JP2018105004A - オープンシールド機およびそれを用いた函体設置工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】クローラクレーンもしくはトラッククレーンの移動型クレーンを設置する場所を確保して、必要時にのみ移動型クレーンを乗り込ませ、函体の吊り下ろしをスペースを取ることなく、簡単かつ迅速に行うことができるオープンシールド機およびそれを用いた函体設置工法を提供する。【解決手段】左右側壁板と底板からなる機体を前後方向でフロント部2とテール部3に分割し、フロント部2の後端にテール部3の前端を嵌入させ、フロント部2に後方へ向けて中折ジャッキ4を設けてフロント部2とテール部3が相互の嵌合部で屈曲可能として中折れ部16を形成し、テール部3の後半を函体設置部とし、函体設置部の前側に後方へ向けてシールドジャッキ5を左右に寄せて、また、上下複数段に配設したオープンシールド機1において、テール部3の前半の上床部に移動型クレーン32の載置ステージ30を形成し、載置ステージ30はオープンシールド機1に対して傾斜角変更装置を介して設けた。【選択図】図1

Description

本発明は、オープンシールド機およびそれを用いた河川の改修での函体設置工法に関するものである。
周知のごとくオープンシールド工法は、開削工法(オープン工法)とシールド工法の長所を生かした合理性に富む工法であり、このオープンシールド工法では、シールド機を前方の機体の後端に後方の機体の前端が嵌入して、相互の嵌合部で屈曲可能としてカーブ施工を可能としたり、方向修正を行えるようにしたものがある。
その一例を説明すると、オープンシールド機1は、図8に示すように基本的には左右の側壁板1a,1bとこれら側壁板1a,1bと同程度の長さでその間を連結する底板1cとからなる前面、後面及び上面を開口したシールド機である。
該オープンシールド機1は図9に示すように機体を前後方向で複数に分割し、フロント部2としての前方の機体の後端にテール部3としての後方の機体の前端が嵌入して、相互の嵌合部で屈曲可能とした中折れ部16を形成している。
フロント部2は主として掘削を行うもので、前端と上面を開放面としてあり、先端が刃口部となり、機体内で後部に後方へ向けて中折ジャッキ4を左右によせて、また上下複数段に配設している。
これに対してテール部3はコンクリート函体8の設置を行うもので、機体内で前半は前部に後方へ向けてシールドジャッキ5を左右によせて、また上下複数段に配設したジャッキ部であり、後半は函体を吊り下す函体設置部となる。
図中6はフロント部2の前端に設けた可動分割刃口、7はテール部3の後端に設けた側方土留板、9はストラット、10はプレスバー(押角)である。
このようなオープンシールド機1を使用するオープンシールド工法は、図10〜図13に示すように、発進坑と到達坑との間で施工される。発進坑11内で前記オープンシールド機を組立て、発進坑11の前の地盤を地上に設置したショベル系の掘削機12で掘削し、該オープンシールド機1のシールドジャッキ5を伸長して発進坑11内の反力壁に反力をとってオープンシールド機1を前進させ、地下構造物を形成する第1番目のコンクリート函体8を上方から吊り降し、オープンシールド機1のテール部3内で縮めたシールドジャッキ5の後方にストラット9およびプレスバー10とともにセットする。
また、発進坑11はシートパイル等の土留壁で構成し、オープンシールド機1を発進させるにはこの土留壁を一部鏡切りするが、必要に応じて薬液注入等で発進坑11の前方部分に地盤改良を施しておくこともある。
次いで、同様に掘削機12でフロント部2の前面又は上面から土砂を掘削しかつ排土してオープンシールド機1を前進させ、前記第1番目のコンクリート函体8の前に第2番目のコンクリート函体8をテール部3内に吊り降す。
以下、同様の掘進及びコンクリート函体8のセット工程を繰返して、順次コンクリート函体8を縦列に地中に埋設し、後方のコンクリート函体8上にダンプ14で埋戻しを施し、オープンシールド機1が到達坑13まで達したならばこれを分解・撤去して工事を完了する。図中15はグラウト機である。
下記特許文献は函体の吊り下ろしをスペースを取ることなく、簡単かつ迅速に行うことができるオープンシールド機として本願発明者が提案し、特許を取得したものである。
特許第3194190号公報
図14に示すように特許文献1は、オープンシールド機1は機体の前後方向で隔壁29で仕切り、フロント部2の前半を主として掘削を行う掘削部、テール部3の後半をコンクリート函体8の吊降ろして設置する函体設置部とし、函体設置部はその前側に後方へ向けてシールドジャッキ5を左右によせて、また上下複数段に配設した。
オープンシールド機1のテール部3の前記函体設置部の上方に支柱25と梁材26からなる架構17にチェーンブロック等の巻上機18を前後動および左右動自在に設けてなるコンクリート函体吊降ろし用の門型クレーン19を立設した。
巻上機18の前後動および左右動の機構としては、巻上機18が梁材26をレールとして自走車輪等で移動できるようにする。
また、前記梁材26は前方および後方に延設してオープンシールド機1の前方に吊り上げ部27を突設し、また、後方にコンクリート函体吊り上げ部21を突設するようにした。これら吊り上げ部27およびコンクリート函体吊り上げ部21は巻上機18が前後方向に移動できる部分である。図中24はコンクリート函体8の吊り治具である。
前記支柱25は4本であるが、その各々はオープンシールド機1からジャッキ22を介在して傾斜修正可能に立上げるようにする。
このようにして掘削機12で掘削部の前面又は上面から土砂を掘削しかつ排土してオープンシールド機1が前進するときは門型クレーン19もともに移動する。
そして吊り降ろし用のコンクリート函体8は縦列の並ぶ既設のコンクリート函体8の上面を搬入路として台車23等でコンクリート函体吊り上げ部21に下まで運び込み、そのまま巻上機18で吊り込んでオープンシールド機1の後部の函体設置部の上方まで移動させ、該函体設置部内に吊り降す。
また、掘削時での使用も可能であり、オープンシールド機1の前方に突設した吊り上げ部27まで巻上機18を移動させ、この巻上機18にバケット等(図示せず)を吊り下げて、掘削部に近付けてバックホー等の掘削機で掘削した土砂をバケット等に受け、そのまま後方に移動させ、ダンプ等に積み替えることなどができる。
なお、オープンシールド機1は方向およびピッチング、ローリングに対して修正しながら進行するが、このようなコンクリート函体8の吊り降ろしを行う時にオープンシールド機1が傾いている場合には門型クレーン19も傾いているが、4個のジャッキ22を適宜伸縮して傾斜計を見ながら門型クレーン19が水平になるようにしてから作業を行う。
前記特許文献1はコンクリート函体8の吊り降ろしを行うために門型クレーン19を常時設置するものであり、オープンシールド機1が前進するときは門型クレーン19もともに移動する。
従って、オープンシールド機1のピッチング、ローリングに対して門型クレーン19の傾きも対処せねばならず、4個のジャッキ22を適宜伸縮して傾斜計を見ながら門型クレーン19が水平になるようにしているが、その修正はかなり困難を伴うものであった。
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、クローラクレーンもしくはトラッククレーンの移動型クレーンを設置する場所を確保して、必要時にのみ移動型クレーンを乗り込ませ、函体の吊り下ろしをスペースを取ることなく、簡単かつ迅速に行うことができるオープンシールド機およびそれを用いた函体設置工法を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明は、オープンシールド機としては、第1に、 左右側壁板と底板からなる機体を前後方向でフロント部とテール部に分割し、フロント部の後端にテール部の前端を嵌入させ、フロント部に後方へ向けて中折ジャッキを設けてフロント部とテール部が相互の嵌合部で屈曲可能として中折れ部を形成し、テール部後半を函体設置部とし、函体設置部の前側に後方へ向けてシールドジャッキを左右に寄せて、また、上下複数段に配設したオープンシールド機のテール部の前半の上床部に移動型クレーンの載置ステージを形成したオープンシールド機において、テール部の前半の上床部に移動型クレーンの載置ステージを形成し、載置ステージはオープンシールド機に対して傾斜角変更装置を介して設けたこと、第2に、傾斜角変更装置は、オープンシールド機側壁板に設ける支持ブラケットに対して載置ステージ側から突き出てその先端が当接する高さ調整ボルトと、オープンシールド機側壁板上辺部に突出するように重ねて載置ステージを支承する高さ調整板からなること、第3に、フロント部の後半の上床部にトロバケットの載置ステージを形成すること、第4に、トロバケットの載置ステージにもオープンシールド機側壁板に設ける支持ブラケットに対して載置ステージ側から突き出てその先端が当接する高さ調整ボルトと、オープンシールド機側壁板上辺部に突出するように重ねて載置ステージを支承する高さ調整板からなる傾斜角変更装置を設けることを要旨とするものである。
オープンシールド機を用いた函体設置工法としては、第1に、既設水路を撤去しながら函体接続による新たな水路を構築する既設水路の改修工事において、左右側壁板と底板からなる機体を前後方向でフロント部とテール部に分割し、フロント部の後端にテール部の前端を嵌入させ、フロント部に後方へ向けて中折ジャッキを設けてフロント部とテール部が相互の嵌合部で屈曲可能として中折れ部を形成し、テール部後半を函体設置部とし、函体設置部の前側に後方へ向けてシールドジャッキを左右に寄せて、また、上下複数段に配設したオープンシールド機において、テール部の前半の上床部に移動型クレーンの載置ステージを傾斜角変更装置を介して設けたオープンシールド機を使用し、傾斜角変更装置によりオープンシールド機の移動型クレーンの載置ステージを傾斜するオープンシールド機に対して水平に保ちながら、該載置ステージにクローラクレーンまたはトラッククレーンの移動型クレーンを載せ、該移動型クレーンで函体をテール部の後半の函体設置部で既設函体の最前部に吊り下ろすこと、第2に、函体はU字溝であり、既設函体の内部をレール台車により移動型クレーン吊り上げ場所である先頭位置まで搬送すること、第3に、既設水路上に設置した覆工板上にショベル系の掘削機を設置し、このショベル系の掘削機でフロント部の刃口内を掘削し、掘削土はフロント部の後半の上床部に形成した載置ステージのトロバケットに入れて搬出することを要旨とするものである。
請求項1および請求項5記載の本発明によれば、移動型クレーンの載置ステージに移動型クレーンを乗り入れることにより、テール部の前半の上床部に移動型クレーンを設置でき、この移動型クレーンを用いて函体をテール部の後半の函体設置部で既設函体の最前部に吊り下ろすことができる。
オープンシールド機1を掘進させる時はこの移動型クレーンは載置ステージから降ろして行うことができるので、ピッチング、ローリングに対してもクレーンの傾きを配慮する必要はないが、移動型クレーンを載置ステージに乗り入れさせる際に、この傾きがあると支障がある。そこで、傾斜角変更装置により載置ステージを水平に保ちながら、該載置ステージにクローラクレーンまたはトラッククレーンの移動型クレーンを載せることができる。降ろす場合も同様である。
また、クローラクレーンまたはトラッククレーンの移動型クレーンも傾くことはない。
請求項2記載の本発明によれば、傾斜角変更装置として高さ調整ボルトと高さ調整板とで、大掛かりな装置を用いずとも簡単かつ確実に載置ステージの傾斜角を変更することができる。
請求項3記載の本発明によれば、フロント部の後半の上床部にトロバケットを置いてこれにより残土の搬出を効率的に行うことができる。
請求項4記載の本発明によれば、トロバケットの載置ステージも傾斜角変更装置を設けることで、ピッチング、ローリングに対して水平を確保できる。
請求項6記載の本発明によれば、函体はU字溝であるので、既設函体は上方が開放され、既設函体の内部をレール台車により移動型クレーン吊り上げ場所である先頭位置まで搬送する函体をそのまま吊り上げることができ、函体の搬入・移動についても場所を取らずに、安全に行うことができる。
請求項7記載の本発明によれば、既設水路を撤去しながら函体接続による新たな水路を構築する既設水路の改修工事において、ショベル系の掘削機の設置と移動型クレーンの設置とを直状的に並べて、オープンシールド機の掘進と、函体の設置を無駄のない動きで合理的に行うことができる。
以上述べたように本発明のオープンシールド機およびそれを用いた函体設置工法は、クローラクレーンもしくはトラッククレーンの移動型クレーンを設置する場所を確保して、必要時にのみ移動型クレーンを乗り込ませ、函体の吊り下ろしをスペースを取ることなく、簡単かつ迅速に行うことができるものである。
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明のオープンシールド機およびそれを用いた函体設置工法の1実施形態を示す縦断側面図、図2は同上平面図である。
オープンシールド機1の概要については、前記のごとく、機体を前後方向で複数に分割し、フロント部2とテール部3はいずれも左右側壁板を有する矩形の機体とし、テール部後半を函体設置部とし、函体設置部の前側に後方へ向けてシールドジャッキ5を左右に寄せて、また、上下複数段に配設し、テール部3の前端は縮径してフロント部2の後端に入り込むもので、これによりフロント部2とテール部3との間には隙間が確保され、これが中折れ部16となる。
フロント部2の後部に、後方へ向けて中折ジャッキ4を左右によせて、また上下複数段に配設した。図示は省略するが、フロント部2の前端に可動分割刃口があり、図中41はそのスライドジャッキである。
本発明はテール部3の前半の上床部に移動型クレーン32の載置ステージ30を形成した。
また、フロント部2の後半の上床部にトロバケット33の載置ステージ31を形成する。
これら載置ステージ30や載置ステージ31は鋼板等で形成され、固設のものとしてもよいが、覆工板を利用することができる。
また、本発明は載置ステージ30や載置ステージ31は図4、図5に示すように、オープンシールド機1に対して傾斜角変更装置42を介して設けた。
この傾斜角変更装置42は、ジャッキ作用を行う高さ調整ボルト43と高さ調整ボルト43で角度変更した載置ステージ30や載置ステージ31を支承する高さ調整板44からなる。
オープンシールド機1の側壁板の外側面に支持ブラケット45を突設し、一方、載置ステージ30や載置ステージ31のオープンシールド機1のからの張り出し側部にはボルト貫通孔47を形成して、その下端出口部にはナット46を溶接し、ボルト貫通孔47を上から貫通する高さ調整ボルト43がナット46に螺合し、かつ、その先端がナット46からでて支持ブラケット45に当接するようにした。
支持ブラケット45の上面にR加工した凹部52を形成し、高さ調整ボルト43の先端は球面としてこの凹部47に収まる。
高さ調整板44はオープンシールド機1の側壁板の上に重ねて載せるもので、高さ調整を主とする均等厚の板と傾き調整を主とする傾斜を有する板の組合せからなり、側部には押え板48を配置した。
該押え板48は図7に示すように縦の長孔スリット49を有し、オープンシールド機1の側壁板にボルト50により高さ調節可能に取り付けられる。
図6では押え板48はオープンシールド機1の側壁板の外側のみに設けた例を示したが、オープンシールド機1の側壁板の内側にも設け、相並ぶ押え板48に高さ調整板44を収めるようにしてもよい。
なお、傾斜角変更装置42は載置ステージ30や載置ステージ31の前後および左右の4個所に設けるものとする。
次にかかるオープンシールド機1を用いて行う本発明の函体設置工法について説明する。
既設水路34を撤去しながらコンクリート函体8の接続による新たな水路を構築する既設水路の改修工事を行う場合である。
既設水路34は排水ポンプ35を設置して、空堀とし、H形鋼、横矢板などの土留36を施す。そして、オープンシールド機1を掘進させながら土留36を撤去しながら新たな水路を構築する。
オープンシールド機1によるオープンシールド工法は前記のごとくであり、掘削機12でフロント部2の前面又は上面から土砂を掘削しかつ排土してオープンシールド機1を前進させ、既設のコンクリート函体8の前に新たなコンクリート函体8をテール部3内に吊り降す。
オープンシールド機1のテール部3内で縮めたシールドジャッキ5の後方にプレスバー10をセットし、シールドジャッキ5を伸長して既設のコンクリート函体8に反力をとってオープンシールド機1を前進させ、以下、同様の掘進及びコンクリート函体8のセット工程を繰返して、順次コンクリート函体8を縦列に地中に埋設し、地下構造物を形成する。図中40は可塑状裏込注入材である。
そして、掘削機12でフロント部2の前面又は上面から土砂を掘削しかつ排土するには、図1〜図3に示すように既設水路34上に覆工板37を設置し、この覆工板37の上にバックホー等のショベル系の掘削機12を設置して行い、掘削土はフロント部2の後半の上床部に形成した載置ステージ31のトロバケット33に入れて搬出する。
オープンシールド機1の推進後、テール部3の前半の上床部にクローラクレーンまたはトラッククレーンの移動型クレーン32を乗り入れさせる。
移動型クレーンの載置ステージ30が段差があって地表より高くなっている場合には、載置ステージ30脇に段差解消斜板を配置して乗り入れを行う。
さらに、ピッチング、ローリングでオープンシールド機1に傾きが生じている場合には、傾斜角変更装置42により載置ステージ30を水平に保ちながら、該載置ステージにクローラクレーンまたはトラッククレーンの移動型クレーン32を載せることができる。降ろす場合も同様である。
傾斜角変更装置42での載置ステージ30の傾斜角変更は高さ調整ボルト43のジャッキ作用で行い、高さ調整板44で支承する。
また、フロント部2の後半の上床部に形成した載置ステージ31をこの載置ステージ30の延設部として利用し、移動型クレーン32の止め位置調整として用いてもよい。
載置ステージ31についても傾斜角変更装置42で同様に傾斜角変更を行なえる。
コンクリート函体8はU字溝であり、既設のコンクリート函体8による水路も暗渠ではなく、上面が開口されたものである。
既設コンクリート函体8の内部にレール38を設置し、新たに接続するコンクリート函体8をレール38を走行するレール台車39により移動型クレーン32の吊り上げ場所である既設コンクリート函体8の先頭位置まで搬送する。
そして、移動型クレーン32でコンクリート函体8をテール部3の後半の函体設置部で既設コンクリート函体8の最前部に吊り下ろす。
オープンシールド機1の推進時に移動型クレーン32を載せたままオープンシールド機1を進めることも可能である。
本発明のオープンシールド機およびそれを用いた函体設置工法の1実施形態を示す縦断側面図である。 本発明のオープンシールド機およびそれを用いた函体設置工法の1実施形態を示す平面図である。 既設水路部分の正面図である。 本発明のオープンシールド機の正常時の正面図である。 本発明のオープンシールド機のローリング修正時の正面図である。 傾斜角変更装置の正面図である。 傾斜角変更装置の押え板の正面図である。 オープンシールド機の概要を示す縦断正面図である。 オープンシールド機の概要を示す縦断側面図である。 オープンシールド工法の第1工程を示す側面図である。 オープンシールド工法の第2工程を示す側面図である。 オープンシールド工法の第3工程を示す側面図である。 オープンシールド工法の第4工程を示す側面図である。 従来例を示す側面である。
1…オープンシールド機
1a,1b…側壁板 1c…底板
2…フロント部 3…テール部
4…中折ジャッキ 5…シールドジャッキ
6…可動分割刃口 7…側方土留板
8…コンクリート函体 9…ストラット
10…プレスバー 11…発進坑
12…掘削機 13…到達坑
14…ダンプ 15…グラウト機
16…中折れ部 17…架構
18…巻上機 19…門型クレーン
21…コンクリート函体吊り上げ部
22…ジャッキ 23…台車
24…吊り治具 25…支柱
26…梁材 27…吊り上げ部
29…隔壁
30…載置ステージ 31…載置ステージ
32…移動型クレーン 33…トロバケット
34…既設水路 35…排水ポンプ
36…土留 37…覆工板
38…レール 39…レール台車
40…可塑状裏込注入材 41…スライドジャッキ
42…傾斜角変更装置 43…高さ調整ボルト
44…高さ調整板 45…支持ブラケット
46…ナット 47…ボルト貫通孔
48…押え板 49…長孔スリット
50…ボルト 52…凹部
本発明は、オープンシールド機およびそれを用いた河川の改修での函体設置工法に関するものである。
周知のごとくオープンシールド工法は、開削工法(オープン工法)とシールド工法の長所を生かした合理性に富む工法であり、このオープンシールド工法では、シールド機を前方の機体の後端に後方の機体の前端が嵌入して、相互の嵌合部で屈曲可能としてカーブ施工を可能としたり、方向修正を行えるようにしたものがある。
その一例を説明すると、オープンシールド機1は、図8に示すように基本的には左右の側壁板1a,1bとこれら側壁板1a,1bと同程度の長さでその間を連結する底板1cとからなる前面、後面及び上面を開口したシールド機である。
該オープンシールド機1は図9に示すように機体を前後方向で複数に分割し、フロント部2としての前方の機体の後端にテール部3としての後方の機体の前端が嵌入して、相互の嵌合部で屈曲可能とした中折れ部16を形成している。
フロント部2は主として掘削を行うもので、前端と上面を開放面としてあり、先端が刃口部となり、機体内で後部に後方へ向けて中折ジャッキ4を左右によせて、また上下複数段に配設している。
これに対してテール部3はコンクリート函体8の設置を行うもので、機体内で前半は前部に後方へ向けてシールドジャッキ5を左右によせて、また上下複数段に配設したジャッキ部であり、後半は函体を吊り下す函体設置部となる。
図中6はフロント部2の前端に設けた可動分割刃口、7はテール部3の後端に設けた側方土留板、9はストラット、10はプレスバー(押角)である。
このようなオープンシールド機1を使用するオープンシールド工法は、図10〜図13に示すように、発進坑と到達坑との間で施工される。発進坑11内で前記オープンシールド機を組立て、発進坑11の前の地盤を地上に設置したショベル系の掘削機12で掘削し、該オープンシールド機1のシールドジャッキ5を伸長して発進坑11内の反力壁に反力をとってオープンシールド機1を前進させ、地下構造物を形成する第1番目のコンクリート函体8を上方から吊り降し、オープンシールド機1のテール部3内で縮めたシールドジャッキ5の後方にストラット9およびプレスバー10とともにセットする。
また、発進坑11はシートパイル等の土留壁で構成し、オープンシールド機1を発進させるにはこの土留壁を一部鏡切りするが、必要に応じて薬液注入等で発進坑11の前方部分に地盤改良を施しておくこともある。
次いで、同様に掘削機12でフロント部2の前面又は上面から土砂を掘削しかつ排土してオープンシールド機1を前進させ、前記第1番目のコンクリート函体8の前に第2番目のコンクリート函体8をテール部3内に吊り降す。
以下、同様の掘進及びコンクリート函体8のセット工程を繰返して、順次コンクリート函体8を縦列に地中に埋設し、後方のコンクリート函体8上にダンプ14で埋戻しを施し、オープンシールド機1が到達坑13まで達したならばこれを分解・撤去して工事を完了する。図中15はグラウト機である。
下記特許文献は函体の吊り下ろしをスペースを取ることなく、簡単かつ迅速に行うことができるオープンシールド機として本願発明者が提案し、特許を取得したものである。
特許第3194190号公報
図14に示すように特許文献1は、オープンシールド機1は機体の前後方向で隔壁29で仕切り、フロント部2の前半を主として掘削を行う掘削部、テール部3の後半をコンクリート函体8の吊降ろして設置する函体設置部とし、函体設置部はその前側に後方へ向けてシールドジャッキ5を左右によせて、また上下複数段に配設した。
オープンシールド機1のテール部3の前記函体設置部の上方に支柱25と梁材26からなる架構17にチェーンブロック等の巻上機18を前後動および左右動自在に設けてなるコンクリート函体吊降ろし用の門型クレーン19を立設した。
巻上機18の前後動および左右動の機構としては、巻上機18が梁材26をレールとして自走車輪等で移動できるようにする。
また、前記梁材26は前方および後方に延設してオープンシールド機1の前方に吊り上げ部27を突設し、また、後方にコンクリート函体吊り上げ部21を突設するようにした。これら吊り上げ部27およびコンクリート函体吊り上げ部21は巻上機18が前後方向に移動できる部分である。図中24はコンクリート函体8の吊り治具である。
前記支柱25は4本であるが、その各々はオープンシールド機1からジャッキ22を介在して傾斜修正可能に立上げるようにする。
このようにして掘削機12で掘削部の前面又は上面から土砂を掘削しかつ排土してオープンシールド機1が前進するときは門型クレーン19もともに移動する。
そして吊り降ろし用のコンクリート函体8は縦列の並ぶ既設のコンクリート函体8の上面を搬入路として台車23等でコンクリート函体吊り上げ部21に下まで運び込み、そのまま巻上機18で吊り込んでオープンシールド機1の後部の函体設置部の上方まで移動させ、該函体設置部内に吊り降す。
また、掘削時での使用も可能であり、オープンシールド機1の前方に突設した吊り上げ部27まで巻上機18を移動させ、この巻上機18にバケット等(図示せず)を吊り下げて、掘削部に近付けてバックホー等の掘削機で掘削した土砂をバケット等に受け、そのまま後方に移動させ、ダンプ等に積み替えることなどができる。
なお、オープンシールド機1は方向およびピッチング、ローリングに対して修正しながら進行するが、このようなコンクリート函体8の吊り降ろしを行う時にオープンシールド機1が傾いている場合には門型クレーン19も傾いているが、4個のジャッキ22を適宜伸縮して傾斜計を見ながら門型クレーン19が水平になるようにしてから作業を行う。
前記特許文献1はコンクリート函体8の吊り降ろしを行うために門型クレーン19を常時設置するものであり、オープンシールド機1が前進するときは門型クレーン19もともに移動する。
従って、オープンシールド機1のピッチング、ローリングに対して門型クレーン19の傾きも対処せねばならず、4個のジャッキ22を適宜伸縮して傾斜計を見ながら門型クレーン19が水平になるようにしているが、その修正はかなり困難を伴うものであった。
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、クローラクレーンもしくはトラッククレーンの移動型クレーンを設置する場所を確保して、必要時にのみ移動型クレーンを乗り込ませ、函体の吊り下ろしをスペースを取ることなく、簡単かつ迅速に行うことができるオープンシールド機およびそれを用いた函体設置工法を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明は、オープンシールド機としては、第1に、左右側壁板と底板からなる機体を前後方向でフロント部とテール部に分割し、フロント部の後端にテール部の前端を嵌入させ、フロント部に後方へ向けて中折ジャッキを設けてフロント部とテール部が相互の嵌合部で屈曲可能として中折れ部を形成し、テール部後半を函体設置部とし、函体設置部の前側に後方へ向けてシールドジャッキを左右に寄せて、また、上下複数段に配設したオープンシールド機のテール部の前半の上床部に移動型クレーンの載置ステージを形成したオープンシールド機において、テール部の前半の上床部に移動型クレーンの載置ステージを形成し、載置ステージはオープンシールド機に対して、オープンシールド機側壁板に設ける支持ブラケットに対して載置ステージ側から突き出てその先端が当接する高さ調整ボルトと、オープンシールド機側壁板上辺部に突出するように重ねて載置ステージを支承する高さ調整板からなる傾斜角変更装置を介して設けたこと、第2に、フロント部の後半の上床部にトロバケットの載置ステージを形成すること、第3に、トロバケットの載置ステージにもオープンシールド機側壁板に設ける支持ブラケットに対して載置ステージ側から突き出てその先端が当接する高さ調整ボルトと、オープンシールド機側壁板上辺部に突出するように重ねて載置ステージを支承する高さ調整板からなる傾斜角変更装置を設けることを要旨とするものである。
オープンシールド機を用いた函体設置工法としては、第1に、既設水路を撤去しながら函体接続による新たな水路を構築する既設水路の改修工事において、左右側壁板と底板からなる機体を前後方向でフロント部とテール部に分割し、フロント部の後端にテール部の前端を嵌入させ、フロント部に後方へ向けて中折ジャッキを設けてフロント部とテール部が相互の嵌合部で屈曲可能として中折れ部を形成し、テール部後半を函体設置部とし、函体設置部の前側に後方へ向けてシールドジャッキを左右に寄せて、また、上下複数段に配設したオープンシールド機において、テール部の前半の上床部に移動型クレーンの載置ステージを、オープンシールド機側壁板に設ける支持ブラケットに対して載置ステージ側から突き出てその先端が当接する高さ調整ボルトと、オープンシールド機側壁板上辺部に突出するように重ねて載置ステージを支承する高さ調整板からなる傾斜角変更装置を介して設けたオープンシールド機を使用し、傾斜角変更装置によりオープンシールド機の移動型クレーンの載置ステージを傾斜するオープンシールド機に対して水平に保ちながら、該載置ステージにクローラクレーンまたはトラッククレーンの移動型クレーンを載せ、該移動型クレーンで函体をテール部の後半の函体設置部で既設函体の最前部に吊り下ろすこと、第2に、函体はU字溝であり、既設函体の内部をレール台車により移動型クレーン吊り上げ場所である先頭位置まで搬送すること、第3に、既設水路上に設置した覆工板上にショベル系の掘削機を設置し、このショベル系の掘削機でフロント部の刃口内を掘削し、掘削土はフロント部の後半の上床部に形成した載置ステージのトロバケットに入れて搬出することを要旨とするものである。
請求項1および請求項記載の本発明によれば、移動型クレーンの載置ステージに移動型クレーンを乗り入れることにより、テール部の前半の上床部に移動型クレーンを設置でき、この移動型クレーンを用いて函体をテール部の後半の函体設置部で既設函体の最前部に吊り下ろすことができる。
オープンシールド機1を掘進させる時はこの移動型クレーンは載置ステージから降ろして行うことができるので、ピッチング、ローリングに対してもクレーンの傾きを配慮する必要はないが、移動型クレーンを載置ステージに乗り入れさせる際に、この傾きがあると支障がある。そこで、傾斜角変更装置により載置ステージを水平に保ちながら、該載置ステージにクローラクレーンまたはトラッククレーンの移動型クレーンを載せることができる。降ろす場合も同様である。
また、クローラクレーンまたはトラッククレーンの移動型クレーンも傾くことはない。
また、本発明によれば、傾斜角変更装置として高さ調整ボルトと高さ調整板とで、大掛かりな装置を用いずとも簡単かつ確実に載置ステージの傾斜角を変更することができる。
請求項記載の本発明によれば、フロント部の後半の上床部にトロバケットを置いてこれにより残土の搬出を効率的に行うことができる。
請求項記載の本発明によれば、トロバケットの載置ステージも傾斜角変更装置を設けることで、ピッチング、ローリングに対して水平を確保できる。
請求項記載の本発明によれば、函体はU字溝であるので、既設函体は上方が開放され、既設函体の内部をレール台車により移動型クレーン吊り上げ場所である先頭位置まで搬送する函体をそのまま吊り上げることができ、函体の搬入・移動についても場所を取らずに、安全に行うことができる。
請求項記載の本発明によれば、既設水路を撤去しながら函体接続による新たな水路を構築する既設水路の改修工事において、ショベル系の掘削機の設置と移動型クレーンの設置とを直状的に並べて、オープンシールド機の掘進と、函体の設置を無駄のない動きで合理的に行うことができる。
以上述べたように本発明のオープンシールド機およびそれを用いた函体設置工法は、クローラクレーンもしくはトラッククレーンの移動型クレーンを設置する場所を確保して、必要時にのみ移動型クレーンを乗り込ませ、函体の吊り下ろしをスペースを取ることなく、簡単かつ迅速に行うことができるものである。
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明のオープンシールド機およびそれを用いた函体設置工法の1実施形態を示す縦断側面図、図2は同上平面図である。
オープンシールド機1の概要については、前記のごとく、機体を前後方向で複数に分割し、フロント部2とテール部3はいずれも左右側壁板を有する矩形の機体とし、テール部後半を函体設置部とし、函体設置部の前側に後方へ向けてシールドジャッキ5を左右に寄せて、また、上下複数段に配設し、テール部3の前端は縮径してフロント部2の後端に入り込むもので、これによりフロント部2とテール部3との間には隙間が確保され、これが中折れ部16となる。
フロント部2の後部に、後方へ向けて中折ジャッキ4を左右によせて、また上下複数段に配設した。図示は省略するが、フロント部2の前端に可動分割刃口があり、図中41はそのスライドジャッキである。
本発明はテール部3の前半の上床部に移動型クレーン32の載置ステージ30を形成した。
また、フロント部2の後半の上床部にトロバケット33の載置ステージ31を形成する。
これら載置ステージ30や載置ステージ31は鋼板等で形成され、固設のものとしてもよいが、覆工板を利用することができる。
また、本発明は載置ステージ30や載置ステージ31は図4、図5に示すように、オープンシールド機1に対して傾斜角変更装置42を介して設けた。
この傾斜角変更装置42は、ジャッキ作用を行う高さ調整ボルト43と高さ調整ボルト43で角度変更した載置ステージ30や載置ステージ31を支承する高さ調整板44からなる。
オープンシールド機1の側壁板の外側面に支持ブラケット45を突設し、一方、載置ステージ30や載置ステージ31のオープンシールド機1のからの張り出し側部にはボルト貫通孔47を形成して、その下端出口部にはナット46を溶接し、ボルト貫通孔47を上から貫通する高さ調整ボルト43がナット46に螺合し、かつ、その先端がナット46からでて支持ブラケット45に当接するようにした。
支持ブラケット45の上面にR加工した凹部52を形成し、高さ調整ボルト43の先端は球面としてこの凹部47に収まる。
高さ調整板44はオープンシールド機1の側壁板の上に重ねて載せるもので、高さ調整を主とする均等厚の板と傾き調整を主とする傾斜を有する板の組合せからなり、側部には押え板48を配置した。
該押え板48は図7に示すように縦の長孔スリット49を有し、オープンシールド機1の側壁板にボルト50により高さ調節可能に取り付けられる。
図6では押え板48はオープンシールド機1の側壁板の外側のみに設けた例を示したが、オープンシールド機1の側壁板の内側にも設け、相並ぶ押え板48に高さ調整板44を収めるようにしてもよい。
なお、傾斜角変更装置42は載置ステージ30や載置ステージ31の前後および左右の4個所に設けるものとする。
次にかかるオープンシールド機1を用いて行う本発明の函体設置工法について説明する。
既設水路34を撤去しながらコンクリート函体8の接続による新たな水路を構築する既設水路の改修工事を行う場合である。
既設水路34は排水ポンプ35を設置して、空堀とし、H形鋼、横矢板などの土留36を施す。そして、オープンシールド機1を掘進させながら土留36を撤去しながら新たな水路を構築する。
オープンシールド機1によるオープンシールド工法は前記のごとくであり、掘削機12でフロント部2の前面又は上面から土砂を掘削しかつ排土してオープンシールド機1を前進させ、既設のコンクリート函体8の前に新たなコンクリート函体8をテール部3内に吊り降す。
オープンシールド機1のテール部3内で縮めたシールドジャッキ5の後方にプレスバー10をセットし、シールドジャッキ5を伸長して既設のコンクリート函体8に反力をとってオープンシールド機1を前進させ、以下、同様の掘進及びコンクリート函体8のセット工程を繰返して、順次コンクリート函体8を縦列に地中に埋設し、地下構造物を形成する。図中40は可塑状裏込注入材である。
そして、掘削機12でフロント部2の前面又は上面から土砂を掘削しかつ排土するには、図1〜図3に示すように既設水路34上に覆工板37を設置し、この覆工板37の上にバックホー等のショベル系の掘削機12を設置して行い、掘削土はフロント部2の後半の上床部に形成した載置ステージ31のトロバケット33に入れて搬出する。
オープンシールド機1の推進後、テール部3の前半の上床部にクローラクレーンまたはトラッククレーンの移動型クレーン32を乗り入れさせる。
移動型クレーンの載置ステージ30が段差があって地表より高くなっている場合には、載置ステージ30脇に段差解消斜板を配置して乗り入れを行う。
さらに、ピッチング、ローリングでオープンシールド機1に傾きが生じている場合には、傾斜角変更装置42により載置ステージ30を水平に保ちながら、該載置ステージにクローラクレーンまたはトラッククレーンの移動型クレーン32を載せることができる。降ろす場合も同様である。
傾斜角変更装置42での載置ステージ30の傾斜角変更は高さ調整ボルト43のジャッキ作用で行い、高さ調整板44で支承する。
また、フロント部2の後半の上床部に形成した載置ステージ31をこの載置ステージ30の延設部として利用し、移動型クレーン32の止め位置調整として用いてもよい。
載置ステージ31についても傾斜角変更装置42で同様に傾斜角変更を行なえる。
コンクリート函体8はU字溝であり、既設のコンクリート函体8による水路も暗渠ではなく、上面が開口されたものである。
既設コンクリート函体8の内部にレール38を設置し、新たに接続するコンクリート函体8をレール38を走行するレール台車39により移動型クレーン32の吊り上げ場所である既設コンクリート函体8の先頭位置まで搬送する。
そして、移動型クレーン32でコンクリート函体8をテール部3の後半の函体設置部で既設コンクリート函体8の最前部に吊り下ろす。
オープンシールド機1の推進時に移動型クレーン32を載せたままオープンシールド機1を進めることも可能である。
本発明のオープンシールド機およびそれを用いた函体設置工法の1実施形態を示す縦断側面図である。 本発明のオープンシールド機およびそれを用いた函体設置工法の1実施形態を示す平面図である。 既設水路部分の正面図である。 本発明のオープンシールド機の正常時の正面図である。 本発明のオープンシールド機のローリング修正時の正面図である。 傾斜角変更装置の正面図である。 傾斜角変更装置の押え板の正面図である。 オープンシールド機の概要を示す縦断正面図である。 オープンシールド機の概要を示す縦断側面図である。 オープンシールド工法の第1工程を示す側面図である。 オープンシールド工法の第2工程を示す側面図である。 オープンシールド工法の第3工程を示す側面図である。 オープンシールド工法の第4工程を示す側面図である。 従来例を示す側面である。
1…オープンシールド機
1a,1b…側壁板 1c…底板
2…フロント部 3…テール部
4…中折ジャッキ 5…シールドジャッキ
6…可動分割刃口 7…側方土留板
8…コンクリート函体 9…ストラット
10…プレスバー 11…発進坑
12…掘削機 13…到達坑
14…ダンプ 15…グラウト機
16…中折れ部 17…架構
18…巻上機 19…門型クレーン
21…コンクリート函体吊り上げ部
22…ジャッキ 23…台車
24…吊り治具 25…支柱
26…梁材 27…吊り上げ部
29…隔壁
30…載置ステージ 31…載置ステージ
32…移動型クレーン 33…トロバケット
34…既設水路 35…排水ポンプ
36…土留 37…覆工板
38…レール 39…レール台車
40…可塑状裏込注入材 41…スライドジャッキ
42…傾斜角変更装置 43…高さ調整ボルト
44…高さ調整板 45…支持ブラケット
46…ナット 47…ボルト貫通孔
48…押え板 49…長孔スリット
50…ボルト 52…凹部

Claims (7)

  1. 左右側壁板と底板からなる機体を前後方向でフロント部とテール部に分割し、フロント部の後端にテール部の前端を嵌入させ、フロント部に後方へ向けて中折ジャッキを設けてフロント部とテール部が相互の嵌合部で屈曲可能として中折れ部を形成し、テール部後半を函体設置部とし、函体設置部の前側に後方へ向けてシールドジャッキを左右に寄せて、また、上下複数段に配設したオープンシールド機のテール部の前半の上床部に移動型クレーンの載置ステージを形成したオープンシールド機において、テール部の前半の上床部に移動型クレーンの載置ステージを形成し、載置ステージはオープンシールド機に対して傾斜角変更装置を介して設けたことを特徴とするオープンシールド機。
  2. 傾斜角変更装置は、オープンシールド機側壁板に設ける支持ブラケットに対して載置ステージ側から突き出てその先端が当接する高さ調整ボルトと、オープンシールド機側壁板上辺部に突出するように重ねて載置ステージを支承する高さ調整板からなる請求項1記載のオープンシールド機。
  3. フロント部の後半の上床部にトロバケットの載置ステージを形成する請求項1記載のオープンシールド機。
  4. トロバケットの載置ステージにもオープンシールド機側壁板に設ける支持ブラケットに対して載置ステージ側から突き出てその先端が当接する高さ調整ボルトと、オープンシールド機側壁板上辺部に突出するように重ねて載置ステージを支承する高さ調整板からなる傾斜角変更装置を設ける請求項3記載のオープンシールド機。
  5. 既設水路を撤去しながら函体接続による新たな水路を構築する既設水路の改修工事において、左右側壁板と底板からなる機体を前後方向でフロント部とテール部に分割し、フロント部の後端にテール部の前端を嵌入させ、フロント部に後方へ向けて中折ジャッキを設けてフロント部とテール部が相互の嵌合部で屈曲可能として中折れ部を形成し、テール部後半を函体設置部とし、函体設置部の前側に後方へ向けてシールドジャッキを左右に寄せて、また、上下複数段に配設したオープンシールド機において、テール部の前半の上床部に移動型クレーンの載置ステージを傾斜角変更装置を介して設けたオープンシールド機を使用し、傾斜角変更装置によりオープンシールド機の移動型クレーンの載置ステージを傾斜するオープンシールド機に対して水平に保ちながら、該載置ステージにクローラクレーンまたはトラッククレーンの移動型クレーンを載せ、該移動型クレーンで函体をテール部の後半の函体設置部で既設函体の最前部に吊り下ろすことを特徴とするオープンシールド機を用いた函体設置工法。
  6. 函体はU字溝であり、既設函体の内部をレール台車により移動型クレーン吊り上げ場所である先頭位置まで搬送する請求項5記載のオープンシールド機を用いた函体設置工法。
  7. 既設水路上に設置した覆工板上にショベル系の掘削機を設置し、このショベル系の掘削機でフロント部の刃口内を掘削し、掘削土はフロント部の後半の上床部に形成した載置ステージのトロバケットに入れて搬出する請求項5または請求項6記載のオープンシールド機を用いた函体設置工法。
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