JP2009165751A - 血管内異物除去用ワイヤおよび医療器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】血管内の異物を安全かつ確実に捕捉、除去することができる血管内異物除去用ワイヤおよび医療器具を提供すること。
【解決手段】血管内異物除去用ワイヤ1は、可撓性を有する長尺なワイヤ本体2と、ワイヤ本体2の先端部に設けられ、通電により発熱する発熱部5と、発熱部5の周囲に、ワイヤ本体2の軸を中心として放射状に突出して形成された、ループ状をなす複数のループ部4とを備えている。また、各ループ部4は、それぞれ、ワイヤ本体2の軸25方向に関しほぼ同じ位置に配置されている。
【選択図】図1
【解決手段】血管内異物除去用ワイヤ1は、可撓性を有する長尺なワイヤ本体2と、ワイヤ本体2の先端部に設けられ、通電により発熱する発熱部5と、発熱部5の周囲に、ワイヤ本体2の軸を中心として放射状に突出して形成された、ループ状をなす複数のループ部4とを備えている。また、各ループ部4は、それぞれ、ワイヤ本体2の軸25方向に関しほぼ同じ位置に配置されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、血管内異物除去用ワイヤおよび医療器具に関する。
厚生労働省の人口動態統計によれば、日本人の死因の一位は癌、二位は心臓病、三位は脳卒中であり、特に脳卒中による死亡や後遺症が増加し、治療方法の確立が急務となっている。
近年、脳卒中の治療において急性期の脳梗塞治療に血栓溶解剤を用いた血栓溶解療法が開発され治療効果をあげているがその限界も指摘されている。すなわち、血栓溶解剤では血栓溶解に長時間を要したり、小さくなった血栓がさらに飛んで新たな塞栓部位を形成したり、また、血栓溶解剤で溶解しない血栓があることが医師の経験から認められている。
脳梗塞の場合、梗塞発症後3時間以内に血流が再開できれば救命の確率が高くなるばかりか、後遺症を少なくすることが米国や欧州で証明され、脳血管内に挿入可能で血栓を直接取ることができる医療器具の開発が強く求められている。
このような医療器具としては、ワイヤ本体と、ワイヤ本体の先端側に設けられ、血栓を捕捉する捕捉部とを備えた医療器具が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この捕捉部は、それを先端側から見たとき、ワイヤ本体の軸を中心として放射状に配置された複数のループを有するものである(特許文献1のFig.82参照)。また、これらのループは、ワイヤ本体の軸方向の異なる位置に、すなわち、ワイヤ本体の軸方向に沿って間間隔をおいて配置されている(特許文献1のFig.83参照)。
しかしながら、血栓にはその大きさや硬さ等の形成条件が様々なものがあり、例えば血栓が比較的軟らかい場合、特許文献1の医療器具(捕捉部)における隣接するループ同士の間隙から血栓が漏れ出てしまうため、当該血栓が捕捉部に絡みつかず、結果、血栓を完全に捕捉することが困難となるという問題が生じていた。また、捕捉部の先端部は、最も先端側に位置するループよりもさらに先端方向に向かって突出したものなっている。このため、捕捉部の先端部が血管壁に不本意に突き刺さってしまうという問題も生じていた。
本発明の目的は、血管内の異物を安全かつ確実に捕捉、除去することができる血管内異物除去用ワイヤおよび医療器具を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(16)の本発明により達成される。
(1) 可撓性を有する長尺なワイヤ本体と、
前記ワイヤ本体の先端部に設けられ、発熱する発熱部と、
前記発熱部の周囲に、前記ワイヤ本体の軸を中心として放射状に突出して形成された、ループ状をなす複数のループ部とを備えることを特徴とする血管内異物除去用ワイヤ。
(1) 可撓性を有する長尺なワイヤ本体と、
前記ワイヤ本体の先端部に設けられ、発熱する発熱部と、
前記発熱部の周囲に、前記ワイヤ本体の軸を中心として放射状に突出して形成された、ループ状をなす複数のループ部とを備えることを特徴とする血管内異物除去用ワイヤ。
(2) 前記各ループ部は、それぞれ、前記ワイヤ本体の軸方向に関しほぼ同じ位置に配置されている上記(1)に記載の血管内異物除去用ワイヤ。
(3) 前記ループ部は、そのループで囲まれる面が前記ワイヤ本体の軸に沿うように配置されている上記(1)または(2)に記載の血管内異物除去用ワイヤ。
(4) 前記ループ部は、そのループで囲まれる面が前記ワイヤ本体の軸方向に臨むように配置されている上記(1)または(2)に記載の血管内異物除去用ワイヤ。
(5) 前記発熱部の先端は、前記ループの先端と前記ワイヤ本体の軸方向に関しほぼ同じ位置またはその位置よりも基端側の位置となっている上記(3)または(4)に記載の血管内異物除去用ワイヤ。
(6) 前記ループ部は、前記ワイヤ本体の軸方向に沿った力が加えられたときに、その前記ワイヤ本体の軸に対する位置が可変となるよう構成されている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の血管内異物除去用ワイヤ。
(7) 前記ループ部は、当該血管内異物除去用ワイヤを使用する際に、前記発熱部を血管壁から離間させる機能、前記発熱部の血管壁に対する位置決めを行う機能、前記発熱部が血管内の異物を捕捉した際にその捕捉を補助する機能うちの少なくとも1つの機能を発揮するものである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の血管内異物除去用ワイヤ。
(8) 前記発熱部は、先端方向に向かって突出したものである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の血管内異物除去用ワイヤ。
(9) 前記発熱部は、通電により発熱するよう構成されている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の血管内異物除去用ワイヤ。
(10) 前記発熱部は、当該血管内異物除去用ワイヤを使用する際に、血管内の異物に接した状態で、前記異物を加熱しつつ、捕捉するものである上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の血管内異物除去用ワイヤ。
(11) 前記複数のループ部は、1本の線状体を湾曲変形させて、連続して形成されたものである上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の血管内異物除去用ワイヤ。
(12) 前記複数のループ部は、外力を付加したときに、全体的にほぼ直線状に伸びるように変形する上記(11)に記載の血管内異物除去用ワイヤ。
(13) 前記複数のループ部のうちの少なくとも1つのループ部には、X線透視下で視認可能な造影マーカが設けられている上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の血管内異物除去用ワイヤ。
(14) 前記造影マーカは、前記ループ部の前記ワイヤ本体の軸に対し前記ループ部の中心より遠位側の部分に配されている上記(13)に記載の血管内異物除去用ワイヤ。
(15) 上記(1)ないし(14)のいずれかに記載の血管内異物除去用ワイヤと、
前記血管内異物除去用ワイヤを収納可能なルーメンを有するカテーテルとを備えることを特徴とする医療器具。
前記血管内異物除去用ワイヤを収納可能なルーメンを有するカテーテルとを備えることを特徴とする医療器具。
(16) 前記カテーテルの基端側に接続され、前記ルーメン内を吸引する吸引手段を備える上記(15)に記載の医療器具。
本発明によれば、血管内の異物を捕捉する際、ループ部によって、発熱部が血管の壁部に不本意に接して当該壁部が損傷を受けるのを確実に防止することができるため、その捕捉操作を確実に行うことができる。
また、ループ部は、発熱部ともに血管内の異物を捕捉することができるため、異物を確実に捕捉することができ、よって、その異物を血管内から確実に除去することができる。
また、各ループ部が、それぞれ、ワイヤ本体の軸方向に関しほぼ同じ位置に配置されている場合には、ループ部同士間の間隔を比較的狭くすることができ、よって、例えば異物が比較的軟らかくても、その異物がループ部同士の間から漏れ出すのが防止される。これにより、異物をより確実に捕捉、除去することができる。
以下、本発明の血管内異物除去用ワイヤおよび医療器具を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の血管内異物除去用ワイヤの第1実施形態を示す側面図、図2は、図1に示す血管内異物除去用ワイヤを矢印A側から見た図(正面図)、図3および図4は、それぞれ、図1に示す血管内異物除去用ワイヤのループ部の変形状態を示す図、図5は、図1に示す血管内異物除去用ワイヤの発熱部の模式的な縦断面図、図6〜図11は、それぞれ、図1に示す血管内異物除去用ワイヤの使用方法を順を追って説明するための図である。なお、以下の説明では、図1、図3〜図5中の左側を「基端」、右側を「先端」と言い、図6〜図11中の右側を「基端」、左側を「先端」と言う。
図1は、本発明の血管内異物除去用ワイヤの第1実施形態を示す側面図、図2は、図1に示す血管内異物除去用ワイヤを矢印A側から見た図(正面図)、図3および図4は、それぞれ、図1に示す血管内異物除去用ワイヤのループ部の変形状態を示す図、図5は、図1に示す血管内異物除去用ワイヤの発熱部の模式的な縦断面図、図6〜図11は、それぞれ、図1に示す血管内異物除去用ワイヤの使用方法を順を追って説明するための図である。なお、以下の説明では、図1、図3〜図5中の左側を「基端」、右側を「先端」と言い、図6〜図11中の右側を「基端」、左側を「先端」と言う。
図1に示す血管内異物除去用ワイヤ1は、血管100内の血栓(例えば、アテローム血栓)、血餅等の塞栓の原因となる異物(以下、「塞栓物200」と言う)を捕捉して除去するものである。
この血管内異物除去用ワイヤ1は、長尺なワイヤ本体2と、ワイヤ本体2の先端(先端側)に設けられた捕捉部(異物捕捉部)3とを有している。以下、各部の構成について説明する。
図1に示すワイヤ本体2は、全長に渡って適度な剛性および弾性(可撓性)を有している。
ワイヤ本体2の構造としては、特に限定されず、例えば、単線からなるもの、複数本を束ねたもの、中空状のもの、多層構造のもの、芯材とその外周に巻回されたコイルとを有するもの、これらを組み合わせたものなどであってもよい。本実施形態では、ワイヤ本体2は、中空状のもの、すなわち、中空部22を有する管状体となっている(例えば図5参照)。
ワイヤ本体2の構成材料としては、特に限定されず、各種金属材料や各種プラスチック等を単独または組み合わせて用いることができる。
また、ワイヤ本体2の長さは、適用する血管100の位置、太さ等の症例によってもその好ましい値は異なるが、通常、500〜4000mm程度が好ましく、1500〜2200mm程度がより好ましい。
また、ワイヤ本体2の外径(太さ)は、適用する血管100の位置、太さ等の症例によってもその好ましい値は異なるが、通常、平均外径が0.1〜2.0mmであるのが好ましく、0.25〜0.9mmであるのがより好ましい。
また、ワイヤ本体2は、基端側に位置し、比較的硬い第1の部位と、先端側に位置し、比較的柔軟な第3の部位と、前記第1の部位と前記第3の部位との間に位置し、可撓性が変化する第2の部位とを有するものであることが好ましい。換言すれば、ワイヤ本体2は、剛性(曲げ剛性、ねじり剛性等)が基端から先端に向かって漸減するようなものであるのが好ましい。これにより、手元での操作が捕捉部3まで確実に伝達し、血管100内での走行性や屈曲部での操作性に優れる。すなわち、ワイヤ本体2のトルク伝達性、押し込み性(プッシャビリティ)、耐キンク性(耐折れ曲がり性)を維持しつつ、より高い安全性を確保することができる。
ワイヤ本体2の外面(表面)には、後述するカテーテル8の内面との摩擦抵抗を軽減する被覆層が設けられていてもよい。これにより、カテーテル8に対する挿入・抜去をよりスムーズに行うことができる。この被覆層としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂の被覆層(テフロンコート(「テフロン」は登録商標))や、湿潤時に潤滑性を有する親水性ポリマーコート等が挙げられる。
ワイヤ本体2の先端側には、捕捉部3が当該ワイヤ本体2と連続して形成されている。この捕捉部3は、ワイヤ本体2から延長された1本のワイヤ(線状体)を変形することにより形成されている。捕捉部3は、ループ状をなす複数(本実施形態では3つ)のループ部4と、これらのループ部4の間(中心部)に位置する発熱部5とで構成されている。
各ループ部4は、それぞれ、自然状態で、一方向に湾曲したものであり、その形状がほぼ円形または楕円形をなしている。図1に示すように、3つのループ部4は、ワイヤ本体2の軸方向に関しほぼ同じ位置に配置されている。また、図2に示すように、これらのループ部4は、ワイヤ本体2の軸(中心軸)25を中心として放射状に突出している、すなわち、ほぼ等角度間隔に配置されている。ここで、「自然状態」とは、外力を付与しない状態のことを言う。
このような構成のループ部4は、血管内異物除去用ワイヤ1を用いて塞栓物200を捕捉する(除去する)際に、次に述べる機能を発揮する。
1つ目の機能は、各ループ部4がそれぞれ血管100の内壁100a(血管壁)に当接して、発熱部5を内壁100aから離間させる、すなわち、発熱部5が内壁100aに当接するのを防止する機能(センタリング機能)である(図8参照)。これにより、突出形成された発熱部5によって内壁100aが不本意に穿刺されて、損傷を受けるのを確実に防止することができる。よって、塞栓物200の捕捉操作を安全に行うことができる。
2つ目の機能は、各ループ部4がそれぞれ血管100の内壁100a(血管壁)に当接して、発熱部5を内壁100aに対して位置決めする(固定する)機能である(図8参照)。これにより、血管内異物除去用ワイヤ1の操作中に、発熱部5が過剰に揺動するのが防止される。これにより、揺動する発熱部5によって内壁100aが不本意に穿刺されて、損傷を受けるのを確実に防止することができる。よって、塞栓物200の捕捉操作を安全に行うことができる。また、発熱部5の揺動が防止されるため、当該発熱部5を捕捉対象物である塞栓物200に確実に差し込む(挿入する)ことができる(図9参照)。
3つ目の機能は、発熱部5を塞栓物200に差し込んで当該塞栓物200を捕捉した際にその捕捉を補助する、すなわち、例えば塞栓物200が比較的軟らかいものの場合、塞栓物200内に入り込んで当該塞栓物200に絡みつく(塞栓物200を挟持する)機能である(図9、図10参照)。また、塞栓物200が比較的硬いものの場合、少なくとも1つのループ部4の一部(例えばループ部4の先端43(先端部))が塞栓物200に当接し、支持する機能を有する。これにより、発熱部5の捕捉作用と相まって、塞栓物200をより確実に捕捉することができ、よって、塞栓物200を血管100内から確実に除去することができる。
図1、図2に示すように、各ループ部4で囲まれる面41を想定したとき、その面41がワイヤ本体2の軸25に沿うように各ループ部4が配置されている。血管内異物除去用ワイヤ1をその長手方向に沿って移動操作して、捕捉部3を血管100に沿って移動させた際、各ループ部4が血管100の内壁100aを摺動する(図8〜図10参照)。3つのループ部4がこのような配置になっていることにより、各ループ部4の摺動が円滑に行われる。また、各ループ部4の内壁100aに対する接触面積が比較的大きくなり、よって、前記センタリング機能がより確実に発揮され、その状態(センタリング状態)を確実に維持することができる。
図3に示すように、各ループ部4は、それぞれ、ワイヤ本体2の軸25方向に沿った力、例えば図3中の矢印B方向(基端方向)に向かった押圧力が付与されたときに、変形しつつ、ワイヤをループ状に巻回してループ部4を形成した際の交差部42の位置が基端方向に向かってズレる(移動する)。これにより、各ループ部4は、それぞれ、前記押圧力の方向に向かって移動し、当該ループ部4のワイヤ本体2の軸25方向に対する位置が変化する。
各ループ部4がそれぞれこのように変位可能であることにより、発熱部5を塞栓物200に突き刺して当該塞栓物200を捕捉しようとした場合、各ループ部4が塞栓物200に当接しても、当該塞栓物200を過剰に押圧するのが防止される。これにより、塞栓物200を捕捉する際に、塞栓物200が不本意に血管100の例えば奥側(末梢側)へ押し込まれるのを確実に防止することができ、よって、捕捉操作を安全に行うことができる。
図4に示すように、各ループ部4は、それぞれ、外方からワイヤ本体2の軸25に向かう力(図4中の矢印C方向に向かう押圧力)が付与されたときに、潰れるように、すなわち、図4中上下方向の大きさが小さくなるように変形する。これにより、挿入される血管100の内径に応じて各ループ部4の大きさが変化し、よって、前記センタリング機能および前記位置決め機能がより確実に発揮される。
このような3つのループ部4の近傍に、発熱部5が設けられている。図9に示すように、発熱部5は、血管内異物除去用ワイヤ1を用いて塞栓物200を捕捉する際に、塞栓物200に穿刺された(接した)状態で、塞栓物200を加熱するものである。これにより、例えば塞栓物200がアテローム血栓のような比較的軟らかいもの場合、塞栓物200が凝固して(変性して)、発熱部5に焼き付く。よって、塞栓物200を確実に捕捉することができる。
図1、図3および図4に示すように、発熱部5は、先端方向に向かって突出形成されている。これにより、塞栓物200を容易かつ確実に穿刺することができ、よって、その穿刺した塞栓物200を確実に加熱することができる。
また、図1に示すように、発熱部5の先端51の位置は、各ループ4の先端43とワイヤ本体2の軸25方向に関しほぼ同じ位置となっている。これにより、発熱部5が塞栓物200に到達するまでは発熱部5が不本意に血管100の内壁100aに接するのが防止され、また、発熱部5が塞栓物200に到達すると塞栓物200を迅速に穿刺することができる。
また、図5に示すように、発熱部5の先端51は、丸みを帯びている。これにより、塞栓物200を容易かつ確実に穿刺することができ、よって、その穿刺した塞栓物200を確実に加熱することができる。
このように配置された発熱部5は、通電により発熱する抵抗体(抵抗線(発熱体))52と、抵抗体52を被覆する被覆部53とで構成されている。
抵抗体52は、血管内異物除去用ワイヤ1(ワイヤ本体2)内を挿通するリード線7を介して、電源(図示せず)と接続されている。この抵抗体52は、金属材料で構成され、その金属材料としては、特に限定されず、例えば、AgまたはAg−Pd合金、Ag−Pt合金、Ag−Pd−Pt合金等のAg系合金、AuまたはAu−Cu合金等のAu系合金、NiまたはNi−Cr合金等のNi系合金、ステンレス鋼等のFe系合金、CuまたはCu−Zn合金、Cu−Sn合金等のCu系合金、AlまたはAl−Mg合金、Al−Cu合金等のAl系合金等が挙げられる。これにより、抵抗体52が確実に発熱し、この熱が被覆部53を介して外部(塞栓物200)へ確実に伝達する。
なお、抵抗体52およびリード線7と、被覆部53、各ループ部4およびワイヤ本体2等とは、絶縁されているのが好ましい。
また、被覆部53および各ループ部4は、形状記憶性を有する超弾性体で構成されるのが好ましい。このような素材(構成材料)としては、例えば、ニッケル−チタン系合金等の超弾性合金(超弾性材料)が挙げられる。この素材の線径(太さ)は、特に限定されず、例えば、脳血管内にある塞栓物200を捕捉する際には、通常、0.02〜0.3mm程度が好ましく、0.04〜0.12mm程度がより好ましい。また、素線の外周には、ステンレス鋼で構成された線状体が螺旋状に巻回して設けられていてもよい。これにより、素線の柔軟性を維持しつつ、外力による素線の過剰な変形を防止または抑制することができる。
また、捕捉部3の外面(表面)には、カテーテル8の内面との摩擦抵抗を軽減する被覆層が設けられていてもよい。これにより、カテーテル8に対する挿入・抜去をよりスムーズに行うことができる。この被覆層としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂の被覆層(テフロンコート(「テフロン」は登録商標))や、湿潤時に潤滑性を有する親水性ポリマーコート等が挙げられる。
前述したように、ワイヤ本体2と捕捉部3(各ループ部4および発熱部5)とは、連続して形成されている。また、捕捉部3は、自然状態で湾曲した状態となっており、その湾曲状態を維持するような形状記憶性を有している。
このような構成の血管内異物除去用ワイヤ1では、捕捉部3を例えばカテーテル8内に挿入して捕捉部3を伸ばすような外力を付与した(付加した)ときに、各ループ4がそれぞれ展開して(延びて)、ワイヤ本体2と捕捉部3とが全体的にほぼ直線状に伸びるように変形する(図7、図11参照)。これにより、カテーテル8を介して捕捉部3を血管100内に送り込むときに、捕捉部3がカテーテル8のルーメン82内を容易に通過(挿通)することができる。なお、捕捉部3は、前記外力が解除されると、湾曲状態に復帰する。
図1(図3、図4も同様)に示すように、各ループ部4の表面には、例えばメッキ等によって造影マーカ45が付されている。この造影マーカ45は、X線透視下で視認可能なものであり、X線造影性を有する材料(X線不透過材料)で構成されている。このような材料としては、例えば、金、白金、タングステン等の貴金属またはこれらを含む合金(例えば白金−イリジウム合金)等が挙げられる。
このような造影マーカ45が設けられていることにより、X線透視下で捕捉部3の位置を把握することができる。
また、造影マーカ45は、ループ部4のいかなる部分に配されてもよいが、特に、ループ部4のワイヤ本体2の軸25から最も遠位となる遠位部46(ワイヤ本体2の軸25に対しループ部4の中心より遠位側の部分)に配されているのが好ましい。これにより、X線透視下で捕捉部3の大きさ(最大外形)を把握することできる。また、血管造影により、3つの造影マーカ45が血管100内のある方向(所定方向)に偏在していることが示された場合は、血管内異物除去用ワイヤ1が十分に塞栓物200(血栓)に絡んでおらず、塞栓物200と血管100の内壁100aとの間を血管内異物除去用ワイヤ1がすり抜けて、塞栓物200の回収が不成功に終わる可能性を示唆する。その場合は、3つのループ部4が均等に血管100内に広がるように位置を修正して上で、再度、確実に塞栓物200を回収することができるように操作すればよい。
なお、本発明の医療器具9は、このような血管内異物除去用ワイヤ1と、血管内異物除去用ワイヤ1を収納可能なルーメン82が形成されたカテーテル8と、カテーテルの基端側に接続されるシリンジ11を有するものである。
図11に示すように、カテーテル8は、可撓性を有する管状のカテーテル本体83と、カテーテル本体83の基端部に固定されたハブ84とを有している。ハブ84は、カテーテル本体83内に連通する筒体で構成された本体部841と、本体部841の途中から分岐した分岐部842とで構成されている。分岐部842には、シリンジ11の口部113を接続することができる。
シリンジ11は、カテーテル8に接続した状態で、ルーメン82内を吸引する吸引手段として用いられる(機能する)ものである。このシリンジ11は、有底筒状をなすシリンジ外筒111と、シリンジ外筒111内を摺動するガスケット(図示せず)と、ガスケットを移動操作するプランジャ112とで構成されている。シリンジ外筒111の先端部には、その外径が縮径した口部113が突出形成されている。前述したように、口部113は、カテーテル8のハブ84の分岐部842に接続される部位である。
次に、血管内異物除去用ワイヤ1を備えた医療器具9の使用方法の一例について詳細に説明する。また、以下の操作は、X線造影下で造影マーカ45を確認しつつ行われる。
[1] 図6は、血管100内に血栓等の塞栓物200が詰まり、血流を阻害している状態を示している。塞栓物200は、血圧により血管100の内壁100aに押し付けられ、容易に移動しない状態になっている。
カテーテル(マイクロカテーテル)8と、そのルーメン82内に挿通されたガイドワイヤ10とを、血管100内に挿入し、カテーテル8の先端開口部81から突出させたガイドワイヤ10の先端部101を塞栓物200より奥(末梢側)まで挿入する。すなわち、ガイドワイヤ10の先端部101が塞栓物200と血管100の内壁100aとの隙間を通り抜けて、塞栓物200を越えた状態とする。この操作は、ガイドワイヤ10として、例えば潤滑性に優れるマイクロガイドワイヤを使用することにより、より容易に行うことができる。
[2] ガイドワイヤ10の先端部101が塞栓物200を越えたら、ガイドワイヤ10に対しカテーテル8を前進させ、図6に示すように、カテーテル8の先端部を塞栓物200の近傍に位置させる。なお、従来の治療としては、この状態でカテーテル8を介して逆行性に血栓溶解剤を流し、血栓溶解を速めることが行なわれてきたが、血栓溶解剤で溶けない血栓があることや溶解に長時間かかることがしばしば医師により経験されている。本発明は、そのような場合にも有用である。
[3] 図6に示す状態から、ガイドワイヤ10を抜去し、カテーテル8のルーメン82に本発明の血管内異物除去用ワイヤ1を挿入する。このとき、図7に示すように、捕捉部3は、引き伸ばされるようにルーメン82を画成する内壁面に規制されて、ほぼ直線状に伸びた伸長状態となっている。このように捕捉部3が伸長状態に変化可能であることにより、ルーメン82内を容易に挿通(通過)することができる。
[4] そして図8に示すように、捕捉部3をカテーテル8の先端開口部81から突出させると、伸長状態でカテーテル8内にあった捕捉部3の先端部は、自身の弾性(形状記憶性)により自動的に変形し、湾曲状態となる。このとき、各ループ部4がそれぞれ形成され、その各形成されたループ部4がそれぞれ血管100の内壁100aに当接する。これにより、発熱部5が血管100の内壁100aから離間して、内壁100aに不本意に接触するのを防止することができる。
[5] 図8に示す状態から血管内異物除去用ワイヤ1を押し込むと、発熱部5が塞栓物200に到達し、遂には、塞栓物200に差し込まれる。また、このとき、各ループ部4もそれぞれその一部が塞栓物200に入り込む(図9参照)。これにより、捕捉部3によって、塞栓物200が絡め取られるようにして確実に捕捉される。また、この捕捉操作を行う際、各ループ部4によって血流が抑制されるため、その捕捉操作を容易に行うことができる。
[6] 次に、図10に示すように、前記の保持状態(捕捉状態)を維持しつつ、血管内異物除去用ワイヤ1を手元側へ引き戻す。このとき、塞栓物200は、捕捉部3によって近位側から引張られるため、その形状が図6に示す状態よりも細長くなる。これにより、塞栓物200では、血管100の内壁100aを押し付ける力が弱まり、そして、それとは反対に、血管100の内壁100aから離間しようする力が作用する。よって、塞栓物200が血管100の内壁100aから剥がれて、その塞栓物200が手元側へ移動する。
[7] 次に、塞栓物200がカテーテル8の先端開口部81に当接するまで、血管内異物除去用ワイヤ1をさらに手元側へ引き戻す。このとき、捕捉部3は、再度ルーメン82内に収納されるため、前記と同様にほぼ直線状に伸びた伸長状態となる。
次に、カテーテル8に接続されているシリンジ11のプランジャ112を引張る。これにより、カテーテル8のルーメン82内が減圧されて、塞栓物200の一部または全部がルーメン82内に収納される。そして、この状態で、血管内異物除去用ワイヤ1をカテーテル8とともに抜去する。これにより、親のガイディングカテーテルまたはシースイントロデューサー(図示せず)内に塞栓物200が確実に回収(除去)される。
また、塞栓物200を捕捉する際、操作をより確実なものとするために、カテーテル8の基端側から造影剤を投与し、捕捉部3の向きを調整するとともに、この捕捉を確認しつつ、ワイヤ本体2を操作してもよい。
以上のような構成の血管内異物除去用ワイヤ1は、血栓の除去治療・血管内異物除去治療の治療用具として用いることが可能で、特に脳卒中の治療器具として非常に有用である。また、血管内異物除去用ワイヤ1は、脳卒中ばかりでなく血栓溶解剤の利かないまたは利きづらい虚血性の疾患にも有用であり、さまざまな血管内の異物除去にも対処可能である。また、血管内異物除去ワイヤ1は、特に比較的柔らかいとされる血栓等を絡め取ることができる。このように、血管内異物除去ワイヤ1は、血液の再還流の諸治療において治療性能・治療効果を一段と向上する優れた効果がある。
<第2実施形態>
図12は、本発明の血管内異物除去用ワイヤの第2実施形態を示す側面図、図13は、本発明の血管内異物除去用ワイヤの第2実施形態を示す正面図である。
図12は、本発明の血管内異物除去用ワイヤの第2実施形態を示す側面図、図13は、本発明の血管内異物除去用ワイヤの第2実施形態を示す正面図である。
以下、これらの図を参照して本発明の血管内異物除去用ワイヤおよび医療器具の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、ループ部の形成状態が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図12、図13に示す血管内異物除去用ワイヤ1Aでは、各ループ部4Aは、それぞれ、そのループで囲まれる面41がワイヤ本体2の軸25方向に臨む、すなわち、正面(ワイヤ本体2の遠位側の延長線の方向)を向くように配置されている。また、図12に示すように、各ループ部4Aは、それぞれ、側面視でアーチ状をなすように湾曲している。
このようなループ部4Aが形成されていることにより、塞栓物200を捕捉する際に、各ループ部4Aによって血流が確実に抑制されるため、その捕捉操作を容易に行うことができる。
<第3実施形態>
図14は、本発明の血管内異物除去用ワイヤ(第3実施形態)のループ部の断面斜視図である。
図14は、本発明の血管内異物除去用ワイヤ(第3実施形態)のループ部の断面斜視図である。
以下、この図を参照して本発明の血管内異物除去用ワイヤおよび医療器具の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、ループ部の内部構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図14に示す血管内異物除去用ワイヤ1Bでは、各ループ部4B(捕捉部3)を構成するワイヤ(線状体)は、中実なものであり、その内側の部分(芯部47)が抵抗値の比較的低い材料(例えば銅)で構成され、外側の部分(外層48)が超弾性合金で構成されている。このような構成のループ部4Bでは、芯部47が主に、抵抗体52と前記電源の陽極とを接続する接続部を担うことができ、外層48が主に、抵抗体52と前記電源の陰極とを接続する接続部を担うことができる。これにより、前記電源から抵抗体52に電力が供給され、当該抵抗体52が確実に発熱する。
なお、芯部47と外層48との間には、絶縁層(図示せず)が介在している。
また、ワイヤ本体2も捕捉部3と同様の構成とすることができる。
また、ワイヤ本体2も捕捉部3と同様の構成とすることができる。
以上、本発明の血管内異物除去用ワイヤおよび医療器具を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、血管内異物除去用ワイヤおよび医療器具を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の血管内異物除去用ワイヤおよび医療器具は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
例えば、前記第1実施形態において、3つのループ部で構成されるループ群が、ワイヤ本体の長手方向の異なる位置に複数配置されていてもよい。また、その前記ループ群と異なる位置に、前記第2実施形態の3つのループ部で構成されるループ群がさらに設けられていてもよい。
また、前記第2実施形態において、3つのループ部で構成されるループ群が、ワイヤ本体の長手方向の異なる位置に複数配置されていてもよい。
また、ループ部の形成数は、図示の構成では3つであるが、これに限定されず、例えば、2つまたは4つ以上であってもよい。
また、各ループは、それぞれ、自然状態で、大きさ(ループ径)がほぼ同じとなっているが、これに限定されず、例えば、互いに大きさが異なっていてもよい。
また、造影マーカは、3つのループ部にそれぞれ設けられているが、これに限定されず、例えば、3つのループ部のうちの1つまたは2つのループ部に設けられていてもよい。また、造影マーカは、各ループ部の他に発熱部にも設けられていてもよい。
また、発熱部の先端は、図示の構成では各ループの先端とワイヤ本体の軸方向に関しほぼ同じ位置となっているが、これに限定されず、各ループの先端の位置よりも基端側の位置となっていてもよい。
また、発熱部は、図示の構成では抵抗体と被覆部とが非接触となっているが、これに限定されず、これらが接触していてもよい。
また、発熱部は、通電により発熱するよう構成されているものに限定されず、例えば、電磁波が付されることにより、励起して発熱するよう構成されていてもよい。
1、1A、1B 血管内異物除去用ワイヤ
2 ワイヤ本体
22 中空部
25 軸(中心軸)
3 捕捉部(異物捕捉部)
4、4A、4B ループ部
41 面
42 交差部
43 先端
45 造影マーカ
46 遠位部
47 芯部
48 外層
5 発熱部
51 先端
52 抵抗体(抵抗線(発熱体))
53 被覆部
7 リード線
8 カテーテル
81 先端開口部
82 ルーメン
83 カテーテル本体
9 医療器具
10 ガイドワイヤ
101 先端部
100 血管
100a 内壁
11 シリンジ
111 シリンジ外筒
112 プランジャ
113 口部
200 塞栓物
2 ワイヤ本体
22 中空部
25 軸(中心軸)
3 捕捉部(異物捕捉部)
4、4A、4B ループ部
41 面
42 交差部
43 先端
45 造影マーカ
46 遠位部
47 芯部
48 外層
5 発熱部
51 先端
52 抵抗体(抵抗線(発熱体))
53 被覆部
7 リード線
8 カテーテル
81 先端開口部
82 ルーメン
83 カテーテル本体
9 医療器具
10 ガイドワイヤ
101 先端部
100 血管
100a 内壁
11 シリンジ
111 シリンジ外筒
112 プランジャ
113 口部
200 塞栓物
Claims (16)
- 可撓性を有する長尺なワイヤ本体と、
前記ワイヤ本体の先端部に設けられ、発熱する発熱部と、
前記発熱部の周囲に、前記ワイヤ本体の軸を中心として放射状に突出して形成された、ループ状をなす複数のループ部とを備えることを特徴とする血管内異物除去用ワイヤ。 - 前記各ループ部は、それぞれ、前記ワイヤ本体の軸方向に関しほぼ同じ位置に配置されている請求項1に記載の血管内異物除去用ワイヤ。
- 前記ループ部は、そのループで囲まれる面が前記ワイヤ本体の軸に沿うように配置されている請求項1または2に記載の血管内異物除去用ワイヤ。
- 前記ループ部は、そのループで囲まれる面が前記ワイヤ本体の軸方向に臨むように配置されている請求項1または2に記載の血管内異物除去用ワイヤ。
- 前記発熱部の先端は、前記ループの先端と前記ワイヤ本体の軸方向に関しほぼ同じ位置またはその位置よりも基端側の位置となっている請求項3または4に記載の血管内異物除去用ワイヤ。
- 前記ループ部は、前記ワイヤ本体の軸方向に沿った力が加えられたときに、その前記ワイヤ本体の軸に対する位置が可変となるよう構成されている請求項1ないし5のいずれかに記載の血管内異物除去用ワイヤ。
- 前記ループ部は、当該血管内異物除去用ワイヤを使用する際に、前記発熱部を血管壁から離間させる機能、前記発熱部の血管壁に対する位置決めを行う機能、前記発熱部が血管内の異物を捕捉した際にその捕捉を補助する機能うちの少なくとも1つの機能を発揮するものである請求項1ないし6のいずれかに記載の血管内異物除去用ワイヤ。
- 前記発熱部は、先端方向に向かって突出したものである請求項1ないし7のいずれかに記載の血管内異物除去用ワイヤ。
- 前記発熱部は、通電により発熱するよう構成されている請求項1ないし7のいずれかに記載の血管内異物除去用ワイヤ。
- 前記発熱部は、当該血管内異物除去用ワイヤを使用する際に、血管内の異物に接した状態で、前記異物を加熱しつつ、捕捉するものである請求項1ないし8のいずれかに記載の血管内異物除去用ワイヤ。
- 前記複数のループ部は、1本の線状体を湾曲変形させて、連続して形成されたものである請求項1ないし10のいずれかに記載の血管内異物除去用ワイヤ。
- 前記複数のループ部は、外力を付加したときに、全体的にほぼ直線状に伸びるように変形する請求項11に記載の血管内異物除去用ワイヤ。
- 前記複数のループ部のうちの少なくとも1つのループ部には、X線透視下で視認可能な造影マーカが設けられている請求項1ないし12のいずれかに記載の血管内異物除去用ワイヤ。
- 前記造影マーカは、前記ループ部の前記ワイヤ本体の軸に対し前記ループ部の中心より遠位側の部分に配されている請求項13に記載の血管内異物除去用ワイヤ。
- 請求項1ないし14のいずれかに記載の血管内異物除去用ワイヤと、
前記血管内異物除去用ワイヤを収納可能なルーメンを有するカテーテルとを備えることを特徴とする医療器具。 - 前記カテーテルの基端側に接続され、前記ルーメン内を吸引する吸引手段を備える請求項15に記載の医療器具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008009724A JP2009165751A (ja) | 2008-01-18 | 2008-01-18 | 血管内異物除去用ワイヤおよび医療器具 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=40967621
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008009724A Pending JP2009165751A (ja) | 2008-01-18 | 2008-01-18 | 血管内異物除去用ワイヤおよび医療器具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009165751A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101294655B1 (ko) * | 2013-05-08 | 2013-08-09 | 트랜스 알지 가부시키가이샤 | 미세조류 수거용 트레일러 |
JP2014534873A (ja) * | 2011-11-01 | 2014-12-25 | エンドスフィア・インコーポレイテッドEndosphere, Inc. | 十二指腸および胃腸デバイスと関連する処置方法 |
JPWO2018147449A1 (ja) * | 2017-02-10 | 2020-02-27 | 川澄化学工業株式会社 | 異物除去デバイス、異物除去用カテーテル及び異物回収システム |
-
2008
- 2008-01-18 JP JP2008009724A patent/JP2009165751A/ja active Pending
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