JP2018127028A - 車両用空調ユニット - Google Patents

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達彦 西野
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Abstract

【課題】車両用空調装置の通風系を構成する車両用空調ユニットに関し、加熱用熱交換器による冷風の再熱を抑制し、車両用空調装置における最大冷房性能の向上に貢献可能な車両用空調ユニットを提供する。
【解決手段】車両用空調ユニット1は、空調ケース10内に、蒸発器15、ヒータコア20、第2空気通路26、第2冷風バイパス通路28を有し、ヒータコア20を通過した温風と、第2冷風バイパス通路28を流れた冷風とを第2空気混合部35で混合して供給する。気流制御部材50は、第2空気通路26のヒータコア20下流側と第2空気混合部35との間に配置されている。気流制御部材50は、複数の通気開口部51及びシャッター部52を有し、許容状態と制限状態に変更できる。第2エアミックスドア32が最大冷房位置Pcbにある場合、気流制御部材50は、制限状態となって第2空気混合部35との間の空気の流れを制限する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用空調装置の通風系を構成する車両用空調ユニットに関する。
従来、車両用空調ユニットは、車両用空調装置の通風系に係る構成として適用されている。車両用空調ユニットは、空調ケース内に、送風空気を冷却する蒸発器と、送風空気を加熱する加熱用熱交換器と、加熱用熱交換器をバイパスさせて送風空気を流すバイパス通路を有している。
そして、車両用空調ユニットは、空調ケース内にエアミックスドアを有しており、加熱用熱交換器を通過する送風空気とバイパス通路を流れる送風空気との風量割合を調整することで、所望温度の空調風を生成している。
このような車両用空調ユニットに関する発明として、特許文献1に記載された発明が知られている。特許文献1の車両用空調ユニットは、蒸発器に対して下流側に配置されたヒータコアの近傍にエアミックスドアを配置して構成されており、当該ヒータコアを通過する送風空気と当該ヒータコアをバイパスする送風空気との風量割合を調整している。
ヒータコアを通過する空気通路をエアミックスドアで閉塞し、ヒータコアをバイパスする送風空気の風量を最大に調整した場合、蒸発器によって冷却された冷風の割合が最大となるので、当該車両用空調ユニットは、MAXCOOLを実現することができる。
特開2011−011610号公報
しかしながら、特許文献1に記載された車両用空調ユニットにおいては、ヒータコアにおける送風空気流れの上流側又は下流側の何れか一方に、エアミックスドアが配置されており、他方における空気の流れを制御する構成は存在していない。
従って、ヒータコアの一方側をエアミックスドアで閉塞した場合であっても、ヒータコアの他方側における空気の流れは制限されることはない。このため、例えば、ヒータコアの上流側をエアミックスドアで閉塞したとしても、ヒータコアをバイパスした冷風の一部がヒータコアの下流側からヒータコアへ向かって流れる場合がある。
又、ヒータコアの下流側をエアミックスドアで閉塞した場合においても、ヒータコアの上流側における空気の流れは制限されることはない為、ヒータコアによって温められた空気の熱がバイパス流路を流れる送風空気を温めてしまう場合がある。
このような場合、蒸発器によって冷却された送風空気がヒータコアの熱によって再熱されてしまうことになる為、車両用空調装置の最大冷房性能を低下させる要因となってしまっていた。
本発明は、これらの点に鑑みてなされており、車両用空調装置の通風系を構成する車両用空調ユニットに関し、加熱用熱交換器による冷風の再熱を抑制し、車両用空調装置における最大冷房性能の向上に貢献可能な車両用空調ユニットを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の車両用空調ユニットは、
車室内に向かって送風空気が流れる空気通路(26)を有する空調ケース(10)と、
空調ケースの内部において、冷媒の蒸発により送風空気を冷却する蒸発器(15)と、
蒸発器に対して送風空気流れの下流側に配置され、蒸発器によって冷却された送風空気を加熱可能な加熱用熱交換器(20)と、
蒸発器によって冷却された送風空気が加熱用熱交換器をバイパスして流れるバイパス通路(28)と、
送風空気流れに関して蒸発器と加熱用熱交換器の間に配置され、加熱用熱交換器を通過する送風空気と、バイパス通路を流れる送風空気の風量割合を調整するエアミックスドア(32)と、
空気通路における加熱用熱交換器よりも送風空気流れ下流側に配置された取付部(36、37)を介して、空気通路を閉塞するように配置され、空気通路における加熱用熱交換器の下流側と、空気通路とバイパス通路との合流部(35)との間における空気の流れを制御する気流制御部材(50)と、を有し、
気流制御部材は、
空気通路における加熱用熱交換器の下流側と、合流部との間を連通する通気開口部(51)と、
通気開口部内において、当該通気開口部を介した空気の流れを許容する許容状態と、通気開口部を閉塞して当該通気開口部を介した空気の流れを制限する制限状態とに変更可能に配置されたシャッター部(52)と、を有している。
これにより、当該車両用空調ユニットによれば、エアミックスドアにより加熱用熱交換器へ流れる送風空気の風量を小さく調整すると共に、気流制御部材のシャッター部を制限状態にすることによって、空気通路における熱用熱交換器の周辺部分を、エアミックスドア及び気流制御部材を用いて区画することができる。
この結果、当該車両用空調ユニットによれば、バイパス流路を流れる冷風が加熱用熱交換器や加熱用熱交換器周辺の空気によって再熱されることを抑制することができ、当該車両用空調ユニットを用いた車両用空調装置における最大冷房性能の向上に貢献することができる。
又、当該車両用空調ユニットによれば、エアミックスドアにより送風空気が加熱用熱交換器を流れるようにした状態で、気流制御部材のシャッター部を許容状態にすれば、適温に温められた空調風を供給することも可能となる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態に係る車両用空調ユニットの構成を示す断面図である。 第1実施形態に係る気流制御部材の制限状態を示す正面図である。 図2におけるIII−III断面を示す断面図である。 第1実施形態に係る気流制御部材の許容状態を示す断面図である。 第2実施形態に係る気流制御部材の制限状態を示す正面図である。 図5におけるVI−VI断面を示す断面図である。 第2実施形態に係る気流制御部材の許容状態を示す断面図である。
以下、実施形態について図に基づいて説明する。以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
先ず、第1実施形態に係る車両用空調ユニット1の概略構成について、図1を参照しつつ説明する。図1は、第1実施形態に係る車両用空調ユニット1を示す断面図である。図1における上下前後の各矢印は、車両搭載状態における上下方向及び前後方向を示している。又、図1における紙面手前側、奥側は、車両搭載状態における左右方向に対応する。
第1実施形態に係る車両用空調ユニット1は、図示しない送風機ユニットと共に、車両用空調装置の通風系を構成している。当該車両用空調ユニット1は、車室内の計器盤下方部のうち、車両左右方向の略中央部に配置されている。
一方、送風機ユニットは、図示を省略するが、車室内の計器盤下方部の内、中央部から助手席側へオフセットして配置されており、内外気切替箱と、この内外気切替箱を通して空気を吸入して送風する送風機とから構成されている。
当該内外気切替箱には、外気(即ち、車室外空気)を導入する外気導入口と、内気(即ち、車室内空気)を導入する内気導入口とが形成されている。この外気導入口と内気導入口は、内外気切替ドアにより開閉され、電動アクチュエータによって駆動される。
又、送風機ユニットを構成する送風機は、遠心式ファンと、駆動用モータと、スクロールケースとから構成されている。より具体的には、当該送風機は、遠心式ファンとスクロールケースとを2組有しており、送風機ユニットは、外気のみを送風する外気モード、内気のみを送風する内気モード、および外気と内気とを区別して送風する内外気二層モードを切り替え可能になっている。
そして、車両用空調ユニット1は、一つの共通の空調ケース10内に、蒸発器15(即ち、冷却用熱交換器)と、ヒータコア20(即ち、加熱用熱交換器)とを内蔵している。空調ケース10は、或る程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(例えば、ポリプロピレン)の成形品からなる。
当該空調ケース10は、具体的には複数の分割ケースから構成されている。この複数の分割ケースは、蒸発器15、ヒータコア20、気流制御部材50等の機器を収納した後、金属バネクリップやネジ等の締結手段によって一体に結合される。これにより、複数の分割ケースは、車両用空調ユニット1を構成する。
空調ケース10のうち最も車両前方側の部位の側面には、図示は省略するが、二つの空気入口が形成されている。二つの空気入口は、送風機ユニットに配置された二つのスクロールケースに対応している。即ち、外気モードでは、二つの空気入口の両方に外気が流入し、内気モードでは、二つの空気入口の両方に内気が流入する。そして、内外気二層モードでは、二つの空気入口のうち第1の空気入口には、一方のスクロールケースからの外気が流入し、二つの空気入口のうち第2の空気入口には、他方のスクロールケースからの内気が流入する。
当該空調ケース10の内部には、仕切板11が車両左右方向の全域にわたって延びるように形成されている。仕切板11は、空調ケース10と一体成形されており、空調ケース10内の空気通路を、第1空気通路25と、第2空気通路26とに仕切っている。図1に示すように、第1空気通路25は、仕切板11よりも上方側に位置する空気通路であり、第1の空気入口から流入した空気が流れるように構成されている。
一方、第2空気通路26は、仕切板11よりも下方側に位置する空気通路であり、第2の空気入口から流入した空気が流れるように構成されている。第2空気通路26は、第1空気通路25の下方側に配置されている。そして、内外気二層モードの場合、第1空気通路25に外気が流れ、第2空気通路26に内気が流れる。
そして、空調ケース10内において空気入口の直後の部位には、蒸発器15が配置されている。当該蒸発器15は、空調ケース10内において上下方向の全域にわたって車両上下方向と略平行に配置されている。尚、図示は省略するが、蒸発器15の車両左右方向の幅寸法は、空調ケース10の幅寸法と略同等の寸法で形成されている。
当該蒸発器15は、車両用空調装置の冷凍サイクルにおける冷媒の蒸発潜熱を空調空気から吸熱して空調空気を冷却する冷却用熱交換器であり、熱交換用コア部を有している。蒸発器15の熱交換用コア部は、冷媒が通過する偏平チューブと、これに接合されたコルゲートフィンとから構成されており、仕切板11に設けられた貫通孔を貫通するように配置されている。
従って、蒸発器15における熱交換用コア部の上部は、第1空気通路25内に位置し、当該熱交換用コア部の下部は、第2空気通路26内に位置する。これにより、蒸発器15の熱交換用コア部の上部は、第1空気通路25を流れる空気を冷却し、熱交換用コア部の下部は、第2空気通路26を流れる空気を冷却することができる。
そして、蒸発器15の空気流れ下流側(即ち、車両後方側)には、ヒータコア20が、蒸発器15から所定の間隔を開けて配置されている。図1に示すように、当該ヒータコア20は、空調ケース10内の下方側において、車両上下方向に対して若干傾斜して配置されている。尚、図示は省略するが、ヒータコア20の車両左右方向の幅寸法は、空調ケース10の幅寸法と略同寸法に形成されている。
当該ヒータコア20は、蒸発器15を通過して冷却された送風空気を加熱する加熱用熱交換器であって、熱交換用コア部21と、上方側タンク22と、下方側タンク23とを有している。熱交換用コア部21は、高温のエンジン冷却水(即ち、熱交換媒体)が通過する複数本のチューブ(例えば、偏平チューブ)と、これに接合されたコルゲートフィンとから構成されており、仕切板11に設けられた貫通孔を貫通するように配置されている。
従って、図1に示すように、ヒータコア20における熱交換用コア部21の上部は、第1空気通路25内部に位置し、熱交換用コア部21の下部は、第2空気通路26内部に位置付けられる。これにより、熱交換用コア部21の上部は、第1空気通路25を流れる空気を加熱し、熱交換用コア部21の下部は、第2空気通路26を流れる空気を加熱する。そして、このようなヒータコア20の配置を可能にする為に、仕切板11は、蒸発器15とヒータコア20との間で下方側に屈曲している。
そして、熱交換用コア部21の上部には、上方側タンク22が配置されており、熱交換用コア部21の下部には、下方側タンク23が配置されている。上方側タンク22及び下方側タンク23は、それぞれ、熱交換用コア部21を構成する複数本のチューブに接続されており、エンジン冷却水の分配又は集合を行うタンクとして機能する。
第1空気通路25におけるヒータコア20の上方には、第1冷風バイパス通路27が形成されている。第1冷風バイパス通路27は、第1空気通路25から流出した空気がヒータコア20をバイパスして流れる通路である。第1冷風バイパス通路27によってヒータコア20をバイパスすることで、第1空気通路25から流出した空気は、蒸発器15によって冷却された状態で下流側へ流れる。
そして、第2空気通路26におけるヒータコア20の下方には、第2冷風バイパス通路28が形成されている。第2冷風バイパス通路28は、第2空気通路26から流出した空気がヒータコア20をバイパスして流れる通路であり、本発明のバイパス通路の一例である。第2冷風バイパス通路28によってヒータコア20をバイパスすることで、第2空気通路26から流出した空気は、蒸発器15によって冷却された状態で下流側へ流れる。
空調ケース10内の上部において、蒸発器15とヒータコア20との間には、第1エアミックスドア30が配置されている。第1エアミックスドア30は、ヒータコア20の前面に対して略平行にスライド移動するスライドドアであり、図示を省略しているが、板状のドア本体部とラックとを一体化して構成されている。
第1エアミックスドア30のドア本体部における幅方向両端部(図1の紙面垂直方向における両端部)は、空調ケース10の側面に形成された第1ガイド溝12に挿入されている。第1ガイド溝12は、空調ケース10の側面から空調ケース10の内方側に突出する一対の対向壁によって形成されており、ヒータコア20の空気流入面と略平行に、略上下方向に延びている。第1ガイド溝12は、第1エアミックスドア30の作動方向(即ち、スライド移動方向)をヒータコア20の空気流入面と略平行に、略上下方向にガイドする機能を果たす。
そして、第1エアミックスドア30のラックは、第1シャフト31に形成されたピニオンと噛み合うように配置されている。ここで、第1シャフト31は、車両左右方向(図1の紙面垂直方向)に延びて空調ケース10の側面に回転可能に支持されている。当該第1シャフト31の一端部は、空調ケース10の側壁を貫通し、空調ケース10の外部にて、図示しない電動アクチュエータに連結されている。
従って、第1シャフト31を電動アクチュエータで回転駆動することにより、第1シャフト31の回転運動が第1エアミックスドア30のスライド運動に変換され、第1エアミックスドア30のスライド位置が調整される。
具体的には、第1エアミックスドア30は、第1冷風バイパス通路27を閉塞する最大暖房位置Phaと、第1空気通路25におけるヒータコア20への通路を閉塞する最大冷房位置Pcaとの間を、第1ガイド溝12に沿ってスライド移動する。そして、第1エアミックスドア30は、空調ケース10に形成されたシール壁面に風圧によって押し付けられることで通路を密封することができる。
これにより、第1エアミックスドア30は、ヒータコア20の熱交換用コア部21の上部で加熱される温風と、第1冷風バイパス通路27を通ってヒータコア20をバイパスする冷風との風量割合を調整することができる。そして、熱交換用コア部21の上部からの温風と第1冷風バイパス通路27からの冷風は、第1空気混合部34において合流して、両者が混合されることによって所望温度の空気となる。
ここで、ヒータコア20の送風空気流れ下流側(車両後方側)において、仕切板11は上方側に屈曲している。これにより、ヒータコア20上部の直後から上方に向かう温風通路29が形成されている。第1空気混合部34は、この温風通路29の下流側(上方側)と、第1冷風バイパス通路27の下流側との合流部によって構成され、温風通路29を流れた温風と、第1冷風バイパス通路27を流れた冷風とが混合される。
そして、空調ケース10の下部において、蒸発器15とヒータコア20との間には、第2エアミックスドア32が配置されている。第2エアミックスドア32は、ヒータコア20の前面側で所定方向にスライド移動するスライドドアであり、図示を省略しているが、板状のドア本体部とラックとを一体化して構成されている。
第2エアミックスドア32のドア本体部における幅方向両端部は、空調ケース10の側面に形成された第2ガイド溝13に挿入されている。第2ガイド溝13は、空調ケース10の側面から空調ケース10の内方側に突出する一対の対向壁によって形成されており、第1ガイド溝12に比べて水平に近い方向に傾斜して延びている。
第2ガイド溝13は、第2エアミックスドア32の作動方向を、第1エアミックスドア30の作動方向(スライド移動方向)に比べて水平に近い寝た方向にガイドする。より具体的には、第2ガイド溝13は、下端部が上端部よりも車両後方側(ヒータコア20側)に位置するように傾斜している。
そして、第2エアミックスドア32のラックは、第2シャフト33に形成されたピニオンと噛み合うように配置されている。当該第2シャフト33は、車両左右方向に延びて空調ケース10の側面に回転可能に支持されている。第2シャフト33の一端部は、第1シャフト31と同様に、空調ケース10の側壁を貫通し、空調ケース10の外部にて、図示しない電動アクチュエータに連結されている。
従って、第2シャフト33を電動アクチュエータで回転駆動することにより、第2シャフト33の回転運動が第2エアミックスドア32のスライド運動に変換され、第2エアミックスドア32のスライド位置が調整される。
具体的には、第2エアミックスドア32は、第2冷風バイパス通路28を閉塞する最大暖房位置Phbと、第2空気通路26におけるヒータコア20への通路を閉塞する最大冷房位置Pcbとの間を、第2ガイド溝13に沿ってスライド移動する。第2エアミックスドア32は、空調ケース10に形成されたシール壁面(図示せず)に風圧によって押し付けられることで、通路を密封することができる。
これにより、第2エアミックスドア32は、ヒータコア20の熱交換用コア部21の下部で加熱される温風と、第2冷風バイパス通路28を通ってヒータコア20をバイパスする冷風との風量割合を調整することができ、本発明におけるエアミックスドアとして機能する。そして、熱交換用コア部21の下部からの温風と第2冷風バイパス通路28からの冷風は、第2空気混合部35において合流して混合されることによって所望温度の空気となる。従って、第2空気混合部35は、本発明における合流部として機能する。
そして、第2空気通路26におけるヒータコア20の送風空気流れ下流側には、気流制御部材50が配置されている。当該気流制御部材50は、図1、図2に示すように、略板状に形成されており、上側取付部36及び下側取付部37を介して、第2空気通路26の内、ヒータコア20の下部に対する下流側を閉塞するように配置されている。気流制御部材50の具体的な構成については、後に図面を参照しつつ詳細に説明する。
上側取付部36及び下側取付部37は、第2空気通路26の内、ヒータコア20の下部に対する下流側において、第2空気通路26の上側及び下側にそれぞれ配置されている。上側取付部36及び下側取付部37は、補助加熱装置として利用可能なPTCヒータを着脱可能に構成されている。当該PTCヒータは、ヒータコア20の温度が上昇する前(即ち、エンジン冷却水の温度が上昇する前)に、送風空気を温める場合等に利用される。
空調ケース10の上面部において、第1空気混合部34に隣接する部位には、デフロスタ開口部40が開口している。このデフロスタ開口部40は、図示しないデフロスタダクトを介して、デフロスタ吹出口に接続されており、適切に調整された空調風が第1空気混合部34から流入するように構成されている。デフロスタ開口部40から流入した空調風は、デフロスタ吹出口を介して、車両前面窓ガラスの内面に向けて吹き出される。
又、空調ケース10の上面部において、デフロスタ開口部40よりも車両後方側には、前席フェイス開口部41が開口している。前席フェイス開口部41は、図示しないフェイスダクトを介して、計器盤上方側に配置されているフェイス吹出口に接続されており、適切に調整された空調風が第1空気混合部34から流入するように構成されている。前席フェイス開口部41から流入した空調風は、フェイス吹出口を介して、車室内前席の乗員頭部に向かって吹き出される。
デフロスタ開口部40及び前席フェイス開口部41は、フェイスドア42により開閉され、この開閉によって空調風の流入が切り替えられる。当該フェイスドア42は、空調ケース10の上面部近傍にて略水平方向にスライド移動するスライドドアであり、板状のドア本体部とラックとを一体化して構成されている。
フェイスドア42におけるドア本体部の幅方向両端部は、空調ケース10の側面に形成されたガイド溝14に挿入されている。ガイド溝14は、空調ケース10の側面から突出する一対の対向壁によって形成されており、略水平方向に延びている。従って、ガイド溝14は、フェイスドア42の作動(スライド移動)を略水平方向にガイドする。
そして、フェイスドア42のラックは、シャフト43に形成されたピニオンと噛み合うように配置されている。シャフト43は、車両左右方向に延びて空調ケース10の側面に回転可能に支持されている。シャフト43の一端部は、空調ケース10の側壁を貫通し、空調ケース10の外部にて、図示しない電動アクチュエータに連結されている。
従って、シャフト43を電動アクチュエータで回転駆動することにより、シャフト43の回転運動がフェイスドア42のスライド運動に変換され、フェイスドア42のスライド位置がガイド溝14に沿った任意の位置に調整される。又、フェイスドア42は、空調ケース10に形成されたシール壁面に対して風圧によって押し付けられることで通路を密封することができる。
そして、空調ケース10の車両後方部において、第2空気混合部35に隣接する部位には、前席フット開口部44が開口している。この前席フット開口部44は、第2空気混合部35から調整された空調風が流入する部分であって、空調ケース10の左右両側の側面に開口している。従って、前席フット開口部44は、図示しない左右両側の前席用フット吹出口を介して、前席の乗員足元に空調風を吹き出すことができる。
空調ケース10内部における前席フット開口部44の開口縁には、前席フットドア45が配置されている。この前席フットドア45は、車両左右方向に配置された回転軸周りに回動可能に支持されており、図示しない電動アクチュエータに連結されている。従って、前席フットドア45は、このアクチュエータ機構の作動により回動することで、前席フット開口部44を開閉するように構成されている。
空調ケース10内部の前席フット開口部44よりも下方側には、後席用開口部46が開口している。この後席用開口部46は、図示しない接続ダクトを介して、図示しない後席用フェイス吹出口又は図示しない後席用フット吹出口に接続されており、第2空気混合部35から調整された空調風が流入する部分である。従って、後席用開口部46は、当該後席用フェイス吹出口又は後席用フット吹出口を介して、後席乗員の頭部側又は足元側へ空調風を吹き出すことができる。尚、後席用開口部46は、図示しない後席用ドアによって開閉されるようになっている。
ここで、図1に示すように、仕切板11は、空調ケース10の車両後方側壁面まで延びており、第1空気混合部34、第2空気混合部35を仕切る役割も果たしている。仕切板11の車両後方側端部には、フェイスフット連通口47が形成されており、第1空気混合部34、第2空気混合部35を連通している。
フェイスフット連通口47の開口縁には、フェイスフット連通口ドア48が配置されている。このフェイスフット連通口ドア48は、は、車両左右方向に配置された回転軸周りに回動可能に支持されており、図示しない電動アクチュエータに連結されている。従って、前席フットドア45は、このアクチュエータ機構の作動により回動することで、前席フット開口部44を開閉するように構成されている。
空調ケース10の車両後方部には、フェイスフット連通口47を開閉するフェイスフット連通口ドア48が配置されている。このフェイスフット連通口ドア48は、車両左右方向に配置された回転軸周りに回動可能に支持されており、図示しないアクチュエータ機構に連結されている。従って、フェイスフット連通口ドア48は、このアクチュエータ機構の作動により回動することで、フェイスフット連通口47を開閉するように構成されている。
次に、第1実施形態の車両用空調ユニット1の制御系の概要を説明する。車両用空調ユニット1を含む車両用空調装置は、図示しない空調制御装置により自動制御されるように構成されている。この空調制御装置は、所謂ECUであり、マイクロコンピュータ等から構成されている。尚、空調制御装置には、車両に搭載されたエンジンのイグニッションスイッチがオンされたときに、車載バッテリーから電源が供給される。
当該空調制御装置は、予め設定されたプログラムに従って、上述した送風機ユニット及び車両用空調ユニット1に配置される各種空調機器を制御する。そして、当該空調制御装置には、図示しないセンサ群からのセンサ信号や、車室内前方の計器盤部分に設置される空調用の操作パネル(図示せず)からの操作信号が入力される。
上述したセンサ群は、外気温センサ、内気温センサ、日射センサ、蒸発器温度センサ、水温センサ等を含んでいる。外気温センサは、外気温(即ち、車室外温度)Tamを検出する為のセンサであり、内気温センサは、内気温(即ち、車室内温度)Trを検出する為のセンサである。日射センサは、車室内への日射量Tsを検出する為のセンサであり、蒸発器温度センサは、蒸発器15の吹出空気温度TEを検出する為のセンサである。又、水温センサは、ヒータコア20への温水温度Twを検出する為のセンサである。
そして、図示は省略するが、空調用操作パネルには、設定温度Tsetを設定する温度設定スイッチ、吹出モード設定スイッチ、内外気モード設定スイッチ、空調モード設定スイッチ等が設けられている。
更に、空調制御装置には、各種空調機器の駆動装置が接続されている。これらの駆動装置には、上述した内外器切替ドアの駆動用モータ、送風ファンの駆動用モータ、第1エアミックスドア30、第2エアミックスドア32、フェイスドア42、フェイスフット連通口ドア48、前席フットドア45、後席用ドアの各種ドア用のアクチュエータ機構の駆動用モータ等が含まれている。従って、空調制御装置は、これらの駆動装置の作動を制御することによって、各種空調機器の作動を適切に制御することができる。
又、第1実施形態においては、後述する気流制御部材50のシャッター部52を回動させる為の駆動モータも、空調制御装置に接続されている。
続いて、車両用空調ユニット1を含む車両用空調装置の作動について説明する。空調制御装置は、室内前方の計器盤部分に配置された操作パネルから、車両用空調装置の作動信号が入力されると、予めその記憶回路に記憶されている空調制御プログラムを実行する。
空調制御プログラムが実行されると、前述の空調用センサ群により検出された検出信号及び操作パネルの操作信号が読み込まれる。そして、車室内吹出空気の目標吹出温度TAOが、これらの信号に基づいて算出される。
具体的には、目標吹出温度TAOは、下記数式F1により算出される。
TAO=Kset×Tset−Kr×Tr−Kam×Tam−Ks×Ts+C…(F1)
ここで、Tsetは操作パネルの温度設定スイッチによって設定された車室内設定温度、Trは内気温センサによって検出された内気温、Tamは外気温センサによって検出された外気温、Tsは日射センサによって検出される日射量、Kset、Kr、Kam、Ksは制御ゲイン及びCは補正用の定数である。
更に、空調制御装置が目標吹出温度TAOに基づいて、送風機ユニットのファン駆動用モータ、車両用空調ユニット1の各種電動アクチュエータ等の制御状態を決定し、決定した制御状態が得られるように各種アクチュエータに制御信号を出力する。
その後については、検出信号及び操作信号の読み込み、目標吹出温度TAOの算出、新たな制御状態の決定、制御信号の出力という順番で定められたルーチンを繰り返す。
例えば、送風機ユニットのファン駆動用モータの制御状態については、目標吹出温度TAOに基づいて、予め記憶回路に記憶されている制御マップを参照して決定される。具体的には、目標吹出温度TAOの極低温域(最大冷房域)及び極高温域(最大暖房域)で電動モータへ出力する制御電圧を最大として送風空気量を最大量付近に制御し、目標吹出温度TAOが中間温度域に近づくに伴って送風空気量を減少させる。
第1エアミックスドア30、第2エアミックスドア32用の電動アクチュエータについては、第1エアミックスドア30、第2エアミックスドア32の開度が目標開度SWとなるように決定される。
具体的には、目標開度SWは下記数式F2により算出される。
SW=〔(TAO−Te)/(Tw−Te)〕×100(%)…(F2)
ここで、Teは蒸発器温度センサによって検出された蒸発器吹出空気温度、Twは水温センサによって検出されたエンジン冷却水温度である。
尚、SW=100(%)は、第1エアミックスドア30、第2エアミックスドア32によるMAXHOTの状態であり、図1に示すように、第1エアミックスドア30は最大暖房位置Phaに位置し、第2エアミックスドア32は、最大暖房位置Phbに位置した状態である。即ち、第1エアミックスドア30、第2エアミックスドア32によって、第1冷風バイパス通路27、第2冷風バイパス通路28側を全閉とし、ヒータコア20側を全開とした状態である。
一方、SW=0(%)は、第1エアミックスドア30、第2エアミックスドア32によるMAXCOOLの状態であり、図1に示すように、第1エアミックスドア30は、最大冷房位置Pcaに位置し、第2エアミックスドア32は、最大冷房位置Pcbに位置した状態である。即ち、第1エアミックスドア30、第2エアミックスドア32によって、第1冷風バイパス通路27、第2冷風バイパス通路28側を全開とし、ヒータコア20側を全閉とした状態である。
そして、送風機ユニットにおける内外気切替ドア用の電動アクチュエータの作動モードについては、目標吹出温度TAOに基づいて、予め空調制御装置に記憶された制御マップを参照して決定する。具体的には、当該制御マップは、基本的に、外気を導入する外気モードが優先されるように設定されている。そして、目標吹出温度TAOが極低温域となる最大冷房時には、内気モードが選択され、目標吹出温度TAOが極高温域となる最大暖房時には、内外気二層モードが選択されるように設定されている。
吹出口モードを切り替える為の電動アクチュエータ(即ち、フェイスドア42、フェイスフット連通口ドア48、前席フットドア45、後席用ドアにおける各電動アクチュエータ)については、目標吹出温度TAOが低温域から高温域へと上昇するにつれて、吹出口モードをフェイスモード→バイレベルモード→フットモードへと順次切り替えるように制御される。
従って、フェイスモードは、主に目標吹出温度TAOが低温域となる夏季の冷房時に選択され、バイレベルモードは、主に目標吹出温度TAOが中温域となる春秋季の空調時に選択される。そして、フットモードは、主に目標吹出温度TAOが低温域となる冬季の冷房時に選択されることになる。更に、車室内湿度センサを設けて、この湿度センサの検出値から車両窓ガラスに曇りが発生する可能性が高い場合には、デフロスタモードを選択するようにしてもよい。
次に、第1実施形態に係る気流制御部材50の具体的構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。上述したように、気流制御部材50は、第2空気通路26におけるヒータコア20の送風空気流れ下流側において、上側取付部36、下側取付部37によって、当該第2空気通路26を閉塞するように取り付けられている。
図1、図2に示すように、第1実施形態に係る気流制御部材50は、第2空気通路26の上下方向の寸法と略同等の短辺を有する略矩形の板状に形成されており、通気開口部51と、シャッター部52と、軸部53と、駆動部54とを有している。尚、図2に示す気流制御部材50の長辺側の寸法は、空調ケース10の幅寸法と略同等に形成されている。従って、気流制御部材50は、上側取付部36及び下側取付部37を介して取り付けられることで、第2空気通路26におけるヒータコア20の下流側と、第2空気混合部35との間において、第2空気通路26を閉塞することができる。
図2に示すように、気流制御部材50における通気開口部51は、気流制御部材50の全体にわたってマトリクス状に配置された矩形の開口部であり、気流制御部材50を厚み方向に貫通するように形成されている。従って、各通気開口部51は、第2空気通路26におけるヒータコア20の下部の下流側と、第2空気混合部35との間を連通している。
シャッター部52は、図2〜図4に示すように、各通気開口部51内において、軸部53周りに回動可能に支持された平板状の部材である。従って、各シャッター部52は、軸部53周りに回動することによって、図3に示す制限状態と、図4に示す許容状態に変更される。
尚、許容状態とは、第2空気通路26におけるヒータコア20の下流側と、合流部である第2空気通路26との間における空気の移動を許容する状態を意味する。一方、制限状態とは、第2空気通路26におけるヒータコア20の下流側と、合流部である第2空気通路26との間における空気の移動を制限する状態を意味し、図3に示すように、各通気開口部51の内部をシャッター部52で閉塞した状態がこれにあたる。
そして、シャッター部52は、略長方形状に形成されており、その短辺寸法は、通気開口部51における車両左右方向の幅寸法と略同等に形成されている。一方、シャッター部52の長辺寸法は、通気開口部51の長辺側寸法よりもやや長く形成されている。
図3、図4からわかるように、シャッター部52を通気開口部51の開口寸法に対してこのように設定することにより、許容状態と制限状態とを変更する際のシャッター部52の回動量を少なくすることができる。
そして、第1実施形態に係る気流制御部材50において、複数の軸部53は、気流制御部材50の長辺方向(即ち、車両左右方向)に沿って伸びている。各軸部53は、マトリクス状に配置された複数の通気開口部51の内、車両左右方向に並んだ一列の通気開口部51の中央をそれぞれ貫通するように配置されている。
各通気開口部51内において、シャッター部52は、軸部53に対して固定されている為、シャッター部52は、軸部53の回転に伴って回動する。従って、左右方向に並んだ一列の通気開口部51内において、各シャッター部52の姿勢は同期する。
又、第1実施形態に係る気流制御部材50の車両左右方向における一端側には、駆動部54が配置されている。当該駆動部54は、複数の軸部53における一端側に接続されており、図示しない電動アクチュエータの作動を複数の軸部53に伝達する機能を果たす。この駆動部54により、複数の軸部53が同期して回転することになる為、第1実施形態に係る各通気開口部51においては、各シャッター部52の姿勢は同時に、制限状態と許容状態の間で変更される。
尚、第1実施形態における駆動部54の構成は、電動アクチュエータの作動を複数の軸部53に伝達することができれば、種々の構成を採用することができる。例えば、各軸部53の端部に配置されたピニオンと、各ピニオンと噛み合うように配置されたラックによって駆動部54を構成し、電動アクチュエータによってラックをスライド移動させても良い。又、複数のギヤからなるギヤ列を介して、電動アクチュエータの作動を。複数の軸部53に伝達しても良い。
このように構成することで、第1実施形態に係る気流制御部材50は、各通気開口部51内におけるシャッター部52の姿勢を、図3に示す制限状態と、図4に示す許容状態との間で変更することができる。これにより、第1実施形態に係る気流制御部材50は、第2空気通路26のヒータコア20下部を通過した送風空気が第2空気混合部35へ向かう流れを許容する状態と、第2空気通路26におけるヒータコア20の下流側と第2空気混合部35との間の空気の流れを制限した状態とを実現することができる。
尚、第1実施形態に係る気流制御部材50は、各シャッター部52の姿勢を、図3に示す制限状態と、図4に示す許容状態との間における任意の姿勢とすることも可能である。各通気開口部51内部におけるシャッター部52の姿勢を制御することによって、第1実施形態に係る気流制御部材50は、第2空気通路26にてヒータコア20を通過した送風空気の風量を調整できる。この場合、当該気流制御部材50は、第2エアミックスドア32と共に、第2空気混合部35における空調風の温度調整機能を果たす。
続いて、第1実施形態に係る車両用空調ユニット1において、気流制御部材50の作動態様による送風空気の流れについて、図面を参照しつつ説明する。先ず、気流制御部材50が制限状態にある場合の送風空気の流れについて、図1〜図3に基づいて説明する。
ここで、第1実施形態に係る車両用空調ユニット1においては、第2エアミックスドア32が最大冷房位置Pcbに位置した場合に、気流制御部材50の各シャッター部52の姿勢が図2、図3に示す制限状態に変更される。
具体的には、空調制御装置が第2エアミックスドア32の目標開度をSW=0(%)決定した場合に、気流制御部材50における各シャッター部52の姿勢を制限状態に変更するように、電動アクチュエータの駆動を制御する。
尚、空調制御装置による作動制御を必ずしも行う必要はなく、機械的構成をもって、第2エアミックスドア32が最大冷房位置Pcbに位置する場合に、制限状態になるようにしてもよい。例えば、第2エアミックスドア32に係る電動アクチュエータの作動を、リンク機構や駆動部54を介して伝達させて、制限状態になるように構成してもよい。
第2エアミックスドア32が最大冷房位置Pcbに移動すると、第2エアミックスドア32は、第2空気通路26におけるヒータコア20下部の上流側部分を閉塞する。これにより、第2空気通路26を流れる送風空気は、ヒータコア20の下部を流れることなく、第2冷風バイパス通路28を通って、第2空気混合部35へ流れる。
そして、第2空気通路26におけるヒータコア20の下流側と、第2空気混合部35との間において、気流制御部材50は、上側取付部36及び下側取付部37を介して、第2空気通路26を閉塞するように配置されている。又、気流制御部材50における各シャッター部52の姿勢が図3に示す制限状態になっている為、各通気開口部51内もシャッター部52によって閉塞されている。
従って、第1実施形態に係る車両用空調ユニット1によれば、気流制御部材50を図3に示す制限状態にすることによって、ヒータコア20の下部に対する下流側と、第2空気混合部35との間の空気の流れを遮断することができる。
これにより、当該車両用空調ユニット1によれば、ヒータコア20の下部で温められた空気が、気流制御部材50よりも下流側の第2空気混合部35に流入することはなく、第2冷風バイパス通路28から第2空気混合部35に流入した空調風(冷風)を再熱してしまうことを抑制でき、車両用空調装置における最大冷房性能の向上に貢献することができる。
ここで、第2空気通路26におけるヒータコア20の下流側と、第2空気混合部35との間に、気流制御部材50が配置されていない場合について考察する。この状態においても、第2エアミックスドア32が最大冷房位置Pcbに位置させると、第2空気通路26におけるヒータコア20の上流側が閉塞される為、ヒータコア20の下部を車両前方側から後方側へ向かう空気の流れが止まることになる。
この考察において、ヒータコア20の下流側には、気流制御部材50が配置されていない条件である為、第2冷風バイパス通路28を介して流れた冷風は、車両後方側の第2空気混合部35からヒータコア20へ向かって流れる可能性を有する。つまり、上述した条件の場合、第2空気混合部35からヒータコア20へ冷風が流れ、第2冷風バイパス通路28を流れた冷風がヒータコア20によって再熱されてしまうことが想定される。
この点、第1実施形態に係る車両用空調ユニット1においては、図1、図3からわかるように、ヒータコア20の下部に対する下流側と、第2空気混合部35との間の空気の流れが、制限状態の気流制御部材50によって遮断される。この為、当該車両用空調ユニット1によれば、第2空気混合部35からヒータコア20へと向かう空気の流れを遮断することで、この場合における冷風の再熱も防止することができ、車両用空調装置における最大冷房性能の向上に貢献することができる。
次に、気流制御部材50が許容状態にある場合の送風空気の流れについて、図1、図4に基づいて説明する。
尚、第1実施形態に係る車両用空調ユニット1においては、第2エアミックスドア32が最大冷房位置Pcbに位置していない場合に、気流制御部材50の各シャッター部52の姿勢が図4に示す許容状態に変更される。
具体的には、第2エアミックスドア32の目標開度がSW≠0(%)に決定された場合に、空調制御装置は、気流制御部材50における各シャッター部52の姿勢を許容状態に変更する。従って、第2エアミックスドア32が最大暖房位置Phbに位置する場合や、第2空気通路26における送風空気が、ヒータコア20を通過する流れと第2冷風バイパス通路28を流れる流れとに分岐する場合には、気流制御部材50は許容状態となる。
この場合、第2エアミックスドア32は、第2空気通路26におけるヒータコア20の上流側部分を決定された目標開度に従って開いている為、第2空気通路26を流れる送風空気は、ヒータコア20の下部を通過して、更に下流側へ流れていく。
第2空気通路26におけるヒータコア20の下流側には、許容状態の気流制御部材50が配置されている。図4に示すように、許容状態の気流制御部材50においては、シャッター部52が軸部53周りに回動しており、各通気開口部51内を開放している。これにより、第2空気通路26において、ヒータコア20を通過した送風空気は、気流制御部材50の各各通気開口部51を介して、第2空気混合部35へ流出する。
従って、第1実施形態に係る車両用空調ユニット1によれば、第2エアミックスドア32が最大暖房位置Phbにある場合には、ヒータコア20で十分に温めた空気を乗員に供給することが可能となる。
又、第2エアミックスドア32が最大暖房位置Phb及び最大冷房位置Pcbの何れでもない開度に調整されている場合には、当該車両用空調ユニット1は、第2空気混合部35に対して、ヒータコア20の下部を通過した温風と、第2冷風バイパス通路28を流れた冷風を流入させ混合させることができる。これにより、当該車両用空調ユニット1は、適切に調整された空調風を乗員に供給することが可能となる。
そして、当該気流制御部材50は、図4に示す許容状態における通風抵抗が上側取付部36及び下側取付部37に取り付け可能なPTCヒータの通風抵抗と等しくなるように構成されている。従って、気流制御部材50をPTCヒータに交換した場合であっても、送風機ユニット等における制御パラメータを変更する必要はなく、PTCヒータに係る搭載作業の作業効率を高めることができる。
以上説明したように、第1実施形態に係る車両用空調ユニット1は、車両用空調装置の通風系を構成し、空調ケース10の第2空気通路26に、送風空気を冷却する為の蒸発器15と、蒸発器の下流側において送風空気を加熱するヒータコア20を有している。この車両用空調ユニット1の空調ケース10内には、第2冷風バイパス通路28が形成されており、蒸発器15で冷却された送風空気を、ヒータコア20をバイパスさせている。
そして、当該車両用空調ユニット1は、ヒータコア20を通過した温風と、第2冷風バイパス通路28を流れた冷風とを、第2空気通路26と第2冷風バイパス通路28の合流部である第2空気混合部35で混合することで、所望温度の空調風に調整して、車両の乗員に供給することができる。
ここで、第1実施形態に係る車両用空調ユニット1においては、気流制御部材50が、第2空気通路26におけるヒータコア20の下流側と、第2空気混合部35との間において、第2空気通路26を閉塞するように配置されており、複数の通気開口部51及びシャッター部52を有している。
これにより、当該車両用空調ユニット1によれば、第2エアミックスドア32を最大冷房位置Pcbに移動させることによって、第2空気通路26におけるヒータコア20へ流れる送風空気の風量を小さく調整すると共に、気流制御部材50の各シャッター部52を制限状態にすることによって、第2空気通路26におけるヒータコア20の周辺部分を、第2エアミックスドア32及び気流制御部材50を用いて区画することができる。
この結果、当該車両用空調ユニット1によれば、第2冷風バイパス通路28を流れる冷風がヒータコア20やヒータコア20周辺の空気によって再熱されることを抑制でき、当該車両用空調ユニットが用いられた車両用空調装置における最大冷房性能の向上に貢献できる。
又、当該車両用空調ユニット1によれば、第2エアミックスドア32により送風空気がヒータコア20を流れるようにした状態で、気流制御部材50の各シャッター部52を許容状態にすれば、適温に温められた空調風を供給することもできる。
図2〜図4に示すように、第1実施形態に係る気流制御部材50において、各シャッター部52は、通気開口部51内部において軸部53周りに回動可能に配置されており、駆動部54の作動によって回動するように構成されている。従って、当該車両用空調ユニット1によれば、駆動部の作動態様をコントロールすることで、気流制御部材50における各シャッター部52を、許容状態、制限状態等に変更することができる。
そして、第1実施形態に係る車両用空調ユニット1によれば、第2エアミックスドア32が最大冷房位置Pcbに位置し、第2空気通路26を閉塞している場合には、気流制御部材50の各シャッター部52を、駆動部54の作動によって制限状態とする為、第2空気通路26におけるヒータコア20の周辺部分を区画することができる。
これにより、当該車両用空調ユニット1によれば、第2冷風バイパス通路28を流れる冷風がヒータコア20やヒータコア20周辺の空気によって再熱されることを抑制でき、車両用空調装置における最大冷房性能の向上に貢献できる。
そして、図1に示すように、車両用空調ユニット1において、第2冷風バイパス通路28は、第2空気通路26におけるヒータコア20の下側を経由して、ヒータコア20をバイパスするように形成されている。
この配置で、第2空気通路26におけるヒータコア20の下流側と、第2空気混合部35との間に、気流制御部材50を配置することで、気流制御部材50を制限状態とした場合の冷風の再熱抑制効果を向上させることができる。
(第2実施形態)
続いて、上述した第1実施形態とは異なる第2実施形態について、図面を参照しつつ説明する。第2実施形態に係る車両用空調ユニット1は、第1実施形態と同様に、車両用空調装置の通風系を構成している。
第2実施形態に係る車両用空調ユニット1は、気流制御部材50の具体的構成を除き、その基本的構成は第1実施形態と同一である。従って、車両用空調ユニット1の基本的構成等については、第1実施形態における説明を参照するものとし、第2実施形態に係る気流制御部材50の具体的構成について説明する。そして、以下の説明において、第1実施形態と同じ符号は、特に言及しない限り、同一の構成を示している。
第2実施形態に係る車両用空調ユニット1においても、気流制御部材50は、第1実施形態と同様に、第2空気通路26におけるヒータコア20の下流側と、第2空気混合部35との間において、上側取付部36及び下側取付部37を介して配置される。
第2実施形態に係る気流制御部材50は、第1実施形態と同様に、第2空気通路26の上下方向の寸法と略同等の短辺を有する略矩形の板状に形成されており、当該気流制御部材50の長辺側の寸法は、車両左右方向の幅寸法に対応している。従って、当該気流制御部材50は、第1実施形態と同様に、上側取付部36及び下側取付部37を介して取り付けられると、第2空気通路26を閉塞することができる。
そして、第2実施形態に係る気流制御部材50は、図5〜図7に示すように、複数の通気開口部51及びシャッター部52を有している。図5に示すように、第2実施形態に係る気流制御部材50においても、通気開口部51は、気流制御部材50の全体にわたってマトリクス状に配置された矩形の開口部であり、気流制御部材50を厚み方向に貫通するように形成されている。従って、各通気開口部51は、第2空気通路26におけるヒータコア20の下部の下流側と、第2空気混合部35との間を連通する。
第2実施形態に係る気流制御部材50において、各シャッター部52は、矩形のフィルム材によって構成されており、送風空気流れ上流側における各通気開口部51の上側開口縁に対して、接着部55を介して取り付けられている。従って、第2実施形態における各シャッター部52は、通気開口部51の内部において、通気開口部51の上側開口縁における接着部55を中心として揺動可能に取り付けられ、図6に示す制限状態と、図7に示す許容状態に変更される。
そして、第2実施形態に係るシャッター部52は、略長方形状に形成されており、その短辺寸法は、通気開口部51における車両左右方向の幅寸法と略同等に形成されている。又、シャッター部52の長辺寸法は、通気開口部51の長辺側寸法よりもやや長く形成されている。従って、図6に示すように、制限状態における各シャッター部52の下端は、各通気開口部51の下側端面に密着する。これにより、第2実施形態において、各シャッター部52は、制限状態の場合には、各通気開口部51を確実に閉塞することができる。
尚、第2実施形態における接着部55は、各通気開口部51の上側開口縁と、各シャッター部52の上端部とを接着剤等で接着することで形成される。この点、各通気開口部51の上側開口縁に対して、各シャッター部52の上端部を取り付けることができれば、種々の方法を採用することができる。例えば、固定用の部材を用いて、シャッター部52の上端部を固定しても良い。
続いて、第2実施形態に係る車両用空調ユニット1において、気流制御部材50の作動態様による送風空気の流れについて、図面を参照しつつ説明する。先ず、気流制御部材50が制限状態にある場合の送風空気の流れについて、図1、図5、図6に基づいて説明する。
第2実施形態に係る車両用空調ユニット1においても、第2エアミックスドア32が最大冷房位置Pcbに位置した場合に、気流制御部材50の各シャッター部52の姿勢は、図5、図6に示す制限状態に変更される。
第2エアミックスドア32が最大冷房位置Pcbに移動すると、第2エアミックスドア32は、第2空気通路26におけるヒータコア20下部の上流側部分を閉塞する。これにより、第2空気通路26を流れる送風空気は、ヒータコア20の下部を流れることなく、第2冷風バイパス通路28を通って、第2空気混合部35へ流れる。
そうすると、第2空気通路26のヒータコア20を通過した送風空気が第2実施形態に係る気流制御部材50まで流れてこない為、各通気開口部51内のシャッター部52は、当該シャッター部52の自重によって、接着部55から下方に垂れ下がる。これにより、第2実施形態に係る気流制御部材50において、各シャッター部52は、通気開口部51内部を夫々閉塞した制限状態となる。
従って、第2実施形態に係る車両用空調ユニット1によれば、フィルム材からなるシャッター部52を図6に示す制限状態にすることによって、ヒータコア20の下部に対する下流側と、第2空気混合部35との間の空気の流れを遮断することができる。
これにより、当該車両用空調ユニット1によれば、ヒータコア20の下部で温められた空気が、気流制御部材50よりも下流側の第2空気混合部35に流入することはなく、第2冷風バイパス通路28から第2空気混合部35に流入した空調風(冷風)を再熱してしまうことを抑制でき、車両用空調装置における最大冷房性能の向上に貢献することができる。
又、当該車両用空調ユニット1によれば、第2空気混合部35からヒータコア20へと向かう空気の流れを遮断することで、この場合における冷風の再熱も防止でき、車両用空調装置における最大冷房性能の向上に貢献することができる。
次に、第2実施形態に係る気流制御部材50が許容状態にある場合の送風空気の流れについて、図1、図7に基づいて説明する。
第2エアミックスドア32が最大冷房位置Pcbに位置していない場合には、当該第2エアミックスドア32が最大暖房位置Phbに位置するか否かに関わらず、第2空気通路26を流れる送風空気が、ヒータコア20の下部へ向かって流れる。この場合、当該送風空気は、ヒータコア20の下部を通過して温められた後、更に下流へ流れ、第2実施形態に係る気流制御部材50に到達する。
この時、当該気流制御部材50の各通気開口部51においては、フィルム材からなるシャッター部52が、接着部55から垂れ下がるようにして、通気開口部51内を閉塞している。従って、当該シャッター部52は、ヒータコア20を通過した送風空気の風力を受けると、図7に示すように、接着部55を中心として下流側に揺動して、通気開口部51内を開放する。これにより、第2空気通路26において、ヒータコア20を通過した送風空気は、気流制御部材50の各各通気開口部51を介して、第2空気混合部35へ流出する。
つまり、第2実施形態に係る車両用空調ユニット1においても、第2エアミックスドア32が最大暖房位置Phbにある場合には、ヒータコア20で十分に温めた空気を乗員に供給することが可能となる。又、当該車両用空調ユニット1は、第2空気混合部35に対して、ヒータコア20の下部を通過した温風と、第2冷風バイパス通路28を流れた冷風を流入させ混合させることができ、適切に調整された空調風を乗員に供給することが可能となる。
尚、第2実施形態においても、当該気流制御部材50は、図7に示す許容状態における通風抵抗が上側取付部36及び下側取付部37に取り付け可能なPTCヒータの通風抵抗と等しくなるように構成されている。従って、第2実施形態においても、気流制御部材50をPTCヒータに交換した場合に、送風機ユニット等における制御パラメータを変更する必要はなく、PTCヒータに係る搭載作業の作業効率を高めることができる。
以上説明したように、第2実施形態に係る車両用空調ユニット1においても、気流制御部材50が、第2空気通路26におけるヒータコア20の下流側と、第2空気混合部35との間において、第2空気通路26を閉塞するように配置されており、複数の通気開口部51及びシャッター部52を有している。
これにより、当該車両用空調ユニット1によれば、第2エアミックスドア32を最大冷房位置Pcbに移動させて、第2空気通路26におけるヒータコア20へ流れる送風空気の流れを遮断することで、気流制御部材50の各シャッター部52を制限状態にすることができる。この結果、当該車両用空調ユニット1は、第2空気通路26におけるヒータコア20の周辺部分を、第2エアミックスドア32及び気流制御部材50を用いて区画することができる。
これにより、当該車両用空調ユニット1によれば、第2冷風バイパス通路28を流れる冷風がヒータコア20やヒータコア20周辺の空気によって再熱されることを抑制でき、当該車両用空調ユニットが用いられた車両用空調装置における最大冷房性能の向上に貢献できる。
又、第2エアミックスドア32によって送風空気がヒータコア20を流れるようにした場合には、フィルム材からなるシャッター部52は、接着部55を中心として揺動して許容状態になる。この結果、第2実施形態に係る車両用空調ユニット1によれば、気流制御部材50の各シャッター部52を許容状態にすることによって、適温に温められた空調風を供給することもできる。
図5〜図7に示すように、第2実施形態に係る気流制御部材50において、各シャッター部52は、通気開口部51の上側開口縁の接着部55を介して揺動可能に取り付けられている。そして、第2空気通路26においてヒータコア20を送風空気が通過しない場合には、当該シャッター部52は、図6に示すように、自重によって垂れ下がって制限状態となる。第2空気通路26においてヒータコア20を送風空気が通過する場合は、当該シャッター部52は、図7に示すように、送風空気風力を受けて下流側に揺動して許容状態になる。
従って、第2実施形態に係る車両用空調ユニット1によれば、気流制御部材50における制限状態と許容状態との切り替えに、専用の電動アクチュエータや駆動部を必要としない為、第2冷風バイパス通路28を流れる冷風がヒータコア20やヒータコア20周辺の空気によって再熱されることを、簡易な構成で抑制でき、車両用空調装置における最大冷房性能の向上に貢献できる。
(他の実施形態)
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではない。即ち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、上述した各実施形態を適宜組み合わせても良い。又、上述した実施形態を、例えば、以下のように種々変形することも可能である。
(1)上述した実施形態では、第2空気通路26におけるヒータコア20の下流側と、第2空気通路26と第2冷風バイパス通路28の合流部である第2空気混合部35との間に、気流制御部材50を配置した構成であったが、この態様に限定されるものではない。例えば、第1空気通路25におけるヒータコア20の下流側と、第1空気通路25と第1冷風バイパス通路27の合流部である第1空気混合部34との間に、気流制御部材50を配置してもよい。又、第1空気通路25側と、第2空気通路26側の何れにおいても、気流制御部材50を夫々配置するように構成してもよい。
(2)又、上述した実施形態においては、車両用空調ユニット1は、第1空気通路25と、第2空気通路26と、第1冷風バイパス通路27と、第2冷風バイパス通路28とを空調ケース10内部に有する構成であったが、この構成に限定されるものではない。空調ケース内に一つの空気通路と、一つのバイパス通路を有する構成であれば、本発明を適用することができる。
(3)そして、上述した実施形態においては、気流制御部材50に対して多数の通気開口部51を形成していたが、この態様に限定されるものではない。気流制御部材に対して一つの通気開口部を形成し、この通気開口部に対して一つのシャッター部を配置した態様とすることも可能である
(4)更に、上述した実施形態において、上側取付部36、下側取付部37は、PTCヒータを取付可能に構成されており、気流制御部材50は、許容状態においてPTCヒータと同等の通風抵抗を示すように形成されている。しかしながら、本発明における取付部及び気流制御部材は、この態様に限定されるものではない。
即ち、空気通路における加熱用熱交換器の下流側と、合流部との間の位置に配置可能な構成部品であれば、取付部及び気流制御部の構成を、種々の構成部品に対応させることができる。この場合、気流制御部材における各通気開口部51の数やサイズ、各シャッター部の形状等は、当該構成部品の通風抵抗に対応して適宜変更される。
(5)そして、上述した第1実施形態においては、気流制御部材50の各通気開口部51におけるシャッター部52の姿勢を、複数の軸部53及び駆動部54を介して、全体として同時に変更するように構成していたが、この態様に限定されるものではない。
多数の通気開口部51を複数領域に区分して、その領域毎に、通気開口部51内におけるシャッター部52の姿勢を変更しても良い。例えば、多数の通気開口部51を、車両上下方向に関して複数領域に区分しても良いし、車両左右方向に関して複数領域に区分しても良い。車両左右方向に関して複数領域に区分する場合には、各軸部53は、車両上下方向に並ぶ通気開口部51を貫通するように配置される。このように構成した場合、気流制御部材50は、各領域における風量を調整することができる為、風量分配機能を果たすことができる。
(6)又、上述した第2実施形態においては、気流制御部材50におけるシャッター部52をフィルム材により構成し、通気開口部51における上側開口縁の接着部55から垂れ下がるように構成していたが、図6、図7に示す構成に限定されるものではない。例えば、制限状態時に通気開口部51の下端との密着性を高める為に、適切な重量の密着部をシャッター部52の下端部に形成しても良い。具体的には、フィルム材からなるシャッター部52の下端のみ厚みを増すように構成することで、この構成を実現できる。この時、シャッター部52の下端の重量は、ヒータコア20を通過した送風空気の最小風量でも、図7に示す許容状態になるように決定される。
1 車両用空調ユニット
15 蒸発器
20 ヒータコア
26 第2空気通路
28 第2冷風バイパス通路
32 第2エアミックスドア
35 第2空気混合部
50 気流制御部材
51 通気開口部
52 シャッター部

Claims (4)

  1. 車室内に向かって送風空気が流れる空気通路(26)を有する空調ケース(10)と、
    前記空調ケースの内部において、冷媒の蒸発により送風空気を冷却する蒸発器(15)と、
    前記蒸発器に対して送風空気流れの下流側に配置され、前記蒸発器によって冷却された送風空気を加熱可能な加熱用熱交換器(20)と、
    前記蒸発器によって冷却された送風空気が前記加熱用熱交換器をバイパスして流れるバイパス通路(28)と、
    送風空気流れに関して前記蒸発器と前記加熱用熱交換器の間に配置され、前記加熱用熱交換器を通過する送風空気と、前記バイパス通路を流れる送風空気の風量割合を調整するエアミックスドア(32)と、
    前記空気通路における前記加熱用熱交換器よりも送風空気流れ下流側に配置された取付部(36、37)を介して、前記空気通路を閉塞するように配置され、前記空気通路における前記加熱用熱交換器の下流側と、前記空気通路と前記バイパス通路との合流部(35)との間における空気の流れを制御する気流制御部材(50)と、を有し、
    前記気流制御部材は、
    前記空気通路における前記加熱用熱交換器の下流側と、前記合流部との間を連通する通気開口部(51)と、
    前記通気開口部内において、当該通気開口部を介した空気の流れを許容する許容状態と、前記通気開口部を閉塞して当該通気開口部を介した空気の流れを制限する制限状態とに変更可能に配置されたシャッター部(52)と、を有している車両用空調ユニット。
  2. 前記シャッター部は、前記通気開口部に対して支持された軸部(53)周りに回動可能に配置されており、
    前記軸部を介して前記シャッター部を回動させて、前記許容状態と前記制限状態とを変更する為の駆動部(54)を有し、
    前記シャッター部は、前記エアミックスドアが前記空気通路を閉塞している場合には、前記駆動部の作動によって前記制限状態とされる請求項1に記載の車両用空調ユニット。
  3. 前記シャッター部は、前記通気開口部の上側部分に対して揺動可能に取り付けられており、
    前記加熱用熱交換器を送風空気が通過する場合は、当該送風空気の風力の作用によって前記許容状態となり、
    前記エアミックスドアが前記空気通路を閉塞している場合は、当該シャッター部の自重によって前記制限状態となる請求項1に記載の車両用空調ユニット。
  4. 前記バイパス通路は、前記空気通路における前記加熱用熱交換器の下側を経由して、当該加熱用熱交換器をバイパスするように形成されている請求項1ないし3の何れか1つに記載の車両用空調ユニット。
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