JP2018119034A - 硬質ポリウレタンフォーム用組成物及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

硬質ポリウレタンフォーム用組成物及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法 Download PDF

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【課題】高い断熱性能、十分な圧縮強度を有し、外観に優れた硬質ポリウレタンフォームを得ることができる硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物、及び連続ラインにおける該硬質ポリウレタンフォームの製造方法の提供。【解決手段】ポリオール、触媒、整泡剤、及び発泡剤として特定量のハイドロフルオロオレフィンを含む、特定の粘度以下のポリオール組成物を用いることにより、連続ラインにおいて1点での定点注入を行った場合でも、優れた圧縮強度、高い断熱性能、及び良好な製品外観を兼ね備えた硬質ポリウレタンフォームを得ることができる硬質ポリウレタンフォーム用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、硬質ポリウレタンフォーム用組成物、及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関するものである。
硬質ポリウレタンフォームは、断熱性能、寸法安定性および施工性が優れているために、冷蔵庫、冷凍倉庫、建築材料等の断熱材としてまたスプレー用途として広範囲に使用されている。
近年、その断熱性能、いわゆる低熱伝導率性能を維持し、パネル等の成型物が十分な圧縮強度を備え、その外観が優れる成型物が望まれている。
このような成型物を得るには、一般的にはコンベア上の型内に発泡原液を注入し、連続的に発泡体を成型する手法が用いられている。その製造過程において、発泡原液が型内で濡れ広がり均一に発泡することが必要であるが、それが不十分であると、充填不足による形状悪化、発泡体端面のボイド発生による表面、断面の形状悪化、発泡セルの形状が横方向に広がることによる圧縮強度の低下等の不具合が発生するため、その解決が望まれていた。
そこで、これらを解決する手段として、反応液吐出ノズルを製品幅方向に複数個並べる手法、長尺のスリットノズルを使用して反応原液を吐出する手法、吐出ノズルを幅方向に移動して反応液を幅方向に均一に配分(トラバース散布)する手法が考案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、複数のノズルから反応液を吐出することにより、反応液の合わさり部でのエア巻き込みによるボイドの発生、各ノズルからの吐出量の不均一性,複数ノズルの洗浄によるメンテナンス性の悪化が懸念される。また、長尺スリットの詰まりによる生産性、メンテナンス性の悪化、トラバース散布においては、エア巻き込みによるボイド発生による表面性の悪化が懸念される。
このため、上記のようなノズルによる塗布液幅拡大を行なわずに、定点での反応液吐出を行なうことが望ましいが、従来の硬質ポリウレタン用組成物を定点吐出すると、塗布液の濡れ広がり幅を十分に確保できないため、製品幅方向端部への充填不良やボイド発生による製品外観悪化等の問題が発生する恐れがあった。また、液幅が十分確保されていない状態で発泡原液が発泡し、コンベア上面側に接触することで、反応物の発泡方向が製品幅方向へ限定されるために発泡セルの異方性が拡大し、圧縮強度低下を招くことが懸念されていた。
特開昭60−155416号公報
本発明は以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、高い断熱性能、十分な圧縮強度を有し、外観に優れた硬質ポリウレタンフォームを得ることができる硬質ポリウレタンフォーム用組成物、及び連続ラインにおける該硬質ポリウレタンフォームの製造方法を提供することである。
本発明者は検討を重ねた結果、ポリオール、触媒、整泡剤、及び発泡剤として特定量のハイドロフルオロオレフィンを含む、特定の粘度以下のポリオール組成物と、ポリイソシアネートとを用いることにより、連続ラインにおいて1点での定点注入を行った場合でも、優れた圧縮強度、高い断熱性能、及び良好な製品外観を兼ね備えた硬質ポリウレタンフォームを製造することができることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、以下の実施形態を含むものである。
(1)ポリオール(A)、触媒(B)、整泡剤(C)、発泡剤(D)を含むポリオール組成物(E)と、ポリイソシアネート(F)とを含む硬質ポリウレタンフォーム用組成物であって、
発泡剤(D)としてハイドロフルオロオレフィンを、ポリオール組成物(E)とポリイソシアネート(F)との合計量中に3〜7重量%含み、
ポリオール組成物(E)の20℃における粘度が800mPa・s以下であり、
且つ、ポリオール組成物(E)とポリイソシアネート(F)とを液温25℃で混合発泡させた際のクリームタイムが10〜30秒であること、
を特徴とする、硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
(2)加圧用の動力式ダブルコンベアへ継続して移送される下面面料上に、上記(1)に記載の硬質ポリウレタンフォーム用組成物を高圧ミキシングヘッドからの1点定点注入により散布すること、及び
当該組成物が下面面材料と上面面材料により挟まれた帯状、又は板状パネルを、前記ダブルコンベアで加圧し、発泡・硬化させることを特徴とするサンドイッチパネルの連続生産方法。
なお、本発明におけるクリームタイムとは、ポリオール組成物(E)とポリイソシアネート(F)とを、混合開始してから反応液が発泡して立ち上がり始めるまでの時間をいう。
本発明の硬質ポリウレタンフォーム用組成物を用いることで、高い断熱性能、十分な圧縮強度を有し、外観に優れた硬質ポリウレタンフォームを得ることができる。また、複雑なノズルを使用せずに、生産安定性やメンテナンス性が優れる上記性能を有する連続生産パネルを製造することができる。
硬質ポリウレタンフォームを連続生産する装置を示す図である。
本発明の実施形態について、以下に説明する。
本発明の硬質ポリウレタンフォーム用組成物は、ポリオール組成物(E)と、ポリイソシアネート(F)とを含むものである。
本発明におけるポリオール組成物(E)は、ポリオール(A)、触媒(B)、整泡剤(C)、発泡剤(D)を含むものである。
ポリオール(A)としては、特に限定されるものではないが、水酸基を2個以上有するポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオールから少なくとも1種類選ばれることが好ましい。
<ポリエーテルポリオール>
ポリエーテルポリオールの具体例としては、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールA、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオール類、またはエチレンジアミン、プロピレンジアミン、トルエンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジアミン等の低分子ポリアミン類等のような活性水素基を2個以上、好ましくは2〜3個有する化合物を開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のようなアルキレンオキサイド類を付加重合させることによって得られるポリエーテルポリオール、或いはメチルグリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル類、フェニルグリシジルエーテル等のアリールグリシジルエーテル類、テトラヒドロフラン等の環状エーテルモノマーを開環重合することで得られるポリエーテルポリオールを挙げることができる。
<ポリエステルポリオール>
ポリエステルポリオールの具体例としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、グルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、α−ハイドロムコン酸、β−ハイドロムコン酸、α−ブチル−α−エチルグルタル酸、α,β−ジエチルサクシン酸、マレイン酸、フマル酸等のジカルボン酸またはこれらの無水物等の1種類と、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の分子量500以下の低分子ポリオール類の1種類以上との縮重合反応から得られるものを挙げることができる。また、低分子ポリオールの一部をヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、モノエタノールアミン等の低分子ポリアミンや低分子アミノアルコールに代えて得られるポリエステル−アミドポリオールを使用することもできる。
<ポリカプロラクトンポリオール>
ポリカプロラクトンポリオールの具体例としては、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の分子量500以下の低分子ポリオール類の1種類以上のポリオールを開始剤として、ε−カプロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンなどの環状エステル類を開環付加させることにより得られるポリカプロラクトンポリオールを挙げることができる。
<ポリカーボネートポリオール>
ポリカーボネートポリオールの具体例としては、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオールの一種類以上と、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のアルキレンカーボネート類、ジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ジアントリルカーボネート、ジフェナントリルカーボネート、ジインダニルカーボネート、テトラヒドロナフチルカーボネート等のジアリールカーボネート類との脱アルコール反応や脱フェノール反応から得られるものを挙げることができる。
これらのポリオールは、ポリオール組成物(E)の20℃における粘度を800mPa・sにする観点から、数平均分子量が200〜800であることが好ましい。
また、一級の水酸基を持つポリオール成分が、ポリオール組成物(E)中に3〜20重量%含まれることが好ましい。このことにより、発泡体のセルが小径化し熱伝導率をさらに改善することができる。
触媒(B)としては、当該分野において公知である各種のウレタン化触媒、イソシアヌレート化触媒等を使用でき、ウレタン化触媒、イソシアヌレート化触媒を併用することが好ましい。
ウレタン化触媒としては、例えば、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’’,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N’’,N’’’,N’’’−ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、1,3,5−トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N−ジメチルアミノエチル−N’−メチルピペラジン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、ビス(ジメチルアミノプロピル)アミン等のアミン化合物類、N,N−ジメチルアミノエタノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、2−(2−ジメチルアミノエトキシ)エタノール、N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシエチルビスアミノエチルエーテル、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N,N−ジイソプロパノールアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−メチルピペラジン、N,N−ジメチルアミノヘキサノール、5−ジメチルアミノ−3−メチル−1−ペンタノール等のアルカノールアミン類等が挙げられる。これらのウレタン化触媒は単独で使用、もしくは2種以上を併用しても良い。
イソシアヌレート化触媒としては、例えば4級アンモニウム塩類、炭素数2〜12のカルボン酸のアルカリ金属塩、アセルチアセトンやサリチルアルデヒドのアルカリ金属塩、アミンのルイス酸錯体塩、金属触媒等を挙げることができる。
触媒(B)の添加量は、ポリオール組成物(E)中に、ウレタン化触媒を0.1〜5.0重量%、イソシアヌレート化触媒を0.1〜3.0重量%それぞれ含有することが好ましい。
整泡剤(C)としては、ポリウレタンフォームの製造に用いられる市販の整泡剤等が挙げられる。整泡剤(C)としては特に限定されないが、例えば、界面活性剤が挙げられ、有機シロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、シリコーン−グリース共重合体等の非イオン系界面活性剤等の有機シリコーン系界面活性剤等が挙げられる。これらの界面活性剤としては特に限定されないが、例えば、モーメンティブ社製L5420、L5340、L6188、L6877、L6889、L6900、エボニック社製B8040、B8155、B8239、B8244、B8330、B8443、B8450、B8460、B8462、B8465、B8466、B8467、B8481、B8484、B8485、B8486、B8496、B8870、B8871、東レ・ダウコーニング社製SZ−1328、SZ−1642、SZ−1677、SH−193、エアープロダクツ社製DC−193、DC5598等が挙げられる。
整泡剤(C)の添加量としては、本発明の硬質ポリウレタンフォーム用組成物中に占める割合が、0.1〜5重量%の範囲が好ましい。下限値より少ない場合気泡構造や気泡サイズが安定せず、均一な発泡体が得られない恐れがあり、上限値を超えるとポリオール組成物に濁りを生じ、貯蔵安定性を低下させる恐れがある。
発泡剤(D)としては、化学的発泡剤としての水と、物理的発泡剤としてのハイドロフルオロオレフィン(以下HFOとも言う)を併用する。水はイソシアネート基との反応で炭酸ガスを発生し、これにより発泡することができる。また、HFOは、反応時の発熱によりガス化し、これにより発泡することができる。その他物理的発泡剤として、例えば、少量のシクロペンタンやイソペンタン等の低沸点有機化合物を併用してもよいし、ガスローディング装置を用いて原液中に空気や窒素ガスや液化二酸化炭素を混入溶解させて発泡することもできる。
発泡剤(D)における水の添加量は、ポリオール組成物(E)とポリイソシアネート(F)の合計量中に0.1〜2重量%含有することが好ましい。また、発泡剤(D)におけるHFOの添加量は3〜7重量%であり、3〜5重量%が好ましい。
HFOの添加量が3重量%未満の場合、熱伝導率が高くなり、7重量%を超えるとシステム中への溶解安定性が低下し、発泡過程で表面での揮発を生じ、ボイドによる製品外観悪化を招く。
これらポリオール(A)、触媒(B)、整泡剤(C)、発泡剤(D)の混合物であるポリオール組成物(E)の20℃における粘度は800mPa・s以下であり、500mPa・s以下が好ましい。20℃における粘度が800mPa・sを超えると反応液が十分に濡れ広がらずに発泡する為、成型時の端部の充填性悪化や発泡セルの異方性増大による圧縮強度低下を引き起こす。
また、ポリオール組成物(E)とポリイソシアネート(F)とを25℃の液温で反応させた時のクリームタイムは10〜30秒の範囲であり、10〜20秒の範囲であることが好ましい。クリームタイムが10秒未満では、反応液が十分に濡れ広がらずに発泡する為、成型時の端部の充填性悪化や発泡セルの異方性増大による圧縮強度低下を引き起こす。また、30秒を超えると、ポリオール組成物(E)とポリイソシアネート(F)が反応開始前に分離し、反応不良を引き起こす恐れがある。
次に本発明における硬質ポリウレタンフォームの製造方法について説明する。
本発明における硬質ポリウレタンフォームは、上記した硬質ポリウレタンフォーム用組成物を反応発泡させることにより得ることができる。
硬質ポリウレタンフォームの両面に面材を接着して設ける方法は適宜の方法を選択することができる。例えば、金型成形等により硬質ポリウレタンフォームを得て、得られる硬質ウレタンフォーム材の両面にプレス法により面材を接着してもよい。また、一般的に行われているいわゆるロールツーロール方式、又はロールツーロール類似の方式を用いることができる。
このロールツーロール方式、又はロールツーロール類似の方式は、下部巻回ロールおよび上部巻回ロールから供給される下部面材および上部面材の間に硬質ウレタンフォーム材の原料液を供給し、発泡成形するものである。成形は、下部面材の下に下部ベルトコンベアを、上部面材の上に上部ベルトコンベアを、それぞれ配置することで行う方法である。
得られる面材にサンドイッチされた硬質ポリウレタンフォームは、巻取り可能な場合はロールツーロール方式のように巻取りロールで一端巻き取ってもよく、または、得られる断熱材を成形直後に適宜の寸法に裁断してパネル化してもよい。
本発明における硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、硬質ポリウレタンフォーム用組成物をコンベア内で発泡加熱硬化させることで面材と硬質ポリウレタンフォームを一体成型したサンドイッチパネルを得る連続生産パネル製造、いわゆるロールツーロール方式であるが、該硬質ポリウレタンフォーム用組成物を1点定点注入することにより反応発泡させることを特徴とする。
例えば、5m/分で走行する、幅110cmの下部コンベア上に設置された面材に直径6mmの定点ノズル一か所から硬質ポリウレタンフォーム用組成物を連続的に吐出し、上部コンベアの下部に設置された面材との間で発泡させることにより面材に挟まれた硬質ポリウレタンフォームを得ることができる。
その際の硬質ポリウレタンフォーム用組成物の吐出量は、6000〜11000g/分であることが好ましい。
また、コンベアに設置された面材の温度は、30〜80℃が好ましく、40〜60℃が更に好ましい。この温度範囲とすることで、表面平滑性、表面硬度、面材との接着性の確保や断面のボイドによる欠損の抑制という効果を得ることができる。
このようにして得られた本発明の硬質ポリウレタンフォームは、厚み方向の圧縮強度、熱伝導率に優れ、成型品にボイドが発生しないことから外観に優れるものである。
また、本発明により得られた硬質ポリウレタンフォームを用いた成型品は、建築物の屋上、壁、地下構造物、橋梁の床板、水槽、またはタンク類等に好適に用いることができる。
実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、実施例における%表記は、特に断りのない限り重量基準である。
<ポリオール組成物の調製>
攪拌機、冷却管、窒素導入管、温度計を備えた反応器を窒素置換した後、ポリオールAを50g、ポリオールBを50g、DMCHAを2.4g、PC−46を1.1g、B−8462を2g、TMCPPを20g、水を2g、HFO−1233zdを14g仕込み、23℃にて0.5時間撹拌させることにより、ポリオール組成物P−1を得た。その他のポリオール組成物P−2〜P−8も表1に示す配合でポリオール組成物P−1と同様に調製した。
Figure 2018119034
表1で用いた原料を以下に示す。
・ポリオールA:開始剤シュークロースにプロピレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオール 平均官能基数=4.3、数平均分子量540
・ポリオールB:開始剤グリセリンにプロピレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオール 平均官能基数=3、数平均分子量300
・ポリオールC:tere−フタル酸とジエチレングリコールとのポリエステルポリオール 平均官能基数=2、数平均分子量360
・ポリオールD:開始剤ソルビトールにプロピレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオール 平均官能基数=5.5、数平均分子量670
・DMCHA:N,N’−ジメチルシクロヘキシルアミン(カオーライザーNo.10;花王社製)
・PC−46:酢酸カリウム/エチレングリコール混合物(エアプロダクツ社製)
・B−8462:シリコーン系整泡剤(EVONIC社製)
・TMCPP:トリス(クロロプロピル)ホスフェート(大八化学社製)
・HFO−1233zd:ハイドロフルオロオレフィン(商品名:solsticeLBA;ハネウェルジャパン社製)。
<実施例1〜4、比較例1〜4>
表2に示す配合で、ポリオール組成物とイソシアネートを液温度25℃にて高圧ミキシングヘッドで13MPaの吐出圧で混合し、一定速度で進行するコンベアにより連続的に供給される軟質面材上に定点吐出した。吐出された反応液を図1に示す連続生産設備により表面温度55℃に調節されたコンベア内で発泡させ約3分加熱キュアを行なった後、コンベア出口で走行カッターにより所定サイズに切断を行ない、長さ600mm×幅900mm×厚さ25mmの軟質面材サンドイッチ硬質ウレタンフォームパネルを得た。
Figure 2018119034
表2で用いた原料を以下に示す。
・MR−200:ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート イソシアネート含量:30.5%(東ソー社製)。
<評価>
表2の各評価方法について、以下に示す。
[ポリオール組成物粘度]
得られたポリオール組成物の20℃における粘度をB型回転粘度計にて測定した。
[クリームタイム]
ポリオール組成物とイソシアネートを、表2に示す配合比で液温25℃にて配合し、ハンドミキサーで6000rpm×5秒間攪拌混合した後、200mm×200mm×200mmアルミBOX内で自由発泡させた。混合開始を起点として、混合液の発泡が始まり、液が立ち上がり始める瞬間までの時間をクリームタイム(CT)として計測した。
[製品密度]
パネル中央部から5cm角の測定サンプルを切り出し、JIS A9511に準拠して面材を除いたフォーム部分の密度を算出した。
[圧縮強度]
パネル中央部から5cm角の測定サンプルを切り出し、JIS A9511に準拠して10%圧縮時の応力を測定した。
[熱伝導率]
パネル中央部から300mm各のサンプルを切り出し、JIS A1412に示される熱流計法により、英弘精機社製オートλHC−074/314を用いて平均温度23℃で測定した。測定厚みはパネル厚みとし、上下面面材付で測定した。
[断面外観評価]
パネル断面の外観を目視にて確認し,面材とフォームの界面部分のボイド(エア溜まり)による欠損の有無を評価した。
<評価結果>
実施例での評価結果は、各項目とも良好なものであった。比較例1は、HFO濃度が3%未満であり熱伝導率が高くなった。比較例2は、クリームタイム速いことから液の濡れ広がりが不十分な状態で上面の型接触し、発泡方向が製品幅方向になることからセルが横に伸びてしまい、圧縮強度不足となった。比較例3は、ポリオール組成物の粘度が高いことから比較例2と同様に圧縮強度不足となった。比較例4は、HFO濃度が7%を超えるものであり、HFOの溶解安定性低下により表面から揮発し、ボイドが発生した。
1.高圧ミキシングヘッド
2.下面面材
3.上面面材
4.動力式ダブルコンベア
5.走行カッター

Claims (2)

  1. ポリオール(A)、触媒(B)、整泡剤(C)、発泡剤(D)を含むポリオール組成物(E)と、ポリイソシアネート(F)とを含む硬質ポリウレタンフォーム用組成物であって、
    発泡剤(D)としてハイドロフルオロオレフィンを、ポリオール組成物(E)とポリイソシアネート(F)との合計量中に3〜7重量%含み、
    ポリオール組成物(E)の20℃における粘度が800mPa・s以下であり、
    且つ、ポリオール組成物(E)とポリイソシアネート(F)とを液温25℃で混合発泡させた際のクリームタイムが10〜30秒であること、
    を特徴とする、硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
  2. 加圧用の動力式ダブルコンベアへ継続して移送される下面面料上に、請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォーム用組成物を高圧ミキシングヘッドからの1点定点注入により散布すること、及び
    当該組成物が下面面材料と上面面材料により挟まれた帯状、又は板状パネルを、前記ダブルコンベアで加圧し、発泡・硬化させることを特徴とするサンドイッチパネルの連続生産方法。
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