JP2018105011A - 布基礎構造及びプレキャスト部材 - Google Patents

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嵩之 湯淺
Takayuki Yuasa
嵩之 湯淺
正一 池端
Masaichi Ikehata
正一 池端
昌信 宮田
Masanobu Miyata
昌信 宮田
高橋 秀一
Shuichi Takahashi
秀一 高橋
浩史 川上
Hiroshi Kawakami
浩史 川上
麻利子 奥澤
Mariko Okuzawa
麻利子 奥澤
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【課題】施工が容易な布基礎構造及びプレキャスト部材を提供する。【解決手段】布基礎構造は、ベース部2と、このベース部2から上方に立ち上がる立上部3とを備え、立上部3は、鉛直方向に並設された複数のプレキャスト立上部材20を含んでいる。プレキャスト立上部材20は、ベース部2と、このベース部2から上方に立ち上がる立上部3とを備える布基礎構造に用いられるプレキャスト部材であって、鉛直方向に複数並設されることにより立上部3を構成する。【選択図】図2

Description

本発明は、布基礎構造及びプレキャスト部材に関する。
住宅等の建物の布基礎は、一般的に以下のように実施される。まず、現場にて鉄筋の配筋及び型枠の組み立てを行う。その後、ミキサー車、ポンプ車等の車両を用いて、コンクリートを打設し、養生する。このため、施工に時間を要してしまう。
このように、現場で鉄筋及び型枠を組み、コンクリートを流し込んで布基礎を行う工法に対して、予め工場などで布基礎の立上部となるプレキャストコンクリート部材を製造して、現場へ持ち込んで組み立てる工法がある。
プレキャストコンクリート部材として、例えば、特開平4−216746号公報(特許文献1)に開示されたFRPロッドを用いたプレキャスト部材が挙げられる。
特開平4−216746号公報
上記特許文献1には、FRPロッドを引張補強部材とするコンクリート部材は、橋梁の桁、床板、建築構造物等に利用されることが開示されている。しかしながら、上記特許文献1のプレキャスト部材を布基礎に用いることは開示されていない。
本発明者は、プレキャスト部材を用いて、さらに容易に布基礎構造の施工を実現することを課題とした。すなわち、本発明は、施工が容易な布基礎構造及びプレキャスト部材を提供することを課題とする。
本発明者は、ベース部と立上部とを備える布基礎構造において、施工をさらに容易にするために鋭意検討した結果、プレキャスト部材を小さくすることに着想を得て、複数のプレキャスト部材を鉛直方向に並設して立上部を構成することに想到して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の布基礎構造は、ベース部と、このベース部から上方に立ち上がる立上部とを備え、立上部は、鉛直方向に並設された複数のプレキャスト部材を含んでいる。
本発明のプレキャスト部材は、ベース部と、このベース部から上方に立ち上がる立上部とを備える布基礎構造に用いられるプレキャスト部材であって、鉛直方向に複数並設されることにより、立上部を構成する。
本発明の布基礎構造及びプレキャスト部材によれば、布基礎構造の立上部を鉛直方向に分割して、複数のプレキャスト部材で構成している。このため、プレキャスト部材のそれぞれを立上部よりも小さくすることができるので、プレキャスト部材の運搬、設置などが容易である。布基礎構造の施工においては、ベース部上に、この小さいプレキャスト部材を鉛直方向に並設することによって、立上部を形成できるので、布基礎構造の施工が容易である。
本発明の布基礎構造において好ましくは、複数のプレキャスト部材は、鉛直方向に貫通する第1の貫通孔を有し、この第1の貫通孔を貫通するとともに、立上部の上面から上方に突出するアンカーボルトをさらに備えている。
本発明のプレキャスト部材において好ましくは、鉛直方向に貫通するとともに、アンカーボルトを挿通可能な第1の貫通孔を有している。
プレキャスト部材の第1の貫通孔にアンカーボルトを挿通することにより、鉛直方向に並設されたプレキャスト部材を一体化することができる。また、アンカーボルトにおいて立上部の上面から上方に突出した部分により、布基礎構造の上に配置される構造体を連結することができる。
本発明の布基礎構造において好ましくは、ベース部に埋設され、アンカーボルトと螺合するナットをさらに備えている。
ベース部に埋設されたナットとアンカーボルトとを螺合することにより、アンカーボルトを備える布基礎構造を容易に実現できる。
本発明の布基礎構造において好ましくは、鉛直方向に隣接するプレキャスト部材と対向する面に、互いに嵌合する凹部または凸部が形成されている。
本発明のプレキャスト部材において好ましくは、鉛直方向に隣接するプレキャスト部材と対向する面に、互いに嵌合する凹部または凸部が形成されている。
互いに嵌合する凹部または凸部により、鉛直方向に隣接するプレキャスト部材のずれを防止できる。
本発明の布基礎構造において好ましくは、プレキャスト部材は、水平方向に並設されて、立上部を構成する。
本発明のプレキャスト部材において好ましくは、水平方向に複数並設されることにより、立上部を構成する。
これにより、布基礎構造の立上部を水平方向に分割して、複数のプレキャスト部材で構成できる。このため、プレキャスト部材のそれぞれをより小さくすることができるので、プレキャスト部材の運搬、設置などがより容易である。したがって、布基礎構造の施工がより容易である。
本発明の布基礎構造において好ましくは、水平方向に並設された複数のプレキャスト部材は、水平方向に連続する第2の貫通孔を有し、立上部は、第2の貫通孔を貫通する緊張材をさらに含んでいる。
本発明のプレキャスト部材において好ましくは、水平方向に複数並設されることにより立上部を構成し、水平方向に並設されたときに連続するとともに、緊張材を挿通可能な第2の貫通孔を有している。
これにより、緊張材に引張力を加えた状態で、水平方向に並設された複数のプレキャスト部材が連結されるので、それぞれのプレキャスト部材が一体化される。
本発明の布基礎構造において好ましくは、緊張材は、繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)を含有している。
FRPは軽量で高強度であるので、FRPを含有する緊張材を用いることにより、より容易に施工できる。
本発明の布基礎構造において好ましくは、水平方向に隣接するプレキャスト部材と対向する面に、互いに嵌合する凹部または凸部が形成されている。
本発明のプレキャスト部材において好ましくは、水平方向に隣接するプレキャスト部材と対向する面に、互いに嵌合する凹部または凸部が形成されている。
互いに嵌合する凹部または凸部により、水平方向に隣接するプレキャスト部材のずれを防止できる。
本発明の布基礎構造において好ましくは、ベース部と、立上部とは、それぞれ独立したプレキャスト部材を含んでいる。
本発明のプレキャスト部材において好ましくは、ベース部と分離された立上部を構成する。
これにより、ベース部は1以上のプレキャスト部材を含み、立上部は2以上のプレキャスト部材を含むので、それぞれのプレキャスト部材は運搬、設置などがより容易である。したがって、布基礎構造の施工がより容易である。
本発明の布基礎構造において好ましくは、ベース部を構成するプレキャスト部材は、水平方向に複数並設されている。
これにより、ベース部を分割して、複数のプレキャスト部材でベース部を構成できる。このため、ベース部を構成するプレキャスト部材のそれぞれをベース部に比べて小さくすることができるので、プレキャスト部材の運搬、設置などが容易である。したがって、布基礎構造の施工がより容易である。
本発明の布基礎構造において好ましくは、立上部の最下端に位置するプレキャスト部材の下面には凹部または凸部が形成され、ベース部には、立上部の凹部または凸部と嵌合する凸部または凹部が形成されている。
これにより、ベース部に形成された凸部または凹部により、立上部は位置決めされるので、ベース部上に立上部を容易に設置することができる。また、ベース部と立上部とが互いに嵌合されるので、ベース部と立上部とのずれを防止できる。
本発明の布基礎構造において好ましくは、隣接する2つのベース部のプレキャスト部材の突合せ部分は、上記凸部または凹部を構成する。
これにより、隣接する2つのプレキャスト部材の突合せ部分に形成された凸部または凹部により、立上部の位置決めができるので、ベース部を複数のプレキャスト部材で構成する場合であっても、ベース部上に立上部を容易に配置することができる。
本発明の布基礎構造において好ましくは、ベース部の下面に設けられ、FRPを含むシートをさらに備えている。
FRPを含むシートは、引張強度に優れているので、ベース部を構成する部材の反りを負担できる。このため、ベース部を構成する部材の厚みを薄くできるので、ベース部を構成する部材の運搬、設置などがより容易である。このため、布基礎構造の施工がより容易である。
以上説明したように、本発明の布基礎構造及びプレキャスト部材によれば、施工が容易である。
本発明の実施の形態の布基礎構造を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態の布基礎構造の一部を概略的に示す一部破断図である。 図2の一部を概略的に示す斜視図である。 図3における線分IV−IV線に沿った断面図である。 図3の分解斜視図である。 本発明の実施の形態の布基礎構造の端に位置する一部を示す断面図である。 本発明の実施の形態の布基礎構造の中央部に位置するプレキャスト立上部材を示す断面図である。 本発明の実施の形態の布基礎構造の端に位置するプレキャスト立上部材を示す断面図である。 本発明の実施の形態の布基礎構造の施工方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態の布基礎構造の施工方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態の布基礎構造の施工方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態の布基礎構造の施工方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態の布基礎構造の施工方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態の布基礎構造の施工方法を説明するための断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
図1〜図14を参照して、本発明の一実施形態の布基礎構造及びプレキャスト部材について説明する。なお、図2は、図1における領域IIに相当する部分を模式的に示して説明するものであり、便宜上、図1の領域IIに対応していない部分もある。図3〜図5は、図1における端部以外(中央部)に位置する領域を示し、図6は図1における端部に位置する領域を示す。
図1及び図2に示すように、本実施の形態の布基礎構造1は、ベース部2と、立上部3と、アンカーボルト4と、シート5とを備えている。ベース部2は、フーチング部である。立上部3は、このベース部2から上方に立ち上がっている。ベース部2及び立上部3は、略T形状の断面形状を有している。ベース部2と、立上部3の下端部とは、地盤に埋設される。アンカーボルト4は、立上部3の内部を貫通し、立上部3の上面から上方に突出している。この突出部分には柱材などの構造材が取り付けられる。シート5は、ベース部2の下面に設けられ、FRPを含んでおり、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を含んでいることが好ましい。シート5としては、例えばFRPラミネート板が用いられる。
図2〜図6に示すように、ベース部2と、立上部3とは、別部材である。すなわち、ベース部2及び立上部3は、それぞれ独立したプレキャスト部材を含んでいる。具体的には、ベース部2は、プレキャストベース部材10を含み、立上部3は、プレキャスト立上部材20を含んでいる。本実施の形態では、ベース部2は、複数のプレキャストベース部材10を含み、立上部3は、複数のプレキャスト立上部材20を含んでいる。
詳細には、図2に示すように、ベース部2は、水平方向に並設された複数のプレキャストベース部材10を含んでいる。つまり、ベース部2は、水平方向に分割された複数のプレキャストベース部材10で構成されている。プレキャストベース部材10は、平面視において略四角形の板状であり、上面と下面とを有している。
図2〜図6に示すように、プレキャストベース部材10の上面側には、プレキャスト立上部材20の位置決めとなる凹部または凸部(コッター11、12)が形成されている。本実施の形態では、コッター11、12は、凸部である。コッター11は、プレキャストベース部材10の上面の略中央に形成されている。コッター12は、コッター11の略半分の形状を有し、隣接する2つのプレキャストベース部材の突合せ部分でコッター11をなす。なお、コッター11、12は、省略されてもよい。
プレキャストベース部材10の材料は特に限定されず、コンクリート、FRP、シリケートポリマーなどを用いることができる。コンクリートとしては、軽量コンクリートまたは繊維補強コンクリートなどが好適に用いられる。FRPとしては、CFRP(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)が好適に用いられる。
また、図4及び図6に示すように、プレキャストベース部材10には、アンカーボルト4と螺合するナット6が埋設されている。ナット6は、プレキャストベース部材10の上端部に設けられ、本実施の形態では、コッター11を含む上端部に設けられている。単独で立上部3の位置決めをするコッター11には、ナットが埋設されている一方、隣接する2つのプレキャストベース部材10の突合せ部分でコッター11をなすコッター12には、ナット6が埋設されていない。このため、コッター11上の立上部3の上面からはアンカーボルト4が上方に突出し、コッター12上にはアンカーボルトは配置されていない。
なお、ナット6は、例えば、金属製であり、雌ネジ部を有している。アンカーボルト4は、例えば、金属製であり、ナット6と螺合する雄ネジ部を有している。アンカーボルト4には、先端のみにネジ山が形成されていてもよく、全体にネジ山が形成されていてもよい。
図2に示すように、このベース部2上に配置された立上部3は、水平方向及び鉛直方向に並設された複数のプレキャスト立上部材20を含んでいる。つまり、立上部3は、水平方向及び鉛直方向に分割された複数のプレキャスト立上部材20で構成されている。プレキャスト立上部材20は、略直方体のブロックである。図2では、水平方向に5つのプレキャスト立上部材20が配置され、鉛直方向に3つのプレキャスト立上部材20が配置されており、合計15個のプレキャスト立上部材20が示されている。
プレキャストベース部材10のコッター11及び2つのコッター12のそれぞれの上に、鉛直方向に並設された複数のプレキャスト立上部材20が配置されている。プレキャスト立上部材20の材料は特に限定されず、コンクリート、FRP、シリケートポリマーなどを用いることができるが、軽量コンクリートまたは繊維補強コンクリートなどが好適に用いられる。
図4及び図6に示すように、プレキャスト立上部材20の下面及び上面には、凹部または凸部(コッター21、22)が形成されている。本実施の形態では、コッター21は凹部であり、コッター22は凸部である。コッター21、22は、鉛直方向に隣接するプレキャスト立上部材20と嵌合する。また、立上部3の最下端に位置するプレキャスト立上部材20の下面にはコッター21が形成され、このコッター21の凹部は、ベース部2のコッター11の凸部または2つのコッター12で形成される凸部と嵌合されている。
なお、立上部3の上端に位置するプレキャスト立上部材20の上面には、嵌合する部材がないので、コッター22は省略されてもよい。
図4に示すように、プレキャスト立上部材20において水平方向に隣接する側面には、凹部または凸部(コッター23、24)が形成されている。つまり、水平方向に隣接するプレキャスト立上部材20と対向する面に、水平方向に隣接するプレキャスト立上部材20と嵌合する凹部または凸部が形成されている。本実施の形態では、コッター23は凸部であり、コッター24は凹部である。
なお、図6に示すように、立上部3の水平方向端に位置するプレキャスト立上部材20の側面には、嵌合する部材がないので、コッター23、24は省略されてもよい。
図4及び図6に示すように、プレキャスト立上部材20は、鉛直方向に連続する鉛直貫通孔25を有している。鉛直方向に並設されたプレキャスト立上部材20の鉛直貫通孔25は、立上部3を鉛直方向に貫通する孔であり、アンカーボルト4を挿通可能に構成されている。図2では、ベース部2のコッター11上に配置されたプレキャスト立上部材20には、鉛直貫通孔25が形成されており、ベース部2のコッター12上に配置されたプレキャスト立上部材20には、鉛直貫通孔25が形成されていない。
立上部3は、水平方向に連続する水平貫通孔26を有している。図2では、下端列及び上端列に位置するプレキャスト立上部材20には水平貫通孔26が形成されており、中間列に位置するプレキャスト立上部材20には水平貫通孔26が形成されていない。水平方向に並設されたプレキャスト立上部材20の水平貫通孔26は、立上部3を水平方向に貫通する孔である。
水平方向に並設されるプレキャスト立上部材20の連続する水平貫通孔26には、緊張材30が貫通されている。緊張材30は、引張力が加えられた状態で、水平方向に並設された複数のプレキャスト立上部材20を連結している。すなわち、緊張材30は、プレストレスをかけて複数のプレキャスト立上部材20を連結する部材である。緊張材30は、主筋の役割も担う。
緊張材30の形状は特に限定されず、例えば、棒状である。緊張材30の材料は、特に限定されず、スチールなどを用いてもよいが、繊維強化プラスチック(樹脂)を含有することが好ましく、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)を含有することがより好ましい。繊維強化プラスチックは、繊維をプラスチック(樹脂)の中に入れて強度を向上させた複合材料であり、繊維及び樹脂は特に限定されない。繊維として、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ポリエチレン繊維、ザイロン繊維、ボロン繊維などを用いることができ、樹脂として、例えば、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などを用いることができる。例えば、緊張材30は、FRPで形成された複数の線状材と、この線状材を束ねて被覆する被覆材とを有している。複数の線状材は、撚り線としてもよい。
なお、本実施の形態では、図1に示すように、複数のプレキャスト立上部材20は、紙面手前から奥に向けた前後方向に隣接しているとともに、前後方向と直交する左右方向に隣接しているので、前後方向に連続する水平貫通孔26に貫通された緊張材30と、左右方向に連続する水平貫通孔26に貫通された緊張材30とがある。このため、例えば、図6に示すように、プレキャスト立上部材20の水平貫通孔26によっては、2つの方向に延びる緊張材30が配置される。
また、水平貫通孔26に緊張材30を容易に挿通させるために、緊張材30の端部にスリーブ(図示せず)が取り付けられてもよい。また、連続する水平貫通孔26において、立上部3の両端に位置する領域は、他の領域よりも大きくてもよく、テーパ状であってもよい。
図6に示すように、水平方向の一方端に位置するプレキャスト立上部材20の端部には、挿通部材31が設けられていてもよい。この端部を埋めるように、挿通部材31を被覆する蓋部材33がさらに設けられていてもよい。
続いて、図1〜図14を参照して、本実施の形態の布基礎構造1の施工方法について説明する。
まず、プレキャストベース部材10及びプレキャスト立上部材20を準備する。本実施の形態では、プレキャストベース部材10とプレキャスト立上部材20とは、分離された別個の部材であるので、プレキャストベース部材10を準備する工程と、プレキャスト立上部材20を準備する工程とを実施する。
プレキャストベース部材10を準備する工程では、水平方向に複数並設されることにより、ベース部2を構成するプレキャストベース部材10を準備する。なお、1つのプレキャストベース部材10でベース部2を構成してもよい。
プレキャストベース部材10を準備する工程では、プレキャストベース部材10に、立上部3の最下端に位置するプレキャスト立上部材20の下面に形成されたコッター21と嵌合するコッター11を形成する。また、隣接する2つのプレキャストベース部材10の突合せ部分でコッター11を構成するように、コッター12を形成する。
プレキャストベース部材10を準備する工程では、アンカーボルト4と螺合するナット6を埋設する。
その後、プレキャストベース部材10の下面に、FRPを含むシート5を形成する。複数のプレキャストベース部材10を水平方向に並べて、連なる下面にシート5を形成してもよいが、運搬等の容易さの観点からは、プレキャストベース部材10のそれぞれに、シート5を形成する。
なお、プレキャストベース部材10とシート5とを一体成形してもよい。この場合、例えば、コッター11、12を形成可能な型枠を用いて、型枠にシート5を配置した後、プレキャストベース部材10となるコンクリートを打設する。
プレキャスト立上部材20を準備する工程では、図7または図8などに示すように、鉛直方向及び水平方向に複数並設されることにより、立上部3を構成するプレキャスト立上部材20を準備する。プレキャスト立上部材20には、鉛直方向に貫通するとともにアンカーボルト4を挿通可能な鉛直貫通孔25と、水平方向に貫通するとともに引張力を加えられた状態の緊張材30を挿通可能な水平貫通孔26とを形成する。
プレキャスト立上部材20を準備する工程では、鉛直方向に隣接するプレキャスト立上部材と対向する面に、隣接するプレキャスト立上部材20と嵌合するコッター21、22を形成する。水平方向に隣接するプレキャスト立上部材20と対向する面に、隣接するプレキャスト立上部材20と嵌合するコッター23、24を形成する。なお、図8においてコッター23が省略されているように、プレキャスト立上部材20において立上部3の端に位置する面には、コッター21〜24は、省略されてもよい。
次に、図1及び図2に示すように、布基礎構造1のベース部2となる位置に、プレキャストベース部材10を配置する。本実施の形態では、複数のプレキャストベース部材10を水平方向に並設する。これにより、ベース部2を形成できる。
次に、図3〜図6に示すように、プレキャストベース部材10上に、プレキャスト立上部材20を形成する。この工程では、プレキャストベース部材10のコッター11、12に、プレキャスト立上部材20のコッター21を嵌合させる。嵌合された下段のプレキャスト立上部材20において水平方向に隣接する部材同志をコッター23、24で嵌合させる。
また、下段のプレキャスト立上部材20の上面のコッター22に、その上に位置するプレキャスト立上部材20の下面のコッター21を嵌合させることにより、鉛直方向に並設できる。
次に、緊張材30に引張力を加えた状態で、水平方向に並設された複数のプレキャスト立上部材20を連結する。この工程では、例えば、図9〜図14を主に参照して、以下のように実施する。なお、図9〜図14は、立上部3において水平方向一方端に位置するプレキャスト立上部材20近傍を示している。
図9に示すように、水平方向に連続する水平貫通孔26に、緊張材30を挿通させる。そして、立上部3において水平方向他方端に位置するプレキャスト立上部材20の他方端において、緊張材30を固定する。緊張材30の他方端が固定された状態で、図10に示すように、緊張材30の一方端を挿通部材31の貫通孔に通す。その後、図11に示す矢印の方向に緊張材30を引っ張って、緊張材30に引張力を加える。このとき、挿通部材31のキャップ部をプレキャスト立上部材20の一方端(図11における右端)の凹部に係止する。緊張材30に引張力を加えた状態で、図12に示すように、緊張材30と挿通部材31との間に接着剤32を注入する。接着剤32が硬化した後に、図13に示すように、挿通部材31から外部に露出された緊張材30を切断する。図14に示すように、プレキャスト立上部材20一方端の凹部を埋めるように、蓋部材33を被せる。蓋部材33により、プレキャスト立上部材20の端面は平面になる。これにより、1本の緊張材30で、複数のプレキャスト部材を連結できるので、複数の水平方向のプレキャスト立上部材20を一体化できる。
次に、図3〜図6に示すように、鉛直方向に連続する鉛直貫通孔25にアンカーボルト4を挿通させて、ナット6に螺合する。これにより、鉛直方向に積層されたプレキャスト立上部材20を一体化できる。
以上の工程を実施することにより、図1に示す布基礎構造1を施工できる。
ここで、本実施の形態の布基礎構造1では、鉛直方向及び水平方向に分割されたプレキャスト立上部材20が立上部3を構成する構造を例に挙げて説明したが、本発明の布基礎構造は、水平方向に分割されていないプレキャスト立上部材で構成されてもよい。
また、本実施の形態の布基礎構造1及びプレキャスト部材において、プレキャストベース部材10とプレキャスト立上部材20とはそれぞれ独立した構造を例に挙げて説明したが、プレキャストベース部材10とプレキャスト立上部材20とが一体となっていてもよい。この場合、例えば、下端に位置する1つのプレキャスト立上部材20とプレキャストベース部材10とが一体となったプレキャスト部材を用いる。
また、ベース部2は、複数のプレキャストベース部材10を含むことに限定されず、1つのプレキャストベース部材10で構成されてもよい。
また、ベース部2はプレキャストベース部材10を含むことを例に挙げて説明したが、本発明のベース部はプレキャスト部材で構成される構造に限定されない。この場合、現場でコンクリートを打設及び養生することによりベース部2を形成し、その後にプレキャスト部材を用いて立上部3を形成してもよい。
また、アンカーボルト4と螺合するナット6は、ベース部2に埋設されていることを例に挙げて説明したが、ナット6は立上部3の最下端に位置するプレキャスト立上部材20に埋設されていてもよい。
また、ナット6は、プレキャスト部材を成形する際に所定位置に埋設してもよいが、グラウト材などを用いてベース部2または立上部3に取り付けてもよい。また、グラウト材などを用いてベース部2または立上部3に取り付けてもよい。
また、複数のプレキャスト部材を連結する際に生じるせん断に対するずれを防止するために、本実施の形態ではコッター11、12、21〜24を形成しているが、コッターは省略されてもよく、コッターの代わりに、グラウトなどの接着剤、緩衝材、摩擦力を持たせる部材などを用いてもよい。
以上説明したように、本実施の形態の布基礎構造1は、ベース部2と、このベース部2から上方に立ち上がる立上部3とを備え、立上部3は、鉛直方向に並設された複数のプレキャスト部材(プレキャスト立上部材20)を含んでいる。
本実施の形態のプレキャスト部材(プレキャスト立上部材20)は、ベース部2と、このベース部2から上方に立ち上がる立上部3とを備える布基礎構造1に用いられるプレキャスト部材であって、鉛直方向に複数並設されることにより、立上部3を構成する。
本発明の布基礎構造1及びプレキャスト立上部材20によれば、布基礎構造1の立上部3を鉛直方向に分割して、複数のプレキャスト立上部材20で構成している。このため、プレキャスト立上部材20のそれぞれを立上部3よりも小さくすることができるので、プレキャスト立上部材20の運搬、設置などが従来のプレキャスト部材に比べて容易である。布基礎構造1の施工においては、ベース部2上に、この小さいプレキャスト立上部材20を鉛直方向に並設することによって、立上部3を形成できるので、布基礎構造1の現場での施工が容易である。
本実施の形態の布基礎構造1において好ましくは、複数のプレキャスト立上部材20は、鉛直方向に貫通する第1の貫通孔(鉛直貫通孔25)を有し、この第1の貫通孔(鉛直貫通孔25)を貫通するとともに、立上部3の上面から上方に突出するアンカーボルト4をさらに備えている。
本実施の形態のプレキャスト部材において好ましくは、鉛直方向に貫通するとともに、アンカーボルト4を挿通可能な第1の貫通孔(鉛直貫通孔25)を有している。
プレキャスト立上部材20の鉛直貫通孔25にアンカーボルト4を挿通することにより、鉛直方向に並設されたプレキャスト立上部材20を一体化することができる。また、アンカーボルト4における立上部3の上面から上方に突出した部分により、布基礎構造1の上に配置される構造体を連結することができる。
本実施の形態の布基礎構造1において好ましくは、ベース部2に埋設されるとともに、アンカーボルト4と螺合するナット6をさらに備えている。
本実施の形態のプレキャストベース部材10において好ましくは、アンカーボルト4と螺合するナット6が埋設されている。
プレキャストベース部材10に埋設されたナット6とアンカーボルト4とを螺合することにより、アンカーボルト4を備える布基礎構造1を容易に実現できる。
本実施の形態の布基礎構造において好ましくは、鉛直方向に隣接するプレキャスト立上部材20と対向する面に、鉛直方向に隣接するプレキャスト立上部材20と嵌合する凹部または凸部(コッター21、22)が形成されている。
本実施の形態のプレキャスト立上部材20において好ましくは、鉛直方向に隣接するプレキャスト立上部材20と対向する面に、鉛直方向に隣接するプレキャスト立上部材20と嵌合する凹部または凸部(コッター21、22)が形成されている。
これにより、鉛直方向に並設されたプレキャスト立上部材20を連結する際に生じるせん断に対するずれを防止できる。
本実施の形態の布基礎構造1において好ましくは、プレキャスト立上部材20は、水平方向に並設されて、立上部3を構成する。
本実施の形態のプレキャスト立上部材20において好ましくは、水平方向に並設されることより、立上部3を構成する。
これにより、布基礎構造の立上部3を水平方向にも分割して、複数のプレキャスト立上部材20で構成できる。このため、プレキャスト立上部材20のそれぞれをより小さくすることができるので、プレキャスト立上部材20の運搬、設置などが容易である。したがって、布基礎構造1の施工がより容易である。
本実施の形態の布基礎構造1において好ましくは、水平方向に並設された複数のプレキャスト立上部材20は、水平方向に連続する第2の貫通孔(水平貫通孔26)を有し、立上部3は、第2の貫通孔(水平貫通孔26)を貫通する緊張材30をさらに含んでいる。
本実施の形態のプレキャスト立上部材20において好ましくは、水平方向に複数並設されることにより立上部3を構成し、水平方向に並設されたときに連続するとともに、緊張材30を挿通可能な第2の貫通孔(水平貫通孔26)を有している。
立上部3を鉛直方向及び水平方向に分割したプレキャスト立上部材20を用いるので、プレキャスト立上部材20は運搬が容易である。しかし、水平方向に複数並設されるので、連結する必要がある。これに対して、本実施の形態では、緊張材30を用いてプレストレスを加えて水平方向に複数並設されるプレキャスト立上部材20を連結している。具体的には、緊張材30に引張力を加えた状態で、水平方向に並設された複数のプレキャスト立上部材20を連結しているので、緊張材30には戻ろうとする力が働く。この力を利用して、それぞれのプレキャスト立上部材20を一体化できる。
本実施の形態の布基礎構造1において好ましくは、緊張材30は、FRPを含有している。
FRPは軽量で高強度であるので、FRPを含有する緊張材30は、細く軽い部材となるので、布基礎構造1をより容易に施工できる。また、FRPは水に強い材料であるので、布基礎構造1の耐水性を高めることもできる。
本実施の形態の布基礎構造において好ましくは、水平方向に隣接するプレキャスト立上部材20と対向する面に、水平方向に隣接するプレキャスト立上部材20と嵌合する凹部または凸部(コッター23、24)が形成されている。
本実施の形態のプレキャスト立上部材20において好ましくは、水平方向に隣接するプレキャスト立上部材20と対向する面に、水平方向に隣接するプレキャスト立上部材20と嵌合する凹部または凸部(コッター23、24)が形成されている。
これにより、水平方向に並設されたプレキャスト立上部材20を連結する際に生じるせん断に対するずれを防止できるとともに、布基礎構造1上に設置される柱等の部材に引張力が加えられる場合に伴って、アンカーボルト4が引張られたときのずれを防止できる。
本実施の形態の布基礎構造1において好ましくは、ベース部2と、立上部3とは、それぞれ独立したプレキャスト部材(プレキャストベース部材10及びプレキャスト立上部材20)を含んでいる。
本実施の形態のプレキャスト立上部材20において好ましくは、ベース部3を構成するプレキャストベース部材10と分離されて立上部3を構成している。
これにより、ベース部2は1以上のプレキャストベース部材10を含み、立上部3は2以上のプレキャスト立上部材20を含む。このため、プレキャストベース部材10及びプレキャスト立上部材20のそれぞれの運搬等がより容易であるので、布基礎構造1の施工がより容易である。
本実施の形態の布基礎構造1において好ましくは、ベース部2を構成するプレキャストベース部材10は、水平方向に複数並設されている。
これにより、ベース部2を分割して、複数のプレキャストベース部材10で構成できる。このため、ベース部2を構成するプレキャストベース部材10のそれぞれをベース部2に比べて小さくすることができるので、プレキャストベース部材10の運搬、設置などが容易である。したがって、布基礎構造1の施工がより容易である。
本実施の形態の布基礎構造1において好ましくは、立上部3の最下端に位置するプレキャスト立上部材20の下面には凹部または凸部(コッター21)が形成され、ベース部2(プレキャストベース部材10)には、凹部または凸部(コッター21)と嵌合する凸部または凹部(コッター11)が形成されている。
ベース部2に形成されたコッター11により、立上部3の位置決めができるので、ベース部2上に立上部3を容易に設置することができる。また、ベース部2と立上部3とを連結する際に生じるせん断に対するずれを防止できる。
本実施の形態の布基礎構造1において好ましくは、隣接する2つのプレキャストベース部材10の突合せ部分(コッター12)は、凸部または凹部(コッター11)の役割を構成する。
本実施の形態のプレキャスト立上部材20において好ましくは、隣接する2つのプレキャストベース部材10の突合せ部分(コッター12)は、コッター11の役割を構成する。
隣接する2つのプレキャストベース部材10の突合せ部分に形成されたコッター12により、立上部3の位置決めができるので、ベース部2を構成する複数のプレキャストベース部材10上に立上部3を容易に設置することができる。
本実施の形態の布基礎構造1において好ましくは、ベース部2の下面に設けられ、FRPを含むシート5をさらに備えている。
本実施の形態のプレキャストベース部材10は、下面に設けられたFRPを含むシート5をさらに備えている。
コンクリートで形成されたプレキャストベース部材には、地盤反力が加えられて、中央部が下方に左右端が上方に反る。しかし、FRPを含むシート5は引張強度に優れているので、コンクリート製のプレキャストベース部材10が伸びる側である下面側にシート5が設けられている。このシート5は、プレキャストベース部材10の地盤反力を負担できる。このため、ベース部2を構成するプレキャストベース部材10の厚みを薄くできるので、プレキャストベース部材10の運搬、設置などが容易である。また、ベース部2は鉄筋を省略することもできる。したがって、布基礎構造1の現場での施工がより容易である。
特に、本実施の形態の布基礎構造1を構成するプレキャスト部材としてのプレキャストベース部材10及びプレキャスト立上部材20は、クレーンなどの重機を用いずに運搬可能に構成されていることが好ましい。布基礎構造1の施工に重機を必要としないので、狭小地等での施工も可能である。また、資格及びオペレータが不要で、施工者の制限が緩和される。それに加えて、プレキャストベース部材10及びプレキャスト立上部材20は運搬が容易であるので、非力な人やボランティア参加者によるプレキャストベース部材10及びプレキャスト立上部材20の荷降ろしから据え付けまでが可能である。さらにグラウト材等を使用せずに施工が可能であるので、布基礎構造1の解体も容易であり、再利用も可能である。したがって、本実施の形態のプレキャスト部材、及びそれを用いた布基礎構造は、システム建築商品、震災時等の仮設住宅、オリンピック向けの施設等に好適に用いられる。また、住宅に用いられる場合には、増改築にも容易に対応できる。
このようなプレキャスト部材として、立上部3に鉛直方向及び水平方向に並設されるプレキャスト立上部材20は、例えば、縦、横及び高さが180mm〜360mmの略直方体である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 布基礎構造、2 ベース部、3 立上部、4 アンカーボルト、5 シート、6 ナット、10 プレキャストベース部材、11,12,21〜24 コッター、20 プレキャスト立上部材、25 鉛直貫通孔、26 水平貫通孔、30 緊張材、31 挿通部材、32 接着剤、33 蓋部材

Claims (19)

  1. ベース部と、
    前記ベース部から上方に立ち上がる立上部とを備え、
    前記立上部は、鉛直方向に並設された複数のプレキャスト部材を含む、布基礎構造。
  2. 前記複数のプレキャスト部材は、鉛直方向に貫通する第1の貫通孔を有し、
    前記第1の貫通孔を貫通し、前記立上部の上面から上方に突出するアンカーボルトをさらに備える、請求項1に記載の布基礎構造。
  3. 前記ベース部に埋設され、前記アンカーボルトと螺合するナットをさらに備える、請求項2に記載の布基礎構造。
  4. 鉛直方向に隣接するプレキャスト部材と対向する面に、互いに嵌合する凹部または凸部が形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の布基礎構造。
  5. 前記プレキャスト部材は、水平方向に並設されて、前記立上部を構成する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の布基礎構造。
  6. 水平方向に並設された複数のプレキャスト部材は、水平方向に連続する第2の貫通孔を有し、
    前記立上部は、前記第2の貫通孔を貫通する緊張材をさらに含む、請求項5に記載の布基礎構造。
  7. 前記緊張材は、繊維強化プラスチックを含有する、請求項6に記載の布基礎構造。
  8. 水平方向に隣接するプレキャスト部材と対向する面に、互いに嵌合する凹部または凸部が形成されている、請求項6または7に記載の布基礎構造。
  9. 前記ベース部と、前記立上部とは、それぞれ独立したプレキャスト部材を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の布基礎構造。
  10. 前記ベース部を構成するプレキャスト部材は、水平方向に複数並設されている、請求項9に記載の布基礎構造。
  11. 前記立上部の最下端に位置するプレキャスト部材の下面には凹部または凸部が形成され、
    前記ベース部には、前記凹部または凸部と嵌合する凸部または凹部が形成されている、請求項9または10に記載の布基礎構造。
  12. 隣接する2つの前記ベース部のプレキャスト部材の突合せ部分は、前記凸部または凹部を構成する、請求項11に記載の布基礎構造。
  13. 前記ベース部の下面に設けられ、繊維強化プラスチックを含むシートをさらに備える、請求項1〜12のいずれか1項に記載の布基礎構造。
  14. ベース部と、前記ベース部から上方に立ち上がる立上部とを備える布基礎構造に用いられるプレキャスト部材であって、
    鉛直方向に複数並設されることにより、前記立上部を構成する、プレキャスト部材。
  15. 鉛直方向に貫通し、アンカーボルトを挿通可能な第1の貫通孔を有する、請求項14に記載のプレキャスト部材。
  16. 鉛直方向に隣接する前記プレキャスト部材と対向する面に、互いに嵌合する凹部または凸部が形成されている、請求項14または15に記載のプレキャスト部材。
  17. 水平方向に複数並設されることにより、前記立上部を構成し、
    水平方向に並設されたときに連続し、緊張材を挿通可能な第2の貫通孔を有する、請求項14〜16のいずれか1項に記載のプレキャスト部材。
  18. 水平方向に隣接する前記プレキャスト部材と対向する面に、互いに嵌合する凹部または凸部が形成されている、請求項17に記載のプレキャスト部材。
  19. 前記ベース部と分離された立上部を構成する、請求項14〜18のいずれか1項に記載のプレキャスト部材。
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