以下、本実施形態について説明する。図1は、仕分けコンベヤ10の一例を示す上面図である。本実施形態の仕分けコンベヤ10は、隣り合う搬送台車のフレームをなすビーム状リンクを連結してループ状(無端状)に連結した多数の搬送台車15を、ループ状の搬送ルートに沿って走行させるものである。ループ状の搬送ルートには、一対の走行レールが設置されており、仕分けコンベヤ10の駆動時には、連結された各搬送台車15は、一対の走行レールにより走行方向を規制されながら走行する。
仕分けコンベヤ10は、搬送ルートの所定位置に、且つ一対の走行レール間に設置された駆動装置(図示省略)により駆動される。駆動装置は、一例として、フリクションドライブ方式の駆動装置が挙げられる。フリクションドライブ方式の駆動装置は、搬送台車15のビーム状リンク21の両側面に圧接させる一対のフリクションベルト、一対のフリクションベルトの往き側を搬送台車15のフレームをなすビーム状リンクの側面に圧接させる方向に押し付ける多数のフリクションローラ、及び一対のフリクションベルトの各々に対して設けられた一対の減速機付きモータを有する駆動装置である。
仕分けコンベヤ10は、駆動時に各搬送台車15を図1中時計方向(図1中A方向)に走行させる。各搬送台車15が図1中A方向に移動する過程で、搬送ルートの投入位置に設置された載込みコンベヤ(図1中省略)により搬送された搬送物が各搬送台車15に受け渡され、搬送台車15が有するクロスソータ用コンベヤユニット上に搬送物が載置される。搬送台車15が有するクロスソータ用コンベヤユニット上に搬送物が載置された後も搬送台車15は図1中A方向に移動する。そして、搬送台車15が払出位置まで移動したときに、クロスソータ用コンベヤユニットが駆動して搬送物を搬送台車15から払い出しコンベヤ(図1中省略)に払い出す。
以下、搬送台車15の構成について図2から図4を用いて説明する。以下、搬送ルートに設けられる一対の走行レールのうち、図2中左側に配置される走行レールに符号16を、図2中右側に配置される走行レールに符号17を付して説明する。
搬送台車15は、搬送台車15の走行方向を長手方向とするビーム状リンク21と、ビーム状リンク21の長手方向に直交して所定の間隔を空けて並置される3本の支持クロスメンバ22,23,24とを、骨格をなすシャーシ部分として有する。
ビーム状リンク21は、長手方向に直交する断面が略正方形状で、且つ中空の金属材料からなる部材である。ビーム状リンク21は、搬送台車15の搬送ルートにおける搬送台車15の走行方向の骨格を成しながら、大きな搬送ループのチェーンのコマとして位置付けられる。ビーム状リンク21は、上述したフリクションドライブ方式の駆動装置が有する一対のフリクションベルトの往き側部分を側面で受け止める部材である。
3本の支持クロスメンバ22,23,24は、長手方向に直交する断面が上下方向を長辺とする略長方形状で、中空の金属材料からなる部材である。3本の支持クロスメンバ22,23,24のうち、支持クロスメンバ22は側部フレーム30を、支持クロスメンバ23は中央フレーム31を、支持クロスメンバ24は側部フレーム32を、上面に各々保持する。側部フレーム30と中央フレーム31との間には、支持部材34,35が所定の間隔を空けて配置される。なお、図示は省略するが、中央フレーム31と側部フレーム32との間にも同様に支持部材が所定の間隔を空けて配置される。
搬送台車15は、クロスソータ用コンベヤユニットとして、ビーム状リンク21の延出方向(搬送台車15の走行方向)に並置される2つのベルトコンベヤユニットを有する。以下、搬送台車の走行方向における先端側に設けられるベルトコンベヤユニットを第1ベルトコンベヤユニット36と称し、搬送台車の走行方向における後端側に設けられるベルトコンベヤユニットを第2ベルトコンベヤユニット37と称する。第1ベルトコンベヤユニット36は、側部フレーム30と中央フレーム31との間に形成される空隙部分に側部フレーム30と中央フレーム31とを自身のフレームとして配置される。また、第2ベルトコンベヤユニット37は、中央フレーム31と側部フレーム32との間に形成される空隙部分に中央フレーム31と側部フレーム32とを自身のフレームとして配置される。以下、第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37の構成は同一構成となることから、第1ベルトコンベヤユニット36のみの構成について説明し、第2ベルトコンベヤユニット37の構成については省略する。
第1ベルトコンベヤユニット36は、フレーム以外では駆動プーリ41、従動プーリ42、複数のローラ43、無端ベルト44、伝達機構45及びサーボモータ46から構成される。ここで、駆動プーリ41、従動プーリ42及び複数のローラ43は、各プーリ及び各ローラ部の頂点が同一の水平面上に位置するように各々配置される。本実施形態では、駆動プーリ41と従動プーリ42との間に無端ベルト44の上部(搬送物が載置される部分)を下方から支持する部材として複数のローラ43を設けた場合を説明するが、複数のローラ43を設ける代わりに、駆動プーリ41及び従動プーリ42の間に支持板を設けることも可能である。
駆動プーリ41は、側部フレーム30及び中央フレーム31の間の空隙部分において、図2中y方向における右端部に配置される。駆動プーリ41の回転軸の一端部41aは、側部フレーム30から突出している。側部フレーム30から突出した回転軸の一端部41aに、伝達機構45を構成する歯付きプーリ48が固定される。駆動プーリ41は、無端ベルト44が巻き掛けられるローラ部分の両端部にV溝41b,41cを有する。
従動プーリ42は、側部フレーム30及び中央フレーム31の間の空隙部分において、図2中y方向における左端部に配置される。従動プーリ42は、駆動プーリ41と同様に、無端ベルトが巻き掛けられるローラ部分の長手方向における両端部にV溝42a,42bを有する。
複数のローラ43は、駆動プーリ41及び従動プーリ42の間に配置される。また、複数のローラ43は、無端ベルト44の内側面が摺接されるローラ部分の長手方向における両端部にV溝43a,43bを有する。
無端ベルト44は、ベルトの幅方向における両端部で、かつベルトの内側面の全周に亘って突条(図示省略)が設けられる。これら突条は、無端ベルト44を駆動プーリ41及び従動プーリ42に巻き掛けたときには、各プーリまたは各ローラに設けたV溝に入り込む。これにより、無端ベルト44が走行したときの無端ベルト44の蛇行が防止される。
伝達機構45は、2つの歯付きプーリ48,49及び駆動タイミングベルト50から構成される。2つの歯付きプーリ48,49のうち、歯付きプーリ48は側部フレーム30から突出した駆動プーリ41の回転軸の一端部41aに固定され、歯付きプーリ49は、サーボモータ46の回転軸46aに固定される。駆動タイミングベルト50は、2つの歯付きプーリ48,49に巻き掛けられる。したがって、サーボモータ46の回転軸46aに固定される歯付きプーリ49が主動プーリ、側部フレーム30から突出した駆動プーリ41の回転軸の一端部41aに固定される歯付きプーリ48が従動プーリとなる。
サーボモータ46は、ブラケット51を介して側部フレーム30に固定される。サーボモータ46は、例えば中央フレーム31と側部フレーム32との間で、且つビーム状リンク21の上面に保持されたサーボアンプ52に電気的に接続される。
上述した搬送台車15は、支持クロスメンバ24の搬送台車15の幅方向における両端部に、ガイドホイールユニット55,56を有する。
ガイドホイールユニット55は、搬送ルートに設けられる一対の走行レールのうち、走行レール16の直進部では頂点、又はカーブ部では頂点近傍で摺接しながら回転する走行ホイール61、走行レール16の直進部では底点又はカーブ部では底点近傍で摺接されながら回転するガイドホイール62、及び走行レール16の側方から摺接されながら回転するガイドホイール63を有する。走行ホイール61は、ブラケット64に固定された発電機65の回転軸65aに固定される。走行ホイール61は、搬送台車15の重量を支持して走行レール16の頂点又は頂点近傍で摺接しながら台車の重量の大部分を走行レール16に伝える。また、ガイドホイール62は、走行ホイール61との間が、走行レール16の外径よりも若干広い間隔を空けて、且つ回転軸が走行ホイール61の回転軸(詳細には、発電機65の回転軸65a)に対して平行となるようにブラケット64に軸支される。また、ガイドホイール63は、回転軸が走行ホイール61及びガイドホイール62の回転軸と直交するようにブラケット64に軸支される。なお、上述したブラケット64は、支持クロスメンバ24に設けたブラケット66に軸支される。図2中符号67は、ガイドホイールユニット55の回転軸である。
発電機65は、走行ホイール61が走行レール16の頂点又は頂点近傍で摺接しながら回転することを受けて発電する。発電機65が発電することで得られる電力は、サーボアンプ52を介して、第1ベルトコンベヤユニット36,第2ベルトコンベヤユニット37のサーボモータ46に各々供給される。
本実施形態のガイドホイールユニット55においては、走行レール16の側方から摺接されながら回転するガイドホイールを1つのガイドホイールとしているが、これに限定される必要はなく、2つのガイドホイールを用いることも可能である。
また、本実施形態のガイドホイールユニット55においては、走行ホイール61を発電機65の回転軸65aに固定し、走行ホイール61の回転により発電機65において電力を発生させている。しかしながら、発電機65に代えて、非接触の電力供給機構を用いてもよい。図示は省略するが、非接触の電力供給機構は、例えば走行レール16の外方斜め上方に設けたループコイルと、搬送台車のガイドホイールユニットに設けられ、ループコイルが挿通されるピックアップコイルが内包されたコイル部と、から構成される。この非接触の電力供給機構では、ループコイルは一次コイル、コイル部に内包されたピックアップコイルは二次コイルとして各々機能する。したがって、ループコイルに高周波の電流を流すと、ループコイルと、コイル部に内包されたピックアップコイル間に電磁誘導作用が発生し、ループコイルを流れる高周波の電流がコイル部に内包されたピックアップコイルに伝達される。なお、コイル部に内包されたピックアップコイルに伝達された高周波の電流は、図示を省略したA/D変換器やコンバータなどを介してサーボアンプに供給される。
ガイドホイールユニット56は、搬送ルートに設けられる一対の走行レールのうち、走行レール17の頂点、又は頂点近傍で摺接しながら回転する走行ホイール71、走行レール17の底点又は底点近傍で摺接されながら回転するガイドホイール72、及び走行レール17の側方から摺接しながら回転するガイドホイール73を有する。走行ホイール71は、ブラケット75に軸支される。走行ホイール71は、搬送台車15の重量を支持して走行レール17の頂点、又は頂点近傍で摺接しながら台車重量の大部分を走行レール17に伝える。また、ガイドホイール72は、走行ホイール71との間が、走行レール17の外径よりも若干広い間隔を空けて、且つ回転軸が走行ホイール71の回転軸に対して平行となるようにブラケット74に軸支される。また、ガイドホイール73は、回転軸が走行ホイール71の回転軸及びガイドホイール72の回転軸と直交するようにブラケット74に軸支される。なお、上述したブラケット74は、側部フレーム32に設けたブラケット75に軸支される。図2中符号76は、ガイドホイールユニット56の回転軸である。
本実施形態のガイドホイールユニット56においては、走行レール17の側方から摺接されながら回転するガイドホイールを1つのガイドホイールとしているが、これに限定される必要はなく、2つのガイドホイールを用いることも可能である。
ガイドホイールユニット55は、走行ホイール61が走行レール16の頂点、又は頂点近傍で摺接され、また、ガイドホイール62が走行レール16の底点、又は底点近傍で摺接されることで、走行レール16に対する搬送台車15の上下方向に対する位置を規制する。また、ガイドホイール63が走行レール16の側方から摺接させることで、搬送台車15が走行レール17に向けて移動することを規制する。
ガイドホイールユニット56は、走行ホイール71が走行レール17の頂点、又は頂点近傍で摺接され、また、ガイドホイール72が走行レール17の底点、又は底点近傍で摺接されることで、走行レール17に対する搬送台車15の上下方向に対する位置を規制する。また、ガイドホイール73が走行レール17の側方から摺接させることで、搬送台車15が走行レール16に向けて移動することを規制する。
したがって、搬送台車15が走行する過程では、搬送台車15は、ガイドホイールユニット55,56により搬送台車15の走行方向が搬送ルートに沿って設置される一対の走行レールの延出方向に規制され、また、搬送台車15が走行したときに、搬送台車15が一対の走行レールから脱落することを防止する。
本実施形態の仕分けコンベヤ10を構成する多数の搬送台車15は、隣り合う2台の搬送台車15が連結機構80を介して連結されている。詳細については説明を省略するが、連結機構80は、x軸、y軸及びz軸方向の3軸方向に回動する機構を有している。したがって、連結機構80を用いて隣り合う2台の搬送台車15を連結すると、2台の搬送台車15のうち、一方の搬送台車15が他方の搬送台車15に対して、x軸、y軸及びz軸の少なくともいずれか1つの軸を中心にして回動させることが可能となる。また、連結機構80を用いて隣り合う2台の搬送台車15を連結すると、z軸を中心とした回動中心Eは、2台の搬送台車15のうち、先頭側の搬送台車15のガイドホイールユニット55の回動軸67の中心67a及びガイドホイールユニット56の回動軸76の中心76aを結ぶ直線G上に位置する。これにより、2台の搬送台車15のうち、先頭側の搬送台車15のガイドホイールユニット55,56が、搬送ルートの直線からカーブに移動したとき、又は搬送ルートのカーブから直線に移動したときに2台の搬送台車15間の連結部分の落ち込みを防止することができる。
上述した搬送台車15の側部フレーム30には、ブラケット81を介して第1台車側通信ユニット82が設けられる。また、搬送台車15の中央フレーム31には、ブラケット83を介して第2台車側通信ユニット84が設けられる。第1台車側通信ユニット82は、第1ベルトコンベヤユニット36に対応して設けられ、第2台車側通信ユニット84は、第2ベルトコンベヤユニット37に対応して設けられる。第1台車側通信ユニット82および第2台車側通信ユニット84は、側部フレーム30及び中央フレーム31の代わりにビーム状リンク21からブラケット81やブラケット83を介して取り付けられてもよい。
第1台車側通信ユニット82及び第2台車側通信ユニット84は、搬送ルートの側方に設けた第1地上側通信ユニット86及び第2地上側通信ユニット87との間で、情報の送受信を行う。
図5に示すように、第1地上側通信ユニット86は、例えば、搬送ルートの左右に設けられる投入コンベヤ90、91のうち、投入コンベヤ90によって物品が載せ込まれる位置にある搬送台車15から3台後方側(搬送方向の上流側)に位置する搬送台車15に設けた第2台車側通信ユニット84と対面する位置に設置される。また、第2地上側通信ユニット87は、例えば、搬送ルートの左右に設けられる投入コンベヤ90、91のうち、投入コンベヤ90によって物品が載せ込まれる位置にある搬送台車15から3台後方側(搬送方向の上流側)に位置する搬送台車15に設けた第1台車側通信ユニット82と対面する位置に設置される。つまり、第1地上側通信ユニット86と第2地上側通信ユニット87とは、第1地上側通信ユニット86と第2台車側通信ユニット84との間の情報の送受信と、第2地上側通信ユニット87と第1台車側通信ユニット82との間の情報の送受信とが同時に実行できるように搬送ルートに設けられる。
図6に示すように、第1台車側通信ユニット82は、2個の送信部OUT1、OUT2と、6個の受信部IN3、IN4、IN5、IN6、IN7、IN8を有している。また、第2台車側通信ユニット84は、2個の送信部OUT1、OUT2と、6個の受信部IN3、IN4、IN5、IN6、IN7、IN8を有している。
第1地上側通信ユニット86は、2個の受信部IN1、IN2と、6個の送信部OUT3、OUT4、OUT5、OUT6、OUT7、OUT8を有している。また、第2地上側通信ユニット87は、2個の受信部IN1、IN2と、6個の送信部OUT3、OUT4、OUT5、OUT6、OUT7、OUT8を有している。
なお、各通信ユニットが有する送信部はフォトダイオードを有し、受信部は光センサを有している。
仕分けコンベヤ10は、搬送ルートに設けられる複数の搬送台車15を、所定数毎に1つのグループとし、1つのグループに含まれる所定数の搬送台車15の各々に設けた第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37を、1つのグループに含まれる所定数の搬送台車15のうちの1台の搬送台車に設けたPLC(Programmable Logic Controller)によって駆動制御する。以下、PLCが設けられる搬送台車を管理用搬送台車と称し、符号15Aを付して説明する。また、管理用搬送台車15Aに設けられるPLCを台車側PLC、地上に設けられるPLCを地上側PLCと称する。地上側は特にPLCでなくても制御盤としてリレーで回路を組んでもよい。
図6に示すように、管理用搬送台車15Aは、第1ベルトコンベヤユニット36、第2ベルトコンベヤユニット37、サーボアンプ52、第1台車側通信ユニット82、第2台車側通信ユニット84、台車側PLC93を有する。また、同一のグループとなる所定数の搬送台車15のうち、管理用搬送台車15Aを除いた搬送台車15は、第1ベルトコンベヤユニット36、第2ベルトコンベヤユニット37、サーボアンプ52、第1台車側通信ユニット82、第2台車側通信ユニット84、を有する。
台車側PLC93は、管理用搬送台車15Aに設けられる第1台車側通信ユニット82、第2台車側通信ユニット84の他、同一のグループとなる他の搬送台車15の各々に設けられた第1台車側通信ユニット82、第2台車側通信ユニット84と接続される。また、台車側PLC93は、管理用搬送台車15Aに設けられた1つのサーボアンプ52と接続される。管理用搬送台車15Aに設けられるサーボアンプ52と、他の搬送台車15の各々に設けられたサーボアンプ52とは、それぞれ別個に接続される。したがって、同一グループとなる各搬送台車15の各サーボアンプ52と台車側PLC93との間の情報の送受信は、各サーボアンプへのサーボモータ動力の正逆回転動力供給を各々のサーボアンプ52を介して実行される。
台車側PLC93は、同一のグループに含まれる搬送台車15が各々有する第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37における在荷の有無の管理や、サーボアンプ52の正常/異常の管理、各搬送台車15が有する第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37の各々に物品を載置するときに駆動するサーボモータ46の正逆回転の管理、各搬送台車15が有する第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37に載置される物品の払出位置の管理を行う。また、この他に、地上側PLC95との間で情報の送受信を行う。なお、図示は省略するが、台車側PLC93は、記憶部を有しており、上述した情報を記憶部に記憶し、所定の演算をすることで、各情報の管理を実行する。
地上側PLC95は、図示しない各搬送物品に付与されているバーコードなどの特定情報を読み取って各搬送物品ごとの特定情報から各搬送台車15の第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37に投入される物品の仕分け先の位置情報のビット分割情報の管理や、物品を搬送台車15に投入する投入コンベヤ90,91の動作管理を行う。
上述したように、台車側PLC93と地上側PLC95との間の情報の送受信は、各搬送台車15に設けた第1台車側通信ユニット82、第2台車側通信ユニット84と、第1地上側通信ユニット86、第2地上側通信ユニット87との間の送受信部ごとの光通信を用いて実行される。光通信を用いるのは、インバータなどを多用することで雑電波の多量発生や、台車側へPLCを搭載したことで、必要最低限の機上と地上とのやり取りを光のONOFFビットで十分出来るから、誤動作の多い無線電波を使わずに確実な伝送が出来るからである。以下、投入コンベヤ90から搬送台車15に物品を投入するときに駆動させるサーボモータ46の回転を正回転、投入コンベヤ91から搬送台車15に物品を投入するときに駆動させるサーボモータ46の回転を逆回転とする。
第1台車側通信ユニット82の送信部OUT1、第2台車側通信ユニット84の送信部OUT1、第1地上側通信ユニット86の受信部IN1及び第2地上側通信ユニット87の受信部IN2は、対応するベルトコンベヤユニットにおける在荷の有無の情報を送受信するために用いられる。
第1台車側通信ユニット82の送信部OUT2、第2台車側通信ユニット84の送信部OUT2、第1地上側通信ユニット86の受信部IN1及び第2地上側通信ユニット87の受信部IN2は、対応するベルトコンベヤユニットを駆動するサーボアンプが正常であるか否かの情報を送受信するために用いられる。
第1台車側通信ユニット82の受信部IN3、第2台車側通信ユニット84の受信部IN3、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT3及び第2地上側通信ユニット87の送信部OUT3は、物品が投入コンベヤ90から投入されることを示す情報(又は搬送台車に物品を投入する際のサーボモータの回転が正回転であることを示す情報)を送受信するために用いられる。
第1台車側通信ユニット82の受信部IN4、第2台車側通信ユニット84の受信部IN4、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT4及び第2地上側通信ユニット87の送信部OUT4は、物品が投入コンベヤ91から投入されることを示す情報(又は搬送台車15に物品を投入する際のサーボモータ46の回転が逆回転であることを示す情報)を送受信するために用いられる。
第1台車側通信ユニット82の送信部IN5,IN6,IN7,IN8、第2台車側通信ユニット84の送信部IN5,IN6,IN7,IN8、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT5,OUT6,OUT7,OUT8及び第2地上側通信ユニット87の送信部OUT5,OUT6,OUT7,OUT8は、投入される物品を払い出す位置(仕分け先の位置)の情報を送受信するために用いられる。
次に、搬送台車15に設けられる第1ベルトコンベヤユニット36に物品を投入する際の台車側PLC93における制御の流れについて、図7のフローチャートに基づいて説明する。なお、第1ベルトコンベヤユニット36に物品を投入する場合の台車側PLC93の制御の流れと、第2ベルトコンベヤユニット37に物品を投入する場合の台車側PLC93の制御の流れとは同一であるため、図7に示すフローチャートでは、第1台車側通信ユニット82、第2台車側通信ユニット84とは区別せずに、単に、台車側通信ユニットと称している。
ステップS101は、サーボアンプが正常か否かを判定する処理である。台車側PLC93は、第1ベルトコンベヤユニット36に対応するサーボアンプ52との間で通信を行って、該サーボアンプ52が正常に機能しているか否かを判定する。台車側PLC93が、サーボアンプ52が正常に機能していると判定した場合、ステップS101の判定処理の結果はYesとなる。この場合、ステップS102に進む。一方、台車側PLC93が、サーボアンプ52が正常に機能していないと判定した場合、ステップS101の判定処理の結果はNoとなる。この場合、ステップS103に進む。
ステップS102は、台車側通信ユニットの送信部OUT2をONにする処理である。台車側PLC93は、台車側通信ユニットの送信部OUT2に設けたフォトダイオードを発光させる。
ステップS103は、台車側通信ユニットの送信部OUT2をOFFにする処理である。台車側PLC93は、台車側通信ユニットの送信部OUT2に設けたフォトダイオードを発光させずに消灯した状態とする。
ステップS104は、在荷があるか否かを判定する処理である。台車側PLC93は、ベルトコンベヤユニットの駆動の履歴に基づいて、ベルトコンベヤユニットに物品が載置されているか否か(在荷があるか否か)を判定する。台車側PLC93がベルトコンベヤユニットに物品が載置されていると判定した場合には、ステップS104の判定結果はYesとなる。この場合、ステップS105に進む。一方、台車側PLC93がベルトコンベヤユニットに物品が載置されていると判定した場合、ステップS104の判定結果はNoとなる。この場合、ステップS106に進む。
ステップS105は、台車側通信ユニットの送信部OUT1をONにする処理である。台車側PLC93は、台車側通信ユニットの送信部OUT1に設けたフォトダイオードを発光させる。
ステップS106は、台車側通信ユニットの送信部OUT1をOFFにする処理である。台車側PLC93は、台車側通信ユニットの送信部OUT1に設けたフォトダイオードを発光させずに消灯した状態とする。
ステップS107は、台車側通信ユニットの受信部IN3又は受信部IN4で受信されたか否かを判定する処理である。台車側通信ユニットの受信部IN3又は受信部IN4で受信されている場合、台車側PLC93はステップS107の判定結果をYesとする。この場合、ステップS108に進む。なお、台車側PLC93は、台車側通信ユニットの受信部IN3又は受信部IN4の受信結果に基づいて、対応するベルトコンベヤユニットが有するサーボモータの回転方向を記憶する。
一方、台車側通信ユニットの受信部IN3又は受信部IN4で受信されていない場合、台車側PLC93はステップS107の判定結果をNoとする。この場合、図7のフローチャートの処理が終了する。
ステップS108は、台車側通信ユニットにおける、第1地上側通信ユニットからの仕分け位置の情報を受信する処理である。台車側通信ユニットで位置情報を受信する際に用いる受信部は4つの受信部IN5,IN6,IN7,IN8である。これら受信部は、第1地上側通信ユニット86から、仕分け位置を示す8ビットデータのうち、下位4ビットデータを受信する。受信した下位4ビットのデータは、台車側PLC93に出力される。
ステップS109は、台車側通信ユニットにおける、第2地上側通信ユニットからの仕分け位置の情報を受信する処理である。台車側通信ユニットの受信部IN5,IN6,IN7,IN8は、第2地上側通信ユニット87から、仕分け位置を示す8ビットデータのうち、上位4ビットデータを受信する。受信した上位4ビットのデータは、台車側PLC93に出力される。台車側PLC93は、得られた上位4ビットデータと下位4ビットデータとを組み合わせた8ビットデータを仕分け位置の情報として記憶する。つまり、第1地上側通信ユニット86及び第2地上側通信ユニット87の各々から得られる仕分け位置の情報は、各々24=16通りの情報であるので、8ビットデータとすることで、計16×16=256通りの情報を得ることができる。
ステップS110は、サーボモータの駆動を指示する処理である。台車側PLC93の制御は、第1ベルトコンベヤユニット36に対応するサーボアンプ52に、サーボモータ46の駆動を指示する。この際に、台車側PLC93は、ステップS107で記憶したサーボモータ46の回転方向の情報を対応するサーボアンプ52に送信する。これにより、サーボモータ46が駆動し、対応するベルトコンベヤユニットの無端ベルト44が、投入コンベヤ90又は投入コンベヤ91のいずれかのコンベヤにより移送される物品の移送方向に合わせて走行する。
搬送台車15に設けられるベルトコンベヤユニットに物品を投入する際の地上側PLC95における制御の流れについて、図8のフローチャートを元に説明する。
ステップS201は、第1地上側通信ユニット86の受信部IN1及び受信部IN2で受信する処理である。上述したように、台車側PLC93は、台車側通信ユニットの送信部OUT1を用いてサーボアンプ52が正常であるか否かの情報を、台車側通信ユニットの送信部OUT2を用いて在荷ありか否かの情報を、各々送信している。したがって、第1地上側通信ユニット86の受信部IN1は、サーボアンプ52が正常であるか否かの情報を、第1地上側通信ユニット86の受信部IN2は、在荷ありか否かの情報を、各々受信する。
ステップS202は、受信した情報を確認する処理である。地上側PLC95は、第1地上側通信ユニット86の受信部IN1及び受信部IN2で受信した情報から、ベルトコンベヤユニットに対応するサーボアンプ52が正常であるか否か、また、ベルトコンベヤユニットに物品が在荷されているか否かを確認する。これにより、地上側PLC95は、搬送台車15のベルトコンベヤユニットの動作状況を確認できる。
ステップS203は、物品を投入するか否かを判定する処理である。地上側PLC95は、台車側PLC93から得られた情報と、投入する物品の情報とから、物品を投入するか否かを判定する。なお、投入する物品の情報とは、物品の大きさの情報である。
例えば、台車側PLC93から得られた情報から、ベルトコンベヤユニットに対応するサーボアンプ52が正常であるが、ベルトコンベヤユニットに物品が在荷されていない場合には、地上側PLC95は、投入する物品の情報を参照して、物品の大きさが、ベルトコンベヤユニットに在荷できるサイズであるか否かを判定する。物品の大きさがベルトコンベヤユニットに在荷できるサイズである場合には、地上側PLC95は、物品の投入を行うと判定する。この場合、ステップS203の判定処理の結果はYesとなり、ステップS204に進む。
一方、物品の大きさがベルトコンベヤユニットに在荷できるサイズを超過している場合には、地上側PLC95は、物品の投入はなしと判定する。ステップS203の判定処理の結果をNoとする。この場合、図8のフローチャートの処理が終了する。また、台車側PLC93から得られた情報から、ベルトコンベヤユニットに対応するサーボアンプ52が正常であるが、ベルトコンベヤユニットに物品が在荷されている場合や、ベルトコンベヤユニットに対応するサーボアンプ52が正常でない場合には、投入する物品の情報を判定した結果に関わらず、台車側PLC93は、物品の投入はなしと判定する。つまり、これら場合にも、図8のフローチャートの処理が終了する。
ステップS204は、物品投入時のサーボモータの回転が正回転であるか否かを判定する処理である。投入される物品の移送方向に応じて、サーボモータ46の回転が決定される。例えば物品投入時にサーボモータ46を正回転させる場合には、地上側PLC95は、ステップS204の判定処理の結果をYesとする。この場合、ステップS205に進む。一方、物品投入時にサーボモータ46を逆回転させる場合には、地上側PLC95は、ステップS204の判定処理の結果をNoとする。この場合、ステップS206に進む。
ステップS205は、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT3をONにする処理である。地上側PLC95は、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT3が有するフォトダイオードを点灯させる。
ステップS206は、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT4をONにする処理である。地上側PLC95は、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT4が有するフォトダイオードを点灯させる。
ステップS207は、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT5、送信部OUT6、送信部OUT7、送信部OUT8を用いて仕分け位置を送信する処理である。仕分け位置を示す情報は、8ビットデータである。そこで、地上側PLC95は、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT5、送信部OUT6、送信部OUT7、送信部OUT8を用いて、仕分け位置を示す8ビットデータのうち、下位4ビットデータを送信する。
ステップS208は、第2地上側通信ユニット87の送信部OUT5、送信部OUT6、送信部OUT7、送信部OUT8を用いて仕分け位置を送信する処理である。地上側PLC95は、第2地上側通信ユニット87の送信部OUT5、送信部OUT6、送信部OUT7、送信部OUT8を用いて、仕分け位置を示す8ビットデータのうち、上位4ビットデータを送信する。
ステップS209は、投入コンベヤの駆動を指示する処理である。地上側PLC95は、物品を移送する投入コンベヤに対して駆動信号を送信する。これを受けて、物品を移送する投入コンベヤ90又は投入コンベヤ91のいずれかが駆動して、物品が移送される。
図9は、搬送台車15の第1ベルトコンベヤユニット36に対して物品を投入するときの第1台車側通信ユニット82と、第1地上側通信ユニット86及び第2地上側通信ユニット87との信号の伝達を示す模式図である。
図9(a)に示すように、搬送台車15が図9(a)中T方向に走行し、第1台車側通信ユニット82と、第1地上側通信ユニット86とが対面すると、第1台車側通信ユニット82の送信部OUT1及び送信部OUT2から、第1地上側通信ユニット86の受信部IN1及び受信部IN2に対して、情報が送信される。これにより、地上側PLC95では、第1ベルトコンベヤユニット36の状態が把握される。また、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT3から第1台車側通信ユニット82の受信部IN3に、又は第1地上側通信ユニット86の送信部OUT4から第1台車側通信ユニット82の受信部IN4に、情報が送信される。同時に、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT5から送信部OUT8の各々から、第1台車側通信ユニット82の受信部IN5から受信部IN8の各々に情報が送信される。これにより、第1ベルトコンベヤユニット36が有するサーボモータ46の回転方向、及び投入される物品の仕分け先の下位4ビットデータが取得される。
図9(b)に示すように、搬送台車15が引き続き図9(b)中T方向に走行し、第1台車側通信ユニット82と、第2地上側通信ユニット87とが対面すると、第2地上側通信ユニット87の送信部OUT5から送信部OUT8の各々から、第1台車側通信ユニット82の受信部IN5から受信部IN8の各々に情報が送信される。これにより、投入される物品の仕分け先の上位4ビットデータが取得される。
その後、台車側PLC93は、得られた上位4ビットデータと下位4ビットデータとを組み合わせた8ビットデータを仕分け位置の情報として記憶する。この結果、第1ベルトコンベヤユニット36のみが所定方向に走行して、投入コンベヤ90又は投入コンベヤ91から移送された物品が、第1ベルトコンベヤユニット36上に載置される。
なお、第1ベルトコンベヤユニット36に載置された物品は、台車側PLC93に記憶された仕分け位置の情報に基づいて、所定の仕分けコンベヤ(図示せず)に払い出される。
図10は、搬送台車15の第2ベルトコンベヤユニット37に対して物品を投入するときの第2台車側通信ユニット84と、第1地上側通信ユニット86及び第2地上側通信ユニット87との情報の伝達を示す模式図である。
図10(a)に示すように、搬送台車15が図10(a)中T方向に走行し、第2台車側通信ユニット84と、第1地上側通信ユニット86とが対面すると、第2台車側通信ユニット84の送信部OUT1及び送信部OUT2から、第1地上側通信ユニット86の受信部IN1及び受信部IN2に対して、情報が送信される。これにより、地上側PLC95では、第2ベルトコンベヤユニット37の状態が把握される。また、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT3から第2台車側通信ユニット84の受信部IN3に、又は第1地上側通信ユニット86の送信部OUT4から第2台車側通信ユニット84の受信部IN4に、情報が送信される。同時に、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT5から送信部OUT8の各々から、第2台車側通信ユニット84の受信部IN5から受信部IN8の各々に情報が送信される。これにより、第2ベルトコンベヤユニット37が有するサーボモータ46の回転方向及び、投入される物品の仕分け先の下位4ビットデータが取得される。
図10(b)に示すように、搬送台車15が引き続き図10(b)中T方向に走行し、第2台車側通信ユニット84と、第2地上側通信ユニット87とが対面すると、第2地上側通信ユニット87の送信部OUT5から送信部OUT8の各々から、第2台車側通信ユニット84の受信部IN5から受信部IN8の各々に情報が送信される。これにより、投入される物品の仕分け先の上位4ビットデータが取得される。
これにより、台車側PLC93は、第2ベルトコンベヤユニット37のみが所定方向に走行して、投入コンベヤ90又は投入コンベヤ91から移送された物品が、第2ベルトコンベヤユニット37上に載置される。
なお、第2ベルトコンベヤユニット37に載置された物品は、台車側PLC93に記憶された仕分け位置の情報に基づいて、所定の仕分けコンベヤ(図示せず)に払い出される。
次に、搬送台車15に設けられる2つベルトコンベヤユニット36,37の各々に跨って1つの物品を投入する際の台車側PLC93における制御の流れについて、図11のフローチャートを元に説明する。
ステップS301は、第1ベルトコンベヤユニットに対応するサーボアンプが正常か否かを判定する処理である。台車側PLC93は、第1ベルトコンベヤユニット36に対応するサーボアンプ52との間で通信を行って、該サーボアンプ52が正常に機能しているか否かを判定する。台車側PLC93が、サーボアンプ52が正常に機能していると判定した場合、ステップS301の判定処理の結果はYesとなる。この場合、ステップS302に進む。一方、台車側PLC93が、サーボアンプ52が正常に機能していないと判定した場合、ステップS301の判定処理の結果はNoとなる。この場合、ステップS303に進む。
ステップS302は、第1台車側通信ユニットの送信部OUT2をONにする処理である。台車側PLC93は、第1台車側通信ユニット82の送信部OUT2に設けたフォトダイオードを発光させる。
ステップS303は、第1台車側通信ユニットの送信部OUT2をOFFにする処理である。台車側PLC93は、第1台車側通信ユニット82の送信部OUT2に設けたフォトダイオードを発光させずに消灯した状態とする。
ステップS304は、在荷があるか否かを判定する処理である。台車側PLC93は、第1ベルトコンベヤユニット36の駆動の履歴に基づいて、第1ベルトコンベヤユニット36に物品が載置されているか否か(在荷があるか否か)を判定する。台車側PLC93が第1ベルトコンベヤユニット36に物品が載置されていると判定した場合には、ステップS304の判定結果はYesとなる。この場合、ステップS305に進む。一方、台車側PLC93が第1ベルトコンベヤユニット36に物品が載置されていると判定した場合、ステップS304の判定結果はNoとなる。この場合、ステップS306に進む。
ステップS305は、第1台車側通信ユニットの送信部OUT1をONにする処理である。台車側PLC93は、第1台車側通信ユニット82の送信部OUT1に設けたフォトダイオードを発光させる。
ステップS306は、第1台車側通信ユニットの送信部OUT1をOFFにする処理である。台車側PLC93は、第1台車側通信ユニット82の送信部OUT1に設けたフォトダイオードを発光させずに消灯した状態とする。
ステップS307は、第2ベルトコンベヤユニットに対応するサーボアンプが正常か否かを判定する処理である。台車側PLC93は、第2ベルトコンベヤユニット37に対応するサーボアンプ52との間で通信を行って、該サーボアンプ52が正常に機能しているか否かを判定する。台車側PLC93が、サーボアンプ52が正常に機能していると判定した場合、ステップS307の判定処理の結果はYesとなる。この場合、ステップS308に進む。一方、台車側PLC93が、サーボアンプ52が正常に機能していないと判定した場合、ステップS307の判定処理の結果はNoとなる。この場合、ステップS309に進む。
ステップS308は、第2台車側通信ユニットの送信部OUT2をONにする処理である。台車側PLC93は、第2台車側通信ユニット84の送信部OUT2に設けたフォトダイオードを発光させる。
ステップS309は、第2台車側通信ユニットの送信部OUT2をOFFにする処理である。台車側PLC93は、第2台車側通信ユニット84の送信部OUT2に設けたフォトダイオードを発光させずに消灯した状態とする。
ステップS310は、在荷があるか否かを判定する処理である。台車側PLC93は、第2ベルトコンベヤユニット37の駆動の履歴に基づいて、第2ベルトコンベヤユニット37に物品が載置されているか否か(在荷があるか否か)を判定する。台車側PLC93が第2ベルトコンベヤユニット37に物品が載置されていると判定した場合には、ステップS310の判定結果はYesとなる。この場合、ステップS311に進む。一方、台車側PLC93が第2ベルトコンベヤユニット37に物品が載置されていると判定した場合、ステップS310の判定結果はNoとなる。この場合、ステップS312に進む。
ステップS311は、第2台車側通信ユニットの送信部OUT1をONにする処理である。台車側PLC93は、第2台車側通信ユニット84の送信部OUT1に設けたフォトダイオードを発光させる。
ステップS312は、第2台車側通信ユニットの送信部OUT1をOFFにする処理である。台車側PLC93は、第2台車側通信ユニット84の送信部OUT1に設けたフォトダイオードを発光させずに消灯した状態とする。
ステップS313は、第1台車側通信ユニットの受信部IN3又は受信部IN4で受信されたか否かを判定する処理である。第1台車側通信ユニット82の受信部IN3又は受信部IN4で受信されている場合、台車側PLC93はステップS313の判定結果をYesとする。この場合、ステップS314に進む。なお、台車側PLC93は、第1台車側通信ユニット82の受信部IN3又は受信部IN4の受信結果に基づいて、第1ベルトコンベヤユニット36が有するサーボモータ46の回転方向を記憶する。
一方、台車側通信ユニットの受信部IN3又は受信部IN4で受信されていない場合、台車側PLC93はステップS313の判定結果をNoとする。この場合、図11のフローチャートの処理が終了する。
ステップS314は、第2台車側通信ユニットの受信部IN3又は受信部IN4で受信されたか否かを判定する処理である。第2台車側通信ユニット84の受信部IN3又は受信部IN4で受信されている場合、台車側PLC93はステップS313の判定結果をYesとする。この場合、ステップS315に進む。なお、台車側PLC93は、第2台車側通信ユニット84の受信部IN3又は受信部IN4の受信結果に基づいて、第2ベルトコンベヤユニット37が有するサーボモータ46の回転方向を記憶する。
一方、第2台車側通信ユニット84の受信部IN3又は受信部IN4で受信されていない場合、台車側PLC93はステップS314の判定結果をNoとする。この場合、図11のフローチャートの処理が終了する。
ステップS315は、第2台車側通信ユニットにおける、第1地上側通信ユニットからの仕分け位置の情報を受信する処理である。第2台車側通信ユニット84で位置情報を受信する際に用いる受信部は4つの受信部IN5,IN6,IN7,IN8である。これら受信部は、第1地上側通信ユニット86から、仕分け位置を示す8ビットデータのうち、下位4ビットデータを受信する。受信した下位4ビットのデータは、台車側PLC93に出力される。
ステップS316は、第2台車側通信ユニットにおける、第2地上側通信ユニットからの仕分け位置の情報を受信する処理である。第2台車側通信ユニット84の受信部IN5,IN6,IN7,IN8は、第2地上側通信ユニット87から、仕分け位置を示す8ビットデータのうち、上位4ビットデータを受信する。受信した上位4ビットのデータは、台車側PLC93に出力される。台車側PLC93は、得られた上位4ビットデータと下位4ビットデータとを組み合わせた8ビットデータを仕分け位置の情報として記憶する。つまり、第1地上側通信ユニット86及び第2地上側通信ユニット87の各々から得られる仕分け位置の情報は、各々24=16通りの情報であるので、8ビットデータとすることで、計16×16=256通りの情報を得ることができる。
ステップS317は、サーボモータの駆動を指示する処理である。台車側PLC93の制御は、第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37に対応するサーボアンプ52の各々に、サーボモータ46の駆動を指示する。この際に、台車側PLC93は、ステップS107で記憶したサーボモータ46の回転方向の情報を第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37のサーボアンプ52の各々に送信する。これにより、第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37が各々有するサーボモータ46が駆動し、第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37の無端ベルト44の各々が、移送される物品の移送方向に合わせて走行する。
次に、搬送台車15に設けられる2つのベルトコンベヤユニット36,37の各々に跨って物品を投入する際の地上側PLC95における制御の流れについて、図12のフローチャートを元に説明する。
ステップS401は、第2地上側通信ユニットの受信部IN1及び受信部IN2で受信する処理である。上述したように、台車側PLC93は、第1台車側通信ユニット82の送信部OUT1を用いてサーボアンプ52が正常であるか否かの情報を、第1台車側通信ユニット82の送信部OUT2を用いて在荷ありか否かの情報を、各々送信している。したがって、第2地上側通信ユニット87の受信部IN1は、サーボアンプ52が正常であるか否かの情報を、第2地上側通信ユニット87の受信部IN2は、在荷ありか否かの情報を、各々受信する。
ステップS402は、第1地上側通信ユニットの受信部IN1及び受信部IN2で受信する処理である。上述したように、台車側PLC93は、第2台車側通信ユニット84の送信部OUT1を用いてサーボアンプ52が正常であるか否かの情報を、第2台車側通信ユニット84の送信部OUT2を用いて在荷ありか否かの情報を、各々送信している。したがって、第1地上側通信ユニット86の受信部IN1は、サーボアンプ52が正常であるか否かの情報を、第1地上側通信ユニット86の受信部IN2は、在荷ありか否かの情報を、各々受信する。
ステップS403は、受信した情報を確認する処理である。地上側PLC95は、第2地上側通信ユニット87の受信部IN1及び受信部IN2で受信した情報から、第1ベルトコンベヤユニット36に対応するサーボアンプ52が正常であるか否か、また、第1ベルトコンベヤユニット36に物品が在荷されているか否かを確認する。同時に、地上側PLC95は、第1地上側通信ユニット86の受信部IN1及び受信部IN2で受信した情報から、第2ベルトコンベヤユニット37に対応するサーボアンプ52が正常であるか否か、また、第2ベルトコンベヤユニット37に物品が在荷されているか否かを確認する。これにより、地上側PLC95は、搬送台車15のベルトコンベヤユニットの動作状況を確認できる。
ステップS404は、物品を投入するか否かを判定する処理である。地上側PLC95は、台車側PLC93から得られた情報と、投入する物品の情報とから、物品を投入するか否かを判定する。なお、投入する物品の情報とは、物品の大きさの情報である。
例えば、台車側PLC93から得られた情報から、第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37の各々に対応するサーボアンプ52が正常であり、また、第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37の各々に物品が在荷されていない場合には、地上側PLC95は、投入する物品の情報を参照して、物品の大きさが、第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37に跨って在荷できるサイズであるか否かを判定する。物品の大きさが第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37に跨って在荷できるサイズである場合には、地上側PLC95は、物品の投入を行うと判定する。この場合、ステップS404の判定処理の結果はYesとなり、ステップS405に進む。
一方、物品の大きさが第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37に跨って在荷できるサイズでない場合には、地上側PLC95は、物品の投入はなしと判定する。ステップS404の判定処理の結果をNoとする。この場合、図12のフローチャートの処理が終了する。また、台車側PLC93から得られた情報から、第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37の各々に対応するサーボアンプが正常であるが、第1ベルトコンベヤユニット36又は第2ベルトコンベヤユニット37の少なくともいずれか一方に物品が在荷されている場合や、第1ベルトコンベヤユニット36又は第2ベルトコンベヤユニット37に対応するサーボアンプ52のいずれか一方が正常でない場合には、投入する物品の情報を判定した結果に関わらず、台車側PLC93は、物品の投入はなしと判定する。つまり、これら場合にも、図12のフローチャートの処理が終了する。
ステップS405は、物品投入時のサーボモータの回転が正回転であるか否かを判定する処理である。投入される物品の移送方向に応じて、サーボモータ46の回転が決定される。例えば物品投入時に第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37のサーボモータ46の各々を正回転させる場合には、地上側PLC95は、ステップS405の判定処理の結果をYesとする。この場合、ステップS406に進む。一方、物品投入時に第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37のサーボモータ46の各々を逆回転させる場合には、地上側PLC95は、ステップS405の判定処理の結果をNoとする。この場合、ステップS408に進む。
ステップS406は、第1地上側通信ユニットの送信部OUT3をONにする処理である。地上側PLC95は、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT3が有するフォトダイオードを点灯させる。
ステップS407は、第2地上側通信ユニットの送信部OUT3をONにする処理である。地上側PLC95は、第2地上側通信ユニット87の送信部OUT3が有するフォトダイオードを点灯させる。ステップS407の処理が終了すると、ステップS410に進む。
ステップS405における判定結果がNoとなる場合、つまり物品投入時に第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37のサーボモータ46の各々を逆回転させる場合には、ステップS408に進む。
ステップS408は、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT4をONにする処理である。地上側PLC95は、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT4が有するフォトダイオードを点灯させる。
ステップS409は、第2地上側通信ユニット87の送信部OUT4をONにする処理である。地上側PLC95は、第2地上側通信ユニット87の送信部OUT4が有するフォトダイオードを点灯させる。ステップS409の処理が終了すると、ステップS410に進む。
ステップS410は、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT5、送信部OUT6、送信部OUT7、送信部OUT8を用いて仕分け位置を送信する処理である。地上側PLC95は、仕分け位置を示す情報は、8ビットデータである。そこで、地上側PLC95は、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT5、送信部OUT6、送信部OUT7、送信部OUT8を用いて、仕分け位置を示す8ビットデータのうち、下位4ビットデータを送信する。
ステップS411は、第2地上側通信ユニット87の送信部OUT5、送信部OUT6、送信部OUT7、送信部OUT8を用いて仕分け位置を送信する処理である。地上側PLC95は、第2地上側通信ユニット87の送信部OUT5、送信部OUT6、送信部OUT7、送信部OUT8を用いて、仕分け位置を示す8ビットデータのうち、上位4ビットデータを送信する。
ステップS412は、投入コンベヤの駆動を指示する処理である。地上側PLC95は、物品を移送する投入コンベヤに対して駆動信号を送信する。これを受けて、物品を移送する投入コンベヤ90又は投入コンベヤ91のいずれかが駆動して、物品が移送される。
図13は、搬送台車15の第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37の各々に跨って物品を投入するときの、第1台車側通信ユニット82と、地上側通信ユニットとの情報の伝達を示す模式図である。
図13(a)に示すように、搬送台車15が図13(a)中T方向に走行すると、第1台車側通信ユニット82が第2地上側通信ユニット87と対面し、また、第2台車側通信ユニット84が第1地上側通信ユニット86と対面する。このとき、第1台車側通信ユニット82の送信部OUT1及び送信部OUT2から第2地上側通信ユニット87の受信部IN1及び受信部IN2に対して情報が送信される。これにより、地上側PLC95では、第1ベルトコンベヤユニット36の状態が把握される。
同時に、第2台車側通信ユニット84の送信部OUT1及び送信部OUT2から第1地上側通信ユニット86の受信部IN1及び受信部IN2に対して情報が送信される。これにより、地上側PLC95では、第2ベルトコンベヤユニット37の状態が把握される。
また、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT3から第2台車側通信ユニット84の受信部IN3に、又は第1地上側通信ユニット86の送信部OUT4から第2台車側通信ユニット84の受信部IN4に、情報が送信される。第2地上側通信ユニット87の送信部OUT3から第1台車側通信ユニット82の受信部IN3に、又は第2地上側通信ユニット87の送信部OUT4から第1台車側通信ユニット82の受信部IN4に情報が送信される。これにより、第1ベルトコンベヤユニット36が有するサーボモータ46の回転方向及び第2ベルトコンベヤユニット37が有するサーボモータ46の回転方向が取得される。
同時に、第1地上側通信ユニット86の送信部OUT5から送信部OUT8の各々から、第2台車側通信ユニット84の受信部IN5から受信部IN8の各々に情報が送信される。これにより、投入される物品の仕分け先の下位4ビットデータが取得される。
図13(b)に示すように、搬送台車が図13(b)中T方向に走行し、第2台車側通信ユニット84と、第2地上側通信ユニット87とが対面すると、第2地上側通信ユニット87の送信部OUT5から送信部OUT8の各々から、第2台車側通信ユニット84の受信部IN5から受信部IN8の各々に情報が送信される。これにより、投入される物品の仕分け先の上位4ビットデータが取得される。
これにより、台車側PLC93は、第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37が同時に駆動して、投入コンベヤ90又は投入コンベヤ91から移送された物品が、第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37の各々に跨って投入される。
なお、第1ベルトコンベヤユニット36及び第2ベルトコンベヤユニット37の各々に跨って投入された物品は、台車側PLC93に記憶された仕分け位置の情報に基づいて、所定の仕分けコンベヤ(図示せず)に払い出される。
このように、台車側PLCと地上側PLCとの間の通信を行って、物品を投入するか否かが判断され、また、台車側PLCによって投入された物品の仕分け先を記憶管理することで、物品の仕分け能力を向上させ、同時に物品の搬送効率を向上させることができる。また、台車側PLCによって、搬送台車に投入された物品の仕分け先を一括で管理することで、地上側に設けた制御装置や、搬送台車を検知する検知手段の構成を省略することできる。