JP2018112597A - カラオケ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一の楽曲に対して複数の歌唱者でカラオケ歌唱を行う場合に、歌唱者それぞれがカラオケ歌唱を楽しむことを可能とするカラオケ装置を提供する。【解決手段】カラオケ装置のカラオケ本体10は、選曲された一の楽曲について、当該楽曲の所定区間毎の音域を特定する音域特定部と、特定された所定区間毎の音域と、複数の歌唱者それぞれの音域とを比較することにより、所定区間毎にカラオケ歌唱に適した歌唱者を特定する歌唱者特定部と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明はカラオケ装置に関する。
カラオケ装置を用いたカラオケ歌唱の楽しみ方として、一の楽曲に対して複数の歌唱者で代わる代わる歌唱することがある。
このような場合、カラオケ演奏中に歌唱者が交代することになるため、そのタイミングを見極めることが難しい。
そこで、特許文献1には、歌唱者の人数に応じてカラオケ楽曲の歌唱時間を分配し、分配された各歌唱者の歌唱範囲に対応させて、歌詞テロップの表示色を設定する技術が開示されている。
また、一の楽曲に対して複数の歌唱者でカラオケ歌唱を行う場合、曲や歌詞の切れ目以外の部分でカラオケ歌唱を交代することになるとスムーズなカラオケ歌唱が困難となる。
そこで、特許文献2には、複数のブロックに分割された歌詞、及び各ブロックを曲の進行にしたがって順次切りかえながら画面に表示するためのタイミング情報が含まれた歌詞情報を用い、当該タイミング情報から隣接したブロックの間隔をそれぞれ導出し、隣接したブロックの間隔をもとに、再生すべき歌詞の部分を特定する技術が開示されている。
特開2010−128138号公報 特開2007−25002号公報
ところで、一の楽曲に対して複数の歌唱者でカラオケ歌唱を行う際、自己の発声可能な音域が、歌唱が割り当てられた区間の音域に合わない場合がありうる。このような場合、当該歌唱者は当該区間の歌唱が困難となり、カラオケ歌唱を楽しむことができない。
本発明の目的は、一の楽曲に対して複数の歌唱者でカラオケ歌唱を行う場合に、歌唱者それぞれがカラオケ歌唱を楽しむことを可能とするカラオケ装置を提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、選曲された一の楽曲について、当該楽曲の所定区間毎の音域を特定する音域特定部と、特定された前記所定区間毎の音域と、複数の歌唱者それぞれの音域とを比較することにより、前記所定区間毎にカラオケ歌唱に適した歌唱者を特定する歌唱者特定部と、を有するカラオケ装置である。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、一の楽曲に対して複数の歌唱者でカラオケ歌唱を行う場合に、歌唱者それぞれがカラオケ歌唱を楽しむことができる。
第1実施形態に係るカラオケ装置のハードウェア構成例を示す図である。 第1実施形態に係る記憶部に記憶されているデータの例を示す図である。 第1実施形態に係るカラオケ本体のソフトウェア構成例を示す図である。 歌唱者の音域を模式的に示した図である。 歌唱者の音域を模式的に示した図である。 歌唱者の音域を模式的に示した図である。 第1実施形態に係るカラオケ装置の処理を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るカラオケ本体のソフトウェア構成例を示す図である。 歌唱者の音域を模式的に示した図である。 第2実施形態に係るカラオケ装置の処理を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るカラオケ装置の処理を示すフローチャートである。
後述する明細書及び図面の記載から、上記の主たる発明の他、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
すなわち、前記歌唱者特定部が、ある所定区間の音域全てを含む音域を有する歌唱者を、当該ある所定区間のカラオケ歌唱に適した歌唱者として特定するカラオケ装置が明らかとなる。このようなカラオケ装置によれば、ある所定区間のカラオケ歌唱に最も適した歌唱者を特定することができる。
また、前記歌唱者特定部が、ある所定区間の音域の一部と重複する音域を有する歌唱者を、当該ある所定区間のカラオケ歌唱に適した歌唱者として特定するカラオケ装置が明らかとなる。このようなカラオケ装置によれば、ある所定区間のカラオケ歌唱に適した歌唱者を特定することができる。
或いは、ある所定区間について前記カラオケ歌唱に適した歌唱者を特定できない場合、当該ある所定区間の音域が前記複数の歌唱者のいずれかの音域と少なくとも重複するように、前記楽曲のキーを変更するキー変更部を有するカラオケ装置が明らかとなる。このようなカラオケ装置によれば、歌唱者の音域の広狭に関わらず、カラオケ歌唱を楽しむことができる。
また、前記キー変更部が、前記複数の歌唱者のうち、最も音域が狭い歌唱者の音域が前記ある所定区間の音域と少なくとも重複するように前記楽曲のキーを変更するカラオケ装置が明らかとなる。このようなカラオケ装置によれば、音域が狭い歌唱者であっても、カラオケ歌唱を楽しむことができる。
更に、特定された前記カラオケ歌唱に適した歌唱者を示す情報を提示する提示部を有するカラオケ装置が明らかとなる。このようなカラオケ装置によれば、歌唱者は自己が歌唱する区間を把握し易くなる。
また、前記歌唱者特定部が、前記複数の歌唱者のカラオケ歌唱する機会が略均等となるように、前記カラオケ歌唱に適した歌唱者を特定するカラオケ装置が明らかとなる。このようなカラオケ装置によれば、音域の広狭に関わらず、歌唱者それぞれがカラオケ歌唱を楽しむことができる。
<第1実施形態>
図1〜図5を参照して、第1実施形態に係るカラオケ装置1について説明する。
==カラオケ装置==
カラオケ装置1は、カラオケ演奏及び歌唱者がカラオケ歌唱を行うための装置である。カラオケ装置1は、カラオケ店舗の各部屋に設置される。カラオケ装置1では、様々なカラオケ歌唱を楽しむことが可能である。たとえば、カラオケ装置1では、一の楽曲を複数の歌唱者で代わる代わるカラオケ歌唱を行うことができる。
図1に示すように、カラオケ装置1は、カラオケ本体10、スピーカ20、表示装置30、マイク40、及びリモコン装置50を備える。
スピーカ20はカラオケ本体10からの放音信号に基づいて放音するための構成である。表示装置30はカラオケ本体10からの信号に基づいて映像や画像を画面に表示するための構成である。マイク40は歌唱者の歌唱音声をアナログの音声信号に変換してカラオケ本体10に入力するための構成である。リモコン装置50は、カラオケ本体10に対する各種操作をおこなうための装置である。歌唱者はリモコン装置50を用いてカラオケ歌唱を希望する楽曲の選曲(予約)等を行うことができる。リモコン装置50の表示画面には各種操作の指示入力を行うためのアイコン等が表示される。
カラオケ本体10は、選択されたカラオケ楽曲の演奏制御、歌詞や背景映像等の表示制御、マイク40を通じて入力された音声信号の処理といった、カラオケ歌唱に関する各種の制御を行う。図1に示すように、カラオケ本体10は、制御部11、通信部12、記憶部13、音響処理部14、表示処理部15及び操作部16を備える。各構成はインターフェース(図示なし)を介してバスBに接続されている。
制御部11は、CPU11aおよびメモリ11bを備える。CPU11aは、メモリ11bに記憶された動作プログラムを実行することにより各種の制御機能を実現する。メモリ11bは、CPU11aに実行されるプログラムを記憶したり、プログラムの実行時に各種情報を一時的に記憶したりする記憶装置である。
通信部12は、ルーター(図示なし)を介してカラオケ本体10を通信回線に接続するためのインターフェースを提供する。
記憶部13は、各種のデータを記憶する大容量の記憶装置であり、たとえばハードディスクドライブなどである。記憶部13は、カラオケ装置1によりカラオケ演奏を行うための複数の楽曲データを記憶する。
楽曲データは、個々の楽曲を特定するための楽曲IDが付与されている。楽曲データは、伴奏データ、リファレンスデータ等を含む。伴奏データは、カラオケ演奏音の元となるデータである。リファレンスデータは、楽曲の主旋律等を示す音高データである。リファレンスデータは、たとえば、歌唱者によるカラオケ歌唱を採点する際の基準として用いられる。伴奏データ及びリファレンスデータは、たとえばMIDI形式で構成される。また、記憶部13は、カラオケ楽曲に対応する歌詞テロップを表示装置30等に表示させるための歌詞テロップデータ、カラオケ演奏時に表示装置30等に表示される背景画像等の背景画像データ、及び楽曲の属性情報(歌手名、作詞・作曲者名、ジャンル等の当該楽曲に関する情報)を記憶する。
また、本実施形態における記憶部13は、歌唱者毎の音域を記憶している。歌唱者の音域は、公知の手法を用いて取得することができる。音域は、歌唱者が発声できる一番低い音(最低音)から一番高い音(最高音)までの範囲(声域)である。記憶部13は、たとえば、歌唱者を特定するための情報(歌唱者ID)に対し、当該歌唱者の音域(最高音及び最低音)を関連付けたテーブル形式で記憶する(図2参照)。図2の例において、歌唱者S1は「最高音hiC、最低音mid1E」の音域を有し、歌唱者S2は「最高音mid2D、最低音mid1B」の音域を有し、歌唱者S3は「最高音mid1G、最低音lowF」の音域を有する。なお、歌唱者毎の音域は、サーバ(図示なし)に記憶されていてもよい。この場合、歌唱者がカラオケ装置1に自己の歌唱者IDでログインすると、カラオケ装置1は、サーバに当該歌唱者の音域のデータを要求する。カラオケ装置1は、サーバから受信した音域のデータを記憶部13に記憶させる。また、記憶部13は、歌唱者毎の歌唱履歴(楽曲名、楽曲ID、当該楽曲の音域等)を記憶していてもよい。
音響処理部14は、制御部11の制御に基づき、カラオケ楽曲に対する演奏の制御およびマイク40を通じて入力された歌唱音声信号の処理を行う。音響処理部14は、たとえばMIDI音源、ミキサ、アンプ(いずれも図示なし)を含む。MIDI音源は、楽曲データに基づいて楽音信号を生成する。ミキサは、当該音楽信号およびマイク40から出力される歌唱音声信号を適当な比率でミキシングしてアンプに出力する。アンプは、ミキサからのミキシング信号を増幅し、放音信号としてスピーカ20へ出力する。これにより、スピーカ20からは放音信号に基づくカラオケ演奏音およびマイク40からの歌唱音声が放音される。
表示処理部15は、制御部11の制御に基づき、表示装置30やリモコン装置50における各種表示に関する処理を行う。たとえば、表示処理部15は、カラオケ演奏時における背景映像に歌詞テロップや各種アイコンが重ねられた映像を表示装置30に表示させる制御を行う。
操作部16は、パネルスイッチおよびリモコン受信回路などからなり、歌唱者によるカラオケ装置1のパネルスイッチあるいはリモコン装置50の操作に応じて選曲信号、演奏中止信号などの操作信号を制御部11に対して出力する。制御部11は、操作部16からの操作信号を検出し、対応する処理を実行する。
(ソフトウェア構成)
図3はカラオケ本体10のソフトウェア構成例を示す図である。カラオケ本体10は、音域特定部100、歌唱者特定部200、及び提示部300を備える。音域特定部100、歌唱者特定部200、提示部300は、CPU11aがメモリ11bに記憶されるプログラムを実行することにより実現される。
[音域特定部]
音域特定部100は、選曲された一の楽曲について、当該楽曲の所定区間毎の音域を特定する。
所定区間は、楽曲の一部を構成する演奏区間である。カラオケ装置1は、所定区間の順番にカラオケ演奏を行う。所定区間は、たとえば、楽曲データに含まれるAメロ、Bメロ、サビ等、予め設定された区間である。或いは、所定区間は、特許文献1や特許文献2のように歌唱者の人数等によって都度、設定することでもよい。複数の歌唱者は、所定区間毎に代わる代わるカラオケ歌唱を行うことができる。すなわち、所定区間とは、カラオケ歌唱を行う歌唱区間であるともいえる。
具体例として、音域特定部100は、ある所定区間に含まれる音符の中から、音高が最高となる音符及び音高が最低となる音符を特定し、その音符が示す最高音と最低音の範囲を音域として特定する。音域特定部100は、楽曲を構成する所定区間毎に音域の特定を行う。音域特定部100は、特定した音域を歌唱者特定部200に出力する。
[歌唱者特定部]
歌唱者特定部200は、特定された所定区間毎の音域と、複数の歌唱者それぞれの音域とを比較することにより、所定区間毎にカラオケ歌唱に適した歌唱者を特定する。
具体例として、歌唱者特定部200は、カラオケ装置1に自己のIDでログインした歌唱者の音域を記憶部13から読み出す。そして、歌唱者特定部200は、音域特定部100で特定された所定区間毎の音域と、読み出した歌唱者それぞれの音域とを比較する。
カラオケ歌唱に適した歌唱者の特定は、様々な手法が可能である。たとえば、歌唱者特定部200は、ある所定区間の音域全てを含む音域を有する歌唱者を、当該ある所定区間のカラオケ歌唱に適した歌唱者として特定することができる。ある所定区間の音域全てを含む音域を有する歌唱者は、当該ある所定区間の歌唱を容易に行うことができると考えられる。従って、このような歌唱者は「カラオケ歌唱に適した歌唱者」といえる。なお、ある所定区間の音域と歌唱者の音域とが一致する場合も「ある所定区間の音域全てを含む」場合に相当する。
たとえば、カラオケ装置1に歌唱者S1〜歌唱者S3(各歌唱者の音域は図2に示したものであるとする)がログインし、楽曲Xを代わる代わる歌唱するモードを選択したとする。また、楽曲Xの所定区間X1における音域が「最高音:hiB、最低音:mid2E」であったとする。この場合、歌唱者特定部200は、歌唱者S1〜歌唱者S3それぞれの音域を記憶部13から読み出し、所定区間X1の音域と比較を行う。
図4Aは、歌唱者S1〜歌唱者S3の音域を模式的に示した図である。図4Aから明らかなように、所定区間X1の音域全てを含む音域を有する歌唱者として、歌唱者S1が存在する。歌唱者特定部200は、歌唱者S1を所定区間X1のカラオケ歌唱に適した歌唱者として特定する。歌唱者特定部200は、特定した歌唱者S1に関する情報(たとえば、歌唱者ID)を提示部300に出力する。
或いは、歌唱者特定部200は、ある所定区間の音域の一部と重複する音域を有する歌唱者を、当該ある所定区間のカラオケ歌唱に適した歌唱者として特定することも可能である。所定区間の音域の一部と歌唱者の音域が重複する場合、当該歌唱者は他の歌唱者に比べ、当該所定区間のカラオケ歌唱ができる可能性が高いと考えられる。従って、このような歌唱者も「カラオケ歌唱に適した歌唱者」といえる。
たとえば、カラオケ装置1に歌唱者S1〜歌唱者S3(各歌唱者の音域は図2に示したものであるとする)がログインし、楽曲Xを代わる代わる歌唱するモードを選択したとする。また、楽曲Xの所定区間X2における音域が「最高音:hiE、最低音:hiA」であったとする。この場合、歌唱者特定部200は、歌唱者S1〜歌唱者S3それぞれの音域を記憶部13から読み出し、所定区間X2の音域と比較を行う。
図4Bは、歌唱者S1〜歌唱者S3の音域を模式的に示した図である。図4Bから明らかなように、所定区間X2の音域全てを含む音域を有する歌唱者は存在しない。一方、所定区間X2の音域の一部と重複する音域(hiC〜hiA)を有する歌唱者として、歌唱者S1が存在する。歌唱者特定部200は、歌唱者S1を所定区間X2のカラオケ歌唱に適した歌唱者として特定する。歌唱者特定部200は、特定した歌唱者S1に関する情報を提示部300に出力する。
また、ある所定区間の音域全てを含む音域を有する歌唱者(或いは、ある所定区間の音域の一部と重複する音域を有する歌唱者)が複数いる場合、歌唱者特定部200は、いずれか一人を「カラオケ歌唱に適した歌唱者」として特定する。この場合の特定方法は、特に限定されない。
たとえば、カラオケ装置1に歌唱者S1〜歌唱者S3(各歌唱者の音域は図2に示したものであるとする)がログインし、楽曲Xを代わる代わる歌唱するモードを選択したとする。また、楽曲Xの所定区間X3における音域が「最高音:mid1F、最低音:mid1C」であったとする。この場合、歌唱者特定部200は、歌唱者S1〜歌唱者S3それぞれの音域を記憶部13から読み出し、所定区間X3の音域と比較を行う。
図4Cは、歌唱者S1〜歌唱者S3の音域を模式的に示した図である。図4Cから明らかなように、所定区間X3の音域全てを含む音域を有する歌唱者は2名(歌唱者S2、歌唱者S3)いる。歌唱者特定部200は、歌唱者S2と歌唱者S3のうち、たとえば、より音域が広い歌唱者S2を所定区間X3のカラオケ歌唱に適した歌唱者として特定する。歌唱者特定部200は、特定した歌唱者S2に関する情報を提示部300に出力する。
ここで、上記例のような方法でカラオケ歌唱に適した歌唱者を特定する場合、ある特定の歌唱者のみに偏ってしまう可能性もありうる。
たとえば、他の歌唱者よりも広い音域を有する歌唱者は「カラオケ歌唱に適した歌唱者」として特定される可能性が高くなる。そこで、歌唱者特定部200は、複数の歌唱者のカラオケ歌唱する機会が略均等となるように、カラオケ歌唱に適した歌唱者を特定することも可能である。
たとえば、楽曲Yの所定区間が9つ(所定区間Y1〜所定区間Y9)あるとする。また、所定区間Y1〜Y9それぞれの音域は、「最高音:hiA、最低音:mid1F」の範囲に含まれるとする。このとき、所定区間Y1〜Y9の音域全てを含む音域を有する歌唱者を「カラオケ歌唱に適した歌唱者」とした場合、全ての区間について歌唱者S1が特定される可能性がありうる。一方、歌唱者S2及び歌唱者S3の音域も所定区間Y1〜所定区間Y9の音域の一部と重複している。そこで、歌唱者特定部200は、歌唱者S2または歌唱者S3の音域と重複する音域を有する所定区間については、歌唱者S2または歌唱者S3を「カラオケ歌唱に適した歌唱者」として特定する。
或いは、一の所定区間に対してカラオケ歌唱に適した歌唱者が複数存在する場合に、ある条件(たとえば、音域が広い方の歌唱者を「カラオケ歌唱に適した歌唱者」とする)に基づいて歌唱者を特定すると、歌唱の機会が得られない歌唱者(図4Cの例であれば、音域の狭い歌唱者S3)が出てくる可能性もある。
そこで、歌唱者特定部200は、一の所定区間に対してカラオケ歌唱に適した歌唱者が複数存在する場合、複数の歌唱者のカラオケ歌唱する機会が略均等となるように、カラオケ歌唱に適した歌唱者を特定することも可能である。
たとえば、楽曲Zの所定区間が9つ(所定区間Z1〜所定区間Z9)あるとする。そして、所定区間Z1、所定区間Z2及び所定区間Z7については歌唱者S1が「カラオケ歌唱に適した歌唱者」として特定され、所定区間Z8及び所定区間Z9については歌唱者S3が「カラオケ歌唱に適した歌唱者」として特定されたとする。一方、所定区間Z3〜Z6それぞれについては、カラオケ歌唱に適した歌唱者として歌唱者S2及び歌唱者S3が存在するとする。ここで、音域が広い方の歌唱者が「カラオケ歌唱に適した歌唱者」であるとした場合、所定区間Z3〜所定区間Z6全てについて歌唱者S2が特定される。この場合、歌唱者S2のカラオケ歌唱する機会が多くなる一方、歌唱者S3のカラオケ歌唱の機会が少なくなる。
このような歌唱者間での歌唱機会の不均等を防止するため、歌唱者特定部200は、所定区間の数に対する各歌唱者の歌唱機会(回数)の情報を元に、所定区間Z3〜所定区間Z6のいずれか一つにおいては、歌唱者S3を「カラオケ歌唱に適した歌唱者」として特定することができる。
[提示部]
提示部300は、特定されたカラオケ歌唱に適した歌唱者を示す情報を提示する。
情報の提示は様々な方法が可能である。たとえばカラオケ演奏を行う前に、リモコン装置50の予約確認画面上で、所定区間毎の歌唱者名を表示させることが可能である。歌唱者は当該画面を確認することにより、自己が歌唱する所定区間を把握することができる。或いは、カラオケ演奏中に次の所定区間の歌唱者名を表示装置30の表示画面に表示させることでもよい。
また、提示部300は、スピーカ20を介し、カラオケ歌唱に適した歌唱者を示す情報を音声として歌唱者に提示することも可能である。このように当該情報をスピーカ20から放音させることも「特定されたカラオケ歌唱に適した歌唱者を示す情報を提示する」ことの一例である。
==カラオケ装置1の動作について==
次に、図5を参照して本実施形態におけるカラオケ装置1の動作の具体例について述べる。図5は、カラオケ装置1の動作例を示すフローチャートである。本実施形態においては、複数の歌唱者が一の楽曲を代わる代わるカラオケ歌唱を行う。
歌唱者S1〜歌唱者S3は、リモコン装置50を介してカラオケ装置1にログインする(ログイン。ステップ10)。
いずれかの歌唱者は、リモコン装置50を介して楽曲Xを選曲する(楽曲の選曲。ステップ11)。また、いずれかの歌唱者は、リモコン装置1を介して、ログインした歌唱者同士で楽曲Xを代わる代わるカラオケ歌唱を行うモードを選択する(モード選択。ステップ12)。
音域特定部100は、ステップ11で選曲された楽曲Xについて、楽曲Xの所定区間毎の音域を特定する(音域の特定。ステップ13)。
歌唱者特定部200は、記憶部13から歌唱者S1〜歌唱者S3の音域を読み出す(歌唱者の音域を読み出す。ステップ14)。
歌唱者特定部200は、ステップ13で特定された所定区間毎の音域と、ステップ14で読み出した複数の歌唱者それぞれの音域とを比較する(音域の比較。ステップ15)。
そして、歌唱者特定部200は、所定区間毎に一の歌唱者をカラオケ歌唱に適した歌唱者として特定する(所定区間毎に歌唱者を特定。ステップ16)。
楽曲Xの所定区間全てに対してカラオケ歌唱に適した歌唱者が特定された場合(ステップ17でYの場合)、提示部300は、特定されたカラオケ歌唱に適した歌唱者を示す情報を提示する(特定された歌唱者の提示。ステップ18)。
このように、本実施形態に係るカラオケ装置1によれば、一の楽曲の所定区間毎の音域と、複数の歌唱者それぞれの音域とを比較することにより、所定区間毎にカラオケ歌唱に適した歌唱者を特定することができる。特定された歌唱者は、ある所定区間の音域全てを含む音域を有する歌唱者であったり、ある所定区間の音域の一部と重複する音域を有する歌唱者である。従って、それぞれの歌唱者は、自分の音域に合ったカラオケ歌唱が可能となる。すなわち、本実施形態に係るカラオケ装置1によれば、一の楽曲に対して複数の歌唱者でカラオケ歌唱を行う場合に、歌唱者それぞれがカラオケ歌唱を楽しむことを可能となる。
また、本実施形態に係るカラオケ装置1によれば、特定された歌唱者を示す情報を提示することにより、歌唱者は自己が歌唱する区間を容易に把握することができる。
更に、本実施形態に係るカラオケ装置1によれば、カラオケ歌唱する機会が歌唱者間で略均等となるように、カラオケ歌唱に適した歌唱者を特定することができる。従って、音域の広狭によらず、それぞれの歌唱者がカラオケ歌唱を楽しむことが可能となる。
<第2実施形態>
次に、図6〜図8Bを参照して、第2実施形態に係るカラオケ装置1について説明する。第1実施形態と同様の構成については詳細な説明を省略する。
楽曲の種類や歌唱者の音域によっては、ある所定区間における音域全てを含む音域を有する歌唱者(或いは一部が重複する音域を有する歌唱者)が存在しない場合もありうる。この場合、当該所定区間については、カラオケ歌唱に適した歌唱者を特定することができない。本実施形態では、このような場合であってもカラオケ歌唱に適した歌唱者を特定可能とする構成について述べる。
(ソフトウェア構成)
図6はカラオケ本体10のソフトウェア構成例を示す図である。カラオケ本体10は、音域特定部100、歌唱者特定部200、提示部300、及びキー変更部400を備える。音域特定部100、歌唱者特定部200、提示部300、キー変更部400は、CPU11aがメモリ11bに記憶されるプログラムを実行することにより実現される。
[キー変更部]
キー変更部400は、ある所定区間についてカラオケ歌唱に適した歌唱者を特定できない場合、当該ある所定区間の音域が複数の歌唱者のいずれかの音域と少なくとも重複するように、楽曲のキーを変更する。
ある所定区間についてカラオケ歌唱に適した歌唱者を特定できない場合とは、ある所定区間における音域全てを含む音域を有する歌唱者が存在しない場合、或いはある所定区間における音域の一部と重複する音域を有する歌唱者が存在しない場合の少なくとも一方の場合をいう。
たとえば、カラオケ装置1に歌唱者S1〜歌唱者S3(各歌唱者の音域は図2に示したものであるとする)がログインし、楽曲αを代わる代わる歌唱するモードを選択したとする。また、楽曲αの所定区間α1における音域が「最高音:hiF、最低音:hiD」であったとする。図7は、歌唱者S1〜歌唱者S3の音域を模式的に示した図である。図7から明らかなように、所定区間α1の音域全てを含む音域を有する歌唱者、及び所定区間α1の音域の一部と重複する音域を有する歌唱者のいずれも存在しない。
この場合、キー変更部400は、所定区間α1の音域全てが歌唱者S1〜歌唱者S3のいずれかの音域に含まれる(或いは、所定区間α1の音域の一部が歌唱者S1〜歌唱者S3のいずれかの音域と重複する)ように、楽曲全体のキー変更を行う。この際、キー変更部400は、キーの変更を極力小さくなるように調整する。たとえば、図7の例において、キー変更部400は、所定区間α1の音域が最高音:hiC、最低音:hiAとなるように、楽曲全体のキーの変更を行う。
一方、最も広い音域(上記例であれば歌唱者S1の音域)を基準としてキー変更を行った場合、他の歌唱者の音域が所定区間の音域に含まれない可能性もありうる。この場合、他の歌唱者が歌唱する機会が得られない可能性もある。
そこで、キー変更部400は、複数の歌唱者のうち、最も音域が狭い歌唱者の音域(上記例であれば歌唱者S3の音域)がある所定区間の音域と少なくとも重複するように楽曲のキーを変更することでもよい。
==カラオケ装置1の動作について==
次に、図8A及び図8Bを参照して本実施形態におけるカラオケ装置1の動作の具体例について述べる。図8A及び図8Bは、カラオケ装置1の動作例を示すフローチャートである。本実施形態においては、複数の歌唱者が一の楽曲αを代わる代わるカラオケ歌唱を行う。
歌唱者S1〜歌唱者S3は、リモコン装置50を介してカラオケ装置1にログインする(ログイン。ステップ20)。
いずれかの歌唱者は、リモコン装置50を介して楽曲αを選曲する(楽曲の選曲。ステップ21)。また、いずれかの歌唱者は、リモコン装置1を介して、ログインした歌唱者同士で楽曲αを代わる代わるカラオケ歌唱を行うモードを選択する(モード選択。ステップ22)。
音域特定部100は、ステップ21で選曲された楽曲αについて、楽曲αの所定区間毎の音域を特定する(音域の特定。ステップ23)。
歌唱者特定部200は、記憶部13から歌唱者S1〜歌唱者S3の音域を読み出す(歌唱者の音域を読み出す。ステップ24)。
歌唱者特定部200は、ステップ23で特定された所定区間毎の音域と、ステップ24で読み出した複数の歌唱者それぞれの音域とを比較する(音域の比較。ステップ25)。
ある所定区間の音域全てを含む音域を有する歌唱者或いは重複する音域を有する歌唱者がいる場合(ステップ26でYの場合)、歌唱者特定部200は、当該歌唱者をカラオケ歌唱に適した歌唱者として特定する(所定区間毎に歌唱者を特定。ステップ27)。
楽曲αの所定区間全てに対してカラオケ歌唱に適した歌唱者が特定された場合(ステップ28でYの場合)、提示部300は、特定されたカラオケ歌唱に適した歌唱者を示す情報を提示する(特定された歌唱者の提示。ステップ29)。
一方、ある所定区間の音域全てを含む音域を有する歌唱者或いは重複する音域を有する歌唱者がいない場合(ステップ26でNの場合)、キー変更部400は、ある所定区間の音域が複数の歌唱者のいずれかの音域と少なくとも重複するように、楽曲のキーを変更する(キー変更。ステップ30)。
音域特定部100は、ステップ30でキー変更された楽曲αについて、所定区間毎の音域を新たに特定する(音域の特定。ステップ31)。ここでは、キー変更により、所定区間全ての音域が歌唱者S1〜歌唱者S3のいずれかの音域に含まれるようになったとする。
歌唱者特定部200は、ステップ31で新たに特定された所定区間毎の音域と、ステップ24で読み出した複数の歌唱者それぞれの音域とを比較する(音域の比較。ステップ32)。
そして、歌唱者特定部200は、所定区間毎にカラオケ歌唱に適した歌唱者を特定する(所定区間毎に歌唱者を特定。ステップ33)。
その後、ステップ28同様、楽曲αの所定区間全てに対してカラオケ歌唱に適した歌唱者が特定された場合(ステップ34でYの場合)、提示部300は、特定されたカラオケ歌唱に適した歌唱者を示す情報を提示する。
このように、本実施形態に係るカラオケ装置1によれば、ある所定区間についてカラオケ歌唱に適した歌唱者を特定できない場合、当該ある所定区間の音域が複数の歌唱者のいずれかの音域と少なくとも重複するように、楽曲のキーを変更することができる。従って、歌唱者の音域の広狭に関わらず、所定区間毎にカラオケ歌唱に適した歌唱者を特定することができる。すなわち、本実施形態に係るカラオケ装置1によれば、一の楽曲に対して複数の歌唱者でカラオケ歌唱を行う場合に、楽曲のキーを変更することにより、歌唱者それぞれがカラオケ歌唱を楽しむことを可能とする。
また、本実施形態に係るカラオケ装置1によれば、複数の歌唱者のうち、最も音域が狭い歌唱者の音域がある所定区間の音域と少なくとも重複するように楽曲のキーを変更することができる。従って、音域が狭い歌唱者であっても、カラオケ歌唱を楽しむことができる。
<その他>
上記例では、歌唱者が任意の楽曲を選曲する例について述べたが、各歌唱者の音域に基づいて、特定の楽曲を推奨することも可能である。たとえば、カラオケ装置1は、歌唱者S1の歌唱履歴の中から、歌唱者S2及び歌唱者S3の音域よりも狭い音域のみを含む楽曲を抽出し、その楽曲を予約推奨楽曲として提示することも可能である。また、歌唱者S1の歌唱履歴と他の歌唱者の歌唱履歴とで共通する楽曲が存在する場合、当該共通する楽曲を予約推奨楽曲として提示することも可能である。
上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。上記の構成は、適宜組み合わせて実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 カラオケ装置(カラオケシステム)
10 カラオケ本体
11 制御部
13 記憶部
100 音域特定部
200 歌唱者特定部
300 提示部

Claims (7)

  1. 選曲された一の楽曲について、当該楽曲の所定区間毎の音域を特定する音域特定部と、
    特定された前記所定区間毎の音域と、複数の歌唱者それぞれの音域とを比較することにより、前記所定区間毎にカラオケ歌唱に適した歌唱者を特定する歌唱者特定部と、
    を有するカラオケ装置。
  2. 前記歌唱者特定部は、ある所定区間の音域全てを含む音域を有する歌唱者を、当該ある所定区間のカラオケ歌唱に適した歌唱者として特定することを特徴とする請求項1記載のカラオケ装置。
  3. 前記歌唱者特定部は、ある所定区間の音域の一部と重複する音域を有する歌唱者を、当該ある所定区間のカラオケ歌唱に適した歌唱者として特定することを特徴とする請求項1記載のカラオケ装置。
  4. ある所定区間について前記カラオケ歌唱に適した歌唱者を特定できない場合、当該ある所定区間の音域が前記複数の歌唱者のいずれかの音域と少なくとも重複するように、前記楽曲のキーを変更するキー変更部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
  5. 前記キー変更部は、前記複数の歌唱者のうち、最も音域が狭い歌唱者の音域が前記ある所定区間の音域と少なくとも重複するように前記楽曲のキーを変更することを特徴とする請求項4記載のカラオケ装置。
  6. 特定された前記カラオケ歌唱に適した歌唱者を示す情報を提示する提示部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
  7. 前記歌唱者特定部は、前記複数の歌唱者のカラオケ歌唱する機会が略均等となるように、前記カラオケ歌唱に適した歌唱者を特定することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
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