JP6917776B2 - 硬質ポリウレタンフォーム用組成物および硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

硬質ポリウレタンフォーム用組成物および硬質ポリウレタンフォームの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6917776B2
JP6917776B2 JP2017102493A JP2017102493A JP6917776B2 JP 6917776 B2 JP6917776 B2 JP 6917776B2 JP 2017102493 A JP2017102493 A JP 2017102493A JP 2017102493 A JP2017102493 A JP 2017102493A JP 6917776 B2 JP6917776 B2 JP 6917776B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyurethane foam
rigid polyurethane
composition
polyol
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017102493A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018197301A (ja
Inventor
哲平 小柳
哲平 小柳
大輔 平山
大輔 平山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Finechem Corp
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Finechem Corp
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Finechem Corp, Tosoh Corp filed Critical Tosoh Finechem Corp
Priority to JP2017102493A priority Critical patent/JP6917776B2/ja
Publication of JP2018197301A publication Critical patent/JP2018197301A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6917776B2 publication Critical patent/JP6917776B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、硬質ポリウレタンフォーム用組成物および硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関するものである。
硬質ポリウレタンフォームはその優れた断熱性能、成型性、寸法安定性および自己接着性から、冷蔵庫、冷凍倉庫、建築材料等の断熱材として広く用いられている。
近年、オゾン層保護および地球温暖化防止の観点から、従来使用されてきたクロロフルオロカーボン(以下、CFC)類やハイドロクロロフルオロカーボン(以下、HCFC)類の代替発泡剤としてハイドロフルオロカーボン(以下、HFCと略す)類やシクロペンタンに代表されるハイドロカーボン(以下、HCと略す)類が使用されている。特にシクロペンタンは地球温暖化係数が小さいことから、電気冷蔵庫をはじめとする断熱性能が要求される分野の発泡剤として使用されている。
しかし、シクロペンタンなどのHC類は従来使用されてきたCFC類やHCFC類と比較して熱伝導率が高いため、得られる硬質ポリウレタンフォームの断熱性能が劣る傾向にある。
このような問題に対して、特許文献1では発泡剤として過フッ素化有機化合物とシクロペンタンを併用し、硬質ポリウレタンフォームの気泡を微細化することにより低熱伝導率化を図る技術が提案されているが、ポリオール混合物の貯蔵安定性が悪く、濁りの発生や成分の分離が起こり均一なフォームが得られにくいという問題がある。また過フッ素化有機化合物は一般的に地球温暖化係数が非常に高く環境負荷が大きいという問題もある。
また、特許文献2には、発泡剤として特定のハイドロフルオロエーテル類を併用する技術が開示されているが、ポリオール混合物の貯蔵安定性が十分とは言えず、熱伝導率の低減効果も不十分であった。
特開平5−247251号公報 特開2004−131649号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、熱伝導率が低く断熱性能に優れた硬質ポリウレタンフォームを得ることができ、ポリオール混合物の貯蔵安定性に優れ、地球環境への影響が小さい硬質ポリウレタンフォーム用組成物を提供することである。
本発明者は検討を重ねた結果、特定の構造を有するHFC類を発泡剤として使用することにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
即ち本発明は、以下の実施形態を含むものである。
(1)ポリオール(A)、触媒(B)、整泡剤(C)、及び発泡剤(D)を含むポリオール組成物(E)と、ポリイソシアネート(F)とを含む硬質ポリウレタンフォーム用組成物であって、発泡剤(D)として少なくとも1種の式1で表わされるHFC類(d1)をポリオール組成物(E)とポリイソシアネート(F)の合計量に対して0.3〜3質量%含むことを特徴とする、硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
Figure 0006917776
(式中nは2〜6の整数であり、Rは、H,CH,Cのいずれかから選択される)。
(2)式1で表わされるHFC類(d1)が、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサン、及び1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサンからなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする上記(1)に記載の硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
(3)発泡剤(D)が、式1で表わされるHFC類(d1)、シクロペンタン、及び水の混合物であることを特徴とする上記(1)に記載の硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
(4)ポリオール(A)が、芳香族、及び脂肪族ポリアミン類からなる群より選ばれる少なくとも一種を開始剤とするポリエーテルポリオールを30質量%以上含むことを特徴とする、上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
(5)上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の硬質ポリウレタンフォーム用組成物を発泡させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
本発明により、優れた貯蔵安定性のポリオール組成物を得ることができ、また、該ポリオール組成物とポリイソシアネートとを含む硬質ポリウレタンフォーム用組成物により、
熱伝導率が低く断熱性能に優れ、地球環境への影響が小さい硬質ポリウレタンフォームを得ることができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の硬質ポリウレタンフォーム用組成物は、ポリオール(A)、触媒(B)、整泡剤(C)、発泡剤(D)を含むポリオール組成物(E)と、有機ポリイソシアネート(F)とを含むものである。
本発明におけるポリオール組成物(E)に含まれるポリオール(A)としては、特に限定されるものではないが、水酸基を2個以上有するポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオールから少なくとも1種類選ばれることが好ましい。
<ポリエーテルポリオール>
ポリエーテルポリオールの具体例としては、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールA、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ショ糖等の低分子ポリオール類、またはエチレンジアミン、プロピレンジアミン、トルエンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジアミン、トリエタノールアミン等の芳香族および脂肪族ポリアミン類のような活性水素基を2個以上、好ましくは3〜8個有する化合物を開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のようなアルキレンオキサイド類を付加重合させることによって得られるポリエーテルポリオール、或いはメチルグリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル類、フェニルグリシジルエーテル等のアリールグリシジルエーテル類、テトラヒドロフラン等の環状エーテルモノマーを開環重合することで得られるポリエーテルポリオールを挙げることができる。
<ポリエステルポリオール>
ポリエステルポリオールの具体例としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、グルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、α−ハイドロムコン酸、β−ハイドロムコン酸、α−ブチル−α−エチルグルタル酸、α,β−ジエチルサクシン酸、マレイン酸、フマル酸等のジカルボン酸またはこれらの無水物等の1種類と、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の分子量500以下の低分子ポリオール類の1種類以上との縮重合反応から得られるものを挙げることができる。また、低分子ポリオールの一部をヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、モノエタノールアミン等の低分子ポリアミンや低分子アミノアルコールに代えて得られるポリエステル−アミドポリオールを使用することもできる。
<ポリカプロラクトンポリオール>
ポリカプロラクトンポリオールの具体例としては、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の分子量500以下の低分子ポリオール類の1種類以上のポリオールを開始剤として、ε−カプロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンなどの環状エステル類を開環付加させることにより得られるポリカプロラクトンポリオールを挙げることができる。
<ポリカーボネートポリオール>
ポリカーボネートポリオールの具体例としては、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオールの一種類以上と、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のアルキレンカーボネート類、ジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ジアントリルカーボネート、ジフェナントリルカーボネート、ジインダニルカーボネート、テトラヒドロナフチルカーボネート等のジアリールカーボネート類との脱アルコール反応や脱フェノール反応から得られるもの等を挙げることができる。
ポリオール(A)としては、上記で挙げたポリオールのうちポリエーテルポリオールを使用することがより好ましい。さらに、芳香族、及び脂肪族ポリアミン類からなる群より選ばれる少なくとも一種を開始剤とするポリエーテルポリオールを30質量%以上含むことが好ましい。芳香族、及び脂肪族ポリアミン類からなる群より選ばれる少なくとも一種を開始剤とするポリエーテルポリオールの質量が30質量%以下の場合、ポリオール組成物の貯蔵安定性が悪化し、濁りが発生し、均一なフォームが得られにくい。
触媒(B)としては、当該分野において公知である各種のウレタン化触媒、イソシアヌレート化触媒等を使用でき、ウレタン化触媒とイソシアヌレート化触媒とを併用することが好ましい。
ウレタン化触媒としては、例えば、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N’’,N’’’,N’’’−ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、1,3,5−トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N−ジメチルアミノエチル−N’−メチルピペラジン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、ビス(ジメチルアミノプロピル)アミン等のアミン化合物類、N,N−ジメチルアミノエタノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、2−(2−ジメチルアミノエトキシ)エタノール、N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシエチルビスアミノエチルエーテル、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N,N−ジイソプロパノールアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−メチルピペラジン、N,N−ジメチルアミノヘキサノール、5−ジメチルアミノ−3−メチル−1−ペンタノール等のアルカノールアミン類等が挙げられる。これらのウレタン化触媒は単独で使用、もしくは2種以上を併用しても良い。
イソシアヌレート化触媒としては、例えば4級アンモニウム塩類、炭素数2〜12のカルボン酸のアルカリ金属塩、アセチルアセトンやサリチルアルデヒドのアルカリ金属塩、アミンのルイス酸錯体塩、金属触媒等を挙げることができる。
触媒(B)は特に限定されるものではないが、ポリオール組成物(E)中に、ウレタン化触媒を0.1〜5.0質量%、イソシアヌレート化触媒を0.1〜3.0質量%それぞれ含有することが好ましい。
整泡剤(C)としては、ポリウレタンフォームの製造に用いられる市販の整泡剤等が挙げられる。整泡剤(C)としては特に限定されないが、例えば、界面活性剤が挙げられ、有機シロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、シリコーン−グリース共重合体等の非イオン系界面活性剤等の有機シリコーン系界面活性剤等が挙げられる。これらの界面活性剤としては特に限定されないが、例えば、モーメンティブ社製L5420、L5340、L6188、L6866、L6877、L6889、L6900、エボニック社製B8040、B8155、B8239、B8244、B8330、B8443、B8450、B8460、B8462、B8465、B8466、B8467、B8481、B8484、B8485、B8486、B8496、B8870、B8871、東レ・ダウコーニング社製SZ−1328、SZ−1642、SZ−1677、SH−193、エアプロダクツ社製DC−193、DC5598等が挙げられる。
整泡剤(C)の添加量は、特に限定されないが、本発明の硬質ポリウレタンフォーム用組成物中に占める割合が、0.1〜5質量%の範囲が好ましい。下限値より少ない場合気泡構造や気泡サイズが安定せず、均一な発泡体が得られない恐れがあり、上限値を超えるとポリオール組成物に濁りを生じ、貯蔵安定性を低下させる恐れがある。
本発明における発泡剤(D)は、少なくとも1種の式1で表わされるHFC類(d1)をポリオール組成物(E)と有機ポリイソシアネート(F)の合計量に対して0.3〜3質量%用いる。
Figure 0006917776
(式中nは2〜6の整数であり、Rは、H,CH,Cのいずれかから選択される)。
過フッ素化アルカンの一部のフッ素基を水素基で置換した構造とすることにより、過フッ素化アルカンと比較して地球温暖化係数が低減することが知られている。
式1で表わされるHFC類(d1)の含有量が0.3質量%より低い場合は、得られた硬質ポリウレタンフォームの気泡が微細化せず熱伝導率が低下しない。3質量%よりも多い場合は、ポリオール組成物(E)の貯蔵安定性が悪化し、濁りの発生や成分の分離が起こり均一なフォームが得られにくい。また、環境に負荷を掛けるという問題がある。
なお、硬質ポリウレタンフォームの気泡が微細化することにより、輻射伝熱が減少するため、フォームの熱伝導率は低下することが知られている。また、気泡の微細化の度合いは、フォームの断面における平均気泡径を後述する方法で測定することにより把握することができる。
上記式1で表わされるHFC類(d1)の具体例としては、例えば、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−ウンデカフルオロペンタン、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサン、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサン等を挙げることができ、それらを単独でまたは複数を併用することができる。
本発明に用いることができる発泡剤(D)としては、上記式1で表わされるHFC類(d1)以外に、化学発泡剤としての水や、市販の物理発泡剤を併用しても良い。物理発泡剤としては、例えば、HCFO−1233zd、HCFO−1233xf、ジクロロフッ化プロペン等のハイドロクロロフルオロオレフィン類、HFO−1234zf、E−HFO−1234ze、Z−HFO−1234ze、HFO−1234yf、E−HFO−1255ye、Z−HFO−125ye、E−HFO−1336mzz、Z−HFO−1336mzz、HFO−1438mzz等のハイドロフルオロオレフィン類、HFC−134a,HFC−245、HFC−236、HFC−356、HFC−365mfc、HFC−227ea等の式1で表わされる以外のHFC類、塩化メチレン等の低沸点のハロゲン系ハイドロカーボン類、プロパン、ブタン、n−ペンタン、iso−ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン等のHC類、空気、窒素、二酸化炭素等の気体又は低温液体等が挙げられる。
なかでも、発泡剤(D)は、環境負荷低減の観点から、上記式1で表わされるHFC類(d1)、シクロペンタン、水の混合物であることが好ましい。
本発明に用いる有機ポリイソシアネート(F)としては、少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物を使用することが好ましい。このような有機ポリイソシアネートとしては特に限定されないが、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、それらとポリオールとの反応によるイソシアネート含有プレポリマー、及びこれらの二種以上の混合物等が挙げられる。
さらに、これらのイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、イソシアヌレート基、アミド基、イミド基、ウレトンイミン基、ウレトジオン基又はオキサゾリドン基含有変性物)やポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMDI)等の縮合体(多核体と称されることもある)も包含される。
なかでも、有機ポリイソシアネート(F)は、いわゆる二核体と称される、1分子中にベンゼン環及びイソシアネート基を各2個有するジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)と、その多核体の混合物であるポリメリックMDIが好ましい。
本発明の硬質ポリウレタンフォーム用組成物には、必要に応じてその他の添加剤を用いることができる。その他の添加剤としては、可塑剤、充填剤、着色剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、抗菌剤、抗カビ剤などを本発明の目的を損なわない範囲内で使用することができる。
次に本発明における硬質ポリウレタンフォームの製造方法について説明する。
本発明における硬質ポリウレタンフォームは、上記した硬質ポリウレタンフォーム用組成物を反応発泡させることにより得ることができる。
具体的には、ポリオール(A)、触媒(B)、整泡剤(C)、及び上記式1で表わされるHFC類(d1)を必須成分として含む発泡剤(D)を含むポリオール組成物(E)と、有機ポリイソシアネート(F)とを混合、発泡させ、硬質ポリウレタンフォームを製造することができる。具体的には、前記ポリオール組成物(E)と有機ポリイソシアネート(F)とを、たとえば、液温15〜50℃、好ましくは20〜30℃の範囲で攪拌混合し、金型等に導入することにより硬質ポリウレタンフォームを得ることができる。
その際の有機ポリイソシアネート(F)のイソシアネート基(以下NCO基とも言う。)とポリオール組成物(E)の活性水素基との割合は、NCO基と活性水素基(以下OH基とも言う。)の当量比(NCO基/OH基)=0.5〜5.0の範囲が好ましく、0.8〜2.0の範囲が特に好ましい。
硬質ポリウレタンフォームを製造するにあたっては、各原料液を均一に混合可能であればいかなる装置でも使用することができる。例えば、小型ミキサーや、一般のウレタンフォームを製造する際に使用する、注入発泡用の低圧又は高圧発泡機、スラブ発泡用の低圧又は高圧発泡機、連続ライン用の低圧又は高圧発泡機、吹き付け工事用のスプレー発泡機等を使用することができる。
本発明によって得られる硬質ポリウレタンフォームは、注入用断熱材として最適なものであるが、このほかにもボード、パネル、冷蔵庫、庇、ドア、雨戸、サッシ、コンクリート系住宅、バスタブ、低温タンク機器、冷凍倉庫、パイプカバー、合板への吹き付け、結露防止、スラブ等、各種断熱材用途に適用できる。
実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、実施例および比較例において「部」は全て「質量部」、「%」はすべて「質量%」を意味する。
<ポリオール組成物(E)の調製>
撹拌機、冷却管、窒素導入管、温度計を備えた反応器を窒素置換した後、PPG−Aを80g、PPG−Bを20g、DMCHAを1.4g、PC−46を0.1g、L−6900を2.0g、水を1.8g、CPを15.8g、HFC−1を3.0g仕込み、20℃で0.5時間撹拌し均一に混合して、表1の実施例1に示すポリオール組成物を調製した。また、実施例2〜3、および比較例1〜5に示すポリオール組成物も同様に調製した。
Figure 0006917776
表1で用いた原料を以下に示す。
・PPG−A:オルソトルエンジアミンにプロピレンオキシドを付加したポリエーテルポリオール、水酸基価=400KOHmg/g、平均官能基数=4.0
・PPG-B:シュークロースにプロピレンオキシドを付加したポリエーテルポリオール、水酸基価=400KOHmg/g、平均官能基数=4.3
・DMCHA:N,N’−ジメチルシクロヘキシルアミン(商品名カオーライザーNo.10:花王社製)
・PC−46:酢酸カリウム/エチレングリコール混合物(商品名Polycat46:エアプロダクツ社製)
・L−6900:シリコーン系整泡剤(モーメンティブ社製)
・CP:シクロペンタン(商品名ゼオンソルブHP:日本ゼオン社製、沸点49℃)
・HFC−1:1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサン、沸点70℃
・HFC−2:1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサン、沸点63℃
・HFC−3:1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ドデカフルオロヘキサン、沸点94℃
・PFC−1:テトラデカフルオロヘキサン、沸点56℃
・HFE−1:1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロ−4−メトキシブタン、沸点61℃
・MR−200:ポリメリックMDI(東ソー社製)、イソシアネート含有量31%。
<ポリウレタンフォームの成型>
表1に示す処方に従って、20℃に温調したポリオール組成物(E)と有機ポリイソシアネート(F)とを6000rpmで5秒間撹拌混合した後、あらかじめ45℃に保温したアルミ製縦型モールド(幅250mm、奥行き50mm、高さ250mm)に所定量注入し、5分後に脱型した。実施例2〜3、比較例1〜4についても同様にポリウレタンフォームを成型した。得られた硬質ポリウレタンフォームの物性を表1に示す。
<評価試験方法>
(1)ポリオール組成物(E)の貯蔵安定性
調製したポリオール組成物(E)を50mlのサンプル瓶に入れ密栓し、20℃で2週間静置した後、外観を目視で評価した。
[評価基準]
・均一で透明:○
・均一で白濁:△
・分離:×
<フォーム密度>
得られたフォームの質量および体積から算出した。
<熱伝導率>
得られたフォームを23℃×湿度50%の環境下で24時間静置した後、フォーム中央部から200mm×200mm×25mmのサイズに切り出し、JIS A1412−2に示される熱流計法により、英弘精機社製HC−074を用いて中間温度24℃(パネル温度差28℃)で測定した。
<断面平均気泡径>
得られたフォームを23℃×湿度50%の環境下で24時間静置した後、フォーム中央部から25mm×25mm×25mmのサイズに切り出し、ASTM−D3576−04に従って、発泡方向に対して垂直な面の気泡径を顕微鏡写真より測定した。
<評価結果>
実施例1および2では、断面平均気泡径が小さく、低い熱伝導率を示した。また、ポリオール組成物の貯蔵安定性も良好であった。
実施例3では、熱伝導率は良好であるが、ポリオール(A)中の芳香族、及び脂肪族ポリアミン類からなる群より選ばれる少なくとも一種を開始剤とするポリエーテルポリオールであるPPG−Aの含有量が低いことから、ポリオール組成物(E)の貯蔵安定性がやや悪化したが、実用上問題のない範囲であった。
比較例1はHFC類(d1)を用いない場合であり、実施例1および2と比較して、気泡径が大きく、熱伝導率が高い。比較例2は、式1で表わされないHFC類を添加したものであり、気泡径が大きく、熱伝導率が高い。比較例3では、気泡径は縮小し低い熱伝導率を示すが、ポリオール組成物(E)に分離が見られた。また、HFC類(d1)の添加量が多いため、環境負荷が大きいという問題がある。比較例4では、気泡径は縮小し低い熱伝導率を示すが、ポリオール組成物(E)に分離が見られた。また、PFC−1は地球温暖化係数が非常に高く、環境負荷が大きいという問題がある。比較例5では、わずかに気泡径は縮小するものの熱伝導率の低下は十分とは言えず、ポリオール組成物(E)にも濁りが見られた。

Claims (4)

  1. ポリオール(A)、触媒(B)、整泡剤(C)、及び発泡剤(D)を含むポリオール組成物(E)と、ポリイソシアネート(F)とを含む硬質ポリウレタンフォーム用組成物であって、発泡剤(D)が、式1で表わされるHFC類(d1)、シクロペンタン、及び水の混合物であり、式1で表わされるHFC類(d1)をポリオール組成物(E)とポリイソシアネート(F)の合計量に対して0.3〜3質量%含むことを特徴とする、硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
    Figure 0006917776
    (式中nは2〜6の整数であり、Rは、H,CH,Cのいずれかから選択される)
  2. 式1で表わされるHFC類(d1)が、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサン、及び1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサンからなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
  3. ポリオール(A)が、芳香族、及び脂肪族ポリアミン類からなる群より選ばれる少なくとも一種を開始剤とするポリエーテルポリオールを30質量%以上含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
  4. 請求項1乃至のいずれかに記載の硬質ポリウレタンフォーム用組成物を発泡させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
JP2017102493A 2017-05-24 2017-05-24 硬質ポリウレタンフォーム用組成物および硬質ポリウレタンフォームの製造方法 Active JP6917776B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017102493A JP6917776B2 (ja) 2017-05-24 2017-05-24 硬質ポリウレタンフォーム用組成物および硬質ポリウレタンフォームの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017102493A JP6917776B2 (ja) 2017-05-24 2017-05-24 硬質ポリウレタンフォーム用組成物および硬質ポリウレタンフォームの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018197301A JP2018197301A (ja) 2018-12-13
JP6917776B2 true JP6917776B2 (ja) 2021-08-11

Family

ID=64663801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017102493A Active JP6917776B2 (ja) 2017-05-24 2017-05-24 硬質ポリウレタンフォーム用組成物および硬質ポリウレタンフォームの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6917776B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114174370A (zh) * 2019-08-09 2022-03-11 科思创知识产权两合公司 用于制造聚氨酯泡沫的组合物
CN112694596B (zh) * 2020-12-14 2022-07-19 山东一诺威新材料有限公司 耐高温耐蠕变管道保温材料及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018197301A (ja) 2018-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6816016B2 (ja) 硬質ポリウレタンフォーム用ポリオールプレミックス組成物
JP7380274B2 (ja) 硬質ポリウレタンフォーム形成用ポリオール組成物
US20150299376A1 (en) Resin premix composition, rigid polyurethane foaming composition and rigid polyurethane foam
JP2008081701A (ja) ポリイソシアネート組成物および該組成物を用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JP2008260836A (ja) 独立気泡を有する硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JP6917776B2 (ja) 硬質ポリウレタンフォーム用組成物および硬質ポリウレタンフォームの製造方法
US20210061938A1 (en) Polyurethane insulation foam composition comprising halogenated olefins
EP3681632A1 (en) Pour-in-place polyurethane insulation foam composition comprising halogenated olefins
JP2008239725A (ja) 硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物、及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JP2018123308A (ja) ポリオール組成物およびポリウレタンフォームの製造方法
JP6536144B2 (ja) 硬質ポリウレタンフォーム及びその製造方法
JP2018119034A (ja) 硬質ポリウレタンフォーム用組成物及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JP2008081702A (ja) ポリイソシアネート組成物および該組成物を用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法
CA3125572A1 (en) Production of rigid polyurethane foam
JP2002356535A (ja) 硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物、及びそれを用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JP2001106764A (ja) 変性ポリイソシアネート組成物、並びにこれを用いた硬質ポリウレタンフォーム又はイソシアヌレート変性ポリウレタンフォームの製造方法
JP6903899B2 (ja) 硬質イソシアヌレートフォーム組成物および硬質イソシアヌレートフォームの製造方法
JP2010270324A (ja) ポリウレタンフォーム用の発泡性添加剤、及びそれを用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法
CA3125566A1 (en) Production of rigid polyurethane foam
JP2020023639A (ja) 硬質ポリウレタンフォーム用組成物および硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JP3689903B2 (ja) 変性ポリイソシアネート組成物、並びにこれを用いた硬質ポリウレタンフォーム又はイソシアヌレート変性ポリウレタンフォームの製造方法
JP2002322231A (ja) 硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物、及びそれを用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JP5365481B2 (ja) 硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JP2011026391A (ja) スプレー式硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JP2004010806A (ja) 硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物、並びに該組成物の製造方法及びそれを用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170525

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20180517

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200416

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210413

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210720

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6917776

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150