JP2018105137A - 電磁式燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】弁座部材の端面に結合されるインジェクタプレートが、プレス成形された金属板で構成される電磁式燃料噴射弁において、インジェクタプレートをプレス成形して得られるプレート一面の凹みで複雑形状の燃料通路(案内通路及び旋回室)を形成しても、案内通路及び旋回室相互の、曲率が大きい接続部分でのダレの生成量を抑制又は低減して成形精度を高め、延いては噴射燃料の微粒化促進を図る。【解決手段】インジェクタプレート36の、弁座部材3との対向面36iには、案内通路38と旋回室39とが凹設されると共に、それら案内通路38及び旋回室39の開放面が弁座部材3で塞がれ、旋回室39の彎曲周面39fの下流側終端39feでの接線60と、案内通路38の、通路幅方向で旋回室39中心部に近い側の第1内側面38iとが互いに交わる角度θが、90°以上である。【選択図】 図3

Description

本発明は、主として内燃機関の燃料供給系に使用される燃料噴射弁に関し、特に、弁座及びその中心部を貫通する弁孔を有する弁座部材と、弁座と協働して弁孔を開閉する弁体と、燃料噴孔を有して弁座部材の外端面に結合されるインジェクタプレートとを備え、弁座部材及びインジェクタプレート間に、弁孔及び燃料噴孔間を連通する燃料通路を設けるようにした電磁式燃料噴射弁に関する。
上記電磁式燃料噴射弁において、弁座部材端面への燃料通路の切削加工を廃止し且つインジェクタプレートの薄肉化及び成形性確保等を図るために、プレス成形された金属板でインジェクタプレートを構成し、そのプレス成形と同時に燃料通路画成用の凹みをインジェクタプレートの一面(即ち弁座部材との対向面)に成形することが知られている(例えば下記特許文献1を参照)。
特開2005−201081号公報
ところでインジェクタプレートの一面にプレス成形により得られる凹みで、噴射燃料の微粒化促進に寄与し得る複雑形状の燃料通路(例えば弁孔との連通部から放射方向に延びる案内通路と、案内通路より流入した燃料を旋回させる旋回室と)を形成する場合には、特に案内通路及び旋回室相互の、曲率が大きい(従って形成負荷が大きい)接続部分にダレと呼ばれる金属変形部が生じ易くなる。そして、このダレの発生が、複雑形状の燃料通路の成形精度を低下させ、延いては燃料通路内での燃料の円滑な流れや噴射燃料の微粒化促進を阻害する等の不都合の要因となる。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、インジェクタプレートをプレス成形しても、上記ダレの生成量を抑制又は低減して上記不都合を回避可能とした電磁式燃料噴射弁を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、弁座、及び該弁座の中心部を貫通する弁孔を有する弁座部材と、前記弁座と協働して前記弁孔を開閉する弁体と、燃料噴孔を有して前記弁座部材の外端面に結合されるインジェクタプレートとを備え、前記インジェクタプレートが、プレス成形された金属板で構成される電磁式燃料噴射弁において、前記インジェクタプレートの、前記弁座部材との対向面には、前記弁孔との連通部から所定方向に延びる案内通路と、前記案内通路の下流端に接続されて前記弁孔から該案内通路を経て流入した燃料を旋回させ且つ底部に前記燃料噴孔の上流端を開口させた旋回室とが凹設されると共に、それら案内通路及び旋回室の、前記弁座部材側の各開放面が該弁座部材で塞がれており、前記旋回室の、径方向外側に凸に彎曲する彎曲周面の下流側終端での接線と、前記案内通路の、前記所定方向に延びて相対向する第1,第2内側面のうち該案内通路の幅方向で前記旋回室中心部に近い側の第1内側面又は該第1内側面の下流側延長線とが互いに交わる角度が、前記所定方向で該接線よりも前記弁孔に近い側、且つ前記幅方向で該第1内側面よりも前記案内通路の外方側において、90°以上であることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記彎曲周面の前記下流側終端と、前記案内通路の前記第1内側面の下流端とが曲面で滑らかに接続されることを第2の特徴とする。
本発明によれば、プレス成形された金属板より成るインジェクタプレートの、弁座部材との対向面には、弁孔との連通部から所定方向に延びる案内通路と、案内通路の下流端に接続されて燃料を旋回させ且つ底部に燃料噴孔の上流端を開口させた旋回室とが凹設されるので、弁孔から燃料噴孔に向かう燃料にスワールを付与して噴射燃料の微粒化を促進し得る複雑形状の燃料通路(即ち案内通路及び旋回室)を、インジェクタプレートにプレス成形で容易に形成可能となる。
また、プレス成形でインジェクタプレート一面に上記複雑形状の燃料通路、即ち案内通路及び旋回室を凹設する場合には、特に案内通路及び旋回室相互の、曲率(従って形成負荷)が大きい接続部分にダレが生じ易くなるものであるが、
本発明の第1の特徴によれば、旋回室の彎曲周面の下流側終端での接線と、案内通路の相対向する第1,第2内側面のうち案内通路の幅方向で旋回室中心部に近い側の第1内側面又はそれの下流側延長線とが互いに交わる角度が、90°以上であるので、案内通路及び旋回室相互の接続部分の曲率を小さくして該接続部分での形成負荷を軽減でき、ダレの生成量を抑制又は低減できる。これにより、上記接続部分、延いては案内通路及び旋回室の成形精度を高めることができ、弁孔から燃料噴孔に向かう燃料の円滑な流れ確保や噴射燃料の微粒化促進を図る上で有効である。
また本発明の第2の特徴によれば、旋回室の彎曲周面の下流側終端と、案内通路の第1内側面の下流端とが曲面で滑らかに接続されるので、案内通路及び旋回室相互の接続部分の曲率をより小さくして該接続部分での形成負荷を一層軽減でき、ダレの生成量を抑制又は低減できる。これにより、上記接続部分の成形精度を更に高めることができ、弁孔から燃料噴孔に向かう燃料の円滑な流れ確保や噴射燃料の微粒化促進を図る上で、より有効である。
本発明の一実施形態に係る内燃機関用電磁式燃料噴射弁の縦断面図 図1の2矢視部拡大図(図3の2−2線断面図) 図2の3−3矢視図 図3の4−4線断面部分に着目してインジェクタプレートのプレス成形工程の一例を説明した工程説明図であって、(A)はワークを金型にセットした成形直前状態を示し、(B)は成形完了直後で離型前の状態を示す
本発明の実施形態を、添付図面を参照して、以下に説明する。
先ず、図1及び図2において、内燃機関用電磁式燃料噴射弁Iのケーシング1は、円筒状の弁ハウジング2(磁性体)と、この弁ハウジング2の前端部に液密に結合される有底円筒状の弁座部材3と、弁ハウジング2の後端に環状スペーサ4を挟んで液密に結合される円筒状の固定コア5とから構成される。
環状スペーサ4は、ステンレス鋼等の非磁性金属製であり、その両端面に弁ハウジング2及び固定コア5が突き当てられて液密に全周溶接され、その溶接にはレーザビームが使用される。
弁座部材3及び弁ハウジング2の対向端部には、第1嵌合筒部3a及び第2嵌合筒部2aがそれぞれ形成される。そして第1嵌合筒部3aが第2嵌合筒部2a内にストッパプレート6と共に圧入され、ストッパプレート6は、弁ハウジング2と弁座部材3間で挟持される。その後、第1嵌合筒部3aの外周面と第2嵌合筒部2aの端面とに挟まれる隅部の全周にわたりレーザ溶接又はビーム溶接を施すことにより、弁ハウジング2及び弁座部材3が相互に液密に結合される。
弁座部材3には、それの平坦な前端面即ち外端面に下流端を開口する円錐状の弁座8と、この弁座8の中心部を貫通して弁座部材3の外端面に開口する弁孔10と、弁座8の上流端、即ち大径部に連なる円筒状のガイド孔9とが設けられており、そのガイド孔9は、前記第2嵌合筒部2aと同軸状に形成される。
弁ハウジング2及び環状スペーサ4内には、固定コア5の前端面に対向する可動コア12が摺動自在に収容され、この可動コア12に、前記ガイド孔9に軸方向摺動自在に収容される弁体16が一体的に結合される。この弁体16は、弁座8に着座し得る球状の弁部16aと、ガイド孔9に摺動自在に支承される前後一対のジャーナル部16b,16bと、前記ストッパプレート6に当接して弁体16の開弁限界を規定するフランジ16cとを一体に備えており、各ジャーナル部16bには、燃料の流通を可能にする複数の平坦面17,17…が設けられる。
固定コア5は、弁ハウジング2内と連通する中空部21を有しており、その中空部21に、可動コア12を弁体16の閉じ方向、即ち弁座8への着座方向に付勢するコイル状の弁ばね22と、この弁ばね22の後端を支承するパイプ状のリテーナ23とが収容される。このリテーナ23は、中空部21においてカシメにより固定される。
固定コア5の後端には、パイプ状のリテーナ23を介して固定コア5の中空部21に連通する燃料入口25aを持つ入口筒25が一体に連設され、その燃料入口25aに燃料フィルタ27が装着される。
環状スペーサ4及び固定コア5の外周にはコイル組立体28が嵌装される。このコイル組立体28は、環状スペーサ4及び固定コア5に外周面に嵌合するボビン29と、これに巻装されるコイル30とからなっており、このコイル組立体28を囲繞するコイルハウジング31の一端部が弁ハウジング2の外周面に溶接により結合される。
コイルハウジング31、コイル組立体28及び固定コア5は合成樹脂製の被覆体32内に埋封され、この被覆体32の中間部には、前記コイル30に連なる接続端子33を収容する備えたカプラ34が一体に連設される。
図2に明示するように、弁座部材3の前端面には円板状のインジェクタプレート36が液密に全周溶接wされ、その溶接にはレーザビームが使用される。このインジェクタプレート36は、金属板(例えば、ステンレス鋼板、その他の鋼板)を所定形状にプレス成形して得られるプレス成形品より構成される。インジェクタプレート36には、弁孔10の軸線回りの同一円周上で等間隔おきに並ぶ複数の燃料噴孔43が穿設される。インジェクタプレート36は、その板厚が、例えば0.1mm前後の薄肉の板状である。尚、図面上は、発明を理解し易くするためにインジェクタプレート36の板厚を多少誇張して描いている。
インジェクタプレート36の上面、即ち弁座部材3外端面との対向面36iには、弁孔10から燃料噴孔43に向かう燃料を案内する燃料通路FPとなる浅い凹みが、上記プレス成形により形成される。この燃料通路FPは、通過燃料にスワールを付与して燃料噴孔43からの噴射燃料の微粒化促進に寄与すべく、以下に説明するような複雑な平面形態(本実施形態では花弁状)に形成される。
即ち、燃料通路FPは、弁孔10に直接連通する連通部としての中央油室37と、その中央油室37からインジェクタプレート36の板面に沿う所定方向(本実施形態では弁孔10の中心に対し放射方向)に直線状に延びる複数の案内通路38と、各案内通路38の下流端が接線方向に開口する旋回室39とを備える。その旋回室39は、案内通路38の中心線Lに対し案内通路38の幅方向で一方側(換言すればインジェクタプレート36の周方向で一方側)にオフセット配置される。
そして、旋回室39の底面には燃料噴孔43の上流端が開口している。尚、燃料噴孔43は、例えばプレス成形後のインジェクタプレート36に対しドリル加工等で形成される。
燃料通路FPの大部分(より具体的には中央油室37の外周部、各案内通路38及び各旋回室39)の、弁座部材3側の開放面は、弁座部材3で塞がれる。またインジェクタプレート36の上面36iの、燃料通路FPを取り囲む領域は、弁座部材3の外端面に密着状態におかれる。そして、燃料通路FPを流れる燃料は、外部に漏れ出すことなく、弁孔10から中央油室37、案内通路38及び旋回室39を順次経て燃料噴孔43まで到達する。
また、旋回室39の周面は、径方向外方側に凸に彎曲した彎曲周面39fとされ、その彎曲周面39fの旋回案内作用により、案内通路38を経て旋回室39に流入した燃料をスムーズに旋回させる。これにより、燃料噴孔43に流入する直前の燃料にスワールを付与することができる。
一方、案内通路38の相対向する両内側面、即ち第1,第2内側面38i,38oは、案内通路38の長手方向(即ち弁孔10の中心に対し放射方向)に直線状に延びる略平面で各々構成される。
上記した第1,第2内側面38i,38oのうち、特に案内通路38の幅方向で旋回室39中心部寄り(即ち通路中心線Lに対し旋回室39がオフセット配置される側)に位置する第1内側面38iは、それの下流端38ieと、旋回室39の彎曲周面39fの下流側終端39feとが曲面rで滑らかに接続される。尚、第1内側面38iの下流端38ieと彎曲周面39fの下流側終端39feとは、その相互間を例えば曲面rを介さずに直接接続させるようにしてもよい。
また、案内通路38の第2内側面38oの下流端と、旋回室39の彎曲周面39fの上流側始端とは、段差なく滑らかに接続される。これにより、案内通路38から旋回室39へ高圧燃料がスムーズに流入し得るようになっている。
ところで本実施形態では、図3に示すように旋回室39の彎曲周面39fの下流側終端39feでの接線60と、案内通路38の上記した第1内側面38i又はそれの下流側延長線61とが互いに交わる角度θが、案内通路38の長手方向(前記放射方向)で該接線60よりも弁孔10に近い側に、且つ案内通路38の幅方向で第1内側面38iよりも通路外方側において、90°以上に設定される。
但し、角度θを必要以上に大きくなる(例えば120°を超える)と、旋回室39を周回した燃料流が案内通路38を流れてきた燃料流との衝突で乱流を生じ易くなり(即ち旋回室39による燃料旋回力が低下して)、燃料のスワール効果による噴射燃料の微粒化促進に悪影響を及ぼす可能性がある。そのため、角度θの上限は120°に設定されることが望ましい。即ち角度θは、90°≦θ≦120°の範囲に設定することが望ましい。
本実施形態において、インジェクタプレート36はプレス成形されるものであり、図4にそのプレス成形工程の一例を示す。インジェクタプレート36の最終製品と同形の円板状に予め加工された金属板よりなるワーク036は、図4(A)に示すように、先ずダイ50上に載置されると共に、パンチガイド52により外周部を抑えられる。次いで、ワーク036は、図4(B)に示すように、ダイ50と、パンチガイド52に沿って下降するパンチ51との間で加圧される。その加圧により、燃料通路FP(即ち中央油室37、案内通路38及び旋回室39)となる凹みがワーク036の一面、即ちインジェクタプレート36の上面36iにプレス成形される。
この場合、燃料通路FPの成形用凸部として機能するパンチ51の先部51aと、パンチ51を摺動可能に嵌合させるパンチガイド52のガイド孔52aとは、燃料通路FPの横断面形状と同じに形成される。またダイ50には、パンチ51の先部51aに対応した成形用凹部50aが形成され、成形用凹部50aの内周面はテーパ面50atに形成される。
上記加圧の過程で、特に燃料通路FPの周面は、インジェクタプレート36の対応部位がパンチ51の先部51aにより剪断成形されることで、燃料通路FPの底面部から略垂直に起立する絶壁面となり、その際に燃料通路FPの、弁座部材3側の開口縁部には多少のダレdが形成される。
かくして、プレス成形後のインジェクタプレート36の上面36iには、上記燃料通路FPとなる凹みがパンチ51の先部51a形状に倣うように形成され、一方、同プレート36の下面36oには、燃料通路FP(上記凹み)に対応した隆起部41がダイ50の成形用凹部50aに倣うように形成され、その隆起部41の外周面はテーパ面41tに形成される。
次に、前記実施形態の作用について説明する。コイル30を消磁した状態では、弁ばね22の付勢力で可動コア12及び弁体16が前方に押圧され、弁座8に着座させている。したがって、燃料フィルタ27及び入口筒25を通して弁ハウジング2内に供給された高圧燃料は、弁ハウジング2内に待機させられる。
コイル30を通電により励磁すると、それにより生ずる磁束が固定コア5、コイルハウジング31、弁ハウジング2及び可動コア12を順次走り、その磁力により可動コア12が弁体16と共に固定コア5に吸引され、弁体16が弁座8から離座するので、弁ハウジング2内の高圧燃料は、弁体16の平坦面17,17…、弁座8及び弁孔10を順次通過して燃料通路FPに移り、その燃料通路FPの中央油室37から複数の案内通路38に分岐し放射状に拡散しながら複数の旋回室39に達する。
このとき、高圧燃料が各案内通路38から対応する旋回室39へ高速で接線方向に流入するため、流入燃料は旋回室39を高速で旋回することでスワールを付与され、しかも案内通路38を経て旋回室39に到達するまでの燃料流に急激な屈曲がなく、その流れがスムーズとなるから、燃料の速度損失も少ない。その結果、各旋回室39の燃料噴孔43からエンジンの被噴射部位(例えば吸気ポート)に向けて噴射される噴射燃料の微粒化促進が達成されて、良好な噴霧フォームが得られ、しかも燃料噴射の応答性が良好である。これにより、燃焼室内での燃料の燃焼性が高められ、また燃焼制御が精度よく行われる。
ところで前述のような成形工程(図4参照)によるプレス成形でインジェクタプレート36の一面に得られる凹みで、噴射燃料の微粒化促進に寄与し得る複雑形状の燃料通路FP(従って案内通路38及び旋回室39)を形成する場合には、特に案内通路38及び旋回室39相互の、曲率が大きい(従って形成負荷が大きい)接続部分にダレが生じ易くなり、これが複雑形状の燃料通路FPの成形精度を低下させる虞れがある。
これに対して、本実施形態では、図3に示すように旋回室39の彎曲周面39fの下流側終端39feでの接線60と、案内通路38の互いに対向する第1,第2内側面38i,38oのうち旋回室39中心寄りの第1内側面38i又はそれの下流側延長線61とが互いに交わる角度θが、案内通路38の長手方向で接線60よりも弁孔10に近い側に、且つ通路幅方向で第1内側面38iよりも通路外方側において、90°以上に設定されている。これにより、案内通路38及び旋回室39相互の接続部分の曲率を可及的に小さくして該接続部分での形成負荷を軽減できるため、該接続部分でのダレの生成量を抑制又は低減可能となる。その結果、上記接続部分を含む燃料通路FP全体の成形精度が高められることから、燃料通路FPでの燃料の円滑な流れの確保や、噴射燃料の微粒化促進に寄与することができる。
その上、本実施形態では旋回室39の彎曲周面38fの下流側終端39feと、案内通路38の第1内側面38iの下流端38ieとが曲面rで滑らかに接続されている。これにより、案内通路38及び旋回室39相互の接続部分の曲率をより小さくして該接続部分での形成負荷を一層軽減でき、該接続部分でのダレの生成量をより効果的に抑制又は低減できる。その結果、上記接続部分の成形精度を更に高めることができ、燃料の円滑な流れ確保や微粒化促進を図る上でより効果的である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、案内通路38及び旋回室39の数や配列は、要求される燃料噴霧フォームの本数や形状に応じて適宜選定することができる。例えば、前記実施形態では、燃料通路FPの中央油室37(弁孔10との連通部)から案内通路38を放射状且つ直線状に延ばしたものを例示したが、本発明では、案内通路38を放射方向から周方向に多少傾斜して径方向外方側に延ばしたもの、或いは、案内通路38を多少カーブさせて曲線状に延ばしたものに適用してもよい。また案内通路38及び旋回室39の組の数は、実施形態では6組であるが、それ以外の数、例えば4組でもよい。
また前記実施形態では、インジェクタプレート36と弁座部材3との結合手段として、レーザビームによる全周溶接wが例示されたが、その結合手段は、溶接手段に限定されない。即ち、インジェクタプレート36と弁座部材3との間を全周に亘り液密に結合し得る結合手段であれば、種々の結合手段を採用可能である。
また前記実施形態では、インジェクタプレート36は、その板厚が例えば0.1mm前後の薄肉の板状であるものを例示したが、本発明は、実施形態よりも厚肉又は更に薄肉の(但しプレス成形で燃料通路FP(案内通路38及び旋回室39)を精度よく成形可能な程度の肉厚の)インジェクタプレートにも実施可能である。
I・・・・・・燃料噴射弁
3・・・・・・弁座部材
8・・・・・・弁座
10・・・・・弁孔
16・・・・・弁体
36・・・・・インジェクタプレート
36i・・・・上面(弁座部材との対向面)
37・・・・・中央油室(連通部)
38・・・・・案内通路
38i,38o・・案内通路の第1,第2内側面
39・・・・・旋回室
39f・・・・彎曲周面
39fe・・・彎曲周面の下流側終端
43・・・・・燃料噴孔
60・・・・・接線
61・・・・・第1内側面の下流側延長線
θ・・・・・・角度
r・・・・・・曲面

Claims (2)

  1. 弁座(8)、及び該弁座(8)の中心部を貫通する弁孔(10)を有する弁座部材(3)と、前記弁座(8)と協働して前記弁孔(10)を開閉する弁体(16)と、燃料噴孔(43)を有して前記弁座部材(3)の外端面に結合されるインジェクタプレート(36)とを備え、前記インジェクタプレート(36)が、プレス成形された金属板で構成される電磁式燃料噴射弁において、
    前記インジェクタプレート(36)の、前記弁座部材(3)との対向面(36i)には、前記弁孔(10)との連通部(37)から所定方向に延びる案内通路(38)と、前記案内通路(38)の下流端に接続されて前記弁孔(10)から該案内通路(38)を経て流入した燃料を旋回させ且つ底部に前記燃料噴孔(43)の上流端を開口させた旋回室(39)とが凹設されると共に、それら案内通路(38)及び旋回室(39)の、前記弁座部材(3)側の各開放面が該弁座部材(3)で塞がれており、
    前記旋回室(39)の、径方向外側に凸に彎曲する彎曲周面(39f)の下流側終端(39fe)での接線(60)と、前記案内通路(38)の、前記所定方向に延びて相対向する第1,第2内側面(38i,38o)のうち該案内通路(38)の幅方向で前記旋回室(39)中心部に近い側の第1内側面(38i)又は該第1内側面(38i)の下流側延長線(61)とが互いに交わる角度(θ)が、前記所定方向で該接線(60)よりも前記弁孔(10)に近い側、且つ前記幅方向で該第1内側面(38i)よりも前記案内通路(38)の外方側において、90°以上であることを特徴とする、電磁式燃料噴射弁。
  2. 前記彎曲周面(38f)の前記下流側終端(39fe)と、前記案内通路(38)の前記第1内側面(38i)の下流端(38ie)とが曲面(r)で滑らかに接続されることを特徴とする、請求項1に記載の電磁式燃料噴射弁。
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