JP2018051803A - 液体吐出装置、駆動回路および駆動方法 - Google Patents

液体吐出装置、駆動回路および駆動方法 Download PDF

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【課題】液体吐出装置の吐出部に供給する駆動信号の波形精度を改善する。【解決手段】駆動回路120aは、信号Ainを、ノードN12に印加される電圧からノードN11に印加される電圧までの範囲で増幅してノードN2から出力する単位回路200と、例えばN12に電圧VAが印加され、ノードN11に電圧VBが印加されている状態において、信号Ainが電圧(VA−α)以上であるか否かを比較する比較器300と、信号Ainが電圧(VA−α)以上であれば、ノードN11に印加される電圧VBを電圧VCに切り替える電圧選択器400と、を有する。【選択図】図11

Description

本発明は、液体吐出装置、駆動回路および駆動方法に関する。
インクを吐出して画像や文書を印刷するインクジェットプリンターには、圧電素子(例えばピエゾ素子)を用いたものが知られている。圧電素子は、ヘッドユニットにおいて複数のノズルのそれぞれに対応して設けられ、それぞれが駆動信号にしたがって駆動される。このような駆動により、ノズルから所定のタイミングで所定量のインク(液体)が吐出されて、ドットが形成される。圧電素子は、電気的にみればコンデンサーのような容量性負荷であるので、各ノズルの圧電素子を動作させるためには十分な電流を供給する必要がある。
このため、インクジェットプリンターでは、駆動信号の元となる元駆動信号を増幅回路で増幅し、駆動信号としてヘッドユニットに供給して、圧電素子を駆動する構成となっている。増幅回路としては、元駆動信号をAB級などで電流増幅する方式(リニア増幅、特許文献1参照)が挙げられる。ただし、リニア増幅では消費電力が大きく、エネルギー効率が悪いので、近年では、D級増幅についても提案されている(特許文献2参照)。D級増幅は、端的にいえば、元駆動信号をパルス変調するとともに、当該変調信号にしたがって電源電圧間において直列に挿入されたハイサイドトランジスターおよびローサイドトランジスターをスイッチングし、このスイッチングによる出力信号をローパスフィルターで濾波することで、元駆動信号を増幅する、というものである。
特開2009−190287号公報 特開2010−114711号公報
しかしながら、D級増幅方式では、リニア増幅方式と比較してエネルギー効率が高いものの、ローパスフィルターで消費される電力が無視できないので、消費電力を改善する点において改良の余地がある。
そこで、本発明のいくつかの態様の目的の一つは、消費電力を改善した液体吐出装置、駆動回路および駆動方法を提供することにある。
上記目的の一つを達成するために、本発明の一態様に係る液体吐出装置は、所定の出力端から出力される駆動信号に基づいて駆動される圧電素子を含み、当該圧電素子の駆動により液体を吐出する吐出部と、前記駆動信号の元となる元駆動信号を、第1ノードに印加される電圧から第2ノードに印加される電圧までの範囲で増幅して、前記出力端から出力する単位回路と、
前記元駆動信号の電圧が前記第2電圧を所定値分だけ低位側にシフトした電圧以上であるか否かを比較する比較器と、
前記第1ノードに第1電圧が印加され、前記第2ノードに、前記第1電圧よりも高位の第2電圧が印加されている状態において、前記元駆動信号の電圧が前記第2電圧を所定値分だけ低位側にシフトした電圧以上であれば、前記第2ノードに印加される電圧を、前記第2電圧から、当該第2電圧よりも高位の第3電圧に切り替える切替部と、を具備する。 上記一態様に係る液体吐出装置によれば、D級増幅方式のようなローパスフィルターが不要であるので、装置構成の肥大化を抑えることができる。
なお、上記一態様に係る液体吐出装置では、元駆動信号の電圧が上昇する場合を問題としたが、比較器は、前記元駆動信号の電圧が前記第1電圧を所定値分だけ高位側にシフトした電圧未満であるか否かを比較し、切替部は、第1ノードに第1電圧が印加され、第2ノードに第2電圧が印加されている状態において、元駆動信号の電圧が第1電圧を所定値分だけ高位側にシフトした電圧未満であれば、前記第1ノードに印加される電圧を、前記第1電圧よりも低位の電圧に切り替える構成として、元駆動信号の電圧が低下する場合に対処しても良い。
上記一態様に係る液体吐出装置において、前記比較器は、前記元駆動信号の電圧が前記第2電圧を所定値分だけ高位側にシフトした電圧以上であるか否かを比較し、前記切替部は、前記第1ノードに前記第1電圧が印加され、前記第2ノードに前記第3電圧が印加されている状態において、前記元駆動信号の電圧が前記第2電圧を所定値分だけ高位側にシフトした電圧以上であれば、前記第1ノードに印加される電圧を前記第1電圧から前記第2電圧に切り替える構成としても良い。
また、上記構成において、前記単位回路は、前記出力端と前記第1ノードとの間に接続されたローサイドトランジスターと、前記出力端と前記第2ノードとの間に接続されたハイサイドトランジスターと、前記元駆動信号の電圧と前記駆動信号に応じた電圧との差電圧を増幅した制御信号を出力する差動増幅器と、前記元駆動信号の電圧変化が上昇方向であって、かつ、前記電圧変化の大きさが閾値以上の第1の場合、前記制御信号を選択して、前記ハイサイドトランジスターのゲート端子に供給し、前記元駆動信号の電圧変化が低下方向であって、かつ、前記電圧変化の大きさが前記閾値以上の第2の場合、前記制御信号を選択して、前記ローサイドトランジスターのゲート端子に供給するセレクターと、を有しても良い。
前記セレクターは、前記第1の場合、前記ローサイドトランジスターをオフさせる第1オフ信号を、当該ローサイドトランジスターのゲート端子に供給し、前記第2の場合、前記ハイサイドトランジスターをオフさせる第2オフ信号を、当該ハイサイドトランジスターのゲート端子に供給しても良いし、前記元駆動信号の電圧変化の大きさが前記閾値未満の第3の場合、前記第1オフ信号を、前記ローサイドトランジスターのゲート端子に供給し、前記第2オフ信号を、前記ハイサイドトランジスターのゲート端子に供給しても良い。
上記一態様に係る液体吐出装置において、吐出部、単位回路、比較器、および切替器が可動式のキャリッジに搭載された構成としても良い。
なお、液体吐出装置としては、液体を吐出するものであれば良く、これには後述する印刷装置のほかに、立体造形装置(いわゆる3Dプリンター)、捺染装置なども含まれる。
また、本発明は、液体吐出装置に限られず、種々の態様で実現することが可能であり、例えば当該圧電素子のような容量性負荷を駆動する駆動回路や、駆動方法などとしても概念することが可能である。
印刷装置の概略構成を示す図である。 印刷装置のヘッドユニットにおけるノズルの配列等を示す図である。 ノズルの配列を拡大して示す図である。 ヘッドユニットにおける要部構成を示す断面図である。 印刷装置(その1)の電気的な構成を示すブロック図である。 駆動信号の波形等を説明するための図である。 選択制御部の構成を示す図である。 デコーダーのデコード内容を示す図である。 選択部の構成を示す図である。 選択部から圧電素子に供給される駆動信号を示す図である。 印刷装置に適用される駆動回路(その1)の構成を示す図である。 駆動回路(その1)の電圧範囲等を説明するための図である。 駆動回路(その1)における単位回路(その1)の構成を示す図である。 駆動回路(その1)の動作を説明するための図である。 印刷装置に適用される駆動回路(その2)の構成を示す図である。 印刷装置に適用される駆動回路(その3)の構成を示す図である。 駆動回路(その3)における単位回路(その2)の構成を示す図である。 印刷装置(その2)の電気的な構成を示すブロック図である。 印刷装置に適用される駆動回路(その4)の構成を示す図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について、印刷装置を例にとって説明する。
図1は、印刷装置の概略構成を示す斜視図である。
この図に示される印刷装置は、液体の一例であるインクを吐出することによって、紙などの媒体Pにインクドット群を形成し、これにより、画像(文字や図形等などを含む)を印刷する液体吐出装置の一種である。
図1に示されるように、印刷装置1は、キャリッジ20を、主走査方向(X方向)に移動(往復動)させる移動機構6を備える。
移動機構6は、キャリッジ20を移動させるキャリッジモーター61と、両端が固定されたキャリッジガイド軸62と、キャリッジガイド軸62とほぼ平行に延在し、キャリッジモーター61により駆動されるタイミングベルト63と、を有している。
キャリッジ20は、キャリッジガイド軸62に往復動自在に支持されるとともに、タイミングベルト63の一部に固定されている。そのため、キャリッジモーター61によりタイミングベルト63を正逆走行させると、キャリッジ20がキャリッジガイド軸62に案内されて往復動する。
キャリッジ20には、印刷ヘッド22が搭載されている。この印刷ヘッド22は、媒体Pと対向する部分に、インクを個別にZ方向に吐出する複数のノズルを有する。なお、印刷ヘッド22は、カラー印刷のために、概略的に4個のブロックに分かれている。4個のブロックの各々は、それぞれブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、およびイエロー(Y)のインクを吐出する。
なお、キャリッジ20には、フレキシブルフラットケーブル190を介してメイン基板(この図では省略)から各種の制御信号等が供給される構成となっている。
印刷装置1は、媒体Pを、プラテン80上で搬送させる搬送機構8を備える。搬送機構8は、駆動源である搬送モーター81と、搬送モーター81により回転し、媒体Pを副走査方向(Y方向)に搬送する搬送ローラー82と、を備える。
このような構成において、キャリッジ20の主走査に合わせて印刷ヘッド22のノズルから印刷データに応じてインクを吐出させるとともに、媒体Pを搬送機構8によって搬送する動作を繰り返すことで、媒体Pの表面に画像が形成される。
なお、本実施形態において主走査は、キャリッジ20を移動させることで実行されるが、媒体Pを移動させることで実行しても良く、キャリッジ20と媒体Pとの双方を移動させても良い。要は、媒体Pとキャリッジ20(印刷ヘッド22)とが相対的に移動する構成であれば良い。
図2は、印刷ヘッド22におけるインクの吐出面を媒体Pからみた場合の構成を示す図である。この図に示されるように、印刷ヘッド22は、4個のヘッドユニット3を有する。4個のヘッドユニット3の各々は、それぞれブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、およびイエロー(Y)に対応し、主走査方向であるX方向に沿って配列する。
図3は、1個のヘッドユニット3におけるノズルの配列を示す図である。
この図に示されるように、1個のヘッドユニット3では、複数のノズルNが2列で配列する。ここで、説明の便宜上、この2列をそれぞれノズル列NaおよびNbとする。
ノズル列NaおよびNbでは、それぞれ複数のノズルNが、副走査方向であるY方向に沿ってピッチP1で配列する。また、ノズル列NaおよびNb同士は、X方向にピッチP2だけ離間する。ノズル列Naに属するノズルNとノズル列Nbに属するノズルNとは、Y方向に、ピッチP1の半分だけシフトした関係となっている。
このようにノズルNを、ノズル列NaおよびNbの2列で、Y方向にピッチP1の半分だけシフトして配置させることにより、Y方向の解像度を、1列の場合と比較して実質的に倍に高めることができる。
なお、1個のヘッドユニット3におけるノズルNの個数を便宜的にm(mは2以上の整数)とする。
ヘッドユニット3は、後述するように、m個のノズルNと、これらm個のノズルNの各々に対応して設けられる圧電素子とを含むアクチュエーター基板に、各種の素子が実装された回路基板が接続された構成である。そこで説明の便宜のために、アクチュエーター基板の構造について説明する。
なお、本説明において、接続とは、2以上の要素間の直接的および間接的な結合を意味し、当該2つ以上の要素間に、1または2以上の中間要素が存在することも含む。上述の例でいえば、回路基板がアクチュエーター基板に例えばFPC(Flexible Printed Circuits)を介して接続される。
図4は、アクチュエーター基板の構造を示す断面図である。詳細には図3におけるg−g線で破断した場合の断面を示す図である。
図4に示されるように、アクチュエーター基板40は、流路基板42のうち、Z方向の負側の面上に圧力室基板44と振動板46とが設けられる一方、Z方向の正側の面上にノズル板41が設置された構造体である。
アクチュエーター基板40の各要素は、概略的にはY方向に長尺な略平板状の部材であり、例えば接着剤等により互いに固定される。また、流路基板42および圧力室基板44は、例えばシリコンの単結晶基板で形成される。
ノズルNは、ノズル板41に形成される。ノズル列Naに属するノズルに対応する構造と、ノズル列Nbに属するノズルに対応する構造とは、Y方向にピッチP1の半分だけシフトした関係にあるが、それ以外では、略対称に形成されるので、以下においてはノズル列Naに着目してアクチュエーター基板40の構造を説明することにする。
流路基板42は、インクの流路を形成する平板材であり、開口部422と供給流路424と連通流路426とが形成される。供給流路424および連通流路426は、ノズル毎に形成され、開口部422は、複数のノズルにわたって連続するように形成されるとともに、対応する色のインクが供給される構造となっている。この開口部422は、液体貯留室Srとして機能し、当該液体貯留室Srの底面は、例えばノズル板41によって構成される。具体的には、流路基板42における開口部422と各供給流路424と連通流路426とを閉塞するように流路基板42の底面に固定される。
圧力室基板44のうち流路基板42とは反対側の表面に振動板46が設置される。振動板46は、弾性的に振動可能な平板状の部材であり、例えば酸化シリコン等の弾性材料で形成された弾性膜と、酸化ジルコニウム等の絶縁材料で形成された絶縁膜との積層で構成される。振動板46と流路基板42とは、圧力室基板44の各開口部422の内側で互い間隔をあけて対向する。各開口部422の内側で流路基板42と振動板46とに挟まれた空間は、インクに圧力を付与するキャビティ442として機能する。各キャビティ442は、流路基板42の連通流路426を介してノズルNに連通する。
振動板46のうち圧力室基板44とは反対側の表面には、ノズルN(キャビティ442)毎に圧電素子Pztが形成される。
圧電素子Pztは、振動板46の面上に形成された複数の圧電素子Pztにわたって共通の駆動電極72と、当該駆動電極72の面上に形成された圧電体74と、当該圧電体74の面上に圧電素子Pzt毎に形成された個別の駆動電極76とを包含する。このような構成において、駆動電極72および76によって圧電体74を挟んで対向する領域が圧電素子Pztとして機能する。
圧電体74は、例えば加熱処理(焼成)を含む工程で形成される。具体的には、複数の駆動電極72が形成された振動板46の表面に塗布された圧電材料を、焼成炉内での加熱処理により焼成してから圧電素子Pzt毎に成形(例えばプラズマを利用したミーリング)することで圧電体74が形成される。
なお、ノズル列Nbに対応する圧電素子Pztも同様に、駆動電極72と、圧電体74と、駆動電極76とを包含した構成である。
また、この例では、圧電体74に対し、共通の駆動電極72を下層とし、個別の駆動電極76を上層としたが、逆に駆動電極72を上層とし、駆動電極76を下層とする構成としても良い。
圧電素子Pztの一端である駆動電極76には、吐出すべきインク量に応じた駆動信号の電圧Voutが回路基板から個別に印加される一方、圧電素子Pztの他端である駆動電極72には、電圧VBSの保持信号が共通に印加される。
このため、圧電素子Pztは、駆動電極72および76に印加された電圧に応じて、上または下方向に変位する。詳細には、駆動電極76を介して印加される駆動信号の電圧Voutが低くなると、圧電素子Pztにおける中央部分が両端部分に対して上方向に撓む一方、当該電圧Voutが高くなると、下方向に撓む構成となっている。
ここで、上方向に撓めば、キャビティ442の内部容積が拡大(圧力が減少)するので、インクが液体貯留室Srから引き込まれる一方、下方向に撓めば、キャビティ442の内部容積が縮小(圧力が増加)するので、縮小の程度によっては、インク滴がノズルNから吐出される。このように、圧電素子Pztに適切な駆動信号が印加されると、当該圧電素子Pztの変位によって、インクがノズルNから吐出される。このため、少なくとも圧電素子Pzt、キャビティ442、およびノズルNによってインクを吐出する吐出部が構成されることになる。
次に、印刷装置1の電気的な構成について説明する。
図5は、印刷装置1の電気的な構成を示すブロック図である。
この図に示されるように、印刷装置1は、メイン基板100にフレキシブルフラットケーブル190を介してヘッドユニット3が接続された構成となっている。ヘッドユニット3は、アクチュエーター基板40と、回路基板50とに大別される。
なお、印刷装置1では、4個のヘッドユニット3が設けられ、メイン基板100が、4個のヘッドユニット3をそれぞれ独立に制御する。4個のヘッドユニット3では、吐出するインクの色以外において異なることがないので、以下においては便宜的に1個のヘッドユニット3について代表して説明することにする。
図5に示されるように、メイン基板100は、制御部110およびオフセット電圧生成回路130を含む。
このうち、制御部110は、CPUや、RAM、ROMなどを有する一種のマイクロコンピューターであり、印刷対象となる画像データがホストコンピューター等から供給されたときに、所定のプログラムを実行して各部を制御するための各種の信号等をそれぞれ出力する。
具体的には、第1に、制御部110は、データdAおよびdBと、信号OEa、OCa、OEbおよびOCbとを、それぞれ回路基板50に供給する。
ここで、データdAは、駆動信号COM−Aを規定するデジタルのデータである。信号OEaおよびOCaの各々は、それぞれデータdAで規定される駆動信号COM−Aの波形の電圧変化に応じた論理レベルとなる信号であり、詳細については後述する。
データdBは、駆動信号COM−Bを規定するデジタルのデータである。信号OEbおよびOCbの各々は、それぞれ、データdBで規定される駆動信号COM−Bの波形の電圧変化に応じた論理レベルとなる信号であり、詳細については後述する。
第2に、制御部110は、移動機構6および搬送機構8に対する制御に同期して、ヘッドユニット3に各種の制御信号Ctrを供給する。なお、制御信号Ctrには、ノズルNから吐出させるインクの量を規定する印刷データSI、当該印刷データの転送に用いるクロック信号Sck、印刷周期等を規定する制御信号LAT、CHが含まれる。
なお、制御部110は、移動機構6および搬送機構8を制御するが、このような構成については既知であるので説明を省略する。
また、オフセット電圧生成回路130は、電圧VBSの保持信号を生成する。電圧VBSの保持信号は、フレキシブルフラットケーブル190および回路基板50を介して、アクチュエーター基板40における複数の圧電素子Pztの他端にわたって共通に印加される。電圧VBSの保持信号は、複数の圧電素子Pztの他端を、それぞれ一定の状態に保つためのものである。
一方、ヘッドユニット3において回路基板50は、駆動回路120aおよび120bと、選択制御部510と、圧電素子Pztに一対一に対応した選択部520と、を有する。
駆動回路120aは、データdAをアナログ信号に変換し、当該アナログ信号を、信号OEa、OCaを用いて例えば電圧10倍に増幅し、駆動能力を高めて(低インピーダンスに変換して)駆動信号COM−Aとして出力する。
同様に、駆動回路120bは、データdBをアナログ信号に変換し、当該アナログ信号を、信号OEb、OCbを用いて例えば電圧10倍に増幅して駆動信号COM−Bとして出力する。
なお、詳細については後述するが、便宜的にデータdAをアナログに変換した信号をainと表記し、データdBをアナログに変換した信号をbinと表記する。また、駆動信号COM−A(ain)およびCOM−B(bin)については、それぞれ後述するように台形波形である。
選択制御部510は、選択部520の各々における選択をそれぞれ制御する。
詳細には、選択制御部510は、制御部110からクロック信号に同期して供給される印刷データを、ヘッドユニット3のノズル(圧電素子Pzt)の数個分、一旦蓄積するとともに、各選択部520に対し、印刷データにしたがって駆動信号COM−A、COM−Bの選択を、タイミング信号で規定される印刷周期の開始タイミングで指示する。
各選択部520は、選択制御部510による指示にしたがって、駆動信号COM−A、COM−Bのいずれかを選択し(または、いずれも選択せずに)、電圧Voutの駆動信号として、対応する圧電素子Pztの一端に印加する。
一方、ヘッドユニット3におけるアクチュエーター基板40は、図4で説明したように、ノズルN毎に圧電素子Pztが1個ずつ設けられる。圧電素子Pztの各々における他端は共通接続されて、当該他端にはオフセット電圧生成回路130による電圧VBSが印加される。
なお、ヘッドユニット3では、アクチュエーター基板40に回路基板50が接続されるとともに、当該回路基板50に、駆動回路120a、120b、選択制御部510、および、複数の選択部520を構成する素子が、それぞれ実装された構成である。
本実施形態において、1つのドットについては、1つのノズルNからインクを最多で2回吐出させることで、大ドット、中ドット、小ドットおよび非記録の4階調を表現させる。この4階調を表現するために、本実施形態では、2種類の駆動信号COM−A、COM−Bを用意するとともに、各々の1周期をそれぞれ前半と後半とに分けている。そして、1周期のうち、前半および後半の各々において駆動信号COM−A、COM−Bを、表現すべき階調に応じた選択して(または選択しないで)、圧電素子Pztに供給する構成となっている。
そこで先に、駆動信号COM−A、COM−Bについて説明し、この後、駆動信号COM−A、COM−Bを選択するための選択制御部510および選択部520の詳細な構成について説明する。
図6は、駆動信号COM−A、COM−Bの波形等を示す図である。
図に示されるように、駆動信号COM−Aは、印刷周期Taのうち、制御信号LATが出力されて(立ち上がって)から制御信号CHが出力されるまでの期間T1に配置された台形波形Adp1と、印刷周期Taのうち、制御信号CHが出力されてから次の制御信号LATが出力されるまでの期間T2に配置された台形波形Adp2とを繰り返す波形となっている。
本実施形態において台形波形Adp1、Adp2とは、互いにほぼ同一の波形であり、仮にそれぞれが圧電素子Pztの一端である駆動電極76に供給されたとしたならば、当該圧電素子Pztに対応するノズルNから所定量、具体的には中程度の量のインクをそれぞれ吐出させる波形である。
駆動信号COM−Bは、期間T1に配置された台形波形Bdp1と、期間T2に配置された台形波形Bdp2とを繰り返す波形となっている。本実施形態において台形波形Bdp1、Bdp2とは、互いに異なる波形である。このうち、台形波形Bdp1は、ノズルN付近のインクを微振動させてインクの粘度の増大を防止するための波形である。このため、仮に台形波形Bdp1が圧電素子Pztの一端に供給されたとしても、当該圧電素子Pztに対応するノズルNからインク滴が吐出されない。また、台形波形Bdp2は、台形波形Adp1(Adp2)とは異なる波形となっている。仮に台形波形Bdp2が圧電素子Pztの一端に供給されたとしたならば、当該圧電素子Pztに対応するノズルNから上記所定量よりも少ない量のインクを吐出させる波形である。
なお、台形波形Adp1およびAdp2の最高電圧をVmaxと表記し、最低電圧をVminと表記している。また、台形波形Adp1、Adp2、Bdp1、およびBdp2における各開始タイミングでの電圧と、各終了タイミングでの電圧とは、いずれも電圧Vcenで共通である。すなわち、台形波形Adp1、Adp2、Bdp1、およびBdp2の各々は、それぞれ電圧Vcenで開始し、電圧Vcenで終了する波形となっている。
駆動回路120a(120b)は、データdA(dB)をアナログに変換した信号ain(bin)を電圧増幅し、インピーダンス変換して駆動信号COM−A(COM−B)として出力するものである。このため、駆動信号COM−A(COM−B)電圧波形は、多少の誤差を伴うものの、増幅前のアナログの信号ain(bin)の電圧波形をそれぞれ10倍とした相似形の関係にある。
制御部110は、駆動信号COM−A(信号ain)の台形波形に応じて、次のような論理レベルとなる信号OEaおよびOCaの各々を駆動回路120aにそれぞれ供給する。詳細には、第1に、制御部110は、信号OEaを、駆動信号COM−Aについて電圧を低下させる期間と電圧を上昇させる期間とにわたってLレベルとし、それ以外の駆動信号COM−Aの電圧を一定とさせる期間にわたってHレベルとする。第2に、制御部110は、信号OCaを、駆動信号COM−Aの電圧を上昇させる期間にわたってLレベルとし、それ以外の期間にわたってHレベルとする。
これにより、駆動信号COM−Aの台形波形において電圧が一定となる期間では、信号OEaがHレベルとなり、電圧が変化する期間では、信号OEaがLレベルとなる。さらに、駆動信号COM−Aの電圧が変化する期間(すなわち信号OEaがLレベルとなる期間)のうち、電圧が低下する期間では信号OCaがHレベルとなり、電圧が上昇する期間では信号OCaがLレベルとなる。
同様に、制御部110は、駆動信号COM−B(信号bin)の台形波形に応じて、次のような論理レベルとなる信号OEbおよびOCbの各々を駆動回路120bにそれぞれ供給する。詳細には、第1に、制御部110は、信号OEbを、駆動信号COM−B(信号bin)について電圧を低下させる期間と電圧を上昇させる期間とにわたってLレベルとし、それ以外の駆動信号COM−Bの電圧を一定とさせる期間にわたってHレベルとする。第2に、制御部110は、信号OCbを、駆動信号COM−Bの電圧を上昇させる期間にわたってLレベルとし、それ以外の期間にわたってHレベルとする。
これにより、駆動信号COM−Bの台形波形において電圧が一定となる期間では、信号OEbがHレベルとなり、電圧が変化する期間では、信号OEbがLレベルとなる。さらに、駆動信号COM−Bの電圧が変化する期間(すなわち信号OEbがLレベルとなる期間)のうち、電圧が低下する期間では信号OCbがHレベルとなり、電圧が上昇する期間では信号OCbがLレベルとなる。
図7は、図5における選択制御部510の構成を示す図である。
この図に示されるように、選択制御部510には、クロック信号Sck、印刷データSI、制御信号LATおよびCHが供給される。選択制御部510では、シフトレジスタ(S/R)512とラッチ回路514とデコーダー516との組が、圧電素子Pzt(ノズルN)のそれぞれに対応して設けられている。
印刷データSIは、印刷周期Taにわたって、着目しているヘッドユニット3において、すべてのノズルNによって形成すべきドットを規定するデータである。本実施形態では、非記録、小ドット、中ドットおよび大ドットの4階調を表現するために、ノズル1個分の印刷データは、上位ビット(MSB)および下位ビット(LSB)の2ビットで構成される。
印刷データSIは、クロック信号Sckに同期してノズルN(圧電素子Pzt)毎に、媒体Pの搬送に合わせて制御部110から供給される。当該印刷データSIを、ノズルNに対応して2ビット分、一旦保持するための構成がシフトレジスタ512である。
詳細には、m個の圧電素子Pzt(ノズル)の各々に対応した計m段のシフトレジスタ512が縦続接続されるとともに、図において左端に位置する1段のシフトレジスタ512に供給された印刷データSIが、クロック信号Sckにしたがって順次後段(下流側)に転送される構成となっている。
なお、図では、シフトレジスタ512を区別するために、印刷データSIが供給される上流側から順番に1段、2段、…、m段と表記している。
ラッチ回路514は、シフトレジスタ512で保持された印刷データSIを制御信号LATの立ち上がりでラッチする。
デコーダー516は、ラッチ回路514によってラッチされた2ビットの印刷データSIをデコードして、制御信号LATと制御信号CHとで規定される期間T1、T2ごとに、選択信号Sa、Sbを出力して、選択部520での選択を規定する。
図8は、デコーダー516におけるデコード内容を示す図である。
この図において、ラッチされた2ビットの印刷データSIについては(MSB、LSB)と表記している。デコーダー516は、例えばラッチされた印刷データSIが(0、1)であれば、選択信号Sa、Sbの論理レベルを、期間T1ではそれぞれH、Lレベルで、期間T2ではそれぞれL、Hレベルで、出力するということを意味している。
なお、選択信号Sa、Sbの論理レベルについては、クロック信号Sck、印刷データSI、制御信号LATおよびCHの論理レベルよりも、レベルシフター(図示省略)によって、高振幅論理にレベルシフトされる。
図9は、図5における選択部520の構成を示す図である。
この図に示されるように、選択部520は、インバーター(NOT回路)522aおよび522bと、トランスファーゲート524aおよび524bとを有する。
デコーダー516からの選択信号Saは、トランスファーゲート524aにおいて丸印が付されていない正制御端に供給される一方で、インバーター522aによって論理反転されて、トランスファーゲート524aにおいて丸印が付された負制御端に供給される。同様に、選択信号Sbは、トランスファーゲート524bの正制御端に供給される一方で、インバーター522bによって論理反転されて、トランスファーゲート524bの負制御端に供給される。
トランスファーゲート524aの入力端には、駆動信号COM−Aが供給され、トランスファーゲート524bの入力端には、駆動信号COM−Bが供給される。トランスファーゲート524aおよび524bの出力端同士は、共通接続されるとともに、対応する圧電素子Pztの一端に接続される。
トランスファーゲート524aは、選択信号SaがHレベルであれば、入力端および出力端の間を導通(オン)させ、選択信号SaがLレベルであれば、入力端と出力端との間を非導通(オフ)させる。トランスファーゲート524bについても同様に選択信号Sbに応じて、入力端および出力端の間をオンオフさせる。
図6に示されるように、印刷データSIは、ノズル毎に、クロック信号Sckに同期して供給されて、ノズルに対応するシフトレジスタ512において順次転送される。そして、クロック信号Sckの供給が停止すると、シフトレジスタ512のそれぞれには、各ノズルに対応した印刷データSIが保持された状態になる。
ここで、制御信号LATが立ち上がると、ラッチ回路514のそれぞれは、シフトレジスタ512に保持された印刷データSIを一斉にラッチする。図6において、L1、L2、…、Lm内の数字は、1段、2段、…、m段のシフトレジスタ512に対応するラッチ回路514によってラッチされた印刷データSIを示している。
デコーダー516は、ラッチされた印刷データSIで規定されるドットのサイズに応じて、期間T1、T2のそれぞれにおいて、選択信号Sa、Saの論理レベルを図8に示されるような内容で出力する。
すなわち、第1に、デコーダー516は、当該印刷データSIが(1、1)であって、大ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa、Sbを、期間T1においてH、Lレベルとし、期間T2においてもH、Lレベルとする。第2に、デコーダー516は、当該印刷データSIが(0、1)であって、中ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa、Sbを、期間T1においてH、Lレベルとし、期間T2においてL、Hレベルとする。第3に、デコーダー516は、当該印刷データSIが(1、0)であって、小ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa、Sbを、期間T1においてL、Lレベルとし、期間T2においてL、Hレベルとする。第4に、デコーダー516は、当該印刷データSIが(0、0)であって、非記録を規定する場合、選択信号Sa、Sbを、期間T1においてL、Hレベルとし、期間T2においてL、Lレベルとする。
図10は、印刷データSIに応じて選択されて、圧電素子Pztの一端に供給される駆動信号の電圧波形を示す図である。
印刷データSIが(1、1)であるとき、選択信号Sa、Sbは、期間T1においてH、Lレベルとなるので、トランスファーゲート524aがオンし、トランスファーゲート524bがオフする。このため、期間T1において駆動信号COM−Aの台形波形Adp1が選択される。選択信号Sa、Sbは期間T2においてもH、Lレベルとなるので、選択部520は、駆動信号COM−Aの台形波形Adp2を選択する。
このように期間T1において台形波形Adp1が選択され、期間T2において台形波形Adp2が選択されて、駆動信号として圧電素子Pztの一端に供給されると、当該圧電素子Pztに対応したノズルNから、中程度の量のインクが2回にわけて吐出される。このため、媒体Pにはそれぞれのインクが着弾し合体して、結果的に、印刷データSIで規定される通りの大ドットが形成されることになる。
印刷データSIが(0、1)であるとき、選択信号Sa、Sbは、期間T1においてH、Lレベルとなるので、トランスファーゲート524aがオンし、トランスファーゲート524bはオフする。このため、期間T1において駆動信号COM−Aの台形波形Adp1が選択される。次に、選択信号Sa、Sbは期間T2においてL、Hレベルとなるので、駆動信号COM−Bの台形波形Bdp2が選択される。
したがって、ノズルから、中程度および小程度の量のインクが2回にわけて吐出される。このため、媒体Pには、それぞれのインクが着弾して合体して、結果的に、印刷データSIで規定された通りの中ドットが形成されることになる。
印刷データSIが(1、0)であるとき、選択信号Sa、Sbは、期間T1においてともにLレベルとなるので、トランスファーゲート524a、524bがオフする。このため、期間T1において台形波形Adp1、Bdp1のいずれも選択されない。トランスファーゲート524a、524bがともにオフする場合、当該トランスファーゲート524a、524bの出力端同士の接続点から圧電素子Pztの一端までの経路は、電気的にどの部分にも接続されないハイ・インピーダンス状態になる。ただし、圧電素子Pztの両端では、自己が有する容量性によって、トランスファーゲートがオフする直前の電圧(Vcen−VBS)が保持される。
次に、選択信号Sa、Sbは期間T2においてL、Hレベルとなるので、駆動信号COM−Bの台形波形Bdp2が選択される。このため、ノズルNから、期間T2においてのみ小程度の量のインクが吐出されるので、媒体Pには、印刷データSIで規定された通りの小ドットが形成されることになる。
印刷データSIが(0、0)であるとき、選択信号Sa、Sbは、期間T1においてL、Hレベルとなるので、トランスファーゲート524aがオフし、トランスファーゲート524bがオンする。このため、期間T1において駆動信号COM−Bの台形波形Bdp1が選択される。次に、選択信号Sa、Sbは期間T2においてともにLレベルとなるので、台形波形Adp2、Bdp2のいずれも選択されない。
このため、期間T1においてノズルN付近のインクが微振動するのみであり、インクは吐出されないので、結果的に、ドットが形成されない、すなわち、印刷データSIで規定された通りの非記録になる。
このように、選択部520は、選択制御部510による指示にしたがって駆動信号COM−A、COM−Bを選択し(または選択しないで)、圧電素子Pztの一端に印加する。このため、各圧電素子Pztは、印刷データSIで規定されるドットのサイズに応じて駆動されることになる。
なお、図6に示した駆動信号COM−A、COM−Bはあくまでも一例である。実際には、媒体Pの性質や搬送速度などに応じて、予め用意された様々な波形の組み合わせが用いられる。
また、ここでは、圧電素子Pztが、電圧の低下に伴って上方向に撓む例で説明したが、駆動電極72、76に印加する電圧を逆転させると、圧電素子Pztは、電圧の低下に伴って下向に撓むことになる。このため、圧電素子Pztが、電圧の低下に伴って下方向に撓む構成では、図に例示した駆動信号COM−A、COM−Bが、電圧Vcenを基準に反転した波形となる。
次に、回路基板50における駆動回路120a、120bについて、駆動信号COM−Aを出力する側の駆動回路120aを例にとって説明する。
なお、駆動回路120a、120bには、いくつかの態様が存在するので、印刷装置と同様に区別するために、駆動回路(その1)、駆動回路(その2)というように符号の代わりに括弧書を付与する場合がある。
まず、駆動回路(その1)について、駆動信号COM−Aを出力する駆動回路120aを例にとって説明する。
図11は、駆動回路(その1)の構成を示す図である。この図に示されるように、駆動信号(その1)は、D/A変換器(DAC、Digital to Analog Converter)122、電圧増幅器124、単位回路200、比較器300、および電圧選択器400を含む。
このうち、DAC122は、デジタルのデータdAをアナログで小振幅の信号ainに変換し、電圧増幅器124は、当該信号ainの電圧を10倍に増幅して大振幅の信号Ainとして出力する。
なお、インピーダンス変換は、後述する単位回路200の機能であるので、電圧増幅器124には、信号Ainを高インピーダンスで出力すれば足りる。
比較器300は、信号ainが電圧V、V、Vを基準にして定められる電圧範囲に対して、どの電圧範囲に含まれるかを判別して、当該判別の結果に応じて、選択信号Sa、Sb、Sc、およびSdを出力する。
そこでまず、電圧V、V、Vについて説明する。
図12は、電圧V、V、およびVのほか、電圧Vを説明するための図である。
この図に示されるように、電圧V、V、V、およびVの各々は、それぞれ順番に10.5V、21.0V、31.5V、および42.0Vとなるように生成される。
ただし、これらの電圧V、V、V、およびVの各々については、例えば図示省略した主電源回路によって生成されるので、誤差を持つ、または、変動する場合がある。
なお、電圧V、V、V、およびVを基準として次のような電圧範囲が規定される。詳細には、電圧ゼロのグランドGnd以上電圧V未満の範囲が第1範囲として規定され、電圧V以上電圧V未満の範囲が第2範囲として規定され、電圧V以上電圧V未満の範囲が第3範囲として規定され、電圧V以上電圧V未満の範囲が第4範囲として規定されている。
一方、第1範囲乃至第4範囲とは別に、次のような電圧範囲も規定されて、当該電圧範囲に応じて選択信号Sa、Sb、ScおよびSdの各論理レベルがそれぞれ決定される。
詳細には、比較器300は、選択信号Saについては、信号ainの電圧VinがグランドGnd以上(V+α)未満の範囲であれば、Hレベルとし、それ以外の範囲であればLレベルとする。
また、比較器300は、選択信号Sbについては、電圧Vinが(V−α)以上(V+α)未満の範囲であればHレベルとし、それ以外の範囲であればLレベルとする。
同様に、比較器300は、選択信号Scについては、電圧Vinが(V−α)以上(V+α)未満の範囲であればHレベルとし、それ以外の範囲であればLレベルとする。
比較器300は、選択信号Sdについては、電圧Vinが(V−α)以上V未満の範囲であればHレベルとし、それ以外の範囲であればLレベルとする。
このため、選択信号SaおよびSbがHレベルとなる電圧Vinの範囲は、電圧Vに対して±αの領域でオーバーラップすることになる。同様に、選択信号SbおよびScがHレベルとなる電圧Vinの範囲は、電圧Vに対して±αの領域でオーバーラップし、選択信号ScおよびSdがHレベルとなる電圧Vinの範囲は、電圧Vに対して±αの領域でオーバーラップすることになる。
なお、例えば電圧Vが第1電圧に相当し、電圧Vが第2電圧に相当し、電圧Vが第3電圧に相当する。また、αが、第1電圧または第2電圧に対して低位および高位側のシフト分に相当する。
説明を図11に戻すと、電圧選択器400は、スイッチS−AHおよびS−ALの組と、スイッチS−BHおよびS−BLの組と、スイッチS−CHおよびS−CLの組と、スイッチS−DHおよびS−DLの組と、を含む。
このうち、スイッチS−AHおよびS−ALは、選択信号SaがHレベルのときにそれぞれオンするものであり、スイッチS−AHの一端はダイオードd1aを介して電圧Vの給電点に接続され、スイッチS−ALの一端は電圧ゼロのグランドGndに接地されている。スイッチS−BHおよびS−BLは、選択信号SbがHレベルのときにそれぞれオンするものであり、スイッチS−BHの一端はダイオードd1bを介して電圧Vの給電点に接続され、スイッチS−BLの一端はダイオードd2bを介して電圧Vの給電点に接続されている。スイッチS−CHおよびS−CLは、選択信号ScがHレベルのときにそれぞれオンするものであり、スイッチS−CHの一端はダイオードd1cを介して電圧Vの給電点に接続され、スイッチS−CLの一端はダイオードd2cを介して電圧Vの給電点に接続されている。スイッチS−DHおよびS−DLは、選択信号SdがHレベルのときにそれぞれオンするものであり、スイッチS−DHの一端は電圧Vの給電点に接続され、スイッチS−CLの一端はダイオードd2dを介して電圧Vの給電点に接続されている。
スイッチS−AH、S−BH、S−CH、およびS−DHの他端は、共通接続されるとともに、これらのスイッチのうち、1または2のスイッチのオンによって決定された電圧が単位回路200の電源の高位側電圧Vとして給電される。なお、単位回路200において、電源の高位側電圧Vの給電点をノードN11(第2ノード)と表記している。
同様にスイッチS−AL、S−BL、S−CL、およびS−DLの他端は、共通接続されるとともに、これらのスイッチのうち、1または2のオンによって決定された電圧が単位回路200に電源の低位側電圧Vとして給電される。なお、単位回路200において、電源の低位側電圧Vの給電点をノードN12(第1ノード)と表記している。
次に、単位回路200について説明する。なお、単位回路200についても、いくつかの態様が存在するので、区別するために駆動回路(その1)に適用される単位回路200を、単位回路(その1)と表記し、他の単位回路を例えば単位回路(その2)というように符号の代わりに括弧書を付与して表記する場合がある。
図13は、単位回路(その1)の構成を示す図である。
この図に示されるように、単位回路(その1)は、差動増幅器221と、セレクター223と、トランジスター対と、コンデンサーC0とを含む。
差動増幅器221にあっては、負入力端(−)に信号Ainが供給される一方、正入力端(+)には出力である駆動信号COM−Aが帰還されている。このため、差動増幅器221は、正入力端(+)の電圧から負入力端(−)の電圧を減算した差電圧、つまり、出力である駆動信号COM−Aの電圧から、入力である大振幅の信号Ainの電圧を減算した差電圧を増幅して出力することになる。
なお、駆動信号を降圧して帰還する一方、元駆動信号を電圧増幅して駆動信号として出力する場合もあるので、駆動信号に基づく信号が差動増幅器221に帰還される、と言っても良い。
セレクター223は、信号OEaがLレベルであって、かつ、信号OCaがLレベルであれば、信号Gt1として差動増幅器221の出力信号を選択して、トランジスター231のゲート端子に供給するとともに、信号Gt2としてLレベルを選択し、トランジスター232のゲート端子に供給する。
一方、セレクター223は、信号OEaがLレベルであって、かつ、信号OCaがHレベルであれば、信号Gt1としてHレベルを選択し、トランジスター231のゲート端子に供給するとともに、信号Gt2として差動増幅器221の出力信号を選択し、トランジスター232のゲート端子に供給する。
なお、セレクター223は、信号OEaがHレベルであれば、信号OCaの論理レベルとは無関係に、信号Gt1としてHレベルをトランジスター231のゲート端子に供給し、信号Gt2としてLレベルをトランジスター232のゲート端子に供給する。
換言すれば、セレクター223は、第1に、駆動信号COM−A(信号Ain)の電圧上昇期間であれば、トランジスター231のゲート端子に差動増幅器221の出力信号を供給し、トランジスター232のゲート端子に当該トランジスター232がオフする信号を供給し、第2に、駆動信号COM−Aの電圧下降期間であれば、トランジスター231のゲート端子に当該トランジスター231がオフする信号を供給し、トランジスター232のゲート端子に差動増幅器221の出力信号を供給し、第3に、駆動信号COM−Aの電圧平坦期間であれば、トランジスター231のゲート端子に、当該トランジスター231がオフする信号を供給し、トランジスター232のゲート端子に、当該トランジスター232がオフする信号を供給する。
トランジスター対は、トランジスター231および232によって構成される。このうち、高位側のトランジスター231(ハイサイドトランジスター)は、例えばPチャネル型の電界効果トランジスターであり、ソース端子にはノードN11の高位側電圧Vが印加される。
低位側のトランジスター232(ローサイドトランジスター)は、例えばNチャネル型の電界効果トランジスターであり、ソース端子にはノードN12における電源の低位側電圧Vが印加される。
トランジスター231および232のドレイン端子同士は、互いに接続されて、駆動回路(その1)の出力端であるノードN2となっている。すなわち、ノードN2から駆動信号COM−Aが出力される構成となっている。
なお、駆動回路(その1)におけるノードN2の電圧をOutと表記する。
ここでは、駆動回路(その1)として、駆動信号COM−Aを出力する駆動回路120aを例にとって説明したが、駆動信号COM−Bを出力する駆動回路120bの構成については、駆動回路120aと同一であって、入出力信号だけが異なる。すなわち、駆動回路120bは、データdAの代わりにデータdBを、信号OEaの代わりに信号OEbを、信号OCaの代わりに信号OCbを、それぞれ入力する一方、ノードN2から駆動信号COM−Bを出力する構成となる。
次に、駆動回路(その1)の動作について、駆動信号COM−Aを出力する側を例にとって説明する。
図14は、駆動回路(その1)の動作を説明するための図である。
この図に示されるように、また、上述したように、信号Ainは、データdAをアナログに変換して、駆動信号COM−Aと等倍に電圧増幅した信号であるので、図6に示した駆動信号COM−Aの電圧波形とほぼ同波形である。
ここで、信号Ainについては、図14に示されるような波形で時間経過とともに推移する、として説明する。また、台形波形である信号Ainにおける開始・終了電圧のVcenが、(V+α)以上(V−α)未満であり、最低電圧VminがグランドGnd以上(V−α)未満であり、最高電圧Vmaxが(V+α)以上V未満であるとする。
また、台形波形の信号Ainは、台形波形の当初においてVcenで第3範囲にあり、電圧低下とともに第2範囲および第1範囲に順次移行して最低電圧のVminで一定となり、電圧上昇とともに第1範囲、第2範囲、第3範囲、および第4範囲に順次移行して最高電圧Vmaxで一定となり、再び電圧低下して第4範囲および第3範囲に順次移行して、電圧Vcenで一定となるものとする。
比較器300は、台形波形の信号Ainが電圧Vcenから低下し、タイミングtにおいて電圧(V+α)未満になると、選択信号SbをLレベルからHレベルに切り替え、タイミングtにおいて電圧(V−α)未満になると、選択信号ScをHレベルからLレベルに切り替える。
比較器300は、タイミングtにおいて信号Ainが電圧(V+α)未満になると、選択信号SaをLレベルからHレベルに切り替え、タイミングtにおいて電圧(V−α)未満になると、選択信号SbをLレベルに切り替える。
信号Ainは、やがて最低電圧Vminで一定となり、その後、上昇に転じて、タイミングtにおいて電圧(V−α)以上になると、比較器300は、選択信号SbをLレベルからHレベルに切り替える。
比較器300は、信号Ainがタイミングtにおいて電圧(V+α)以上になると、選択信号SaをLレベルに切り替え、タイミングtにおいて電圧(V−α)以上になると、選択信号ScをHレベルに切り替える。比較器300は、信号Ainがタイミングtにおいて電圧(V+α)以上になると、選択信号SbをLレベルに切り替え、タイミングtにおいて電圧(V−α)以上になると、選択信号SdをHレベルに切り替え、タイミングt10において電圧(V+α)以上になると、選択信号ScをLレベルに切り替える。
信号Ainがやがて最高電圧Vmaxで一定となり、その後、低下に転じて、タイミングt11において電圧(V+α)未満になると、比較器300は、選択信号ScをHレベルに切り替え、タイミングt12において電圧(V−α)になると、選択信号SdをLレベルに切り替える。
このように信号Ainの電圧推移に応じて選択信号Sa、Sb、Sc、およびSdの各論理レベルがそれぞれ変化する。この変化において、選択信号Sa、Sb、Sc、およびSdのうち、Hレベルとなるのは、1つか、または、隣り合うもの同士の2つである。なお、ここでいう隣り合うもの同士とは、選択信号SaおよびSb同士と、選択信号SbおよびSc同士と、選択信号ScおよびSd同士とをいう。
信号Ainの電圧推移において、選択信号SaのみがHレベルとなった場合、スイッチS−AHおよびS−ALがオンし、他のスイッチはオフする。このため、ノードN11には、高位側電圧Vとして電圧Vが印加され、ノードN12は、低位側電圧Vとして電圧ゼロのグランドGndに接地される。このときのノードN11およびN12に給電される電源電圧のセットを便宜的に(V、Gnd)と表記する。
信号Ainの電圧推移において、選択信号SbのみがHレベルとなった場合、スイッチS−BHおよびS−BLがオンし、他のスイッチはオフする。このため、ノードN11およびN12に給電される電源電圧のセットは、(V、V)となる。
同様に、選択信号ScのみがHレベルとなった場合、スイッチS−CHおよびS−CLがオンし、他のスイッチはオフするので、ノードN11およびN12に給電される電源電圧のセットは(V、V)となり、選択信号SdのみがHレベルとなった場合、スイッチS−DHおよびS−DLがオンし、他のスイッチはオフするので、ノードN11およびN12に給電される電源電圧のセットは(V、V)となる。
また、信号Ainの電圧推移に応じて選択信号Sa、Sb、Sc、およびSdのうち、選択信号SaおよびSbがともにHレベルとなる場合、スイッチS−AH、S−AL、S−BH、およびS−BLがオンし、他のスイッチはオフする。
ここで、V<Vであるので、ノードN11には電圧Vが印加され、Gnd<Vであるので、ノードN12はグランドGndに接地されるので、ノードN11およびN12に給電される電源電圧のセットは(V、Gnd)となる。
なお、ダイオードd1aによって電圧Vの給電点から電圧Vの給電点に向かう電流が阻止される一方、ダイオードd2bによって電圧Vの給電点かららグランドGndに向かう電流が阻止される。
また、選択信号SbおよびScがともにHレベルとなる場合、スイッチS−BH、S−BL、S−CH、およびS−CLがオンし、他のスイッチはオフするので、ノードN11およびN12に給電される電源電圧のセットは(V、V)となる。なお、ダイオードd1bによって電圧Vの給電点から電圧Vの給電点に向かう電流が阻止される一方、ダイオードd2cによって電圧Vの給電点から電圧Vの給電点に向かう電流が阻止される。
同様に、選択信号ScおよびSdがともにHレベルとなる場合、スイッチS−CH、S−CL、S−DH、およびS−DLがオンし、他のスイッチはオフするので、ノードN11およびN12に給電される電源電圧のセットは(V、V)となる。なお、ダイオードd1cによって電圧Vの給電点から電圧Vの給電点に向かう電流が阻止される一方、ダイオードd2dによって電圧Vの給電点から電圧Vの給電点に向かう電流が阻止される。
このように選択信号Sa、Sb、Sc、およびSdにより、ノードN11およびN12に給電される電源電圧のセットが選択される。
ここで、便宜上、単位回路200の動作について、まず、1つの電圧セットが選択される場合について説明する。
信号Ainの電圧波形を本実施形態では台形波形としているので、1つの電圧セットが選択される電圧範囲において、信号Ainの電圧変化のパターンについては、次の3つの場合に分類することができる。すなわち、
信号Ainの電圧が上昇する場合(第1の場合)と、
信号Ainの電圧が低下する場合(第2の場合)と、
信号Ainの電圧が一定の場合(第3の場合)と、
である。
第1の場合、信号OEaおよびOCaがともにLレベルとなるので、図13におけるセレクター223は、信号Gt1として差動増幅器221の出力信号を選択し、信号Gt2としてLレベルを選択する。このため、信号Gt1として選択された差動増幅器221の出力信号は、トランジスター231のゲート端子に供給され、信号Gt2として選択されたLレベルは、トランジスター232のゲート端子に供給される。
第1の場合では、増幅前の信号Ainの電圧が、ノードN2の電圧Outよりも先んじて上昇する。逆にいえば、電圧Outは、信号Ainの電圧未満となる。このため、信号Gt1として選択される差動増幅器221の出力信号の電圧は、両者の差電圧に応じて低くなり、ほぼLレベルに振れる。信号Gt1がLレベルになると、Pチャネル型のトランジスター231がオンするので、電圧Outが上昇する。なお、電圧Outは、コンデンサーC0や容量性を有する圧電素子Pztなどにより、実際には、一気に電源の高位側電圧に上昇することはなく、緩慢に上昇する。
電圧Outが上昇して、信号Ainの電圧以上になると、信号Gt2がHレベルになり、トランジスター231がオフするが、信号Ainの電圧が上昇しているので、再び電圧Outが信号Ainの電圧未満となる。このため、信号Gt2がLレベルとなって、トランジスター231が再びオンすることになる。
このように第1の場合においては信号Gt1がL、Hレベルで交互に切り替えられ、これにより、トランジスター231は、スイッチング動作をすることになる。このスイッチング動作により、電圧Outが信号Ainの電圧に追従するように制御される。
また、第1の場合、セレクター223は、信号Gt2としてLレベルを選択するので、Nチャネル型のトランジスター232はオフすることになる。
第2の場合、信号OEaがLレベルであり、信号OCaがHレベルとなるので、セレクター223は、信号Gt1としてHレベルを選択し、信号Gt2として差動増幅器221の出力信号を選択する。このため、信号Gt1として選択されたHレベルは、トランジスター231のゲート端子に供給され、信号Gt2として選択された差動増幅器221の出力信号は、トランジスター232のゲート端子に供給される。
第2の場合では、増幅前の信号Ainの電圧が、増幅後に基づく電圧Outよりも先んじて低下する。逆にいえば、電圧Outは、信号Ainの電圧以上となる。このため、信号Gt2として選択される差動増幅器221の出力信号の電圧は、両者の差電圧に応じて高くなり、ほぼHレベルに振れる。信号Gt2がHレベルになると、Nチャネル型のトランジスター232がオンするので、電圧Outが低下する。なお、電圧Outは、上述した理由により、実際には、一気に電源の低位側電圧に低下することはなく、緩慢に低下する。
電圧Outが低下して信号Ainの電圧未満になると、信号Gt2がLレベルになり、トランジスター232がオフするが、信号Ainの電圧が低下しているので、再び電圧Outが信号Ainの電圧以上となる。このため、信号Gt2がHレベルとなって、トランジスター232が再びオンすることになる。
このように第2の場合においては信号Gt2がH、Lレベルで交互に切り替えられ、これにより、トランジスター232は、スイッチング動作をすることになる。このため、第2の場合においても、電圧Outが電圧Vinに追従するように制御される。
また、第2の場合、セレクター223は、信号Gt1としてHレベルを選択するので、Pチャネル型のトランジスター231はオフすることになる。
なおここでは、第1の場合に、トランジスター231がスイッチング動作し、第2の場合に、トランジスター232がスイッチング動作すると説明したが、接続される圧電素子Pztの個数が多い場合、トランジスターのオン抵抗と負荷容量で決まる時定数の関係で、リニア動作する場合もあり得る。
第3の場合、信号OEaがHレベルとなるので、セレクター223は、信号Gt1としてHレベルを選択し、信号Gt2としてLレベルを選択する。このため、信号Gt1として選択されたHレベルは、トランジスター231のゲート端子に供給されるので、当該トランジスター231がオフする一方、信号Gt2として選択されたLレベルは、トランジスター232のゲート端子に供給されるので、Nチャネル型のトランジスター232がオフすることになる。
ここで、駆動回路120aの負荷は、容量性の圧電素子Pztであるから、電圧一定であれば、電流が流れない。このため、ノードN2は、第1または第2の場合におけるスイッチング終了時の電圧に、保持されることになる。
ある時点において信号Ainの電圧に応じて、ある1つ電圧セットが選択されている場合に、当該信号Ainの電圧が上昇すると、当該電圧セットのうち、高位側または低位側の電圧のみが1段高い電圧に切り替えられる。
例えば、当初において信号Ainの電圧に応じて電圧セット(V、V)が選択されている場合に、信号Ainの電圧が上昇して電圧(V−α)以上になると、当該電圧セット(V、V)のうち、高位側の電圧Vが1段高い電圧Vに切り替えられる。このため、単位回路200への電源は、電圧セット(V、V)となる。電圧セット(V、V)が選択されている場合に、さらに信号Ainの電圧が上昇して電圧(V+α)以上になると、当該電圧セット(V、V)のうち、低位側の電圧Vが1段高い電圧Vに切り替えられて、単位回路200への電源は、電圧セット(V、V)となる。
一方、信号Ainの電圧に応じて、ある1つ電圧セットが選択されている場合に、当該信号Ainの電圧が低下すると、当該電圧セットのうち、高位側または低位側の電圧のみが1段低い電圧に切り替えられる。例えば、当初において信号Ainの電圧に応じて電圧セット(V、V)が選択されている場合に、信号Ainの電圧が低下して電圧(V+α)未満になると、当該電圧セット(V、V)のうち、低位側の電圧Vが1段低いグランドGndに切り替えられる。このため、単位回路200への電源は、電圧セット(V、Gnd)となる。電圧セット(V、Gnd)が選択されている場合に、さらに信号Ainの電圧が低下して電圧(V−α)未満になると、当該電圧セット(V、Gnd)のうち、高位側の電圧Vが電圧Vに切り替えられるので、単位回路200への電源は、電圧セット(V、Gnd)となる。
駆動回路(その1)によれば、信号Ainの電圧が、グランドGndから電圧Vまでの範囲にわたる場合に、比較器300によって、当該信号Ainの電圧に応じて単位回路200への電源の電圧セットが切り替えられつつ、ノードN2の電圧Outが信号Ainの電圧に追従するように単位回路200が制御することになる。
駆動信号COM−Aの電圧Outは0〜40V程度で振幅するので、電圧セットを切り替えない構成であれば、単位回路における電源電圧も40V程度必要となり、高コスト化や、回路規模の肥大化を招く。
これに対して、駆動回路(その1)によれば、信号Ainの電圧に応じて電圧セットが切り替えられて、単位回路200の電源電圧として給電される。このため、本実施形態では、0〜40V程度の電圧Outを出力するのにもかかわらず、単位回路200における電源電圧は、21.0Vに抑えられるので、高コスト化や、回路規模の肥大化を防ぐことができる。
駆動回路(その1)では、また次のように想定した構成と比較して、次のような効果もある。
まず、仮に比較器300として、信号Ainの電圧がグランドGnd以上電圧V未満の範囲で選択信号SaのみがHレベルになり、電圧V以上電圧V未満の範囲で選択信号SbのみがHレベルになる構成を想定してみる。この構成では、信号Ainの電圧が上昇して電圧Vを跨ぐ際に、選択信号SaにおけるLレベルへの切り替わりから、選択信号SbにおけるHレベルへの切り替わりまでに、何らかの原因で時間差が発生してしまうと、単位回路200への電源電圧の供給が途絶えて、駆動信号COM−Aにノイズが重畳される原因となる。
また、上記構成では、信号Ainの電圧が低下して電圧Vを跨ぐときにも、同様に、選択信号SbにおけるLレベルへの切り替わりから、選択信号SaにおけるHレベルへの切り替わりまでに時間差が発生してしまうと、駆動信号COM−Aにノイズが重畳される原因となる。
なお、駆動信号COM−Aにノイズが重畳されると圧電素子Pztの変位に悪影響を与えるので、印刷品位を低下させることになる。
これに対して、本実施形態では、信号Ainの電圧が電圧Vを跨ぐ際には、単位回路200への電源として電圧セット(V、Gnd)または(V、V)の一方から他方へ、高位側電圧と低位側電圧とを同時に切り替えるのではなく、一旦、電源として電圧セット(V、Gnd)を選択した上で、切り替えられる。このため、スイッチング動作が途切れて、ノイズが重畳されるという不具合が防止されて、印刷品位の低下を抑えることができる。
また、駆動信号COM−Aの電圧変化部分では、トランジスター231または232のオン抵抗とドレイン電流の積との出力電圧が飽和するので、オーバーラップさせない構成では、出力段であるノードN2においてトランジスター対の切り換え時に不連続な歪みが発生しやすい。
これに対して、本実施形態では、オーバーラップの電圧幅を、予測される飽和電圧以上に設定することにより、出力電圧の飽和に起因する歪みが低減される。これにより、高い波形精度を確保することができる。
なお、この信号Ainの電圧が電圧Vを跨ぐ場合を例にとって説明したが、信号Ainの電圧が電圧VまたはVを跨ぐ場合でも同様であり、特段説明しないでも良いであろう。
また実際には、信号Ainの電圧変化に対して、選択信号Sa、Sb、Sc、およびSdの各論理レベルが、図14に示されるように順次変化し、選択信号Sa、Sb、Sc、およびSdのうち、1つ、または、2つがHレベルとなって単位回路200への電源となる電圧セットが選択される。
ところで、選択信号Sa、Sb、Sc、およびSdを出力する比較器300では、実施形態のようにアナログの信号Ainではなく、データdAと、閾値の電圧(V−α)および電圧(V+α)等に相当するデータとをデジタルで比較して、当該比較結果に基づいて選択信号Sa、Sb、Sc、およびSdを出力する構成などが考えられる。
しかしながら、電圧V、V、V、およびVは、電源伝送路のインピーダンス変化や主電源の経時劣化等で変動しやすい。このため、上記構成において、電圧V、V、V、およびVが変動すると、選択信号Sa、Sb、Sb、およびSdによって、単位回路200への電源として誤った電圧セットが選択される可能性が生じる。
また、オーバーラップの範囲である±αは、消費電力の観点から言えばできるだけ狭くするのが好ましい。かといって狭くし過ぎると、スイッチング動作が途切れる可能性も高くなる。
一方、実施形態において、オーバーラップの範囲である±αは、3つの電圧V、V、およびVにわたって共通に使用される。これらの3つの電圧V、V、およびVにおけるオーバーラップの範囲は、実施形態のよう各電圧について±αで共通が好ましい。ここで、各電圧についてオーバーラップ範囲を±αで共通にするためには、電圧が高位となるほど、αを高い精度で設定することが要求される。例えば、10.5Vの電圧Vに対して、±αの範囲を10%の1.05Vに設定するのであれば、31.5Vの電圧Vに対しては±αの範囲を3.3%の精度で設定する必要がある。
本実施形態では、図12に示されるように、実際の電圧V、V、およびVの各々を入力し、当該電圧に基づいて閾値である(V±α)、(V±α)、および(V±α)を、信号Ainの電圧と比較している。
このため、本実施形態では、電圧V、V、およびVが変動したときでも、当該変動につれて電圧閾値も変動する。したがって、オーバーラップの範囲である±αを狭くしつつ、選択信号Sa、Sb、Sb、およびSdによって、単位回路200への電源として選択される電圧セットの精度を高めることができる。
駆動回路(その1)として、駆動信号COM−Aを出力する駆動回路120aを例にとって説明したが、駆動信号COM−Bを出力する駆動回路120bについても同様な動作となる。なお、駆動信号COM−Bの波形と、当該波形に対する信号OEbおよびOCbとについては図6で説明した通りである。このため、駆動回路120bについても、データdBをアナログの信号に変換し、当該アナログの信号を10倍に電圧増幅した信号の電圧に追従するように駆動信号COM−Bとして出力する動作が実行されることになる。
駆動回路(その1)によれば、D級増幅方式と比較して、入力信号を変調する際に三角波形などを発振する回路や、復調のためのローパスフィルターが不要であるので、その分、回路構成の簡略化とともに、消費電力を抑えることができる。
また、信号Ainの電圧Vinが一定である場合、トランジスター231および232がともにオフするので、D級増幅方式のようにスイッチングにより電力が消費される、という問題も発生しない。
したがって、駆動回路(その1)によれば、回路構成の簡略化とともに、さらなる低消費電力化を図ることもできる。
なお、比較器300については、図11に限られず、例えば図15に示される駆動回路(その2)のように、実際の電圧V、V、およびVを入力して、各電圧についてそれぞれ±αだけオフセットした電圧を、電圧増幅器124で増幅する前の信号ain、すなわちデータdAをアナログに変換した信号ainと、比較する構成としても良い。
また、特に図示しないが、比較器300については、実際の電圧V、V、およびVの各々をADC(Analog to Digital Converter)でデジタルデータに変換した上で、各デジタルデータをそれぞれ±αだけオフセットしたデータを、デジタルのデータdAと、比較する構成としても良い。
次に、印刷装置(その1)に適用可能な、別の駆動回路(その3)について説明する。
図16は、駆動回路(その3)の構成を示す図である。駆動回路(その3)が、図11に示した駆動回路(その1)と相違する点は、電圧増幅器124を有しない点である。このため、駆動回路(その3)における単位回路(その2)が信号ainを電圧増幅率10倍で増幅して駆動信号COM−Aとして出力する構成となる。
図17は、駆動回路(その3)に適用される単位回路(その2)の構成を示す図である。単位回路(その2)が、図13に示した単位回路(その1)と相違する点は、ノードN2が抵抗素子R1を介して差動増幅器221の正入力端(+)に帰還されている点と、差動増幅器221の正入力端(+)が抵抗素子R2を介してグランドGndに接地されている点と、である。
単位回路(その2)において、差動増幅器221の正入力端(+)に帰還される電圧は、ノードN2の電圧Outの電圧を、抵抗素子R1およびR2の抵抗値で規定される比、すなわち、R2/(R1+R2)で分圧した電圧となる。この例において分圧比は、単位回路200で要求される電圧増幅率の逆数である1/10に設定される。このため、差動増幅器221の正入力端(+)に帰還される電圧は、ノードN2における電圧Outの1/10という関係となる。
したがって、単位回路(その2)を含む駆動回路(その3)の全体においては、電圧Outを1/10とした帰還電圧が信号ainの電圧に追従するように、逆に言えば、電圧Outが信号ainの電圧を10倍とした電圧となるように、制御されることになる。
続いて、印刷装置(その2)について説明する。
図18は、印刷装置(その2)の構成を示すブロック図である。
印刷装置(その2)が、図5に示した印刷装置(その1)と相違する点は、制御信号Ctrの一部である印刷データSI等が駆動回路120a、120bにそれぞれ供給される点である。
図19は、印刷装置(その2)に適用される駆動回路(その4)の構成を示す図である。この図に示される駆動回路(その4)が図11に示した駆動回路(その1)と相違する主な点は、比較器300に、印刷データSIが供給される点である。
この点について詳述すると、駆動回路(その4)における比較器300は、信号Ain等の電圧に応じて選択信号Sa、Sb、Sc、およびSdの論理レベルを規定する点で駆動回路(その1)と同様であるが、印刷データSIから容量性負荷の大きさを推定し、選択信号Sa、Sb、Sc、およびSdの論理レベルを推定した容量性負荷の大きさに応じた遅延量で切り替える点において相違する。
なお、駆動回路(その4)における比較器300の推定とは、例えば次のようなものである。
すなわち、比較器300は、選択制御部510(図5および図7参照)におけるシフトレジスタ512およびラッチ回路514と同様な回路によって、制御部110からの制御信号Ctrに含まれる印刷データSIをラッチするとともに、当該ラッチした印刷データSIを解析し、印刷周期Taの期間T1、T2のそれぞれにおいて駆動信号COM−Aが一端に印加される圧電素子Pztの個数を求めることによって容量性負荷の大きさを推定する。
また、ここでいう遅延量とは、選択信号の論理レベルを切り替えるタイミングでの遅れ時間をいう。
駆動信号COM−Aを出力する駆動回路120aにおいて、例えば、印刷周期Taの期間T1でヘッドユニット3における全ノズルで大または中ドットを形成する場合、駆動信号COM−Aがすべての圧電素子Pztの一端に印加されるので、負荷が最大となる一方で、全ノズルで小ドットを形成または非記録とする場合であれば、駆動信号COM−Aが選択されないので、負荷が最小(ゼロ)となる。同様なことは、駆動信号COM−Bを出力する駆動回路120bについても言える。
すなわち、駆動回路120a(120b)における容量性の負荷は、印刷データSIで規定される印刷内容によって大きく変動する。
ノードN2から圧電素子Pztの一端までの経路には、選択部520のトランスファーゲート524a、524b(図5および図9参照)が含まれるので、インダクタンス成分や抵抗成分などが寄生する。
このため、圧電素子Pztの容量や、インダクタンス成分、抵抗成分などで形成される積分回路によって、最終的に圧電素子Pztの一端に印加される駆動信号COM−A(COM−B)の波形が鈍る。この波形の鈍りの程度は、選択される圧電素子Pztの個数が多くなるにつれて、すなわち容量性負荷が大きくなるにつれて、酷くなり(大きくなり)、信号Ain(Bin)の変化に対して、圧電素子Pztの一端に印加される駆動信号が遅延することになる。
このため、駆動信号COM−A(COM−B)の遅延を想定していない構成では、当該駆動信号COM−A(COM−B)の目標電圧と電圧選択器400で選択される電圧セットとが不整合となり、波形を歪ませる可能性が高くなる。
駆動回路(その4)では、比較器300が、選択信号Sa、Sb、Sc、およびSdの論理レベルを切り替える際の遅延量を、制御信号Ctrに含まれる印刷データSIから推定される容量性負荷が大きくなるにつれて大きくする。このため、電圧セットが、駆動信号COM−A(COM−B)の遅延に合わせて切り替えられるので、上記不整合が是正される結果、波形歪みを抑えることができる。
駆動回路(その1、その2、その3、およびその4、以下「その1」等という)についてインピーダンス変換の対象となる信号Ain(Bin)については台形波形に限られず、正弦波などのように、傾きに連続性を有する波形であっても良い。このような波形を出力させる際には、次のように信号OEa(OEb)およびOCa(OCb)を出力する構成とすれば良い。
詳細には、データdA(dB)で規定される信号の電圧変化が低下方向である場合であって、当該電圧変化が相対的に大きい場合、例えば、単位時間当たりにおける電圧変化が絶対値でみて予め定められた閾値以上の場合(第1の場合)であれば、信号OEa(OEb)をLレベルとし、信号OCa(OCb)をHレベルとすれば良い。
一方、データdA(dB)で規定される信号の電圧変化が上昇方向である場合であって、当該電圧変化の大きさが絶対値でみて閾値以上の場合(第2の場合)であれば、信号OEa(OEb)およびOCa(OCb)をいずれもLレベルとすれば良い。
また、データdA(dB)で規定される信号の電圧変化の大きさが絶対値でみて閾値未満の場合であれば、信号OEa(OEb)およびOCa(OCb)をいずれもHレベルとすれば良い。なお、信号OEa(OEb)およびOCa(OCb)をいずれもHレベルであれば、すべてのハイサイドトランジスターおよびローサイドトランジスターがオフして、スイッチング動作が実行されないので、ここでいう閾値については小さく設定するように配慮する必要がある。
駆動回路(その1等)において、信号OEa(OEb)およびOCa(OCb)については、制御部110が出力するのではなく、別の回路が、制御部110から出力されるデータdA(dB)を次のように解析することにより生成することが可能である。
例えば、当該別の回路は、当該データdA(dB)について、時間的に隣り合う離散値(データ)同士を比較して、当該離散値同士が互いに同じであれば、電圧一定期間であるので、信号OEa(OEb)をHレベルで出力すれば良い。また、当該別の回路は、当該データdA(dB)について、時間的に隣り合う離散値同士を比較して、当該離散値同士が互い異なっていれば、電圧上昇期間または電圧低下期間のいずれかであるので、信号OEa(OEb)をLレベルで出力すれば良い。また、当該別の回路は、電圧上昇期間であれば、信号OCa(OCb)をLレベルとし、そうでなければHレベルで出力すれば良い。
また、駆動回路(その1等)の単位回路については、トランジスター231をPチャネル型とし、トランジスター232をNチャネル型としたが、トランジスター231、232をPチャネル型またはNチャネル型で揃えても良い。ただし、トランジスターのチャネル型に合わせて、差動増幅器221による出力信号を正転または反転させたり、トランジスターをオフさせるときのゲート信号の論理レベルを適宜合わせたりする必要がある。
単位回路200への電源として用いられる電圧セットの電圧要素数は、グランドGnd、電圧V、V、V、およびVの「5」に限られず、「3」以上であれば良い。
上記説明では、液体吐出装置を印刷装置として説明したが、液体を吐出して立体を造形する立体造形装置や、液体を吐出して布地を染める捺染装置などであっても良い。
また、駆動信号COM−A(およびCOM−B)を出力する駆動回路(その1等)については、それぞれヘッドユニット3に搭載する構成としたが、それぞれメイン基板100に実装された構成として良い。
ただし、駆動回路120aおよび120bがメイン基板100に実装された構成では、大振幅の信号が長尺のフレキシブルフラットケーブル190を介してヘッドユニット3に供給する必要があるので、消費電力および耐ノイズ性で不利である。逆に言えば、駆動回路120aおよび120bがヘッドユニット3に搭載された構成では、大振幅の信号をフレキシブルフラットケーブル190に供給する必要がないので、消費電力および耐ノイズ性で有利である。
さらに、上記説明では、駆動回路(その1等)の駆動対象としては、インクを吐出するための圧電素子Pztを例にとって説明したが、駆動回路(その1等)を印刷装置から切り離して考えてみたときに、駆動対象としては、圧電素子Pztに限られず、例えば超音波モーターや、タッチパネル、静電スピーカー、液晶パネルなどの容量性成分を有する負荷のすべてに適用可能である。
1…印刷装置(液体吐出装置)、3…ヘッドユニット、100…メイン基板、120a、120b…駆動回路、221…差動増幅器、223…セレクター、231、232…トランジスター、300…比較器、400…電圧選択器、442…キャビティ、Pzt…圧電素子、N…ノズル、R1、R2…抵抗素子、C0…コンデンサー。

Claims (7)

  1. 所定の出力端から出力される駆動信号に基づいて駆動される圧電素子を含み、当該圧電素子の駆動により液体を吐出する吐出部と、
    前記駆動信号の元となる元駆動信号を、第1ノードに印加される電圧から第2ノードに印加される電圧までの範囲で増幅して前記出力端から出力する単位回路と、
    前記第1ノードに第1電圧が印加され、前記第2ノードに前記第1電圧よりも高位の第2電圧が印加されている状態において、前記元駆動信号の電圧が前記第2電圧を所定値分だけ低位側にシフトした電圧以上であるか否かを比較する比較器と、
    前記元駆動信号の電圧が前記第2電圧を所定値分だけ低位側にシフトした電圧以上であれば、前記第2ノードに印加される電圧を、前記第2電圧から、当該第2電圧よりも高位の第3電圧に切り替える切替部と、
    を具備することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記比較器は、
    前記元駆動信号の電圧が前記第2電圧を所定値分だけ高位側にシフトした電圧以上であるか否かを比較し、
    前記切替部は、
    前記第1ノードに前記第1電圧が印加され、前記第2ノードに前記第3電圧が印加されている状態において、前記元駆動信号の電圧が前記第2電圧を所定値分だけ高位側にシフトした電圧以上であれば、前記第1ノードに印加される電圧を前記第1電圧から前記第2電圧に切り替える
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記単位回路は、
    前記出力端と前記第1ノードとの間に接続されたローサイドトランジスターと、
    前記出力端と前記第2ノードとの間に接続されたハイサイドトランジスターと、
    前記元駆動信号の電圧と前記駆動信号に応じた電圧との差電圧を増幅した制御信号を出力する差動増幅器と、
    前記元駆動信号の電圧変化が上昇方向であって、かつ、前記電圧変化の大きさが閾値以上の第1の場合、前記制御信号を選択して、前記ハイサイドトランジスターのゲート端子に供給し、前記元駆動信号の電圧変化が低下方向であって、かつ、前記電圧変化の大きさが前記閾値以上の第2の場合、前記制御信号を選択して、前記ローサイドトランジスターのゲート端子に供給するセレクターと、
    を有することを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記セレクターは、
    前記第1の場合、
    前記ローサイドトランジスターをオフさせる第1オフ信号を、当該ローサイドトランジスターのゲート端子に供給し、
    前記第2の場合、
    前記ハイサイドトランジスターをオフさせる第2オフ信号を、当該ハイサイドトランジスターのゲート端子に供給する
    ことを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記セレクターは、
    前記元駆動信号の電圧変化の大きさが前記閾値未満の第3の場合、
    前記第1オフ信号を、前記ローサイドトランジスターのゲート端子に供給し、
    前記第2オフ信号を、前記ハイサイドトランジスターのゲート端子に供給する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。
  6. 所定の出力端から駆動信号を出力して容量性負荷を駆動する駆動回路であって、
    前記駆動信号の元となる元駆動信号を、第1ノードに印加される電圧から第2ノードに印加される電圧までの範囲で増幅して前記出力端から出力する単位回路と、
    前記第1ノードに第1電圧が印加され、前記第2ノードに前記第1電圧よりも高位の第2電圧が印加されている状態において、前記元駆動信号の電圧が前記第2電圧を所定値分だけ低位側にシフトした電圧以上であるか否かを比較する比較器と、
    前記元駆動信号の電圧が前記第2電圧を所定値分だけ低位側にシフトした電圧以上であれば、前記第2ノードに印加される電圧を、前記第2電圧から、当該第2電圧よりも高位の第3電圧に切り替える切替部と、
    を具備することを特徴とする駆動回路。
  7. 元駆動信号を第1ノードに印加される電圧から第2ノードに印加される電圧までの範囲で増幅し、所定の出力端から駆動信号を出力して容量性負荷を駆動する駆動方法であって、
    前記第1ノードに第1電圧が印加され、前記第2ノードに前記第1電圧よりも高位の第2電圧が印加されている状態において、前記元駆動信号の電圧が前記第2電圧を所定値分だけ低位側にシフトした電圧以上であるか否かを比較し、
    前記元駆動信号の電圧が前記第2電圧を所定値分だけ低位側にシフトした電圧以上であれば、前記第2ノードに印加される電圧を、前記第2電圧から、当該第2電圧よりも高位の第3電圧に切り替える、
    ことを特徴とする駆動方法。
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