JP2018105163A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の排気通路に装着される排気浄化用の触媒のダイアグノーシスにおいて、劣化している触媒を劣化していない触媒であると誤判定することを回避する。【解決手段】触媒の上流側の空燃比をリーンとリッチとの間で強制的に振動させる制御を実施したときの、触媒の下流側に設置された空燃比センサの出力信号の極大値と極小値との差分の大きさに基づいて触媒の劣化度合いを判定するにあたり、前記空燃比センサの出力信号がリッチを示している状態で触媒の上流側の空燃比をリーンに操作してから前記空燃比センサの出力信号がリーンを示す状態に切り替わるまでの所要時間の長さ、または、前記空燃比センサの出力信号がリーンを示している状態で触媒の上流側の空燃比をリッチに操作してから前記空燃比センサの出力信号がリッチを示す状態に切り替わるまでの所要時間の長さに応じて、前記制御を実施する際の触媒の上流側の空燃比の振動の周期を変更する。【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の運転制御を司る制御装置に関し、特に、排気浄化用の触媒のダイアグノーシス機能を有した制御装置に関する。
一般に、内燃機関の排気通路には、内燃機関の気筒から排出される排気ガス中に含まれる有害物質HC、CO、NOxを酸化/還元して無害化する三元触媒が装着されている。
触媒の酸素吸蔵能力は、経年劣化により減退する。触媒による排気ガスの浄化能率は、触媒内に吸着できる酸素量に依存する。触媒の劣化が進行すると、排出される有害物質の量も増大する。一方で、触媒の劣化は、車両自体の運転性能にはほとんど影響を与えない。それ故、異常な排出ガス車が長期間、無意識に使用され続けるおそれがある。
そのような事象に対処するべく、触媒の経年劣化の度合いを自己診断するダイアグノーシス機能を車両に実装することが通例となっている。例えば、下記特許文献には、触媒内に酸素を充満させた状態で触媒の上流側の空燃比をリッチに操作してから下流側の空燃比がリッチ化するまでの期間において当該触媒の最大酸素放出量を推計し、あるいは、触媒内の酸素を放出させた状態で触媒の上流側の空燃比をリーンに操作してから下流側の空燃比がリーン化するまでの期間において当該触媒の最大酸素吸蔵量を推計して、その酸素放出量または酸素吸蔵量を触媒の最大酸素吸蔵能力と見なし、これを判定閾値と比較する診断手法が開示されている。
特開2016−070156号公報
触媒の最大酸素放出量または最大酸素吸蔵量の計測を完遂するためには、ある程度の時間を要する。故に、より短時間で簡易に触媒の劣化の度合いを推し量る方法が要望されている。
図2に示すように、触媒の上流側の空燃比をリーンとリッチとの間で一定の周期で強制的に振動させ、触媒の下流側に設置された空燃比センサ(特に、O2センサ)の出力信号の極大値と極小値との差分ΔVの大きさを求めることで、より簡便に触媒の劣化の度合いを知得することが可能である。即ち、差分ΔVが大きいほど、触媒が劣化しその酸素吸蔵能力が減退している蓋然性が高い。
触媒のダイアグノーシスは、吸気量及びエンジン回転数が大きく変動しない定常運転時に実行することが望ましい。だが、車両に搭載された内燃機関が定常運転している機会は実際には多くなく、減速時や加速時といった過渡期にもダイアグノーシスを実行せざるを得なくなる。
ところが、減速時には、先にインジェクタから噴射されたものの液状化して吸気ポートの内壁や吸気バルブの弁体、または燃焼室の内壁に付着したポートウェット分の燃料が遅れて気化することで、混合気の空燃比が一時的にリッチ化する現象が生じる。逆に、加速時には、吸気量が逓増するのに伴い、混合気の空燃比が一時的にリーン化する現象が生じる。このような過渡期における空燃比の偏倚は、内燃機関を制御する電子制御装置(Electronic Control Unit)において検出することが難しい。
減速時に上述のダイアグノーシスを実行すると、図5に示すように、触媒の上流側の空燃比の振動の中心が想定よりもリッチ側にずれてしまい、触媒に流入するガスの空燃比が理論空燃比よりもリッチである期間がより長く、理論空燃比よりもリーンである期間がより短くなる。これにより、触媒の下流側の空燃比センサの出力信号の大きさがリッチ側の限界に達してその限界にクリップされることがあり、その帰結として出力信号の極大値と極小値との差分ΔVが見かけ上小さくなる。さすれば、劣化が進行している触媒であっても、劣化していない触媒であると誤判定するおそれがある。
翻って、加速時に上述のダイアグノーシスを実行すると、触媒の上流側の空燃比の振動の中心が想定よりもリーン側にずれてしまい、触媒に流入するガスの空燃比が理論空燃比よりもリーンである期間がより長く、理論空燃比よりもリッチである期間がより短くなる。これにより、触媒の下流側の空燃比センサの出力信号の大きさがリーン側の限界に達してその限界にクリップされることがあり、やはりその帰結として出力信号の極大値と極小値との差分ΔVが見かけ上小さくなる。そして、劣化が進行している触媒であっても、劣化していない触媒であると誤判定するおそれがある。
本発明は、以上の問題に初めて着目してなされたものであり、劣化した触媒を劣化していない触媒であると誤判定することを有効に回避することを所期の目的としている。
本発明では、内燃機関の排気通路に装着される排気浄化用の触媒の上流側の空燃比をリーンとリッチとの間で強制的に振動させる制御を実施したときの、触媒の下流側に設置された空燃比センサの出力信号の極大値と極小値との差分の大きさに基づいて、触媒が劣化しているおそれがあるか否かを判定するものであって、触媒の下流側の空燃比センサの出力信号がリッチを示している状態で触媒の上流側の空燃比をリーンに操作してから前記空燃比センサの出力信号がリーンを示す状態に切り替わるまでの所要時間の長さ、及び/または、触媒の下流側の空燃比センサの出力信号がリーンを示している状態で触媒の上流側の空燃比をリッチに操作してから前記空燃比センサの出力信号がリッチを示す状態に切り替わるまでの所要時間の長さに応じて、前記制御を実施する際の触媒の上流側の空燃比の振動の周期を変更する内燃機関の制御装置を構成した。
本発明によれば、排気浄化用の触媒のダイアグノーシスにおいて、劣化した触媒を劣化していない触媒であると誤判定することを有効に回避できる。
本発明の一実施形態における内燃機関及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態の制御装置が実施する制御の内容を説明するタイミング図。 同実施形態の制御装置が実施する制御の内容を説明するタイミング図。 同実施形態の制御装置が実施する制御の内容を説明するタイミング図。 本発明が解決しようとする課題を説明するタイミング図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式の4ストロークエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させたことで生じる排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
排気通路4における触媒41の上流及び下流には、排気通路を流通する排気ガスの空燃比を検出するための空燃比センサ43、44を設置する。空燃比センサ43、44はそれぞれ、排気ガスの空燃比に対して非線形な出力特性を有するO2センサであってもよく、排気ガスの空燃比に比例した出力特性を有するリニアA/Fセンサであってもよい。O2センサの出力特性は、理論空燃比近傍の範囲では空燃比に対する出力の変化率が大きく急峻な傾きを示し、それよりも空燃比が大きいリーン領域では低位飽和値に漸近し、空燃比が小さいリッチ領域では高位飽和値に漸近する、いわゆるZ特性曲線を描く。本実施形態では、触媒41の上流側の空燃比センサ43としてリニアA/Fセンサを想定し、下流側の空燃比センサ44としてO2センサを想定している。
排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものであり、排気通路4における触媒41の上流側と吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側とを連通するEGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における排気マニホルド42またはその下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所、具体的にはサージタンク33に接続している。
本実施形態の内燃機関の制御装置たるECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、内燃機関の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号e、触媒41の上流側における排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサ43から出力される空燃比信号f、触媒41の下流側における排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサ44から出力される空燃比信号g、大気圧を検出する大気圧センサから出力される大気圧信号h等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、要求EGR量(または、EGR率)等といった運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、lを出力インタフェースを介して印加する。
ECU0は、気筒1に充填される混合気の空燃比、ひいては気筒1から排出され触媒41へと導かれる排気ガスの空燃比をフィードバック制御する。ECU0は、まず、吸気圧及び吸気温、エンジン回転数、要求EGR率等から、気筒1に充填される新気の量を算出し、これに見合った基本噴射量TPを決定する。
次いで、この基本噴射量TPを、触媒41の上流側及び/または下流側の空燃比に応じて定まるフィードバック補正係数FAFで補正する。一般に、フィードバック補正係数FAFは、空燃比センサ43、44を介して実測されるガスの空燃比と目標空燃比(平常時は理論空燃比またはその近傍)との偏差に応じて調整され、実測空燃比が目標空燃比に対してリーンであるときには増加し、実測空燃比が目標空燃比に対してリッチであるときには減少する。
そして、内燃機関の状況に応じて定まる各種補正係数Kや、インジェクタ11の無効噴射時間TAUVをも加味して、最終的な燃料噴射時間(インジェクタ11に対する通電時間)Tを算定する。燃料噴射時間Tは、
T=TP×FAF×K+TAUV
となる。しかして、燃料噴射時間Tだけインジェクタ11に信号jを入力、インジェクタ11を開弁して燃料を噴射させる。
触媒41の上流側及び/または下流側の空燃比信号f、gを参照したフィードバック制御は、例えば、内燃機関の冷却水温が所定温度以上であり、燃料カット中でなく、パワー増量中でなく、内燃機関の始動から所定時間が経過し、空燃比センサ43、43が活性中、吸気圧が正常である、等の諸条件が全て成立している場合に行う。
一方、ECU0は、所定の燃料カット条件が成立したときに、気筒1への燃料供給を中断する燃料カットを実行する。ECU0は、少なくとも、アクセル開度が0または0に近い閾値以下となり、かつエンジン回転数が燃料カット許可回転数以上あることを以て、燃料カット条件が成立したものと判断する。
因みに、燃料カット条件が成立したとしても、即時にインジェクタ11からの燃料噴射(及び、点火)を停止するわけではない。エンジントルクが比較的大きい段階で、急に燃料供給を遮断すると、エンジン回転数や車速がステップ的に急落するトルクショックが発生し、運転者を含む搭乗者に衝撃を感じさせる。このトルクショックを軽減するべく、燃料カット条件が成立した後、遅延時間の経過を待ってから、はじめて燃料噴射を停止する。この遅延時間中には、点火タイミングを遅角補正し、エンジントルクを積極的に低下させる。
燃料カットの開始後、所定の燃料カット終了条件が成立したときには、燃料カットを終了することとし、燃料噴射(及び、点火)を再開する。ECU0は、アクセル開度が閾値を上回った、エンジン回転数が燃料カット復帰回転数を下回るまで低下した等のうちの何れかを以て、燃料カット終了条件が成立したものと判断する。
燃料カット中は、燃焼ガスを含まない新気が触媒41に流入し、多量の酸素が触媒41に吸蔵される。そこで、燃料カットの終了直後の時期には、燃料噴射量を増量補正して混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチ化し、触媒41に吸蔵された過剰の酸素をパージする。
しかして、本実施形態のECU0は、内燃機関の排気通路4に装着された排気浄化用の触媒41の劣化の度合いを見積もるダイアグノーシスを適時に実行する。具体的には、図2及び図3に示すように、触媒41の上流側におけるガスの空燃比を理論空燃比よりもリーンとなる状態と理論空燃比よりもリッチとなる状態との間で強制的に振動させ、そのときの触媒41の下流側の空燃比センサ44の出力信号gの極大値と極小値との差分の大きさ(電位の差)ΔVを求めることで、触媒41が劣化しているおそれがあるか否かを判定する。
劣化していない触媒41の酸素吸蔵能力は高く、当該触媒41に空燃比リーンまたはリッチのガスが流入したとしても、触媒41から流出するガスの空燃比は大きく変動しない。よって、触媒41の下流側の空燃比センサ44の出力信号gの振幅、即ち極大値と極小値との差分ΔVが小さくなる。これに対し、劣化した触媒41の酸素吸蔵能力は低いため、当該触媒41に空燃比リーンまたはリッチのガスが流入したときに、触媒41から流出するガスの空燃比が大きく変動する。よって、空燃比センサ44の出力信号gの極大値と極小値との差分ΔVが大きくなる。ECU0は、ダイアグノーシス中の出力信号gの差分ΔVを劣化判定値と比較し、差分ΔVが劣化判定値を上回ったならば触媒41が劣化しているおそれがあると判断し、差分ΔVが劣化判定値以下であるならば触媒41が劣化していないと判断する。
ところが、エンジン回転数が低下してゆく減速時に上述のダイアグノーシスを実行すると、図5に示しているように、触媒41の上流側の空燃比の振動の中心が想定よりもリッチ側にずれてしまい、触媒41に流入するガスの空燃比が理論空燃比よりもリッチである期間がより長く、理論空燃比よりもリーンである期間がより短くなる。これにより、触媒41の下流側の空燃比センサ44の出力信号gの大きさがリッチ側の限界に達してその限界にクリップされることがあり、その帰結として出力信号gの極大値と極小値との差分ΔVが見かけ上小さくなる。さすれば、劣化が進行している触媒41であっても、劣化していない触媒41であると誤判定しかねない。
また、エンジン回転数が上昇してゆく加速時に上述のダイアグノーシスを実行すると、触媒41の上流側の空燃比の振動の中心が想定よりもリーン側にずれてしまい、触媒41に流入するガスの空燃比が理論空燃比よりもリーンである期間がより長く、理論空燃比よりもリッチである期間がより短くなる。これにより、触媒41の下流側の空燃比センサ44の出力信号gの大きさがリーン側の限界に達してその限界にクリップされることがあり、やはりその帰結として出力信号gの極大値と極小値との差分ΔVが見かけ上小さくなる。従って、劣化が進行している触媒41であっても、劣化していない触媒41であると誤判定しかねない。
そこで、本実施形態のECU0は、上述のダイアグノーシスの実行中以外の時期において、図4に示すように、触媒41の下流側の空燃比センサ44の出力信号gがリッチを示している状態で触媒41の上流側の空燃比をリーンに操作してから空燃比センサ44の出力信号gがリーンを示す状態に切り替わるまでの所要時間Dの長さを計測するか、及び/または、空燃比センサ44の出力信号gがリーンを示している状態で触媒44の上流側の空燃比をリッチに操作してから空燃比センサ44の出力信号gがリッチを示す状態に切り替わるまでの所要時間の長さD’を計測する。そして、所要時間D及び/または所要時間D’の長さに応じて、触媒41のダイアグノーシスを実行する際の、触媒41の上流側の空燃比の振動の周期Tを変更するようにしている。
前者の所要時間Dは、例えば、燃料カットの実行開始時点から、空燃比センサ44の出力信号gがリーンを示す状態に切り替わる時点までの経過時間を計測することで得られる。後者の所要時間D’は、例えば、燃料カット終了後の空燃比をリッチに操作する制御の開始時点から、空燃比センサ44の出力信号gがリーンを示す状態に切り替わる時点までの経過時間を計測することで得られる。
触媒41が劣化していないと、計測される所要時間D、D’は長くなる傾向にあり、触媒41が劣化していると、計測される所要時間D、D’は短くなる傾向にある。尤も、計測される所要時間D、D’はある程度以上ばらつくことが予想され、この所要時間D、D’のみを以て触媒41の劣化度合いを見積もることは必ずしも適当ではない。本実施形態では、計測された所要時間Dが短いほど、触媒41のダイアグノーシスを実行する際の触媒41の上流側の空燃比の振動の周期Tを長く設定し、及び/または、計測された所要時間D’が短いほど、触媒41のダイアグノーシスを実行する際の触媒41の上流側の空燃比の振動の周期Tを長く設定する。所要時間D及び/または所要時間D’の計測を複数回行い、それらの平均または中央値の長さが短いほど、空燃比の振動の周期Tを長く設定するようにしても構わない。
減速時に触媒41のダイアグノーシスを実行するとしても、触媒41の上流側の空燃比の振動の周期Tを長くすれば、触媒41に流入するガスの空燃比が理論空燃比よりもリーンである期間の長さを延長することができる。結果、図3に示しているように、触媒41の下流側の空燃比センサ44の出力信号gがリーン側に向かって変化する期間が長くなり、出力信号gの極大値と極小値との差分ΔVがより大きくなる。従って、劣化が進行している触媒41を劣化していない触媒41であると誤判定するリスクが低下する。
同様に、加速時に触媒41のダイアグノーシスを実行するとしても、触媒41の上流側の空燃比の振動の周期Tを長くすれば、触媒41に流入するガスの空燃比が理論空燃比よりもリッチである期間の長さを延長することができる。結果、触媒41の下流側の空燃比センサ44の出力信号gがリッチ側に向かって変化する期間が長くなり、出力信号gの極大値と極小値との差分ΔVがより大きくなる。従って、劣化が進行している触媒41を劣化していない触媒41であると誤判定するリスクが低下する。
上述のダイアグノーシスにより、触媒41が劣化しているおそれがあると判定した場合には、改めて、上掲の特許文献1に開示されているように、触媒41の最大酸素放出量及び/または最大酸素吸蔵量の推計を行い、触媒41が劣化しているか否かの最終的な判断を下すことが好ましい。
ECU0は、触媒41が劣化していると判定した場合、その旨を車両の運転者または搭乗者に報知して、触媒41の交換を促す。
本実施形態では、内燃機関の排気通路4に装着される排気浄化用の触媒41の上流側の空燃比をリーンとリッチとの間で強制的に振動させる制御を実施したときの、触媒41の下流側に設置された空燃比センサ44の出力信号gの極大値と極小値との差分ΔVの大きさに基づいて、触媒41が劣化しているおそれがあるか否かを判定するものであって、触媒41の下流側の空燃比センサ44の出力信号gがリッチを示している状態で触媒41の上流側の空燃比をリーンに操作してから前記空燃比センサ44の出力信号gがリーンを示す状態に切り替わるまでの所要時間Dの長さ、及び/または、触媒41の下流側の空燃比センサ44の出力信号gがリーンを示している状態で触媒41の上流側の空燃比をリッチに操作してから前記空燃比センサ44の出力信号gがリッチを示す状態に切り替わるまでの所要時間D’の長さに応じて、前記制御を実施する際の触媒41の上流側の空燃比の振動の周期Tを変更する内燃機関の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、コストの騰貴を招くことなく、触媒41のダイアグノーシスの精度を向上させることができる、つまり、触媒41の劣化を見逃さず確実に捕捉することが可能となる。
また、計測された所要時間D、D’が長いときには、触媒41が劣化していない可能性が高く、ダイアグノーシスにおけるの触媒41の上流側の空燃比の振動の周期Tを短く設定して、エミッション及び燃費の悪化を最小限に抑制することができる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態には限られない。各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される内燃機関の制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
11…インジェクタ
4…排気通路
41…触媒
43…触媒上流の空燃比センサ
44…触媒下流の空燃比センサ
f…触媒上流の空燃比信号
g…触媒下流の空燃比信号

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に装着される排気浄化用の触媒の上流側の空燃比をリーンとリッチとの間で強制的に振動させる制御を実施したときの、触媒の下流側に設置された空燃比センサの出力信号の極大値と極小値との差分の大きさに基づいて、触媒が劣化しているおそれがあるか否かを判定するものであって、
    触媒の下流側の空燃比センサの出力信号がリッチを示している状態で触媒の上流側の空燃比をリーンに操作してから前記空燃比センサの出力信号がリーンを示す状態に切り替わるまでの所要時間の長さ、または、触媒の下流側の空燃比センサの出力信号がリーンを示している状態で触媒の上流側の空燃比をリッチに操作してから前記空燃比センサの出力信号がリッチを示す状態に切り替わるまでの所要時間の長さに応じて、前記制御を実施する際の触媒の上流側の空燃比の振動の周期を変更する内燃機関の制御装置。
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