JP6716063B2 - 電磁式燃料噴射弁 - Google Patents

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Description

本発明は、主として内燃機関の燃料供給系に使用される燃料噴射弁に関し、特に、弁座及びその中心部を貫通する弁孔を有する弁座部材と、弁座と協働して弁孔を開閉する弁体と、燃料噴孔を有して弁座部材の外端面に結合されるインジェクタプレートとを備え、弁座部材及びインジェクタプレート間に、弁孔及び燃料噴孔間を連通する燃料通路を設けるようにした電磁式燃料噴射弁に関する。
上記電磁式燃料噴射弁において、弁座部材端面への燃料通路の切削加工を廃止し且つインジェクタプレートの薄肉化及び成形性確保等を図るために、プレス成形された金属板でインジェクタプレートを構成し、そのプレス成形と同時に燃料通路画成用の凹みをインジェクタプレートの一面(即ち弁座部材との対向面)に成形することが知られている(例えば下記特許文献1を参照)。
特開2005−201081号公報
ところで、インジェクタプレートの一面に只1回のプレス成形で得られる凹みにより、複雑形状の燃料通路を形成する場合には、プレス成形時の金属材料の絞り深さが比較的深くなって形成負荷が大きくなることがある。この場合、燃料通路の周面にダレと呼ばれる金属変形部が少なからず生じ易くなり、このダレが複雑形状の燃料通路の成形精度を低下させ、延いては燃料通路内での燃料の円滑な流れを阻害する等の不都合の要因となる。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、インジェクタプレートをプレス成形しても、燃料通路の周面でのダレの生成量を抑制又は低減して上記不都合を回避可能とした電磁式燃料噴射弁を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、弁座、及び該弁座の中心部を貫通する弁孔を有する弁座部材と、前記弁座と協働して前記弁孔を開閉する弁体と、燃料噴孔を有して前記弁座部材の外端面に結合されるインジェクタプレートとを備え、前記インジェクタプレートが、プレス成形された金属板で構成される電磁式燃料噴射弁において、前記インジェクタプレートの、前記弁座部材との対向面には、前記弁孔から前記燃料噴孔に向けて燃料を案内する燃料通路が凹設されると共に、その燃料通路の、前記弁座部材側の開放面が該弁座部材で塞がれており、前記燃料通路は、前記インジェクタプレートの板面と平行な横断面での該燃料通路の外周形状が、前記弁座部材の側から前記燃料通路の底面に近づくにつれて段階的に縮小するように形成されていることを第1の特徴とする。
また本発明は、前記第1の特徴に加えて、前記燃料通路が、前記弁孔との連通部から所定方向に延びる案内通路と、前記案内通路の下流端に接続されて前記弁孔から該案内通路を経て流入した燃料を旋回させ且つ底部に前記燃料噴孔の上流端を開口させた旋回室とを少なくとも有していることを第2の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、プレス成形されるインジェクタプレートの、弁座部材との対向面に燃料通路が凹設される電磁式燃料噴射弁において、燃料通路は、インジェクタプレートの板面と平行な横断面での外周形状が、弁座部材側から燃料通路底面に近づくにつれて段階的に縮小するように形成されるので、燃料通路を複数回に分割してプレス成形可能となり、これにより、1回のプレス成形工程当たりの絞り深さ、延いては形成負荷を低減できるため、燃料通路の周面でのダレの生成量を抑制又は低減して燃料通路の成形精度を高めることができ、燃料通路内での燃料の円滑な流れ確保を図る上で有利である。その上、複数回に分割してプレス成形することにより、インジェクタプレートの複数の絞り箇所の各々で加工硬化が生じ、インジェクタプレート、特に燃料通路周辺部の強度を効果的に高めることができる。
また第2の特徴によれば、燃料通路は、弁孔との連通部から所定方向に延びる案内通路と、案内通路の下流端に接続されて燃料を旋回させる旋回室とを有するので、旋回室で通過燃料にスワールを付与して噴射燃料の微粒化促進に寄与することができる。また、このように案内通路及び旋回室を有することで燃料通路が複雑な通路形態となっても、これをインジェクタプレートにプレス成形で容易に且つ精度よく形成可能である。
本発明の一実施形態に係る内燃機関用電磁式燃料噴射弁の縦断面図 図1の2矢視部拡大図(図3の2−2線断面図) 図2の3−3矢視図 図3の4−4線断面部分に着目してインジェクタプレートのプレス成形工程の一例を説明した工程説明図であって、(A)はワークを金型にセットした成形直前状態を示し、(B)は第1段階のプレス成形直後で離型前の状態を示し、(C)は第2段階のプレス成形直後で離型前の状態を示し、(D)は第3段階のプレス成形直後で離型前の状態を示す
本発明の実施形態を、添付図面を参照して、以下に説明する。
先ず、図1及び図2において、内燃機関用電磁式燃料噴射弁Iのケーシング1は、円筒状の弁ハウジング2(磁性体)と、この弁ハウジング2の前端部に液密に結合される有底円筒状の弁座部材3と、弁ハウジング2の後端に環状スペーサ4を挟んで液密に結合される円筒状の固定コア5とから構成される。
環状スペーサ4は、ステンレス鋼等の非磁性金属製であり、その両端面に弁ハウジング2及び固定コア5が突き当てられて液密に全周溶接され、その溶接にはレーザビームが使用される。
弁座部材3及び弁ハウジング2の対向端部には、第1嵌合筒部3a及び第2嵌合筒部2aがそれぞれ形成される。そして第1嵌合筒部3aが第2嵌合筒部2a内にストッパプレート6と共に圧入され、ストッパプレート6は、弁ハウジング2と弁座部材3間で挟持される。その後、第1嵌合筒部3aの外周面と第2嵌合筒部2aの端面とに挟まれる隅部の全周にわたりレーザ溶接又はビーム溶接を施すことにより、弁ハウジング2及び弁座部材3が相互に液密に結合される。
弁座部材3には、それの平坦な前端面即ち外端面に下流端を開口する円錐状の弁座8と、この弁座8の中心部を貫通して弁座部材3の外端面に開口する弁孔10と、弁座8の上流端、即ち大径部に連なる円筒状のガイド孔9とが設けられており、そのガイド孔9は、前記第2嵌合筒部2aと同軸状に形成される。
弁ハウジング2及び環状スペーサ4内には、固定コア5の前端面に対向する可動コア12が摺動自在に収容され、この可動コア12に、前記ガイド孔9に軸方向摺動自在に収容される弁体16が一体的に結合される。この弁体16は、弁座8に着座し得る球状の弁部16aと、ガイド孔9に摺動自在に支承される前後一対のジャーナル部16b,16bと、前記ストッパプレート6に当接して弁体16の開弁限界を規定するフランジ16cとを一体に備えており、各ジャーナル部16bには、燃料の流通を可能にする複数の平坦面17,17…が設けられる。
固定コア5は、弁ハウジング2内と連通する中空部21を有しており、その中空部21に、可動コア12を弁体16の閉じ方向、即ち弁座8への着座方向に付勢するコイル状の弁ばね22と、この弁ばね22の後端を支承するパイプ状のリテーナ23とが収容される。このリテーナ23は、中空部21においてカシメにより固定される。
固定コア5の後端には、パイプ状のリテーナ23を介して固定コア5の中空部21に連通する燃料入口25aを持つ入口筒25が一体に連設され、その燃料入口25aに燃料フィルタ27が装着される。
環状スペーサ4及び固定コア5の外周にはコイル組立体28が嵌装される。このコイル組立体28は、環状スペーサ4及び固定コア5に外周面に嵌合するボビン29と、これに巻装されるコイル30とからなっており、このコイル組立体28を囲繞するコイルハウジング31の一端部が弁ハウジング2の外周面に溶接により結合される。
コイルハウジング31、コイル組立体28及び固定コア5は合成樹脂製の被覆体32内に埋封され、この被覆体32の中間部には、前記コイル30に連なる接続端子33を収容する備えたカプラ34が一体に連設される。
図2に明示するように、弁座部材3の前端面には円板状のインジェクタプレート36が液密に全周溶接wされ、その溶接にはレーザビームが使用される。このインジェクタプレート36は、金属板(例えば、ステンレス鋼板、その他の鋼板)を所定形状にプレス成形して得られるプレス成形品より構成される。インジェクタプレート36には、弁孔10の軸線回りの同一円周上で等間隔おきに並ぶ複数の燃料噴孔43が穿設される。インジェクタプレート36は、その板厚が、例えば0.1mm前後の薄肉の板状である。尚、図面上は、発明を理解し易くするためにインジェクタプレート36の板厚を多少誇張して描いている。
インジェクタプレート36の上面、即ち弁座部材3外端面との対向面36iには、弁孔10から燃料噴孔43に向けて燃料を流動案内する燃料通路FPとなる浅い凹みが、上記プレス成形により形成される。この燃料通路FPは、通過燃料にスワールを付与して燃料噴孔43からの噴射燃料の微粒化促進に寄与すべく、以下に説明するような複雑な平面形態(本実施形態では花弁状)に形成される。
即ち、燃料通路FPは、弁孔10に直接連通する連通部としての中央油室37と、その中央油室37からインジェクタプレート36の板面に沿う所定方向(本実施形態では弁孔10の中心に対し放射方向)に直線状に延びる複数の案内通路38と、各案内通路38の下流端が接線方向に開口する旋回室39とを備える。その旋回室39は、案内通路38の中心線Lに対し案内通路38の幅方向で一方側(換言すればインジェクタプレート36の周方向で一方側)にオフセット配置される。
そして、旋回室39の底面には、燃料噴孔43の上流端が開口している。尚、燃料噴孔43は、例えばプレス成形後のインジェクタプレート36に対しドリル加工等で形成される。
燃料通路FPの大部分(より具体的には中央油室37の外周部、各案内通路39及び各旋回室39)の、弁座部材3側の開放面は、弁座部材3で塞がれる。またインジェクタプレート36の上面36iの、燃料通路FPを取り囲む領域は、弁座部材3の外端面に密着状態におかれる。そして、燃料通路FPを流れる燃料は、外部に漏れ出すことなく、弁孔10から中央油室37、案内通路38及び旋回室39を順次経て燃料噴孔43まで到達する。
また、旋回室39の周面は、径方向外方側に凸に彎曲した彎曲周面39fとされ、その彎曲周面39fの旋回案内作用により、案内通路38を経て旋回室39に流入した燃料をスムーズに旋回させる。これにより、燃料噴孔43に流入する直前の燃料にスワールを付与することができる。
一方、案内通路38の相対向する両内側面、即ち第1,第2内側面38i,38oは、案内通路38の長手方向(即ち弁孔10の中心に対し放射方向)に直線状に延びる。
上記した第1,第2内側面38i,38oのうち、特に案内通路38の幅方向で旋回室39中心部寄り(即ち通路中心線Lに対し旋回室39がオフセット配置される側)に位置する第1内側面38iは、それの下流端と、旋回室39の彎曲周面39fの下流側終端とが曲面rで滑らかに接続される。尚、第1内側面38iの下流端と彎曲周面39fの下流側終端とは、その相互間を例えば曲面rを介さずに直接接続させるようにしてもよい。
また、案内通路38の第2内側面38oの下流端と、旋回室39の彎曲周面39fの上流側始端とは、段差なく滑らかに接続される。これにより、案内通路38から旋回室39へ高圧燃料がスムーズに流入し得るようになっている。
ところで燃料通路FPの周面FPs(即ちインジェクタプレート上面36iの、燃料通路FPを構成する凹みの内周面、換言すれば、旋回室39の彎曲周面39f、案内通路38の両内側面38i,38o、中央油室37の周面)は、図2,3の部分拡大図からも明らかなように、インジェクタプレート36の板面と平行な横断面での燃料通路FPの外周形状が、弁座部材3側から燃料通路FPの底面FPbに近づくにつれて段階的に、例えば0.005 mm刻みに順次縮小(即ち第1周面部分FPs1→第2周面部分FPs2→第3周面部分FPs3のように段階的に縮小)するように形成される。尚、図2,3での燃料通路FPの周面FPsは、理解し易くするために段差部分を誇張して描いており、実際には図2,3に示すほどの明確な段差面とはならない。
このように燃料通路FPの周面FPsを形成することにより、例えば、旋回室39の彎曲周面39fは、内径が弁座部材3側から旋回室39の底面に近づくにつれて段階的に小径となるように形成され、また案内通路38の相対向する第1,第2内側面38i,38oは、その両者の相互間隔(即ち案内通路38の幅方向での相互距離)が弁座部材3側から案内通路38の底面に近づくにつれて段階的に小さくなるように形成される。また中央油室37の周面の横断面形状も、上記と同様に中央油室37の底面に近づくにつれて段階的に縮小するように形成される。
而して燃料通路FPは、インジェクタプレート36の板面と平行な横断面(以後、本明細書では単に「横断面」という)での外周形状が、後述するように複数段階(本実施形態では3段階)のプレス成形工程を以て段階的に縮小形成される。従って、その複数段階のプレス成形により、燃料通路FPの周面FPsには、燃料通路FPの横断面形状を底面FPfに近づくにつれて段階的に縮小させる複数の塑性変形領域FPs1〜FPs3が存在する。
次に、前記実施形態の作用について説明する。コイル30を消磁した状態では、弁ばね22の付勢力で可動コア12及び弁体16が前方に押圧され、弁座8に着座させている。したがって、燃料フィルタ27及び入口筒25を通して弁ハウジング2内に供給された高圧燃料は、弁ハウジング2内に待機させられる。
コイル30を通電により励磁すると、それにより生ずる磁束が固定コア5、コイルハウジング31、弁ハウジング2及び可動コア12を順次走り、その磁力により可動コア12が弁体16と共に固定コア5に吸引され、弁体16が弁座8から離座するので、弁ハウジング2内の高圧燃料は、弁体16の平坦面17,17…、弁座8及び弁孔10を順次通過して燃料通路FPに移り、その燃料通路FPの中央油室37から複数の案内通路38に分岐し、放射状に拡散しながら複数の旋回室39に達する。
このとき、高圧燃料が各案内通路38から対応する旋回室39へ高速で接線方向に流入するため、流入燃料は旋回室39を高速で旋回することでスワールを付与され、しかも案内通路38を経て旋回室39に到達するまでの燃料流に急激な屈曲がなく、その流れがスムーズとなるから、燃料の速度損失も少ない。その結果、各旋回室39の燃料噴孔43からエンジンの被噴射部位(例えば吸気ポート)に向けて噴射される噴射燃料の微粒化促進が達成されて、良好な噴霧フォームが得られ、しかも燃料噴射の応答性が良好である。これにより、燃焼室内での燃料の燃焼性が高められ、また燃焼制御が精度よく行われる。
そして、燃料通路FPは、上記のように各複数の案内通路38及び旋回室39を有することで、複雑な通路形態となるが、これをインジェクタプレート36にプレス成形で容易に且つ精度よく形成可能である。
次に図4を参照してインジェクタプレート36のプレス成形工程の一例を示す。
[第1段階のプレス成形工程]
インジェクタプレート36の最終製品と同形の円板状に予め加工された金属板よりなるワーク036は、図4(A)に示すように、先ず第1ダイ50上に載置されると共に、第1パンチガイド52により外周部を抑えられる。次いで、ワーク036は、図4(B)に示すように、第1ダイ50と、第1パンチガイド52に沿って下降する第1パンチ51との間で加圧される。その加圧により、燃料通路FP(即ち中央油室37、案内通路38及び旋回室39)の、弁座部材3に最も近い第1領域FP1となる第1凹みがワーク036の上面36iにプレス成形される。
この場合、燃料通路FPの第1領域FP1成形用凸部として機能する第1パンチ51の先部51aと、第1パンチ51を摺動可能に嵌合させる第1パンチガイド52のガイド孔52aとは、燃料通路FPの第1領域FP1の横断面形状と同じに形成される。また第1ダイ50には、第1パンチ51の先部51aに対応した成形用凹部50aが形成され、成形用凹部50aの内周面はテーパ面50atに形成される。
上記加圧の過程で、特に燃料通路FPの第1領域FP1の周面は、ワーク036の対応部位が第1パンチ51の先部51aにより剪断成形されることで、燃料通路FPの底面側から略垂直に起立する絶壁面(前記した第1周面部分FPs1に相当)となり、その際に第1領域FP1の、弁座部材3側の開口縁部には僅かにダレd1が形成される。
かくして、第1段階のプレス成形後のワーク036の上面36iには、上記燃料通路FPの第1領域FP1となる第1凹みが第1パンチ51の先部51a形状に倣うように形成され、一方、ワーク036の下面36oには、燃料通路FPの第1領域FP1に対応した第1隆起部41Aが第1ダイ50の成形用凹部50aに倣うように形成される。第1隆起部41Aの外周面はテーパ面41Atに形成される。
[第2段階のプレス成形工程]
上記第1段階のプレス成形工程が終了したワーク036は、図4(C)に示すように、第2ダイ60上に載置されると共に、第2パンチガイド62により外周部を抑えられる。次いで、ワーク036は、図4(C)に示すように、第2ダイ60と、第2パンチガイド62に沿って下降する第2パンチ61との間で加圧される。その加圧により、燃料通路FPの第1領域FP1と隣接し且つ第1領域FP1よりも横断面形状が小さい第2領域FP2となる第2凹みが、ワーク036の上面36iにプレス成形される。
この場合、燃料通路FPの第2領域FP2成形用凸部として機能する第2パンチ61の先部61aと、第2パンチガイド62のガイド孔62aとは、燃料通路FPの第2領域FP2の横断面形状と同じに形成される。また第2ダイ60には、第2パンチ61の先部61aに対応した成形用凹部60aが形成され、成形用凹部60aの内周面は、第1ダイ50の成形用凹部50aのテーパ面50atよりも勾配が大きいテーパ面60atに形成される。
上記加圧の過程で、特に燃料通路FPの第2領域FP2の周面も燃料通路FPの底面側から略垂直に起立する絶壁面(前記した第2周面部分FPs2に相当)となり、その際に第2領域FP2の、弁座部材3側の開口縁部には僅かにダレd2が形成される。
かくして、第2段階のプレス成形後のワーク036の上面36iには、燃料通路FPの第2領域FP2となる第2凹みが第2パンチ61の先部61a形状に倣うように形成され、一方、ワーク036の下面36oには、燃料通路FPの第2領域FP2に対応した第2隆起部41Bが第2ダイ60の成形用凹部60aに倣うように形成される。第2隆起部41Bの外周面は、第2ダイ60の上記テーパ面60atに対応して勾配が比較的大きいテーパ面41Btに形成される。
[第3段階のプレス成形工程]
上記第2段階のプレス成形工程が終了したワーク036は、図4(D)に示すように、第3ダイ70上に載置されると共に、第3パンチガイド72により外周部を抑えられる。次いで、ワーク036は、図4(D)に示すように、第3ダイ70と、第3パンチガイド72に沿って下降する第3パンチ71との間で加圧される。その加圧により、燃料通路FPの第2領域FP2と隣接し且つ第2領域FP2よりも横断面形状が小さい第3領域FP3となる第3凹みが、ワーク036の上面36iにプレス成形される。
この場合、燃料通路FPの第3領域FP3成形用凸部として機能する第3パンチ71の先部71aと、第3パンチガイド72のガイド孔72aとは、燃料通路FPの第3領域FP3の横断面形状と同じに形成される。また第3ダイ70には、第3パンチ71の先部71aに対応した成形用凹部70aが形成され、成形用凹部70aの内周面は、第2ダイ60の成形用凹部60aのテーパ面60atよりも勾配が大きいテーパ面70atに形成される。
上記加圧の過程で、特に燃料通路FPの第3領域FP3の周面も燃料通路FPの底面側から略垂直に起立する絶壁面(前記した第3周面部分FPs3に相当)となり、その際に第3領域FP3の、弁座部材3側の開口縁部には僅かにダレd3が形成される。
かくして、第3段階のプレス成形後のワーク036の上面36iには、燃料通路FPの第3領域FP3となる第3凹みが第3パンチ71の先部71a形状に倣うように形成され、一方、ワーク036の下面36oには、燃料通路FPの第3領域FP3に対応した第3隆起部41Cが第3ダイ70の成形用凹部70aに倣うように形成される。第3隆起部41Cの外周面は、第3ダイ70の上記テーパ面70atに対応して勾配が比較的大きいテーパ面41Ctに形成される。
ところで仮に、只一回だけのプレス成形でインジェクタプレート36の一面に燃料通路FPを凹設する場合には、絞り深さが比較的深くなって形成負荷が大きくなり、燃料通路FPの周面FPsにダレが少なからず生じる虞れがある。
これに対し、本実施形態の燃料通路FPは、その横断面の外周形状が、前述のように弁座部材3側から燃料通路FPの底面FPbに近づくにつれて段階的に縮小するように形成され、そのために、燃料通路FPを複数回(実施形態は3回)に分割してプレス成形している。従って、この複数回のプレス成形工程の完了後の燃料通路FPの周面FPsには、燃料通路FPの横断面形状を段階的に縮小させる複数の塑性変形領域FPs1〜FPs3が形成される。
このようにインジェクタプレート36の上面36iに燃料通路FPとなる凹みを形成するために、本実施形態ではインジェクタプレート36を複数回に分割してプレス成形するので、1回のプレス成形工程当りの絞り深さ、延いては形成負荷を効果的に低減可能である。これにより、燃料通路FPの周面FPsでのダレの生成量を十分に抑制又は低減できるから、燃料通路FPは、案内通路38や旋回室39を有することで複雑形態になっていても、その成形精度を高めることができ、燃料通路FP内での燃料の円滑な流れ確保や噴射燃料の微粒化促進を図る上で有利となる。
その上、燃料通路FPの形成のためにインジェクタプレート36を複数回に分割してプレス成形するようにしたことで、インジェクタプレート36の複数の絞り箇所の各々で加工硬化が生じ、これにより、インジェクタプレート36、特に燃料通路FP周辺部の強度が効果的に高められる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、燃料通路FPにおける案内通路38及び旋回室39の数や配列は、要求される燃料噴霧フォームの本数や形状に応じて適宜選定することができる。例えば、前記実施形態では、燃料通路FPの中央油室37(弁孔10との連通部)から案内通路38を放射状且つ直線状に延ばしたものを例示したが、本発明では、案内通路38を放射方向から周方向に多少傾斜して径方向外方側に延ばしたもの、或いは、案内通路38を多少カーブさせて曲線状に延ばしたものに適用してもよい。また案内通路38及び旋回室39の組の数は、実施形態では6組であるが、それ以外の任意の数、例えば4組でもよい。
また前記実施形態では、噴射燃料の微粒化を特に促進するために、燃料通路FPを複数の案内通路38と、各々の案内通路38の下流端が接線方向に開口する複数の旋回室39とを組み合わせた通路構成としているが、本発明の燃料通路の通路構成は前記実施形態に限定されず、少なくとも弁孔10から燃料噴孔43に向けてスムーズに燃料を案内し得る通路構成であればよい。例えば、前記特許文献1に示されるように、旋回室を省略して複数の案内通路の下流端部底面に燃料噴孔を開口させるような燃料通路においても本発明を適用可能である。
また前記実施形態では、インジェクタプレート36と弁座部材3との結合手段として、レーザビームによる全周溶接wが例示されたが、その結合手段は、溶接手段に限定されない。即ち、インジェクタプレート36と弁座部材3との間を全周に亘り液密に結合し得る結合手段であれば、種々の結合手段を採用可能である。
また前記実施形態では、インジェクタプレート36は、その板厚が例えば0.1mm前後の薄肉の板状であるものを例示したが、本発明は、実施形態よりも厚肉又は更に薄肉の(但しプレス成形で燃料通路FP(案内通路38及び旋回室39)を精度よく成形可能な程度の肉厚の)インジェクタプレートにも実施可能である。
また前記実施形態では、燃料通路FPのプレス成形段数を3段としたものを例示したが、本発明では、必要に応じてプレス成形段数を2段又は4段以上に設定してもよい。
FP・・・・・燃料通路
FPb・・・・底面
I・・・・・・燃料噴射弁
3・・・・・・弁座部材
8・・・・・・弁座
10・・・・・弁孔
16・・・・・弁体
36・・・・・インジェクタプレート
36i・・・・上面(弁座部材との対向面)
37・・・・・中央油室(連通部)
38・・・・・案内通路
39・・・・・旋回室
43・・・・・燃料噴孔

Claims (2)

  1. 弁座(8)、及び該弁座(8)の中心部を貫通する弁孔(10)を有する弁座部材(3)と、前記弁座(8)と協働して前記弁孔(10)を開閉する弁体(16)と、燃料噴孔(43)を有して前記弁座部材(3)の外端面に結合されるインジェクタプレート(36)とを備え、前記インジェクタプレート(36)が、プレス成形された金属板で構成される電磁式燃料噴射弁において、
    前記インジェクタプレート(36)の、前記弁座部材(3)との対向面(36i)には、前記弁孔(10)から前記燃料噴孔(43)に向けて燃料を案内する燃料通路(FP)が凹設されると共に、その燃料通路(FP)の、前記弁座部材(3)側の開放面が該弁座部材(3)で塞がれており、
    前記燃料通路(FP)は、前記インジェクタプレート(36)の板面と平行な横断面での該燃料通路(FP)の外周形状が、前記弁座部材(3)の側から該燃料通路(FP)の底面(FPb)に近づくにつれて段階的に縮小するように形成されていることを特徴とする、電磁式燃料噴射弁。
  2. 前記燃料通路(FP)は、前記弁孔(10)との連通部(37)から所定方向に延びる案内通路(38)と、前記案内通路(38)の下流端に接続されて前記弁孔(10)から該案内通路(38)を経て流入した燃料を旋回させ且つ底部に前記燃料噴孔(43)の上流端を開口させた旋回室(39)とを少なくとも有していることを特徴とする、請求項1に記載の電磁式燃料噴射弁。
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