JP2018129969A - 電子回路及び過熱検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】特別な温度検出素子を設けることなく発熱部品の温度上昇を検出することができる電子回路及び過熱検出方法を提供する。
【解決手段】基板10上に発熱部品であるパワー半導体Q1が実装された電子回路1であって、パワー半導体Q1を流れる電流の電流経路である配線パターン20の一部に設けられた錫又は錫を含む配線材からなる錫配線部SP1と、錫配線部SP1の抵抗値を錫配線部SP1による電圧降下値として検出する電圧検出部4と、電圧検出部4によって検出される電圧降下値に基づいてパワー半導体Q1の異常過熱を判定する過熱判定部5と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板上に発熱部品が実装されている電子回路及び過熱検出方法に関する。
FET(Field effect transistor)等の発熱量が多い発熱部品が実装された電子回路においては、過熱保護のため、発熱部品の温度上昇を検出する必要がある。
発熱部品に対して過熱検出素子を熱的に密着させて過熱を検出する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、過熱検出素子として、シリコンダイオードやトランジスタを用いること、発熱部品と過熱検出素子を熱的に密着させるため、発熱部品と過熱検出素子とを同一チップ上に形成させるか、はんだ付け等の素子固定接続手段を採用することが記載されている。
また、発熱部品であるモータ駆動ICのリード脚近傍に温度検出素子を配置する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2では、温度検出素子として正特性サーミスタを用いることが記載されている。
特開平4−308416号公報 特開2000−188850号公報
しかしながら、従来技術では、温度上昇検出用の温度検出素子(ダイオード、トランジスタ、サーミスタ等)を設ける必要がある。従って、温度検出素子のコストがかかると共に、部品点数も増えるという問題点があった。
さらに、温度検出素子を設ける場合、発熱部品と温度検出素子を熱的に結合させる必要があり、熱的な結合が不十分であれば発熱部品の温度変化に対して検出値に遅れが生じ、正しく温度を検出することができない。なお、熱的な結合を確保するためには、温度検出素子を発熱部品の近傍に配置したり、機械的に密着させたりする必要がある。この場合、レイアウト上の制約、製造工程の増加、接着剤等の部品の増加などの不利益がある。また、基板毎の熟的結合のばらつきも問題となりうる。
本発明の目的は、従来技術の上記問題を解決し、特別な温度検出素子を設けることなく発熱部品の温度上昇を検出することができる電子回路及び過熱検出方法を提供することにある。
本発明の電子回路は、基板上に発熱部品が実装された電子回路であって、前記発熱部品を流れる電流の電流経路である配線パターンの一部に設けられた錫又は錫を含む配線材からなる錫配線部と、前記錫配線部の抵抗値を検出する抵抗値検出部と、前記抵抗値検出部によって検出される抵抗値に基づいて前記発熱部品の異常過熱を判定する過熱判定部と、を具備することを特徴とする。
さらに、本発明の電子回路において、前記発熱部品は、負荷への電流供給をオンオフするパワー半導体であり、前記過熱判定部によって前記異常過熱が判定されると、前記パワー半導体の動作を停止させる保護回路を具備していても良い。
さらに、本発明の電子回路において、前記錫配線部は、分断された前記配線パターン間に接続されていても良い。
さらに、本発明の電子回路において、前記錫配線部は、前記配線パターンと並列に接続されていても良い。
さらに、本発明の電子回路において、前記錫配線部は、前記電流経路となる電子部品と前記配線パターンとを接続する半田であっても良い。
さらに、本発明の電子回路において、前記抵抗値検出部は、前記錫配線部の抵抗値を前記錫配線部による電圧降下値として検出する電圧検出部であり、前記過熱判定部は、前記電圧検出部によって検出された電圧降下値が予め設定された閾値を超えると、前記発熱部品の異常過熱を判定しても良い。
さらに、本発明の電子回路において、前記配線パターンには、前記錫配線部と並列な分流経路が形成されており、前記抵抗値検出部は、前記錫配線部の抵抗値を、前記分流経路を流れる電流値として検出する電流検出部であり、前記過熱判定部は、前記電流検出部によって検出された電流値が予め設定された閾値を超えると、前記発熱部品の異常過熱を判定しても良い。
また、本発明の過熱検出方法は、基板上に実装された発熱部品の異常過熱を検出する過熱検出方法であって、前記発熱部品を流れる電流の電流経路である配線パターンの一部に、錫又は錫を含む配線材からなる錫配線部を設け、抵抗値検出部によって前記錫配線部の抵抗値を検出し、過熱判定部によって前記抵抗値検出部によって検出される抵抗値に基づいて前記発熱部品の異常過熱を判定することを特徴とする。
本発明によれば、溶融温度付近で錫の体積抵抗率、すなわち錫配線部の抵抗値が上がるため、錫配線部の抵抗値に基づいて発熱部品の異常過熱を判定することで、特別な温度検出素子を設けることなく発熱部品の温度上昇を検出することができるという効果を奏する。
本発明に係る電子回路の実施の形態の構成を示す回路構成図である。 図1に示すX−X断面図である。 図1に示す錫配線部に含まれる錫の温度−体積抵抗率特性を示す図である。 図1に示す電圧検出部によって検出される電圧値を示す図である。 図1に示す錫配線部の他の接続例を示す図である。 図4に示す錫配線部の接続例を説明する説明図である。 図1に示す錫配線部と並列に接続された並列接続パターン例を示す図である。 本発明に係る電子回路の他の実施の形態の構成を示す回路構成図である。 図8に示す分流経路を流れる電流値を説明する図である。 図8に示す電子回路の等価回路である。 本発明に係る電子回路の他の実施の形態の構成を示す回路構成図である。 図11に示す電圧検出部によって検出される電圧値を示す図である。 本発明に係る電子回路の他の実施の形態の構成を示す回路構成図である。 図13に示す電圧検出部によって検出される電圧値を示す図である。
本実施の形態の電子回路1は、図1を参照すると、MOSFET等のパワー半導体Q1をスイッチ素子として用い、パワー半導体Q1をオン/オフすることにより、電源Vpから負荷Lへの電流を 供給/遮断する半導体リレー回路2と、駆動回路3と、電圧検出部4と、過熱判定部5と、保護回路6とを備えている。パワー半導体Q1は、動作に伴って発熱する発熱部品である。電圧検出部4、過熱判定部5及び保護回路6は、パワー半導体Q1の温度が異常に上昇した場合に、パワー半導体Q1の動作を停止させる過熱保護部として機能する。
半導体リレー回路2は、基板10に配置され、各構成(電源Vp、パワー半導体Q1、負荷L)間は、銅箔で形成された配線パターン20によって接続されている。この配線パターン20は、パワー半導体Q1を流れる電流の電流経路である。
電源Vpの正極端子と、パワー半導体Q1とを接続する配線パターン20は、その一部が分断されている。そして、解放された電源側端部と部品側端部とが、錫配線部SP1によって接続されている。錫配線部SP1は、錫または錫を含む配線材、例えば錫を主な成分とする半田で構成されている。
図2を参照すると、配線パターン20の表面は、レジスト21によって被膜されている。電源側端部と部品側端部とにおいて、表面のレジスト21を所定面積を剥がし、レジスト21を剥がした箇所をパット部20a、20bとしてそれぞれ形成する。そして、パット部20aとパット部20bとを半田によって接続して錫配線部SP1を形成する。
なお、半田による錫配線部SP1の形成は、メタルマスクとクリーム半田とを用いた印刷によって、所望の断面積(幅×厚さ)に形成することができる。
駆動回路3は、外部からのオン/オフ信号に基づいて生成した駆動信号によって、パワー半導体Q1をオン/オフする。
電圧検出部4は、錫配線部SP1の両端間の電圧値VSP1を検出し、検出結果を過熱判定部5に出力する。電圧検出部4による電圧値VSP1の検出は、パワー半導体Q1がオン状態、すなわちパワー半導体Q1に一定の電流値IQ1が流れている状態で行う。従って、検出される電圧値VSP1は、錫配線部SP1の抵抗値RSP1に比例し、電圧検出部4は、検出する抵抗値検出部として機能する。
過熱判定部5は、電圧検出部4によって検出される電圧値VSP1に基づいて、パワー半導体Q1が異常過熱であるか否かを判定する過熱判定部として機能する。過熱判定部5は、電圧検出部4によって検出される電圧値VSP1と予め設定された閾電圧値Vthとを比較し、電圧値VSP1が電圧値VSP1以上である場合には、異常過熱であると判定し、電圧値VSP1が電圧値VSP1未満である場合には異常過熱でないと判定し、判定結果を保護回路6に出力する。
なお、電圧検出部4によって検出される電圧値VSP1と閾電圧値Vthとの比較は、錫配線部SP1の抵抗値RSP1と閾抵抗値との比較と、同義である。従って、過熱判定部5は、錫配線部SP1の抵抗値RSP1に基づいて、パワー半導体Q1が異常過熱であるか否かを判定する過熱判定部と言い換えることができる。
保護回路6は、パワー半導体Q1を保護する回路である。保護回路6は、電圧検出部4によって異常過熱と判定された場合には、パワー半導体Q1を安全にオフ状態にする。
錫配線部SP1に含まれている錫は、図3に示すように、融点が231.93℃であり、温度−体積抵抗率の特性は、温度が100℃から300°Cに上がると体積抵抗率は3倍以上になる(理科年表2002年度版参照)。これは、図3に点線で示すように、溶融が始まる融点付近で急激に体積抵抗率が上昇するものと考えられる。従って、錫が含まれている錫配線部SP1の抵抗値Rsplも錫の融点付近で急激に上昇する。
本実施の形態の電子回路1は、錫配線部SP1の抵抗値Rsplの変化を、錫配線部SP1の電圧降下(電圧値VSP1)の変化として検出することで、パワー半導体Q1の異常過熱を検出する。
ここで、パワー半導体Q1を流れる電流値IQ1が1000A、錫配線部SP1の常温での抵抗値Rsplが0.1mΩとする。この場合、電圧検出部4によって検出される電圧値VSP1は、0.1Vとなる。
次に、パワー半導体Q1に異常発熱が起こり、パワー半導体Q1の熱が配線パターン20を通して錫配線部SP1に伝達され、錫配線部SP1の温度が錫の融点付近に上昇した場合を考える。
錫配線部SP1の温度が錫の融点付近に上昇すると、抵抗値Rsplも上昇する。例えば、抵抗値Rsplが0.1mΩから0.2mΩに上昇した場合、電圧検出部4によって検出される電圧値VSP1は、0.2Vとなる。
従って、過熱判定部5において、図4に示すように、電圧値VSP1と比較する閾電圧値Vthを0.1〜0.2Vの値(例えば、0.18V)に設定しておくことで、錫配線部SP1の温度が錫の融点付近に上昇、すなわちパワー半導体Q1の異常過熱を検出することができる。
なお、錫配線部SP1は、図5に示すように、分断されていない配線パターン20の表面に、並列に接続するようにしても良い。例えば、図5(a)に示すように、配線パターン20の表面に、所定の間隔でレジスト21を剥がした2か所のパット部を形成し、2か所のパット部を半田によって接続して錫配線部SP1を形成する。また、図5(b)に示すように、配線パターン20の表面に、所定長のレジスト21を剥がしたパット部を形成し、形成したパット部に半田をのせて錫配線部SP1を形成する。
図6(a)に示すように、配線パターン20である銅箔の厚みを70um、錫配線部SP1の厚みを2mmとし、錫配線部SP1と、錫配線部SP1の並列に接続されている配線パターン20(以下、並列接続パターンPPと称す)とはいずれも外形が10mm×10mmとする。この場合、錫配線部SP1の抵抗値RSP1と、並列接続パターンPPの抵抗値RPPとは、100℃および300℃において、図6(b)に示すようになる。そして、錫配線部SP1と並列接続パターンPPとは、図6(c)に示すように並列に接続された抵抗と見なすことができる。従って、錫配線部SP1と並列接続パターンPPとの合成抵抗値は、100℃で0.063mΩ、300℃で0.17mΩになり、100℃から300℃に温度が変化したとき、合成抵抗は4.7倍の変化を示す。
ここで、パワー半導体Q1を流れる電流値IQ1が1000Aとすると、電圧検出部4によって検出される電圧値VSP1は、100℃で0.063V、300℃で0.17Vになる。従って、過熱判定部5において、電圧値VSP1と比較する閾電圧値Vthを0.063〜0.17Vの値(例えば、0.15V)に設定しておくことで、錫配線部SP1の温度が錫の融点付近に上昇、すなわちパワー半導体Q1の異常過熱を検出することができる。
また、錫配線部SP1を並列接続パターンPPと並列に形成する場合、錫配線部SP1及び並列接続パターンPPの形状は、適宜設定することができる。例えば、図7(a)に示すように、並列接続パターンPPの一部を細いパターンにしても良い。また、図7(b)に示すように、並列接続パターンPPの一部を細いパターンが間隔をおいて形成された格子状にしても良い。この場合、錫配線部SP1を形成する半田の量を安定させることができる。さらに、図7(c)に示すように、並列接続パターンPPを他の配線パターン20の幅よりも拡げるようにしても良い。この場合、錫配線部SP1を形成する半田が並列接続パターンPP上にのせやすくなる。
さらに、図8に示す電子回路1aのように、配線パターン20に錫配線部SP1と並列な分流経路22をつくり、分流経路22を流れる電流値IをホールlC等の電流検出部7で監視することにより、錫配線部SP1の抵抗値RSP1の上昇、すなわちパワー半導体Q1の異常過熱を検出することもできる。なお、分流経路22を流れる電流値Iは、分流経路22に抵抗を設け、電圧降下によって検出するようにしても良い。
電流検出部7は、分流経路22を流れる電流値Iを検出し、電流値Iに応じた電圧値を検出結果として過熱判定部5に出力する。
パワー半導体Q1を流れる電流値IQ1は、錫配線部SP1を流れる電流値Iと、分流経路22を流れる電流値Iとを加算した値となる。従って、パワー半導体Q1の温度上昇に伴って、錫配線部SP1の抵抗値RSP1が上昇すると、図9に示すように、錫配線部SP1を流れる電流Iが減り、分流経路22を流れる電流値Iが増える。従って、分流経路22を流れる電流値Iを監視し、電流値Iに応じて電流検出部7から出力される電圧値を、過熱判定部5において予め設定された閾電圧値Vthと比較して過熱判定を行うことにより、パワー半導体Q1の異常過熱を監視できることになる。
図10は、錫配線部SP1と分流経路22とからなる並列回路の等価回路である。なお、図10に示すRI1は、分流経路22と並列に接続された並列パターンを錫配線部SP1と共に構成する配線パターン20の抵抗値であり、RI2は、分流経路22の抵抗値である。この等価回路によると、錫配線部SP1を流れる電流値Iと、分流経路22を流れる電流値Iとの分流比は、それぞれの配線インピーダンスの比で決まる。従って、分流経路22のパターンを細くして配線インピーダンスを上げることで、分流経路22を流れる電流値Iを小さくすることができる。分流経路22を流れる電流値Iを小さくすることで、電流検出部7として使用する電流センサの規模を小さくできる利点がある。
ここで、常温において、抵抗値RI1がO.lmΩ、抵抗値RI2が10mΩ、抵抗値RSP1が0.1mΩとする。そして、パワー半導体Q1を流れる電流値IQ1が1000Aとすると、錫配線部SP1を流れる電流値Iは980A、分流経路22を流れる電流値Iは20Aに分配される。つまり、このように分流することにより1000Aの電流を監視する代わりに20Aの監視で済むため、電流検出部7として小型で安価な電流センサを用いることができる。
次に、パワー半導体Q1に異常発熱が起こり、パワー半導体Q1の熱が配線パターン20を通して錫配線部SP1に伝達され、錫配線部SP1の温度が錫の融点付近に上昇した場合を考える。
錫配線部SP1の温度が錫の融点付近に上昇すると、抵抗値Rsplも上昇する。例えば、抵抗値Rsplが0.1mΩから0.2mΩに上昇した場合、錫配線部SP1を流れる電流値Iは980Aから971Aに、分流経路22を流れる電流値Iは20Aから29Aに分配が変更される。従って、分流経路22を流れる電流値Iの上昇を監視することによりパワー半導体Q1が異常過熱されたことを検出できる。
なお、錫配線部SP1を流れる電流値Iと、分流経路22を流れる電流値Iとの分流比は、分流経路22や錫配線部SP1が接続されている経路に抵抗をいれてインピーダンス比を確定させるようにしても良い。
図11に示す電子回路1bのように、パワー半導体Q1に直列に接続された電流検出抵抗Rsenがある場合には、電流検出抵抗Rsenと配線パターン20とを接続する半田を錫配線部SP2、SP3として用い、パワー半導体Q1の異常過熱を検出するようにしても良い。なお、この場合、発熱部品であるパワー半導体Q1に近い錫配線部SP2の温度抵抗特性を主に利用する。また、電流検出抵抗Rsenは一例であり、パワー半導体Q1に直列に接続された他の電子部品と配線パターン20とを接続する半田を錫配線部として用いても良い。
一般的に、電流検出抵抗Rsenを用いて電流検出をする場合、配線パターン20や半田部での電圧降下の影響を排除したいために電流検出抵抗Rsenの両端の電圧を検出する。しかし、図11に示す電子回路1bでは、錫配線部SP2、SP3まで含めた電位差Vsenを検出させる。これにより、図12に示すように、電流検出抵抗Rsenの電圧降下分を含めた閾電圧値Vthを設定しておくことで、電流検出と共に、異常過熱も同時に検出することができる。
図13に示すように、電圧検出部4aは、電流検出抵抗Rsenの両端の電位差Vsen1と、錫配線部SP2、SP3まで含めた電位差Vsen2とを検出し、電位差Vsen2から電位差Vsen1を減算した値を過熱判定部5に出力するようにしても良い。電位差Vsen1は、電流検出抵抗Rsenの電圧降下値である。従って、電圧検出部4aから過熱判定部5には、図14に示すように、電流検出抵抗Rsenの電圧降下分が差し引かれ、錫配線部SP2の両端間の電圧値VSP2と、錫配線部SP3の両端間の電圧値VSP,3との合算値が出力される。そのため、パワー半導体Q1の電流値IQ1が変化しても、より確実に過熱検出ができる。
また、電位差Vsen1によって電流値IQ1が検出される。従って、パワー半導体Q1の電流値IQ1が変化しても、電位差Vsen2から錫配線部SP2及びSP3の合計抵抗値を正確に算出することができ、この合計抵抗値に基づいて、過熱判定部5が過熱判定を行うようにしても良い。
以上説明したように、本実施の形態によれば、基板10上に発熱部品であるパワー半導体Q1が実装された電子回路1、1a、1bであって、パワー半導体Q1を流れる電流の電流経路である配線パターン20の一部に設けられた錫又は錫を含む配線材からなる錫配線部SP1、SP2、SP3と、錫配線部SP1、SP2、SP3の抵抗値を検出する抵抗値検出部(電圧検出部4、電流検出部7)と、抵抗値検出部によって検出される抵抗値に基づいてパワー半導体Q1の異常過熱を判定する過熱判定部5と、を備えている。
この構成により、錫又は錫を含む配線材からなる錫配線部SP1、SP2、SP3に熱を加えていった揚合、錫の融点(230℃)付近で溶融が始まる。そして、溶融温度付近で錫の体積抵抗率、すなわち錫配線部SP1、SP2、SP3の抵抗値が上がる。従って、錫配線部SP1、SP2、SP3の抵抗値に基づいてパワー半導体Q1の異常過熱を判定することで、特別な温度検出素子を設けることなくパワー半導体Q1の温度上昇を検出することができる。また、温度検出素子の熱的な結合を特段考慮する必要が無く温度を検出することができ、パワー半導体Q1が急激な発熱を起こした場合でもただちに異常過熱として検出することができる。
さらに、本実施の形態は、パワー半導体Q1は、負荷Lへの電流供給をオンオフし、過熱判定部5によって異常過熱が判定されると、パワー半導体Q1の動作を停止させる保護回路6を備えている。
この構成により、パワー半導体Q1が急激な発熱を起こした場合でもただちに保護することができる。
さらに、本実施の形態は、錫配線部SP1は、分断された配線パターン20間に接続されている。
この構成により、錫配線部SP1の長さ及び断面積により、錫配線部SP1の抵抗値を所望の値に設定することができ、装置間のバラツキを軽減させることができる。
さらに、本実施の形態は、錫配線部SP1は、配線パターン20と並列に接続されている。
この構成により、配線パターン20上に錫又は錫を含む配線材をのせるだけで容易に錫配線部SP1を形成することができる。
さらに、本実施の形態は、錫配線部SP2、SP3は、電流経路となる電子部品(電流検出抵抗Rsen)と配線パターン20とを接続する半田である。
この構成により、半田によって電子部品(電流検出抵抗Rsen)と配線パターン20とを接続するだけで容易に錫配線部SP1を形成することができる。
さらに、本実施の形態は、抵抗値検出部は、錫配線部SP1の抵抗値を錫配線部SP1による電圧降下値として検出する電圧検出部4であり、過熱判定部5は、電圧検出部4によって検出された電圧降下値が予め設定された閾値を超えると、パワー半導体Q1の異常過熱を判定する。
この構成により、パワー半導体Q1の異常過熱を電圧比較によって簡単に判定することができる。
さらに、本実施の形態は、配線パターン20には、錫配線部SP1と並列な分流経路22が形成されており、抵抗値検出部は、錫配線部SP1の抵抗値を、分流経路22を流れる電流値として検出する電流検出部7であり、過熱判定部は、電流検出部7によって検出された電流値が予め設定された閾値を超えると、パワー半導体Q1の異常過熱を判定する。
この構成により、分流経路22に流れる電流値を小さい値に制御することができ、電流検出部7として小型で安価な電流センサを用いることができる。
以上、本発明を具体的な実施形態で説明したが、上記実施形態は一例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更して実施できることは言うまでも無い。
1、1a、1b 電子回路
2 半導体リレー回路
3 駆動回路
4、4a 電圧検出部
5 過熱判定部
6 保護回路
7 電流検出部
10 基板
20 配線パターン
21 レジスト
22 分流経路
L 負荷
SP1、SP2、SP3 錫配線部
Q1 パワー半導体
Vp 電源

Claims (8)

  1. 基板上に発熱部品が実装された電子回路であって、
    前記発熱部品を流れる電流の電流経路である配線パターンの一部に設けられた錫又は錫を含む配線材からなる錫配線部と、
    前記錫配線部の抵抗値を検出する抵抗値検出部と、
    前記抵抗値検出部によって検出される抵抗値に基づいて前記発熱部品の異常過熱を判定する過熱判定部と、を具備することを特徴とする電子回路。
  2. 前記発熱部品は、負荷への電流供給をオンオフするパワー半導体であり、
    前記過熱判定部によって前記異常過熱が判定されると、前記パワー半導体の動作を停止させる保護回路を具備することを特徴とする請求項1記載の電子回路。
  3. 前記錫配線部は、分断された前記配線パターン間に接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の電子回路。
  4. 前記錫配線部は、前記配線パターンと並列に接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の電子回路。
  5. 前記錫配線部は、前記電流経路となる電子部品と前記配線パターンとを接続する半田であることを特徴とする請求項1又は2記載の電子回路。
  6. 前記抵抗値検出部は、前記錫配線部の抵抗値を前記錫配線部による電圧降下値として検出する電圧検出部であり、
    前記過熱判定部は、前記電圧検出部によって検出された電圧降下値が予め設定された閾値を超えると、前記発熱部品の異常過熱を判定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子回路。
  7. 前記配線パターンには、前記錫配線部と並列な分流経路が形成されており、
    前記抵抗値検出部は、前記錫配線部の抵抗値を、前記分流経路を流れる電流値として検出する電流検出部であり、
    前記過熱判定部は、前記電流検出部によって検出された電流値が予め設定された閾値を超えると、前記発熱部品の異常過熱を判定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子回路。
  8. 基板上に実装された発熱部品の異常過熱を検出する過熱検出方法であって、
    前記発熱部品を流れる電流の電流経路である配線パターンの一部に、錫又は錫を含む配線材からなる錫配線部を設け、
    抵抗値検出部によって前記錫配線部の抵抗値を検出し、
    過熱判定部によって前記抵抗値検出部によって検出される抵抗値に基づいて前記発熱部品の異常過熱を判定することを特徴とする過熱検出方法。
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