JP2007131280A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】デフロスタ開口部がフット開口部よりも混合室の冷風流入部位の近くに位置し、冷風流入部位に直接連通するように配置された空調ユニットを有する車両用空調装置において、フット・デフモードにおけるクールデフを解消する。
【解決手段】混合室20へ流入した冷風の所定方向の流速成分を減衰させる流速減衰ドア28を混合室20内部に配置する。この流速減衰ドア28を、デフロスタドア25の位置に連動させて、フット・デフモード時に冷風バイパス通路15側からデフロスタ開口部21側へ向かう方向と略垂直方向になるように回転操作する。これにより、冷風の冷風バイパス通路15側からデフロスタ開口部21側へ向かう方向の流速成分を減衰させて、冷風がデフロスタ開口部21に流出することを抑制してクールデフを解消する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷風および温風を混合して車室内に吹出す車両用空調装置に関する。
従来、冷風および温風を混合して車室内に吹出す車両用空調装置が特許文献1に開示されている。
この特許文献1の車両用空調装置の空調ユニットでは、図8に示すように、冷風と温風とを混合させる混合室20を有しており、フット開口部24をデフロスタ開口部21およびフェイス開口部22よりも混合室20の温風流入部位に近づけるとともに、温風流入部位に直接連通するように配置して、フット開口部24へ温風を流出させやすくしている。
これにより、混合室20からフェイス開口部22およびフット開口部24へ同時に空調風を流出させるバイレベルモード時に、フット吹出温度をフェイス吹出温度よりも所定温度高くして、頭寒足熱型の吹出温度分布を実現している。
さらに、特許文献1の空調ユニットでは、混合室内に温風の流れ方向を変化させる可動式のエアガイド42を設け、このエアガイド42を変位させることで、温風と冷風との混合形態を変化させて、フット開口部24へ流出する空調風の温度と他の開口部21、22へ流出する空調風の温度との温度差を調整している。
これにより、フット開口部24およびデフロスタ開口部21から同時に空調風を流出させるフット・デフモード時に、フット吹出温度とデフロスタ吹出温度との温度差を小さくできる旨も記載されている(特許文献1の段落0091参照)。
ところで、一般的に、車両用空調装置においては、各開口部21、22、24と各開口部21、22、24に対応する車室内の吹出口とを接続するダクトの距離を短くして、ダクトの通風抵抗を低減させて、各吹出口から吹出される空調風の風量低下を抑制している。このため、デフロスタ開口部21およびフェイス開口部22は、フット開口部24よりも車両搭載状態における上側(図8の矢印上方向)に配置される。
従って、特許文献1の空調ユニットのように、フット開口部24を混合室20に連通するように配置すると、空調ユニットの上下方向の体格が拡大する要因となり、上下方向の搭載スペースを確保できない車両では、特許文献1の空調ユニットを搭載できない。
そこで、上下方向の搭載スペースが確保できない車両では、図9に示すように、デフロスタ開口部21をフェイス開口部22およびフット開口部24よりも混合室20の冷風流入部位20aに近づけるとともに、冷風流入部位20aに直接連通するように配置したレイアウトの空調ユニットが採用されている。
このレイアウトでは、デフロスタ開口部21の車両搭載状態における車両後方側(図9の矢印後方向)にフェイス開口部22を配置し、さらにフェイス開口部22の下側(図9の矢印下方向)にフット開口部24を配置することで、各ダクトの接続距離を短くするともに、空調ユニットの上下方向の体格を縮小化している。
特開2004−75027号公報
ところが、図9に示すレイアウトの空調ユニットでは、特許文献1のように、混合室20内にエアガイドを設けて温風と冷風の混合形態を変化させても、冷風流入部位20aの近傍では冷風と温風が十分混合できないので、冷風が直接デフロスタ開口部21へ流出しやすくなってしまう。
その結果、フット・デフモード時に、デフロスタ吹出温度がフット吹出温度に対して過度に低下し、窓ガラスの防曇性能が悪くなる、いわゆるクールデフの問題が生じる。
本発明は上記点に鑑み、デフロスタ開口部がフット開口部よりも混合室の冷風流入部位の近くに位置し、冷風流入部位に直接連通するように配置された空調ユニットを有する車両用空調装置において、フット・デフモード時のクールデフを解消することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、車室内へ向かって空気が流れる空気通路を形成するケース(11)と、ケース(11)内に設けられ、空気を冷却する冷房用熱交換器(12)と、ケース(11)内に設けられ、冷房用熱交換器(12)通過後の冷風を加熱する暖房用熱交換器(13)と、ケース(11)内に設けられ、暖房用熱交換器(13)を迂回して冷風が通過する冷風バイパス通路(15)と、ケース(11)内に設けられ、暖房用熱交換器(13)通過後の温風と冷風バイパス通路(15)通過後の冷風とを混合する混合室(20)と、混合室(20)で混合された空調風を車両窓ガラス側に吹出すデフロスタ開口部(21)と、空調風を乗員の足元側に吹出すフット開口部(24)と、混合室(20)からデフロスタ開口部(21)側へ流出する空調風とフット開口部(24)側へ流出する空調風の風量割合を変更する配風ドア(25)と、混合室(20)に流入した冷風の所定方向の流速成分を減衰させる流速減衰手段(28、41)とを備え、デフロスタ開口部(21)は、フット開口部(24)よりも混合室(20)の冷風流入部位(20a)の近くに位置し、配風ドア(25)がデフロスタ開口部(21)側に空調風を流出させるときに、冷風流入部位(20a)に直接連通するように配置されており、流速減衰手段(28、41)は、配風ドア(25)がデフロスタ開口部(21)側とフット開口部(24)側との双方に同時に空調風を流出させるフット・デフモード時に、冷風バイパス通路(15)側からデフロスタ開口部(21)側へ向かう方向の流速成分を減衰させる車両用空調装置を特徴とする。
これによれば、フット・デフモード時に、流速減衰手段(28、41)が混合室(20)に流入した冷風の冷風バイパス通路(15)側からデフロスタ開口部(21)側へ向かう方向の流速成分を減衰させる。
そのため、デフロスタ開口部(21)が、フット開口部(24)よりも混合室(20)の冷風流入部位(20a)の近くに位置し、かつ、混合室(20)の冷風流入部位(20a)に直接連通するように配置されていても、冷風がデフロスタ開口部(21)に流出しにくくなり、デフロスタ開口部(21)に冷風と温風とが十分に混合された空調風を流出させやすい。その結果、フット・デフモードにおけるクールデフを解消できる。
また、上記特徴の車両用空調装置において、流速減衰手段は、混合室(20)内に配置されて、さらに、回転軸(28a、41a)と、回転軸(28a、41a)の径方向に結合された板ドア部(28b、41a)とを有する回転式ドア(28、41)によって構成されていてもよい。
これによれば、回転軸(28a、41a)を回転させて板ドア部(28b、41a)の方向を変更して、冷風の通風抵抗にさせることで、容易に、混合室(20)に流入した冷風の所定方向の流速成分を減衰させることができる。
例えば、板ドア部(28a、41a)が冷風バイパス通路(15)側からデフロスタ開口部(21)側へ向かう方向に対して垂直方向になるように回転軸(28a、41a)を回転操作することで、容易に、混合室(20)に流入した冷風の上記方向の流速成分を減衰させることができる。
さらに、例えば、板ドア部(28b、41a)が冷風バイパス通路(15)側からフット開口部(24)側へ向かう方向に対して水平方向になるように回転軸(28a、41a)を回転操作することで、容易に、混合室(20)に流入した冷風の上記方向の速度成分を減衰させる作用を無効にすることもできる。
また、上述の特徴の車両用空調装置において、流速減衰手段(28、41)は、配風ドア(25)に連動して、配風ドア(25)がデフロスタ開口部(21)側に流出させる空調風の風量を増加させるに従って、冷風バイパス通路(15)側からデフロスタ開口部(21)側へ向かう方向の流速成分を減衰させる度合を増加させるようになっていてもよい。
さらに、流速減衰手段(28、41)が配風ドア(25)に連動する上記特徴の車両用空調装置において、流速減衰手段(28、41)は、配風ドア(25)がフット開口部(24)側のみに空調風を流出させる際に、冷風バイパス通路(15)側からフット開口部(21)側へ向かう方向の流速成分を減衰させる作用が無効になるようになっていてもよい。
これによれば、配風ドア(25)が空調風をデフロスタ開口部(21)に流出させず、クールデフを解消する必要がない場合に、流速減衰手段(28、41)が冷風流れの通風抵抗にならず、車室内に最大風量の冷風を送風できるので、最大冷房能力を発揮することができる。
また、上述の特徴の車両用空調装置において、暖房用熱交換器(13)を通過する冷風と冷風バイパス通路(15)を通過する冷風の風量割合を変更するエアミックスドア(16)を備え、流速減衰手段(28、41)は、エアミックスドア(16)に連動して、エアミックスドア(16)が暖房用熱交換器(13)を通過する冷風の風量を増加させるに従って、冷風バイパス通路(15)側からデフロスタ開口部(21)側へ向かう方向の流速成分を減衰させる度合を増加させるようになっていてもよい。
さらに、流速減衰手段(28、41)がエアミックスドア(16)に連動する上記特徴の車両用空調装置において、流速減衰手段(28、41)は、エアミックスドア(16)が冷風バイパス通路(15)のみに冷風を通過させる最大冷房時に、冷風バイパス通路(15)側からフット開口部(21)側へ向かう方向の流速成分を減衰させる作用が無効になるようになっていてもよい。
これによれば、冷風バイパス通路(15)にのみ冷風が通過する最大冷房時において、流速減衰手段(28、41)が冷風流れの通風抵抗にならず、車室内に最大風量の冷風を送風できるので、最大冷房能力を発揮することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1〜6により本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態の車両用空調装置における室内ユニット部の空調ユニット10の断面図である。また、図1の上下、前後の各矢印は、空調ユニット10の車両搭載状態における方向を示している。なお、図1の各ドア(16、25、26、28)の実線位置は後述するフット・デフモード時における各ドアの位置を示している。
本実施形態の室内ユニット部は、図1の空調ユニット10と、この空調ユニット10に空気を送風する送風機ユニット(図示せず)とに大別される。空調ユニット10は車室内前側の計器盤(図示せず)内側のうち、車両幅方向の略中央部に配置される。これに対し、図示しない送風機ユニットは車室内前部の計器盤内側のうち、中央部から助手席側へオフセットして配置されている。
送風機ユニットは、周知の如く、外気(車室外空気)と内気(車室内空気)とを切替導入する内外気切替箱、および、この内外気切替箱を通して空気を吸入して送風する送風機によって構成される。この送風機は周知の遠心多翼ファン(シロッコファン)を電動モータにて駆動するものである。また、電動モータは後述する空調制御装置30の制御信号によって作動する。
空調ユニット10は空調ケース11を有し、空調ケース11の内部には車室内へ向かって空気が流れる空気通路が構成される。この空調ケース11は、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(例えば、ポリプロピレン)にて成形されている。さらに、車両幅方向(図1の紙面垂直方向)の略中央部に車両上下方向の分割面を有しており、この分割面で左右2分割することができる。
この左右2分割のケースは、内部に冷房用熱交換器をなす蒸発器12、暖房用熱交換器をなすヒータコア13および後述するエアミックスドア16、デフロスタドア25、フェイス・フットドア26等を収容した状態で、金属バネクリップやネジなどの締結手段によって一体に結合されている。
空調ケース11の最も車両前方側部位には図1の破線で示す空気入口空間14が形成され、この空気入口空間14には、送風機ユニットの送風機によって送風された空気が流入する。また、空気入口空間14の空気流れ下流側直後には蒸発器12が略上下方向(略垂直)に配置されている。この蒸発器12は、周知の如く冷凍サイクル(図示せず)の低圧冷媒が蒸発する際に空気から吸熱して空気を冷却するものである。
また、蒸発器12の空気流れ下流側(車両後方側)には、所定の間隔を開けてヒータコア13が略上下方向(略垂直)に配置されている。ヒータコア13は、高温のエンジン冷却水(温水)が内部に導入され、この温水と蒸発器12を通過した冷風とを熱交換させることで冷風を再加熱するものである。
ヒータコア13も略上下方向に配置されているが、下側よりも上側を車両後方側へ若干傾斜して配置されている。これにより、後述する板状のエアミックスドア16の回転作動空間を確保している。なお、蒸発器12およびヒータコア13を略上下方向に配置するとは、その熱交換用コア部の面が略上下方向に延びるように配置されることを意味する。
従って、蒸発器12およびヒータコア13を上述の如く配置することで、空調ケース11の空気入口空間14に流入した空気を、蒸発器12を通過させることで冷却し、さらに矢印A方向に流して、ヒータコア13を通過させることで再加熱できるようになっている。
次に、空調ケース11の蒸発器12の車両後方側部位であって、かつ、ヒータコア13の上方側部位には、冷風バイパス通路15が形成されている。この冷風バイパス通路15は、蒸発器12通過後の冷風がヒータコア13を迂回して流れる通路を構成する。また、冷風バイパス通路15の下流側(車両上方側)には後述する混合室20が配置されている。
従って、空調ケース11の空気入口空間14に流入した空気を、蒸発器12を通過させることで冷却し、さらに矢印B方向に流して、再加熱することなく混合室20に流入させることができる。
そして、蒸発器12とヒータコア13との間であって、かつ、冷風バイパス通路15の下方側部位には、エアミックスドア16が配置されている。このエアミックスドア16は、回転軸16aと回転軸16aに結合された板ドア部16bを有する回転式ドアであり、この回転軸16aはヒータコア13上端部の車両前方側部位で車両幅方向に延びるように配置されている。
さらに、回転軸16aは空調ケース11左右両側の壁面の軸受穴(図示せず)に回転可能に支持されており、回転軸16aの一端部は空調ケース11の外部に突出して、図示しないリンク機構を介在して後述する電気式アクチュエータ17(例えば、直流モータ)に連結される。この電気式アクチュエータ17は図2に示すように、空調制御装置30の制御信号によって作動する。
従って、本実施形態では、電気式アクチュエータ17によってエアミックスドア16が回転操作される。もちろん、乗員の手動操作力によってエアミックスドア16を直接回転操作するマニュアル方式を採用してもよい。
また、エアミックスドア16は、冷風バイパス通路15とヒータコア13の入口通風路18の開度を調整することにより、入口通風路18を通過してヒータコア13で再加熱される冷風(矢印A)と冷風バイパス通路15を通過する冷風(矢印B)との風量割合を調整するものである。
具体的には、図1において、エアミックスドア16が2点鎖線位置Cの位置になると、入口通風路18を全閉して冷風バイパス通路15を全開する最大冷房位置となり、蒸発器12を通過した冷風の全風量が冷風バイパス通路15側へ流れる。また、2点鎖線位置Dの位置になると、入口通風路18を全開して冷風バイパス通路15を全閉する最大暖房位置となり、蒸発器12を通過した冷風の全風量がヒータコア13を通過して再加熱される。
そして、上下の2点鎖線位置C、Dの間に示す実線位置Eは中間開度位置であり、エアミックスドア16を任意の中間開度位置に回転操作することによって、ヒータコア13で再加熱される冷風(矢印A)と冷風バイパス通路15を通過する冷風(矢印B)との風量割合が調整される。
また、ヒータコア13の空気流れ後方側には、温風通路19が形成されている。温風通路19は、ヒータコア13を通過した温風を混合室20に導く通路であり、ヒータコア13の車両後方側部位からヒータコア13の上方部へ向かって湾曲する形状になっている。ヒータコア13上方部に配置される温風通路19出口は混合室20に接続され、温風は矢印F方向に流れて混合室20に流入する。
混合室20は、図1の破線に示すように、蒸発器12とヒータコア13との間のエアミックスドア16が回転作動する空間の上方側部位に、前述の冷風バイパス通路15を通過した冷風(矢印B)および温風通路19を通過した温風(矢印F)が流入できるように配置されている。
そして、混合室20において、流入した温風(矢印F)と冷風(矢印B)とが混合されて混合室20から車室内に吹出される空調風の温度調整がなされる。従って、前述のエアミックスドア16の開度位置を調整することによって、空調風の温度を所望温度に調整することができる。
次に、空調ケース11上面部の混合室20の略上方側部位には、デフロスタ開口部21が配置されている。より具体的には、後述するフェイス開口部22およびフット開口部24よりも混合室20の冷風流入部位20aの近くで、かつ、後述するデフロスタドア25がデフロスタ開口部21を開口すると、混合室20の冷風流入側部位20aに直接連通するように配置されている。
本実施形態では、混合室20に流入する冷風は矢印Bに示すように車両前方側から後方側に向かって流れ、温風は矢印Fに示すように車両後方側から前方側に向かって流れる。このため、図1の斜線部に示すように、混合室20の車両前方側が冷風流入部位20aとなる。
従って、デフロスタ開口部21には、混合室20から温度調整された空調風が直接流出するようになっており、さらに、デフロスタ開口部21は、デフロスタダクト(図示せず)を介して車室内に配置されたデフロスタ吹出口(図示せず)に接続され、デフロスタ吹出口から車両窓ガラスの内面に向けて空調風(主に温風)が吹出される。
デフロスタ開口部21の後方側にはフェイス開口部22が配置されている。このフェイス開口部22には、混合室20から温度調整された空調風が連通口23を経て流出する。また、フェイス開口部22は、フェイスダクト(図示せず)を介して車室内に配置されたフェイス吹出口(図示せず)に接続され、フェイス吹出口から乗員の上半身側に向けて空調風(主に冷風)が吹出される。
フェイス開口部22の下方側、かつ、温風通路19上方側の空調ケース11の車両左右両側壁面には、フット開口部24が配置されている。このフット開口部24には、混合室20から温度調整された空調風が連通口23を経て流出する。また、フット開口部24は、フットダクト(図示せず)を介して車室内に配置されたフット吹出口(図示せず)に接続され、フット吹出口から車室内の乗員の足元に向けて空調風(主に温風)が吹出される。
次に、混合室20には、デフロスタ開口部21と連通口23とを開閉するデフロスタドア25が配置されている。このデフロスタドア25は、回転軸25aと回転軸25aに結合された板ドア部25bを有する回転式ドアであり、この回転軸25aはデフロスタ開口部21車両後方側とフェイス開口部22車両前方側との間の部位で車両幅方向に延びるように配置されている。
なお、前述の如く、連通口23を経て空調風がフット開口部24に流入するようになっているので、デフロスタドア25は、本実施形態において、デフロスタ開口部21側へ流出する空調風の風量とフット開口部24側へ流出する空調風の風量との風量割合を変更する配風ドアを構成する。
フェイス開口部22下方側かつフット開口部24上方側には、フェイス開口部22とフット開口部24とを開閉するフェイス・フットドア26が配置されている。このフェイス・フットドア26は、回転軸26aと回転軸26aに結合された板ドア部26bを有する回転式ドアであり、この回転軸26aはフェイス開口部22車両後方側とフット開口部24車両上方側との間の部位で車両幅方向に延びるように配置されている。
なお、デフロスタドア25の回転軸25aおよびフェイス・フットドア26の回転軸26aは、空調ケース11左右両側の壁面の軸受穴(図示せず)により回転可能に支持されており、回転軸25a、26aの一端部は空調ケース11の外部に突出して、リンク機構を介在して共通の電気式アクチュエータ27に結合される。
この電気式アクチュエータ27は図2に示すように、空調制御装置30の制御信号によって作動する。従って、本実施形態では、デフロスタドア25およびフェイス・フットドア26は、共通の電気式アクチュエータ27によって連動して回転操作されることとなり、車室内へ空調風を吹出す吹出モードを切替える吹出モードドアを構成する。
さらに、混合室20内部には、流速減衰ドア28が配置されている。この流速減衰ドア28は、冷風バイパス通路15を通過した冷風(矢印B)の所定方向の流速成分(例えば、破線矢印Baに示す冷風バイパス通路15側からデフロスタ開口部21側へ向かう流速成分)を減衰させるものである。従って、流速減衰ドア28は、本実施形態における流速減衰手段を構成する。
この流速減衰ドア28は、回転軸28aと回転軸28aに結合された板ドア部28bを有する回転式ドアである。さらに、板ドア部28bは回転軸28aの中心軸に対象に径方向両側に突出すように結合されている。そして、この回転軸28aは混合室20内の冷風バイパス通路15とデフロスタ開口部21との間の車両前方側部位で車両幅方向に延びるように配置されている。
また、流速減衰ドア28の回転軸28aは、空調ケース11左右両側の壁面の軸受穴(図示せず)により回転可能に支持されており、回転軸28aの一端部は空調ケース11の外部に突出して、図示しないリンク機構を介在して、前述のデフロスタドア25に連動して回転操作されるようになっている。
次に、本実施形態の電気制御部の概要を図2により説明する。空調制御装置30は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。この空調制御装置30は、そのROM内に空調装置制御プログラムを記憶しており、その空調装置制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行う。
空調制御装置30の入力側には空調用センサ群31〜35からセンサ検出信号が入力され、また、車室内前部の計器盤付近に配置される空調操作パネル36に設けられた各種空調操作スイッチから操作信号が入力される。
空調用センサ群としては、具体的には、外気温Tamを検出する外気センサ31、内気温Trを検出する内気センサ32、車室内に入射する日射量Tsを検出する日射センサ33、蒸発器12の空気吹出部に配置されて蒸発器吹出空気温度Teを検出する蒸発器温度センサ34、ヒータコア15に流入するエンジン冷却水温度Twを検出する水温センサ35等が設けられる。
また、空調操作パネル36には各種空調操作スイッチとして、吹出モードドア25、26により切替わる吹出モードをマニュアル設定する吹出モードスイッチ37、冷凍サイクル用の圧縮機の作動指令信号を出すエアコンスイッチ38、空調自動制御状態の指令信号を出すオートスイッチ39、および車室内温度を設定する温度設定手段をなす温度設定スイッチ40等が設けられる。
空調制御装置30の出力側には、エアミックスドア16を回転させる電気式アクチュエータ17や吹出モードドア24、25および流速減衰ドア28を回転させる電気式アクチュエータ27等が接続され、これらの機器の作動が空調制御装置30の出力信号により制御される。
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。図示しない車両エンジンのスタートスイッチ(イグニッションスイッチ)の投入状態においてオートスイッチ39が投入されると空調制御装置30がROMに記憶している空調装置制御プログラムが実行される。
空調装置制御プログラムが実行されると、空調操作パネル36の操作信号やセンサ群31〜35により検出された検出信号が読込まれる。そして、これらの信号に基づいて、車室内吹出空気の目標吹出温度TAOを算出する。
この目標吹出温度TAOは温度設定スイッチ40により設定した設定温度Tsetに車室内温度(内気温)Trを維持するために必要な車室内吹出空気温度であり、以下の式G1により算出される。
TAO=Kset×Tset−Kr×Tr−Kam×Tam−Ks×Ts+C…(G1)
ここで、Trは内気センサ32により検出される内気温、Tamは外気センサ31により検出される外気温、Tsは日射センサ33により検出される日射量、Kset、Kr、Kam、Ksは制御ゲインおよびCは補正用の定数である。
そして、空調制御装置30は目標吹出温度TAOに基づいて、送風機により送風される空気の目標送風量、内外気モード、吹出モード、エアミックスドア16の目標開度、圧縮機の作動等を決定し、決定した制御状態が得られるように各種アクチュエータに制御信号を出力する。そして、再び、操作信号および検出信号の読込み→TAOの算出→新たな制御状態の決定→制御信号の出力といったルーチンを繰り返す。
ここで、吹出モードの制御状態の決定について説明すると、吹出モードはTAOに基づいて、あらかじめ空調制御装置30に記憶された制御マップを参照して決定される。本実施形態では、TAOが低温域から高温域へと上昇するにつれて吹出モードをフェイスモード→バイレベルモード→フットモードへと順次切替える。
また、吹出モードスイッチ37が手動操作された場合は、操作信号に応じて、上述のフェイスモード、バイレベルモード、フットモードの他に、フット・デフモードおよびデフロスタモードに切替えられる。以下、各吹出モードにおける車両用空調装置の作動について説明する。
まず、フェイスモードは、フェイス吹出口から乗員の上半身側に向けて空調風を吹出すモードで、空調制御装置30の算出した目標吹出温度TAOが低温域の場合に選択されるモードである。
このフェイスモードでは、図3に示すように、デフロスタドア25は、デフロスタ開口部21を全閉し、フェイス・フットドア26は、フェイス開口部22を全開し、フット開口部24を全閉する位置に回転操作される。また、流速減衰ドア28は、デフロスタドア25に連動して冷風バイパス通路15側からフェイス開口部22側へ向かう方向と略平行方向になるように回転操作される。
なお、フェイスモードでは、主にフェイス吹出口から冷風を吹出すため、図3においては、エアミックスドア16の位置を冷風バイパス通路15が全開となる最大冷房位置としている。もちろん、中間開度位置にして混合室20で冷風と温風を混合した空調風を吹出してもよい。
上述の如く、フェイスモードでは、流速減衰ドア28が冷風バイパス通路15側からフェイス開口部22側へ向かう方向と略平行方向になるので、フェイス開口部22に冷風を流出させる際に、流速減衰ドア28が冷風流れの通風抵抗とならない。その結果、フェイス吹出口から最大風量の冷風を吹出して最大冷房能力を発揮することができる。
次に、バイレベルモードは、フェイス吹出口から乗員の上半身側に向けて空調風を吹出し、同時に、フット吹出口から乗員の足元側に向けて空調風を吹出すモードで、空調制御装置30の算出した目標吹出温度TAOが中間温度の場合に選択されるモードである。
このバイレベルモードでは、図4に示すように、デフロスタドア25は、デフロスタ開口部21を全閉し、フェイス・フットドア26は、フェイス開口部22およびフット開口部24の双方を同程度に開放する開度位置に回転操作される。また、流速減衰ドア28は、デフロスタドア25に連動しているのでフェイスモードと同様に回転操作される。なお、バイレベルモードでは、乗員の好みに応じた温度の空調風をフェイス吹出口およびフット吹出口から吹出すために、エアミックスドア16の位置は中間開度位置となる。
上述の如く、バイレベルモードでは、流速減衰ドア28がフェイスモードと同様の方向に回転操作されるので、フェイス開口部22に冷風を流出させる際に、流速減衰ドア28が冷風流れの通風抵抗とならない。その結果、混合室20において冷風と温風とを十分に混合して所望温度の空調風をフェイス開口部22およびフット開口部24へ流出させることができる。
さらに、本実施形態のように、フェイス開口部22をフット開口部24よりも上方に配置することで、温風と衝突した冷風の一部がフェイス開口部22側へ向かって流れやすくなるので、頭寒足熱型の吹出温度分布を実現することもできる。
次に、フットモードは、主にフット吹出口から乗員の足元側に向けて空調風を吹出すモードで、空調制御装置30の算出した目標吹出温度TAOが高温域の場合に選択されるモードである。
このフットモードでは、図5に示すように、デフロスタドア25は、デフロスタ開口部21を僅かに開放した状態で連通口23を開放する位置に回転操作される。さらに、フェイス・フットドア26は、フェイス開口部22を全閉し、フット開口部24を全開する位置に回転操作される。
フットモードは、目標吹出温度TAOが高温域の場合に選択されるので、車両外気温が低くなっていることが多い。そのため、車両窓ガラスの曇り防止のために、デフロスタドア25がデフロスタ開口部21を僅かに開放した状態になっている。本実施形態では、デフロスタ開口部21と連通口23との開度の割合は約2:8程度になっている。
また、流速減衰ドア28は、デフロスタドア25に連動して冷風バイパス通路15側からフェイス開口部22側へ向かう方向と所定の角度を有するように回転操作される。すなわち、本実施形態では、図5に示すように、流速減衰ドア28が、フェイスモードおよびバイレベルモードにおける位置に対して、約20〜30deg程度、時計回り方向に回転操作される。
なお、フットモードでは、主にフット吹出口から温風を吹出すため、図5においては、エアミックスドア16の位置を冷風バイパス通路15が全閉となる最大暖房位置としている。もちろん、中間開度位置にして混合室20で冷風と温風を混合した空調風を吹出してもよい。
上述の如く、フットモードでは、流速減衰ドア28が冷風バイパス通路15側からフェイス開口部22側へ向かう方向と所定の角度を有するが、フット開口部24へ温風を流出する際に、流速減衰ドア28が温風流れの通風抵抗を増加させないので、フット吹出口から最大風量の温風を吹出して最大暖房能力を発揮することができる。さらに、車両窓ガラスの曇り防止効果も発揮できる。
次に、フット・デフモードは、デフロスタ吹出口とフット吹出口から同時に車両窓ガラス側および乗員の足元側に向けて空調風を吹出すモードで、乗員が吹出モードスイッチ37を操作することで選択されるモードである。
このフット・デフモードでは、図1に示すように、デフロスタドア25は、デフロスタ開口部21と連通口23の双方を略同程度に開放する開度位置に回転操作され、フェイス・フットドア26は、フェイス開口部22を全閉する位置に回転操作される。なお、本実施形態では、デフロスタ開口部21と連通穴23との開度の割合は約4:6程度になっている。もちろん開度の割合を約5:5程度としてもよい。
また、流速減衰ドア28は、デフロスタドア25に連動して冷風バイパス通路15側からデフロスタ開口部21側へ向かう方向(矢印Ba方向)と略垂直方向になるように回転操作される。すなわち、本実施形態では、図1に示すように、流速減衰ドア28が、フェイスモードおよびバイレベルモードにおける位置に対して、約80〜90deg程度、時計回り方向に回転操作される。
なお、フット・デフモードは、乗員の操作によって選択されるモードなので、乗員の好みに応じた温度の空調風をデフロスタ吹出口およびフット吹出口から吹出すために、エアミックスドア16の位置は中間開度位置となる。
上述の如く、フット・デフモードでは、流速減衰ドア28が冷風バイパス通路15側からデフロスタ開口部21側へ向かう方向(矢印Ba方向)と略垂直方向に回転操作されるので、冷風バイパス通路15側からデフロスタ開口部21側へ向かう流速成分(矢印Ba)が減衰される。このため、混合室20に流入した冷風がデフロスタ開口部21へ流出しにくくなる。
さらに、冷風の冷風バイパス通路15側からデフロスタ開口部21側へ向かう流速成分(矢印Ba)が減衰されることで、冷風の流れ方向が温風通路19から混合室20に流入する温風の流入方向(矢印F方向)と対向する方向に向かうので、混合室20において冷風が温風と混合されやすい。その結果、混合室20からデフロスタ開口部21へ流出する空調風の温度とフット開口部24へ流出する空調風の温度差を縮小することができ、クールデフを解消できる。
次に、デフロスタモードは、デフロスタ吹出口から車両窓ガラス側に向けて空調風を吹出すモードで、乗員が吹出モードスイッチを操作することで選択されるモードである。
このデフロスタモードでは、図6に示すように、デフロスタドア25は、デフロスタ開口部21を全開する位置に回転操作される。また、流速減衰ドア28は、デフロスタドア25に連動して冷風バイパス通路15側からデフロスタ開口部21側へ向かう方向と所定の角度を有するように回転操作される。すなわち、本実施形態では、図6に示すように、流速減衰ドア28が、フェイスモードおよびバイレベルモードにおける位置に対して、約100〜110deg程度、時計回り方向に回転操作される。
なお、デフロスタモードは、乗員の操作によって選択されるモードなので、乗員の好みに応じた温度の空調風をデフロスタ吹出口から吹出すために、エアミックスドア16の位置は中間開度位置となる。
上述の如く、デフロスタモードでは、流速減衰ドア28が冷風バイパス通路15側からデフロスタ開口部21側へ向かう方向と所定の角度を有するが、温風が混合室20からデフロスタ開口部21へ温風を流出させる際に、流速減衰ドア28が温風流れの通風抵抗とならないので、デフロスタ吹出口から最大風量の温風を吹出して最大防曇能力を発揮することができる。
以上のように、流速減衰ドア28をデフロスタドア25に連動させて回転操作することで、フェイスモードおよびデフロスタモードでは通風抵抗とならず、空調装置に最大能力を発揮させることができ、さらに、フット・デフモードにおいてはクールデフを解消できる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、流速減衰ドア28を採用しているが、本実施形態では図7に示すように流速減衰ドア41を採用している。その他の構成および作動は第1実施形態と全く同様である。なお、図7では、吹出モードがフット・デフモードになっている状態を示す。
流速減衰ドア41は、回転軸41aと回転軸41aに結合された板ドア部41bを有する回転式ドアである。板ドア部41bは回転軸41aに径方向片側に突出すように結合されている。そして、この回転軸41aは混合室20内の冷風バイパス通路15とデフロスタ開口部21との間の車両前方側部位で車両幅方向に延びるように配置されている。
また、流速減衰ドア41の回転軸41aは、空調ケース11左右両側の壁面の軸受穴(図示せず)により回転可能に支持されており、回転軸41aの一端部は空調ケース11の外部に突出して、図示しないリンク機構を介在して、デフロスタドア25に連動して回転操作されるようになっている。
さらに、流速減衰ドア41を回転操作しても、エアミックスドア16およびデフロスタドア25と干渉しないように、回転軸41aの位置と板ドア部41bの回転軸41a径方向の長さが調整されて板ドア部41bの回転軸41a反対側端部は破線Hの円弧の範囲で回転操作される。
このような流速減衰ドア41であっても、各吹出モードにおいて第1実施形態と同様に回転操作することで、第1実施形態と全く同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、流速減衰ドア28、41を、デフロスタドア25に連動して回転操作しているが、流速減衰ドア28、41の回転軸28a、41aを、リンク機構を介在して、エアミックスドア16に連動して回転操作してもよい。
例えば、第1実施形態の構成において、エアミックスドア16が図1の2点鎖線位置Cの最大冷房位置に回転操作された際に、流速減衰ドア28を上述の第1実施形態のフェイスモード(図3)の如く、冷風の冷風バイパス通路15側からフェイス開口部22側へ向かう方向と略平行方向になるように回転操作されるようにする。
また、エアミックスドア16が図1の2点鎖線位置Dの最大暖房位置に回転操作された際には、流速減衰ドア28を上述の第1実施形態のデフロスタモード(図6)の如く、デフロスタドア25に連動して冷風バイパス通路15側からデフロスタ開口部21側へ向かう方向と所定の角度を有するように回転操作されるようにする。
つまり、エアミックスドア16が図1の2点鎖線位置Cから2点鎖線位置Dへ向かって変位するに従って、流速減衰ドア28の位置を第1実施形態のフェイスモード(図3)→フットモード(図5)→フット・デフモード(図1)→デフロスタモード(図6)に示す位置に時計回り方向に回転させる。
上記のように連動させることで、エアミックスドア16が最大冷房位置(図1の2点鎖線位置C)に回転操作されると、流速減衰ドア28は冷風バイパス通路15側からフェイス開口部22側へ向かう方向と略平行方向になるように回転操作される。
これにより、最大冷房時にフェイス開口部22に冷風を流出させる際に、流速減衰ドア28が冷風流れの通風抵抗とならない。その結果、フェイス吹出口から最大風量の冷風を吹出して最大冷房能力を発揮することができる。
また、エアミックスドア16が中間開度位置(図1の2点鎖線位置C、Dの間の位置)に回転操作されると、流速減衰ドア28は冷風バイパス通路15側からデフロスタ開口部21側へ向かう方向と略垂直方向に近づくように回転操作される。
これにより、冷風の冷風バイパス通路15側からデフロスタ開口部21側へ向かう流速成分(矢印Ba)が減衰されることで、混合室20において冷風が温風と混合されやすい。その結果、デフロスタ開口部21およびフット開口部24へ流出させる際に、デフロスタ開口部21およびフット開口部24に流出する空調風の温度差を縮小することができ、フット・デフモードにおけるクールデフを解消できる。
また、エアミックスドア16が最大暖房位置(図1の2点鎖線位置D)に回転操作されると、流速減衰ドア28は冷風バイパス通路15側からデフロスタ開口部21側へ向かう方向と所定の角度を有するように回転操作される。すなわち、エアミックスドア16が最大冷房位置における流速減衰ドア28の位置に対して、約100〜110deg程度、時計回り方向に回転操作される。
これにより、最大暖房時にフット開口部24に温風を流出させる際に、流速減衰ドア28が温風流れの通風抵抗を増加させない。その結果、フット吹出口から最大風量の温風を吹出して最大暖房能力を発揮することができる。
もちろん、流速減衰ドア28とエアミックスドア16との連動は上記の例に限定されるものではなく、例えば、完全に2点鎖線位置Cになっておらずヒータコア13側が僅かに開放している位置から、完全に2点鎖線位置Dになっておらず冷風バイパス通路15側が僅かに開放している位置に向かって変位するに従って、流速減衰ドア28を上述の如く変化するようにしてもよい。
(2)上述の実施形態では、流速減衰ドア28、41を回転式ドアにて構成しているが、直線的にスライドする板ドア部を有するスライド式板ドアやフィルムドアにて構成してもよい。
この場合は、スライド式板ドアやフィルムドアを冷風バイパス通路15側からデフロスタ開口部21側へ向かう方向と垂直になるように配置する。そして、フット・デフモードにおいて、スライド式板ドアやフィルムドアを閉じることで、混合室20に流入した冷風の冷風バイパス通路15側からデフロスタ開口部21側へ向かう方向の速度成分を減衰させればよい。
また、フェイスモードでは、スライド式板ドアやフィルムドアを開放することで、混合室20に流入した冷風の冷風バイパス通路15側からフェイス開口部22側へ向かう方向の速度成分を減衰する作用を無効にすればよい。
(3)上述の実施形態では、空調ユニット10に空気を送風する送風機ユニットを車室内前部の計器盤内側のうち、中央部から助手席側へオフセットして配置する、いわゆるセミセンタタイプの空調装置に本発明を適用しているが、送風機ユニットを車室内前部の計器盤内側のうち中央部で、空調ユニット10の車両前方に配置する、いわゆるフルセンタタイプの空調装置に適用してもよい。
(4)上述の実施形態では、流速減衰ドア28、41を混合室20内の冷風バイパス通路15とフェイス開口部22との間の部位に配置しているが、混合室20内に流入する冷風の冷風バイパス通路15側からデフロスタ開口部21側へ向かう流速成分(矢印Ba)を減衰させることが可能で、かつ、エアミックスドア16およびデフロスタドア25等と干渉しなければ他の部位に配置してもよい。
第1実施形態の空調ユニットのフット・デフモード時の断面図である。 第1実施形態の電気制御図の概略ブロック図である。 第1実施形態の空調ユニットのフェイスモード時の断面図である。 第1実施形態の空調ユニットのバイレベルモード時の断面図である。 第1実施形態の空調ユニットのフットモード時の断面図である。 第1実施形態の空調ユニットのデフロスタモード時の断面図である。 第2実施形態の空調ユニットのフット・デフモード時の断面図である。 従来技術の空調ユニットの断面図である。 上下方向の体格を縮小化した空調ユニットの断面図である。
符号の説明
11…ケース、12…蒸発器、13…ヒータコア、15…冷風バイパス通路、
16…エアミックスドア、20…混合室、21…デフロスタ開口部、
24…フット開口部、25…デフロスタドア、28、41…流速減衰ドア、
28a、41a…回転軸、28b、41b…板ドア部、

Claims (6)

  1. 車室内へ向かって空気が流れる空気通路を形成するケース(11)と、
    前記ケース(11)内に設けられ、前記空気を冷却する冷房用熱交換器(12)と、
    前記ケース(11)内に設けられ、前記冷房用熱交換器(12)通過後の冷風を加熱する暖房用熱交換器(13)と、
    前記ケース(11)内に設けられ、前記暖房用熱交換器(13)を迂回して前記冷風が通過する冷風バイパス通路(15)と、
    前記ケース(11)内に設けられ、前記暖房用熱交換器(13)通過後の温風と前記冷風バイパス通路(15)通過後の前記冷風とを混合する混合室(20)と、
    前記混合室(20)で混合された空調風を車両窓ガラス側に吹出すデフロスタ開口部(21)と、
    前記空調風を乗員の足元側に吹出すフット開口部(24)と、
    前記混合室(20)から前記デフロスタ開口部(21)側へ流出する前記空調風と前記フット開口部(24)側へ流出する前記空調風の風量割合を変更する配風ドア(25)と、
    前記混合室(20)に流入した前記冷風の所定方向の流速成分を減衰させる流速減衰手段(28、41)とを備え、
    前記デフロスタ開口部(21)は、前記フット開口部(24)よりも前記混合室(20)の冷風流入部位(20a)の近くに位置し、前記配風ドア(25)が前記デフロスタ開口部(21)側に前記空調風を流出させるときに、前記冷風流入部位(20a)に直接連通するように配置されており、
    前記流速減衰手段(28、41)は、前記配風ドア(25)が前記デフロスタ開口部(21)側と前記フット開口部(24)側との双方に同時に前記空調風を流出させるフット・デフモード時に、前記冷風バイパス通路(15)側から前記デフロスタ開口部(21)側へ向かう方向の前記流速成分を減衰させることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記流速減衰手段は、前記混合室(20)内に配置されて、さらに、回転軸(28a、41a)と、前記回転軸(28a、41a)の径方向に結合された板ドア部(28b、41a)とを有する回転式ドア(28、41)によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記流速減衰手段(28、41)は、前記配風ドア(25)に連動して、前記配風ドア(25)が前記デフロスタ開口部(21)側に流出させる前記空調風の風量を増加させるに従って、前記冷風バイパス通路(15)側から前記デフロスタ開口部(21)側へ向かう方向の前記流速成分を減衰させる度合を増加させるようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記流速減衰手段(28、41)は、前記配風ドア(25)が前記フット開口部(24)側のみに前記空調風を流出させる際に、前記冷風バイパス通路(15)側から前記フット開口部(21)側へ向かう方向の前記流速成分を減衰させる作用が無効になるようになっていることを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
  5. 前記暖房用熱交換器(13)を通過する前記冷風と前記冷風バイパス通路(15)を通過する前記冷風の風量割合を変更するエアミックスドア(16)を備え、
    前記流速減衰手段(28、41)は、前記エアミックスドア(16)に連動して、前記エアミックスドア(16)が前記暖房用熱交換器(13)を通過する前記冷風の風量を増加させるに従って、前記冷風バイパス通路(15)側から前記デフロスタ開口部(21)側へ向かう方向の前記流速成分を減衰させる度合を増加させるようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  6. 前記流速減衰手段(28、41)は、前記エアミックスドア(16)が前記冷風バイパス通路(15)のみに前記冷風を通過させる最大冷房時に、前記冷風バイパス通路(15)側から前記フット開口部(21)側へ向かう方向の前記流速成分を減衰させる作用が無効になるようになっていることを特徴とする請求項5に記載の車両用空調装置。
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