JP2018108599A - 圧延機の板厚制御装置および該方法ならびに圧延機 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧延材の長手方向において、圧延材の板厚をフィードバック制御する場合に、圧延材の板厚を高精度に制御する。【解決手段】圧延機の板厚制御装置2は、第1位置(例えば、ロールギャップ位置P1)より下流の第2位置(例えば、測定位置P2)で圧延材WKの板厚が測定されたとき、測定値の偏差を基にして、第1位置での圧延を制御することにより、圧延材WKの長手方向において、圧延材WKの板厚をフィードバック制御する第1制御部(例えば、板厚制御部21)と、第2位置で圧延材WKの板厚が測定されたとき、第1位置での圧延材WKの板厚の偏差を予測した値である予測値を算出する算出部(例えば、予測値算出部22)と、測定値の偏差と予測値とにおいて、一方が正の値であり、かつ、他方が負の値であるとき、第1制御部がフィードバック制御をすることを停止させる第2制御部(例えば、停止・継続・再開制御部23)と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、圧延機によって圧延材が圧延されるときに、圧延材の長手方向において、圧延材の板厚(圧延材の厚み)をフィードバック制御する技術に関する。
圧延機は、一般に、ロールギャップを有する一対のワークロールを備え、圧延材がロールギャップを通過するときに、一対のワークロールによって圧延材を押圧して薄く延ばす機械である。
圧延機が圧延材を圧延するとき、圧延材の長手方向において、圧延材の板厚を目標値にする制御がされる。このような制御として、モニタ板厚制御、マスフロー板厚制御、フィードフォワード板厚制御等が知られている。このうち、モニタ板厚制御は、ロールギャップを通過した圧延材の板厚を、ロールギャップ位置より下流の測定位置で測定し、この測定値を基にして、ロールギャップの大きさを調節するフィードバック制御である。
モニタ板厚制御として、例えば、特許文献1は、圧延機の出側において圧延材の出側板厚偏差を検出し、この検出した出側板厚偏差値を入力信号として、所定の制御動作に基づきコントローラにて演算処理した出力を、圧延機の圧下制御装置に入力して圧延機のロールギャップを調整する自動板厚制御方法において、前記出側板厚偏差値と前記コントローラの出力値とを比較して、両者の周期が同期的であるとき、前記コントローラの制御ゲインを小さくすることを特徴とする圧延機の自動板厚制御方法を開示している。
特開2000−84609号公報
圧延製品は、様々な分野で使用されており、例えば、電子機器に搭載される圧延製品は、電子機器の小型軽量化に伴って、極薄化が要求されている。極薄の圧延製品の場合、圧延製品の板厚が小さいので、要求される板厚の偏差も極めて小さい(例えば、1μm以下)。
本発明の目的は、圧延材の長手方向において、圧延材の板厚をフィードバック制御する場合に、圧延材の板厚を高精度に制御できる、圧延機の板厚制御装置および該方法ならびに圧延機を提供することである。
本発明の第1局面に係る圧延機の板厚制御装置は、圧延材を第1位置で圧延する圧延機の板厚制御装置であって、前記第1位置より下流に位置する第2位置で前記圧延材の板厚が測定されたとき、前記測定された値である測定値の偏差を基にして、前記第1位置での圧延を制御することにより、前記圧延材の長手方向において、前記圧延材の板厚をフィードバック制御する第1制御部と、前記第2位置で前記圧延材の板厚が測定されたとき、前記第1位置での前記圧延材の板厚の偏差を予測した値である予測値を算出する算出部と、前記測定値の偏差と前記予測値とにおいて、一方が正の値であり、かつ、他方が負の値であるとき、前記第1制御部が前記フィードバック制御をすることを停止させる第2制御部と、を備える。
第1制御部が実行するフィードバック制御は、第2位置で測定された圧延材の板厚(測定値)の偏差が正の値のとき、現時点において、第1位置で圧延された圧延材の板厚の偏差が正の値と見なし、圧延を制御する。これにより、以降、第1位置で圧延された圧延材の板厚の偏差を正の値からゼロに収束させる。第1制御部が実行するフィードバック制御は、第2位置で測定された圧延材の板厚(測定値)の偏差が負の値のとき、現時点において、第1位置で圧延された圧延材の板厚の偏差が負の値と見なし、圧延を制御する。これにより、以降、第1位置で圧延された圧延材の板厚の偏差を負の値からゼロに収束させる。
第1位置より下流に第2位置があり、第1位置と第2位置とが一致していない。このことから本発明者は、第2位置で測定された圧延材の板厚(測定値)の偏差が正の値のとき、現時点において、第1位置で圧延された圧延材の板厚の偏差が必ずしも正の値でなく、負の値の場合があることを見出した。また、本発明者は、第2位置で測定された圧延材の板厚(測定値)の偏差が負の値のとき、現時点において、第1位置で圧延された圧延材の板厚の偏差が必ずしも負の値でなく、正の値の場合があることを見出した。
これらの場合に、第1制御部がフィードバック制御を実行すると、圧延材の板厚の偏差は、ゼロに収束せず、さらに大きくなる(いわゆるハンチングが発生する)。第1位置で圧延材の板厚が測定されることが理想であるが、圧延機の構造上、圧延材の板厚は、第1位置で測定することができず、第1位置より下流の第2位置で測定をしている。
そこで、本発明の第1局面に係る圧延機の板厚制御装置は、それらの場合に、フィードバック制御を停止する。フィードバック制御の停止とは、現時点において、フィートバック制御がされている場合、フィードバック制御が停止されることであり、現時点において、フィードバック制御が停止されている場合、停止が継続されることである。
従って、本発明の第1局面に係る圧延機の板厚制御装置によれば、圧延材の長手方向において、圧延材の板厚をフィードバック制御する場合に、圧延材の板厚を高精度に制御できる。
なお、第1位置は、例えば、圧延機に備えられる一対のワークロールによって形成されるギャップの位置である。圧延材が一対のワークロールによって押圧されることによって圧延される。フィードバック制御によってギャップの大きさが変えられることにより、圧延材の圧延が制御される。
上記構成において、前記算出部は、前記測定値の偏差を用いて、前記圧延材の長手方向に沿って測定された前記圧延材の板厚の偏差を示す第1データを生成する第1生成部と、前記第1データを基にして、前記偏差の周期的な変化を示す第2データを生成する第2生成部と、を備え、前記第2データを用いて、前記予測値を算出する。
この構成は、算出部の一例である。例えば、第2データは、第1データをフーリエ変換して得られた基本周波数を示すデータ(波形データ)でもよいし、第1データを構成する偏差の中央値を示すデータ(波形データ)でもよいし、第1データを移動平均して得られたデータ(波形データ)でもよい。
上記構成において、前記第2制御部は、前記測定値の偏差と前記予測値とにおいて、両方が正の値であり、または、両方が負の値であるとき、前記第1制御部が前記フィードバック制御をしている場合、前記第1制御部に前記フィードバック制御を継続させ、前記第1制御部が前記フィードバック制御を停止している場合、前記第1制御部に前記フィードバック制御を再開させる。
測定値の偏差と予測値とにおいて、両方が正の値であり、または、両方が負の値であるとき、ハンチングは発生しない。従って、第2制御部は、第1制御部がフィードバック制御をしている場合、第1制御部にフィードバック制御を継続させ、第1制御部がフィードバック制御を停止している場合、第1制御部にフィードバック制御を再開させる。
本発明の第2局面に係る圧延機の板厚制御方法は、圧延材を第1位置で圧延する圧延機の板厚制御方法であって、前記第1位置より下流に位置する第2位置で前記圧延材の板厚が測定されたとき、前記測定された値である測定値の偏差を基にして、前記第1位置での圧延を制御することにより、前記圧延材の長手方向において、前記圧延材の板厚をフィードバック制御する第1制御ステップと、前記第2位置で前記圧延材の板厚が測定されたとき、前記第1位置での前記圧延材の板厚の偏差を予測した値である予測値を算出する算出ステップと、前記測定値の偏差と前記予測値とにおいて、一方が正の値であり、かつ、他方が負の値であるとき、前記フィードバック制御を停止させる第2制御ステップと、を備える。
本発明の第2局面に係る圧延機の板厚制御方法は、本発明の第1局面に係る圧延機の板厚制御装置を方法の観点から規定しており、本発明の第1局面に係る圧延機の板厚制御装置と同様の作用効果を有する。
本発明の第3局面に係る圧延機は、上記圧延機の板厚制御装置を備える圧延機である。
本発明の第3局面に係る圧延機は、本発明の第1局面に係る圧延機の板厚制御装置を圧延機の観点から規定しており、本発明の第1局面に係る圧延機の板厚制御装置と同様の作用効果を有する。
本発明によれば、圧延材の長手方向において、圧延材の板厚をフィードバック制御する場合に、圧延材の板厚を高精度に制御できる。
実施形態における圧延システムの構成を示すブロック図である。 偏差データの一例を示すグラフである。 偏差データがフーリエ変換されて得られた基本周波数の波形を示すグラフである。 実施形態における圧延システムの動作を説明するフローチャートである。 モニタ板厚制御の原理を説明する説明図である。 圧延材の一部の平面および側面を示す模式図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。各図において、同一符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その構成について、既に説明している内容については、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し(例えば、ワークロール101)、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す(例えば、ワークロール101−1)。
図5は、モニタ板厚制御の原理を説明する説明図である。ワークロール101−1とワークロール101−2との間には、所定のギャップが設けられている。このギャップは、ロールギャップRGと称される。圧延材WKは、ロールギャップRGに向けて矢印D1方向(図5の上から見て、左から右へ向かう方向)に送られ、ロールギャップRGを通過する際に、一対のワークロール101によって押圧されて薄く延ばされる。ロールギャップRGを通過した圧延材WKは、ロールギャップ位置P1(第1位置の一例)より下流の測定位置P2(第2位置の一例)に送られる。測定位置P2には、厚み計102が配置されている。厚み計102は、測定位置P2を通過している圧延材WKの板厚(圧延材WKの厚み)を、所定の時間間隔(例えば、1msec間隔)で測定する。これにより、圧延材WKの長手方向に沿って、圧延材WKの板厚が測定される。
この測定について詳しく説明する。図6は、圧延材WKの一部の平面および側面を示す模式図である。図6の上側が圧延材WKの平面を示しており、下側が圧延材WKの長手方向に沿った側面を示している。図5および図6を参照して、圧延材WKは、矢印D1方向に送られており、厚み計102は、圧延材WKの長手方向D2に沿って、圧延材WKの板厚Thを逐次測定する。圧延材WKの長手方向D2に沿って、多数の測定点pがある。測定点pは、厚み計102によって、圧延材WKの板厚Thが測定された圧延材WKの箇所を示している。測定点pを図示する必要のために、測定点pを黒点で示しているが、実際にはこのような黒点は圧延材WK上に存在しない。
図5を参照して、モニタ板厚制御は、測定位置P2で測定された圧延材WKの板厚(測定値)の偏差が正の値のとき、現時点において、ロールギャップ位置P1で圧延された圧延材WKの板厚の偏差が正の値と見なし、ロールギャップRGを小さくする制御をする。これにより、以降、ロールギャップ位置P1で圧延された圧延材WKの板厚の偏差を正の値からゼロに収束させる。モニタ板厚制御は、測定位置P2で測定された圧延材WKの板厚(測定値)の偏差が負の値のとき、現時点において、ロールギャップ位置P1で圧延された圧延材WKの板厚の偏差が負の値と見なし、ロールギャップRGを大きくする制御をする。これにより、以降、ロールギャップ位置P1で圧延された圧延材WKの板厚の偏差を負の値からゼロに収束させる。
ロールギャップ位置P1より下流に測定位置P2があり、ロールギャップ位置P1と測定位置P2とが一致していない。このことから本発明者は、測定位置P2で測定された圧延材WKの板厚(測定値)の偏差が正の値のとき、現時点において、ロールギャップ位置P1で圧延された圧延材WKの板厚の偏差が必ずしも正の値でなく、負の値の場合があること見出した。また、本発明者は、測定位置P2で測定された圧延材WKの板厚(測定値)の偏差が負の値のとき、現時点において、ロールギャップ位置P1で圧延された圧延材WKの板厚の偏差が必ずしも負の値でなく、正の値の場合があることを見出した。
測定位置P2で測定された圧延材WKの板厚(測定値)の偏差が正の値のとき、現時点において、ロールギャップ位置P1で圧延された圧延材WKの板厚の偏差が負の値の場合を考える。この場合、測定位置P2で測定された圧延材WKの板厚(測定値)の偏差が正の値であることを基にして、ロールギャップRGを小さくする制御をすると、以降、ロールギャップ位置P1で圧延された圧延材WKの板厚の偏差は、ゼロに収束せず、マイナス方向に大きくなるので、さらに偏差が大きくなる(いわゆるハンチングが発生する)。
測定位置P2で測定された圧延材WKの板厚(測定値)の偏差が負の値のとき、現時点において、ロールギャップ位置P1で圧延された圧延材WKの板厚の偏差が正の値の場合を考える。この場合、測定位置P2で測定された圧延材WKの板厚(測定値)の偏差が負の値であることを基にして、ロールギャップRGを大きくする制御をすると、以降、ロールギャップ位置P1で圧延された圧延材WKの板厚の偏差は、ゼロに収束せず、プラス方向に大きくなるので、さらに偏差が大きくなる(ハンチングが発生する)。
ロールギャップ位置P1で圧延材WKの板厚が測定されることが理想であるが、圧延機の構造上、圧延材WKの板厚は、ロールギャップ位置P1で測定することができず、ロールギャップ位置P1より下流の測定位置P2で測定をしている。
本発明者は、以上の知見に基づいて実施形態を創作した。
図1は、実施形態における圧延システムSの構成を示すブロック図である。圧延システムSは、冷間圧延のシステムであるが、これに限定されることはなく、熱間圧延のシステムでもよい。圧延機として、タンデム型とリバース型とがある。タンデム型は、タンデムに配置された複数の圧延機で順番に圧延材を圧延する。リバース型は、2つのリールによって圧延材を1回以上往復させて、1台の圧延機で圧延材を圧延する。実施形態では、リバース型を例にして説明する。
実施形態における圧延システムSは、圧延対象である圧延材WKを自動的に所定の目標の厚み(板厚)となるように圧延するシステムであり、例えば、図1に示すように、圧延機1と、第1測長計4と、第1厚み計5と、第2測長計6と、第2厚み計7と、第1デフレクタロール8と、第2デフレクタロール9とを備え、例えば第1リールR1および第2リールR2に巻回された帯状の圧延材WKを、第1リールR1および第2リールR2間に配設された圧延機1によって圧延する。この圧延システムSによって製造される圧延製品の板厚は、任意であって良いが、近年の薄物化に鑑み、好適には、例えば数百ミクロンメートル以下である。
圧延機1は、一対のワークロール11と、一対のバックアップロール12と、圧下装置13と、板厚制御装置2と、を備える。
ワークロール11−1は、圧延材WKを上側から押圧する。ワークロール11−2は、圧延材WKを下側から押圧する。ワークロール11−1とワークロール11−2との間には、ロールギャップRGが形成されている。
バックアップロール12−1は、ワークロール11−1の弾性変形等を抑制するために、ワークロール11−1を支持する。バックアップロール12−2は、ワークロール11−2の弾性変形等を抑制するために、ワークロール11−2を支持する。なお、図1に示す例では、1つのワークロール11は、1つのバックアップロール12によって支持されるが、複数のバックアップロール12によって支持されても良い。すなわち、圧延機1は、縦型ミルやクラスタ型ミル等の複数段型圧延機であっても良い。
圧下装置13は、板厚制御装置2に備えられる後述の板厚制御部21に接続され、板厚制御部21の制御に従って、一対のワークロール11のうちの一方を他方に対して近接移動または離間移動することによって、ロールギャップRGの大きさを調整しながら、一対のワークロール11を圧下する装置である。圧下装置13は、実施形態では、高応答性の観点から、例えば、油圧圧下装置である。
第1デフレクタロール8は、圧延機1と第1リールR1との間に配置されており、所定の軸回りに回転可能な円柱状の部材である。第2デフレクタロール9は、圧延機1と第2リールR2との間に配置されており、所定の軸回りに回転可能な円柱状の部材である。
圧延材WKが図1の矢印D1方向に送られている場合、第1リールR1、第2リールR2、第1デフレクタロール8および第2デフレクタロール9は、以下のように機能する。第1リールR1は、入側リールとなり、巻回された圧延材WKを圧延機1へ供給する。第1デフレクタロール8は、第1リールR1から引き出された圧延材WKの方向を水平方向に変更する。第2デフレクタロール9は、圧延機1から送られてきた水平方向の圧延材WKを第2リールR2の方向に変更する。第2リールR2は、出側リールとなり、圧延機1で圧延された圧延材WKを巻き取って収容する。
圧延材WKが図1の矢印D1方向と逆方向に送られている場合、第1リールR1、第2リールR2、第1デフレクタロール8および第2デフレクタロール9は、以下のように機能する。第2リールR2は、入側リールとなり、巻回された圧延材WKを圧延機1へ供給する。第2デフレクタロール9は、第2リールR2から引き出された圧延材WKの方向を水平方向に変更する。第1デフレクタロール8は、圧延機1から送られてきた水平方向の圧延材WKを第1リールR1の方向に変更する。第1リールR1は、出側リールとなり、圧延機1で圧延された圧延材WKを巻き取って収容する。
第1測長計4は、第1デフレクタロール8の回転数を計測し、計測した回転数を基にして、第1リールR1に巻き取られている圧延材WKの長さを測定する。第1測長計4は、例えば、第1デフレクタロール8の回転数を計測するロータリーエンコーダと、計測された回転数を用いて圧延材WKの長さを算出するマイクロコンピュータと、を備える。第1測長計4は、その測定した圧延材WKの長さを示す長さ情報LIを、板厚制御装置2に備えられる後述の偏差データ生成部221へ出力する。
第2測長計6は、第2デフレクタロール9の回転数を計測し、計測した回転数を基にして、第2リールR2に巻き取られている圧延材WKの長さを測定する。第2測長計6は、例えば、第2デフレクタロール9の回転数を計測するロータリーエンコーダと、計測された回転数を用いて圧延材WKの長さを算出するマイクロコンピュータと、を備える。第2測長計6は、その測定した圧延材WKの長さを示す長さ情報LIを偏差データ生成部221へ出力する。なお、第1測長計4および第2測長計6は、圧延材WKの移動速度および時間を計測し、これを基にして、圧延材WKの長さを測定してもよい。
第1厚み計5は、圧延機1と第1デフレクタロール8との間における圧延材WKの板厚を測定する。第1厚み計5は、その測定した圧延材WKの板厚を示す厚み情報TIを板厚制御部21および偏差データ生成部221へ出力する。第1厚み計5は、実施形態では、例えば、圧延機1と第1デフレクタロール8と間に配置されたX線透過型厚み計である。
第2厚み計7は、圧延機1と第2デフレクタロール9との間における圧延材WKの板厚を測定する。第2厚み計7は、その測定した圧延材WKの板厚を示す厚み情報TIを板厚制御部21および偏差データ生成部221へ出力する。第2厚み計7は、実施形態では、例えば、圧延機1と第2デフレクタロール9と間に配設されたX線透過型厚み計である。
第1厚み計5および第2厚み計7は、それぞれ、X線透過型厚み計に限定されるものではなく、他の厚み計であっても良い。例えば、第1厚み計5および第2厚み計7は、それぞれ、レーザ型厚み計や接触式厚み計等であっても良い。
第1測長計4および第1厚み計5は、これらが圧延機1の出側に位置する場合に、それぞれ、圧延材WKの長さを測定し、圧延材WKの板厚を測定する。第2測長計6および第2厚み計7は、これらが圧延機1の出側に位置する場合に、それぞれ、圧延材WKの長さを測定し、圧延材WKの板厚を測定する。図1に示す例は、圧延材WKが矢印D1方向に送られている(すなわち、第1リールR1から圧延材WKが圧延機1に送られ、圧延機1で圧延された圧延材WKが第2リールR2で巻き取られている)。従って、第2測長計6および第2厚み計7が、圧延機1の出側に位置する。圧延材WKが矢印D1方向の逆方向に送られている場合(すなわち、第2リールR2から圧延材WKが圧延機1に送られ、圧延機1で圧延された圧延材WKが第1リールR1で巻き取られている)、第1測長計4および第1厚み計5が、圧延機1の出側に位置する。
板厚制御装置2は、圧延機1をモニタ板圧制御する等の機能を有する。板厚制御装置2は、ハードウェア(CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等)、及び、ソフトウェア等によって実現されるマイクロコンピュータである。板厚制御装置2は、機能ブロックとして、板厚制御部21、予測値算出部22および停止・継続・再開制御部23を備える。
板厚制御部21(第1制御部の一例)は、第1測長計4および第1厚み計5が圧延機1の出側に位置する場合、第1厚み計5から出力された圧延材WKの板厚を示す厚み情報TIを受け付け、この情報で示される厚みの偏差Δh2(すなわち、第1厚み計5が測定した圧延材WKの板厚(測定値)の偏差)を算出し、この偏差とPID(Proportional−Integral−Differential)制御の演算式と用いて、ロールギャップRGを変化させる量ΔSを算出する。PID制御の演算式は、公知の演算式を用いることができる。板厚制御部21は、ロールギャップRGを変化させる量ΔSを圧下装置13へ出力する。圧下装置13は、この量に基づいてロールギャップRGを調節する。第2測長計6および第2厚み計7が圧延機1の出側に位置する場合、板厚制御部21は、第2厚み計7が出力した厚み情報TIに関して、第1厚み計5が出力した厚み情報TIの場合と同様の処理をする。
以上説明したように、板厚制御部21は、ロールギャップ位置P1より下流に位置する測定位置P2で圧延材WKの板厚が測定されたとき、その測定された値である測定値の偏差を基にして、ロールギャップ位置P1での圧延を制御することにより、圧延材WKの長手方向において、圧延材WKの板厚をモニタ板厚制御する。
予測値算出部22(算出部の一例)は、測定位置P2で圧延材WKの板厚が測定されたとき、ロールギャップ位置P1での圧延材WKの板厚の偏差を予測した値である予測値を算出する。予測値算出部22は、偏差データ生成部221と波形データ生成部222とを備える。
偏差データ生成部221(第1生成部の一例)は、第2測長計6および第2厚み計7が圧延機1の出側に位置する場合、第2測長計6から出力された圧延材WKの長さを示す長さ情報LI、および、第2厚み計7から出力された圧延材WKの板厚を示す厚み情報TIを受け付け、これらの情報を基にして、偏差データDD(第1データの一例)を生成する。偏差データ生成部221は、長さ情報LIおよび厚み情報TIを受け付ける毎に(言い換えれば、第2厚み計7が圧延材WKの板厚を測定する毎に)、偏差データDDを更新する。
図2は、偏差データDDの一例を示すグラフである。グラフの縦軸は、圧延材WKの板厚の偏差を示す。グラフの横軸は、圧延材WKの各箇所の位置を示す。各箇所(図6に示す各測定点p)は、圧延材WKの長手方向に沿って並んでいる。偏差データDDは、圧延材WKの長手方向に沿って測定された圧延材WKの板厚の偏差を示すデータである。言い換えれば、偏差データDDは、圧延材WKの長手方向において、圧延材WKの各箇所の厚みの偏差を示すデータである。
図1を参照して、ロールギャップ位置P1と測定位置P2との距離が例えば、2mとする。測定位置P2と第2デフレクタロール9との距離が例えば、0.5mとする。現時点において、ロールギャップ位置P1で圧延されている圧延材WKの箇所について、第2測長計6が現時点において測定した圧延材WKの長さ(例えば、100m)+2mを測定したときに、第2厚み計7は、その箇所の厚みを測定する。偏差データ生成部221は、その箇所の厚みの偏差を算出し、圧延材WKの先端から圧延材WKの長手方向が102.5mの位置をその箇所とし、その箇所の厚みの偏差と102.5mとを対応付けて記憶する。これらの集まりが偏差データDDとなる。
波形データ生成部222(第2生成部の一例)は、偏差データDD(第1データの一例)を基にして、偏差データDDを構成する偏差の周期的な変化を示す第2データを生成する。例えば、波形データ生成部222は、偏差データDDをフーリエ変換し、基本周波数の波形データWD(第2データの一例)を生成する。予測値算出部22は、基本周波数の波形データWDを用いて、現時点において、ロールギャップ位置P1で圧延された圧延材WKの板厚の偏差の予測値を算出する。
これについて詳しく説明する。図3は、偏差データDDがフーリエ変換されて得られた基本周波数の波形(波形データWD)を示すグラフである。上のグラフは、偏差データDDの第1例がフーリエ変換されて得られた基本周波数の波形を示している。真ん中のグラフは、偏差データDDの第2例がフーリエ変換されて得られた基本周波数の波形を示している。下のグラフは、偏差データDDの第3例がフーリエ変換されて得られた基本周波数の波形を示している。これらのグラフの縦軸は、圧延材WKの板厚の偏差を示し、横軸は、ロールギャップ位置P1からの距離を示す。ロールギャップ位置P1から距離dの位置が、測定位置P2である。
グラフの実線SL−1が、偏差データDDの第1例がフーリエ変換されて得られた基本周波数の波形(波形データWD)である。グラフの実線SL−2が、偏差データDDの第2例がフーリエ変換されて得られた基本周波数の波形(波形データWD)である。グラフの実線SL−3が、偏差データDDの第3例がフーリエ変換されて得られた基本周波数の波形(波形データWD)である。実線SLは、周期的に変化するので、予測値算出部22は、実線SLを用いて、ロールギャップ位置P1から測定位置P2までの波形を予測する。グラフの点線DL−1が、実線SL−1を用いて予測された波形である。グラフの点線DL−2が、実線SL−2を用いて予測された波形である。グラフの点線DL−3が、実線SL−3を用いて予測された波形である。
従って、図1および図3を参照して、予測値算出部22は、偏差データDDが第1例の場合、点線DL−1を用いて、現時点において、ロールギャップ位置P1で圧延された圧延材WKの板厚の偏差の予測値Δh1を算出する。この予測値をΔh1−1とする。予測値算出部22は、偏差データDDが第2例の場合、点線DL−2を用いて、現時点において、ロールギャップ位置P1で圧延された圧延材WKの板厚の偏差の予測値Δh1を算出する。この予測値をΔh1−2とする。予測値算出部22は、偏差データDDが第3例の場合、点線DL−3を用いて、現時点において、ロールギャップ位置P1で圧延された圧延材WKの板厚の偏差の予測値Δh1を算出する。この予測値をΔh1−3とする。
図1を参照して、予測値算出部22は、第2厚み計7が圧延材WKの板厚を測定する毎に、現時点において、ロールギャップ位置P1で圧延された圧延材WKの板厚の偏差の予測値Δh1を算出する。
第1測長計4および第1厚み計5が圧延機1の出側に位置する場合、予測値算出部22は、第1測長計4が出力した長さ情報LIおよび第1厚み計5が出力した厚み情報TIに関して、第2測長計6が出力した長さ情報LIおよび第2厚み計7が出力した厚み情報TIの場合と同様の処理をし、予測値Δh1を算出する。
停止・継続・再開制御部23は、予測値算出部22によって算出された圧延材WKの板厚の偏差の予測値Δh1と、板厚制御部21によって算出された圧延材WKの板厚(測定値)の偏差Δh2とにおいて、両方が正の値であり、または、両方が負の値であるとき、以下の制御をする。停止・継続・再開制御部23は、板厚制御部21がモニタ板厚制御をしている場合、板厚制御部21にそれを継続させ、板厚制御部21がモニタ板厚制御を停止している場合、板厚制御部21にモニタ板厚制御を再開させる。
板厚制御部21によって算出された上記偏差Δh2とは、第1測長計4および第1厚み計5が圧延機1の出側に位置する場合、第1厚み計5が測定した圧延材のWKの板厚(測定値)の偏差Δh2であり、第2測長計6および第2厚み計7が圧延機1の出側に位置する場合、第2厚み計7が測定した圧延材のWKの板厚(測定値)の偏差Δh2である。
停止・継続・再開制御部23(第2制御部の一例)は、圧延材WKの板厚の偏差の予測値Δh1と圧延材WKの板厚(測定値)の偏差Δh2とにおいて、一方が正の値であり、他方が負の値であるとき、以下の制御をする。停止・継続・再開制御部23は、板厚制御部21がモニタ板厚制御をしている場合、板厚制御部21にモニタ板厚制御を停止させ、板厚制御部21がモニタ板厚制御を停止している場合、板厚制御部21にそれを継続させる。モニタ板厚制御を停止させるのは、上述したように、圧延材WKの板厚の偏差が0に収束せず、偏差がさらに大きくなるからである(ハンチングが発生する)。
図1および図3を参照して、例えば、圧延材WKの板厚の偏差の予測値Δh1−1と圧延材WKの板厚(測定値)の偏差Δh2−1とは、両方とも正の値である。停止・継続・再開制御部23は、板厚制御部21がモニタ板厚制御をしている場合、板厚制御部21にそれを継続させ、板厚制御部21がモニタ板厚制御を停止している場合、板厚制御部21にモニタ板厚制御を再開させる。圧延材WKの板厚の偏差の予測値Δh1−2と圧延材WKの板厚(測定値)の偏差Δh2−2とは、両方とも負の値である。停止・継続・再開制御部23は、両方とも正の値の場合と同様の処理をする。
例えば、圧延材WKの板厚の偏差の予測値Δh1−3は負の値であり、圧延材WKの板厚(測定値)の偏差Δh2−3は正の値である。停止・継続・再開制御部23は、板厚制御部21がモニタ板厚制御をしている場合、板厚制御部21にモニタ板厚制御を停止させ、板厚制御部21がモニタ板厚制御を停止している場合、板厚制御部21にそれを継続させる。
実施形態における圧延システムSの動作について、第2測長計6および第2厚み計7が圧延機1の出側にある場合を例にして説明する。図4は、その動作を説明するフローチャートである。図1および図4を参照して、圧延材WKは、第1リールR1から圧延機1に供給され、圧延機1で圧延されて、第2リールR2に巻き取られている。
第2厚み計7は、圧延機1から出てきた圧延材WKの板厚を所定の時間間隔で測定し、第2測長計6は、第2リールR2に巻き取られている圧延材WKの長さを、上記時間間隔で測定する(ステップS1)。第2厚み計7は、測定した圧延材WKの板厚を示す厚み情報TIを、板厚制御部21および偏差データ生成部221へ出力する。第2測長計6は、測定した圧延材WKの長さを示す長さ情報LIを、偏差データ生成部221へ出力する。
板厚制御部21は、第2厚み計7が出力した厚み情報TIを受け付け、この厚み情報TIで示される厚みの偏差Δh2(すなわち、第2厚み計7が測定した測定値の偏差)を算出する(ステップS2)。そして、板厚制御部21は、この偏差Δh2とPID制御の演算式と用いて、ロールギャップRGを変化させる量ΔSを算出する(ステップS3)。
偏差データ生成部221は、第2測長計6が出力した長さ情報LI、および、第2厚み計7が出力した厚み情報TIを受け付け、これらの情報、ならびに、これまでに圧延材WKに関して出力された長さ情報LIおよび厚み情報TIを用いて偏差データDDを生成する(ステップS4)。波形データ生成部222は、偏差データDDを用いて波形データWDを生成する(ステップS5)。
予測値算出部22は、波形データWDを基にして、現時点において、ロールギャップ位置P1で圧延された圧延材WKの板厚の偏差の予測値Δh1を算出する(ステップS6)。
停止・継続・再開制御部23は、ステップS6で算出された圧延材WKの板厚の偏差の予測値Δh1と、ステップS2で算出された圧延材WKの板厚の偏差h2とにおいて、両方が正の値である条件を満たすか否かを判定する(ステップS7)。
停止・継続・再開制御部23が、上記条件を満たすと判定したとき(ステップS7でYes)、停止・継続・再開制御部23は、板厚制御部21がモニタ板厚制御をしている場合、板厚制御部21にそれを継続させさ、板厚制御部21がモニタ板厚制御を停止している場合、板厚制御部21にモニタ板厚制御を再開させる(ステップS8)。これにより、圧下装置13は、ステップS3で算出されたロールギャップRGを変化させる量ΔSだけ、ロールギャップRGの大きさを調節する。そして、圧延システムSはステップS1の処理に戻る。
停止・継続・再開制御部23が、上記条件を満たさないと判定したとき(ステップS7でNo)、ステップS6で算出された圧延材WKの板厚の偏差の予測値Δh1と、ステップS2で算出された圧延材WKの板厚の偏差h2とにおいて、両方が負の値である条件を満たすか否かを判定する(ステップS9)。
停止・継続・再開制御部23が、上記条件を満たすと判定したとき(ステップS9でYes)、停止・継続・再開制御部23は、ステップS8の制御をする。そして、圧延システムSはステップS1の処理に戻る。
上記条件が満たされない場合とは、ステップS6で算出された圧延材WKの板厚の偏差の予測値Δh1と、ステップS2で算出された圧延材WKの板厚の偏差h2とにおいて、一方が正の値であり、かつ、他方が負の値である場合である。停止・継続・再開制御部23が、上記条件を満たさないと判定したとき(ステップS9でNo)、停止・継続・再開制御部23は、板厚制御部21がモニタ板厚制御をしている場合、板厚制御部21にモニタ板厚制御を停止させ、板厚制御部21がモニタ板厚制御を停止している場合、板厚制御部21にそれを継続させる(ステップS10)。モニタ板厚制御の停止とは、一対のワークロール11が圧延材WKと接触しないように(圧延材WKを押圧しないように)、板厚制御部21がロールギャップRGの大きさを調整することである。従って、モニタ板厚制御の停止中であっても、圧延材WKは、第1リールR1から圧延機1に供給され、第2リールR2に巻き取られている。
第1測長計4および第1厚み計5が圧延機1の出側にある場合、測定位置P2が第1厚み計5の位置となり、ステップS1〜ステップS10と同様の処理がされる。
実施形態の主な効果を説明する。実施形態は、予測値Δh1と測定値の偏差Δh2とにおいて、一方が正の値であり、かつ、他方が負の値であるとき(ステップS9でNo)、モニタ板厚制御を停止させる(ステップS10)。従って、実施形態によれば、圧延材WKの長手方向において、圧延材WKの板厚をモニタ板厚制御する場合に、圧延材WKの板厚を高精度に制御できる。
フィードバック制御としてモニタ板厚制御を例にして説明したが、これ以外のフィードバック制御でも実施形態に適用することができる。
1 圧延機
4 第1測長計
5 第1厚み計
6 第2測長計
7 第2厚み計
8 第1デフレクタロール
9 第2デフレクタロール
11−1,11−2 ワークロール
12−1,12−2 バックアップロール
DD 偏差データ
d ロールギャップ位置からの距離
LI 圧延材の長さを示す長さ情報
P1 ロールギャップ位置
P2 測定位置
p 圧延材の板厚の測定点
R1 第1リール
R2 第2リール
RG ロールギャップ
S 圧延システム
Th 圧延材の板厚
TI 圧延材の厚みを示す厚み情報
WD 波形データ
WK 圧延材

Claims (5)

  1. 圧延材を第1位置で圧延する圧延機の板厚制御装置であって、
    前記第1位置より下流に位置する第2位置で前記圧延材の板厚が測定されたとき、前記測定された値である測定値の偏差を基にして、前記第1位置での圧延を制御することにより、前記圧延材の長手方向において、前記圧延材の板厚をフィードバック制御する第1制御部と、
    前記第2位置で前記圧延材の板厚が測定されたとき、前記第1位置での前記圧延材の板厚の偏差を予測した値である予測値を算出する算出部と、
    前記測定値の偏差と前記予測値とにおいて、一方が正の値であり、かつ、他方が負の値であるとき、前記第1制御部が前記フィードバック制御をすることを停止させる第2制御部と、を備える圧延機の板厚制御装置。
  2. 前記算出部は、前記測定値の偏差を用いて、前記圧延材の長手方向に沿って測定された前記圧延材の板厚の偏差を示す第1データを生成する第1生成部と、前記第1データを基にして、前記偏差の周期的な変化を示す第2データを生成する第2生成部と、を備え、前記第2データを用いて、前記予測値を算出する、請求項1に記載の圧延機の板厚制御装置。
  3. 前記第2制御部は、前記測定値の偏差と前記予測値とにおいて、両方が正の値であり、または、両方が負の値であるとき、前記第1制御部が前記フィードバック制御をしている場合、前記第1制御部に前記フィードバック制御を継続させ、前記第1制御部が前記フィードバック制御を停止している場合、前記第1制御部に前記フィードバック制御を再開させる、請求項1または2に記載の圧延機の板厚制御装置。
  4. 圧延材を第1位置で圧延する圧延機の板厚制御方法であって、
    前記第1位置より下流に位置する第2位置で前記圧延材の板厚が測定されたとき、前記測定された値である測定値の偏差を基にして、前記第1位置での圧延を制御することにより、前記圧延材の長手方向において、前記圧延材の板厚をフィードバック制御する第1制御ステップと、
    前記第2位置で前記圧延材の板厚が測定されたとき、前記第1位置での前記圧延材の板厚の偏差を予測した値である予測値を算出する算出ステップと、
    前記測定値の偏差と前記予測値とにおいて、一方が正の値であり、かつ、他方が負の値であるとき、前記フィードバック制御を停止させる第2制御ステップと、を備える圧延機の板厚制御方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の圧延機の板厚制御装置を備える圧延機。
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