JP2018115703A - 車両及び車両の制御方法 - Google Patents

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Kosuke Waku
公祐 和久
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Abstract

【課題】駆動源が車両制動力を発生させる場合であっても、減速感を緩和することが可能な車両及び車両の制御装置を提供する。
【解決手段】車両は、エンジンENGと、メカオイルポンプ1と、無段変速機TMと、オルタネータALTと、を備える。当該車両は、車両走行中に、運転者の減速意図に基づき、オルタネータALTを駆動することでトルクTeを補正する補正制御である第1補正制御を行うコントローラ11を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両及び車両の制御方法に関する。
車両の減速中にエンジンの燃焼が停止され且つエンジンが所定の回転低下状態であるとき、モータによってエンジンを回転駆動させる技術が特許文献1に開示されている。特許文献1の技術では、モータによってエンジンを回転駆動させることで、機械式オイルポンプを駆動して有段式の自動変速機に油圧を供給する。
特開2016−98971号公報
無段変速機を備える車両では、再加速性や発進性を確保するために、減速時に無段変速機の変速比を大きくする変速比のLOW戻しが行われる。
LOW戻しを行うためには、無段変速機への油の供給が必要とされる。その一方で、無段変速機を備える車両では、燃費改善のために減速時に駆動源の停止を行うこともある。この場合、駆動源の動力により機械式のオイルポンプを駆動して、無段変速機に油を供給することができなくなる。
このため、例えば減速時に駆動源を停止した場合であっても、駆動源と駆動輪とを結合したままの状態に維持することが考えられる。これにより、駆動輪側からの動力で機械式のオイルポンプを駆動して、無段変速機に油を供給することができる。
ところがこの場合には、駆動輪側からの動力で駆動源も回転駆動させることになる。つまり、駆動源が負のトルクを発生させることになる。このためこの場合には、駆動源が車両制動力を発生させることで、減速感が大きくなり、車両の運転性に影響する虞がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、駆動源が車両制動力を発生させる場合であっても、減速感を緩和することが可能な車両及び車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明のある態様の車両は、駆動源と、前記駆動源の動力により駆動するオイルポンプと、前記駆動源から動力が伝達される無段変速機であって前記オイルポンプから油が供給される無段変速機と、前記駆動源を駆動するモータと、を備える車両であって、車両走行中に、運転者の減速意図に基づき、前記モータを駆動することで前記駆動源のトルクを補正する補正制御である第1補正制御を行う制御部、を備える。
本発明の別の態様によれば、駆動源と、前記駆動源の動力により駆動するオイルポンプと、前記駆動源から動力が伝達される無段変速機であって前記オイルポンプから油が供給される無段変速機と、前記駆動源を駆動するモータと、を備える車両の制御方法であって、車両走行中に、運転者の減速意図に基づき、前記モータを駆動することで前記駆動源のトルクを補正する補正制御である第1補正制御を行うこと、を含む車両の制御方法が提供される。
これらの態様によれば、運転者の減速意図に基づきモータを駆動することで、駆動源のトルクを補正するので、駆動源が車両制動力を発生させる場合であっても、減速感を緩和することができる。
実施形態にかかる車両の要部を示す図である。 第1実施形態の制御の一例をフローチャートで示す図である。 変速マップの一例を示す図である。 所定量の設定例を示す図である。 第1実施形態の制御に対応するタイミングチャートの一例を示す図である。 第2実施形態の制御の一例をフローチャートで示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、車両の要部を示す図である。車両は、エンジンENGと、無段変速機TMと、ブレーキ装置BRKと、駆動輪DWと、を備える。
エンジンENGは、車両の駆動源を構成する。無段変速機TMは、ベルト式の無段変速機であり、トルクコンバータTCと、前後進切替機構SWMと、バリエータVAと、を有する。エンジンENGの動力は、トルクコンバータTC、前後進切替機構SWM、バリエータVAを介して駆動輪DWへと伝達される。換言すれば、トルクコンバータTC、前後進切替機構SWM、バリエータVAは、エンジンENGから駆動輪DWに至る動力伝達経路に設けられる。
トルクコンバータTCは、流体を介して動力を伝達する。トルクコンバータTCでは、ロックアップクラッチLUを締結することで、動力伝達効率が高められる。
前後進切替機構SWMは、エンジンENGとバリエータVAとを結ぶ動力伝達経路に設けられる。前後進切替機構SWMは、入力される回転の回転方向を切り替えることで車両の前後進を切り替える。前後進切替機構SWMは、前進レンジ選択の際に係合される前進クラッチFWD/Cと、リバースレンジ選択の際に係合される後退ブレーキREV/Bと、を備える。前進クラッチFWD/C及び後退ブレーキREV/Bを解放すると、無段変速機TMがニュートラル状態、つまり動力遮断状態になる。
前後進切替機構SWMは、前進レンジ選択の際に前進クラッチFWD/Cが係合されるように構成されることで、前進変速段として1段の変速段を有する。
バリエータVAは、プライマリプーリPRIと、セカンダリプーリSECと、プライマリプーリPRI及びセカンダリプーリSECに巻き掛けられたベルトBLTと、を有するベルト式無段変速機構を構成する。プライマリプーリPRIにはプライマリ圧Ppriが、セカンダリプーリSECにはセカンダリ圧Psecが、後述する油圧制御回路12からそれぞれ供給される。
ブレーキ装置BRKは、ブレーキ61と、ブレーキアクチュエータ62と、ブレーキペダル63と、マスターシリンダ64とを備える。ブレーキ61は、駆動輪DWに設けられる。ブレーキ61の制動力は、ブレーキアクチュエータ62により制御される。ブレーキアクチュエータ62は、マスターシリンダ64がブレーキペダル63の踏力を変換して発生させたブレーキ液圧をもとにして、ブレーキ61の制動力を制御する。
無段変速機TMには、メカオイルポンプ1が設けられる。メカオイルポンプ1は、エンジンENGの動力により駆動され、油圧制御回路12に油を圧送する。メカオイルポンプ1には例えば、トルクコンバータTCのインペラから動力を取り出す動力伝達機構を介してエンジンENGの動力が伝達される。このため、メカオイルポンプ1の駆動軸とエンジンENGの出力軸とは、機械的に結合したままの状態とされ、エンジンENGの動力は、メカオイルポンプ1にコンスタントに伝達される。動力伝達機構には例えば、ベルト伝達式の動力伝達機構が用いられる。
エンジンENGには、オルタネータALTが設けられる。オルタネータALTは、発電機であり、エンジンENGの動力により駆動する。オルタネータALTの駆動軸とエンジンENGの出力軸とは、エンジンENGの出力軸から動力を取り出す動力伝達機構を介して、機械的に結合したままの状態とされ、エンジンENGの動力は、オルタネータALTにコンスタントに伝達される。
オルタネータALTは具体的には、モータ機能付きの発電機、つまりモータジェネレータとされる。また、上述のようにエンジンENGの出力軸と結合するオルタネータALTの駆動軸とメカオイルポンプ1の駆動軸とは、エンジンENGを介して機械的に結合したままの状態とされる。
このため、オルタネータALTをモータとして駆動すると、オルタネータALTの動力は、エンジンENGを介してメカオイルポンプ1に伝達され、この際にクラッチの接続等を行う必要はない。
但し、オルタネータALTとメカオイルポンプ1とを結ぶ動力伝達経路にクラッチを設けることは可能である。また、メカオイルポンプ1の駆動軸は例えば、エンジンENG及びトルクコンバータTC間の動力伝達軸から動力を取り出す動力伝達機構を介してエンジンENGの動力が伝達されるように構成されてもよい。
無段変速機TMは、コントローラ11と、油圧制御回路12と、をさらに有する。
コントローラ11は、無段変速機TM用のコントローラであり、エンジンコントローラ15及びブレーキコントローラ16と通信可能に接続される。エンジンコントローラ15はオルタネータALTを含むエンジンENGを制御し、ブレーキコントローラ16はブレーキ装置BRKを制御する。エンジンコントローラ15からコントローラ11には例えば、エンジンENGのトルクであるトルクTeの信号が入力される。ブレーキコントローラ16からコントローラ11には例えば、ブレーキアクチュエータ62で発生しているブレーキ液圧の情報が入力される。
コントローラ11には、センサ・スイッチ群20からの信号が入力される。センサ・スイッチ群20は例えば、車速VSPを検出する車速センサ、アクセル開度APOを検出するアクセル開度センサ、ブレーキペダル63の踏み込み量に基づくブレーキ踏力BPFを検出するブレーキセンサ、回転速度Neを検出するエンジン回転速度センサを含む。ブレーキ踏力BPFは換言すれば、運転者のブレーキ操作力である。コントローラ11は、車速センサからの信号に基づき、車両の減速度を算出することができる。
センサ・スイッチ群20はさらに例えば、プライマリ圧Ppriを検出するプライマリ圧センサ、セカンダリ圧Psecを検出するセカンダリ圧センサ、プライマリプーリPRIの入力側回転速度である回転速度Npriを検出するPRI回転速度センサ、セカンダリプーリSECの出力側回転速度である回転速度Nsecを検出するSEC回転速度センサ、変速レバーの操作位置を検出する位置センサ、無段変速機TMの油温TOILを検出する油温センサを含む。回転速度Npriは具体的には、プライマリプーリPRIの回転速度であり、回転速度Nsecは具体的には、セカンダリプーリSECの回転速度である。
コントローラ11は、これらの信号に基づき無段変速機TMを制御する。具体的にはコントローラ11は、これらの信号に基づき油圧制御回路12を制御する。油圧制御回路12は、コントローラ11からの指示に基づき、ロックアップクラッチLU、前進クラッチFWD/C、後退ブレーキREV/B、プライマリプーリPRI、セカンダリプーリSEC等の油圧制御を行う。
コントローラ11は、エンジンコントローラ15にオルタネータALTの駆動指令を出力することで、エンジンコントローラ15を介してオルタネータALTを制御する。また、コントローラ11は、ブレーキコントローラ16にブレーキ力指令を出力することで、ブレーキコントローラ16を介してブレーキ装置BRKを制御する。コントローラ11は、ブレーキセンサからの信号に基づき、ブレーキ踏力BPFに応じたブレーキ力指令を生成する。
ところで、本実施形態における車両では、再加速性や発進性を確保するために、減速時に無段変速機TMの変速比Ratioを大きくする変速比RatioのLOW戻しが行われる。変速比Ratioは、無段変速機TMの入力側回転速度を出力側回転速度で除算することで得られる値であり、プライマリ圧Ppriを制御することによって変更される。変速比Ratioは、LOW戻しによって例えば最LOW変速比つまり最大変速比に変更される。
LOW戻しを行うためには、無段変速機TMへの油の供給が必要とされる。その一方で、減速時には燃費改善のためにエンジンENGの自動停止を行うことができるが、この場合、エンジンENGの動力によってメカオイルポンプ1を駆動して、無段変速機TMに油を供給することができなくなる。
このため、例えば減速時にエンジンENGを自動停止した場合であっても、エンジンENGと駆動輪DWとを結合したままの状態に維持することが考えられる。これにより、駆動輪DW側からの動力でメカオイルポンプ1を駆動して、無段変速機TMに油を供給することができる。
ところがこの場合には、駆動輪DW側からの動力でエンジンENGも回転駆動させることになる。つまり、エンジンENGがトルクTeとして負のトルクを発生させることになる。この場合、エンジンENGが車両制動力を発生させることで、減速感が大きくなり、車両の運転性に影響することが懸念される。
具体的には例えば、運転者がブレーキ操作を行っており、且つブレーキ踏力BPFが小さい場合には、全体の車両制動力がブレーキ踏力BPFに応じた車両制動力と大きく異なってくる。このためこの場合には、全体の車両制動力が運転者の減速意図と大きく異なってくる結果、減速感が大きくなり、車両の運転性に大きく影響することが懸念される。
本実施形態では、次のような事情も存在する。ここで、無段変速機が前進変速段を複数段有する場合、前進変速段を変更することで、バリエータVAの変速比を全体的に変更することができる。このためこの場合には、バリエータVAの変速比を全体的に小さくした状態で開始時期や推進時期を早めたLOW戻しを行うことで、減速感を軽減することも考えられる。
ところが、本実施形態における無段変速機TMは、前進変速段が1段の無段変速機として構成される。このため、上記のようにして減速感を軽減することはできず、減速感が車両の運転性に大きく影響することが懸念される。
このような事情に鑑み、本実施形態ではコントローラ11が以下に示す制御を行う。
図2は、コントローラ11が行う制御の一例をフローチャートで示す図である。コントローラ11は、本フローチャートの処理を実行することで制御部を有した構成とされる。制御部は例えば、コントローラ11に加えてさらにエンジンコントローラ15、ブレーキコントローラ16等を有して構成される複数のコントローラで実現されると把握されてもよい。コントローラ11は、本フローチャートの処理を繰り返し実行することができる。
ステップS1で、コントローラ11は、アクセルオフ操作が行われたか否かを判定する。アクセルオフ操作は加速停止操作であり、減速意図の一例である。ステップS1で、コントローラ11は具体的には、アクセル開度センサからの出力に基づき、アクセルペダルの踏み込みがなくなったか否かを判定する。ステップS1で肯定判定であれば、処理はステップS3に進む。
ステップS3で、コントローラ11は、アクセルオフ操作時の車速VSPである初期車速VSP_iniを記憶する。
ステップS5で、コントローラ11は、初期変速比Ratio_iniを算出する。初期変速比Ratio_iniは、無段変速機TMのコースト時変速比であって初期車速VSP_iniに対応する変速比Ratioである。また、コースト時変速比は、アクセル開度APOがゼロのときの変速線であるコースト線Cで規定された変速比Ratioである。初期変速比Ratio_iniは具体的には、無段変速機TMの変速マップに基づき算出される。
図3は、変速マップの一例を示す図である。無段変速機TMは、変速マップに基づき変速される。具体的には、変速マップには変速線がアクセル開度APO毎に設定されており、無段変速機TMの変速は、アクセル開度APOに応じて選択される変速線に従って行われる。図3では、変速線としてコースト線Cを例示する。
変速マップでは、無段変速機TMの動作点が、車速VSPと回転速度Npriとに応じて示される。変速マップにおいて、変速比Ratioは、動作点と変速マップの零点を結ぶ線の傾きで示される。
したがって、変速線は、車速VSPに応じた変速比Ratioの設定を示し、初期変速比Ratio_iniは、初期車速VSP_iniに対応するコースト線C上の動作点Pと変速マップの零点を結ぶ線の傾きで示される。
無段変速機TMの変速は、変速比Ratioを最小にして得られる最HIGH線と、変速比Ratioを最大にして得られる最LOW線との間で行うことができる。コースト線Cは、車速VSPが所定車速VSP1以上の場合に最HIGH線に設定され、この場合に変速比Ratioが最小変速比になる。所定車速VSP1は、コースト線Cにおいて最HIGH線に対応する車速VSPの最小値である。この例では、初期変速比Ratio_iniは、所定車速VSP1よりも高いので、最小変速比となっている。
コースト線Cは、車速VSPが所定車速VSP2以下の場合に最LOW線に設定され、この場合に変速比Ratioが最大変速比になる。所定車速VSP2は、コースト線Cにおいて最LOW線に対応する車速VSPの最大値である。
ロックアップクラッチLUは、車速VSPが所定車速VSP_LUまで低下するまでの間、締結状態とされる。所定車速VSP_LUは、ロックアップクラッチLUを解放する車速VSPであり、本実施形態では所定車速VSP2とされる。前進クラッチFWD/Cは、ロックアップクラッチLUの解放が開始された後に解放される。したがって、エンジンENGと駆動輪DWとは、車速VSPが少なくとも所定車速VSP2に低下するまでは、結合したままの状態に維持される。
所定車速VSP1よりも低く、所定車速VSP2よりも高い車速VSPの範囲には、所定車速VSP3がさらに設定される。所定車速VSP3は、減速感が大きい車速域を規定するための値であり、車速VSPが所定車速VSP3よりも低い領域がこのような領域として規定される。所定車速VSP3は、実験等に基づき予め設定することができる。
図2に戻り、ステップS5の後には処理はステップS7に進む。ステップS1で否定判定であった場合も、処理はステップS7に進む。
ステップS7で、コントローラ11は、ブレーキ踏力BPFに基づき、後述する補正制御の開始タイミングである補正開始タイミングを設定する。補正開始タイミングは、変速比Ratioが初期変速比Ratio_iniから所定量AM以上大きくなったタイミングとされる。このため、コントローラ11は、ブレーキ踏力BPFに基づき所定量AMを決定することで、補正開始タイミングを設定する。ブレーキ踏力BPFは具体的には、アクセルオフ操作後、運転者がブレーキ操作を行った際のブレーキ踏力BPFとされる。
図4は、所定量AMの設定例を示す図である。図4では、所定量AMの設定例をマップデータで模式的に示す。図4に示すように、所定量AMは、ブレーキ踏力BPFが小さい場合ほど小さくなるように設定される。ブレーキ踏力BPFが小さい場合ほど、エンジンENGが発生させる車両制動力によって、減速感が大きくなる傾向があるためである。
所定量AMはさらに、ブレーキ踏力BPFが所定踏力BPF1より小さい場合のほうが所定踏力BPF1より大きい場合よりも、ブレーキ踏力BPFに対する変化度合い、つまり傾きが大きくなるように設定される。
所定踏力BPF1は、減速感が大きくなるブレーキ踏力BPFの領域を規定するための値として予め設定される。具体的には、所定踏力BPF1よりも小さいブレーキ踏力BPFの領域が、減速感が大きくなる領域として規定される。これにより、補正開始タイミングをブレーキ踏力BPFに応じてさらに適切に設定することができる。
減速感は、後述するように初期変速比Ratio_iniによっても異なってくる。このため、ブレーキ踏力BPFに応じた所定量AMの設定はさらに、所定踏力BPF1の設定を含め、初期変速比Ratio_iniに応じて設けられる。図4では、ブレーキ踏力BPFに応じた所定量AMの設定をさらに初期変速比Ratio_iniに応じて設けることで、複数設けた例を示している。
図2に戻り、ステップS9で、コントローラ11は、補正許可条件が成立したか否かを判定する。補正許可条件は、補正制御の実行を許可するための条件であり、コースト走行中であること、ロックアップクラッチLUが締結されていること、車速VSPが所定車速VSP3よりも低いこと、を含む。補正許可条件は、フューエルカット等の駆動源自動停止制御によって、エンジンENGが停止されていることをさらに含んでもよい。補正許可条件は、補正許可条件に含まれるすべての条件が成立する場合に成立し、補正許可条件に含まれる条件の何れかが不成立の場合に不成立となる。
ステップS9で否定判定であれば、処理はステップS15に進む。ステップS15で、コントローラ11は、補正制御を禁止する。ステップS15の後には、本フローチャートの処理は一旦終了する。ステップS9で肯定判定であれば、処理はステップS11に進む。
ステップS11で、コントローラ11は、変速比Ratioが、補正開始時変速比Ratio_d以上であるか否かを判定する。補正開始時変速比Ratio_dは、補正制御開始時の変速比Ratioであり、初期変速比Ratio_iniに所定量AMを加算することで算出される。
ステップS11で否定判定であれば、処理はステップS15に進む。つまりこの場合には、補正開始タイミングになっていないので、補正制御が禁止される。
ステップS11の否定判定を経て、本フローチャートの処理が一旦終了された場合、次のルーチンでは、ステップS1で否定判定されて、ステップS7の処理が行われる。
ステップS7では、この間にブレーキ踏力BPFが変化した場合に、変化したブレーキ踏力BPFに基づき所定量AMが決定される。つまり、ブレーキ踏力BPFに応じて所定量AMが可変に制御される。
その後、ステップS11で否定判定された場合には、次のルーチンでも同様の処理が繰り返され、ステップS11で肯定判定された場合には、処理はステップS13に進む。
ステップS13で、コントローラ11は、補正制御を実行する。補正制御は、トルクTeを補正する補正制御であり、具体的にはオルタネータALTを駆動することでトルクTeを補正する第1補正制御とされる。第1補正制御を実行することで、変速比Ratioが初期変速比Ratio_iniから所定量AM以上大きくなった場合に、オルタネータALTの駆動が開始される。
第1補正制御はさらに具体的には、補正開始時変速比Ratio_dと補正開始時トルクTe_dとに基づき、オルタネータALTの駆動力を制御することで、トルクTeを補正する補正制御とされる。補正開始時トルクTe_dは、補正制御開始時のトルクTeであり、エンジンコントローラ15からのトルクTeの信号に基づき取得することができる。オルタネータALTの駆動力は、次の数1に示すトルク補正量Te_Aの分、トルクTeを緩和するように設定される。
[数1]
Te_A=Te_d×Ratio_d/Ratio−Te−offset
「offset」項は、補正制御開始時からブレーキ踏力BPFが変化した場合に、ブレーキ踏力BPFの変化に応じたブレーキトルクの変化量をトルク補正量Te_Aに反映するための補正項である。ブレーキトルクは負のトルクとされる。
例えば、ブレーキ踏力BPFが大きくなった場合には、ブレーキトルクの変化量は、変化後のブレーキトルクから変化前のブレーキトルクを減算することで、負の値として算出される。結果、ブレーキトルクの変化量の大きさの分だけ、トルク補正量Te_Aが大きく補正される。
数1によれば、トルクTeが補正開始時トルクTe_dになるようにトルク補正量Te_Aが設定される。このため、コントローラ11は、数1に基づきトルク補正量Te_Aを設定することで、トルクTeが補正開始時トルクTe_dになるようにオルタネータALTの駆動力を制御する。また、コントローラ11は、数1に基づきトルク補正量Te_Aを設定することで、第1補正制御中に、ブレーキ踏力BPFに応じてオルタネータALTの駆動力を可変に制御する。
ステップS13の後には、本フローチャートの処理は一旦終了する。ステップS13の処理は、その後のルーチンにおいてステップS9又はステップS11で否定判定されるまでの間、継続される。
図5は、図2に示すフローチャートに対応するタイミングチャートの一例を示す図である。トルクTdwは、駆動輪DWのトルクを示す。図5では、比較例として補正制御を行わない場合のトルクTdwを破線で併せて示す。図5では、コースト走行中にエンジンENGが駆動される場合について示す。
タイミングT1では、アクセルオフ操作が行われ、コースト走行が開始される。タイミングT1における車速VSPは、初期車速VSP_iniを構成する。変速マップでは、参照される変速線がコースト線Cに変更される。結果、変速比Ratioは、初期変速比Ratio_iniに向かって変化し始める。トルクTe、回転速度Ne、トルクTdwは、変速比Ratioに応じて低下し始める。
タイミングT2では、ブレーキ操作が開始される。このため、タイミングT2からは車速VSPがブレーキ踏力FBPに応じて低下し始める。この例では、タイミングT2を経過した直後に、トルクTeとトルクTdwとが負になる。
タイミングT3では、変速比Ratioが初期変速比Ratio_iniになる。結果、回転速度NeとトルクTdwとは一定になる。変速比Ratioが初期変速比Ratio_iniになっても、トルクTeは車速VSPの低下に応じて低下する。
タイミングT4では、車速VSPが所定車速VSP1になる。このため、変速比Ratioがコースト線Cに従ってLOW側、つまり小さくなるように変更され始め、LOW戻しが開始される。LOW戻しが開始されると、これに応じてトルクTdwが低下し始める。結果、減速感が大きくなる。
タイミングT5では、変速比Ratioが初期変速比Ratio_iniから所定量AM以上大きくなる。つまり、変速比Ratioが補正開始時変速比Ratio_d以上になる。このため、第1補正制御が開始され、オルタネータALTの駆動が開始される。これにより、トルクTeが補正開始時トルクTe_dになるようにトルク補正量Te_Aが設定される。結果、トルクTdwが一定となり、破線で示すように低下した場合よりも、減速感が緩和される。
トルク補正量Te_Aは具体的には、車速VSPを一定とした場合に、換言すれば、車速VSPを補正制御開始時の車速VSPとした場合に、トルクTeが補正開始時トルクTe_dになるように設定される。このため、図示の例では、タイミングT5を経過しても、トルクTeは車速VSPの低下に応じて低下する。
タイミングT6では、車速VSPが所定車速VSP2になり、LOW戻しが完了する。また、ロックアップクラッチLUが解放され、これにより第1補正制御が禁止される。第1補正制御の禁止後には、トルク補正量Te_Aは次第に減少してゼロになるように設定される。したがって、オルタネータALTは、第1補正制御の禁止後には駆動力を次第に減少させてゼロにすることで停止する。
タイミングT6でロックアップクラッチLUが解放されると、トルクTe、回転速度Ne、トルクTdwは上昇するが、回転速度Ntbは低下する。そして、タイミングT7でトルク補正量Te_Aがゼロになると、トルクTe、回転速度Ne、トルクTdwはその後、タイミングT8でエンジンENGの駆動に応じた一定の大きさになる。初期車速VSP_ini、初期変速比Ratio_ini、所定量AM、補正開始時トルクTe_dは例えば、タイミングT7でリセットすることができる。
この例では、コースト走行中にエンジンENGは自動停止されないが、コースト走行中には、フューエルカットやコーストストップが行われてもよい。
フューエルカットは、フューエルカット条件の成立に応じてエンジンENGを自動停止させる駆動源自動停止制御であり、エンジンコントローラ15によって行うことができる。フューエルカット条件は、アクセルペダルの踏み込みがないこと、車速VSPが所定車速VSP4よりも高いこと、を含む条件とされる。所定車速VSP4は、中高速域の車速VSPであり、例えば所定車速VSP2よりも高い車速VSPとされる。所定車速VSP4は、予め設定することができる。
フューエルカット条件は、フューエルカット条件に含まれる条件のすべてが成立した場合に成立し、エンジンENGの再始動要求があった場合に不成立になる。エンジンENGの再始動要求は例えば、アクセルペダルの踏み込みがあった場合である。フューエルカットでは、LUクラッチ2aは締結状態とされる。
コーストストップは、コーストストップ条件の成立に応じてエンジンENGを自動停止させる駆動源自動停止制御であり、エンジンコントローラ15によって行うことができる。コーストストップ条件は、車速VSPが所定車速VSP5未満であること、アクセルペダルの踏み込みがないこと、ブレーキペダル63の踏み込みがあること、無段変速機TMで前進レンジが選択されていること、を含む条件とされる。所定車速VSP5は低速域の車速VSPであり、具体的には所定車速VSP_LUとされる。
コーストストップ条件は、コーストストップ条件に含まれる条件のすべてが成立した場合に成立し、コーストストップ条件に含まれる条件のうちいずれかの条件が不成立の場合に不成立となる。コーストストップは、フューエルカット等で自動停止されたエンジンENGをコーストストップ条件の成立後、引き続き自動停止されたままの状態にすることを含む。
次に本実施形態の主な作用効果について説明する。
本実施形態の車両は、エンジンENGと、メカオイルポンプ1と、無段変速機TMと、オルタネータALTと、を備える車両であって、車両走行中に、運転者の減速意図に基づき、オルタネータALTを駆動することでトルクTeを補正する補正制御である第1補正制御を行うコントローラ11を備える。
このような構成によれば、運転者の減速意図に基づきオルタネータALTを駆動することで、トルクTeを補正するので、エンジンENGが車両制動力を発生させる場合であっても、減速感を緩和することができる(請求項1、15に対応する効果)。
減速意図は、運転者のアクセルオフ操作及びブレーキ操作のうち少なくともいずれかを含み、コントローラ11は、運転者のアクセルオフ操作及びブレーキ操作のうち少なくともいずれかに基づき、第1補正制御を行う。
このような構成によれば、減速意図として、アクセルオフ操作及びブレーキ操作のうち少なくともいずれかに基づきオルタネータALTを駆動することで、減速意図に応じて車両制動力を適切に緩和することができる(請求項2に対応する効果)。
コントローラ11は、変速比Ratioが初期変速比Ratio_iniから所定量AM以上大きくなった場合に、第1補正制御を開始する。
このような構成によれば、車両制動力が過大になる前にオルタネータALTを駆動することで、減速感を適切に緩和することができる(請求項3に対応する効果)。
コントローラ11は、ブレーキ踏力BPFに基づき、所定量AMを決定する。
このような構成によれば、ブレーキ踏力BPFが小さく、車両制動力が運転者の減速意図と大きく異なってくる場合であっても、適切なタイミングで減速感を緩和することができる(請求項4に対応する効果)。
コントローラ11は、ブレーキ踏力BPFに応じて、所定量AMを可変に制御する。
このような構成によれば、補正制御開始前にブレーキ踏力BPFが変化しても、適切なタイミングで減速感を緩和することができる(請求項5に対応する効果)。
減速感は、ブレーキ踏力BPFだけでなく、路面勾配やトルクTeにも影響される。このため、コントローラ11は、ブレーキ踏力BPF、路面勾配、トルクTeのうち少なくともいずれかに応じて、所定量AMを可変に制御するように構成されてもよい。
路面勾配は例えば、アクセルオフ操作後、運転者がブレーキ操作を行ったとき以降の路面勾配とすることができる。トルクTeについても同様である。これにより、これらのパラメータに応じた適切なタイミングで減速感を緩和することができる(請求項5に対応する効果)。
ブレーキ踏力BPFの影響は例えば、路面勾配やトルクTeに基づき決定された所定量AMをブレーキ踏力BPFに応じて補正すべく可変に制御することでも、所定量AMに反映させることができる。
この場合、路面勾配は例えば、アクセルオフ操作後、運転者がブレーキ操作を行った際の路面勾配とすることができる。トルクTeは例えば、変速比Ratioが初期変速比Ratio_iniになった際のトルクTeとすることができる。
このような制御は、ブレーキ踏力BPFに基づき所定量AMを決定することに限られることなく、ブレーキ踏力BPFに応じて所定量AMを可変に制御することに含まれる。また、このような制御で反映させる影響が路面勾配やトルクTeの影響の場合についても、同様のことがいえる。このような制御でも、パラメータに応じた適切なタイミングで減速感を緩和することができる(請求項5に対応する効果)。
コントローラ11は、トルクTeを補正するにあたり、補正開始時変速比Ratio_dと補正開始時トルクTe_dとに基づき、オルタネータALTの駆動力を制御する。
このような構成によれば、補正制御開始時の状態に応じて、減速感を適切に緩和することができる(請求項6に対応する効果)。
コントローラ11は、トルクTeが補正開始時トルクTe_dになるようにオルタネータALTの駆動力を制御する。
このような構成によれば、補正制御開始時の減速感を維持するかたちでその後の減速感を緩和するので、減速感を適切に緩和するのが容易である(請求項7に対応する効果)。
コントローラ11は、ブレーキ踏力BPFに応じてオルタネータALTの駆動力を可変に制御する。
このような構成によれば、第1補正制御中にブレーキ踏力BPFが変化した場合であっても、ブレーキ踏力BPFに応じてトルクTeを補正することで、減速感を適切に緩和することができる(請求項8に対応する効果)。
前述したように、図2に示すフローチャートのステップS9における補正許可条件は、エンジンENGが停止されていること、を含んでもよい。換言すれば、コントローラ11は、エンジンENGが停止されている場合に、第1補正制御を行うように構成されてもよい。
このような構成によれば、エンジンENGが駆動している場合よりも大きな車両制動力が発生する場合に減速感を緩和するので、特に減速感を緩和したい状況で減速感を緩和することができる(請求項11に対応する効果)。
補正許可条件は、初期変速比Ratio_iniが所定変速比Ratio_ini1よりも小さいこと、を含んでもよい。換言すれば、コントローラ11は、初期変速比Ratio_iniが所定変速比Ratio_ini1よりも小さい場合に第1補正制御を行うように構成されてもよい。所定変速比Ratio_ini1は、エンジンENGが発生させる車両制動力に応じた減速感の大小を規定するための値として、予め設定することができる。
具体的には、所定変速比Ratio_ini1は、初期変速比Ratio_iniが所定変速比Ratio_ini1よりも小さい場合を減速感が大きい場合と規定する。この場合には、初期変速比Ratio_iniとLOW戻し完了時の変速比Ratioとの差が大きく、LOW戻しに応じて減速感が増大するためである。また、所定変速比Ratio_ini1は、初期変速比Ratio_iniが所定変速比Ratio_ini1よりも大きい場合を減速感が小さい場合と規定する。この場合には、上記の差が小さく、減速感が目立ちにくくなるためである。
このような構成によれば、初期変速比Ratio_iniに照らして特に減速感を緩和したい状況で減速感を緩和することができる(請求項12に対応する効果)。
補正許可条件は、ブレーキ踏力BPFが所定踏力BPF2よりも小さいこと、を含んでもよい。換言すれば、コントローラ11は、ブレーキ踏力BPFが所定踏力BPF2よりも小さい場合に第1補正制御を行うように構成されてもよい。所定踏力BPF2は、ブレーキ踏力BPFによって異なってくる減速感の大小を規定するための値として、予め設定することができる。
具体的には、所定踏力BPF2は、ブレーキ踏力BPFが所定踏力BPF2よりも小さい場合を減速感が大きい場合と規定する。エンジンENGによる車両制動力が目立つためである。また、所定踏力BPF2は、ブレーキ踏力BPFが所定踏力BPF1よりも大きい場合を減速感が小さいと規定する。エンジンENGによる車両制動力が目立ちにくくなるためである。所定踏力BPF2は、所定踏力BPF1とされてもよい。
このような構成によれば、ブレーキ踏力BPFに照らして特に減速感を緩和したい状況で減速感を緩和することができる(請求項13に対応する効果)。
無段変速機TMは、バリエータVAを有して構成されるとともに、前進変速段が1段の無段変速機として構成される。
このような構成によれば、車速VSPが高いうちにLOW戻しを行うと、特に減速感が大きくなって、車両の運転性に大きく影響し得るという事情に照らし、減速感の緩和が特に有効である(請求項14に対応する効果)。
(第2実施形態)
本実施形態における車両は、コントローラ11が以下で説明するように構成される点以外、第1実施形態と同様に構成される。
本実施形態では、コントローラ11は、車両走行中に、運転者の減速意図に基づき、オルタネータALTを駆動するか、或いはブレーキ装置BRKを制御する。コントローラ11は、トルク補正量Te_Aが所定値Te1よりも大きい場合には、第1補正制御を行う。コントローラ11は、トルク補正量Te_Aが所定値Te1よりも小さい場合には、ブレーキ装置BRKを制御することでトルクTeを補正する補正制御である第2補正制御を行う。
図6は、本実施形態でコントローラ11が行う制御の一例をフローチャートで示す図である。本フローチャートは、ステップS12及びステップS14が追加されている点以外、図2に示すフローチャートと同じである。このため以下では、主にステップS12及びステップS14について説明する。
本実施形態では、ステップS11で肯定判定であった場合に、処理はステップS12に進む。ステップS12で、コントローラ11は、トルク補正量Te_Aが所定値Te1よりも大きいか否かを判定する。
ここで、ブレーキ装置BRKは運転者のブレーキ操作に応じた車両制動力を発生させる。その一方で、トルク補正量Te_Aが大きい場合にブレーキ装置BRKによってトルクTeを補正しようとすると、ブレーキ装置BRKが発生させる車両制動力を大きく減少させることが必要になる。
このためこの場合には、本来ブレーキ操作力BPFに応じた車両制動力を発生させるべきブレーキ装置BRKが、このような状態から大きくずれた状態となり好ましくない。また、オルタネータALTは、車両の再加速や発進に用いることができるので、再加速や発進を行う観点からは極力使用しないほうが好ましい。
所定値Te1は、このような事情を考慮して、トルクTeの補正をオルタネータALTで行うか、ブレーキ装置BRKで行うかを規定するための値として予め設定される。ステップS12で否定判定であれば、処理はステップS14に進む。
ステップS14で、コントローラ11は、第2補正制御を行う。これにより、トルク補正量Te_Aが所定値Te1よりも小さい場合は、ブレーキ装置BRKによってトルクTeが補正される。
第2補正制御では具体的には、オルタネータALTの駆動力を制御する代わりに、ブレーキ装置BRKが発生させる車両制動力を制御することで、第1補正制御と同様にトルクTeを補正することができる。ブレーキ装置BRKでトルクTeを補正する場合のトルク補正量Te_Aであるトルク補正量Te_A´は、次の数2に基づき算出することができる。
[数2]
Te_A´=ig×(Ted×Ratio_d−Te×Ratio)−offset
「ig」は、例えばファイナルギヤ比であり、エンジンENGから駆動輪DWに至る動力伝達経路上に、変速比Ratioのほかに設定されるギヤ比である。
前述した数1、及び数2からわかるように、トルク補正量Te_A´は、トルク補正量Te_Aと比較して、変速比Ratio及びギヤ比igの分大きく補正される。ブレーキ装置BRKでトルクTeを補正する場合の所定値Te1である所定値Te1´についても同様である。
ステップS14の後には、処理は一旦終了する。その後のルーチンで、ステップS12で肯定判定された場合には、処理はステップS13に進む。これにより、トルク補正量Te_Aが所定値Te1よりも大きくなった場合には、オルタネータALTによってトルクTeが補正される。
このように、本実施形態では、コントローラ11は、車両走行中に減速意図に基づき、オルタネータALTを駆動するか、或いはブレーキ装置BRKを制御する。コントローラ11は、トルク補正量Te_Aが所定値Te1よりも大きい場合には、第1補正制御を行い、トルク補正量Te_Aが所定値Te1よりも小さい場合には、第2補正制御を行う。
このような構成によれば、トルク補正量Te_Aに応じてオルタネータALTとブレーキ装置BRKとを適切に使い分けるかたちで、トルクTeを補正することができる(請求項10に対応する効果)。
コントローラ11は、第1補正制御と同時に第2補正制御を行ってもよい。この場合、第1補正制御と第2補正制御とでトルク補正量Te_Aを分散させることで、オルタネータALTとブレーキ装置BRKとでトルクTeの補正の負担を分散させることができる(請求項9に対応する効果)。
補正許可条件につき、コントローラ11は、第1実施形態で変形例として示した条件が成立した場合に、第1補正制御及び第2補正制御のうち少なくともいずれかの補正制御を行うように構成することができる。この場合も、特に減速感を緩和したい状況で減速感を緩和することができる(請求項11から13に対応する効果)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
1 メカオイルポンプ(オイルポンプ)
11 コントローラ(制御部)
12 油圧制御回路
ALT オルタネータ(モータ)
BRK ブレーキ装置
ENG エンジン(駆動源)
SWM 前後進切替機構
TM 無段変速機
VA バリエータ

Claims (15)

  1. 駆動源と、前記駆動源の動力により駆動するオイルポンプと、前記駆動源から動力が伝達される無段変速機であって前記オイルポンプから油が供給される無段変速機と、前記駆動源を駆動するモータと、を備える車両であって、
    車両走行中に、運転者の減速意図に基づき、前記モータを駆動することで前記駆動源のトルクを補正する補正制御である第1補正制御を行う制御部、
    を備えることを特徴とする車両。
  2. 請求項1に記載の車両であって、
    前記減速意図は、運転者のアクセルオフ操作、及びブレーキ操作のうち少なくともいずれかを含み、
    前記制御部は、運転者のアクセルオフ操作、及びブレーキ操作のうち少なくともいずれかに基づき、前記第1補正制御を行う、
    ことを特徴とする車両。
  3. 請求項2に記載の車両であって、
    前記制御部は、前記無段変速機の変速比が、前記無段変速機のコースト時変速比であって運転者のアクセルオフ操作時の車速に対応する変速比である初期変速比から所定量以上大きくなった場合に、前記第1補正制御を開始する、
    ことを特徴とする車両。
  4. 請求項3に記載の車両であって、
    前記制御部は、運転者のブレーキ操作力に基づき、前記所定量を決定する、
    ことを特徴とする車両。
  5. 請求項3又は4に記載の車両であって、
    前記制御部は、運転者のブレーキ操作力、路面勾配、前記駆動源のトルクのうち少なくともいずれかに応じて、前記所定量を可変に制御する、
    ことを特徴とする車両。
  6. 請求項1から5いずれか1項に記載の車両であって、
    前記制御部は、前記駆動源のトルクを補正するにあたり、前記モータの駆動が開始される際の前記無段変速機の変速比である補正開始時変速比と、前記モータの駆動が開始される際の前記駆動源のトルクである補正開始時トルクとに基づき、前記モータの駆動力を制御する、
    ことを特徴とする車両。
  7. 請求項6に記載の車両であって、
    前記制御部は、前記駆動源のトルクが前記補正開始時トルクになるように前記モータの駆動力を制御する、
    ことを特徴とする車両。
  8. 請求項6又は7に記載の車両であって、
    前記制御部は、運転者のブレーキ操作力に応じて、前記モータの駆動力を可変に制御する、
    ことを特徴とする車両。
  9. 請求項1から8いずれか1項に記載の車両であって、
    運転者のブレーキ操作力に応じた車両制動力を発生させるブレーキ装置をさらに備え、
    前記制御部は、車両走行中に、前記減速意図に基づき、前記ブレーキ装置を制御することで前記駆動源のトルクを補正する補正制御である第2補正制御をさらに行う、
    ことを特徴とする車両。
  10. 請求項9に記載の車両であって、
    前記制御部は、
    前記駆動源のトルク補正量が所定値よりも大きい場合には、前記第1補正制御を行い、
    前記駆動源のトルク補正量が前記所定値よりも小さい場合には、前記第2補正制御を行う、
    ことを特徴とする車両。
  11. 請求項1から10いずれか1項に記載の車両であって、
    前記制御部は、前記駆動源が停止されている場合に、前記補正制御を行う、
    ことを特徴とする車両。
  12. 請求項1から11いずれか1項に記載の車両であって、
    前記制御部は、前記無段変速機のコースト時変速比であって運転者のアクセルオフ操作時の車速に対応する変速比である初期変速比が、所定変速比よりも小さい場合に、前記補正制御を行う、
    ことを特徴とする車両。
  13. 請求項1から12いずれか1項に記載の車両であって、
    前記制御部は、運転者のブレーキ操作力が所定操作力よりも小さい場合に、前記補正制御を行う、
    ことを特徴とする車両。
  14. 請求項1から13いずれか1項に記載の車両であって、
    前記無段変速機は、バリエータを有して構成されるとともに、前進変速段が1段の無段変速機として構成される、
    ことを特徴とする車両。
  15. 駆動源と、前記駆動源の動力により駆動するオイルポンプと、前記駆動源から動力が伝達される無段変速機であって前記オイルポンプから油が供給される無段変速機と、前記駆動源を駆動するモータと、を備える車両の制御方法であって、
    車両走行中に、運転者の減速意図に基づき、前記モータを駆動することで前記駆動源のトルクを補正する補正制御である第1補正制御を行うこと、
    を含むことを特徴とする車両の制御方法。
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