JP2018110200A - 熱輸送装置、およびプロジェクター - Google Patents

熱輸送装置、およびプロジェクター Download PDF

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Abstract

【課題】外部から受熱した熱に対応して熱移動を速やかに開始可能な熱輸送装置を提供する。
【解決手段】光源装置10からの熱を受熱して作動液を気化させる蒸発部51と、蒸発部51で気化された気体が流通する蒸気管531を有する蒸気流通部53と、蒸気管531によって導かれた気体を作動液に液化する凝縮部52と、凝縮部52で液化された作動液を蒸発部51に導く液管54と、を備え、蒸発部51は、毛細管現象によって作動液が浸透する多孔質体511と、光源装置10からの熱を受熱し、多孔質体511を収容する収容部512と、を備え、蒸気流通部53は、断熱性を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱輸送装置、およびプロジェクターに関する。
従来、光源装置および光変調装置を備え、スクリーン等の投写面に画像を投写するプロジェクターが知られている。近年、長期に亘ってより明るい画像を投写できるプロジェクターが求められ、半導体レーザー等の発光素子を用いた光源装置を備えたプロジェクターが知られている。この光源装置は、発光に伴って顕著に発熱するので、効率的な冷却が求められている。そこで、この光源装置を効率よく冷却するための装置として、作動流体を利用した装置が考えられる(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の装置(ループ型ヒートパイプ)は、蒸発器、蒸気管、凝縮器、液だめパイプ、および液管を備え、これらの部材がループ状に連結され、内部に作動流体が封入されている。また、このループ型ヒートパイプは、重力方向に、上から凝縮器、液だめパイプ、蒸発器の順に配置されている。そして、このループ型ヒートパイプは、半導体素子(冷却対象)から蒸発器に伝わった熱による蒸発部での作動流体の蒸発、および凝縮器での液化により、作動流体を循環させ、半導体素子を冷却するように構成されている。
特開2001−66080号公報
しかしながら、特許文献1に記載のループ型ヒートパイプでは、作動流体が循環する動作が停止されていた状態(半導体素子が駆動されていない状態)から、蒸発器内の作動流体が蒸発するような熱を受熱した場合(半導体素子が駆動された場合)に、この蒸発した作動流体(気体)が効率良く凝縮部に流れることが難しいことが考えられる。すなわち、動作が停止されていた状態では、蒸気管の温度が低いため、蒸発部から流入する気体が流通可能な温度に達するまでに長時間を要することや、蒸気管内で気体が凝縮されてしまう恐れがある。すなわち、冷却対象の起動からループ型ヒートパイプの動作開始までに長時間を要する恐れがある。ループ型ヒートパイプの動作開始までに長時間を要すると、冷却対象の冷却開始が遅れるため、冷却対象の温度上昇が顕著となり、冷却対象が劣化する恐れがある。
また、特許文献1に記載のループ型ヒートパイプは、各構成要素の上下方向における位置関係に制約があるため、姿勢によっては、蒸発器内の作動流体が不足した状態が考えられる。蒸発器内の作動流体が不足すると、ループ型ヒートパイプが動作しないという課題もある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る熱輸送装置は、作動液によって熱輸送する熱輸送装置であって、外部からの熱を受熱して前記作動液を気化させ、気体を生成する蒸発部と、前記気体が流通する蒸気管を有する蒸気流通部と、前記蒸気管によって導かれた前記気体を前記作動液に液化する凝縮部と、前記凝縮部で液化された前記作動液を前記蒸発部に導く液管と、を備え、前記蒸発部は、毛細管現象によって前記作動液が浸透する多孔質体と、前記多孔質体を収容する収容部と、を備え、前記収容部および前記蒸気流通部の少なくとも一方は、断熱性を有していることを特徴とする。
この構成によれば、作動液が浸透する多孔質体を有する蒸発部、蒸気管を有する蒸気流通部、凝縮部、および液管で、作動液を用いたループ型のヒートパイプシステムが構成される。これによって、このシステム内の作動液の気化および液化によって、蒸発部(収容部)に接続された発熱部材の熱を凝縮部に移動させ、この発熱部材を冷却する熱の循環システムを構成することができる。
また、収容部および蒸気流通部の少なくとも一方が断熱性を有しているので、蒸発部で気化された気体の熱が収容部や蒸気流通部の外部に放出されることが抑制される。これによって、蒸発部が受熱した熱に対応して、収容部や蒸気管の温度が速やかに上昇するので、凝縮部に向かう途中で、気体が凝縮されることが抑制される。よって、熱輸送装置は、蒸発部で気化された気体が効率良く凝縮部に流れ、熱の循環システムの速やかな動作開始が可能となる。よって、蒸発部に接続された発熱部材の発熱に応じて、発熱部材の冷却を速やかに開始可能とする熱輸送装置の提供が可能となる。
[適用例2]上記適用例に係る熱輸送装置において、前記蒸気管は、断熱性を有する部材で形成されていることが好ましい。
この構成によれば、蒸気管は、断熱性を有する部材(例えば、合成樹脂等の材料)で形成されているので、少ない部品点数で断熱性を有する蒸気流通部を構成することができる。よって、簡単な構造で、蒸発部に接続された発熱部材の発熱に応じて、速やかに動作を開始する熱輸送装置の提供が可能となる。
また、柔軟性を有する合成樹脂で蒸気管を形成することで、蒸気管の配置自由度が高まるので、熱輸送装置を搭載する機器への、この熱輸送装置の効率的な配置が可能となる。
[適用例3]上記適用例に係る熱輸送装置において、前記蒸気流通部は、前記蒸気管の外周の少なくとも一部を囲む断熱部材を備えていることが好ましい。
この構成によれば、蒸気管が断熱部材で囲まれているので、蒸気管の材質が制約されることなく断熱性を有する蒸気流通部を構成することができる。よって、蒸気管の材質の選択の自由度を高めつつ、発熱部材の冷却を速やかに開始する熱輸送装置の提供が可能となる。
また、断熱性を有する部材で蒸気管を形成することで、さらに蒸気流通部の断熱性を高めることが可能となり、動作開始がさらに速やかな熱輸送装置の提供が可能となる。
[適用例4]本適用例に係る熱輸送装置は、作動液を有する熱輸送装置であって、外部からの熱を受熱して前記作動液を気化させる蒸発部と、前記蒸発部で気化された気体が流通する蒸気管と、前記蒸気管によって導かれた気体を前記作動液に液化する凝縮部と、前記凝縮部で液化された前記作動液を前記蒸発部に導く液管と、前記蒸気管を加熱する発熱部と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、蒸発部が受熱を開始した際等に、蒸気管を加熱することが可能となるので、蒸発部で気化された気体が蒸気管内で凝縮されることがさらに抑制される。よって、蒸発部に接続された発熱部材の発熱に応じて、さらに速やかに動作を開始する熱輸送装置の提供が可能となる。
また、蒸気部が受熱する前に、蒸気管内に作動液が残っている場合があったとしても、発熱部による加熱によってこの作動液を移動させ、熱の循環システムが動作する状態に移行させることが可能となる。特に、作動液が残り易い個所近傍に発熱部を設けることで、効率良く作動液を移動させることが可能となる。
したがって、蒸発部に接続された発熱部材の熱に応じて、発熱部材の冷却をさらに速やかに開始する熱輸送装置の提供が可能となる。
[適用例5]本適用例に係る熱輸送装置は、作動液を有する熱輸送装置であって、外部からの熱を受熱して前記作動液を気化させる蒸発部と、前記蒸発部で気化された気体が流通する蒸気管と、前記蒸気管によって導かれた気体を前記作動液に液化する凝縮部と、前記凝縮部で液化された前記作動液を前記蒸発部に導く液管と、前記液管を加熱する発熱部と、を備えることを特徴とする。
熱輸送装置は、熱移動の動作が行われていない場合、姿勢によっては、蒸発部内の作動液の量が不足する状態が考えられる。
この構成によれば、蒸発部内の作動液の量が不足した状態であっても、発熱部による液管の加熱により、液管内の作動液を蒸発部内に流動させることが可能となる。よって、様々な姿勢で動作が停止されていても、蒸発部に接続された発熱部材の熱に応じて、確実に動作し、発熱部材を冷却する熱輸送装置の提供が可能となる。
[適用例6]本適用例に係るプロジェクターは、光源装置と、前記光源装置から射出された光を変調する光変調装置と、前記光変調装置で変調された光を投写する投写光学装置と、上記のいずれか一項に記載の熱輸送装置と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、例えば、光源装置の熱が熱輸送装置の蒸発部に伝わるように構成することで、光源装置は、プロジェクターの起動後、発熱に応じて速やかに熱輸送装置によって冷却される。よって、光源装置は、駆動された初期の段階から劣化につながる温度上昇が抑制される。したがって、長期に亘って明るい画像を安定して投写するプロジェクターの提供が可能となる。
第1実施形態のプロジェクターの主な構成を示す模式図。 第2実施形態の熱輸送装置の主な構成示す模式的。 第3実施形態の熱輸送装置の主な構成示す模式的。 変形例3の発熱部を説明するための模式図。
(第1実施形態)
以下、本実施形態に係るプロジェクターについて、図面を参照して説明する。
本実施形態のプロジェクターは、光源から射出された光を画像情報に応じて変調し、変調した光をスクリーン等の投写面に拡大投写する。なお、以下に示す各図においては、各構成要素を図面上で認識され得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法や比率を実際のものとは適宜異ならせてある。
〔プロジェクターの主な構成〕
図1は、本実施形態のプロジェクター1の主な構成を示す模式図である。
プロジェクター1は、図1に示すように、外装を構成する外装筐体2、光源装置10を有する光学ユニット3、冷却装置4、および図示しない制御部や、電源装置等を備えている。
光学ユニット3は、図1に示すように、照明装置100、色分離光学系200、光変調装置としての液晶ライトバルブ400R,400G,400B、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム500、および投写光学装置600を備える。
照明装置100は、光源装置10、集光光学系20、蛍光体42を有する波長変換装置40、コリメート光学系60、レンズアレイ120,130、偏光変換素子140、および重畳レンズ150を備えている。
光源装置10は、基材11、基材11に配置された複数の発光素子12を備える。
基材11は、銅やコバール等の材料で形成されている。
発光素子12は、半導体レーザーであり、蛍光体42を励起させる青色光(例えば、発光強度のピークが約445nmの光)を射出する。
集光光学系20は、各発光素子12の光射出側にそれぞれ配置された複数の第1レンズ22、および複数の第1レンズ22を介した光が入射する第2レンズ24を備えている。集光光学系20は、光源装置10から射出された光を蛍光体42に集光する。
波長変換装置40は、円板41、円板41上の円周方向に設けられた蛍光体42、および円板41を回転させるモーター43を備える。
円板41は、発光素子12から射出された光を透過する部材、例えば、石英ガラス、水晶や、サファイア等により形成されている。
蛍光体42は、円板41の集光光学系20とは反対側に設けられ、集光光学系20により集光された光の焦点位置に設けられている。蛍光体42は、光源装置10から射出された光(青色光)の一部を透過させるとともに、残部を吸収し黄色光(例えば、発光強度のピークが約550nmの光)を発する。蛍光体42から発せられる光は、青色光と黄色光とが合成された白色光を成している。
モーター43は、円板41を回転させ、光源装置10から射出された光が蛍光体42上の同一か所に連続して照射されないように構成されている。これによって、蛍光体42および円板41の劣化が抑制されている。
コリメート光学系60は、蛍光体42から発せられる光の広がりを抑える第1レンズ62と、第1レンズ62から入射される光を平行化する第2レンズ64とを備え、全体として蛍光体42から射出された光を平行化する。
レンズアレイ120は、小レンズ122がマトリクス状に配列された構成を有しており、コリメート光学系60から射出された光を複数の部分光に分割する。レンズアレイ130は、レンズアレイ120と略同様の構成の小レンズ132を有しており、重畳レンズ150とともに、複数の部分光を液晶ライトバルブ400R,400G,400Bに略重畳させる。偏光変換素子140は、レンズアレイ130から射出された非偏光を液晶ライトバルブ400R,400G,400Bで利用可能な直線偏光に変換する。
色分離光学系200は、ダイクロイックミラー210,220、ミラー230,240,250、フィールドレンズ300R,300G,300B、リレーレンズ260,270を備える。色分離光学系200は、照明装置100から射出された光Lを赤色光(R光)、緑色光(G光)、青色光(B光)に分離し、各色光用の液晶ライトバルブ400R,400G,400Bに導く。
液晶ライトバルブ400R,400G,400Bは、例えば透過型液晶ライトバルブであり、図示しないケーブルを介して制御部に接続されている。液晶ライトバルブ400R,400G,400Bは、供給された画像信号に基づいて、色分離光学系200から射出された各色光を変調し、各色の画像光を形成する。
クロスダイクロイックプリズム500は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、誘電体多層膜が形成されている。クロスダイクロイックプリズム500は、液晶ライトバルブ400R,400Bそれぞれにて変調されたR光およびB光を反射し、液晶ライトバルブ400Gにて変調されたG光を透過して、3色の画像光を合成する。
投写光学装置600は、複数のレンズ(図示省略)を有して構成され、クロスダイクロイックプリズム500にて合成された光を投写面SCR上に拡大投写する。
本実施形態の光学ユニット3は、光源装置10が射出する光の方向と、投写光学装置600が射出する光の方向とが同一側となるように構成されている。
冷却装置4は、図1に示すように、作動液を有する熱輸送装置5、および送風ファン5Fを備え、光源装置10を冷却する。
熱輸送装置5は、蒸発部51、蒸気流通部53、凝縮部52、および液管54を備え、作動液を用いた熱の循環システム(いわゆるループ型のヒートパイプシステム)を構成する。熱輸送装置5は、蒸発部51が光源装置10に接続され、光源装置10の熱を凝縮部52に移動させ、光源装置10を冷却する。
送風ファン5Fは、凝縮部52に冷却空気を送風し、蒸発部51から凝縮部52に伝わった熱の放熱を促進させる。
〔熱輸送装置の構成〕
ここで、熱輸送装置5について詳細に説明する。
熱輸送装置5は、前述したように、作動液、蒸発部51、蒸気流通部53、凝縮部52、および液管54を備えている(図1参照)。
作動液として水等が用いられ、この作動液は、熱輸送装置5における環状の流路内が脱気された後、この流路内に封入されている。
蒸発部51は、毛細管現象によって作動液が浸透する多孔質体511、および多孔質体511を収容する収容部512を備え、光源装置10の熱を受熱して作動液を気化させ、気体を生成する。
多孔質体511は、セラミックや焼結金属等を原料とした材料、あるいはポリエチレン樹脂などの高分子材料を原料とした材料で形成され、毛細管現象によって作動液が浸透する微小な孔を複数有している。
収容部512は、例えば、鉄、銅、アルミニウム、あるいはこれらの材料を含む金属で形成されている。収容部512は、多孔質体511を収容する本体部、気体が流出する流出口、および作動液が流入する流入口を有している。収容部512は、本体部が光源装置10の基材11に接続されて配置されている。すなわち、収容部512は、光源装置10の熱を受熱する。
蒸気流通部53は、蒸発部51で気化された気体が流通する蒸気管531、および断熱部材532を備えている。
蒸気管531は、鉄、銅、ステンレス等の金属で形成され、収容部512の流出口と、凝縮部52の後述する流体管521とに接続されている。そして、蒸気管531は、蒸発部51で気化された気体を凝縮部52に導く。
断熱部材532は、例えば、ゴムや樹脂を含む材料、グラスウールやポリエステル等の繊維系の材料や、ウレタンフォーム等の発泡系の材料で形成され、図1に示すように、蒸気管531の外周の少なくとも一部を囲んで配置されている。このように、蒸気流通部53は、断熱性を有している。なお、蒸気管531の全てを囲むように断熱部材532を構成してもよい。
凝縮部52は、鉄、アルミニウム、銅等の金属で形成され、流体管521、および流体管521の外側に設けられたフィン部522を備えている。そして、凝縮部52は、蒸気管531から流入した気体を作動液に液化する。
液管54は、鉄、銅、ステンレス等の金属で形成され、凝縮部52の流体管521と、収容部512の流入口とに接続されている。そして、液管54は、凝縮部52で液化された作動液を蒸発部51に導く。
〔熱輸送装置の動作〕
プロジェクター1が起動されて光源装置10が駆動すると、発光素子12の発光に伴う熱は、基材11および収容部512を介して多孔質体511に伝わる。その結果、多孔質体511に浸透している作動液は、加熱されて気化する。この気化された気体は、蒸気管531を介して凝縮部52に流れる。また、蒸気管531は、断熱部材532に囲まれているので、蒸発部51で気化された気体の熱が蒸気管531の外部に放出されることが抑制される。これによって、蒸気管531の温度がより早く上昇するので、蒸発部51で気化された気体は、凝縮部52に向かう途中での凝縮が抑制され、効率良く凝縮部52に向かう。
凝縮部52に流入した気体は、この凝縮部52で、フィン部522および送風ファン5Fから送風される空気で冷却され、作動液に液化される。そして、凝縮部52で液化された作動液は、液管54を通って蒸発部51に流れる。
このように、熱輸送装置5は、蒸発部51で気化された気体が凝縮部52に向かう途中で凝縮することが抑制されて凝縮部52に流れるので、光源装置10の発熱に応じて熱が循環する動作の速やかな開始が可能となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)熱輸送装置5は、光源装置10の発熱に応じて熱の循環システムの速やかな動作開始が可能なので、光源装置10が駆動された初期の段階からこの光源装置10の温度上昇を抑制することが可能となる。よって、光源装置10は、温度上昇が抑えられ、熱による劣化が抑制される。
(2)蒸気管531が断熱部材532で囲まれているので、蒸気管531の材質が制約されることなく断熱性を有する蒸気流通部53を構成することができる。よって、蒸気管531の材質の選択の自由度を高めつつ、光源装置10の発熱に応じて速やかに動作を開始する熱輸送装置5の提供が可能となる。
(3)プロジェクター1は、光源装置10が駆動された初期の段階から熱輸送装置5によって冷却されるので、長期に亘って明るい画像を安定して投写することが可能となる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態に係る熱輸送装置7について、図面を参照して説明する。以下の説明では、第1実施形態と同様の構成要素には、同一符号を付し、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図2は、本実施形態の熱輸送装置7の主な構成示す模式的である。
本実施形態の熱輸送装置7は、図2に示すように、第1実施形態の熱輸送装置5が備える蒸気流通部53とは異なる蒸気流通部71を備えている。蒸気流通部71は、蒸気流通部53における断熱部材532を有さず、蒸気流通部53における蒸気管531とは異なる蒸気管711を備えている。
蒸気管711は、断熱性を有する部材、例えば、フッ素系樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート等の合成樹脂等で形成されている。すなわち、蒸気流通部71は、断熱性を有し、蒸発部51から流入する気体の熱が蒸気管711の外部に放出されることが抑制されるように構成されている。
熱輸送装置7は、蒸気流通部71が断熱性を有していることにより、第1実施形態の熱輸送装置5と同様に動作する。すなわち、熱輸送装置7は、光源装置10の発熱に応じて速やかな動作開始が可能に構成されている。
以上述べたように、本実施形態の熱輸送装置7によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)熱輸送装置7は、蒸気流通部71が合成樹脂製の蒸気管711を備え、少ない部品点数で断熱性を有して構成されている。これによって、簡素な構造で、光源装置10の発熱に応じて速やかに動作を開始する熱輸送装置7の提供が可能となる。
(2)柔軟性を有する合成樹脂で蒸気管711を形成することで、蒸気管711の配置自由度が高まるので、プロジェクター1内の熱輸送装置7の効率的な配置が可能となる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態に係る熱輸送装置8について、図面を参照して説明する。以下の説明では、第1実施形態と同様の構成要素には、同一符号を付し、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図3は、本実施形態の熱輸送装置8の主な構成示す模式的である。
本実施形態の熱輸送装置8は、図3に示すように、蒸発部51、蒸気管531、凝縮部52、および液管54に加え、発熱部81を備えている。
発熱部81は、電力が供給されることで発熱する抵抗体を備え、蒸気管531の外側の一部を囲むように取り付けられている。発熱部81は、熱輸送装置8が搭載されたプロジェクターの電源装置(図示省略)から電力が供給され、蒸気管531を加熱する。また、発熱部81は、プロジェクターの起動から所定の時間、電力が供給される。
プロジェクターが起動されると、発熱部81に電力が供給され、蒸気管531は、発熱部81に加熱されて温度が高められる。光源装置10の発熱に応じて蒸発部51で気化された気体は、この温度が高められた蒸気管531内を流通するので、蒸気管531内での凝縮がさらに抑制されて効率良く凝縮部52に向かい、熱輸送装置8における熱が循環する動作が行われる。すなわち、熱輸送装置8は、光源装置10の発熱に応じてさらに速やかな動作開始が可能となる。
また、プロジェクターの動作停止後等で、蒸気管531内に作動液が残っている状態があったとしても、プロジェクターの起動に伴う発熱部81による蒸気管531の加熱によって、この作動液を移動させることが可能となる。
以上述べたように、本実施形態の熱輸送装置8によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)熱輸送装置8は、蒸気管531を加熱する発熱部81を備え、光源装置10の発熱に応じてさらに速やかな動作開始が可能なので、光源装置10の熱による劣化がさらに抑制される。
(2)蒸気管531内に作動液が残っている場合があったとしても、発熱部81による加熱によってこの作動液を移動させることが可能なので、プロジェクターの動作停止後、再び、プロジェクターが使用される場合等であっても、熱輸送装置8は、光源装置10の発熱に応じて速やかな動作開始が可能となる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
第1実施形態、第2実施形態の熱輸送装置5,7は、蒸気流通部53,71が断熱性を有して構成されているが、蒸発部51の収容部512が断熱性を有するように構成してもよい。また、蒸気流通部53,71、および収容部512が断熱性を有するように構成してもよい。
(変形例2)
断熱性を有する蒸気管(第2実施形態の蒸気管711)と、この蒸気管の外周の少なくとも一部を囲む断熱部材(第1実施形態の断熱部材532)とを備えた蒸気流通部を構成してもよい。
(変形例3)
第3実施形態の熱輸送装置8は、発熱部81が蒸気管531の外側に配置されているが、図4に示すように、蒸気管90の内部に配置された発熱部82を備えた構成であってもよい。
図4は、この変形例の発熱部82を説明するための模式図である。
図4に示すように、発熱部82は、円筒状に形成され、円筒状の蒸気管90の内面に取り付けられている。そして、発熱部82は、図示しないケーブル等を介して電力が供給される。なお、この蒸気管90は、金属製であっても合成樹脂等の断熱性を有する部材であってもよい。
(変形例4)
第3実施形態では、プロジェクターの起動から所定の時間、発熱部81が発熱するように構成されているが、この構成に限らない。例えば、作動液が流動しているか否かを検出する検出部を備え、この検出部の結果に対応して発熱部81のON/OFFが切り換えられる構成であってもよい。すなわち、プロジェクターの起動後、作動液が流動していないことが検知されると、発熱部81がON(発熱状態)となり、作動液が流動していることが検知されると、発熱部81がOFF(発熱停止状態)となるように構成してもよい。
(変形例5)
第3実施形態の熱輸送装置8は、蒸気管531を加熱する発熱部81を備えているが、液管54を加熱する発熱部を備えた熱輸送装置を構成してもよい。
この構成によれば、停止状態で、蒸発部内の作動液の量が不足するような状態から起動されても、発熱部による液管54の加熱により、液管54内の作動液を蒸発部51内に流動させることが可能となる。よって、様々な姿勢で停止されていても、確実に動作する熱輸送装置の提供が可能となる。
また、蒸気管531、液管54それぞれを加熱する発熱部を備えた熱輸送装置を構成してもよい。
(変形例6)
前記実施形態の熱輸送装置5,7,8において、液管54と蒸発部51との間に、作動液を貯留するタンクを備えた熱輸送装置を構成してもよい。
(変形例7)
前記実施形態のプロジェクター1は、光変調装置として透過型の液晶ライトバルブ400R,400G,400Bを用いているが、反射型の液晶ライトバルブを用いたものであってもよい。また、光変調装置としてマイクロミラー型の光変調装置、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)等を利用したものであってもよい。
(変形例8)
前記実施形態の光変調装置は、R光、G光、およびB光に対応する3つの光変調装置を用いるいわゆる3板方式を採用しているが、これに限らず、単板方式を採用してもよく、あるいは、2つまたは4つ以上の光変調装置を備えるプロジェクターにも適用できる。
(変形例9)
前記実施形態のプロジェクター1は、青色光を射出する光源装置10を備えているが、青色光に限らず、他の波長帯の光を発する光源装置を備えた構成であってもよい。そして、この光源装置の熱を移動させる熱輸送装置を構成してもよい。
(変形例10)
前記実施形態の光学ユニット3は、光源装置10が射出する光の方向と、投写光学装置600が射出する光の方向とが同一側となるように構成されているが、光源装置10が射出する光の方向と、投写光学装置600が射出する光の方向とが異なる光学ユニットを構成してもよい。
(変形例11)
前述した熱輸送装置5,7,8は、光源装置10を冷却するように構成されているが、この技術は、光源装置10とは異なる発熱部材(例えば、電源装置や光変調装置などの光学部品等)を冷却する熱輸送装置にも適用可能である。
1…プロジェクター、5,7,8…熱輸送装置、10…光源装置、51…蒸発部、52…凝縮部、53,71…蒸気流通部、54…液管、81,82…発熱部、400R,400G,400B…液晶ライトバルブ(光変調装置)、511…多孔質体、512…収容部、90,531,711…蒸気管、532…断熱部材、600…投写光学装置。

Claims (6)

  1. 作動液によって熱輸送する熱輸送装置であって、
    外部からの熱を受熱して前記作動液を気化させ、気体を生成する蒸発部と、
    前記気体が流通する蒸気管を有する蒸気流通部と、
    前記蒸気管によって導かれた前記気体を前記作動液に液化する凝縮部と、
    前記凝縮部で液化された前記作動液を前記蒸発部に導く液管と、
    を備え、
    前記蒸発部は、
    毛細管現象によって前記作動液が浸透する多孔質体と、
    前記多孔質体を収容する収容部と、
    を備え、
    前記収容部および前記蒸気流通部の少なくとも一方は、断熱性を有していることを特徴とする熱輸送装置。
  2. 請求項1に記載の熱輸送装置であって、
    前記蒸気管は、断熱性を有する部材で形成されていることを特徴とする熱輸送装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の熱輸送装置であって、
    前記蒸気流通部は、
    前記蒸気管の外周の少なくとも一部を囲む断熱部材を備えていることを特徴とする熱輸送装置。
  4. 作動液を有する熱輸送装置であって、
    外部からの熱を受熱して前記作動液を気化させる蒸発部と、
    前記蒸発部で気化された気体が流通する蒸気管と、
    前記蒸気管によって導かれた気体を前記作動液に液化する凝縮部と、
    前記凝縮部で液化された前記作動液を前記蒸発部に導く液管と、
    前記蒸気管を加熱する発熱部と、
    を備えることを特徴とする熱輸送装置。
  5. 作動液を有する熱輸送装置であって、
    外部からの熱を受熱して前記作動液を気化させる蒸発部と、
    前記蒸発部で気化された気体が流通する蒸気管と、
    前記蒸気管によって導かれた気体を前記作動液に液化する凝縮部と、
    前記凝縮部で液化された前記作動液を前記蒸発部に導く液管と、
    前記液管を加熱する発熱部と、
    を備えることを特徴とする熱輸送装置。
  6. 光源装置と、
    前記光源装置から射出された光を変調する光変調装置と、
    前記光変調装置で変調された光を投写する投写光学装置と、
    請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の熱輸送装置と、
    を備えることを特徴とするプロジェクター。
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