JP2018114239A - ガイドワイヤおよびガイドワイヤの製造方法 - Google Patents

ガイドワイヤおよびガイドワイヤの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂被覆層がコア部から剥離してめくれることを防止し、かつ、筒状部材がコア部から抜けたり、カテーテルに引っ掛かったりすることを防止することができるガイドワイヤおよびガイドワイヤの製造方法を提供する。
【解決手段】ガイドワイヤ10は、長尺状のコア部20と、樹脂材料によって構成され、コア部の先端部を覆う樹脂被覆層40と、内腔にコア部が挿通され、樹脂被覆層の基端41の少なくとも一部と接するように配置された金属製の筒状部材50と、を有する。筒状部材は、冷間鍛造によって内腔が縮径された状態で形成され、内腔を形成する内表面50sの少なくとも一部に、コア部の外表面20sに圧着された圧着面70sを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガイドワイヤおよびガイドワイヤの製造方法に関する。
従来から、生体管腔内の治療等を行うためにカテーテルデバイスが用いられており、当該カテーテルデバイスを生体管腔の目的部位へ導くために、ガイドワイヤが使用される。ガイドワイヤとしては、生体管腔やカテーテルに対する安全性や摺動性を向上させるために、コア部(コアワイヤ)の先端部に樹脂被覆層が設けられたものが広く知られている。このようなガイドワイヤは、カテーテル等の他のデバイス内で使用した際に、樹脂被覆層の基端部がコア部から剥離してめくれてしまう場合があった。
例えば、下記特許文献1には、樹脂被覆層の基端部がめくれることを防止するために、樹脂被覆層の基端側に筒状部材を設けたガイドワイヤが開示されている。当該筒状部材は、その内腔にコア部を挿通して、樹脂被覆層の基端側に配置される。
国際公開2013/100045号公報
しかしながら、湾曲や蛇行した生体管腔内を通過する際にガイドワイヤが屈曲すると、筒状部材がコア部から離間して、筒状部材がコア部から抜けたり、筒状部材の端部がカテーテル側へ突出してカテーテルに引っ掛かったりしてしまう可能性がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、樹脂被覆層がコア部から剥離してめくれることを防止し、かつ、筒状部材がコア部から抜けたり、カテーテルに引っ掛かったりすることを防止することができるガイドワイヤおよびガイドワイヤの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係るガイドワイヤは、長尺状のコア部と、樹脂材料によって構成され、前記コア部の先端部を覆う樹脂被覆層と、内腔に前記コア部が挿通され、前記樹脂被覆層の基端の少なくとも一部と接するように配置された金属製の筒状部材と、を有する。前記筒状部材は、冷間鍛造によって前記内腔が縮径された状態で形成され、前記内腔を形成する内表面の少なくとも一部に、前記コア部の外表面に圧着された圧着面を有する。
上記目的を達成する本発明に係るガイドワイヤの製造方法は、長尺状のコア部と、樹脂材料によって構成され、前記コア部の先端部を覆う樹脂被覆層と、金属製の筒状部材と、を有するガイドワイヤの製造方法である。当該ガイドワイヤの製造方法は、前記筒状部材の内腔に前記コア部を挿通して、前記樹脂被覆層の基端の少なくとも一部と接するように前記筒状部材を配置する工程と、冷間鍛造によって前記筒状部材の前記内腔を縮径させて、前記内腔を形成する内表面の少なくとも一部に、前記コア部の外表面に圧着された圧着面を形成する冷間鍛造工程と、を有する。
上記のように構成したガイドワイヤによれば、樹脂被覆層の基端の少なくとも一部と接するように配置された筒状部材を備えることにより、樹脂被覆層がコア部から剥離してめくれることを防止することができる。また、筒状部材が圧着面を備えることにより、筒状部材がコア部から離間することを抑制することができる。これにより、筒状部材がコア部から抜けたり、カテーテルに引っ掛かったりすることを防止することができる。
上記のように構成したガイドワイヤの製造方法によれば、樹脂被覆層の基端の少なくとも一部と接するように筒状部材を配置することにより、樹脂被覆層がコア部から剥離してめくれることを防止することができる。また、冷間鍛造によって、筒状部材の内腔を縮径させて筒状部材の内表面にコア部の外表面に圧着された圧着面を形成することにより、筒状部材がコア部から離間することを抑制することができる。これにより、筒状部材がコア部から抜けたり、カテーテルに引っ掛かったりすることを防止することができる。
第1実施形態に係るガイドワイヤの軸方向断面図である。 第1実施形態に係るガイドワイヤの要部を拡大して示す軸方向断面図である。 図3(A)〜(D)は、第1実施形態に係るガイドワイヤの製造方法を模式的に示す図である。 スエージ加工を説明するための概略図である。 図5(A)、(B)は、対比例に係るガイドワイヤの製造方法を模式的に示す図である。 図6(A)は、対比例に係るガイドワイヤを示す軸方向断面図であり、図6(B)は、図6(A)に示すガイドワイヤを屈曲させた様子を示す軸方向断面図である。 図7(A)は、第1実施形態に係るガイドワイヤを示す軸方向断面図であり、図7(B)は、図7(A)に示すガイドワイヤを屈曲させた様子を示す軸方向断面図である。 第2実施形態に係るガイドワイヤの要部を拡大して示す軸方向断面図である。 図9(A)は、第2実施形態に係るコア部の軸方向断面図であり、図9(B)は、図9(A)に示す9B−9B線に沿う断面図である。 図10(A)〜(D)は、第2実施形態に係るガイドワイヤの製造方法を模式的に示す図である。 図11(A)は、第2実施形態の変形例1に係るコア部の軸方向断面図であり、図11(B)は、図11(A)に示す11B−11B線に沿う断面図である。 第2実施形態の変形例2に係るコア部を示す側面図である。 第2実施形態の変形例3に係るコア部を示す側面図である。 第2実施形態の変形例4に係るコア部を示す側面図である。 第3実施形態に係るガイドワイヤの要部を拡大して示す軸方向断面図である。 図16(A)〜(C)は、第3実施形態に係るガイドワイヤの製造方法を模式的に示す図である。 第3実施形態の変形例1に係るガイドワイヤの要部を拡大して示す軸方向断面図である。 第3実施形態の変形例2に係るガイドワイヤの要部を拡大して示す軸方向断面図である。 本発明の改変例に係るガイドワイヤの要部を拡大して示す軸方向断面図である。 本発明の他の改変例に係るガイドワイヤの要部を拡大して示す軸方向断面図である。 本発明のさらに他の改変例に係るガイドワイヤの要部を拡大して示す軸方向断面図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の記載は特許請求の範囲に記載される技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係るガイドワイヤ10の軸方向断面図、図2は、ガイドワイヤ10の要部を拡大して示す軸方向断面図である。
本明細書の説明では、ガイドワイヤ10のコア部20の長手方向(図1中の左右方向)を軸方向と定義し、各図において矢印Xで示す。また、コア部20の軸周りを回転する方向を周方向と定義し、各図において矢印Cで示す。また、軸方向に直交する方向を径方向と定義し、図4において矢印Rで示す。また、ガイドワイヤ10において生体内(血管内)に挿入される側を先端側(遠位側、図1中の左側)と定義し、各図において矢印X1で示し、先端側と反対側に位置する手元での操作がなされる側を基端側(近位側、図1中の右側)と定義し、各図において矢印X2で示す。また、本明細書において先端部とは、先端(最先端)から軸方向における一定の範囲を含む部分を意味し、基端部とは、基端(最基端)から軸方向における一定の範囲を含む部分を意味するものとする。
ガイドワイヤ10は、例えば、生体管腔内に挿入されて、治療用または診断用のカテーテルの内腔(ガイドワイヤルーメン)に挿通された状態で、当該カテーテルを生体管腔の目的部位へ導くために用いられる。図1に示すように、第1実施形態に係るガイドワイヤ10は、軸方向に延伸するコア部(コアワイヤ)20と、コア部20の先端部に配置されたコイル部30および先端側被覆層(樹脂被覆層に相当)40と、先端側被覆層40の基端側に配置された筒状部材50と、コア部20の基端部に配置された基端側被覆層60とを備えている。
ガイドワイヤ10の軸方向に沿う長さは、特に限定されないが、例えば、200〜5000mmとすることができる。
(コア部)
図1に示すように、コア部20は、軸方向の先端側に配置された第1コア部21と、第1コア部21の基端側に配置され、第1コア部21に接合された第2コア部22と、を有している。
第1コア部21は、先端側に配置された円形の断面形状を有する丸棒状の先端部21aと、先端部21aから基端側へ延びるテーパー部21bと、テーパー部21bから基端側へ軸方向に沿って略一定の外径で延びる外径一定部21cと、を有している。なお、第1コア部21の形状は、図示する形状に限定されることはない。例えば、第1コア部21の先端部21aを平板状に形成してもよい。第1コア部21は、例えば、先端側から基端側にかけて一定の外径で形成されていてもよい。また、例えば、コア部20は、第1コア部21および第2コア部22のように複数の部材から構成せずに、一本の連続した部材で構成することも可能である。第1コア部21の軸方向に沿う長さは、特に限定されないが、20〜1000mmとすることができる。
第1コア部21の構成材料は特に限定されないが、例えば、Ni−Ti系合金、ステンレス鋼、超弾性合金などを用いることができる。また、第2コア部22の構成材料は、第1コア部21の構成材料と異なるものであれば特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼やコバルト系合金を用いることができる。第1コア部21と第2コア部22は、例えば、溶接などの方法により接合することができる。
(コイル部)
コイル部30は、第1コア部21を軸方向に亘る一定の範囲で覆うよう配置されている。コイル部30は、コア部20(第1コア部21)を中心として、コア部20の周方向に沿って螺旋状に巻回された線材により構成されている。
本実施形態に係るコイル部30は、コア部20の外表面20sと密着するように形成されているが、これに限定されず、例えば、コア部20の外表面20sから離間するように形成されてもよい。また、本実施形態に係るコイル部30は、外力を付与しない状態で、螺旋状に巻回された線材同士の間に隙間がないように形成されているが、これに限定されず、例えば、外力を付与しない状態で、螺旋状に巻回された線材同士の間に隙間を有していてもよい。
コイル部30の構成材料は特に限定されないが、X線不透過性(X線造影性)を有する材料で構成されていることが好ましい。X線不透過性を有する材料としては、例えば、金、白金、タングステン等の貴金属またはこれらを含む合金(例えば白金−イリジウム合金)等の金属材料が挙げられる。コイル部30がX線不透過材料によって構成されている場合、X線透視下でガイドワイヤ10の先端部の位置を確認しつつガイドワイヤ10を生体内に挿入することができる。
コイル部30の先端部は、固定材料31を介して第1コア部21の先端部付近に固定されており、コイル部30の基端部は、固定材料32を介して第1コア部21のテーパー部21b付近に固定されている。固定材料31、32は、例えば、各種接着剤や半田等によって構成することができる。
(先端側被覆層)
先端側被覆層40は、樹脂材料によって構成され、コイル部30を含むコア部20の先端部を覆うように形成されている。先端側被覆層40の先端部は、生体管腔の内壁に損傷を与えないように、図1に示すような丸みを帯びた形状であることが好ましい。また、先端側被覆層40の基端部は、コア部20(第1コア部21)の外径一定部21cに位置している。
先端側被覆層40は、摩擦を低減し得る材料で構成されていることが好ましい。これにより、ガイドワイヤ10が挿通されるカテーテルや生体管腔との摩擦抵抗(摺動抵抗)が低減されて摺動性が向上し、ガイドワイヤ10の操作性を向上することができる。また、ガイドワイヤ10の摺動抵抗が低くなることで、ガイドワイヤ10のキンク(折れ曲がり)やねじれをより確実に防止することができる。
先端側被覆層40を構成する樹脂材料は、比較的柔軟性の高い材料が好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル(PET、PBT等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂(PTFE、ETFE、PFA等)、またはこれらの複合材料や、ラテックスゴム、シリコーンゴム等の各種ゴム材料、またはこれらのうちに2以上を組み合わせた複合材料が挙げられる。上記材料の中でも、柔軟性をより向上する観点から、ウレタン系樹脂を使用することがより好ましい。これにより、ガイドワイヤ10の先端部に柔軟性を持たせることができるため、ガイドワイヤ10を生体管腔内に挿入する際に、生体管腔の内壁に損傷を与えることを防止することができる。
先端側被覆層40の厚さは、特に限定されないが、例えば、5〜500μmであるのが好ましい。なお、先端側被覆層40は、一層構造に限定されず、複数の層を積層して構成してもよい。
(筒状部材)
筒状部材50は、円筒状(リング状)の部材によって形成されている。筒状部材50の内腔には、コア部20が挿通されている。筒状部材50は、後述する冷間鍛造によって内腔が縮径された状態で形成され、内腔を形成する内表面50sの少なくとも一部に、コア部20(第1コア部21の外径一定部21c)の外表面20sに圧着された圧着面70sを有している。
ここで、「圧着」とは、2つの部材を当接させて互いに近接する方向に押圧力が付与された状態で固定されることを意味する。本実施形態では、筒状部材50の内腔が縮径されることによって、筒状部材50の内表面50sとコア部20の外表面20sとが接触する圧着面70sを形成し、当該圧着面70sにおいて互いに近接する方向に押圧力が作用した状態で固定される。
本実施形態では、圧着面70sは、筒状部材50の内表面50sの軸方向および周方向の全体に亘って形成されている。すなわち、筒状部材50の内表面50sは、コア部20の外表面20sに対してほぼ隙間なく密着した状態で形成されている。これにより、圧着面70sの面積が増加するため、筒状部材50をコア部20に対してより強固に固定することができる。したがって、筒状部材50がコア部20から離間することをより一層防止することができる。
図2に示すように、筒状部材50の先端部51は、先端側被覆層40の基端41の少なくとも一部と接するように配置されている。これにより、湾曲や蛇行した生体管腔内を通過する際にガイドワイヤ10が屈曲したとしても、先端側被覆層40の基端41の変形が筒状部材50によって抑えられるため、先端側被覆層40がコア部20から剥離してめくれることを防止することができる。
筒状部材50の先端部51は、外径d11が軸方向に沿って略一定に形成されている。筒状部材50の先端部51の外径d11は、先端側被覆層40の基端41の外径d2と略同一に形成されている。また、筒状部材50の外表面51sは、先端側被覆層40の外表面40sと連続した面で構成されている。これにより、先端側被覆層40の基端41が生体管腔の内壁やカテーテルに引っ掛かってめくれることを防止することができる。
なお、筒状部材50の先端部51の外径d11は、先端側被覆層40の基端41の外径d2よりも大きく形成されていてもよい。この場合、先端側被覆層40の基端41が筒状部材50の先端部51よりもコア部20側(径方向内方)に位置するため、仮に先端側被覆層40の基端部がめくれたとしても、先端側被覆層40の基端41が生体管腔の内壁やカテーテルに引っ掛かることを抑制することができる。また、筒状部材50の先端部51の外径d11は、先端側被覆層40の基端部(基端41よりも先端側)の外径d22よりも小さく形成されていてもよい。
本明細書において「連続した面」とは、ガイドワイヤ10が生体管腔の内壁やカテーテルに引っ掛からない程度に平滑な面を意味し、軸方向に対して略平行に形成された平坦な面(図2を参照)に限定されず、軸方向に対して湾曲した面や傾斜した面も含むものとする。
筒状部材50の基端部52は、先端部51の基端を始点として基端側へ向かって外径d12が漸減(軸方向に対して傾斜)するテーパー形状を有している。筒状部材50の基端部52にテーパー形状を有することにより、筒状部材50とコア部20との段差(外径が急激に変化する部分)をなくすことができる。これにより、段差が形成された部分が生体管腔の内壁やカテーテルに引っ掛かることを防止することができる。さらに、ガイドワイヤ10の剛性(曲げ剛性、ねじり剛性)を徐々に変化させることができるため、剛性の急激な変化を抑制することができる。その結果、ガイドワイヤ10の血管への追従性が向上するとともに、折れ曲がり等も防止することができる。
本実施形態では、筒状部材50の基端部52のテーパー形状の軸方向に対する傾斜角は、軸方向に沿って略一定に形成している。これにより、ガイドワイヤ10の軸方向に沿った剛性の変化をより緩やかにすることができる。なお、筒状部材50の基端部52のテーパー形状の傾斜角は、軸方向に沿って変化していてもよく、例えば、傾斜角が比較的大きい部分と比較的小さい部分(傾斜角がゼロの場合を含む)とが複数回交互に繰り返して形成されてもよい。また、基端部52は、外径d12が段階的に減少する階段状に形成されてもよい。また、筒状部材50の基端部52の外径d12は、軸方向に沿って略一定に形成されてもよい。
筒状部材50は、先端側被覆層40を構成する樹脂材料よりも硬質の材料で構成され、その材料としては、金属材料を用いるのが好ましい。金属材料としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)、超弾性合金、コバルト系合金や、金、白金、タングステン等の貴金属またはこれらを含む合金(例えば白金−イリジウム合金)等が挙げられる。上記の中でも、比較的安価なステンレス鋼(SUS)を用いるのが好ましい。
筒状部材50の軸方向に沿う長さは、特に限定されないが、例えば、0.5〜2mmとすることができる。
(親水性被覆層)
先端側被覆層40および筒状部材50は、図示しない親水性被覆層に覆われていることが好ましい。親水性被覆層によって覆われていることにより摺動性が向上するため、ガイドワイヤ10が生体管腔の内壁やカテーテルに引っ掛かることをより一層防止することができる。
親水性被覆層の構成材料は特に限定されないが、例えば、セルロース系高分子物質、ポリエチレンオキサイド系高分子物質、無水マレイン酸系高分子物質(例えば、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体のような無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子物質(例えば、ポリアクリルアミド、ポリグリシジルメタクリレート−ジメチルアクリルアミド(PGMA−DMAA)のブロック共重合体)、水溶性ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等からなる公知の親水性物質が挙げられる。
親水性被覆層の厚さは、特に限定されないが、例えば、0.1〜100μmであるのが好ましい。
(基端側被覆層)
図1に示すように、基端側被覆層60は、コア部20(第2コア部22)の基端部を覆うように形成されている。基端側被覆層60は、コア部20の外表面20sを覆う内層61と、内層61の外表面を覆う外層62と、外層62の外表面に螺旋状に巻回された線状体63とを有している。
線状体63は、外層62の外表面に沿って隣接する線材同士が離間するように螺旋状に巻回されている。これにより、外層62の外表面に凹凸を形成している。
内層61、外層62および線状体63の構成材料は、特に限定されないが、例えば、PTFEやETFE等のフッ素系樹脂が挙げられる。
なお、基端側被覆層60は、上述した構成に限定されず、例えば、一層から構成されていてもよい。
第1実施形態に係るガイドワイヤ10の製造方法を説明する。
図3(A)〜(D)は、ガイドワイヤ10の製造方法を模式的に示す図、図4は、スエージ加工(冷間鍛造)を説明するための概略図である。
まず、図3(A)に示すように、コイル部30(図示省略)および先端側被覆層40が形成された第1コア部21を用意する。
次に、図3(B)に示すように、筒状部材50の内腔に第1コア部21を挿通し、筒状部材50の先端を先端側被覆層40の基端41に当接させる。なお、この段階では、筒状部材50の内径(内腔の直径)d3は、第1コア部21の外径d4よりも大きい。これにより、筒状部材50の内表面50sと第1コア部21の外表面20sとの間に隙間Gが形成されるため、筒状部材50の内腔に第1コア部21を容易に挿通することができる。また、筒状部材50の外径d1は軸方向に沿って略一定である。
次に、図3(C)に示すように、筒状部材50をスエージ加工(冷間鍛造)して筒状部材50の内腔を縮径させる(冷間鍛造工程)。これにより、筒状部材50の内表面50sは、第1コア部21の外表面20sに圧着された圧着面70sを形成する。この圧着面70sにより筒状部材50は第1コア部21に強固に固定される。また、図2に示すように、筒状部材50の先端部51の外径d11と先端側被覆層40の基端41の外径d2とが略同一になり、筒状部材50の先端部51の外表面51sが先端側被覆層40の外表面40sと連続した平滑な面で構成されるように加工する。後述するようにスエージ加工によれば、筒状部材50の外径d1を高い精度で調整することができる。このため、先端側被覆層40の外表面40sと連続した平滑な面を形成するために筒状部材50の外表面51sを研削加工等する後加工が不要になる。
次に、スエージ加工をさらに実施して、図3(D)に示すように、筒状部材50の基端部52に基端側へ向かって外径が漸減するテーパー形状を形成する(冷間鍛造工程)。なお、図3(C)に示す筒状部材50の内腔を縮径させる加工と同時に基端部52をテーパー形状に成形してもよい。
ここで、スエージ加工とは、金属製の対象部材を複数のダイスT1によって挟持し、一のダイスT1と他のダイスT1との間で対象部材を圧縮成形する加工法であり、本実施形態では、筒状部材50に対してコア部20側(径方向内方)へ向かう圧縮力(打撃力)を複数回に亘って付与する冷間鍛造によって筒状部材50の内腔を縮径させることを意味する。
本実施形態に係るスエージ加工は、まず、図4に示すように、筒状部材50の周方向を囲むように複数のダイスT1を設置する。次に、ダイスT1を周方向に回転させながら径方向内方および外方(図4中の矢印R方向)へ繰り返し往復移動させて、筒状部材50に対して複数回に亘ってコア部20側(径方向内方)へ向かう圧縮力を付与する。これにより、筒状部材50を径方向内方へ圧縮して筒状部材50の内腔を徐々に縮径させる。スエージ加工によれば、筒状部材50に対して圧縮力を付与する回数や圧縮力の大きさを調整することによって、筒状部材50の内径d3および外径d1(図3(B)を参照)を高い加工精度で所望の大きさに加工することができる。
最後に、第1コア部21と、基端側被覆層60が形成された第2コア部22とを接合してガイドワイヤ10が得られる。
次に、図5〜図7を参照して、本実施形態に係るガイドワイヤ10およびガイドワイヤ10の製造方法の作用を説明する。
図5(A)、(B)は、対比例に係るガイドワイヤ10aの製造方法を模式的に示す図であり、図6(A)は、ガイドワイヤ10aを示す軸方向断面図、図6(B)は、ガイドワイヤ10aを屈曲させた様子を示す軸方向断面図である。また、図7(A)は、本実施形態に係るガイドワイヤ10を示す軸方向断面図、図7(B)は、ガイドワイヤ10を屈曲させた様子を示す軸方向断面図である。
対比例に係るガイドワイヤ10aの製造方法では、筒状部材50の内腔に第1コア部21を挿通して配置した後(図3(B)を参照)、スエージ加工を行わずに、半田Sを用いて筒状部材50を第1コア部21に固定する。図5(A)に示すように、第1コア部21と筒状部材50の基端との間の段差を埋めるように半田Sを溶融して配置し、硬化させる。
次に、図5(B)に示すように、筒状部材50の基端部および半田Sの不要な部分を研削加工等によって除去し(図5(A)中の破線を参照)、筒状部材50の基端部および半田Sが基端側へ向かって外径が漸減するテーパー形状を形成する。
以上のように、対比例に係るガイドワイヤ10aの製造方法によれば、筒状部材50の基端部および半田Sの一部を研削加工等によって除去するため、筒状部材50の基端部が脆くなり、破損してしまう虞がある。また、半田Sを溶融する際の熱の影響によって、コア部20や先端側被覆層40の物性が低下する虞もある。これにより、ガイドワイヤ10aの品質の低下を招いてしまう。
また、筒状部材50の研削加工を実施するために、筒状部材50の構成材料が、例えば白金−イリジウム合金等の加工が比較的容易な材料に限定されてしまう。さらに、筒状部材50の基端部および半田Sの一部を除去する際に、研磨粉等の粉塵が発生するため、当該粉塵を除去する作業が必要になる。また、半田Sを使用するため、本実施形態に係るガイドワイヤ10の製造方法に比べて材料費(部品点数)が増加する。さらに、半田Sの外表面を親水性樹脂等で覆う際に、半田Sの外表面の濡れ性を向上させるための表面処理工程が必要となる。また、半田Sに使用する材料を選択する際に、生体への影響を考慮する必要がある。これにより、ガイドワイヤ10の製造作業の煩雑化や製造コストの増加を招いてしまう。
また、対比例に係る製造方法によって製造されたガイドワイヤ10aは、図6(A)に示すように、筒状部材50の内表面50sとコア部20の外表面20sとの間に隙間Gが形成されている。このため、湾曲や蛇行した生体管腔内を通過する際に、図6(B)中の破線で囲んだ部分に示すようにガイドワイヤ10aが屈曲して隙間Gが広がってしまう場合がある。これにより、筒状部材50の端部が径方向外方へ突出して、生体管腔内の内壁を損傷させたり、カテーテルに引っ掛かったりしてしまう可能性がある。
上記のような課題に対して、本実施形態に係るガイドワイヤ10の製造方法では、スエージ加工によって筒状部材50の内腔を縮径させて筒状部材50をコア部20に固定するため、図7(A)に示すように筒状部材50の内表面50sの少なくとも一部をコア部20の外表面20sに圧着させた圧着面70sを形成することができる。このため、ガイドワイヤ10が図7(B)に示すように屈曲したとしても、筒状部材50は、圧着面70sにおいてコア部20と密着した状態を維持しながらコア部20の変形に追従して変形する。このように圧着面70sが形成されていることにより、筒状部材50はコア部20に強固に固定されているため、筒状部材50がコア部20から離間することを抑制することができる。これにより、筒状部材50がコア部20から抜けることを防止するとともに、筒状部材50が生体管腔内の内壁を損傷したり、カテーテルに引っ掛かったりすることを抑制することができる。
また、スエージ加工を使用することによって、筒状部材50をコア部20に固定するための半田S等の固定部材が不要になるため、部品点数を削減することができる。さらに、固定部材を使用しないため、固定部材の生体への影響を確認するための試験や、濡れ性を向上させるための表面処理工程等も不要になる。また、筒状部材50の基端部の一部を除去する研削加工等が不要となるため、筒状部材50の構成材料としてステンレス鋼(SUS)等の比較的安価な材料を使用することができる。これにより、ガイドワイヤ10の製造作業をより簡略化し、材料費等を含む製造コストを低減することができる。
また、スエージ加工(冷間鍛造)された筒状部材50は、加工硬化によって強度が向上する。このため、筒状部材50の破損を抑制することができる。
以上のように本実施形態に係るガイドワイヤ10は、長尺状のコア部20と、樹脂材料によって構成され、コア部20の先端部を覆う先端側被覆層(樹脂被覆層)40と、内腔にコア部20が挿通され、先端側被覆層40の基端41の少なくとも一部と接するように配置された金属製の筒状部材50と、を有している。筒状部材50は、冷間鍛造によって内腔が縮径された状態で形成され、内腔を形成する内表面50sの少なくとも一部に、コア部20の外表面20sに圧着された圧着面70sを有している。
上記ガイドワイヤ10は、先端側被覆層40の基端41の少なくとも一部と接するように配置された筒状部材50を備えることにより、先端側被覆層40がコア部20から剥離してめくれることを防止することができる。また、筒状部材50が圧着面70sを備えることにより、筒状部材50がコア部20から離間することを抑制することができる。これにより、筒状部材50がコア部20から抜けることを防止するとともに、筒状部材50が生体管腔内の内壁を損傷したり、カテーテルに引っ掛かったりすることを防止することができる。
また、圧着面70sは、筒状部材50の内表面50sの全体に亘って形成されている。これにより、筒状部材50の内表面50sは、コア部20の外表面20sに対してほぼ隙間なく密着した状態で形成されている。圧着面70sの面積が増加するため、筒状部材50をコア部20に対してより強固に固定することができる。したがって、筒状部材50がコア部20から離間することをさらに抑制することができる。これにより、筒状部材50がコア部20から抜けることを防止するとともに、筒状部材50が生体管腔内の内壁を損傷したり、カテーテルに引っ掛かったりすることを防止することができる。
また、筒状部材50の先端部51の外表面51sは、先端側被覆層40の外表面40sと連続した面で構成されているため、ガイドワイヤ10を生体管腔内やカテーテルの内腔に挿入する際に、ガイドワイヤ10が生体管腔内の内壁やカテーテルに引っ掛かることを防止することができる。
また、筒状部材50の基端部52は、基端側へ向かって外径d12が漸減するテーパー形状を有している。これにより、筒状部材50の基端部52とコア部20との段差をなくすことができるため、筒状部材50の基端部52が生体管腔の内壁やカテーテルに引っ掛かることを効果的に防止することができる。
本実施形態に係るガイドワイヤ10の製造方法は、筒状部材50の内腔にコア部20を挿通して、先端側被覆層40の基端41の少なくとも一部と接するように筒状部材50を配置する工程と、冷間鍛造によって筒状部材50の内腔を縮径させて、当該内腔を形成する内表面50sの少なくとも一部に、コア部20の外表面20sに圧着された圧着面70sを形成する冷間鍛造工程と、を有している。
上記ガイドワイヤ10の製造方法によれば、先端側被覆層40の基端41の少なくとも一部と接するように筒状部材50を配置することにより、先端側被覆層40がコア部20から剥離してめくれることを防止することができる。また、冷間鍛造によって、筒状部材50の内腔を縮径させて筒状部材50の内表面50sにコア部20の外表面20sに圧着された圧着面70sを形成することにより、筒状部材50がコア部20から離間することを抑制することができる。これにより、筒状部材50がコア部20から抜けることを防止するとともに、筒状部材50が生体管腔内の内壁を損傷したり、カテーテルに引っ掛かったりすることを防止することができる。また、冷間鍛造を行うことによって、筒状部材50を加工硬化させて強度を向上させることができるため、筒状部材50の破損を抑制することができる。
また、冷間鍛造工程は、筒状部材50に対してコア部20側へ向かう圧縮力を付与し、筒状部材50をコア部20側へ圧縮して筒状部材50の内腔を縮径させるスエージ加工を行う。筒状部材50に対して付与する圧縮力を調整することによって、筒状部材50を高い加工精度で圧縮成形することができる。さらに、スエージ加工を行うことによって、半田S等の固定材料を使用することなく、筒状部材50をコア部20に固定することができる。これにより、ガイドワイヤ10の製造作業を簡略化し、製造コストを低減することができる。
また、冷間鍛造工程は、筒状部材50の内表面50sの全体に亘って圧着面70sを形成するため、筒状部材50の内表面50sがコア部20の外表面20sに対してほぼ隙間なく密着した状態で形成される。冷間鍛造(スエージ加工)によれば、筒状部材50の内腔を縮径させることができるため、比較的容易に筒状部材50の内表面50sの全体に亘って圧着面70sを形成することができる。これにより、圧着面70sの面積が増加するため、筒状部材50をコア部20に対してより強固に固定することができる。したがって、筒状部材50がコア部20から離間することをより一層防止することができる。
また、冷間鍛造工程は、筒状部材50の先端部51の外表面51sを先端側被覆層40の外表面40sと連続した面に形成する。冷間鍛造(スエージ加工)によれば、高い精度で筒状部材50の外径を調整することができる。このため、先端側被覆層40の外表面40sと連続した平滑な面を形成するために筒状部材50の外表面51sを研削加工等する後加工が不要になる。
<第2実施形態>
次に、図8〜図10を参照して、第2実施形態について説明する。なお、上述した第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、第2実施形態において特に言及しない点については、上述した第1実施形態と同様に構成することができるものとする。
図8は、第2実施形態に係るガイドワイヤ110の要部を拡大して示す軸方向断面図、図9(A)は、第2実施形態に係るコア部120の軸方向断面図であり、図9(B)は、図9(A)に示す9B−9B線に沿う断面図である。
第2実施形態に係るガイドワイヤ110は、第1コア部121(コア部120)が筒状部材150を係合した少なくとも1つの凹部(係合部に相当)123を有し、筒状部材150が凹部123に対応して係合した少なくとも1つの凸部(被係合部に相当)153を有する点で前述した第1実施形態と相違する。
第1コア部121の凹部123は、第1コア部121の外表面120sの少なくとも一部に配置され、径方向内方に凹状に窪んだ形状からなる。
筒状部材150は、前述した第1実施形態と同様に、外径が軸方向に沿って略一定に形成された先端部151と、外径が基端側へ向かって漸減するテーパー形状を備える基端部152とを有している。
筒状部材150の凸部153は、筒状部材150の内表面150sの少なくとも一部に配置され、第1コア部121側(径方向内方)に凸状に突出した形状からなる。筒状部材150の凸部153は、第1コア部121の凹部123を転写した形状を有している。すなわち、筒状部材150の凸部153は、凹部123の全体に嵌め合い可能な嵌合形状を有する。
図9(A)、(B)に示すように、第1コア部121の凹部123は、周方向の全周に亘って帯状に形成されている。
第2実施形態に係るガイドワイヤ110の製造方法を説明する。
図10(A)〜(D)は、第2実施形態に係るガイドワイヤ110の製造方法を模式的に示す図である。
まず、図10(A)に示すように、コイル部30(図示省略)および先端側被覆層40が形成された第1コア部121を用意し、工具T2を用いたかしめ加工等により第1コア部121の一部に凹部123を形成する。
次に、前述した第1実施形態と同様に、図10(B)に示すように、筒状部材150の内腔に第1コア部121を挿通し、筒状部材150の先端を先端側被覆層40の基端41に当接させる。なお、筒状部材150の外径は軸方向に沿って略一定であり、筒状部材150の内表面150sと第1コア部121の外表面120sとの間には、隙間Gが形成されている。また、この段階では、筒状部材150の内径(内腔の直径)は軸方向に沿って略一定であり、内表面150sに凸部153は形成されていない。
次に、図10(C)に示すように、筒状部材150をスエージ加工(冷間鍛造)して筒状部材150の内腔を縮径させることによって、筒状部材150の内表面150sが第1コア部121の外表面120sに接触する。さらに、スエージ加工を行うと、筒状部材150の一部が第1コア部121の凹部123に入り込み、筒状部材150の内表面150sに第1コア部121の凹部123の形状を転写した凸部153が形成される。これにより、筒状部材150の内表面150sに、第1コア部121の外表面120sに圧着された圧着面70sを形成するとともに、第1コア部121の凹部123に係合した筒状部材150の凸部153を形成する。
スエージ加工によれば、筒状部材150に対して圧縮力を付与する回数や圧縮力の大きさを調整することによって、筒状部材150の一部を第1コア部121の凹部123に流入させて、凸部153を形成する加工を比較的容易に実施することができる。本実施形態では、筒状部材150の一部を第1コア部121の凹部123の全体に流入させることによって、凹部123に嵌め合い可能な嵌合形状を備える凸部153を形成している。
その後、前述した第1実施形態と同様に、さらにスエージ加工を行って、図10(D)に示すように、筒状部材150の基端部152に基端側へ向かって外径が漸減するテーパー形状を形成する。なお、筒状部材150の内腔を縮径させると同時に基端部152のテーパー形状を形成してもよい。
最後に、第1コア部121と、基端側被覆層60が形成された第2コア部22とを接合してガイドワイヤ110が得られる。
第2実施形態に係るガイドワイヤ110およびガイドワイヤ110の製造方法においても、前述した第1実施形態と同様の効果が発揮される。
また、本実施形態に係るコア部120は、筒状部材150を係合した少なくとも1つの凹部(係合部)123を有し、筒状部材150は、凹部123に対応して係合した少なくとも1つの凸部(被係合部)153を有している。これにより、凹部(係合部)123が凸部(被係合部)153と係合することによって、筒状部材150がコア部120から抜けることをより確実に防止することができる。
また、凹部(係合部)123は、コア部120の外表面120sの少なくとも一部に配置され、径方向内方に凹状に窪んだ形状を有し、凸部(被係合部)153は、筒状部材150の内表面150sの少なくとも一部に配置され、コア部120側に凸状に突出した形状を有する。コア部120の凹部123が筒状部材150の凸部153に係合することによって、筒状部材150がコア部120に対して移動することを抑制することができる。その結果、筒状部材150がコア部120から抜けることをより一層確実に防止することができる。さらに、本実施形態のように、凸部153が凹部123に嵌め合い可能な嵌合形状を有する場合、筒状部材150がコア部120に対して軸方向または周方向へ移動することをより確実に防止することができる。
本実施形態に係るガイドワイヤ110の製造方法は、冷間鍛造工程の前に、筒状部材50を係合可能な少なくとも1つの凹部(係合部)123をコア部120に形成する工程をさらに有し、冷間鍛造工程は、凹部123に対応して係合した少なくとも1つの凸部(被係合部)153を形成する。冷間鍛造によれば、筒状部材150の一部を第1コア部121の凹部123に流入させて、凸部153を形成する加工を比較的容易に行うことができる。さらに、本実施形態のように、筒状部材150の一部を第1コア部121の凹部123の全体に流入させることによって、凹部123の形状を転写した嵌合形状を備える凸部153を形成することができる。これにより、筒状部材150がコア部120に対して軸方向および周方向へ移動することをより確実に防止することができる。
次に、上述した第2実施形態の変形例について説明する。なお、各変形例の説明において、上述した第2実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、各変形例において特に言及しない点については、上述した第2実施形態と同様に構成することができるものとする。
なお、各変形例では、コア部の凹部の形状が第2実施形態と相違する。筒状部材の凸部については特に言及しないが、各変形例に係る凹部に対応して係合可能な形状を有するものとする。
<第2実施形態の変形例1>
図11(A)は、第2実施形態の変形例1に係るコア部220の軸方向断面図であり、図11(B)は、図11(A)に示す11B−11B線に沿う断面図である。
前述した第2実施形態では、凹部123は、コア部220の周方向の全周に亘って形成されていたが、変形例1に係るコア部220は、図11(B)に示すように、周方向の一部に矩形状に凹部223が形成されている点で、前述した第2実施形態と相違する。
本変形例に係るコア部220を備えるガイドワイヤにおいても、前述した第2実施形態と同様の効果が発揮される。
<第2実施形態の変形例2>
図12は、第2実施形態の変形例2に係るコア部320を示す側面図である。
変形例2に係るコア部320は、図12に示すように、その外表面320sの周方向および軸方向のそれぞれに複数配置された円形状の凹部323を有する点で、前述した第2実施形態と相違する。
本変形例に係るコア部320を備えるガイドワイヤにおいても、前述した第2実施形態と同様の効果が発揮される。
また、コア部320の外表面320sの周方向および軸方向に複数の凹部323を設けることによって、筒状部材がコア部320に対して軸方向へ移動して抜けることを防止することができるとともに、筒状部材がコア部320に対して周方向へ移動(回転)することを防止することができる。
<第2実施形態の変形例3>
図13は、第2実施形態の変形例3に係るコア部420を示す側面図である。
変形例3に係るコア部420は、図13に示すように、その外表面420sの周方向および軸方向のそれぞれに複数配置された楕円形状の凹部423を有する点で、前述した第2実施形態と相違する。
本変形例に係るコア部420を備えるガイドワイヤにおいても、前述した第2実施形態の変形例2と同様の効果が発揮される。
<第2実施形態の変形例4>
図14は、第2実施形態の変形例4に係るコア部520を示す側面図である。
変形例4に係るコア部520は、図14に示すように、その外表面520sの周方向に複数配置された楕円形状の凹部523を有する点で、前述した第2実施形態と相違する。
図14に示すように、複数の凹部523のうち、少なくとも2つの隣り合う凹部523は、基端側に向かうに連れて互いの距離が離間するように配置されており、楕円形状の長軸は、軸方向に対してそれぞれ反対方向に傾斜している。すなわち、少なくとも2つの隣り合う凹部523の楕円形状の長軸は、コア部520の外表面520sにV字状に配置されている。
本変形例に係るコア部520を備えるガイドワイヤにおいても、前述した第2実施形態と同様の効果が発揮される。
また、変形例に係るコア部520によれば、周方向に配置された少なくとも2つの隣り合う凹部523の楕円形状の長軸がコア部520の外表面520sにV字状に配置されていることにより、筒状部材の軸方向への移動を制限し、筒状部材がコア部から抜けることをより一層防止することができる。
<第3実施形態>
次に、図15、図16を参照して、第3実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、第3実施形態において特に言及しない点については、前述した第1実施形態と同様に構成することができるものとする。
図15は、第3実施形態に係るガイドワイヤ610の要部を拡大して示す軸方向断面図である。
第3実施形態に係るガイドワイヤ610は、図15に示すように、筒状部材650の先端部651が先端側被覆層40の基端部の少なくとも一部を覆うように先端側に延在する延在部653を有する点で前述した第1実施形態と異なる。以下、先端側被覆層40の基端部のうち、延在部653によって覆われている部分を第1基端部40aと称し、延在部653よりも先端側に位置する部分を第2基端部40bと称する。
筒状部材650の延在部653の外径d51は、先端側被覆層40の第2基端部40bの外径d21と略同一に形成されている。すなわち、筒状部材650の延在部653の外表面653sは、先端側被覆層40の第2基端部40bの外表面40sと連続した面で構成されている。
第3実施形態に係るガイドワイヤ610の製造方法を説明する。
図16(A)〜(C)は、第3実施形態に係るガイドワイヤ610の製造方法を模式的に示す図である。
まず、図16(A)に示すように、筒状部材650を用意する。筒状部材650の延在部653の厚さt1は、基端部652の厚さt2よりも薄い。また、筒状部材650の外径d5、延在部653の厚さt1および基端部652の厚さt2は、軸方向に沿って略一定である。したがって、筒状部材650の内表面650sには、基端部652から延在部653に切り替わる部分に段差部654が形成されている。
次に、前述した第1実施形態と同様に、図16(B)に示すように、筒状部材650の内腔に第1コア部21を挿通し、筒状部材650の段差部654を先端側被覆層40に当接させる。これにより、延在部653が先端側被覆層40の第1基端部40aの外周を覆うように配置される。
次に、筒状部材650をスエージ加工して筒状部材650の内腔を縮径させる。これにより、筒状部材650の内表面650sは、コア部20の外表面20sおよび先端側被覆層40の第1基端部40aの外表面40sに圧着された圧着面70sを形成する。また、スエージ加工によって、筒状部材650の延在部653の外表面653sが先端側被覆層40の第2基端部40bの外表面40sと連続した面で構成されるように加工する。
スエージ加工によれば、筒状部材650の延在部653の外径を比較的容易に高い精度で調整することができる。このため、先端側被覆層40の第2基端部40bの外表面40sと連続した平滑な面を形成するために筒状部材650の延在部653の外表面653sを研削加工する等の後加工が不要になる。
その後、前述した第1実施形態と同様に、さらにスエージ加工を行って、図16(C)に示すように、筒状部材650の基端部652に基端側へ向かって外径が漸減するテーパー形状を形成する。なお、筒状部材650の内腔を縮径させると同時に基端部652のテーパー形状を形成してもよい。
最後に、第1コア部21と、基端側被覆層60が形成された第2コア部22とを接合してガイドワイヤ610が得られる。
第3実施形態に係るガイドワイヤ610およびガイドワイヤ610の製造方法においても、前述した第1実施形態と同様の効果が発揮される。
また、筒状部材650の先端部651は、先端側被覆層40の基端部の少なくとも一部(第1基端部40a)を覆うように先端側に延在する延在部653を有している。これにより、ガイドワイヤ610を挿通したカテーテルが筒状部材650の基端側から先端側へ移動する際に、先端側被覆層40の第1基端部40aがカテーテルに引っ掛かってめくれることをより確実に防止することができる。また、延在部653の内表面と先端側被覆層40の第1基端部40aの外表面40sとの間に圧着面70sが形成されるため、圧着面70sの面積がさらに増加するとともに、先端側被覆層40の第1基端部40aを径方向内方に押さえることができる。このため、筒状部材650が先端側被覆層40に対してより強固に固定される。その結果、筒状部材650がコア部20から離間することをより一層防止することができる。これにより、筒状部材650がコア部20から抜けることを防止するとともに、筒状部材650が生体管腔内の内壁を損傷したり、カテーテルに引っ掛かったりすることを抑制することができる。
また、本実施形態のように、筒状部材650の延在部653の外表面653sが先端側被覆層40の第2基端部40bの外表面40sと連続した面で構成されている場合、ガイドワイヤ610を生体管腔内やカテーテルの内腔に挿入する際に、ガイドワイヤ610が生体管腔内の内壁やカテーテルに引っ掛かることを防止することができる。
次に、上述した第3実施形態の変形例について説明する。なお、変形例の説明において、上述した第3実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、各変形例において特に言及しない点については、上述した第3実施形態と同様に構成することができるものとする。
<第3実施形態の変形例1>
図17は、第3実施形態の変形例1に係るガイドワイヤ710の要部を拡大して示す軸方向断面図である。
図17に示すように、第3実施形態の変形例1に係るガイドワイヤ710は、筒状部材750の延在部753の厚さt3が先端側へ向かって漸減するテーパー形状に形成されている点において上述した第3実施形態と相違する。
ガイドワイヤ710の製造方法は、上述した第3実施形態と同様である。
第3実施形態の変形例1に係るガイドワイヤ710およびガイドワイヤ710の製造方法においても、前述した第3実施形態と同様の効果が発揮される。
また、筒状部材750の延在部753の厚さt3が先端側へ向かって漸減することによって、ガイドワイヤ710の剛性を徐々に変化させることができるため、剛性の急激な変化を抑制することができる。その結果、ガイドワイヤ710の血管への追従性が向上するとともに、折れ曲がり等も防止することができる。
<第3実施形態の変形例2>
図18は、第3実施形態の変形例2に係るガイドワイヤ810の要部を拡大して示す軸方向断面図である。
図18に示すように、第3実施形態の変形例2に係るガイドワイヤ810において、先端側被覆層140の基端部のうち、筒状部材850の延在部853によって覆われている部分である第1基端部140aの厚さt4は、基端141まで基端側へ向かって漸減するテーパー形状に形成されている。また、筒状部材850の延在部853は、先端側被覆層140の第1基端部140aのテーパー形状に沿うように厚さt5が先端側へ向かって漸減するテーパー形状に形成されている。
ガイドワイヤ810の製造方法は、前述した第3実施形態と同様である。
第3実施形態の変形例2に係るガイドワイヤ810およびガイドワイヤ810の製造方法においても、前述した第3実施形態と同様の効果が発揮される。
また、先端側被覆層140の第1基端部140aのテーパー形状に沿うように筒状部材850の延在部853をテーパー形状に形成することによって、先端側被覆層140の第1基端部140aの外表面と筒状部材850の内表面との接触面80sの接触面積を増加させることができる。これにより、先端側被覆層140がコア部20から剥離してめくれることを防止する機能をさらに向上させることができる。
以上、実施形態および変形例を通じてガイドワイヤおよびガイドワイヤの製造方法を説明したが、本発明は実施形態および変形例において説明した構成に限定されることはなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
(改変例)
以下、本発明の改変例を例示する。
前述した実施形態および変形例では、圧着面70sが筒状部材の内表面の全体に形成される形態を好ましい形態として説明したが、筒状部材の内表面の少なくとも一部に圧着面70sが形成されていればこれに限定されず、例えば、図19に示すように、第2実施形態に係る筒状部材150の内表面150sとコア部120の外表面120sとの間に隙間Gを有していてもよい。
また、コア部の係合部の形状および筒状部材の被係合部の形状は、コア部の係合部が筒状部材の被係合部に係合可能な形状であれば特に限定されない。また、第2実施形態のようにコア部120の係合部123の形状と筒状部材150の被係合部153の形状が互いに合致して嵌合する形態に限定されず、例えば、図20に示すように、コア部120の係合部123の形状よりも筒状部材150の被係合部153aの形状が小さく形成されて隙間Gを有していてもよい。
また、第2実施形態およびその変形例において、コア部の係合部が凹部からなり、筒状部材の被係合部が凸部からなる形態について説明したが、これに限定されず、コア部の係合部が凸部からなり、筒状部材の被係合部が凹部からなる形態であってもよい。
また、前述した実施形態および変形例において説明したコア部や筒状部材の構成は、適宜選択的に組み合わせて一つのガイドワイヤに設けることが可能である。例えば、図21に示すように、第2実施形態において示したコア部120が係合部123を備え、筒状部材が被係合部153を備える構成と、第3実施形態において示した筒状部材が先端側被覆層の基端部を覆う延在部653を備える構成とを組み合わせてもよい。
また、前述した実施形態および変形例では、筒状部材がリング状のものについて説明したが、筒状部材は、例えば、その軸方向の全域に内外を連通するスリットが形成された、すなわち、軸直交断面形状がC字状の形状であってもよい。
また、ガイドワイヤの要部以外の形状や構成は、前述した実施形態、変形例および本明細書に添付した図面に示した構成に限定されず、公知のガイドワイヤの形状や構成を使用することができる。例えば、コイル部を備えない構成であってもよいし、先端部にX線マーカを適宜設けてもよい。
10、110、610、710、810 ガイドワイヤ、
20、120、220、320、420、520 コア部、
21、121 第1コア部、
22 第2コア部、
20s 外表面、
123、223、323、423、523 凹部(係合部)、
30 コイル部、
40、140 先端側被覆層(樹脂被覆層)、
40s 外表面、
41、141 基端、
50、150、650、750、850 筒状部材、
50s、150s、650s 筒状部材の内表面、
51、151、651 筒状部材の先端部、
51s 筒状部材の先端部の外表面、
52、152、652 筒状部材の基端部、
153、153a 凸部(被係合部)、
653、753、853 延在部、
653s 延在部の外表面、
60 基端側被覆層、
70s 圧着面、
X 軸方向、
C 周方向、
R 径方向、
X1 先端側、
X2 基端側、
G 隙間、
S 半田。

Claims (12)

  1. 長尺状のコア部と、
    樹脂材料によって構成され、前記コア部の先端部を覆う樹脂被覆層と、
    内腔に前記コア部が挿通され、前記樹脂被覆層の基端の少なくとも一部と接するように配置された金属製の筒状部材と、を有し、
    前記筒状部材は、冷間鍛造によって前記内腔が縮径された状態で形成され、前記内腔を形成する内表面の少なくとも一部に、前記コア部の外表面に圧着された圧着面を有するガイドワイヤ。
  2. 前記筒状部材の前記圧着面は、前記筒状部材の前記内表面の全体に亘って形成されている請求項1に記載のガイドワイヤ。
  3. 前記コア部は、前記筒状部材を係合した少なくとも1つの係合部を有し、
    前記筒状部材は、前記係合部に対応して係合した少なくとも1つの被係合部を有する請求項1または請求項2に記載のガイドワイヤ。
  4. 前記係合部は、前記コア部の外表面の少なくとも一部に配置され、径方向内方に凹状に窪んだ凹部からなり、
    前記被係合部は、前記筒状部材の前記内表面の少なくとも一部に配置され、前記コア部側に凸状に突出した凸部からなる請求項3に記載のガイドワイヤ。
  5. 前記筒状部材の先端部の外表面は、前記樹脂被覆層の外表面と連続した面で構成される請求項1〜4のいずれか1項に記載のガイドワイヤ。
  6. 前記筒状部材の基端部は、基端側へ向かって外径が漸減するテーパー形状を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のガイドワイヤ。
  7. 前記筒状部材の先端部は、前記樹脂被覆層の基端部の少なくとも一部を覆うように先端側に延在する延在部を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載のガイドワイヤ。
  8. 長尺状のコア部と、樹脂材料によって構成され、前記コア部の先端部を覆う樹脂被覆層と、金属製の筒状部材と、を有するガイドワイヤの製造方法であって、
    前記筒状部材の内腔に前記コア部を挿通して、前記樹脂被覆層の基端の少なくとも一部と接するように前記筒状部材を配置する工程と、
    冷間鍛造によって前記筒状部材の前記内腔を縮径させて、前記内腔を形成する内表面の少なくとも一部に、前記コア部の外表面に圧着された圧着面を形成する冷間鍛造工程と、を有するガイドワイヤの製造方法。
  9. 前記冷間鍛造工程は、前記筒状部材に対して前記コア部側へ向かう圧縮力を付与し、前記筒状部材を前記コア部側へ圧縮して前記筒状部材の前記内腔を縮径させる請求項8に記載のガイドワイヤの製造方法。
  10. 前記冷間鍛造工程は、前記筒状部材の前記内表面の全体に亘って前記圧着面を形成する請求項8または請求項9に記載のガイドワイヤの製造方法。
  11. 前記冷間鍛造工程の前に、前記筒状部材を係合可能な少なくとも1つの係合部を前記コア部に形成する工程をさらに有し、
    前記冷間鍛造工程は、前記係合部に対応して係合した少なくとも1つの被係合部を形成する請求項8〜10のいずれか1項に記載のガイドワイヤの製造方法。
  12. 前記冷間鍛造工程は、前記筒状部材の先端部の外表面を前記樹脂被覆層の外表面と連続した面に形成する請求項8〜11のいずれか1項に記載のガイドワイヤの製造方法。
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