JP2018104575A - 動的架橋物、及びタイヤ用耐空気透過性フィルム - Google Patents

動的架橋物、及びタイヤ用耐空気透過性フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】耐空気透過性を維持しつつ、低温耐久性が向上した動的架橋物、及びこれを用いてなるタイヤ用耐空気透過性フィルムを提供する。【解決手段】ムーニー粘度が30〜70Mであるブタジエンゴムと、熱可塑性樹脂との動的架橋物とする。【選択図】図1

Description

本発明は、動的架橋物、及びタイヤ用耐空気透過性フィルムに関するものである。
空気入りタイヤの内側面には、タイヤの空気圧を一定に保持するために空気透過抑制層としてインナーライナーが設けられている。インナーライナーは、一般に、ブチルゴムやハロゲン化ブチルゴムなどの気体が透過しにくいゴム層で構成されているが、タイヤの軽量化のため、薄肉化が可能な樹脂フィルムの使用が検討されている。
寒冷地用のタイヤに用いられる樹脂フィルムとしては、耐空気透過性を維持しつつ、低温耐久性を向上することが求められる。
このような耐空気透過性樹脂フィルムとしては、ゴム成分と熱可塑性樹脂とを溶融混練し、動的架橋させることにより得られ、熱可塑性樹脂を連続相(マトリックス相)とし、ゴム成分を分散相(ドメイン相)とした海島構造を有する動的架橋物(Thermoplastic Vulcanizates;TPV)が用いられている。
例えば、特許文献1に、ハロゲン化ゴムのハロゲン部分の少なくとも5%が、(i)末端にカルボキシル基もしくはアミノ基を有する重量平均分子量が1000以上の鎖状高分子又は(ii)カルボキシル基もしくはアミノ基を有しかつ分子間相互作用を有する非高分子化合物で置換された変性ハロゲン化ゴム(A)を分散相とし、熱可塑性樹脂(B)を連続相とした動的架橋物である熱可塑性エラストマー組成物が開示されている(請求項1,4、段落0020等)。しかしながら、この樹脂フィルムは低温耐久性のさらなる改善の余地があった。
また、特許文献2では、架橋剤の存在下にゴム組成物(B)を120℃以下の温度で混練し、次に成分(A)ポリアミド樹脂及び(C)加工助剤を溶融混練してゴム成分を動的架橋させて得られる、ポリアミド樹脂(A)中にゴム組成物(B)が分散した構造のエラストマー組成物であって、応力が所定の要件を満たす熱可塑性エラストマー組成物の使用が提案されている(請求項1)。しかしこれは、応力−歪曲線の2.5%伸長時の応力が0.1〜50MPaであり、−20℃及び200%伸長時の応力(M200)と−20℃及び100%伸長時の応力(M100)との比が1.0<M200/M100<2.0であるという規定範囲内に調整する必要があるため、製造作業が煩雑であり、また、加工助剤を添加しているため、インナーライナーとカーカスなどのゴム層との接着性が低下することにより、耐空気透過性が悪化するおそれがあった。
特開2003―89702号公報 特許第4942253号
本発明は、以上の点に鑑み、耐空気透過性を少なくとも維持しつつ、低温耐久性を向上した動的架橋物、及びこれを用いたタイヤ用耐空気透過性フィルムを提供することを目的とする。
本発明者等は、鋭意検討の結果、耐空気透過性が悪いと従来考えられていたブタジエンゴムを動的架橋物の分散相として用いることにより、意外にも、耐空気透過性を維持しつつ、低温耐久性を向上できることを見出し、本発明を成すに至った。
本発明の動的架橋物は、ムーニー粘度が30〜70Mであるブタジエンゴムと、熱可塑性樹脂との動的架橋物であるものとする。
本発明のタイヤ用耐空気透過性フィルムは、上記動的架橋物からなるものとすることができる。
本発明の動的架橋物によれば、耐空気透過性を維持しつつ、低温耐久性が向上した、耐空気透過性フィルムが得られ、タイヤ用として好適に用いることができる。
本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの断面図である。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本実施形態に係る動的架橋物は、ムーニー粘度が30〜70Mであるブタジエンゴムからなるゴム成分と、熱可塑性樹脂とを溶融混練し、動的架橋させて得られ、熱可塑性樹脂を連続相(マトリックス相)とし、ゴム成分を分散相(ドメイン相)とした海島構造を持つものである。
ブタジエンゴムのムーニー粘度は、30〜70Mであれば特に限定されないが、加工性の観点から35〜60Mであることがより好ましい。ここで、本明細書において、ムーニー粘度とは、JIS K6300に準拠して、未加硫ゴムを100℃で1分間予備加熱の後、回転開始から4分経過後のトルク値をムーニー単位で測定した値とする。
連続相を構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン6/66共重合体、ナイロン6/66/610共重合体、ナイロンMXD6、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体などのポリアミド系樹脂;ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポチエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミド酸/ポリブチレートテレフタレート共重合体などのポリエステル系樹脂;ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体などのポリニトリル系樹脂;酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロースなどのセルロース系樹脂;ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エチレン共重合体(ETFE)などのフッ素系樹脂;芳香族ポリイミド(PI)などのイミド系樹脂;エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)が挙げられ、これらはそれぞれ単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記熱可塑性樹脂とブタジエンゴムとの配合比(充填剤などの配合剤を除いたポリマー成分としての比率)は、熱可塑性樹脂の種類にもよっても変わり、特に限定されないが、質量比(熱可塑性樹脂/ブタジエンゴム)で、通常は60/40〜25/75程度が好ましく、より好ましくは50/50〜30/70である。
分散相を構成するブタジエンゴムには、架橋剤、亜鉛華、ステアリン酸、充填剤、軟化剤、老化防止剤など、ゴム組成物に一般に配合される各種配合剤を適宜添加することができる。すなわち、分散相を構成するゴム成分は、ブタジエンゴムに各種配合剤を添加したゴム組成物からなるものであってもよい。
ゴム成分を動的架橋するための架橋剤としては、硫黄や硫黄含有化合物等などの加硫剤、加硫促進剤の他、フェノール系樹脂などが挙げられる。耐熱性の点からは、フェノール系樹脂を用いることが好ましい。フェノール系樹脂としては、フェノール類とホルムアルデヒドとの縮合反応により得られる樹脂が挙げられ、アルキルフェノール−ホルムアルデヒド縮合体又は臭素化アルキルフェノール−ホルムアルデヒド縮合体であることがより好ましい。
架橋剤の配合量は、ゴム成分を適切に架橋できれば特に限定されず、その種類によっても異なるが、目安としては、ゴム成分(充填剤などの配合剤を除いたポリマーとしての量)100質量部に対して、0.1〜10質量部程度である。
なお、架橋剤としての硫黄は必須ではなく、架橋系としては、加硫促進剤やフェノール系樹脂のみを配合してもよい。本実施形態に係る動的架橋物をタイヤ用耐空気透過性フィルムとして用いる場合、被貼り合わせ部材であるゴム部材やゴム層の加硫成形時に共架橋させることが好ましいが、硫黄を配合すると、耐空気透過性フィルムを作製する際の温度によりゴム成分の架橋が進みすぎてしまい、上記のような共架橋が難しくなるためである。
なお、上記ゴム成分に任意に添加される各種配合剤は、予めゴム成分に添加していてもよく、あるいはまた、熱可塑性樹脂とゴム成分の溶融混練中に添加してもよい。特に、加硫促進剤などの加硫系の添加剤は、ゴム成分がなるべく架橋されないように、溶融混練の最終段階で添加することが好ましい。上記溶融混練の段階で動的架橋してもよいが、ゴム成分が架橋されすぎると、被貼り付け部材の加硫成形時に上記のように共架橋させることが難しくなるので、ゴム成分があまり架橋されないように加熱時間及び温度を設定することが好ましい。
本実施形態に係る動的架橋物は、熱可塑性樹脂とゴム成分とともに、相溶化剤を混合してなるものであってもよい。相溶化剤の配合により、熱可塑性樹脂とゴム成分との界面張力を低下させて、海島構造の分散相を細粒化することができる。相溶化剤としては、一実施形態として、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体(即ち、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、及び/又は、エチレン−グリシジルアクリレート共重合体)を用いてもよい。該相溶化剤の配合量は特に限定されないが、熱可塑性樹脂とゴム成分(充填剤などの配合剤を除いたポリマーとしての量)の合計量100質量部に対して0.5〜10質量部とすることができる。
また本実施形態に係る動的架橋物を、タイヤ用耐空気透過性フィルムに適用する場合、接着剤としてレゾルシン系ホルムアルデヒド縮合体を含有させてもよい。該接着剤は、タイヤにおいて耐空気透過性フィルムと隣接するゴム部材との接着性を向上するために配合されるものである。レゾルシン系ホルムアルデヒド縮合体としては、レゾルシンを少なくとも一部に含むフェノール類化合物と、ホルムアルデヒドとが縮合して得られた化合物が用いられる。好ましくは、レゾルシン−アルキルフェノール−ホルムアルデヒド共縮合体または改質レゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂を用いることである。改質レゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂としては、骨格をなすフェノール化合物の少なくとも一部に不飽和基含有モノマーが結合して、アリールアルキル基(アラルキル基)の側鎖またはグラフト状のポリマー鎖などを形成したもの、または、不飽和基含有モノマーの重合物もしくはこれとレゾルシンとの共重合物などが混在するものなどが挙げられる。また、部分的にホルムアルデヒド以外のアルデヒド化合物を含むものであってもよい。例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−クロロスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン、インデン、及びビニルトルエンから選ばれた少なくとも1つ(特に好ましくはスチレン)を、レゾルシン及びホルムアルデヒドと共存させて得られた反応生成物であってもよく、また、ブチルアルデヒドまたはその他のアルデヒドを、少量混合して得られた反応生成物であってもよい。レゾルシン系ホルムアルデヒド縮合体の配合量は特に限定されないが、熱可塑性樹脂とゴム成分(充填剤などの配合剤を除いたポリマーとしての量)の合計量100質量部に対して1〜10質量部とすることができる。
実施形態に係る動的架橋物は、熱可塑性樹脂とゴム成分を架橋剤とともに溶融混練し、該架橋剤でゴムを動的架橋させることで得ることができる。このようにゴム成分を動的架橋させることにより、分散相の粒子サイズを小さくして柔軟性を向上させることができる。架橋剤などの添加剤は、上記混練中に添加してもよく、混練前に予め混合しておいてもよい。混練に使用する混練機としては、特に限定されず、例えば、二軸押出機、スクリュー押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどが挙げられる。
一実施形態として、ゴム成分に架橋剤を添加してゴムマスターバッチのペレットを作製し、該ペレットを、熱可塑性樹脂、及び相溶化剤とともに混練機に投入し、溶融混練して動的架橋することにより動的架橋物のペレットを得てもよい。また、熱可塑性樹脂、ゴム成分、架橋剤、及び相溶化剤を事前混合せずに混練機に投入し、溶融混練して動的架橋することにより動的架橋物のペレットを得てもよい。上記接着剤は、ゴム成分と同時に添加してもよく、動的架橋前でも後でもよいが、架橋剤としてのフェノール系樹脂を添加する場合、接着剤は動的架橋後に添加することが好ましい。
このようにして得られた動的架橋物のペレットをフィルム化することにより、本発明の実施形態に係る耐空気透過性フィルムが得られる。フィルム化する方法は特に限定されず、例えば押し出し成形やカレンダー成形など、通常の熱可塑性樹脂をフィルム化する方法を用いることができる。
耐空気透過性フィルムの厚さは、用途によるので特に限定されないが、例えばタイヤ用の場合、0.02〜1.0mmとすることができ、好ましくは0.05〜0.5mmであり、より好ましくは0.3mm以下である。
耐空気透過性フィルムの空気透過性も、用途によるので特に限定されないが、タイヤ用の場合、JIS K7126−1「プラスチック−フィルム及びシート−ガス透過度試験方法−第1部:差圧法」に準じて、試験気体:空気、試験温度:80℃にて測定した値が、少なくともブチルゴムやハロゲン化ブチルゴムなどのゴム層で構成されたインナーライナーと同程度の耐空気透過性であることが好ましく、5.0×1013fm/Pa・s以下であることがより好ましい。
本実施形態に係る耐空気透過性フィルムは、例えば、乗用車用タイヤ、トラックやバスなどの重荷重用タイヤを含む各種の自動車用タイヤ、また自転車を含む二輪車用タイヤなど、各種の空気入りタイヤに適用することができる。
図1は、一実施形態に係る空気入りタイヤ1の断面図である。図示するように、空気入りタイヤ1は、リム組みされる一対のビード部2と、該ビード部2からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部3と、該一対のサイドウォール部3間に設けられた路面に接地するトレッド部4とから構成される。一対のビード部2には、それぞれリング状のビードコア5が埋設されている。有機繊維コードを用いたカーカスプライ6が、ビードコア5の周りを折り返して係止されるとともに、左右のビード部2間に架け渡して設けられている。また、カーカスプライ6のトレッド部4における外周側には、スチールコードやアラミド繊維などの剛直なタイヤコードを用いた2枚のベルトプライからなるベルト7が設けられている。
カーカスプライ6の内側にはタイヤ内面の全体にわたってインナーライナー8が設けられている。本実施形態では、このインナーライナー8として上記耐空気透過性フィルムが用いられている。インナーライナー8は、図1中の拡大図に示すように、タイヤ内面側のゴム層であるカーカスプライ6の内面に貼り合わされており、より詳細には、カーカスプライ6のコードを被覆するトッピングゴム層の内面に貼り合わされている。
本実施形態に係る耐空気透過性フィルムを用いた空気入りタイヤの製造方法としては、例えば、耐空気透過性フィルムをインナーライナーとして用いて、成形ドラムの外周にインナーライナーを筒状に装着し、その上にカーカスプライを貼り付け、更にベルト、トレッドゴム及びサイドウォールゴムなどの各タイヤ部材を貼り重ね、インフレートすることによりグリーンタイヤ(未加硫タイヤ)が作製され、該グリーンタイヤをモールド内で加硫成形することにより、空気入りタイヤが得られる。なお、図1に示す例では、耐空気透過性フィルムをカーカスプライの内面側に設けたが、タイヤ内部からの空気の透過を防止して、タイヤの空気圧を保持することができる態様、即ち内圧保持のための空気透過抑制層として設けられるものであれば、例えば、カーカスプライの外面側などの種々の位置に設けることができ、特に限定されない。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す配合(質量部)に従い、予め熱可塑性樹脂と相溶化剤を乾式混合したものと、ゴム成分と架橋剤を乾式混合したゴムペレットを、220℃の温度で2軸押出機(プラスチック工業研究所)を用いて溶融混練し、動的架橋させ、動的架橋物のペレットを得た。得られたペレットを、単軸押出機を用いて幅14cm、厚さ0.2mmに成型し、フィルムのサンプルを得た。
表1中の各成分の詳細は以下の通りである。
・ナイロン6/66:DSM製 「Novamid 2020J」
・ナイロン6/12:宇部興産(株)製 「UBEナイロン 7024」
・ナイロン11:ARKEMA製 「Rilsan BESN O TL」
・エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH):日本合成化学工業(株)製「ソアノール3212B」
・IIR:エクソンモービルケミカル製「IIR268」
・SBR:JSR製「JSR 1502」
・BR1:宇部興産(株)製「UBEPOL BR130B」、ムーニー粘度=29M
・BR2:宇部興産(株)製「UBEPOL BR150B」、ムーニー粘度=42M
・BR3:宇部興産(株)製「UBEPOL BR150L」、ムーニー粘度=46M
・BR4:宇部興産(株)製「UBEPOL BR360L」、ムーニー粘度=55M
・相溶化剤:住友化学(株)製「ボンドファーストE」
・架橋剤:田岡化学工業(株)製「タッキロール250−III」
得られた動的架橋物からなる各サンプルについて、耐空気透過性及び低温耐久性を評価した。各評価方法は次の通りである。
・耐空気透過性:JIS K7126−1「プラスチック−フィルム及びシート−ガス透過度試験方法−第1部:差圧法」に準じて、試験気体:空気、試験温度:80℃にて測定した。
・低温耐久性:各サンプルを用いて、JIS K6270のダンベル3号形の試験片を作製し、−20℃の雰囲気下で、該ダンベル状の試験片をチャック間3cmにて挟み込み、5Hzの振動数で50%の繰り返し伸張をかけた。試験片の数は10個で10万回伸張後、フィルムの破断が起こったものの数を調べた。破断数が少ないほど、低温耐久性に優れる。
Figure 2018104575
表には示していないが、各実施例及び比較例の空気透過性の値は、それぞれ0.5〜1.5×1013(fm/Pa・s)の範囲内であり、従来のブチルゴムやハロゲン化ブチルゴムなどのゴム層で構成されたインナーライナーに比べて優れた耐空気透過性を有することが確認された。
また低温耐久性の結果は、表1に示す通りであり、実施例1〜3は比較例1〜3と比較して、実施例4は比較例4,5と比較して、実施例5は比較例6,7と比較して、実施例6は比較例8,9と比較して優れていた。
本発明の動的架橋物は、乗用車、ライトトラック、バス等の各種タイヤのインナーライナーに用いることができる。
1・・・空気入りタイヤ
2・・・ビード
3・・・サイドウォール
4・・・トレッド
5・・・ビードコア
6・・・カーカス
7・・・ベルト
8・・・インナーライナー

Claims (2)

  1. ムーニー粘度が30〜70Mであるブタジエンゴムと、熱可塑性樹脂との動的架橋物。
  2. 請求項1に記載の動的架橋物からなる、タイヤ用耐空気透過性フィルム。

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