JP2010065453A - 基礎ブロック、基礎ブロック連結治具及び基礎 - Google Patents

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昭一 岩崎
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Abstract

【課題】多くの基礎ブロックを連結して全体が完全に一体化した基礎とし、基礎全体の質量が外力に対抗できるようにする。
【解決手段】
基礎ブロックの辺に面して、該辺から直角方向内側に向かって形成される溝と該溝の内端に形成されたテーパ凹部からなる連結凹部を形成する。水平方向及び上下方向に基礎ブロックを複数個ならべ、隣り合う4個のブロックの連結辺において、各ブロックの連結凹部で形成される空間に、棒状又は板状の中央部と、該中央部の両端部に一体に形成され、中心から上方及び下方にいくほど小径となる両テーパ状のテーパ凸部を有する連結治具を挿入し、ボルトで各段のブロックを締め付け、一体化する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、ソーラーパネル、電設機器、通信機器、貯水タンク、自動販売機などの種々の機器類の基礎、並びにその基礎を構築するための基礎ブロック及びその連結治具に関する。
例えば、ビルやマンションなど高層建築物の屋上にソーラーパネルなどの機器を設置する場合には、強風に耐えうる質量の基礎が必要とされる。それら既存建築物の屋上で必要質量の生コンを打設することは材料の荷揚げ、コンクリート練混ぜ作業等の工程上非常に困難である。仮に現場生コン打設で施工できたとしても、所定強度発現までの養生期間を要し、工期が長期化し高コストにつながる。
そこで、基礎ブロック(1ユニット)を人力で搬送可能なサイズで成形し、現場に搬入後に複数の基礎ブロックを連結して各種機器の基礎とする技術が提案されている。
下記特許文献1は、隣り合う基礎ブロックの上面に板状の連結金具を架け渡し、ボルトで固定して連結するものである。
下記特許文献2は、隣り合う基礎ブロックの側面に板状の連結金具を架け渡し、ボルトで固定して連結するものである。
特開2005−316637号公報 特開2007−58839号公報
前記特許文献1は、隣り合う基礎ブロックの上面に板状の連結金具を架け渡し、ボルトで固定して連結するので、平面的には多くの基礎ブロックを連結することができるが、基礎ブロックを2段以上重ねて連結することができず、基礎の重量化に限界があった。また、連結部の強度や剛性にも限界があった。
前記特許文献2は、隣り合う基礎ブロックの側面に板状の連結金具を架け渡し、ボルトで固定して連結するので、例えば、水平方向に3×3個の基礎ブロックを連結しようとすると、中央の基礎ブロックを連結することができず、基礎の大型化及び重量化に限界があった。また、連結部の強度や剛性にも限界があった。
また、特許文献1、2の連結方法を組み合わせても、例えば基礎ブロックを水平方向に3×3個並べ、これを上下に3段重ねる場合、その真ん中のブロックを連結する手段がない。
したがって、多くの基礎ブロックを前記特許文献の手段で連結して基礎を形成した場合、基礎全体が完全に一体化されているとはいえず、基礎に作用する外力に対し、基礎全体の質量がそれに対抗するものであるとはいえなかった。
本発明は、多くの基礎ブロックを連結して基礎を構成しても、基礎全体が完全に一体化し、連結部の強度、剛性も充分なものとし、基礎に外力が作用した場合に、基礎全体の質量がそれに対抗できるようにすることを課題とするものである。
〔請求項1〕
本発明は、四辺形又は三角形の平面形状をなし、その少なくとも1辺の上面に、該辺から直角方向内側に向かって形成される溝と該溝の内端に形成され内部にいくほど小径となるテーパ凹部からなる連結凹部を有し、さらにその上面側に上方からボルトを螺着するためのインサートナットを埋設した基礎ブロックである。
この基礎ブロックは、連結して基礎を組み立てる場合の最下段専用のものである。
連結凹部が1辺のみに形成されている場合は、水平方向に2個の基礎ブロックを連結できる。連結凹部が全ての辺に形成されている場合は、水平方向に何個でも自由に連結することができる。
連結凹部の形状は、後述する連結治具の形状に対応したものとする。
〔請求項2〕
また本発明は、前記インサートナットが前記テーパ凹部の底面に埋設されている請求項1に記載の基礎ブロックである。
インサートナットは、複数段重ねた基礎ブロックをボルトで上下方向に固定、連結するためのもので、埋設する位置は自由であるが、テーパ凹部の底面に埋設することもできる。
〔請求項3〕
また本発明は、前記インサートナットが基礎ブロックの平面視中央に埋設されている請求項1又は2に記載の基礎ブロックである。
インサートナットは、基礎ブロックの中央にも埋設することができる。これにより、1本のボルトで複数段重ねた基礎ブロックを上下方向に固定することも可能になる。
〔請求項4〕
また本発明は、四辺形又は三角形の平面形状をなし、その少なくとも1辺の上面及び/又は下面に、該辺から直角方向内側に向かって形成される溝と該溝の内端に形成され内部にいくほど小径となるテーパ凹部からなる連結凹部を有し、さらに上下方向に貫通するボルト孔を有することを特徴とする基礎ブロックである。
〔請求項5〕
また本発明は、四辺形又は三角形の平面形状をなし、その少なくとも1辺の上面又は下面に、該辺から直角方向内側に向かって形成される溝と該溝の内端に形成され内部にいくほど小径となるテーパ凹部からなる連結凹部を有し、反対側の面の前記テーパ凹部と対応する位置に内部にいくほど小径となるテーパ凹部のみからなる連結凹部を有し、さらに上下方向に貫通するボルト孔を有することを特徴とする基礎ブロックである。
連結凹部が上面のみに形成されているものは最下段専用、下面のみに形成されているものは最上段専用、上面と下面の双方に形成されているものは最下段から最上段までどの段にも用いることができる。
ボルト孔は、複数段重ねた基礎ブロックをボルト,ナットで上下方向に固定、連結するためのものである。
〔請求項6〕
また本発明は、前記ボルト孔が前記テーパ凹部に形成されている請求項4又は5に記載の基礎ブロックである。
ボルト孔の位置は自由であるが、テーパ凹部に形成することもできる。このようにすることで、テーパ凹部がボルト頭部又はナットを収納する収納部を兼ねることができる。
〔請求項7〕
また本発明は、前記ボルト孔が、基礎ブロックの平面視中央に形成されている請求項4〜6のいずれかに記載の基礎ブロックである。
ボルト孔は、基礎ブロックの中央にも設けることができる。これにより、1本のボルトで複数段重ねた基礎ブロックを上下方向に固定することも可能になる。
〔請求項8〕
また本発明は、棒状又は板状の中央部と、該中央部の両端部に一体に形成され、中心から上方及び下方にいくほど小径となる両テーパ状のテーパ凸部を有することを特徴とするブロック連結治具である。
このブロック連結具により、水平方向に複数個並べ、さらに垂直方向に複数段重ねた前記本発明の基礎ブロックを連結一体化することができる。
テーパ凸部の平面形状は、円形又は四辺形が好ましい。
〔請求項9〕
また本発明は、最下段に、請求項1〜3のいずれかの基礎ブロック複数個を並べ、さらにその上に請求項4〜7のいずれかの基礎ブロック複数個を1段以上並べ、前記ボルト孔に上からボルトを挿入し前記インサートナットに螺着して連結一体化した基礎であって、
水平方向及び上下方向に隣り合う4個のブロックの連結される辺において、各ブロックの連結凹部の位置が対応しており、その対応した4個の前記連結凹部で形成される空間に請求項8の連結治具が挿入され、該連結治具の一方の側の前記テーパ凸部は上下方向に隣り合う2個のブロックの前記テーパ凹部で形成される空間に嵌合し、その水平方向隣の上下方向に隣り合う2個のブロックの前記テーパ凹部で形成される空間には他方の側の前記テーパ凸部が嵌合し、隣り合うブロックの前記溝で形成される空間には前記中央部が収納されることで、前記4個のブロックが連結一体化され、ひいては全部のブロックが連結一体化されることを特徴とする基礎である。
〔請求項10〕
また本発明は、請求項4〜7のいずれかの基礎ブロックを水平方向に複数個、上下方向に複数段並べ、前記ボルト孔にボルトを挿入しナットで締め付けて連結一体化した基礎であって、
水平方向及び上下方向に隣り合う4個のブロックの連結される辺において、各ブロックの連結凹部の位置が対応しており、その対応した4個の前記連結凹部で形成される空間に請求項8の連結治具が挿入され、該連結治具の一方の側の前記テーパ凸部は上下方向に隣り合う2個のブロックの前記テーパ凹部で形成される空間に嵌合し、その水平方向隣の上下方向に隣り合う2個のブロックの前記テーパ凹部で形成される空間には他方の側の前記テーパ凸部が嵌合し、隣り合うブロックの前記溝で形成される空間には前記中央部が収納されることで、前記4個のブロックが連結一体化され、ひいては全部のブロックが連結一体化されることを特徴とする基礎である。
本発明の基礎は、該基礎における全ての水平方向及び上下方向に隣り合う4個のブロック群において、その連結される辺の連結凹部に連結治具が挿入されて連結一体化される。したがって、全ての基礎ブロック連結一体化された状態となる。
さらに、連結治具は、基礎の表面ではなく、一体化した基礎の肉厚の内部に挿入されることになるので、強固な連結が可能となり、連結部の強度、剛性を充分なものとすることができる。
〔請求項11〕
また本発明は、前記連結治具のテーパ凸部のテーパ角度をα、前記連結凹部のテーパ凹部のテーパ角度をβとしたときに、α≧βである請求項9又は10に記載の基礎である。
これにより、基礎をボルトで締め付けて一体化するときに、テーパ凸部とテーパ凹部の斜面が滑りながら移動して嵌合する。すなわち、ボルトを締め付けるにつれて複数段の基礎ブロックを上下方向に密着させると共に、隣り合う基礎ブロックを水平方向に引き寄せ密着させることができる。
〔請求項12〕
また本発明は、上面に機器類を固定するためのボルト用レールが埋設された請求項9〜11のいずれかに記載の基礎である。
この基礎を組み立てるためには、あらかじめ、上面の所定の位置にボルト用レールを埋設した基礎ブロックを用意しておけばよい。
ボルト用レールは、その任意の位置にボルトで機器類の脚部を固定できるもので、例えば前記特許文献1に記載されているような周知のものを使用できる。
〔請求項13〕
また本発明は、繊維補強コンクリート製である請求項1〜7のいずれかに記載の基礎ブロックである。
連結一体化した基礎の連結部分に水平方向の引張及び上下方向のせん断応力が作用する際には、基礎ブロックのテーパ凹部付近にも引張及びせん断応力が生じる。そこで、それらの応力に耐え得る連結強度を確保する為に、各々のユニットは繊維補強コンクリート製であることが望ましい。また、繊維の替わりに鉄筋で補強することもでき、鉄筋、繊維を併用すれば尚好適である。
本発明の基礎は、本発明の基礎ブロックと連結治具を用いて現場で簡単に組み立てることができる。
連結治具は、基礎の表面ではなく肉厚の内部に挿入されるので、連結部分の強度、剛性を充分なものとすることができる。
また、全ての基礎ブロックが完全に連結一体化されるので、基礎に外力が作用したときに、基礎全体の質量が外力に対抗する。
基礎ブロックを水平方向に任意の数連結できるのみならず、上下方向にも2段以上任意の段数連結できるので、基礎ブロックを人力で搬送可能なサイズで成形し、どのような大型の基礎も組み立てることができる。
以下、実施例に関する図面に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は実施例の基礎ブロック1の平面図、図2は図1におけるA−A線断面図、図3は実施例の基礎ブロック7の平面図、図4は図2におけるB−B線断面図、図5は基礎ブロック7’の平面図、図6は図5におけるC−C線断面図、図7は連結治具10の説明図、図8は金属板材14の平面図、図9,図10は実施例の基礎の連結部分断面図、図11〜図14は実施例の基礎の平面図である。
図1、2の基礎ブロック1は正方形の板状をなし、ガラス繊維、鋼繊維、樹脂繊維などの繊維補強コンクリート製である。その上面側において、各辺に面して連結凹部2が形成されている。連結凹部2は、辺の中央部から直角方向内側に向かって形成された溝4と、溝4内端に形成されたテーパ凹部3からなる。テーパ凹部3は内部にいくほど小径となる截頭円錐形状となっている。各テーパ凹部3の底面には、インサートナット5が上向きに埋設されている。また、上面の中央にテーパ凹部3とほぼ同じ形状の凹部6が形成され、その底面にもインサートナット5が埋設されている。
基礎ブロック1は、基礎を組み立てるときに最下段専用に用いられるブロックである。
図3、4の基礎ブロック7は正方形の板状をなし、ガラス繊維、鋼繊維、樹脂繊維などの繊維補強コンクリート製である。その上面側及び下面側の双方において、各辺に面して連結凹部2が形成されている。連結凹部2は、辺の中央部から直角方向内側に向かって形成された溝4と、溝4内端に形成されたテーパ凹部3からなる。テーパ凹部3は内部にいくほど小径となる截頭円錐形状となっている。各テーパ凹部3の底面中央部には表裏貫通するボルト孔8が設けられている。また、上面及び下面の中央にテーパ凹部3とほぼ同じ形状の凹部6が形成され、その底面中央部にも表裏貫通するボルト孔8が設けられている。
基礎ブロック7は、基礎を組み立てるときに、最下段から最上段までの各段に用いることができる。
図5、6の基礎ブロック7’は、下面のテーパ凹部3の部分に溝4が形成されていない点を除いて、図3、4の基礎ブロック7と同じものである。
また、逆に、上面のテーパ凹部3の部分に溝4を形成しないで、その他は図3、4の基礎ブロック7と同じ構成にしてもよい。
溝4が形成されないでテーパ凹部3のみが形成されている場合、テーパ凹部のみが連結凹部となり、連結治具の中央部は上下方向に隣り合う基礎ブロックに形成されている溝4内に収納される。
このように、上下両面にテーパ凹部3を設け、上面又は下面の片面に溝4を形成した基礎ブロックも、最下段から最上段までの各段に用いることができる。
図7の連結治具10は、板状の中央部11の両端に、テーパ凸部12が一体的に形成されている。テーパ凸部12は、中央部11の軸芯から上方及び下方に突出しており、上方及び下方にいくほど小径となる両テーパ状で、截頭円錐形を2つ合わせた形状となっている。テーパ凸部12の中央には、上下方向に貫通するボルト孔13が形成されている。
この連結治具は、例えば、図8に示すような両端に穴15を有する金属板材14を射出成形型にインサートし、ABS樹脂などの強度,剛性に優れた樹脂を射出してテーパ凸部12を形成する、いわゆるインサート成形で製造することができる。
また、全体を金属の鋳物で製造することもできる。
金属部分には、必要に応じて、メッキ,塗装処理などの防錆処理を施すことが望ましい。
連結治具のテーパ凸部12(の半体)は、基礎ブロックのテーパ凹部3に嵌合するものであるが、必ずしもそれらの形状を同じにしてピッタリと嵌合させる必要はなく、基礎ブロックを一体化したときにブロックどうしが実質的に移動しない程度にテーパ凹部3をやや大きく形成してもよい。
連結治具のテーパ凸部12のテーパ角度α、及び基礎ブロックのテーパ凹部3のテーパ角度βは、15°〜30°程度が好ましく、α≧βであることが望ましい。さらに望ましくはα=βである。
基礎ブロックは、機器類の大きさや、基礎が必要とする質量に応じて、適宜枚数を適宜段数連結する。
図11〜13は、1つの段を9枚の基礎ブロックで構成した基礎の例である。これらの図において、斜線部分は連結治具10が挿入されている部分を表し、六角形はボルト(又はナット)を表している。図11の場合は、各基礎ブロックの中央をボルトで連結し合計9本のボルトが使用されている。図12,13の場合は合計25本のボルトが使用されている。
このように、基礎を一体化するボルト16は、平面図において、基礎ブロック1個につき最低1個を用いればよい。ボルトの数は、必要な基礎の強度に応じて適宜定めればよい。
図9は、基礎ブロックを2段重ねた基礎の例で、下段に基礎ブロック1を使用し、上段に基礎ブロック7を用いた例である。
水平方向及び上下方向に隣り合う4個の基礎ブロックの、連結される辺において、各基礎ブロック1,1,7,7の各連結凹部2の位置が対応しており、その対応した4個の連結凹部2で形成される空間に連結治具10が挿入されている。連結治具10の左側のテーパ凸部12は上下方向に隣り合う左側の2個の基礎ブロック1,7のテーパ凹部3,3で形成される空間に嵌合し、右側の上下方向に隣り合う2個の基礎ブロック1,7のテーパ凹部3,3で形成される空間には右側のテーパ凸12部が嵌合し、4個のブロック1,1,7,7の溝4で形成される空間には中央部11が収納されている。これにより、4個の基礎ブロック1,1,7,7は連結される。
上段の基礎ブロック7のボルト孔8からボルトを差し込み、連結治具10のボルト孔13を通して下段の基礎ブロック1のインサートナット5に螺着し、締め付けることで、下段のブロック1と上段のブロック7が一体化されると同時に、連結治具10によって水平方向の隣り合うブロックも一体化される。連結治具10は、隣り合う辺の全てに挿入されているので、全部の基礎ブロックが一体化される。
図9の基礎を組み立てるには、まず、基礎ブロック1を例えば図11のように水平方向に並べる。次に、隣り合うブロック1,1の連結する辺において、双方のブロックの連結凹部2,2により形成される空間に連結治具10を嵌め込む(図11などの斜線部分)。連結治具10はその下半分が前記空間におさまり、上半分はブロック上面に露出する。次に、上段の基礎ブロック7を例えば図11のように並べると、連結治具10の上半分は、基礎ブロック7の下面の連結凹部2に収まる。最後に必要な数のボルト16をインサートナット5に螺着、締め付けて全ての基礎ブロックを一体化すればよい。
図10は、基礎ブロックを3段重ねた基礎の例で、1段目から3段目まで全て基礎ブロック7を用いた例である。
図9場合と同様に、各段のブロックの継目に連結治具10が挿入される。
この基礎を組み立てる場合は、適宜個所に下面からボルト16を挿入しながら、最下段の基礎ブロック7を例えば図11のように並べる。さらに、2段目、3段目の基礎ブロック7を各段の間に連結治具10を挿入しながら並べ、最後にナット17をボルト16に螺着、締め付けて全ての基礎ブロックを一体化すればよい。
図12,13は、基礎の上面に、機器類を固定するためのボルト用レール18が埋設されている例である。図12は機器類の脚が4本の場合、図13は脚が3本の場合の例である。それぞれ、脚が鎖線a乃至bの範囲にある機器類の脚をレール18にボルトで固定できる。
このような基礎は、基礎ブロック7の変形として、上面側にレールを埋め込んだ基礎ブロック7a,7bを製造しておき、これを用いて容易に組み立てることができる。
図14は、三角形の基礎ブロック20で組み立てた基礎の例である。基礎ブロック20は正三角形の平面形状を有する板状体で、角部が鋭角であるため、欠けを防ぐ面取りが施されている。このように、面取りを施した三角形や四辺形の基礎ブロックも本発明に含まれる。連結凹部、ボルト孔、インサートナットなどの構成は、前記実施例の基礎ブロック1,7と同様にすればよい。
一般的に、各種機器の基礎に使用される基礎ブロックの設計基準強度(圧縮強度f)は18〜21N/mmである。
コンクリートの圧縮強度(f)と曲げ強度(f)の間には、次の関係があることが知られている。
=0.46(f2/3
したがって、fが18N/mmの場合、fは3.16N/mmとなる。本発明の基礎の連結部において、3等分荷重による曲げ試験を行い、曲げ強度が3.16N/mm相当以上になるようにすれば、圧縮強度18N/mmのコンクリートで一体に形成された基礎と同等以上の曲げ強度を有することになる。
この曲げ強度は、上記実施例により容易に達成することができる。
本発明において、上下方向に隣り合う基礎ブロックの形状は同じであるが、水平方向に隣り合うブロックの形状は必ずしも同じである必要はない。
また、同じ段の基礎ブロックの厚さは全て同じであるが、異なる段の基礎ブロックの厚さは必ずしも同じである必要はない。
基礎ブロック1の平面図である。 図1におけるA−A線断面図である。 基礎ブロック7の平面図である。 図2におけるB−B線断面図である。 基礎ブロック7’の平面図である。 図5におけるC−C線断面図である。 連結治具10の側面図、平面図及び断面図である。 金属板材14の平面図である。 基礎の連結部分の一例の断面図である。 基礎の連結部分の他例の断面図である。 基礎の平面図である。 基礎の平面図である。 基礎の平面図である。 基礎の平面図である。
符号の説明
1 基礎ブロック
2 連結凹部
3 テーパ凹部
4 溝
5 インサートナット
6 凹部
7 基礎ブロック
7’ 基礎ブロック
8 ボルト孔
10 連結治具
11 中央部
12 テーパ凸部
13 ボルト孔
14 金属板材
15 穴
16 ボルト
17 ナット
18 レール
20 基礎ブロック

Claims (13)

  1. 四辺形又は三角形の平面形状をなし、その少なくとも1辺の上面に、該辺から直角方向内側に向かって形成される溝と該溝の内端に形成され内部にいくほど小径となるテーパ凹部からなる連結凹部を有し、さらにその上面側に上方からボルトを螺着するためのインサートナットを埋設した基礎ブロック。
  2. 前記インサートナットが前記テーパ凹部の底面に埋設されている請求項1に記載の基礎ブロック。
  3. 前記インサートナットが基礎ブロックの平面視中央に埋設されている請求項1又は2に記載の基礎ブロック。
  4. 四辺形又は三角形の平面形状をなし、その少なくとも1辺の上面及び/又は下面に、該辺から直角方向内側に向かって形成される溝と該溝の内端に形成され内部にいくほど小径となるテーパ凹部からなる連結凹部を有し、さらに上下方向に貫通するボルト孔を有することを特徴とする基礎ブロック。
  5. 四辺形又は三角形の平面形状をなし、その少なくとも1辺の上面又は下面に、該辺から直角方向内側に向かって形成される溝と該溝の内端に形成され内部にいくほど小径となるテーパ凹部からなる連結凹部を有し、反対側の面の前記テーパ凹部と対応する位置に内部にいくほど小径となるテーパ凹部のみからなる連結凹部を有し、さらに上下方向に貫通するボルト孔を有することを特徴とする基礎ブロック。
  6. 前記ボルト孔が前記テーパ凹部に形成されている請求項4又は5に記載の基礎ブロック。
  7. 前記ボルト孔が、基礎ブロックの平面視中央に形成されている請求項4〜6のいずれかに記載の基礎ブロック。
  8. 棒状又は板状の中央部と、該中央部の両端部に一体に形成され、中心から上方及び下方にいくほど小径となる両テーパ状のテーパ凸部を有することを特徴とするブロック連結治具。
  9. 最下段に、請求項1〜3のいずれかの基礎ブロック複数個を並べ、さらにその上に請求項4〜7のいずれかの基礎ブロック複数個を1段以上並べ、前記ボルト孔に上からボルトを挿入し前記インサートナットに螺着して連結一体化した基礎であって、
    水平方向及び上下方向に隣り合う4個のブロックの連結される辺において、各ブロックの連結凹部の位置が対応しており、その対応した4個の前記連結凹部で形成される空間に請求項8の連結治具が挿入され、該連結治具の一方の側の前記テーパ凸部は上下方向に隣り合う2個のブロックの前記テーパ凹部で形成される空間に嵌合し、その水平方向隣の上下方向に隣り合う2個のブロックの前記テーパ凹部で形成される空間には他方の側の前記テーパ凸部が嵌合し、隣り合うブロックの前記溝で形成される空間には前記中央部が収納されることで、前記4個のブロックが連結一体化され、ひいては全部のブロックが連結一体化されることを特徴とする基礎。
  10. 請求項4〜7のいずれかの基礎ブロックを水平方向に複数個、上下方向に複数段並べ、前記ボルト孔にボルトを挿入しナットで締め付けて連結一体化した基礎であって、
    水平方向及び上下方向に隣り合う4個のブロックの連結される辺において、各ブロックの連結凹部の位置が対応しており、その対応した4個の前記連結凹部で形成される空間に請求項8の連結治具が挿入され、該連結治具の一方の側の前記テーパ凸部は上下方向に隣り合う2個のブロックの前記テーパ凹部で形成される空間に嵌合し、その水平方向隣の上下方向に隣り合う2個のブロックの前記テーパ凹部で形成される空間には他方の側の前記テーパ凸部が嵌合し、隣り合うブロックの前記溝で形成される空間には前記中央部が収納されることで、前記4個のブロックが連結一体化され、ひいては全部のブロックが連結一体化されることを特徴とする基礎。
  11. 前記連結治具のテーパ凸部のテーパ角度をα、前記連結凹部のテーパ凹部のテーパ角度をβとしたときに、α≧βである請求項9又は10に記載の基礎。
  12. 上面に機器類を固定するためのボルト用レールが埋設された請求項9〜11のいずれかに記載の基礎。
  13. 繊維補強コンクリート製である請求項1〜7のいずれかに記載の基礎ブロック。
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