものを「△」とし、従来例と異なる意匠性であるものを「×」とした。表1に評価結果を示した。
10 第1の樹脂層
20 第1の接着層
30 金属層
31 凹凸
40、40A 第2の接着層
50 第2の樹脂層
60 離型フィルム(離型層)
61 凹凸
70 金属保持層
Claims (9)
- 少なくとも、表層である、透明な第1の樹脂層と、第1の接着層と、金属層と、がこの順で積層されており、
前記金属層が、梨地状の凹凸を有することを特徴とする加飾シート。 - 前記金属層の、前記表層側における前記凹凸の算術平均高さSa(ISO25178)が、0.1μm〜0.4μmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の加飾シート。
- 前記金属層が、すず、及び/又は、インジウムにより構成される蒸着層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加飾シート。
- 前記金属層を挟んで前記第1の接着層とは反対側に、第2の接着層と、基材となる第2の樹脂層と、がこの順でさらに積層されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の加飾シート。
- 前記第1の接着層とは反対側に前記金属層と接して配置され、前記金属層の凹凸に沿った凹凸を前記金属層側の面に有する金属保持層がさらに積層されていることを特徴とする請求項1〜3のずれか1項に記載の加飾シート。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の加飾シートを製造するための加飾シートの製造方法であって、
梨地状の凹凸を有する離型層の表面に金属層を形成する金属層形成工程と、
前記金属層の上に、接着層を介して樹脂層を積層する第1の接着工程と、
前記第1の接着工程を経て得られた積層物から、前記離型層を剥離して取り除く剥離工程と、
を、少なくとも有し、
前記第1の接着工程が、前記第1の接着層と前記第1の樹脂層の組み合わせの積層単位を形成するものである
ことを特徴とする加飾シートの製造方法。 - 請求項4に記載の加飾シートを製造するための加飾シートの製造方法であって、
梨地状の凹凸を有する離型層の表面に金属層を形成する金属層形成工程と、
前記金属層の上に、接着層を介して樹脂層を積層することで、前記第1の接着層と前記第1の樹脂層の組み合わせ、及び、前記第2の接着層と前記第2の樹脂層の組み合わせ、のいずれか一方の組み合わせの積層単位を形成する第1の接着工程と、
前記第1の接着工程を経て得られた積層物から、前記離型層を剥離して取り除く剥離工程と、
前記剥離工程を経て露出した前記金属層の上に、他の接着層を介して他の樹脂層を積層することで、前記組み合わせの内の他方の積層単位を形成する第2の接着工程と、
を有することを特徴とする加飾シートの製造方法。 - 前記離型層の、前記金属層を形成する側における、前記凹凸の算術平均高さSa(ISO25178)が、0.05μm〜0.5μmの範囲内であることを特徴とする請求項6又は7に記載の加飾シートの製造方法。
- 前記金属層形成工程が、すず、及び/又は、インジウムを用いて、蒸着により前記金属層を形成する工程であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の加飾シートの製造方法。
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