JP2018103419A - 液体吐出装置および駆動回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】元駆動信号の波形に対する駆動信号の波形の再現性を改善する。【解決手段】吐出部は、電圧Vmin-Aおよび電圧Vcen(またはVmax)で一定となる駆動信号COM−Aの駆動によって変位する圧電素子Pztを含み、当該圧電素子Pztの変位によって液体を吐出する吐出部と、駆動信号COM−Aの元となる信号Ainを増幅して、ノードN2に向けて供給する増幅回路200aと、電圧Vmin-AをオンによりノードN2に印加するスイッチ352と、を備え、圧電素子Pztの電圧Vmin-Aを含む単位電圧当たりの変位量は、電圧Vcen(またはVmaxを含む単位電圧当たりの変位量よりも大きい。【選択図】図12

Description

本発明は、液体吐出装置および駆動回路に関する。
インクを吐出して画像や文書を印刷するインクジェットプリンターには、圧電素子(例えばピエゾ素子)を用いたものが知られている。圧電素子は、ヘッドユニットにおいて複数のノズルのそれぞれに対応して設けられ、それぞれが駆動信号にしたがって駆動される。この駆動により、ノズルから所定のタイミングで所定量のインク(液体)が吐出されて、ドットが形成される。圧電素子は、電気的にみればコンデンサーのような容量性負荷であるので、各ノズルの圧電素子を動作させるためには十分な電流を供給する必要がある。
そこで、インクジェットプリンターでは、駆動信号の元となる元駆動信号を増幅回路で増幅し、駆動信号としてヘッドユニットに供給して、圧電素子を駆動する構成となっている。増幅回路としては、例えばD級増幅が提案されている(特許文献1参照)。D級増幅は、端的にいえば、元駆動信号をパルス変調するとともに、当該変調信号にしたがって電源電圧間において直列に挿入されたハイサイドトランジスターおよびローサイドトランジスターをスイッチングし、このスイッチングによる出力信号をローパスフィルターで平滑化することで、元駆動信号を増幅する、というものである。
特開2010−114711号公報
ところで、液体吐出装置では、駆動信号の波形が元駆動信号の波形に対して忠実に再現されないと、液体の吐出精度に悪影響を与えてしまう。
そこで、本発明のいくつかの態様の目的の一つは、良好な波形再現性を有する液体吐出装置および駆動回路を提供することにある。
上記目的の一つを達成するために、本発明の一態様に係る液体吐出装置は、所定の出力端から出力され、第1期間にわたって第1電圧で一定となるとともに、前記第1期間とは異なる第2期間にわたって前記第1電圧とは異なる第2電圧で一定となる駆動信号の駆動によって変位する圧電素子を含み、当該圧電素子の変位によって液体を吐出する吐出部と、前記駆動信号の元となる元駆動信号を増幅して、前記出力端に向けて供給する増幅回路と、前記第1電圧を、前記第1期間の一部または全部にわたって前記出力端に印加する定電圧出力回路と、を備え、前記圧電素子の前記第1電圧を含む単位電圧当たりの変位量は、前記第2電圧を含む単位電圧当たりの変位量よりも大きいことを特徴とする。
上記一態様に係る液体吐出装置によれば、駆動信号のうち、電圧が変化する部分については、増幅回路による元駆動信号を増幅したものが用いられ、第1電圧で一定となる部分については、定電圧出力回路の出力が用いられるので、変化から一定に遷移する際の誤差や、一定部分でのリプルの発生を抑えることができる結果、波形再現性を向上することができる。
また、圧電素子の第1電圧を含む単位電圧当たりの変位量は、第2電圧を含む単位電圧当たりの変位量よりも大きいので、駆動信号の電圧振幅を変更する場合には、第1電圧を基準にすれば、第1電圧については固定電圧で済ませることができる。
上記一態様に係る液体吐出装置において、前記第1電圧は、前記駆動信号の電圧最低値である構成が好ましい。
上記一態様に係る液体吐出装置において、前記元駆動信号の電圧を所定倍数で増幅し、前記第2期間の一部または全部にわたって前記出力端に印加するリニア増幅器を、備える構成としても良い。
上記一態様に係る液体吐出装置において、前記増幅回路は、前記元駆動信号を、当該元駆動信号の電圧が変化する期間にわたって増幅し、前記出力端に供給する構成としても良い。
上記一態様に係る液体吐出装置において、前記増幅回路は、前記出力端と電源高位側電圧の給電点との間に接続されたハイサイドトランジスターと、前記出力端と電源低位側電圧の給電点との間に接続されたローサイドトランジスターと、前記元駆動信号の電圧と前記駆動信号に応じた電圧との差電圧を増幅した制御信号を出力する差動増幅器と、前記元駆動信号の電圧変化が上昇方向であれば、前記制御信号を前記ハイサイドトランジスターのゲート端子に供給し、前記元駆動信号の電圧変化が低下方向であれば、前記制御信号を前記ローサイドトランジスターのゲート端子に供給するセレクターと、を含む構成としても良い。
この構成において、前記セレクターは、前記元駆動信号の電圧が一定であれば、トランジスターをオフさせる信号を、前記ハイサイドトランジスターおよび前記ローサイドトランジスターのゲート端子にそれぞれ供給しても良い。
上記目的の一つを達成するために、本発明の別態様に係る液体吐出装置は、第1出力端から出力され、第1期間にわたって第1電圧で一定となり、第2期間にわたって第2電圧で一定となる第1駆動信号を出力する第1駆動回路と、第2出力端から出力され、前記第1期間にわたって前記第1電圧で一定となる第2駆動信号を出力する第2駆動回路と、前記第1駆動信号または前記第2駆動信号により液体を吐出する吐出部と、を有し、前記第1駆動回路は、前記第1駆動信号の元となる第1元駆動信号を増幅して、前記第1出力端に向けて供給する第1増幅回路と、前記第1電圧を、前記第1期間の一部または全部にわたって前記出力端に印加する第1定電圧出力回路と、を備え、前記第2駆動回路は、前記第2駆動信号の元となる第2元駆動信号を増幅して、前記第2出力端に向けて供給する第2増幅回路と、前記第1電圧を、前記第1期間の一部または全部にわたって前記出力端に印加する第2定電圧出力回路と、を備え、前記圧電素子の前記第1電圧を含む単位電圧当たりの変位量は、前記第2電圧を含む単位電圧当たりの変位量よりも大きいことを特徴とする。
なお、液体吐出装置は、液体を吐出するものであれば良く、これには後述する印刷装置のほかに、立体造形装置(いわゆる3Dプリンター)、捺染装置なども含まれる。
印刷装置の概略構成を示す図である。 印刷装置のヘッドユニットにおけるノズルの配列等を示す図である。 ノズルの配列を拡大して示す図である。 ヘッドユニットにおける要部構成を示す断面図である。 印刷装置の構成を簡易的に示す図である。 印刷装置の電気的な構成を示すブロック図である。 駆動信号の波形等を説明するための図である。 選択制御部の構成を示す図である。 デコーダーのデコード内容を示す図である。 選択部の構成を示す図である。 選択部から圧電素子に供給される駆動信号を示す図である。 印刷装置の駆動回路の構成を示す図である。 駆動回路の動作を説明するための図である。 駆動信号の電圧振幅を説明するための図である。 印刷装置に適用可能な駆動回路の別例を示す図である。 印刷装置に適用可能な駆動回路の増幅回路(別例その1)を示す図である。 印刷装置に適用可能な駆動回路の増幅回路(別例その2)を示す図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について、印刷装置を例にとって説明する。
図1は、印刷装置1の概略構成を示す斜視図である。
この図に示される印刷装置1は、液体の一例であるインクを吐出することによって、紙などの媒体Pにインクドット群を形成し、これにより、画像(文字や図形等などを含む)を印刷する液体吐出装置の一種である。
図1に示されるように、印刷装置1は、キャリッジ20を、主走査方向(X方向)に移動(往復動)させる移動機構6を備える。
移動機構6は、キャリッジ20を移動させるキャリッジモーター61と、両端が固定されたキャリッジガイド軸62と、キャリッジガイド軸62とほぼ平行に延在し、キャリッジモーター61により駆動されるタイミングベルト63と、を有している。
キャリッジ20は、キャリッジガイド軸62に往復動自在に支持されるとともに、タイミングベルト63の一部に固定されている。そのため、キャリッジモーター61によりタイミングベルト63を正逆走行させると、キャリッジ20がキャリッジガイド軸62に案内されて往復動する。
キャリッジ20には、印刷ヘッド22が搭載されている。この印刷ヘッド22は、媒体Pと対向する部分に、インクを個別にZ方向に吐出する複数のノズルを有する。なお、印刷ヘッド22は、カラー印刷のために、概略的に4個のブロックに分かれている。4個のブロックの各々は、それぞれシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、およびブラック(Bk)のインクを吐出する。
なお、キャリッジ20には、フレキシブルフラットケーブル190を介してメイン基板(この図では省略)から各種の制御信号等が供給される構成となっている。
印刷装置1は、媒体Pを、プラテン80上で搬送させる搬送機構8を備える。搬送機構8は、駆動源である搬送モーター81と、搬送モーター81により回転し、媒体Pを副走査方向(Y方向)に搬送する搬送ローラー82と、を備える。
このような構成において、キャリッジ20の主走査に合わせて印刷ヘッド22のノズルから印刷データに応じてインクを吐出させるとともに、媒体Pを搬送機構8によって搬送する動作を繰り返すことで、媒体Pの表面に画像が形成される。
なお、本実施形態において主走査は、キャリッジ20を移動させることで実行されるが、媒体Pを移動させることで実行しても良く、キャリッジ20と媒体Pとの双方を移動させても良い。要は、媒体Pとキャリッジ20(印刷ヘッド22)とが相対的に移動する構成であれば良い。
図2は、印刷ヘッド22におけるインクの吐出面を媒体Pからみた場合の構成を示す図である。この図に示されるように、印刷ヘッド22は、4個のヘッドユニット3を有する。4個のヘッドユニット3の各々は、それぞれシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、およびブラック(Bk)に対応し、主走査方向であるX方向に沿って配列する。
図3は、1個のヘッドユニット3におけるノズルの配列を示す図である。
この図に示されるように、1個のヘッドユニット3では、複数のノズルNが2列で配列する。ここで、説明の便宜上、この2列をそれぞれノズル列NaおよびNbとする。
ノズル列NaおよびNbでは、それぞれ複数のノズルNが、副走査方向であるY方向に沿ってピッチP1で配列する。また、ノズル列NaおよびNb同士は、X方向にピッチP2だけ離間する。ノズル列Naに属するノズルNとノズル列Nbに属するノズルNとは、Y方向に、ピッチP1の半分だけシフトした関係となっている。
このようにノズルNを、ノズル列NaおよびNbの2列で、Y方向にピッチP1の半分だけシフトして配置させることにより、Y方向の解像度を、1列の場合と比較して実質的に倍に高めることができる。
なお、1個のヘッドユニット3におけるノズルNの個数を便宜的にm(mは2以上の整数)とする。
ヘッドユニット3は、後述するように、m個のノズルN、および当該m個のノズルNの各々に対応して設けられる圧電素子を含むアクチュエーター基板と、各種の素子が実装された回路基板との間に、COF(Chip On Film)が接続された構成である。そこで説明の便宜のために、アクチュエーター基板の構造について説明する。
なお、本説明において、接続とは、2以上の要素間の直接的および間接的な結合を意味し、当該2つ以上の要素間に、1または2以上の中間要素が存在することも含む。
図4は、アクチュエーター基板の構造を示す断面図である。詳細には図3におけるg−g線で破断した場合の断面を示す図である。
図4に示されるように、アクチュエーター基板40は、流路基板42のうち、Z方向の負側の面上に圧力室基板44と振動板46とが設けられる一方、Z方向の正側の面上にノズル板41が設置された構造体である。
アクチュエーター基板40の各要素は、概略的にはY方向に長尺な略平板状の部材であり、例えば接着剤等により互いに固定される。また、流路基板42および圧力室基板44は、例えばシリコンの単結晶基板で形成される。
ノズルNは、ノズル板41に形成される。ノズル列Naに属するノズルに対応する構造と、ノズル列Nbに属するノズルに対応する構造とは、Y方向にピッチP1の半分だけシフトした関係にあるが、それ以外では、略対称に形成されるので、以下においてはノズル列Naに着目してアクチュエーター基板40の構造を説明することにする。
流路基板42は、インクの流路を形成する平板材であり、開口部422と供給流路424と連通流路426とが形成される。供給流路424および連通流路426は、ノズル毎に形成され、開口部422は、複数のノズルにわたって連続するように形成されるとともに、対応する色のインクが供給される構造となっている。この開口部422は、液体貯留室Srとして機能し、当該液体貯留室Srの底面は、例えばノズル板41によって構成される。具体的には、流路基板42における開口部422と各供給流路424と連通流路426とを閉塞するように流路基板42の底面に固定される。
圧力室基板44のうち流路基板42とは反対側の表面に振動板46が設置される。振動板46は、弾性的に振動可能な平板状の部材であり、例えば酸化シリコン等の弾性材料で形成された弾性膜と、酸化ジルコニウム等の絶縁材料で形成された絶縁膜との積層で構成される。振動板46と流路基板42とは、圧力室基板44の各開口部422の内側で互い間隔をあけて対向する。各開口部422の内側で流路基板42と振動板46とに挟まれた空間は、インクに圧力を付与するキャビティ442として機能する。各キャビティ442は、流路基板42の連通流路426を介してノズルNに連通する。
振動板46のうち圧力室基板44とは反対側の表面には、ノズルN(キャビティ442)毎に圧電素子Pztが形成される。
圧電素子Pztは、振動板46の面上に形成された複数の圧電素子Pztにわたって共通の駆動電極72と、当該駆動電極72の面上に形成された圧電体74と、当該圧電体74の面上に圧電素子Pzt毎に形成された個別の駆動電極76とを包含する。このような構成において、駆動電極72および76によって圧電体74を挟んで対向する領域が圧電素子Pztとして機能する。
圧電体74は、例えば加熱処理(焼成)を含む工程で形成される。具体的には、複数の駆動電極72が形成された振動板46の表面に塗布された圧電材料を、焼成炉内での加熱処理により焼成してから圧電素子Pzt毎に成形(例えばプラズマを利用したミーリング)することで圧電体74が形成される。
なお、ノズル列Nbに対応する圧電素子Pztも同様に、駆動電極72と、圧電体74と、駆動電極76とを包含した構成である。
また、この例では、圧電体74に対し、共通の駆動電極72を下層とし、個別の駆動電極76を上層としたが、逆に駆動電極72を上層とし、駆動電極76を下層とする構成としても良い。
圧電素子Pztの一端である駆動電極76には、吐出すべきインク量に応じた駆動信号の電圧Voutが回路基板から個別に印加される一方、圧電素子Pztの他端である駆動電極72には、電圧VBSの保持信号が共通に印加される。
このため、圧電素子Pztは、駆動電極72および76に印加された電圧に応じて、上または下方向に変位する。詳細には、駆動電極76を介して印加される駆動信号の電圧Voutが低くなると、圧電素子Pztにおける中央部分が両端部分に対して上方向に撓む一方、当該電圧Voutが高くなると、下方向に撓む構成となっている。
ここで、上方向に撓めば、キャビティ442の内部容積が拡大(圧力が減少)するので、インクが液体貯留室Srから引き込まれる一方、下方向に撓めば、キャビティ442の内部容積が縮小(圧力が増加)するので、縮小の程度によっては、インクがノズルNから吐出される。このように、圧電素子Pztに適切な駆動信号が印加されると、当該圧電素子Pztの変位によって、インクがノズルNから吐出される。このため、少なくとも圧電素子Pzt、キャビティ442、およびノズルNによってインクを吐出する吐出部が構成されることになる。
次に、印刷装置1の電気的な構成について説明する。
図5は、印刷装置1の電気的な構成を簡易的に示すブロック図である。
この図に示されるように、印刷装置1は、メイン基板100にフレキシブルフラットケーブル190を介して各色に対応したヘッドユニット3がそれぞれ接続された構成となっている。
ここで、各色に対応したヘッドユニット3とは、具体的には、シアン(C)に対応する回路基板50C、COF52Cおよびアクチュエーター基板40Cと、マゼンタ(M)に対応する回路基板50M、COF52Mおよびアクチュエーター基板40Mと、イエロー(Y)に対応する回路基板50Y、COF52Yおよびアクチュエーター基板40Yと、ブラック(Bk)に対応する回路基板50Bk、COF52Bkおよびアクチュエーター基板Bkと、である。
回路基板50C、50Y、50M、および50Bの各々には、駆動回路120aおよび120bがそれぞれ実装されるとともに、このうち、駆動回路120aの各々には基準電源Eaによる固定の電圧Vmin-Aが共通に印加される。一方、駆動回路120bの各々には、基準電源Ebによる可変の電圧Vmin-Bが個別に印加される。
なお、各色に対応する4個のヘッドユニット3では、吐出するインクの色以外において異なるところがないので、以下においては便宜的に1個のヘッドユニット3について代表して説明する。なお、この説明に際し、回路基板、COFおよびアクチュエーター基板の符号末尾の「C」、「Y」、「M」、「Bk」を省略する。
図6は、印刷装置1の電気的な構成について、1つのヘッドユニット3について着目した場合の構成を示すブロック図である。
この図に示されるように、メイン基板100は、制御部110および電圧生成回路130を含む。
このうち、制御部110は、CPUや、RAM、ROMなどを有する一種のマイクロコンピューターであり、印刷対象となる画像データがホストコンピューター等から供給されたときに、所定のプログラムを実行して各部を制御するための各種の信号等をそれぞれ出力する。
具体的には、第1に、制御部110は、データdAおよびdBと、信号群OaおよびObとを、それぞれ回路基板50に供給する。
ここで、データdAは、駆動信号COM−Aの波形(電圧)を時系列で規定する。信号群Oaは、データdAで規定される信号Ainの電圧変化に応じた論理レベルとなる複数信号の集合体であり、詳細については後述する。
データdBは、駆動信号COM−Bの波形を時系列で規定する。信号群Obは、データdBで規定される信号Binの電圧変化に応じた論理レベルとなる複数信号の集合体であり、詳細については後述する。
第2に、制御部110は、移動機構6および搬送機構8に対する制御に同期して、ヘッドユニット3に各種の制御信号Ctrを供給する。なお、制御信号Ctrには、ノズルNから吐出させるインクの量を規定する印刷データSI、当該印刷データSIの転送に用いるクロック信号Sck、印刷周期等を規定する信号LATおよびCHが含まれる。
なお、制御部110は、移動機構6および搬送機構8を制御するが、このような構成については既知であるので説明を省略する。
また、電圧生成回路130は、電圧VBSの保持信号を生成する。なお、電圧VBSの保持信号は、フレキシブルフラットケーブル190、回路基板50およびCOF52を順に介して、アクチュエーター基板40における複数の圧電素子Pztの他端にわたって共通に印加される。電圧VBSの保持信号は、複数の圧電素子Pztの他端を、それぞれ一定の状態に保つためのものであり、その電位は、電圧ゼロのグランドGndに近い。
回路基板50には、D/A変換器(DAC、Digital to Analog Converter)113aおよび113bと、電圧増幅器115aおよび115bと、駆動回路120aおよび120bとが実装される。
DAC113aは、デジタルのデータdAをアナログの信号ainに変換する。電圧増幅器115aは、信号ainの電圧を例えば10倍に増幅し、信号Ainとして駆動回路120aに供給する。同様に、DAC113bは、デジタルのデータdBをアナログの信号binに変換し、電圧増幅器115bは、信号binの電圧を例えば10倍に増幅し、信号Binとして駆動回路120bに供給する。
駆動回路120aは、詳細については後述するが、信号Ainを、信号群Oaに基づいて駆動能力を高める増幅をして(低インピーダンスに変換して)駆動信号COM−Aとして出力する。なお、駆動回路120aから出力された駆動信号COM−Aは、COF52における複数の選択部520の各々にそれぞれ供給される。
また、駆動回路120bは、信号Binを、信号群Obに基づいて駆動能力を高める増幅をして、駆動信号COM−Bとして出力する。なお、駆動回路120bから出力された駆動信号COM−Bは、COF52における複数の選択部520の各々にそれぞれ供給される。
アナログ変換後の信号ainおよびbinと、インピーダンス変換前の信号AinおよびBinと、駆動信号COM−AおよびCOM−Bとについては、それぞれ後述するように台形波形である。
なお、本実施形態では、COF52が回路基板50に直接的に接続された構成としているが、フレキシブルフラットケーブルを介して間接的に接続された構成としても良い。
COF52において、選択制御部510は、選択部520の各々における選択をそれぞれ制御する。詳細には、選択制御部510は、制御部110からクロック信号に同期して供給される印刷データを、ヘッドユニット3のノズル(圧電素子Pzt)のm個分、一旦蓄積するとともに、各選択部520に対し、印刷データにしたがって駆動信号COM−A、COM−Bの選択を、タイミング信号で規定される印刷周期の開始タイミングで指示する。
各選択部520は、選択制御部510による指示にしたがって、駆動信号COM−A、COM−Bのいずれかを選択し(または、いずれも選択せずに)、電圧Voutの駆動信号として、対応する圧電素子Pztの一端に印加する。
信号ain(bin)は、低耐圧の半導体回路のDAC113a(113b)により変換されるので、例えば電圧0〜4V程度で比較的小さく振幅する。これに対して、圧電素子Pztに印加される駆動信号の組み合わせ元である駆動信号COM−A(COM−B)には、圧電素子Pztを十分に駆動するために0〜40V程度の比較的大きな電圧振幅が必要となる。
このため、DAC113a(113b)により変換された信号ain(bin)の電圧を、電圧増幅器115a(115b)で一旦増幅し、当該電圧増幅された信号Ain(Bin)を、駆動回路120a(120b)がインピーダンス変換して、駆動信号COM−A(COM−B)として出力し、1つの圧電素子Pztに対応する選択部520が、当該圧電素子Pztにおいて吐出すべきインクの量に応じて、駆動信号COM−A、COM−Bを選択して(または、選択しないで)、当該圧電素子Pztの一端に印加する構成となっている。
本実施形態において、1つのドットについては、1つのノズルNからインクを最多で2回吐出させることで、大ドット、中ドット、小ドットおよび非記録の4階調を表現させる。この4階調を表現するために、本実施形態では、2種類の駆動信号COM−A、COM−Bを用意するとともに、各々の1周期にそれぞれ前半パターンと後半パターンとを持たせている。そして、1周期のうち、前半・後半において駆動信号COM−A、COM−Bを、表現すべき階調に応じた選択して(または選択しないで)、圧電素子Pztに供給する構成となっている。
そこで先に、駆動信号COM−A、COM−Bについて説明し、この後、駆動信号COM−A、COM−Bを選択するための選択制御部510および選択部520の詳細な構成について説明する。
図7は、駆動信号COM−A、COM−Bの波形等を示す図である。
図に示されるように、駆動信号COM−Aは、印刷周期Taのうち、制御信号LATが出力されて(立ち上がって)から制御信号CHが出力されるまでの期間T1に配置された台形波形Adp1と、印刷周期Taのうち、制御信号CHが出力されてから次の制御信号LATが出力されるまでの期間T2に配置された台形波形Adp2とを繰り返す波形となっている。
本実施形態において台形波形Adp1、Adp2とは、互いにほぼ同一の波形であり、仮にそれぞれが圧電素子Pztの一端である駆動電極76に供給されたとしたならば、当該圧電素子Pztに対応するノズルNから所定量、具体的には中程度の量のインクをそれぞれ吐出させる波形である。
駆動信号COM−Bは、期間T1に配置された台形波形Bdp1と、期間T2に配置された台形波形Bdp2とを繰り返す波形となっている。本実施形態において台形波形Bdp1、Bdp2とは、互いに異なる波形である。このうち、台形波形Bdp1は、ノズルN付近のインクを微振動させてインクの粘度の増大を防止するための波形である。このため、仮に台形波形Bdp1が圧電素子Pztの一端に供給されたとしても、当該圧電素子Pztに対応するノズルNからインク滴が吐出されない。また、台形波形Bdp2は、台形波形Adp1(Adp2)とは異なる波形となっている。仮に台形波形Bdp2が圧電素子Pztの一端に供給されたとしたならば、当該圧電素子Pztに対応するノズルNから上記所定量よりも少ない量のインクを吐出させる波形である。
なお、台形波形Adp1、Adp2、Bdp1、およびBdp2における各開始タイミングでの電圧と、各終了タイミングでの電圧とは、いずれも電圧Vcenで共通である。すなわち、台形波形Adp1、Adp2、Bdp1、およびBdp2の各々は、それぞれ電圧Vcenで開始し、電圧Vcenで終了する波形となっている。
また、台形波形の駆動信号COM−AおよびCOM−Bの各々では、電圧が一定となる期間がそれぞれに複数存在する。
駆動信号COM−Aには、一定となる電圧が上記Vcenを含めて3値ある。この3値を高位順に、Vmax、Vcen、Vmin-Aと表記している。駆動信号COM−Bには、一定となる電圧が上記Vcen、最低値のVmin-Bを含めて4値ある。
上述したように、制御部110はデータdAを出力し、DAC113aは当該データdAをアナログの信号ainに変換し、電圧増幅器115aは当該信号ainの電圧を10倍に増幅して信号Ainとして出力し、駆動回路120aは当該信号Ainを低インピーダンスに変換して駆動信号COM−Aとして出力する。
また、制御部110はデータdBを出力し、DAC113bは当該データdBをアナログの信号binに変換し、電圧増幅器115bは当該信号binの電圧を10倍に増幅して信号Binとして出力し、駆動回路120bは当該信号Binを低インピーダンスに変換して駆動信号COM−Bとして出力する。
このため、制御部110は、データdAに基づいて駆動信号COM−Aの台形波形を規定し、データdBに基づいて駆動信号COM−Bの台形波形を規定することになる。
制御部110は、出力すべき駆動信号COM−A(データdAで規定される信号ain)の台形波形に応じて、次のような複数の信号を信号群Oaとして出力する。
すなわち、制御部110は、信号群Oaとして、信号Flta、OCa、S1a、およびS2aを出力し、このうち、信号Fltaについては、駆動信号COM−Aの電圧が変化する期間にわたってLレベルとし、当該電圧が一定となる期間にわたってHレベルとして出力し、信号OCaについては、当該駆動信号COM−Aの電圧が上昇する期間にわたってLレベルとし、それ以外の期間にわたってHレベルとして出力し、信号S1aについては、当該駆動信号COM−Aの電圧が変化する期間と、当該電圧が一定となる期間のうち、最低の電圧Vmin-Aとなる期間とにわたってLレベルとし、それ以外の期間にわたってHレベルとして出力し、信号S2aについては、当該駆動信号COM−Aの電圧が変化する期間と、当該電圧が一定となる期間のうち、最低の電圧Vmin-A以外の電圧で一定となる期間とにわたってLレベルとし、それ以外の期間にわたってHレベルとして出力する。
換言すれば、信号S1aは、出力すべき駆動信号COM−A(データdAで規定される信号ain)の電圧が、Vmin-A以外で一定となる期間にわたってHレベルとなり、信号S2aは、Vmin-Aで一定となる期間にわたってHレベルとなる。
また、制御部110は、駆動信号COM−Bの台形波形に応じて、次のような複数の信号を信号群Obとして出力する。
すなわち、制御部110は、信号群Obとして、信号Fltb、OCb、S1b、およびS2bを出力し、このうち、信号Fltbについては、駆動信号COM−Bの電圧が変化する期間にわたってLレベルとし、当該電圧が一定となる期間にわたってHレベルとして出力し、信号OCbについては、当該駆動信号COM−Bの電圧が上昇する期間にわたってLレベルとし、それ以外の期間にわたってHレベルとして出力し、信号S1bについては、当該駆動信号COM−Bの電圧が変化する期間と、当該電圧が一定となる期間のうち、最低の電圧Vmin-Bとなる期間とにわたってLレベルとし、それ以外の期間にわたってHレベルとして出力し、信号S2bについては、当該駆動信号COM−Bの電圧が変化する期間と、当該電圧が一定となる期間のうち、それ以外の期間にわたってHレベルとして出力する。
換言すれば、信号S1bは、出力すべき駆動信号COM−B(データdBで規定される信号bin)の電圧が、Vmin-B以外で一定となる期間にわたってHレベルとなり、信号S2bは、Vmin-Bで一定となる期間にわたってHレベルとなる。
図8は、図6における選択制御部510の構成を示す図である。
この図に示されるように、選択制御部510には、クロック信号Sck、印刷データSI、制御信号LATおよびCHが供給される。選択制御部510では、シフトレジスタ(S/R)512とラッチ回路514とデコーダー516との組が、圧電素子Pzt(ノズルN)のそれぞれに対応して設けられている。
印刷データSIは、印刷周期Taにわたって、着目しているヘッドユニット3において、すべてのノズルNによって形成すべきドットを規定するデータである。本実施形態では、非記録、小ドット、中ドットおよび大ドットの4階調を表現するために、ノズル1個分の印刷データは、上位ビット(MSB)および下位ビット(LSB)の2ビットで構成される。
印刷データSIは、クロック信号Sckに同期してノズルN(圧電素子Pzt)毎に、媒体Pの搬送に合わせて制御部110から供給される。当該印刷データSIを、ノズルNに対応して2ビット分、一旦保持するための構成がシフトレジスタ512である。
詳細には、m個の圧電素子Pzt(ノズル)の各々に対応した計m段のシフトレジスタ512が縦続接続されるとともに、図において左端に位置する1段のシフトレジスタ512に供給された印刷データSIが、クロック信号Sckにしたがって順次後段(下流側)に転送される構成となっている。
なお、図では、シフトレジスタ512を区別するために、印刷データSIが供給される上流側から順番に1段、2段、…、m段と表記している。
ラッチ回路514は、シフトレジスタ512で保持された印刷データSIを制御信号LATの立ち上がりでラッチする。
デコーダー516は、ラッチ回路514によってラッチされた2ビットの印刷データSIをデコードして、制御信号LATと制御信号CHとで規定される期間T1、T2ごとに、選択信号Sa、Sbを出力して、選択部520での選択を規定する。
図9は、デコーダー516におけるデコード内容を示す図である。
この図において、ラッチされた2ビットの印刷データSIについては(MSB、LSB)と表記している。デコーダー516は、例えばラッチされた印刷データSIが(0、1)であれば、選択信号Sa、Sbの論理レベルを、期間T1ではそれぞれH、Lレベルで、期間T2ではそれぞれL、Hレベルで、出力するということを意味している。
なお、選択信号Sa、Sbの論理レベルについては、クロック信号Sck、印刷データSI、制御信号LATおよびCHの論理レベルよりも、レベルシフター(図示省略)によって、高振幅論理にレベルシフトされる。
図10は、図6における選択部520の構成を示す図である。
この図に示されるように、選択部520は、インバーター(NOT回路)522aおよび522bと、トランスファーゲート524aおよび524bとを有する。
デコーダー516からの選択信号Saは、トランスファーゲート524aにおいて丸印が付されていない正制御端に供給される一方で、インバーター522aによって論理反転されて、トランスファーゲート524aにおいて丸印が付された負制御端に供給される。同様に、選択信号Sbは、トランスファーゲート524bの正制御端に供給される一方で、インバーター522bによって論理反転されて、トランスファーゲート524bの負制御端に供給される。
トランスファーゲート524aの入力端には、駆動信号COM−Aが供給され、トランスファーゲート524bの入力端には、駆動信号COM−Bが供給される。トランスファーゲート524aおよび524bの出力端同士は、共通接続されるとともに、対応する圧電素子Pztの一端に接続される。
トランスファーゲート524aは、選択信号SaがHレベルであれば、入力端および出力端の間を導通(オン)させ、選択信号SaがLレベルであれば、入力端と出力端との間を非導通(オフ)させる。トランスファーゲート524bについても同様に選択信号Sbに応じて、入力端および出力端の間をオンオフさせる。
図7に示されるように、印刷データSIは、ノズル毎に、クロック信号Sckに同期して供給されて、ノズルに対応するシフトレジスタ512において順次転送される。そして、クロック信号Sckの供給が停止すると、シフトレジスタ512のそれぞれには、各ノズルに対応した印刷データSIが保持された状態になる。
ここで、制御信号LATが立ち上がると、ラッチ回路514のそれぞれは、シフトレジスタ512に保持された印刷データSIを一斉にラッチする。図7において、L1、L2、…、Lm内の数字は、1段、2段、…、m段のシフトレジスタ512に対応するラッチ回路514によってラッチされた印刷データSIを示している。
デコーダー516は、ラッチされた印刷データSIで規定されるドットのサイズに応じて、期間T1、T2のそれぞれにおいて、選択信号Sa、Saの論理レベルを図9に示されるような内容で出力する。
すなわち、第1に、デコーダー516は、当該印刷データSIが(1、1)であって、大ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa、Sbを、期間T1においてH、Lレベルとし、期間T2においてもH、Lレベルとする。第2に、デコーダー516は、当該印刷データSIが(0、1)であって、中ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa、Sbを、期間T1においてH、Lレベルとし、期間T2においてL、Hレベルとする。第3に、デコーダー516は、当該印刷データSIが(1、0)であって、小ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa、Sbを、期間T1においてL、Lレベルとし、期間T2においてL、Hレベルとする。第4に、デコーダー516は、当該印刷データSIが(0、0)であって、非記録を規定する場合、選択信号Sa、Sbを、期間T1においてL、Hレベルとし、期間T2においてL、Lレベルとする。
図11は、印刷データSIに応じて選択されて、圧電素子Pztの一端に供給される駆動信号の電圧波形を示す図である。
印刷データSIが(1、1)であるとき、選択信号Sa、Sbは、期間T1においてH、Lレベルとなるので、トランスファーゲート524aがオンし、トランスファーゲート524bがオフする。このため、期間T1において駆動信号COM−Aの台形波形Adp1が選択される。選択信号Sa、Sbは期間T2においてもH、Lレベルとなるので、選択部520は、駆動信号COM−Aの台形波形Adp2を選択する。
このように期間T1において台形波形Adp1が選択され、期間T2において台形波形Adp2が選択されて、駆動信号として圧電素子Pztの一端に供給されると、当該圧電素子Pztに対応したノズルNから、中程度の量のインクが2回にわけて吐出される。このため、媒体Pにはそれぞれのインクが着弾し合体して、結果的に、印刷データSIで規定される通りの大ドットが形成されることになる。
印刷データSIが(0、1)であるとき、選択信号Sa、Sbは、期間T1においてH、Lレベルとなるので、トランスファーゲート524aがオンし、トランスファーゲート524bはオフする。このため、期間T1において駆動信号COM−Aの台形波形Adp1が選択される。次に、選択信号Sa、Sbは期間T2においてL、Hレベルとなるので、駆動信号COM−Bの台形波形Bdp2が選択される。
したがって、ノズルから、中程度および小程度の量のインクが2回にわけて吐出される。このため、媒体Pには、それぞれのインクが着弾して合体して、結果的に、印刷データSIで規定された通りの中ドットが形成されることになる。
印刷データSIが(1、0)であるとき、選択信号Sa、Sbは、期間T1においてともにLレベルとなるので、トランスファーゲート524a、524bがオフする。このため、期間T1において台形波形Adp1、Bdp1のいずれも選択されない。トランスファーゲート524a、524bがともにオフする場合、当該トランスファーゲート524a、524bの出力端同士の接続点から圧電素子Pztの一端までの経路は、電気的にどの部分にも接続されないハイ・インピーダンス状態になる。ただし、圧電素子Pztの両端では、自己が有する容量性によって、トランスファーゲートがオフする直前の電圧(Vcen−VBS)が保持される。
次に、選択信号Sa、Sbは期間T2においてL、Hレベルとなるので、駆動信号COM−Bの台形波形Bdp2が選択される。このため、ノズルNから、期間T2においてのみ小程度の量のインクが吐出されるので、媒体Pには、印刷データSIで規定された通りの小ドットが形成されることになる。
印刷データSIが(0、0)であるとき、選択信号Sa、Sbは、期間T1においてL、Hレベルとなるので、トランスファーゲート524aがオフし、トランスファーゲート524bがオンする。このため、期間T1において駆動信号COM−Bの台形波形Bdp1が選択される。次に、選択信号Sa、Sbは期間T2においてともにLレベルとなるので、台形波形Adp2、Bdp2のいずれも選択されない。
このため、期間T1においてノズルN付近のインクが微振動するのみであり、インクは吐出されないので、結果的に、ドットが形成されない、すなわち、印刷データSIで規定された通りの非記録になる。
このように、選択部520は、選択制御部510による指示にしたがって駆動信号COM−A、COM−Bを選択し(または選択しないで)、圧電素子Pztの一端に印加する。このため、各圧電素子Pztは、印刷データSIで規定されるドットのサイズに応じて駆動されることになる。
なお、図7に示した駆動信号COM−A、COM−Bはあくまでも一例である。実際には、媒体Pの性質や搬送速度などに応じて、予め用意された様々な波形の組み合わせが用いられる。
また、ここでは、圧電素子Pztが、電圧の低下に伴って上方向に撓む例で説明したが、駆動電極72および76に印加する電圧を逆転させると、圧電素子Pztは、電圧の低下に伴って下向に撓むことになる。このため、圧電素子Pztが、電圧の低下に伴って下方向に撓む構成では、図に例示した駆動信号COM−AおよびCOM−Bが、電圧Vcenを基準に反転した波形となる。
次に、回路基板50における駆動回路120aおよび120bについて説明する。
なお、駆動回路120aおよび120bの構成および動作については、おおよそ同一であるので、ここでは駆動回路120aについて説明することにする。
図12は、駆動回路120aおよびその周辺部を示す図である。
この図に示されるように、駆動回路120aは、増幅回路200a、リニア増幅器341、スイッチ351、352、およびコンデンサーC0を含む。
増幅回路200aは、信号Ainを、信号群Oaのうちの信号FltaおよびOCaに基づいて低インピーダンスに変換して出力する。
リニア増幅器341は、信号Ainを電圧増幅率1倍で増幅して出力するオペアンプである。スイッチ351は、リニア増幅器341の出力端とノードN2との間において、信号S1aがHレベルであるときにオンし、Lレベルであるときにオフする。
スイッチ352は、電圧Vmin-Aを出力する基準電源Eaの出力端とノードN2との間において、信号S2aがHレベルであるときにオンし、Lレベルであるときにオフする。このため、基準電源Eaおよびスイッチ352が定電圧出力回路として機能する。
ノードN2は、増幅回路200aの出力端とスイッチ351の出力端とスイッチ352の出力端との共通接続部であって、駆動回路120aの出力端である。すなわち、当該ノードN2から駆動信号COM−Aが出力される。
なお、説明の便宜のために、ノードN2(駆動信号COM−A)の電圧をOutと表記する場合がある。また、駆動回路120aの入力である信号Ainの電圧をVinと表記する場合がある。
ノードN2には、コンデンサーC0の一端が接続され、コンデンサーC0の他端は、一定電位の、例えばグランドGndに接地されている。
次に、増幅回路200aの詳細について説明する。
増幅回路200aは、差動増幅器221と、セレクター223と、トランジスター対と、を含む。
差動増幅器221にあっては、負入力端(−)に信号Ainが供給される一方、正入力端(+)には出力である駆動信号COM−Aが帰還されている。このため、差動増幅器221は、正入力端(+)の電圧から負入力端(−)の電圧を減算した差電圧、つまり、出力である駆動信号COM−Aの電圧Outから信号Ain(元駆動信号)の電圧Vinを減算した差電圧を増幅して出力することになる。
なお、差動増幅器221は、特に図示しないが例えば電源の高位側を電圧V(=42V)とし、低位側をグランドGndとしている。このため、出力電圧は、グランドGndから電圧Vまでの範囲となる。
また、駆動回路120aでは、後述するように、駆動信号COM−Aを降圧して帰還する一方、元駆動信号を電圧増幅して駆動信号として出力する場合もあるので、駆動信号に基づく信号が差動増幅器221に帰還される、と言っても良い。
セレクター223は、信号FltaがLレベルであって、かつ、信号OCaがLレベルであれば、信号Gt1として差動増幅器221の出力信号を選択して、トランジスター231のゲート端子に供給するとともに、信号Gt2としてLレベルを選択し、トランジスター232のゲート端子に供給する。
一方、セレクター223は、信号FltaがLレベルであって、かつ、信号OCaがHレベルであれば、信号Gt1としてHレベルを選択し、トランジスター231のゲート端子に供給するとともに、信号Gt2として差動増幅器221の出力信号を選択し、トランジスター232のゲート端子に供給する。
なお、セレクター223は、信号FltaがHレベルであれば、信号OCaの論理レベルとは無関係に、信号Gt1としてHレベルをトランジスター231のゲート端子に供給し、信号Gt2としてLレベルをトランジスター232のゲート端子に供給する。
トランジスター対は、トランジスター231および232によって構成される。このうち、高位側のトランジスター231(ハイサイドトランジスター)は、例えばPチャネル型の電界効果トランジスターであり、ソース端子には電源の高位側電圧Vが印加されている。低位側のトランジスター232(ローサイドトランジスター)は、例えばNチャネル型の電界効果トランジスターであり、ソース端子が電源の低位側となるグランドGndに接地されている。
トランジスター231および232のドレイン端子同士は、互いに接続されてノードN2となっている。
このような増幅回路200aにおいて、セレクター223は、第1に、駆動信号COM−A(信号Ain)の電圧上昇期間であれば、トランジスター231のゲート端子に差動増幅器221の出力信号を供給し、トランジスター232のゲート端子に当該トランジスター232がオフする信号を供給し、第2に、駆動信号COM−Aの電圧低下期間であれば、トランジスター231のゲート端子に当該トランジスター231がオフする信号を供給し、トランジスター232のゲート端子に差動増幅器221の出力信号を供給し、第3に、駆動信号COM−Aの電圧平坦期間であれば、トランジスター231のゲート端子に、当該トランジスター231がオフする信号を供給し、トランジスター232のゲート端子に、当該トランジスター232がオフする信号を供給する。
なお、ここでは、駆動回路120aの構成について説明したが、駆動回路120bについては、駆動回路120aと同一であって、入出力信号だけが異なる。すなわち、駆動回路120bには、信号Fltaの代わりに信号Fltbが、信号OCaの代わりに信号OCbが、信号Ainの代わりに信号Binが、それぞれ入力され、電圧Vmin-Aの代わりに、色毎に個別の可変電圧Vmin-Bが印加される一方、ノードN2から駆動信号COM−Bが出力される構成となる。
次に、駆動回路120aの動作について説明する。
図13は、駆動回路120aの動作を説明するための各部における電圧波形を示す図である。
この図において、信号Ainは、駆動信号COM−Aのインピーダンス変換前の信号であるので、当該駆動信号COM−Aとほぼ同波形である。また、上述したように、駆動信号COM−Aは、印刷周期Taにおいて2つの同じ台形波形Adp1、Adp2が繰り返された波形であるので、信号Ainも同様な繰り返し波形である。
図13は、このような繰り返し波形のうち、1つの台形波形を示している。また、この図において、期間P1は、信号Ainが電圧Vcenから電圧Vmin-Aまで低下する期間であり、当該期間P1に続く期間P2は、信号Ainが電圧Vmin-Aで一定となる期間であり、当該期間P2に続く期間P3は、信号Ainが電圧Vmin-Aから電圧Vmaxまで上昇する期間であり、当該期間P3に続く期間P4は、信号Ainが電圧Vmaxで一定となる期間であり、当該期間P4に続く期間P5は、信号Ainが最高値maxから電圧Vcenまで低下する期間である。
なお、図13における複数の電圧波形の各々については、説明の便宜上、縦スケールは必ずしも揃っていない。
まず、期間P1は、駆動信号COM−A(Ain)の電圧低下期間である。この期間P1では、信号S1aがLレベルとなるので、スイッチ351がオフし、また、信号S2aがLレベルとなるので、スイッチ352もオフする。
また、期間P1では、信号FltaがLレベルになり、信号OCaがHレベルであるので、セレクター223は、信号Gt1としてHレベルを選択し、信号Gt2として差動増幅器221の出力信号を選択する。信号Gt1がHレベルであれば、Pチャネル型のトランジスター231はオフする。
当該期間P1では、まず信号Ainの電圧がノードN2の電圧よりも先んじて低下する。逆にいえば、ノードN2の電圧は、信号Ainの電圧以上となる。このため、信号Gt2として選択される差動増幅器221の出力信号の電圧は、両者の差電圧に応じて高くなり、ほぼHレベルに振れる。信号Gt2がHレベルになると、トランジスター232がオンするので、ノードN2の電圧が低下する。なお、ノードN2の電圧は、コンデンサーC0、および、負荷である圧電素子Pztの容量性によって、実際には、一気にグランドGndに低下することはなく、緩慢に低下する。
ノードN2の電圧が信号Ainの電圧よりも低くなると、信号Gt2がLレベルになり、トランジスター232がオフする。なお、トランジスター232がオフしても、ノードN2の電圧は、コンデンサーC0および圧電素子Pztの容量性により保持されるので、不定にはならない。
トランジスター232がオフすると、ノードN2の電圧の低下が中断するが、信号Ainの電圧低下が継続しているので、再びノードN2の電圧が信号Ainの電圧以上となる。このため、信号Gt2がHレベルとなって、トランジスター232が再びオンすることになる。
期間P1では、信号Gt2がHおよびLレベルで交互に切り替えられ、これにより、トランジスター232は、オンオフを繰り返す動作、すなわちスイッチング動作をする。このスイッチング動作により、ノードN2の電圧が信号Ainの電圧低下に追従するように制御されることになる。
次に、期間P2は、駆動信号COM−A(Ain)が電圧Vmin-Aで一定にすべき期間である。この期間P2では、信号S1aがLレベルとなるので、スイッチ351がオフし、信号S2aがHレベルとなるので、スイッチ352がオンする。
また、期間P2では、信号FltaがHレベルとなるので、セレクター223が、信号Gt1としてHレベルを選択し、信号Gt2としてLレベルを選択する結果、トランジスター231および232がともにオフとなる。
したがって、期間P2においてノードN2には、オンしたスイッチ352を介して、基準電源Eaによる電圧Vmin-Aが印加される。
期間P3は、駆動信号COM−A(Ain)の電圧上昇期間である。この期間P3では、信号S1aおよびS2aがLレベルとなるので、スイッチ351および352がともにオフする。
また、期間P3では、信号FltaがLレベルになり、信号OCaがLレベルになるので、セレクター223は、信号Gt1として差動増幅器221の出力信号を選択し、信号Gt2としてLレベルを選択する。信号Gt2がLレベルであれば、Nチャネル型のトランジスター232はオフする。
当該期間P3では、まず信号Ainの電圧がノードN2の電圧よりも先んじて上昇する。逆にいえば、ノードN2の電圧は、信号Ainの電圧よりも低くなる。このため、信号Gt1として選択される差動増幅器221の出力信号の電圧は、両者の差電圧に応じて低くなり、ほぼLレベルに振れる。信号Gt1がLレベルになると、トランジスター231がオンするので、ノードN2の電圧が上昇する。なお、ノードN2の電圧は、コンデンサーC0および圧電素子Pztにより、実際には、一気に電圧Vに上昇することはなく、緩慢に上昇する。
ノードN2の電圧が信号Ainの電圧以上になると、信号Gt2がHレベルになり、トランジスター231がオフする。なお、トランジスター231がオフしても、ノードN2の電圧は、コンデンサーC0および圧電素子Pztの容量性により保持されるので、不定にはならない。
トランジスター231がオフすると、ノードN2の電圧の上昇は停止するが、信号Ainの電圧上昇が継続しているので、再びノードN2の電圧が信号Ainの電圧よりも低くなる。このため、信号Gt1がLレベルとなって、トランジスター231が再びオンすることになる。
期間P3では、信号Gt1がHおよびLレベルで交互に切り替えられ、これにより、トランジスター231は、スイッチング動作をする。このスイッチング動作により、ノードN2の電圧が信号Ainの電圧の上昇に追従するように制御されることになる。
期間P4は、駆動信号COM−A(Ain)が電圧Vmaxで一定にすべき期間である。この期間P4では、信号S1aがHレベルとなるので、スイッチ351がオンし、信号S2aがLレベルとなるので、スイッチ352がオフする。
また、期間P2では、信号FltaがHレベルとなるので、セレクター223が、信号Gt1としてHレベルを選択し、信号Gt2としてLレベルを選択する結果、トランジスター231および232がともにオフとなる。
したがって、期間P4においてノードN2には、オンしたスイッチ351を介して、リニア増幅器341の出力電圧、すなわち、信号Ainの電圧Vmaxを電圧増幅率1倍で増幅した電圧が印加される。
期間P5は、駆動信号COM−A(Ain)の電圧低下期間である。このため、期間P5は、期間P1と同様な動作となる。すなわち、スイッチ351および352がそれぞれオフする一方、信号Gt2がH、Lレベルで交互に切り替えられ、これによりトランジスター232がスイッチング動作となり、ノードN2の電圧が信号Ainの電圧の低下に追従するように制御されることになる。
期間P5の後の期間P6は、駆動信号COM−A(Ain)が電圧Vcenで一定にすべき期間である。この期間P6では、信号S1aがHレベルとなるので、スイッチ351がオンし、信号S2aがLレベルとなるので、スイッチ352がオフする。
また、期間P6では、信号FltaがHレベルとなるので、セレクター223が、信号Gt1としてHレベルを選択し、信号Gt2としてLレベルを選択する結果、トランジスター231および232がともにオフとなる。
したがって、期間P6においてノードN2には、オンしたスイッチ351を介して、リニア増幅器341の出力電圧、すなわち、信号Ainの電圧Vcenを電圧増幅率1倍で増幅した電圧が印加される。
駆動回路120aによれば、期間P1〜P6毎に、次のような動作となる。
すなわち、信号Ainの電圧が低下する期間P1およびP5では、増幅回路200aにおけるトランジスター232のスイッチング動作により、それぞれノードN2の電圧が信号Ainの電圧低下に追従するように制御される。
期間P3ではトランジスター231のスイッチング動作により、ノードN2の電圧が信号Ainの電圧上昇に追従するように制御される。
また、信号Ainの電圧が一定となる期間のうち、期間P2では、基準電源Eaによる電圧Vmin-AがノードN2に印加され、期間P4およびP6では、リニア増幅器341の出力電圧がノードN2に印加される。
ここでは、駆動回路120aの動作について説明したが、駆動回路120bの動作についても同様となる。すなわち、信号Binの電圧が低下する期間では、トランジスター232のスイッチング動作により、ノードN2の電圧が信号Binの電圧低下に追従するように制御され、信号Binの電圧が上昇する期間では、トランジスター231のスイッチング動作により、ノードN2の電圧が信号Binの電圧上昇に追従するように制御され、信号Binの電圧が一定となる期間のうち、最低の電圧となる期間では、スイッチ352のオンによって基準電源Ebの電圧Vmin-BがノードN2に印加され、それ以外の期間では、スイッチ351のオンによってリニア増幅器341の出力電圧がノードN2に印加される。
駆動回路120a(120b)によれば、ハイサイドのトランジスターとローサイドのトランジスターとが常時スイッチングするD級増幅と比較して、信号Ain(Bin)の電圧が一定となる期間では、トランジスター231および232がスイッチング動作をしない。
また、D級増幅では、スイッチング信号を復調するLPF(Low Pass Filter)、特にコイルのようなインダクターが必要となるが、駆動回路120a(120b)では、そのようなLPFが不要である。
このため、駆動回路120a(120b)によれば、D級増幅と比較して、スイッチング動作やLPFで消費される電力を抑えることができるほか、回路の簡略化、小型化を図ることができる。
駆動回路120a(120b)において、信号Ain(Bin)の電圧変化期間では、トランジスター231または232のスイッチング動作によって、ノードN2の電圧が信号Ain(Bin)の電圧変化に追従するように制御される。
一方、駆動回路120a(120b)において、信号Ain(Bin)の電圧一定期間では、トランジスター231および232がともにオフするが、スイッチ351または352のいずれかのオンにより、当該オンしたスイッチに対応する電圧がノードN2に印加される。
特に、信号Ain(Bin)の電圧変化期間から一定期間に転じるとき、トランジスター231および232によるスイッチング動作が停止して、いずれのトランジスターもオフする。上記スイッチング動作の停止は、ノードN2の電圧を信号Ain(Bin)の電圧に追従させる制御の停止を意味するので、スイッチング動作の停止直後では、ノードN2の電圧が信号Ain(Bin)の電圧から乖離してしまう状況が発生し、波形再現性を損なう原因となり得る。
これに対して、本実施形態では、トランジスター231または232のスイッチング動作が停止した直後において、スイッチ351または352のいずれかがオンして、当該オンしたスイッチに対応する電圧がノードN2に印加されるので、上述したような乖離を防止して、波形再現性を向上させることできる。
ところで、圧電素子Pztの特性、詳細には圧電素子Pztの電圧変化に対する撓み量の特性は、同じ1個のアクチュエーター基板40における複数個の圧電素子Pzt同士では比較的揃うが、異なるアクチュエーター基板40の圧電素子Pzt同士では、製造バラツキなどにより揃わないことがある。このため、例えば、あるアクチュエーター基板40における圧電素子Pztは、他のアクチュエーター基板40における圧電素子Pztと比較して、より小さい電圧振幅で同じ量だけ撓む、換言すれば、同じ量の液体を吐出するのに、効率が高い結果、より小さい電圧振幅で済む、ということが起こり得る。
逆に、あるアクチュエーター基板40における圧電素子Pztは、他のアクチュエーター基板40における圧電素子Pztと比較して、効率が悪い結果、同じ量の液体を吐出するのに、より大きな電圧振幅が必要となる、ということが起こり得る。
なお、ここでいう電圧振幅とは、駆動信号の電圧最高値から電圧最低値までの電圧範囲をいい、駆動信号COM−Aでいえば最高の電圧Vmaxから最低の電圧Vmin-Aまでの範囲をいう。
圧電素子Pztの特性がアクチュエーター基板40毎に異なる場合に対処するために、ヘッドユニット3に適用するアクチュエーター基板40の圧電素子Pztの特性を事前に測定し、測定した特性に合わせて駆動信号の電圧振幅を設定する、という方策が採られる。
具体的には、効率の高い圧電素子Pztで構成されるアクチュエーター基板40に対しては、図14において実線の太線で示されるように電圧振幅を小さく設定し、効率の低い圧電素子Pztで構成されるアクチュエーター基板40に対しては、同図において実線の細線に示されるように電圧振幅を大きく設定して、圧電素子Pztの特性が異なっていても、インク滴の吐出量や吐出速度等をアクチュエーター基板40同士でみたときには揃うような方策が採られる。
なお、実際には、制御部110が、駆動信号COM−A(駆動信号COM−B)の電圧振幅変更前の原型となるオリジナルデータを記憶し、当該オリジナルデータで規定される電圧値を所定の倍率で縮小または拡大して、データdA(dB)として出力する構成となる。また、電圧振幅のみならず、台形波形の傾きや時間幅などの他の要素を従として変更する場合もあり得る。
一方、圧電素子Pztにおける撓み量は、電圧変化量に対して一様ではなく、電圧依存性がある。具体的には、圧電素子Pztは、印加電圧(駆動電極72および76の電位差)が小さい場合に、同じ量の電圧変化に対して撓み量が大きくなるような特性を有する。
したがって、電圧振幅を変更するに際しては、駆動電極72に印加される電圧VBSに対して駆動信号のなかで当該電圧VBSに最も近い電圧Vmin-Aが基準とされる。このように、電圧振幅を変更するに際して電圧Vmin-Aを基準にすると、圧電素子Pztへの印加電圧の最低値を、すなわち、当該圧電素子Pztにおいて同じ量の電圧変化に対して撓み量が最大となる領域を、効率に依らずに揃えることができる。
特に、図5における回路基板50C、50Y、50M、および50Bkの駆動回路120a同士では、たとえC、M、Y、およびBkの色毎に圧電素子Pztの特性が異なっていても、駆動信号COM−Aの最低値である電圧Vmin-Aが共用されるので、色毎に電圧Vmin-Aを個別に設定する構成と比較して、構成の簡易化を図ることができる。
なお、電圧Vmin-Aを基準にして駆動信号COM−Aの電圧振幅を変更した場合、図14に示されるように、台形波形における開始タイミングおよび終了タイミングの電圧Vcenも変更される。電圧Vcenは、駆動信号COM−Aのみならず、駆動信号COM−Bの台形波形Bdp1およびBdp2でも共用されている。このため、電圧Vmin-Aを基準にして駆動信号COM−Aの電圧振幅を変更した場合、駆動信号COM−Bについては、変更後の電圧Vcenを基準にして変更する必要がある。
具体的には、駆動信号COM−Aのオリジナルデータを所定の倍率で縮小または拡大されたときの電圧Vcenを基準にして、駆動信号COM−Bのオリジナルデータで規定される電圧値が当該倍率で縮小または拡大されて、データdBとして出力される。
このため、縮小または拡大後における駆動信号COM−Bの電圧最低値は、駆動信号COM−Aの電圧Vcenを基準にして色毎に設定される構成となる(図5参照)。
図15は、印刷装置1に適用可能な駆動回路120aの別例を示す図である。
この駆動回路が、図12に示した駆動回路と相違する点は、差動増幅器221の負入力端(−)に、DAC113aから出力される信号ain、すなわち、電圧増幅器115aで電圧増幅されていない信号が入力されている点と、ノードN2が抵抗素子R1を介して差動増幅器221の正入力端(+)に帰還されている点と、差動増幅器221の正入力端(+)が抵抗素子R2を介してグランドGndに接地されている点と、リニア増幅器341の電圧増幅率が変更されている点と、である。
図15において、差動増幅器221の正入力端(+)に帰還される電圧は、ノードN2の電圧Outの電圧を、抵抗素子R1およびR2の抵抗値で規定される比、すなわち、R2/(R1+R2)で分圧した電圧となる。この例において分圧比は、電圧増幅器115aの電圧増幅率の逆数である1/10に設定される。このため、差動増幅器221の正入力端(+)に帰還される電圧は、ノードN2における電圧Outの1/10という関係となる。
したがって、図15に示される駆動回路では、電圧Outを1/10とした帰還電圧が信号ainの電圧に追従するように、逆に言えば、電圧Outが信号ainの電圧を10倍とした電圧となるように、制御されることになる。
なお、図15に示される駆動回路では、電圧Outが信号ainの電圧の10倍となるように制御されることに伴って、リニア増幅器341の電圧増幅率が10倍に変更されている。
増幅回路200aは、図12に示した構成に限られず、信号Ainの電圧変化期間において当該信号Ainを低インピーダンスに変換して出力する構成であれば良い。
そこで次に、駆動回路120aに適用可能な増幅回路200aの他の例について説明する。
図16は、駆動回路120aに適用可能な増幅回路(別例その1)の構成を示す図である。
この図に示されるように、増幅回路(別例その1)は、図12に示した増幅回路200aにおける電圧増幅器221およびセレクター223の代わりに、比較器241および242を有する構成となっている。
増幅回路(別例その1)において、信号Ainは、比較器241の負入力端(−)および比較器242の負入力端(−)の各々に供給される。また、ノードN2は、トランジスター231のドレイン端子、トランジスター232のドレイン端子とともに、比較器241の正入力端(+)および比較器242の正入力端(+)に接続される。
なお、コンデンサーC0の一端がノードN2に接続され、コンデンサーC0の他端がグランドGndに接地されているのは、図12に示した増幅回路200aと同様である。
比較器241および242は、正入力端(+)および負入力端(−)の一方または双方の電圧をオフセットした上で、電圧同士を比較するものである。
詳細には、信号Ainの電圧をVinと表記し、ノードN2の電圧をOutと表記した場合、比較器241は、電圧Outが電圧(Vin−V)以上であれば信号Gt1をHレベルで出力し、電圧Outが電圧(Vin−V)よりも低ければ信号Gt1をLレベルで出力する。なお、電圧Vは、比較器241に設定されるオフセット量である。
比較器242は、電圧Outが電圧(Vin+V)以上であれば信号Gt2をHレベルで出力し、電圧Outが電圧(Vin+V)よりも低ければ信号Gt2をLレベルで出力する。なお、電圧Vは、比較器242に設定されるオフセット量である。
このような構成の増幅回路(別例その1)では、ノードN2の電圧Outが電圧(Vin−V)よりも低ければ、信号Gt1がLレベルになってトランジスター231がオンするので、当該電圧Outを高くする方向の制御がなされる一方、電圧Outが電圧(Vin+V)以上であれば、信号Gt2がHレベルになってトランジスター232がオンするので、当該電圧Outを低くする方向の制御がなされる。
また、ノードN2の電圧Outが電圧(Vin−V)以上であって、かつ、電圧(Vin+V)よりも低ければ、すなわち、電圧Outが信号Ainの電圧Vinに対して下方向にVだけシフトした電圧から、上方向にVだけシフトした電圧までの範囲に収まっていれば、トランジスター231および232がともにオフする。
すなわち、増幅回路(別例その1)では、電圧Outが電圧Vinに対して、
Vin−V≦Out<Vin+V
となるように制御される。
増幅回路(別例その1)において、信号Ainの電圧が一定となる期間では、電圧Outが電圧Vinに対して上記範囲に収まった上で、トランジスター231および232がオフするが、スイッチ351または352のいずれかのオンにより、当該オンしたスイッチに対応する電圧がノードN2に印加されることになる。
増幅回路(別例その1)では、駆動信号COM−Aを出力する増幅回路200aを例にとって説明したが、信号Binをインピーダンス変換して駆動信号COM−Bとして出力する増幅回路200bについても同様な構成となる。
図17は、駆動回路120aに適用可能な増幅回路(別例その2)の構成を示す図である。
この図に示されるように、増幅回路(別例その2)は、図12に示した増幅回路200aにおける電圧増幅器221、セレクター223、およびコンデンサーC0の代わりに、変調回路251、ゲートドライバー252、インダクターL1、およびコンデンサーC1を有する構成となっている。
変調回路251は、信号Ainを、当該信号Ainの電圧に応じたパルス幅を有する変調信号(パルス幅変調信号)に変換する。例えば、変調回路251は、信号Ainの電圧と三角波信号の電圧とを比較することにより、上記変調信号を出力する。
なお、変調回路251は、パルス幅変調信号ではなくパルス密度変調信号を、すなわち信号Ainの電圧に応じた密度の変調信号を出力しても良い。また、変調回路251は、ノードN2の電圧を帰還して、パルス幅またはパルス密度を補正しても良い。
ゲートドライバー252は、変調回路251から出力される変調信号に基づき、トランジスター231のゲート端子に信号Gt1を出力する一方、トランジスター232のゲート端子に、信号Gt1の論理レベルを反転した信号Gt2を出力する。これにより、変調信号にしたがってトランジスター231および232が排他的にオンオフして、トランジスター231および232のドレイン端子の接続点には、変調信号を増幅した増幅変調信号が現れる。
インダクターL1の一端は、トランジスター231および232のドレイン端子に接続され、インダクターL1の他端は、コンデンサーC1の一端およびノードN2に接続されている。コンデンサーC1の他端はグランドGndに接地されている。これにより、インダクターL1およびコンデンサーC1は、増幅変調信号を平滑化(復調)し、駆動信号COM−Aとして出力するローパスフィルターとして機能する。
増幅回路(別例その2)において、信号Ainの電圧が一定となる期間では、ローパスフィルターの出力点A13(インダクターL1の他端とコンデンサーC1の一端との接続点)には、信号Ainとほぼ同じ電圧が現れるが、ローパスフィルターでは、リップル成分を完全に除去することができず残存する場合がある。ただし、増幅回路(別例その2)を適用した駆動回路120aによれば、ノードN2には、スイッチ351または352のいずれかのオンにより、当該オンしたスイッチに対応する電圧がノードN2に印加されることになる。
なお、信号Ainの電圧が一定となる期間において、ローパスフィルターの出力点A13に現れるリップルが大きいと、当該出力点A13から電圧源に(または逆方向に)向かって流れる電流が無視できない場合がある。この場合、出力点A13とノードN2との間に、信号OEaがHレベルであればオフし、Lレベルであればオンするスイッチを設けても良い。
増幅回路(別例その2)では、駆動信号COM−Aを出力する増幅回路200aを例にとって説明したが、信号Binをインピーダンス変換して駆動信号COM−Bとして出力する増幅回路200bについても同様な構成となる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば次に述べるような各種の応用・変形が可能である。なお、次に述べる応用・変形の態様は、任意に選択された一または複数を適宜に組み合わせることもできる。
上述した実施形態では、回路基板50C、50Y、50M、および50Bの各々において、それぞれ駆動回路120aの各々には電圧Vmin-Aが共通に印加される一方で、駆動回路120bの各々には可変の電圧Vmin-Bが個別に印加される構成であった。この構成に限られず、駆動回路120aおよび駆動回路120bの各々において、駆動信号COM−AおよびCOM−Bの波形次第であるが、最低電圧として共通のVminを印加する構成としても良い。
上述した印刷装置では、印刷周期Taを期間T1およびT2に2分割するとともに、駆動信号COM−AおよびCOM−Bの2種類のうち、いずれかを選択して(または選択しないで)圧電素子Pztの一端に印加する構成(マルチコム)としたが、印刷周期Taの分割数は「2」に限られないし、また、駆動信号の数も「2」に限られない。
また、互いに異なる複数の台形波形を所定順に繰り返す1種類の駆動信号のなかから、印刷データSIに応じて1種以上の台形波形を抜き出して圧電素子Pztの一端に印加する構成(シングルコム)としても良い。
駆動回路120aおよび駆動回路120bが駆動する対象は、圧電素子Pztのような容量であるので、電圧Outが一定になった後において、トランジスター231および232がともにオフしても、当該電圧Outは一定に保持される。このため、信号Ain(Bin)の電圧が一定となる期間の全域にわたって、スイッチ351または352のいずれかをオンさせる必要はなく、当該期間の一部であっても良い。
上記説明では、液体吐出装置を印刷装置1として説明したが、液体を吐出して立体を造形する立体造形装置や、液体を吐出して布地を染める捺染装置などであっても良い。
また、駆動回路120aおよび120bの各々については、それぞれヘッドユニット3の回路基板50に搭載する構成としたが、それぞれメイン基板100に実装された構成として良い。
ただし、駆動回路120aおよび120bがメイン基板100に実装された構成では、大振幅の信号が長尺のフレキシブルフラットケーブル190を介してヘッドユニット3に供給する必要があるので、消費電力および耐ノイズ性で不利である。逆に言えば、駆動回路120aおよび120bがヘッドユニット3に搭載された構成では、大振幅の信号をフレキシブルフラットケーブル190に供給する必要がないので、消費電力および耐ノイズ性で有利である。
1…印刷装置(液体吐出装置)、3…ヘッドユニット、100…メイン基板、120a、120b…駆動回路、221…差動増幅器、223…セレクター、231、231…トランジスター、341…リニア増幅器、351、352…スイッチ、442…キャビティ、Ea…基準電源、Pzt…圧電素子、N…ノズル、C0…コンデンサー。

Claims (7)

  1. 所定の出力端から出力され、第1期間にわたって第1電圧で一定となるとともに、前記第1期間とは異なる第2期間にわたって前記第1電圧とは異なる第2電圧で一定となる駆動信号の駆動によって変位する圧電素子を含み、当該圧電素子の変位によって液体を吐出する吐出部と、
    前記駆動信号の元となる元駆動信号を増幅して、前記出力端に向けて供給する増幅回路と、
    前記第1電圧を、前記第1期間の一部または全部にわたって前記出力端に印加する定電圧出力回路と、
    を備え、
    前記圧電素子の前記第1電圧を含む単位電圧当たりの変位量は、前記第2電圧を含む単位電圧当たりの変位量よりも大きい
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記第1電圧は、
    前記駆動信号の電圧最低値である
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記元駆動信号の電圧を所定倍数で増幅し、前記第2期間の一部または全部にわたって前記出力端に印加するリニア増幅器を、
    備えることを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記増幅回路は、
    前記元駆動信号を、当該元駆動信号の電圧が変化する期間にわたって増幅し、前記出力端に供給する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の液体吐出装置。
  5. 前記増幅回路は、
    前記出力端と電源高位側電圧の給電点との間に接続されたハイサイドトランジスターと、
    前記出力端と電源低位側電圧の給電点との間に接続されたローサイドトランジスターと、
    前記元駆動信号の電圧と前記駆動信号に応じた電圧との差電圧を増幅した制御信号を出力する差動増幅器と、
    前記元駆動信号の電圧変化が上昇方向であれば、前記制御信号を前記ハイサイドトランジスターのゲート端子に供給し、
    前記元駆動信号の電圧変化が低下方向であれば、前記制御信号を前記ローサイドトランジスターのゲート端子に供給するセレクターと、
    を含む
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の液体吐出装置。
  6. 前記セレクターは、
    前記元駆動信号の電圧が一定であれば、トランジスターをオフさせる信号を、前記ハイサイドトランジスターおよび前記ローサイドトランジスターのゲート端子にそれぞれ供給する
    ことを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。
  7. 第1出力端から出力され、第1期間にわたって第1電圧で一定となり、第2期間にわたって第2電圧で一定となる第1駆動信号を出力する第1駆動回路と、
    第2出力端から出力され、前記第1期間にわたって前記第1電圧で一定となる第2駆動信号を出力する第2駆動回路と、
    前記第1駆動信号または前記第2駆動信号により液体を吐出する吐出部と、
    を有し、
    前記第1駆動回路は、
    前記第1駆動信号の元となる第1元駆動信号を増幅して、前記第1出力端に向けて供給する第1増幅回路と、
    前記第1電圧を、前記第1期間の一部または全部にわたって前記出力端に印加する第1定電圧出力回路と、
    を備え、
    前記第2駆動回路は、
    前記第2駆動信号の元となる第2元駆動信号を増幅して、前記第2出力端に向けて供給する第2増幅回路と、
    前記第1電圧を、前記第1期間の一部または全部にわたって前記出力端に印加する第2定電圧出力回路と、
    を備え、
    前記圧電素子の前記第1電圧を含む単位電圧当たりの変位量は、前記第2電圧を含む単位電圧当たりの変位量よりも大きい
    ことを特徴とする液体吐出装置。
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