JP2018104377A - 口腔用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】塩化セチルピリジニウム由来の苦味や嫌味等をマスキングして使用感を向上させつつ、十分な薬用感、効果感が得られる口腔用組成物を提供する。【解決手段】本発明の口腔用組成物は、(A)塩化セチルピリジニウムと、(B)グリチルリチン酸塩と、香料成分とを含有してなる口腔用組成物であって、前記(A)塩化セチルピリジニウムを0.1〜0.5質量%含有し、前記(B)グリチルリチン酸塩を0.01〜1.0質量%含有し、前記香料成分として、(C1)アネトールを0.02〜0.5質量%、(C2)オイゲノールを0.005〜0.25質量%、(C3)リナロールを0.001〜0.4質量%、(C4)メントールを0.1〜1.0質量%含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、口腔用組成物に関する。
口腔用組成物には、歯周疾患を予防又は治療するために、殺菌剤や抗炎症剤等が配合されている。抗菌剤としては、例えば、カチオン性殺菌剤である塩化セチルピリジニウム等が知られている。しかし、塩化セチルピリジニウムのようなカチオン性殺菌剤を配合した口腔用組成物では、カチオン性殺菌剤特有の苦味や嫌味等が知覚され、良好な使用感が得られない場合がある。
そこで、従来から、口腔用組成物の使用中にカチオン性殺菌剤由来の苦味等を低減させたり、口腔用組成物の使用後の後味を改善するために、各種添加剤により使用感を良好とする方法が知られている。特許文献1には、口腔用組成物中にスクラロース、キシリトール、マルチトール等の甘味性多価アルコールを所定濃度配合することにより、苦味等をマスキングする方法が記載されている。また、特許文献2には、口腔用組成物中にニガキ、ホップ、アルモアズ、ニガヨモギ、ゲンチアナ、オウバク等の植物抽出物を所定濃度配合して、カチオン性殺菌剤特有の後味の違和感を改善する方法が記載されている。さらに、特許文献3には、口腔用組成物中に香味成分である1−メントールやアネトールを所定濃度配合して、カチオン性殺菌剤が有する苦味等を改善する方法が記載されている。
特開2012−12303号公報 特開2015−86164号公報 特開2012−77032号公報
しかし、特許文献1〜3に記載される口腔用組成物は、一般的な歯磨き剤、液体歯磨き剤、洗口剤等を対象とするものであり、配合される塩化セチルピリジニウム濃度が0.05質量%程度と、比較的低濃度のものである。一方、例えば、医薬品として適用される液剤やペースト剤等には、抗菌剤としての塩化セチルピリジニウムが0.1〜0.5質量%といった比較的高濃度で配合されている。そして、抗菌剤としての塩化セチルピリジニウムの配合量が増加する分、苦味や嫌味等の不快な味がより顕著に感じられるようになる。そこで、より顕著となった苦味や嫌味等の不快な味をマスキングするために、例えば、特許文献1〜3に記載されるような甘味性多価アルコール、植物抽出物、或いは香味成分等を高濃度で配合して、使用感を向上させることが考えられる。
しかし、比較的高濃度の塩化セチルピリジニウムに対して、上記したような成分をより高濃度で配合すると、苦味等がマスキングされて使用感が改善される一方、薬用感、効果感等の低下により、使用者が継続的に使用したいというモチベーションが低下するようなものとなってしまう場合がある。
本発明は、従来のこうした課題を解決するべくなされたものであり、塩化セチルピリジニウム由来の苦味や嫌味等をマスキングして使用感を向上させつつ、十分な薬用感、効果感が得られる口腔用組成物を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、本発明の口腔用組成物は、(A)塩化セチルピリジニウムと、(B)グリチルリチン酸塩と、香料成分とを含有してなる口腔用組成物であって、前記(A)塩化セチルピリジニウムを0.1〜0.5質量%含有し、前記(B)グリチルリチン酸塩を0.01〜1.0質量%含有し、前記香料成分として、(C1)アネトールを0.02〜0.5質量%、(C2)オイゲノールを0.005〜0.25質量%、(C3)リナロールを0.001〜0.4質量%、(C4)メントールを0.1〜1.0質量%含有する。
上記発明において、(C2)オイゲノールの含有量に対する(C1)アネトールの含有量の質量比(C1/C2)が、0.2〜100.0であり、且つ、(C3)リナロールの含有量に対する(C1)アネトールの含有量の質量比(C1/C3)が、0.5〜50.0であることが好ましい。
上記発明において、(C2)オイゲノールの含有量及び(C3)リナロールの含有量の合計に対する(C1)アネトールの含有量の質量比(C1/(C2+C3))が、0.5〜13.0であることが好ましい。
本発明によれば、塩化セチルピリジニウム由来の苦味や嫌味等をマスキングして使用感を向上させつつ、十分な薬用感、効果感が得られる口腔用組成物を提供することができる。
以下、本発明の口腔用組成物について具体的に説明する。
本実施形態の口腔用組成物は、殺菌剤として(A)塩化セチルピリジニウムを含有し、抗炎症剤として(B)グリチルリチン酸塩を含有し、香料成分として、(C1)アネトール、(C2)オイゲノール、(C3)リナロール、(C4)メントールを含有しており、さらに、水を含有していてもよい。
(A)成分である塩化セチルピリジニウムは、第四級アンモニウム化合物に含まれるカチオン性殺菌剤であり、歯周病の原因菌を殺菌する作用を有する。塩化セチルピリジニウムの含有量は、有効な殺菌性を得る観点から0.1〜0.5質量%であることが好ましく、0.1〜0.3質量%であることがより好ましく、0.2〜0.3質量%であることがさらに好ましい。なお、本発明で数値範囲を限定する際に、例えば0.1〜0.5質量%というときには、特に断らない限り、0.1質量%以上であって0.5質量%以下であることを言うものとする。
(B)成分であるグリチルリチン酸塩は、甘草の根に含まれる有効成分であるグリチルリチン酸の塩であり、抗炎症作用を有する。グリチルリチン酸塩としては、口腔用組成物に適用できるグリチルリチン酸塩であればいずれも使用することができる。グリチルリチン酸塩の具体例としては、例えば、グリチルリチン酸モノカリウム、グリチルリチン酸ジカリウム等のカリウム塩、グリチルリチン酸モノナトリウム、グリチルリチン酸ジナトリウム等のナトリウム塩、グリチルリチン酸モノアンモニウム、グリチルリチン酸ジアンモニウム等のアンモニウム塩等が挙げられる。これら具体例の中でも、グリチルリチン酸のカリウム塩が好ましく、グリチルリチン酸ジカリウムがより好ましい。グリチルリチン酸塩の含有量は、有効な抗炎症性を得る観点から0.01〜1.0質量%であることが好ましく、0.1〜0.5質量%であることがより好ましく、0.3〜0.5質量%であることがさらに好ましい。
本実施形態の口腔用組成物は、香料成分として、(C1)アネトール、(C2)オイゲノール、(C3)リナロール、(C4)メントールを含有している。
(C1)アネトールは、アニス油の主成分であり、一般に甘い香りを有している。アネトールは、以下に示す構造式を有している。
アネトールは、合成品、天然抽出物のいずれも使用することができる。また、アニス油を使用することもできる。アネトールの含有量は、口腔用組成物に甘い香りを付与して薬用感を得る観点から、0.02〜0.5質量%であることが好ましく、0.05〜0.5質量%であることがより好ましく、0.1〜0.4質量%であることがさらに好ましい。
(C2)オイゲノールは、クローブ、ピメント、ローリエ、シナモン等に多く含有されている。オイゲノールは、以下に示す構造式を有している。
オイゲノールは、合成品、天然抽出物のいずれも使用することができる。また、クローブ、ピメント、ローリエ、シナモン等の精油を使用することもできる。オイゲノールの含有量は、口腔用組成物に薬用感を付与する観点から、0.005〜0.25質量%であることが好ましく、0.01〜0.2質量%であることがより好ましく、0.01〜0.1質量%であることがさらに好ましい。
(C3)リナロールは、ローズウッド、リナロエ、ラベンダー、ベルガモット、コリアンダー等に多く含有されており、以下に示す構造式を有している。
リナロールは、合成品、天然抽出物のいずれも使用することができる。また、ローズウッド、リナロエ、ラベンダー、ベルガモット、コリアンダー等の精油を使用することもできる。また、リナロールは、一般にラベンダーやベルガモット様の芳香を有している。リナロールの含有量は、口腔用組成物に芳香を付与して薬用感を得る観点から、0.001〜0.4質量%であることが好ましく、0.005〜0.2質量%であることがより好ましく、0.005〜0.1質量%であることがさらに好ましい。
(C4)メントールは、ペパーミント、スペアミント、ハッカ等に多く含有されており、以下に示す構造式を有している。
メントールは、合成品、天然抽出物のいずれも使用することができる。また、メントールを含有するペパーミント油、スペアミント油、ハッカ油等の天然精油や、メントールを含有する混合香料等を使用することもできる。メントールの含有量は、口腔用組成物に爽快感を付与して薬用感を得る観点から、0.1〜1.0質量%であることが好ましく、0.2〜0.6質量%であることがより好ましく、0.3〜0.5質量%であることがさらに好ましい。
香料成分として配合されるこれら4成分のうち、(C1)アネトールの含有量を、下に記載するように、他の成分に対して所定範囲とすることにより、苦味等のマスキング効果に加えて、薬用感、効果感を得ることができる。
(C2)オイゲノールの含有量に対する(C1)アネトールの含有量の質量比(C1/C2)が、0.2〜100.0であることが好ましく、0.5〜50.0であることがより好ましく、1.0〜10.0であることがさらに好ましい。
また、(C3)リナロールの含有量に対する(C1)アネトールの含有量の質量比(C1/C3)が、0.5〜50.0であることが好ましく、2.0〜50.0であることがより好ましく、5.0〜40.0であることがさらに好ましい。
さらに、(C2)オイゲノールの含有量に対する(C1)アネトールの含有量の質量比(C1/C2)と、(C3)リナロールの含有量に対する(C1)アネトールの含有量の質量比(C1/C3)とが、ともに上記数値範囲にあると、使用感に優れ、良好な薬用感、効果感が得られる口腔用組成物を得ることができる。
また、(C2)オイゲノールの含有量及び(C3)リナロールの含有量の合計に対する(C1)アネトールの含有量の質量比(C1/(C2+C3))が、0.5〜13.0であることが好ましく、1.0〜10.0であることがより好ましく、1.0〜5.0であることがさらに好ましい。
本実施形態の口腔用組成物は、例えば、医薬品、医薬部外品として使用することができる。例えば、スプレー剤、洗口剤、含漱剤、液体歯磨剤、口臭予防剤、歯茎マッサージ剤、口腔用湿潤付与剤、舌苔除去剤、口腔内塗布剤、口腔殺菌剤、咽喉殺菌剤、口腔咽喉剤、歯周病治療剤等の用途が挙げられる。また、剤型は特に限定されるものではないが、例えば、水等の基剤を含有することにより、軟膏剤、ペースト剤、パスタ剤、ジェル剤、液剤、ガム剤等に適用することができる。
本実施形態の口腔用組成物は、抗菌剤として、上記(A)塩化セチルピリジニウム以外に、本発明の効果を損なわない範囲内で公知の他の抗菌剤を併せて使用することができる。(A)塩化セチルピリジニウム以外の他の抗菌剤の具体例としては、例えば、パラベン、安息香酸ナトリウム、トリクロサン、塩酸クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等の抗菌剤が挙げられる。口腔用組成物中におけるこれら(A)塩化セチルピリジニウム以外の他の抗菌剤の配合量は適宜設定することができるが、例えば、0.001〜5質量%であることが好ましい。これら他の抗菌剤は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用することもできる。
本実施形態の口腔用組成物は、抗炎症剤として、上記(B)グリチルリチン酸塩以外に、本発明の効果を損なわない範囲内で公知の他の抗炎症剤を併せて使用することができる。(B)グリチルリチン酸塩以外の他の抗炎症剤の具体例としては、例えば、トラネキサム酸、ε−アミノカプロン酸、オウバクエキス等が挙げられる。口腔用組成物中におけるこれら(B)グリチルリチン酸塩以外の他の抗炎症剤の配合量は適宜設定することができるが、例えば、0.001〜5質量%であることが好ましい。これら他の抗炎症剤は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用することもできる。
本実施形態の口腔用組成物は、香料成分として、上記(C1)アネトール、(C2)オイゲノール、(C3)リナロール、(C4)メントール以外に、本発明の効果を損なわない範囲内で公知の他の香料成分を併せて使用することができる。口腔用組成物に含有される上記(C1)〜(C4)成分以外の他の香料成分の具体例としては、例えば、カルボン、リモネン、ウインターグリーン、サリチル酸メチル、シオネール、チモール、丁字油、ユーカリ油、ローズマリー油、セージ油、レモン油、オレンジ油、オシメン油、シトロネロール、各種香料の水溶性香料等が挙げられる。口腔用組成物中における上記(C1)〜(C4)成分以外の他の香料成分の配合量は適宜設定することができるが、例えば、0.5〜5質量%程度であることが好ましい。香料成分は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用することもできる。
また、本実施形態の口腔用組成物は、上記各成分以外に、本発明の効果を損なわない範囲内で公知の他の成分を配合することができる。具体的には、例えば、湿潤剤、界面活性剤、増粘剤、甘味成分、薬用成分、安定剤、pH調整剤等が挙げられる。これら各成分は、口腔用組成物に配合される公知のものを使用することができる。
湿潤剤の具体例としては、例えば、ソルビット、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブリレングリコール、ポリプロピレングリコール等の多価アルコール等が挙げられる。口腔用組成物中における湿潤剤の配合量は適用する剤型によって適宜設定することができるが、例えば、ペースト剤に適用する場合であれば5〜70質量%であることが好ましい。湿潤剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用することもできる。
界面活性剤の具体例としては、例えば、非イオン性界面活性剤や両性イオン性界面活性剤が挙げられる。非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル等の糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル、モノラウリン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ラウリン酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ラウリルグルコシド、デシルグルコシド等のアルキルグルコシド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、アルキルグルコシド類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレンブロックコポリマー等が挙げられる。また、両性イオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、Nーラウリルジアミノエチルグリシン、Nーミリスチルジエチルグリシン等のNーアルキルジアミノエチルグリシン、NーアルキルーNーカルボキシメチルアンモニウムベタイン、2−アルキル−1ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等が挙げられる。口腔用組成物中における界面活性剤の配合量は適宜設定することができるが、例えば、0.001〜5質量%であることが好ましい。界面活性剤は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用することもできる。
増粘剤の具体例としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、カラギーナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸プロピレングリコールエステル等が挙げられる。口腔用組成物中における増粘剤の配合量は適宜設定することができるが、例えば、0.01〜5質量%であることが好ましい。増粘剤は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用することもできる。
甘味成分の具体例としては、例えば、サッカリン、サッカリンナトリウム、スクラロース、ステビオサイド、アセスルファムカム、アスパルテーム、キシリトール、マルチトール、エリスリトール等が挙げられる。甘味成分の配合量は、適宜設定することができるが、口腔用組成物中における甘味成分の配合量は適宜設定することができるが、例えば、0.001〜15質量%であることが好ましい。甘味成分は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用することもできる。
薬用成分の具体例としては、例えば、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、フッ化第1スズ、フッ化ストロンチウム等のフッ化物、ピロリン酸ナトリウムやポリリン酸ナトリウム等の縮合リン酸塩、リン酸一水素ナトリウム、リン酸三ナトリウム等のリン酸塩、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、塩酸ピリドキシン、トコフェロール酢酸エステル等のビタミン剤、デキストラナーゼ、ムタナーゼ等のグルカナーゼ酵素、プロテアーゼ、リゾチーム等の分解酵素、塩化亜鉛、クエン酸亜鉛、塩化ストロンチウム、硝酸カリウム等の無機塩類、ゼオライト、クロロフィル、グリセロホスフェート等のキレート性化合物、脂を溶解するポリエチレングリコール等、塩化ナトリウム、乳酸アルミニウム、塩化ストロンチウム等が挙げられる。口腔用組成物中における薬用成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で適宜設定することができる。薬用成分は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用することもできる。
安定剤の具体例としては、例えば、緑色1号、青色1号、黄色4号等の法廷色素が挙げられる。口腔用組成物中における安定剤の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で適宜設定することができる。安定剤は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用することもできる。
pH調整剤の具体例としては、例えば、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、酢酸、リン酸、ピロリン酸、グリセロリン酸、並びにこれらのカリウム塩、ナトリウム塩及びアンモニウム塩等の各種塩、水酸化ナトリウム等が挙げられる。口腔用組成物は、pH調整剤を配合することにより、pHが5〜9、特に6〜8の範囲になるように調整されていることが好ましい。口腔用組成物中におけるpH調整剤の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で適宜設定することができる。pH調整剤は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用することもできる。
次に、本実施形態の口腔用組成物の効果について述べる。
(1)本実施形態の口腔用組成物は、抗菌剤として(A)塩化セチルピリジニウムを0.1〜0.5質量%含有し、抗炎症剤として(B)グリチルリチン酸塩を0.01〜1.0質量%含有し、香料成分として、(C1)アネトールを0.02〜0.5質量%、(C2)オイゲノールを0.005〜0.25質量%、(C3)リナロールを0.001〜0.4質量%、(C4)メントールを0.1〜1.0質量%含有している。そのため、抗菌剤として配合される塩化セチルピリジニウム由来の苦味、嫌味等が好適にマスキングされ、使用後の後味の悪さが解消されて快適な使用感を得ることができる。使用者にとっての嗜好性が向上する。
また、香料成分が有する香りや味、刺激等は、口腔用組成物の使用中や使用後に、薬用成分が効いているといった薬用感、効果感を使用者に与えることができる。こういった薬用感、効果感は、使用者にとって口腔用組成物を継続的に使用したいといったモチベーションに繋がる。口腔用組成物を継続的に使用することにより、抗菌剤、抗炎症剤を有効に作用させることができる。
このように、本発明の口腔用組成物によれば、塩化セチルピリジニウム由来の苦味や嫌味等をマスキングして使用感を向上させつつ、十分な薬用感、効果感が得られて継続的に使用するためのモチベーションが得られる。
(2)本発明の口腔用組成物は、抗菌剤としての塩化セチルピリジニウムが0.1〜0.5質量%といった比較的高濃度で配合されている。塩化セチルピリジニウムが比較的高濃度配合されている口腔用組成物であっても、香料成分として(C1)アネトール、(C2)オイゲノール、(C3)リナロール、(C4)メントールの4成分を組み合わせて、各香料成分の含有量を所定範囲とすることにより、苦味、嫌味等の後味の悪さを解消して、好適な使用感を得ることができる。抗菌効果の高い口腔用組成物の使用感、嗜好性を向上させることができる。
(3)香料成分としての(C1)アネトールの含有量を、(C2)オイゲノール又は(C3)リナロールの含有量に対して上述した所定範囲とし、また、(C1)アネトールの含有量を、(C2)オイゲノール及び(C3)リナロールの含有量の合計に対して上述した所定範囲とすることで、(A)塩化セチルピリジニウム由来の苦味等を知覚しにくくして使用感を向上させるとともに、薬用感、効果感に優れた口腔用組成物とすることができる。
本発明の口腔用組成物について、以下の試験例に基づいてさらに詳細に説明する。なお、本発明は、実施例欄記載の構成に限定されるものではない。
<口腔用組成物の調製>
表1に示す処方で口腔用組成物を調製した。表1では、口腔用組成物中の各配合成分の配合濃度を質量%で示している。各実施例、各比較例で使用した各成分のうち、抗菌剤としての(A)塩化セチルピリジニウム、抗炎症剤としての(B)グリチルリチン酸ジカリウム、(C1)〜(C4)の各香料成分の配合量については、表2に示す。表2中、配合量がゼロのものは、「−」で示した。また、各実施例、各比較例とも、精製水を加えることにより100質量%となるよう調整した。
なお、表1、表2では、(A)塩化セチルピリジニウムを(A)CPCと記載し、(B)グリチルリチン酸ジカリウムを(B)GK2と記載している。
<口腔用組成物の評価>
各実施例、各比較例の口腔用組成物について、薬用感及び効果感、嗜好性、苦味マスキング効果の3つの項目についての官能評価を行った。官能評価は5人のモニターにより行った。各実施例、各比較例で調製した口腔用組成物を、それぞれ1gずつ歯ブラシに乗せて歯を磨いてもらい、上記3つの項目について下に示す評価基準で評価するよう依頼した。
(評価基準)
7:非常に良い
6:良い
5:やや良い
4:どちらでもない
3:やや悪い
2:悪い
1:非常に悪い
得られた5人のモニターによる官能評価の値を集計して平均値を算出し、上記3つの項目についての官能評価の平均値を、下に示す基準で判定した。結果を表2に示す。
◎:平均値6以上
○:平均値5以上6未満
△:平均値4以上5未満
×:平均値4未満
表2の結果より、各実施例は、薬用感及び効果感、嗜好性、苦味マスキング効果のすべての項目において良好な結果が得られることがわかった。
一方、(C1)アネトールの含有量が0.02〜0.5質量%の範囲から外れた比較例2は、嗜好性及び苦味マスキング効果が良好ではなかった。(C2)オイゲノールの含有量が0.005〜0.25質量%の範囲より多い比較例3では、好性及び苦味マスキング効果が良好でなく、0.005〜0.25質量%の範囲より少ない比較例5では、薬用感及び効果感が良好ではなかった。(C3)リナロールの含有量が0.001〜0.4質量%、の範囲から外れた比較例4では、薬用感及び効果感、嗜好性が良好でなかった。
また、(C1)アネトールの含有量を、(C2)オイゲノールの含有量に対して0.2〜100.0となるようにし、且つ、(C3)リナロールの含有量に対して0.5〜50.0となるようにした場合に、薬用感及び効果感、嗜好性、苦味マスキング効果のすべての項目において良好な結果が得られることがわかった。
さらに、(C1)アネトールの含有量を、(C2)オイゲノールの含有量及び(C3)リナロールの含有量の合計に対して0.5〜13.0となるようにした場合に、薬用感及び効果感、嗜好性、苦味マスキング効果のすべての項目において良好な結果が得られることがわかった。
各実施例の口腔用組成物は、十分な苦味マスキング効果が得られることから使用感に優れている。また、十分な薬用感及び効果感が得られるとともに嗜好性に優れることから、使用者が継続的に使用したいといったモチベーションを得ることができる。
以下の表3〜表6に、口腔用組成物に配合される香味成分のうち、(C1)〜(C4)成分以外の香料成分の処方例を記載する。処方例における各香味成分の数値は、(C1)〜(C4)成分以外の香料成分に対する質量%を示す。
以下の表7〜表15に、口腔用組成物の処方例を記載する。処方例における各成分の数値は、口腔用組成物に対する質量%を示す。

Claims (3)

  1. (A)塩化セチルピリジニウムと、(B)グリチルリチン酸塩と、香料成分とを含有してなる口腔用組成物であって、
    前記(A)塩化セチルピリジニウムを0.1〜0.5質量%含有し、
    前記(B)グリチルリチン酸塩を0.01〜1.0質量%含有し、
    前記香料成分として、(C1)アネトールを0.02〜0.5質量%、(C2)オイゲノールを0.005〜0.25質量%、(C3)リナロールを0.001〜0.4質量%、(C4)メントールを0.1〜1.0質量%含有することを特徴とする口腔用組成物。
  2. (C2)オイゲノールの含有量に対する(C1)アネトールの含有量の質量比(C1/C2)が、0.2〜100.0であり、且つ、(C3)リナロールの含有量に対する(C1)アネトールの含有量の質量比(C1/C3)が、0.5〜50.0である請求項1に記載の口腔用組成物。
  3. (C2)オイゲノールの含有量及び(C3)リナロールの含有量の合計に対する(C1)アネトールの含有量の質量比(C1/(C2+C3))が、0.5〜13.0である請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
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