JP2018110571A - 魚釣用電動リール - Google Patents
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片手による操作性向上のため、回転操作部材をリール本体の左右の側板間の上部に配置したものが知られている。そして、このような魚釣用電動リールによれば、パーミングした状態(釣竿とリール本体と一緒に把持している状態)から親指だけを動かし、親指で回転操作部材を容易に操作できるようになっている。
たとえば、糸長計測情報には、スプールの回転数から導出した釣糸の繰り出し量や巻き取り量の情報が含まれる。
従来の魚釣用電動リールでは、リール本体の左右の側板間の上部に略箱形のケース本体が設けられ、その中に釣り情報装置の構成がまとめて格納されていた。
また、下記特許文献のケース本体は、後部に回転操作部材を回転自在に支持できるようになっている。
または、ケース本体内に、釣り情報装置のスイッチ(以下、機能スイッチという)及び制御基板が格納され、ケース本体の上下方向の厚みが大きくなる場合がある。
そして、これらが原因となって魚釣用電動リールのロープロ化(釣竿から径方向外側に突出する量の低減化)が妨げられていた。
以上から、一般的な両軸受型の魚釣用リールのようにパーミングし易い魚釣用電動リールの開発が望まれていた。
また、表示ケースに機能スイッチが設けられていないことから、パーミングしている場合に親指が機能スイッチに接触して誤操作する、ということを回避できる。
さらに、表示ケースに機能スイッチが設けられていないことから、比較的大きな表示部を用いることができ、デザイン性向上と見易さ向上も図ることができる。
また、前記構成によれば、機能スイッチが側板の側面側に配置されるため、実釣り時に魚釣用リールを引っ繰り返した状態で地面等に置いたとしても機能スイッチが誤って押圧されることがなく、誤操作を防止できる。
よって、スプールの糸巻き胴部よりも回転操作部材の回転軸が前側にある第2発明によれば、回転操作部材を従来よりも低くなるように配置できる。この結果、回転操作部材による上方への突出量が低減でき、魚釣用リールのロープロ化を達成できる。
また、表示部が表示ケースに設けられているため、釣り人は、表示部の表示内容を視認し易い。
また、表示ケースに機能スイッチが設けられていないことから、パーミングする場合、親指が機能スイッチに接触して誤操作する、ということを回避できる。
さらに、表示ケースに機能スイッチが設けられていないことから、比較的大きな表示部を用いることができ、デザイン性向上と見易さ向上も図ることができる。
また、以下の説明において、「前後」「左右」を言うときは、図1に示した方向を基準とし、「上下」を言うときは、図2に示した方向を基準とする。また、同一の要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
本実施形態のモータ12及びジョグダイヤル13は公知であるため、詳細な説明は省略する。
なお、側板2は、フレーム4とサイドプレート5とにより構成される。
2つの支柱3,3のそれぞれは、互いに前後方向に離間し、前後方向に延在する竿取付部3aと一体に形成されている。
特に図示しないが、支柱3の両端には、左右のフレーム4,4を貫通するねじが螺合し、支柱3と左右のフレーム4,4とが一体化されている。なお、本発明において、支柱3と左右のフレーム4,4とが金型で一体成形されたものを用いてもよい。
なお、図3に示すように、竿取付部3aが釣竿200のリールシート201に取り付けられると、魚釣用電動リール100は、釣竿200の上側に配置される。
図2に示すように、左右のフレーム4,4間の空間には、後側から順に、クラッチレバー10,スプール軸11、モータケース12a、レベルワインド機構14が設けられている。
また、スプール軸11に支持されるスプール9は、略円筒状を呈し釣糸が巻回される糸巻き胴部9aと、糸巻き胴部9aの両端に設けられた左右のフランジ部9bと、糸巻き胴部9aの内周面から径方向内側に張り出してスプール軸11に回り止め嵌合する内筒部9cと、を備えている。
また、スプール9は、左右のフレーム4,4間の空間において、前後方向の後寄りに配置されている。このため、左右の側板2,2間に形成される空間において、後側の大部分はスプール9により占有されている。
モータケース12aは、左右のフレーム4,4に一体に形成されている。
また、モータケース12aは、左右のフレーム4,4間の空間において、スプール9の前側であって上下方向の下寄りに配置されている。このため、モータケース12aの上方には、釣糸が通過可能な空間S1が形成されている。
なお、本実施形態において、図2に示すように、モータケース12aの上方の空間S1は、比較的大きく形成されている。このため、スプール9の糸巻き胴部9aが小径であっても、モータケース12aの上方の空間S1に釣糸を通すことができる。
釣糸案内体15には、内部を釣糸が通る環状の案内部15aが形成されている。
この案内部15aは、モータケース12aよりも上方に位置し、スプール9の糸巻き胴部9aに巻回されている釣糸がモータケース12aの上部を通過するようにガイドしている(図2の破線Aと破線Bとの間の領域S2を参照)。
よって、左右のフレーム4,4間の空間において、図2の破線Aと破線Bとの間の領域S2は、釣糸が通過するための領域として確保されている。
サイドプレート5は、左右方向内側に向って開口する箱状(有底筒状)の部品であり、フレーム4に図示しないねじにより固定され、フレーム4と一体になっている。よって、フレーム4とサイドプレート5とにより構成される側板2は、内部空間を有している。
以下、サイドプレート5において、フレーム4の左右方向の外側に離間し、フレーム4に対向する板状の壁部を対向壁部6と称する。
なお、本発明は、モータ12により生成された駆動力を減速してスプール軸11に伝達する公知の減速機構を一方の右側板2内に設けて構成してもよい。
右側のサイドプレート5において、対向壁部6の右面(外面)6aは、右側の側板2の右側面を構成している。
よって、対向壁部6の右面(外面)6aの後側は、実釣時に釣り人がパーミングした場合、掌が当てられるようになっている。
また、右側のサイドプレート5において、対向壁部6の右面(外面)6aの中央部には、左側に向って窪む凹部6bが形成されている。
なお、上記した凹部6bについては後述する。
そのほか、右側のサイドプレート5の前側の下部には、モータ12に電力を供給するための給電部16が設けられている。
なお、ケース本体20は、図示しないねじにより左右のフレーム4,4の上部に固定されている。また、一対の水平部21,21は、特許請求の範囲に記載される一対の延出部に相当する。
また、水平部21は、平面視でスプール9の側方に位置し、サミングし易くなっている。つまり、釣糸放出時、水平部21に載せている親指を左右の側板2,2間に進入させて、糸巻き胴部9aに巻回される釣糸又はフランジ部9bに触れる動作を、スムーズに行うことができる。
つまり、一対の水平部21,21は、ジョグダイヤル13がスプール9と上下方向に重なり合わないようにジョグダイヤル13を支持している。
また、一対の水平部21,21は、ジョグダイヤル13の外周面の最下端13bが、スプール9のフランジ部9bの最上端(破線D2参照)よりも低くなるように支持している。
この結果、ジョグダイヤル13は、スプール9に接触することなく、左右の側板2,2から上方に突出する量が低減するように低く抑えられている。
なお、左右の側板2,2から上方に突出する量が低減するために、ジョグダイヤル13を小径とする方法も考えられるが、ジョグダイヤル13を小径とすると操作性が悪くなるおそれがある。よって、実施形態によれば、大径に形成されたジョグダイヤル13を用いることができ、魚釣り操作性を好適に確保している。
なお、本実施形態のジョグダイヤル13は、領域S2よりも上方に位置するため、釣糸が接触しないようになっている。
表示ケース22は、上方に開口する箱状(有底筒状)であり、上方から視て、矩形状を呈している。表示ケース22内には、後述する液晶表示部32が格納され、表示ケース22の開口部22aから液晶表示部の表示内容が視認可能になっている。
また、表示ケース22の開口部22aは、ガラス等の透明部材22bがシールされて嵌め込まれており、液晶表示部32の防水が図られている。
また、フロントカバー24には、上方に延びてケース本体20と連結するための一対の連結部24a,24aが形成されており、フロントカバー24とケース本体20とが一体的に当接連結されている。
よって、表示ケース22と、一対の連結部24a,24aと、フロントカバー24とにより囲まれた開口部25は、釣り糸が挿通するための空間となっている。
また、液晶表示部32及び機能スイッチ33は、配線を介して制御基板31と電気的に接続している。
なお、図面では、液晶表示部32と制御基板31とを接続する配線35(図3参照)を図示し、機能スイッチ33と制御基板31とを接続する配線の図を省略している。
また、機能スイッチ33及び制御基板31は、ハンドル8が設けられていない右側の側板2に配設及び収容されており、表示ケース22に収容されず、液晶表示部32と分離配置されている。
このため、表示ケース22は、液晶表示部32のみを収容できる大きさに形成されており、機能スイッチ33や制御基板31を配設、収容する従来の表示ケースよりも上下方向に肉薄化されている。
なお、図1に示すように、凹部6bの窪み量は、機能スイッチ33の突出量よりも大きく、機能スイッチ33が右側面6aよりも右側に突出しないように配置することが誤操作防止及び握持保持性向上の面より好ましい。
よって、機能スイッチ33は、図3、図4に示すように、例えば、ハンドル8が設けられていない側(右側)の側板2の上面に載せられる親指から離間し、誤操作を確実に防止できる。
また、図3に示すように、凹部6bは、右側面6aの中央部に形成されており、パーミングしている右手の掌が当たらない部位に形成されている。このため、誤操作をより確実に防止できる。
また、機能スイッチ33は、リール本体1の上面側ではなく、側面側(側板2の右面6a)に設けられているため、実釣り時に魚釣用リール100を引っ繰り返した状態で地面等に置いたとしても、機能スイッチ33が誤って押圧されることがなく、誤操作を防止できる。
例えば、ジョグダイヤル(回転操作部材)13を低く抑える場合、ジョグダイヤル13の配置する位置は、実施形態の例に限定されない。
詳細に説明すると、スプール9の外形は軸方向から視て円形を成し、スプール9の回転軸から前方に向うほど、スプール9の占有空間の高さが次第に低くなる。つまり、スプール9に干渉することなくジョグダイヤル13を配置できるスペースが下方に次第に拡大している。
よって、少なくともジョグダイヤル13の中心軸O1がスプール9の糸巻き胴部9aの最前端(図2の破線D3参照)よりも前方に位置するように配置すれば、従来よりもジョグダイヤル13の位置を低くでき、魚釣用電動リール100のロープロ化を図ることができる。
このため、実施形態において、ジョグダイヤル13の外周面の最後端13aを、スプール9のフランジ部9bの外径の最前端(図2の破線D1参照)よりも、前方に配置されているが、本発明はこれに限定されるものではない。
たとえば、ジョグダイヤル(回転操作部材)13のみを低く抑える場合には、表示ケース22に、制御基板31や機能スイッチ33を格納してもよい。
2 側板
4 フレーム
5 サイドプレート(カバー部材)
6a 右側面
6b 凹部
8 ハンドル
9 スプール
9a 糸巻き胴部
9b フランジ部
10 クラッチ
11 スプール軸
12 モータ
12a モータケース
13 ジョグダイヤル(回転操作部材)
14 レベルワインド機構
15 釣糸案内体
20 ケース本体
21 水平部(延出部)
22 表示ケース
24 フロントカバー
25 開口部
30 糸長計測装置(釣り情報装置)
31 制御基板
32 液晶表示部(表示部)
33 機能スイッチ
100 魚釣用電動リール
200 釣竿
201 リールシート
Claims (8)
- 左右の側板と、前記左右の側板間の上部に介在する表示ケースと、を有するリール本体部と、
前記左右の側板に回転自在に配置されたスプールと、
前記スプールが回転する駆動力を生成するモータと、
前記左右の側板間の上部であって前記表示ケースの後方に配置され、前記モータの出力を調整するための回転操作部材と、
表示部及び機能スイッチを有する釣り情報装置と、
を備え、
前記表示部は、前記表示ケースに設けられ、
前記機能スイッチは、前記左右の側板の少なくとも一方に設けられていることを特徴とする魚釣用電動リール。 - 前記機能スイッチは、前記側板に形成された凹部内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用電動リール。
- 前記凹部は、前記左右の側板のうち、ハンドルが設けられた側板とは反対側の側板に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の魚釣用電動リール。
- 前記側板は、少なくとも側面と上面とを備え、
前記凹部は、前記側面に形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の魚釣用電動リール。 - 前記釣り情報装置の制御基板は、前記左右の側板のうち、少なくとも一方に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4に記載の魚釣用電動リール。
- 左右の側板と、前記左右の側板間の上部に介在する表示ケースと、を有するリール本体部と、
前記左右の側板に回転自在に配置されたスプールと、
前記スプールが回転する駆動力を生成するモータと、
前記左右の側板間の上部であって前記表示ケースの後方に配置され、前記モータの出力を調整するための回転操作部材と、
前記表示ケース内に設けられた表示部を有する釣り情報装置と、
を備え、
前記回転操作部材の中心軸は、前記スプールの糸巻胴部において最も前方に位置する最前端よりも前方に位置していることを特徴とする魚釣用電動リール。 - 前記釣り情報装置の機能スイッチは、前記左右の側板の少なくとも一方に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の魚釣用電動リール。
- 前記表示ケースの後方には、後方に延出して前記回転操作部材の両端を回転自在に支持する一対の延出部が形成され、
前記一対の延出部の上面には、親指を載置可能な載置面が形成されていることを特徴とする請求項5又は請求項7に記載の魚釣用電動リール。
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- 2017-01-13 JP JP2017004697A patent/JP6792461B2/ja active Active
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