JP2018105012A - 布基礎構造及びプレキャスト部材 - Google Patents

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嵩之 湯淺
Takayuki Yuasa
嵩之 湯淺
正一 池端
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正一 池端
昌信 宮田
Masanobu Miyata
昌信 宮田
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秀一 高橋
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Hiroshi Kawakami
浩史 川上
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Mariko Okuzawa
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【課題】容易に施工することを実現する布基礎構造及びプレキャスト部材を提供する。【解決手段】本発明の布基礎構造は、ベース部と、このベース部から上方に立ち上がる立上部とを備え、立上部は、水平方向に並設された複数のプレキャスト立上部材(20)と、隣接するプレキャスト立上部材(20)間に配置され、鉛直方向に延在する棒状部材(40)とを含んでいる。本発明のプレキャスト立上部材(20)は、ベース部と、このベース部から上方に立ち上がる立上部とを備える布基礎構造に用いられるプレキャスト部材であって、水平方向に複数並設されることにより立上部を構成し、水平方向に隣接するプレキャスト立上部材(20)と対向する面に、鉛直方向に延在する棒状部材(40)を挿通可能な溝(21)が形成されている【選択図】図4

Description

本発明は、布基礎構造及びプレキャスト部材に関する。
住宅等の建物の布基礎は、一般的に以下のように実施される。まず、現場にて鉄筋の配筋及び型枠の組み立てを行う。その後、ミキサー車、ポンプ車等の車両を用いて、コンクリートを打設し、養生する。このため、施工に時間を要してしまう。
このように、現場で鉄筋及び型枠を組み、コンクリートを流し込んで布基礎を行う工法に対して、予め工場などで布基礎の立上部となるプレキャストコンクリート部材を製造して、現場へ持ち込んで組み立てる工法がある。
プレキャストコンクリート部材として、例えば、特開平4−216746号公報(特許文献1)に開示されたFRPロッドを用いたプレキャスト部材が挙げられる。
特開平4−216746号公報
上記特許文献1には、FRPロッドを引張補強部材とするコンクリート部材は、橋梁の桁、床板、建築構造物等に利用されることが開示されている。しかしながら、上記特許文献1のプレキャスト部材を布基礎に用いることは開示されていない。
本発明者は、プレキャスト部材を用いて、さらに容易に布基礎構造の施工を実現することを課題とした。すなわち、本発明は、容易に施工することを実現する布基礎構造及びプレキャスト部材を提供することを課題とする。
本発明の布基礎構造は、ベース部と、このベース部から上方に立ち上がる立上部とを備え、立上部は、水平方向に並設された複数のプレキャスト部材と、隣接するプレキャスト部材間に配置され、鉛直方向に延在する棒状部材とを含んでいる。
本発明のプレキャスト部材は、ベース部と、このベース部から上方に立ち上がる立上部とを備える布基礎構造に用いられるプレキャスト部材であって、水平方向に複数並設されることにより立上部を構成し、水平方向に隣接するプレキャスト部材と対向する面に、鉛直方向に延在する棒状部材を挿通可能な溝が形成されている。
本発明の布基礎構造及びプレキャスト部材によれば、布基礎構造の立上部を水平方向に分割して、複数のプレキャスト部材で構成している。このため、プレキャスト部材のそれぞれを立上部よりも小さくすることができるので、プレキャスト部材の運搬、設置などが容易である。布基礎構造の施工においては、ベース部上に、この小さいプレキャスト部材を水平方向に並設することによって、立上部を形成できるので、布基礎構造の施工が容易である。
このように水平方向に複数のプレキャスト部材を並設するためには、水平方向に隣接するプレキャスト部材のずれを防止することが必要であることを本発明者はさらに検討した。その結果、水平方向に隣接するプレキャスト部材と対向する面に、鉛直方向に延在する棒状部材を挿通可能な溝をプレキャスト部材に形成し、隣接するプレキャスト部材間に棒状部材を配置することに想到した。これにより、立上部を構成する複数のプレキャスト部材のずれを防止して水平方向に並設することが可能となる。
以上より、本発明によれば、布基礎構造を容易に施工することを実現できる。
本発明の布基礎構造において好ましくは、上記棒状部材は、弾性材料で形成されている。
これにより、棒状部材は、水平方向に隣接するプレキャスト部材間の隙間を弾性変形して配置されるので、プレキャスト部材間のずれをより防止できる。
本発明の布基礎構造において好ましくは、複数のプレキャスト部材は、水平方向に連続する貫通孔を有し、立上部は、複数のプレキャスト部材の貫通孔を貫通する緊張材をさらに含んでいる。
本発明のプレキャスト部材において好ましくは、水平方向に並設されたときに連続し、緊張材を挿通可能な貫通孔を有している。
これにより、緊張材に引張力を加えた状態で、水平方向に並設された複数のプレキャスト部材が連結されるので、それぞれのプレキャスト部材が一体化される。また、この連結の際に生じるせん断に対するずれを、棒状部材で防止できる。
本発明の布基礎構造において好ましくは、ベース部と立上部とは、それぞれ独立したプレキャスト部材を含んでいる。
本発明のプレキャスト部材において好ましくは、ベース部と分離された立上部を構成する。
これにより、ベース部は1以上のプレキャスト部材を含み、立上部は2以上のプレキャスト部材を含むので、それぞれのプレキャスト部材は運搬、設置などがより容易である。したがって、布基礎構造の施工がより容易である。
以上説明したように、本発明の布基礎構造及びプレキャスト部材によれば、容易に施工することを実現できる。
本発明の実施の形態の布基礎構造を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態の布基礎構造の一部を概略的に示す一部破断図である。 図2の一部を概略的に示す斜視図である。 図3におけるベース部及び緊張材を除く部材の分解斜視図である。 本発明の実施の形態の布基礎構造の施工方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態の布基礎構造の施工方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態の布基礎構造の施工方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態の布基礎構造の施工方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態の布基礎構造の施工方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態の布基礎構造の施工方法を説明するための断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
図1〜図4を参照して、本発明の一実施形態の布基礎構造及びプレキャスト部材について説明する。なお、図2は、図1における領域IIに相当する部分を模式的に示して説明するものであり、便宜上、図1の領域IIに対応していない部分もある。図1及び図2に示すように、本実施の形態の布基礎構造1は、ベース部2と、立上部3と、アンカーボルト4と、シート5とを備えている。ベース部2は、フーチング部である。立上部3は、このベース部2から上方に立ち上がっている。ベース部2及び立上部3は、略T形状の断面形状を有している。ベース部2と、立上部3の下端部とは、地盤に埋設される。アンカーボルト4は、立上部3の上面から上方に突出し、この突出部分には柱材などの構造材が取り付けられる。シート5は、ベース部2の下面に設けられ、繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)を含んでおり、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)を含んでいることが好ましい。シート5としては、例えばFRPラミネート板が用いられる。
図2に示すように、ベース部2と、立上部3とは、別部材である。すなわち、ベース部2と、立上部3とは、それぞれ独立したプレキャスト部材を含んでいる。具体的には、ベース部2は、プレキャストベース部材10を含み、立上部3は、プレキャスト立上部材20を含んでいる。ベース部2は、1または複数のプレキャストベース部材10を含み、立上部3は、複数のプレキャスト立上部材20を含んでいる。
本実施の形態では、図2に示すように、ベース部2は、水平方向に並設された複数のプレキャストベース部材10を含んでいる。つまり、ベース部2は、水平方向に分割された複数のプレキャストベース部材10で構成されている。プレキャストベース部材10は、平面視において略四角形の板状である。
プレキャストベース部材10の材料は特に限定されず、コンクリート、FRP、シリケートポリマーなどを用いることができる。コンクリートとしては、軽量コンクリートまたは繊維補強コンクリートなどが好適に用いられる。FRPとしては、CFRPが好適に用いられる。
図2及び図3に示すように、このベース部2を構成するプレキャストベース部材10上には、立上部3を構成するプレキャスト立上部材20が配置されている。プレキャストベース部材10とプレキャスト立上部材20とを連結するために、グラウト材(図示せず)が設けられている。
立上部3は、水平方向に並設された複数のプレキャスト立上部材20を含んでいる。つまり、立上部3は、水平方向に分割された複数のプレキャスト立上部材20で構成されている。プレキャスト立上部材20は、略直方体のブロックである。図2では、水平方向に5つのプレキャスト立上部材20が配置された状態が示されている。
プレキャスト立上部材20の材料は特に限定されず、コンクリート、FRP、シリケートポリマーなどを用いることができるが、軽量コンクリートまたは繊維補強コンクリートなどが好適に用いられる。
プレキャスト立上部材20は、アンカーボルト4を挿通可能な鉛直貫通孔25(図5参照)を有している。図2では、左端列、右端列、及び中央列のプレキャスト立上部材20に鉛直貫通孔形成されており、その間の列には鉛直貫通孔は形成されていない。このため、鉛直貫通孔が形成されたプレキャスト立上部材20の上面からはアンカーボルト4が上方に突出し、鉛直貫通孔が形成されていないプレキャスト立上部材20にはアンカーボルトは配置されていない。
図3に示すように、プレキャスト立上部材20は、水平方向に連続する水平貫通孔26を有している。水平方向に並設されたプレキャスト立上部材20の水平貫通孔26は、立上部3を水平方向に貫通する孔である。図2では、プレキャスト立上部材20における下端部及び上端部に水平貫通孔26が形成されている。
図2及び図3に示すように、水平方向に並設されるプレキャスト立上部材20の連続する水平貫通孔26には、緊張材30が貫通されている。緊張材30は、引張力が加えられた状態で、水平方向に並設された複数のプレキャスト立上部材20を連結している。すなわち、緊張材30は、プレストレスをかけて複数のプレキャスト立上部材20を連結する部材である。緊張材30は、主筋の役割も担う。
緊張材30の形状は特に限定されず、例えば、棒状である。緊張材30の材料は、特に限定されず、スチールなどを用いてもよいが、繊維強化プラスチック(樹脂)を含有することが好ましく、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)を含有することがより好ましい。繊維強化プラスチックは、繊維をプラスチック(樹脂)の中に入れて強度を向上させた複合材料であり、繊維及び樹脂は特に限定されない。繊維として、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ポリエチレン繊維、ザイロン繊維、ボロン繊維などを用いることができ、樹脂として、例えば、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などを用いることができる。例えば、緊張材30は、FRPで形成された複数の線状材と、この線状材を束ねて被覆する被覆材とを有している。複数の線状材は、撚り線としてもよい。
なお、本実施の形態では、図1に示すように、複数のプレキャスト立上部材20は、紙面手前から奥に向けた前後方向に隣接しているとともに、前後方向と直交する左右方向に隣接しているので、前後方向に連続する水平貫通孔26に貫通された緊張材30と、左右方向に連続する水平貫通孔26に貫通された緊張材30とがある。このため、プレキャスト立上部材20の水平貫通孔26によっては、2つの方向に延びる緊張材30が配置されてもよい。
また、水平貫通孔26に緊張材30を容易に挿通させるために、緊張材30の端部にはスリーブ(図示せず)が取り付けられてもよい。また、連続する水平貫通孔26において、立上部3の両端に位置する領域は、他の領域よりも大きくてもよく、テーパ状であってもよい。
水平方向の一方端に位置するプレキャスト立上部材20の端部には、挿通部材31(図10参照)が設けられていてもよい。この端部を埋めるように、挿通部材31を被覆する蓋部材33(図10参照)がさらに設けられていてもよい。
図3及び図4に示すように、プレキャスト立上部材20においては、水平方向に隣接するプレキャスト立上部材20と対向する面に、鉛直方向に延在する棒状部材40を挿通可能な溝21が形成されている。つまり、対向する2つの面に形成された溝21で、棒状部材40の形状となる。本実施の形態の溝21は、連結される面の両端部に延在するように形成され、断面視において半円形状の凹みである。
水平方向に隣接するプレキャスト立上部材20間には、鉛直方向に延在する棒状部材40が配置されている。棒状部材40の形状は、細長い円柱などの柱形状である。棒状部材40の延在方向長さは、プレキャスト立上部材20の延在方向長さと略同じである。
棒状部材の材料は、特に限定されず、スチール、プラスチックなどを用いることができるが、スポンジなどの弾性材料で形成されていることが好ましい。
続いて、図1〜図10を参照して、本実施の形態の布基礎構造1の施工方法について説明する。
まず、プレキャストベース部材10及びプレキャスト立上部材20を準備する。本実施の形態では、プレキャストベース部材10とプレキャスト立上部材20とは、分離された別個の部材であるので、プレキャストベース部材10を準備する工程と、プレキャスト立上部材20を準備する工程とを実施する。
プレキャストベース部材10を準備する工程では、水平方向に複数並設されることにより、ベース部2を構成するプレキャストベース部材10を準備する。なお、1つのプレキャストベース部材10でベース部2を構成してもよい。
その後、プレキャストベース部材10の下面に、FRPを含むシート5を形成する。複数のプレキャストベース部材10を水平方向に並べて、連なる下面にシート5を形成してもよいが、運搬等の容易さの観点からは、プレキャストベース部材10のそれぞれに、シート5を形成する。
なお、プレキャストベース部材10とシート5とを一体成形してもよい。この場合、例えば、型枠にシート5を配置した後、プレキャストベース部材10となるコンクリートを打設する。
プレキャスト立上部材20を準備する工程では、図4などに示すように、水平方向に複数並設されることにより、立上部3を構成するプレキャスト立上部材20を準備する。プレキャスト立上部材20には、図4に示す棒状部材40を挿通可能な溝21と、図5に示すアンカーボルト4を挿通可能な鉛直貫通孔25と、引張力を加えられた状態の緊張材30を挿通可能な水平貫通孔26とを形成する。
次に、図1及び図2に示すように、布基礎構造1のベース部2となる位置に、プレキャストベース部材10を配置する。本実施の形態では、複数のプレキャストベース部材10を水平方向に並設する。これにより、ベース部2を形成できる。
次に、図1〜図3に示すように、プレキャストベース部材10上に、プレキャスト立上部材20を形成する。この工程では、例えばグラウト材を注入することにより、プレキャストベース部材10とプレキャスト立上部材20とを連結する。
この工程では、図4に示す水平方向に隣接するプレキャスト立上部材20間に、鉛直方向に延在する棒状部材40を配置する。
次に、図2に示すように、緊張材30に引張力を加えた状態で、水平方向に並設された複数のプレキャスト立上部材20を連結する。この工程では、例えば、図5〜図10を主に参照して、以下のように実施する。なお、図5〜図10は、立上部3において一方端に位置するプレキャスト立上部材20近傍を示している。
図5に示すように、水平方向に連続する水平貫通孔26に、緊張材30を挿通させる。そして、プレキャスト立上部材20の水平方向の他方端において、緊張材30を固定する。緊張材30の他方端が固定された状態で、図6に示すように、緊張材30の一方端を挿通部材31の貫通孔に通す。その後、図7に示す矢印の方向に緊張材30を引っ張って、緊張材30に引張力を加える。このとき、挿通部材31のキャップ部をプレキャスト立上部材20の一方端(図7における右端)の凹部に係止する。緊張材30に引張力を加えた状態で、図8に示すように、緊張材30と挿通部材31との間に接着剤32を注入する。接着剤32が硬化した後に、図9に示すように、挿通部材31から外部に露出された緊張材30を切断する。図10に示すように、プレキャスト立上部材20一方端の凹部を埋めるように、蓋部材33を被せる。蓋部材33により、プレキャスト立上部材20の端面は平面になる。これにより、1本の緊張材30で、複数のプレキャスト部材を連結できるので、複数の水平方向のプレキャスト立上部材20を一体化できる。
次に、図2に示すように、プレキャスト立上部材20の鉛直貫通孔25にアンカーボルト4を挿通させる。この工程では、例えば、アンカーボルト4は、立上部3に取り付けられたナット(図示せず)と螺合する。
以上の工程を実施することにより、図1に示す布基礎構造1を施工できる。
なお、本実施の形態の布基礎構造1の施工において、プレキャスト立上部材20よりも幅寸法の小さな調整用部材(図示せず)を準備する工程を実施してもよい。調整用部材は、プレキャスト立上部材20を併設する際の施工誤差が生じた際に、その隙間を埋めるように配置される。調整用部材は、プレキャスト立上部材20と同じ材料で形成されてもよく、異なる材料で形成されてもよく、例えば、コンクリート、FRPなどで形成されたシートが挙げられる。調整用部材を用いることにより、施工誤差を吸収できる。
ここで、本実施の形態の布基礎構造1では、水平方向に分割されたプレキャスト立上部材20が立上部3を構成する構造を例に挙げて説明したが、本発明の布基礎構造は、鉛直方向にさらに分割されたプレキャスト立上部材で構成されてもよい。
また、本実施の形態の布基礎構造1及びプレキャスト部材において、プレキャストベース部材10とプレキャスト立上部材20とはそれぞれ独立した構造を例に挙げて説明したが、プレキャストベース部材10とプレキャスト立上部材20とが一体となっていてもよい。
また、ベース部2は、複数のプレキャストベース部材10を含むことに限定されず、1つのプレキャストベース部材10で構成されてもよい。
また、ベース部2はプレキャストベース部材10を含むことを例に挙げて説明したが、本発明のベース部はプレキャスト部材で構成される構造に限定されない。この場合、現場でコンクリートを打設及び養生することによりベース部2を形成し、その後にプレキャスト部材を用いて立上部3を形成してもよい。
また、アンカーボルト4と螺合するナットは、立上部3に埋設されていることを例に挙げて説明したが、特に限定されない。例えば、ナットを用いずに、ベース部2と立上部3とをグラウト材で連結する際に、アンカーボルト4を併せて固定してもよい。
また、アンカーボルト4には、全体にネジ山が形成されてもよく、先端のみにネジ山が形成されてもよい。
以上説明したように、本実施の形態の布基礎構造1は、ベース部2と、このベース部2から上方に立ち上がる立上部3とを備え、立上部3は、水平方向に並設された複数のプレキャスト部材(プレキャスト立上部材20)と、隣接するプレキャスト部材(プレキャスト立上部材20)間に配置されるとともに、鉛直方向に延在する棒状部材40とを含んでいる。
本実施の形態のプレキャスト部材(プレキャスト立上部材20)は、ベース部2と、このベース部2から上方に立ち上がる立上部3とを備える布基礎構造1に用いられるプレキャスト部材であって、水平方向に複数並設されることにより立上部3を構成し、水平方向に隣接するプレキャスト部材(プレキャスト立上部材20)と対向する面に、鉛直方向に延在する棒状部材40を挿通可能な溝21が形成されている。
本実施の形態の布基礎構造1及びプレキャスト立上部材20によれば、布基礎構造1の立上部3を水平方向に分割して、複数のプレキャスト立上部材20で構成している。このため、プレキャスト立上部材20のそれぞれを立上部よりも小さくすることができるので、プレキャスト立上部材20の運搬、設置などが容易である。布基礎構造1の施工においては、ベース部2上に、この小さいプレキャスト立上部材20を水平方向に並設することによって立上部3を形成できるので、布基礎構造1の施工が容易である。
それに加えて、本実施の形態では、水平方向に隣接するプレキャスト立上部材20と対向する面に、鉛直方向に延在する棒状部材40を挿通可能な溝21をプレキャスト立上部材20に形成し、水平方向に隣接するプレキャスト立上部材20間に棒状部材40を配置している。これにより、図3に示す矢印Aのずれを防止できるので、立上部3を構成する複数のプレキャスト立上部材20を水平方向に適切に並設することが可能となる。よって、布基礎構造1を容易に施工することを実現できる。
本発明の布基礎構造において好ましくは、複数のプレキャスト立上部材20は、水平方向に連続する第1の貫通孔(水平貫通孔26)を有し、立上部3は、複数のプレキャスト立上部材20の第1の貫通孔(水平貫通孔26)を貫通する緊張材30をさらに含んでいる。
本発明のプレキャスト立上部材20において好ましくは、水平方向に並設されたときに連続し、緊張材30を挿通可能な貫通孔(水平貫通孔26)を有している。
立上部3を水平方向に分割したプレキャスト立上部材20を用いるので、プレキャスト立上部材20は運搬が容易であるが、連結する必要がある。これに対して、本実施の形態では、緊張材30を用いてプレストレスを加えて水平方向に複数並設されるプレキャスト立上部材20を連結している。具体的には、緊張材30に引張力を加えた状態で、水平方向に並設された複数のプレキャスト立上部材20を連結しているので、緊張材30には戻ろうとする力が働く。この力を利用して、それぞれのプレキャスト立上部材20を一体化できる。この緊張材30による連結で生じるせん断に対するずれを、棒状部材40で防止できる。
本実施の形態の布基礎構造1において好ましくは、緊張材30は、FRPを含有している。
FRPは軽量で高強度であるので、FRPを含有する緊張材30は、細く軽い部材となるので、布基礎構造1をより容易に施工できる。また、FRPは水に強い材料であるので、布基礎構造1の耐水性を高めることもできる。
本実施の形態の布基礎構造1において好ましくは、棒状部材40は、弾性材料で形成されている。
これにより、棒状部材は、水平方向に隣接するプレキャスト立上部材20間の隙間を弾性変形に配置されるので、プレキャスト立上部材20間のずれをより防止できる。また、棒状部材40はシール性能を発揮できるので、布基礎構造1の耐水性を高めることもできる。
本実施の形態の布基礎構造1において好ましくは、ベース部2と立上部3とは、それぞれ独立したプレキャスト部材(プレキャストベース部材10及びプレキャスト立上部材20)を含んでいる。
本実施の形態のプレキャスト立上部材20において好ましくは、ベース部2を構成するプレキャストベース部材10と分離されて立上部3を構成する。
これにより、ベース部2は1以上のプレキャストベース部材10を含み、立上部3は2以上のプレキャスト立上部材20を含む。このため、プレキャストベース部材10及びプレキャスト立上部材20のそれぞれは運搬がより容易であるので、布基礎構造1の施工がより容易である。
本実施の形態の布基礎構造1において好ましくは、ベース部2を構成するプレキャストベース部材10は、水平方向に複数並設されている。
これにより、ベース部2を分割して、複数のプレキャストベース部材10で構成できる。このため、ベース部2を構成するプレキャストベース部材10のそれぞれをベース部2に比べて小さくすることができるので、プレキャストベース部材10の運搬、設置などが容易である。したがって、布基礎構造1の施工がより容易である。
本実施の形態の布基礎構造1において好ましくは、ベース部2の下面に設けられ、FRPを含むシート5をさらに備えている。
本実施の形態のプレキャストベース部材10は、下面に設けられたFRPを含むシート5をさらに備えている。
コンクリートで形成されたプレキャストベース部材には、地盤反力が加えられて、中央部が下方に左右端が上方に反る。しかし、FRPを含むシート5は引張強度に優れているので、コンクリート製のプレキャストベース部材10が伸びる側である下面側にシート5が設けられている。このシート5は、プレキャストベース部材10の地盤反力を負担できる。このため、ベース部2を構成するプレキャストベース部材10の厚みを薄くできるので、プレキャストベース部材10の運搬、設置などが容易である。また、ベース部2は鉄筋を省略することもできる。したがって、布基礎構造1の現場での施工がより容易である。
このように、本実施の形態の布基礎構造1及びプレキャスト部材によれば、容易に施工することを実現できる。したがって、本実施の形態のプレキャスト部材、及びそれを用いた布基礎構造は、システム建築商品、震災時等の仮設住宅、オリンピック向けの施設等に好適に用いられる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 布基礎構造、2 ベース部、3 立上部、4 アンカーボルト、5 シート、10 プレキャストベース部材、20 プレキャスト立上部材、21 溝、25 鉛直貫通孔、26 水平貫通孔、30 緊張材、31 挿通部材、32 接着剤、33 蓋部材、40 棒状部材。

Claims (6)

  1. ベース部と、
    前記ベース部から上方に立ち上がる立上部とを備え、
    前記立上部は、水平方向に並設された複数のプレキャスト部材と、
    隣接する前記プレキャスト部材間に配置され、鉛直方向に延在する棒状部材とを含む、布基礎構造。
  2. 前記棒状部材は、弾性材料で形成されている、請求項1に記載の布基礎構造。
  3. 前記複数のプレキャスト部材は、水平方向に連続する貫通孔を有し、
    前記立上部は、前記複数のプレキャスト部材の前記貫通孔を貫通する緊張材をさらに含む、請求項1または2に記載の布基礎構造。
  4. 前記ベース部と、前記立上部とは、それぞれ独立したプレキャスト部材を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の布基礎構造。
  5. ベース部と、前記ベース部から上方に立ち上がる立上部とを備える布基礎構造に用いられるプレキャスト部材であって、
    水平方向に複数並設されることにより、前記立上部を構成し、
    水平方向に隣接する前記プレキャスト部材と対向する面に、鉛直方向に延在する棒状部材を挿通可能な溝が形成されている、プレキャスト部材。
  6. 水平方向に並設されたときに連続し、緊張材を挿通可能な貫通孔を有する、請求項5に記載のプレキャスト部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109333800A (zh) * 2018-11-21 2019-02-15 远大住宅工业(天津)有限公司 一种预制构件生产线

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