JP2018102368A - 遊技場用システム - Google Patents

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Abstract

【課題】一定の他入賞分の付与を確保した上で、有効始動率から始動入賞率、或いは始動入賞率から有効始動率をシミュレートする。【解決手段】管理装置4は、入賞S%、及びBYminにより演算可能なベースと、B変、及び有効S%により演算可能なベースとが対応するようにシミュレートを行う。これにより、一定のBYminを確保した上で設定された一方の有効S%や入賞S%等の基S情報から設定されない他方の入賞S%や有効S%等の他S情報、或いはベース等の他S関連情報をシミュレート可能になる。【選択図】図1

Description

本発明は遊技場用システムに関する。
パチンコ遊技機等を対象とした遊技情報を管理する場合、消費した遊技価値(アウト)に対する始動入賞の割合を示す始動入賞率と、アウトに対する図柄変動等の単位遊技の実行回数の割合を示す有効始動率とは似て非なるものであり、別管理することが望ましいが、従来は例えば特許文献1のように、別々に管理した上で始動入賞に対する単位遊技の実行回数の割合を示す有効率を求め、この有効率を利用して有効始動率から始動入賞率、或いは始動入賞率から有効始動率をシミュレートしていた。
特開2010−22631号公報
さて、この度、当局の指導等により、始動入賞口以外の入賞口への入賞である他入賞分の付与率であるBYminを確保することが重要視されているが、このBYminは他入賞を示す信号が遊技機から出力されないため、例えば全体の付与率を示すベースから始動入賞分の付与率を除外する等して間接的に求めている。
一方で、この他入賞分と保留上限時に所謂オーバーフローした始動入賞分との付与率を合計したBYもベースから単位遊技の実行分の付与率を除外することで管理しているが、特許文献1のような従来のシミュレートでは有効率に基づきシミュレートしていたため、他入賞分とオーバーフロー分とを区別せずにシミュレートしていた。
オーバーフロー分は始動入賞率や遊技者の遊技方法により変動する可能性がある一方、他入賞分は始動入賞率等と同様に近辺の釘の角度等に応じて変動するものであり、当局の指導等を考慮すると、一定の他入賞分を確保した上で有効始動率と始動入賞率とを対象とした上記シミュレートを行う必要があるが、従来ではその点が考慮されていなかったため、今一歩、他入賞分を確保したシミュレートが難しかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、一定の他入賞分の付与を確保した上で、有効始動率から始動入賞率、或いは始動入賞率から有効始動率をシミュレートする遊技場用システムを提供することにある。
請求項1の発明によれば、入賞S情報(始動入賞率)、及びBYmin(他入賞分の付与率)を利用して演算可能なベースと、B情報、及び有効S情報(有効始動率)とを利用して演算可能なベースとが対応するようにシミュレートを行うため、一定のBYminを確保した上で、基S情報から他S情報や他S関連情報をシミュレート可能となる。
一実施形態における遊技場用システムの全体構成を概略的に示す図 管理装置が集計した基データの一覧を示す図 機種Aの遊技情報の集計を示す図(その1) 機種Aの遊技情報の集計を示す図(その2) 有効S%と入賞S%の一方から他方の求め方を示す図 シミュレート例を示す図(その1) シミュレート例を示す図(その2) シミュレート例を示す図(その3) 再P情報の集計例を示す図 営業情報から有効S%のシミュレーション方法を示す図 主な係数を示す図 主な入力情報を示す図
以下、本発明の一実施形態による遊技場用システムについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を概略的に示している。遊技場用システムを構成する遊技場A内には、複数台の遊技機1が設置されており、各遊技機1に対応して遊技装置2が設置されている。これら遊技機1及び遊技装置2は、2台ずつ中継装置3に接続され、遊技機1及び遊技装置2から出力される後述する遊技情報は中継装置3によって管理装置4(基S情報設定手段、基情報設定手段、B情報設定手段、シミュレート手段、目標情報設定手段)に送信される。管理装置4はキーボード5、モニタ6やプリンタ(図示せず)等が組み合わされて構成されており、遊技場A内の例えば事務所等に設置され、LAN7を介して各中継装置3と接続されており、遊技機1及び遊技装置2等から出力される各種の遊技情報を管理している。LAN7には景品交換処理を行うPOS等の周辺機器(図示せず)が管理装置4と通信可能に接続されている。
遊技場Aに設置された各遊技機1、各遊技装置2、管理装置4等と同様の構成の遊技場用システムが別の遊技場(図1では遊技場B、遊技場C)にも設置されている。これらの各遊技場A〜Cに設置されている各管理装置4は、インターネットやVPN接続等の公衆回線8を介して遊技情報サーバ(以下、サーバ)9と接続されており、遊技情報の通信が可能に構成されている。各遊技場A〜C内には、図示しないスロットマシンや計数装置等も設置されている。また、図示しないが各遊技場A〜Cには例えば数百台の遊技機が設置され、管理対象となっている。尚、遊技場用システムは、遊技場A〜C以外の多数の遊技場とも、遊技情報の通信が可能に接続されている。
遊技機1は、CR(カードリーダ)パチンコ機であり、遊技盤面10に玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル11、上部受皿12、下部受皿13を有すると共に、遊技盤面10に、液晶表示部14、一般入賞口15(他入賞口)、普図入賞口16、第1始動入賞口17、第2始動入賞口18、大入賞口19を有する。
遊技機1は以下の動作を行う。
(1)第1始動入賞口17は入賞率が変動しない入賞口(所謂ヘソ入賞口)であり、第2始動入賞口18は入賞率が変動する入賞口(所謂電チュー)である。各始動入賞口17,17への入賞(始動入賞)に応じて大当り抽選を行い、抽選結果を液晶表示部14にて行う図柄変動にて報知し、その変動結果に応じて大当りとなる。
(2)図柄変動中に始動入賞した場合には所定の保留上限値(例えば各4つ)まで図柄変動を累積的に保留し、図柄変動終了後に保留している図柄変動を開始する。尚、保留している図柄変動数(保留数)が上限値である状態で始動入賞した場合、図柄変動は保留されず、所謂オーバーフローとなる。
(3)大当り抽選の当選確率(大当り確率)は1/319.7で、大当りがその後に確変状態(確変)となる大当り(確変大当り)となる割合である確変率は(通常状態、確変状態共に)50.0%である。大当りが発生すると対応するラウンド(R)分だけ大入賞口19を開放する。尚、1Rの上限入賞数は10個、上限開放期間は30秒であり、上限入賞数または上限開放期間のいずれかが満たされた場合に1Rを終了する。
(4)対応するラウンドも大当り抽選と同様に抽選され、その振分率は始動入賞口1に入賞した場合は6Rが100%だが、第2始動入賞口18の場合は4Rが40%で8Rが10%で15Rが50%となり、入賞に応じた図柄変動の保留消化優先順位は第1始動入賞口17よりも第2始動入賞口18の方が高く設定される。
(5)確変中は大当り確率が1/80に向上すると共に、始動入賞口への入賞率が高くなる時短状態(時短)になる。尚、確変は次回大当りまで継続する為、大当り後に大当りでも確変でもない状態である通常遊技状態(通常状態)となる大当り(通常大当り)が発生するまで継続し、その後は所定数(例えば100回)の図柄変動を行うまで時短状態となり、その後に通常状態となる。
(6)第2始動入賞口18は普図入賞口16への入賞に応じて変動する普通図柄(普図)が当りとなった場合に入賞率の高い開放状態となる。この場合、この場合、普図1回の変動時間は通常状態では30秒であり時短状態では3秒となる。また、開放時間は通常状態では0.3秒であり時短状態では5秒となる。即ち、時短状態では通常状態と比較して普図変動時間が短くなる一方、開放時間は長くなることで第2始動入賞口18の入賞率が高くなる。以上は機種Aを例にして説明したが、例示した値は例えば他の機種であればラウンドの振分が異なる等、機種に応じて様々な値となる。
遊技機1及び当該遊技機1に付設された周辺機器は、遊技者による玉の打込みや各始動入賞口17,17への始動入賞等の遊技の進行に伴って、以下に示す遊技信号を送信する。
アウト信号=消費玉を回収するアウトBOXから出力される消費価値(アウト)を特定可能な信号(稼動信号)。消費(使用、打込、回収)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定。尚、遊技機1から出力される信号でも良い。
セーフ信号=遊技機1から出力される入賞付与価値(セーフ)を特定可能な信号。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。尚、補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。また、玉を実際に払出した際に出力される実セーフ信号と、入賞に応じて払出が予約された場合に出力される入賞セーフ信号とがあるが、入賞から出力までのタイムラグを極力省くため後者を採用することが望ましい。
スタート信号=遊技機1から出力される始動入賞により変動(作動)する液晶表示部(役物)におけるスタート処理(図柄変動、役物作動、単位遊技)、及び有効S(スタート処理数)を特定可能な信号。図柄変動確定時に出力されるので信号入力に応じてスタート処理を特定する。
始動入賞信号=遊技機1から出力される始動入賞、及び始動入賞数(入賞S)を特定可能な信号。始動入賞時に出力されるので信号入力に応じて始動入賞を特定する。
大当り信号=遊技機1から出力される大当り期間を特定可能な信号。大当り中にレベル出力される状態信号なので大当り信号入力中を大当り中として特定する。
特別状態信号=遊技機1から出力される特別状態(甘中、有利状態)を特定可能な信号。第2始動入賞口18の入賞率が向上する特別状態中(時短中)にレベル出力される状態信号なので、特別状態信号入力中を特別状態中として特定する。尚、大当り確率が向上する確変中にレベル出力される状態信号(確変信号)であっても良い。また、大当り信号と特別状態信号のいずれも入力していない期間を通常状態として特定する。
遊技装置2は、所謂各台計数機能付の貸出機であり、遊技機1の遊技状態を示す状態表示部20、貨幣(貨幣価値)が投入される貨幣投入口21、遊技者からの操作入力を受付けると共に遊技の進行に伴って図柄変動回数(スタート回数)や大当り確率等の遊技データを表示するタッチパネル式の液晶表示部22、獲得玉を払出すための払出釦23、払出された獲得玉が通過する払出ノズル24、一般カードや会員カードが挿入されるカード挿入口25、遊技機1の下部受皿13の下方に位置する着脱可能な計数受皿26、この計数受皿26から流入した玉を計数する計数部(図示せず)等を有する。
遊技装置2は以下の動作を行う。
(1)貨幣を受付ける(貨幣受付処理)と、遊技機1と遊技装置2との双方に入金額を表示すると共に貸出1単位(例えば500円)分の貸出玉(対価付与価値)を遊技機1から払出し(対価付与処理)、その対価付与処理に応じて入金額の表示を貸出玉の対価を除いて残高の表示とする。貨幣は複数回分の対価付与処理の対応分を受付可能である(例えば1万円まで)。
(2)計数部を有していることで遊技者が獲得した玉を受付可能で、受付けた場合には持玉として管理し、その持玉を対価とした払戻処理(価値付与処理)も可能とし、払い戻した場合はその対価分(払い戻した玉と同数)を持玉より減算する。
(3)残高や持玉がある状態で遊技機1の返却釦が押下(発行操作)されると、残高や持玉を特定可能な一般カードを発行する(発行処理)。尚、一般カードを受付けた場合は、その残高や持玉を引継ぐ。
(4)中継装置3とのシリアル通信により管理装置4にて貨幣受付処理や対価付与処理、価値付与処理、残高、持玉、貸出数、払戻数、入金額や計数玉数や、貸出の対価となる売上額、及び一般カードの受付や発行処理等の各種情報を特定可能であるが、これらをパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)にて特定しても良い。
さて、管理装置4は、始動入賞口以外の入賞口への入賞である他入賞分の付与率を確保した上で、アウトに対する図柄変動等の単位遊技の実行回数の割合を示す有効始動率(以下、有効S%(有効S情報、S情報))や消費した遊技価値(アウト)に対する始動入賞の割合を示す始動入賞率(以下、入賞S%(入賞S情報、S情報))の一方である基S情報から他方である他S情報、或いは全体の付与率を示すベース等の他S関連情報をシミュレートしたり、目標となる営業情報から有効S%や入賞S%の対応S情報、或いはベース等の対応S関連情報をシミュレートしたりする機能を有しており、このようなシミュレートを実行するのに必要な基データを集計している。
図2は管理装置4が集計した基データの一覧であり、次の項目が設定されている。
アウト=アウト信号により特定される遊技機1にて消費された遊技玉数(消費価値)
セーフ=セーフ信号により特定される遊技機1への入賞に応じて付与された遊技玉数(入賞付与価値)
有効S=スタート信号により特定される遊技機1における役物の作動回数。尚、以下も含め「甘中」とは時短などの特別状態期間に対応した遊技情報を示す。
入賞S=始動入賞信号により特定される遊技機1における始動入賞数
売上玉=遊技装置2との通信により特定される対応する遊技装置2にて貨幣価値を対価として付与された遊技玉数(貸出玉数、対価付与価値)
再P玉=遊技装置2との通信により特定される対応する遊技装置2にて貯玉を対価として付与された遊技玉数で所謂再プレイ玉数
大当り数=大当り信号により特定される大当り数。「通常」は通常時に発生した大当り数で所謂「初当り」数。「特定」はT1Yに対して設定される基準範囲(例えば1000〜2000)内のT1Yとなった大当りである特定大当りの発生回数。
「Tアウト〈Tセーフ〉」=大当り中、及び甘中のアウト〈セーフ〉
「T1アウト〈T1セーフ〉」=大当り中のアウト〈セーフ〉
「特T1アウト〈特T1セーフ〉」=特定大当りのみを対象とした大当り中のアウト〈セーフ〉
尚、「平均」は機種Aを対象とした遊技機平均である。
また、図1に示す遊技装置2の払出ノズル24は、遊技者が該当の営業日に獲得した獲得玉を払い戻す再プレイ用であるが、この払出ノズル24から払い出すような当日の獲得分の再プレイ玉(払戻玉)は再P玉に含めていない。
管理装置4は、図2の素データに基づいて所定の遊技情報を機種単位で集計する。尚、周知の通り、台番と機種とを対応付ける機種設定等の設定も予め行われているものとする。
図3は機種Aの遊技情報の集計であり、次の項目が設定されている。
ベース=状態(通常時、甘中)別の出率で、「通常」はBセーフ÷BO、「甘中」はBセーフA÷BOAの演算値を示す遊技情報(他S関連情報、対応S関連情報)。以下も含め通常中のアウトであるBOはアウト−Tアウト、通常中のセーフであるBセーフはセーフ−Tセーフ、甘中のアウトであるBOAはTアウト−T1アウト、甘中のセーフであるBセーフAはTセーフ−T1セーフの演算値を示す遊技情報であるが、BO、Bセーフ、BOA、BセーフAを素データとして求めても良い。尚、以下では通常中のベースを単にベース、甘中のベースをBAとも言う。
有効S%=状態別のアウトに対する図柄変動数の割合で、「通常」は通常中の有効S÷BO、「甘中」は甘中の有効S÷BOAの演算値を示す遊技情報
尚、以下では通常中の平均SをS、甘中の平均SをSAとも言う。
入賞S%=状態別のアウトに対する始動入賞数の割合で、入賞S÷アウト(上記同様状態別)の演算値を示す遊技情報
出率=アウトに対するセーフの割合(払出率)で、セーフ÷アウトの演算値を示す遊技情報
S有効率=通常時の始動入賞数に対する図柄変動数の割合で、有効S÷入賞Sの演算値を示す遊技情報
尚、以下のBサ等も含めて通常時のみを対象としているが甘中等を対象として管理しても良い。
Bサ=通常時の差玉数で、BO−Bセーフの演算値を示す遊技情報。尚、図3では示していないが甘中の差玉数はBAサで示される。
BY=通常時の図柄変動となった始動入賞以外の入賞分の出率で、ベース−有効S×S賞球の演算値を示す遊技情報。尚、S賞球=始動入賞時の賞球数=3での演算を例示している。
BYmin=通常時の始動入賞以外の入賞分の出率で、ベース−入賞S×S賞球の演算値を示す遊技情報(基情報)
BYof=通常時のオーバーフローした始動入賞分の出率で、BY−BYminの演算値を示す遊技情報。
T1Y=平均大当り中出玉数で、(T1セーフ−T1アウト)÷合計大当り数の演算値を示す遊技情報
尚、合計大当り数=通常大当り数+甘中大当り数
T1O=平均大当り中アウトで、T1アウト÷合計大当り数の演算値を示す遊技情報
特T1Y=特定大当りを対象としたT1Yで、(特T1セーフ−特T1アウト)÷特定大当り数の演算値を示す遊技情報
特T1O=特定大当りを対象としたT1Oで、特T1アウト÷特定大当り数の演算値を示す遊技情報
尚、「平均」は機種Aを対象とした遊技機平均である。
図4は図3と同様な遊技情報(営業情報)の集計例であり、次の項目が設定されている。
補正台売=遊技価値の付与対価合計で、貨幣価値分の売上である実売上(売上玉×貸単価)と再P額(再P玉×貸単価)の合計値。尚、以下も含め「補正」を含む遊技情報は売上額を再P額を含めた補正台売として演算しているが、補正台売の代わりに実売上額を売上額として演算しても良い。
補正客滞率=補正売上玉(売上玉+再P玉)に対するBサの割合で、Bサ÷補正売上玉の演算値を示す遊技情報
補正粗利=遊技に応じた遊技場側の営業利益で、補正台売−獲得玉×貸単価×設定原価率の演算値を示す遊技情報(粗利情報)
尚、獲得玉(獲得価値)=補正売上玉+セーフ−アウト、貸単価=4円、設定原価率=92%での演算を例示している。
補正割数=補正台売(補正売上玉)に対する遊技場側の損益額(損失玉=獲得玉)の割合(営業割数)で、獲得玉÷補正売上玉の演算値を示す遊技情報(割数情報)
再P率=補正売上玉に対する再P玉の割合で、再P玉÷補正売上玉の演算値を示す遊技情報
再P損益額=原価率を考慮した再プレイを行うことにより生じた損益で、(再P額×(1+手数料率)−再P額÷設定原価率)×設定原価率の演算値を示す遊技情報。尚、手数料率は対価となる貯玉数に対する手数料玉(対価となる貯玉数−再P玉)の割合で、0%での演算を例示している。
補正利益率=遊技場の利益率で、(損益分岐割数−補正割数)÷損益分岐割数=補正粗利÷補正台売の演算値を示す遊技情報(利益率情報)。尚、損益分岐割数=1÷設定原価率である。
再P粗利=再P損益額を考慮した遊技場側の営業利益で、補正粗利+再P損益額の演算値を示す遊技情報(再P損益に対応した粗利情報)
補正玉単価〜再P玉粗利=アウト1当りの補正台売、補正粗利、再P粗利で、補正台売÷アウト、補正粗利÷アウト、再P粗利÷アウトの演算値を示す遊技情報
再P割数=再P損益額を考慮した営業割数で、(1−再P粗利÷補正台売)÷設定原価率=((補正台売−再P粗利)÷(貸単価×設定原価率))÷補正売上玉の演算値を示す遊技情報(再P損益に対応した割数情報)
再P利益率=再P損益額を考慮した遊技場の利益率で、再P玉粗利÷補正玉単価の演算値を示す遊技情報(再P損益に対応した利益率情報)
尚、「平均」は機種Aを対象とした遊技機平均である。
管理装置4は、図3及び図4に示す機種毎の遊技情報や営業情報を集計した場合は、当該遊技情報や営業情報をサーバ9に送信する。
サーバ9は、各遊技場から受信した機種毎の遊技情報や営業情報をさらに機種毎に集計している。このようにサーバ9にて一括して集計された機種毎の遊技情報や営業情報は機種毎に異なった傾向を示しており、集計する機種毎の台数が多くなる程、その傾向の信頼性が高くなる。
さて、遊技場の管理者が当該遊技場に設置されている特定の機種の有効S%や入賞S%の一方である基S情報から他方である他S情報をシミュレートしたり、目標となる営業情報から有効S%や入賞S%の対応S情報をシミュレートしたりする場合は、管理装置4に図示しないシミュレート画面を表示してシミュレート対象の機種を入力する。
すると、管理装置4は、サーバ9と通信することでシミュレート対象の機種の遊技情報や営業情報を受信してシミュレートの基礎となるマスタ値(基礎B情報)を設定する。また、マスタ値は遊技場独自のマスタ値を採用しても良い。つまり、マスタ値は複数の遊技場から情報収集した、或いは該当遊技場の過去の遊技情報を集計した遊技情報である。尚、スペック等から想定される想定値を設定入力して採用しても良い。
図5は、マスタ値、入力したBYmin、同じく入力した有効S%と入賞S%との一方に基づき有効S%または入賞S%の他方をシミュレートする例示であり、シミュレートA(以下、シミュA)が入力した有効S%により入賞S%を、シミュレートB(以下、シミュB)が入力した入賞S%により有効S%をシミュレートする例示である。
MAXは有効S%が集計上、或いは想定上MAX(最大)、同様にMINは有効S%がMIN(最小)となる場合に対応した遊技情報である。平均情報をそのまま採用しても良いが、BYminを固定しているためMAXやMINのベースやBY等は別途シミュレートした値や入力した値を採用した場合を例示している。
シミュレート例の各項目は2段設けられており、上段にシミュレートした数値を、下段に演算式等の定義を示している。
係数は、上述したようにシミュレートする際に演算式を簡略化するための係数である。
尚、図5中の右斜線で示した数値は入力値であることを示している。以後の図も同様である。
さて、図5に示すマスタ値からシミュレート対象の機種の有効S%とベースとの相関関係や入賞S%とベースとの相関関係を特定することで有効S%や入賞S%の一方から他方をシミュレートすることが可能となり、そのシミュレート方法について説明する。
まず、有効S%とベースとの関係について説明する。有効S%とベースとの関係を示す相関関係が直線的であると仮定すると、マスタ値に基づいて有効S%に対するベースの変動割合を求めることができる。つまり、平均の有効S%(以下、平均有効S%(第1の有効S情報))の場合の平均ベース(第1ベース)と、最大(以下、MAX)有効S%(第2の有効S情報)の場合のMAXベース(第2ベース)とからベースの変化(傾き)を次の式により求める。
B変=(MAXベース−平均ベース)÷(MAX有効S%−平均有効S%)
このB変(B情報)は、有効S%に関わらずBYminが固定している(一定である)と仮定した状態で、有効S%が平均有効S%からMAX有効S%に変化した場合の有効S%に応じてベースが平均ベースからMAXベースに変動した場合の変動割合を示している。
次に、有効S%とベースとの相関関係が直線的であることを表す一次方程式を求めるために、有効S%が0の場合の仮想のベース(以下、S0B)を求める。平均ベースからB変×平均有効S%だけ減少した値がS0Bであることから、次の式によりS0Bを求めることができる。
S0B=平均ベース−B変×平均有効S%
このS0B(B情報)は平均ベースと有効S%との関係性を保つための係数であり、平均ベースから平均有効S%に対応するベース分を除外したベース、換言すればB変に対応させた有効S%が0の場合における仮想のベースとなる。
例えば図5に示すマスタ値において、平均の有効S%とベースとは其々5.00%と22.00%で、B変は4.95であるが、単純に有効S%×B変を演算すると24.75%となってしまい、平均のベース(22.00%)と同値にならない。このような不整合を排除するためにS0B(−2.75%)を加算して同値となるように補正するための係数がS0Bとなる。
尚、S0Bが負の値となるのは、実績値から想定される有効S%とベースとの相関関係が実際には直線関係とならず、有効S%が上昇するのに伴ってベースが曲線的に上昇する特性を示すことによるものである。
以上のようにして、ベース=B変×有効S%+S0Bと表すことができるが、この式は、シミュレート時に入力したBYmin(基情報に含まれるBYmin)と平均のBYmin(以下、平均BYmin(基礎B情報、基礎BYmin、B情報))とが一致していることを条件に成立することから、平均BYminと入力したBYminとが相違する場合、B変×有効S%+S0Bにより求めたベースが平均BYminに対応したままとなるので、入力したBYminに対応させるべく、
ベース=B変×有効S%+S0B+BYmin−平均BYmin
と定義する。
ここで、ベース=入賞S%×S賞球+BYminなので、
B変×有効S%+S0B+BYmin−平均BYmin=入賞S%×S賞球+BYmin
と表すことができる。この式を整理すると、
B変×有効S%=入賞S%×S賞球−S0B+平均BYmin
有効S%=(入賞S%×S賞球−S0B+平均BYmin)÷B変
となる。この場合、右辺の入賞S%以外の各項目はマスタ値から特定可能であることから、入賞S%(基S情報)を入力することで有効S%(他S情報)を求めることができる。
また、入賞S%×S賞球=有効S%×B変+S0B−平均BYminとも表すことができるので、入賞S%=(有効S%×B変+S0B−平均BYmin)÷S賞球とも表すことができる。この場合も同様に、右辺の有効S%以外の各項目はマスタ値から特定可能であることから、有効S%(基S情報)を入力することで入賞S%(他S情報)を求めることができる。
以上のようにして、上記各式において入賞S%及び有効S%のいずれか一方である基S情報を入力することで他方である他S情報を求めることができる。
更に、S有効率=有効S%÷入賞S%なので、S有効率=(入賞S%×S賞球−S0B+平均BYmin)÷(B変×入賞S%)と表すことができる。
或いは、S有効率=S賞球+(平均BYmin−S0B)÷入賞S%)÷B変とも表すことができる。
上述したようにBYminは任意の値を入力可能であり、必ずしもマスタ値の平均BYminと同値とする必要はない。
また、入賞S%と有効S%以外の遊技情報は図3に示した演算例を変形する等、従来の演算式と同様の演算式により求めることができる。また、上記演算式を従来の演算式に代入することで、他S情報を求めることなく演算することも可能である。
次に、実際のシミュレート手順について図5を参照して説明する。
図5中に示す各シミュA,Bのシミュレート1(以下、シミュ値1)は有効S%がマスタ値のMINの有効S%(参照S情報)より高い場合、シミュレート2(以下、シミュ値2)は低い場合に対応する。このような区別は、有効S%がMINの有効S%より低い場合(参照S情報に達していない場合)にBYofをMINのBYof(参照BYof)に固定することで、ありえない数値を排除するために行っている。
(1)マスタ値より有効S%とベースとの相関関係を示す一次方程式の各係数(B変、S0B)を特定する。
(2)シミュAのシミュ値1は有効S%等により入賞S%を特定した上で他の項目(他S関連情報、対応S関連情報)を特定する。
(3)シミュBのシミュ値1は入賞S%等により有効S%を特定した上で他の項目(他S関連情報、対応S関連情報)を特定する。
尚、いずれも平均BYminはマスタ値の平均BYminを参照する。
(4)シミュ値2は各係数(B変、S0B)を利用せずシミュ値1とは異なる演算式にて有効S%や入賞S%を特定する。シミュAのシミュ値2はBYof→入賞S%→S有効率及びベース→BYの順で、シミュBのシミュ値2はBYof及びベース→有効S%→BY及びS有効率の順で特定する。
ところで、有効S%及び入賞S%の一方である基S情報から他方である他S情報を求めるために示した上記各式はマスタ値に基づくものであり、各遊技場のシミュレート対象の遊技機1の実績値に対応したものでないことから、実績値に対応するようにマスタ値を次のようにしてシミュレートすることで補正マスタ値を作成する。
まず、マスタ値の平均有効S%とシミュレート対象の遊技機1の平均有効S%とのずれを求め、そのずれから補正マスタ値を図6のシミュレート例におけるMAXからMINのようにシミュレートする。
シミュレート手順は以下の通りである。
(1)図3のような実績値を平均として特定(平均確定)する。
(2)MINのBYofを導出し、BYを導出する。
(3)MAX有効S%を導出する一方、MB係数を導出し、MAXの他の項目を特定(MAX確定)する。MB係数とは、マスタ値の平均有効S%とシミュレート対象の遊技機1の平均有効S%(実績値)とのずれに基づいてMAXベースをシミュレートするための係数である。
(4)各係数値を特定し、MINの有効S%を導出してからMINの他の項目も特定(MIN確定)する。
以上によりマスタ値を実績値に対応させることができる。
(5)シミュA,Bのシミュ値1,2はマスタ値の代わりにシミュレートした補正マスタ値を採用して図5同様に演算する。
このようにして参照したい実績値に対応した補正マスタ値を利用したシミュレートが可能となる。
図6はマスタ値のMAX、平均、MINの各項目を図3のように実際の集計値とした上で、シミュレート対象の遊技機1の実績値に基づいて補正マスタ値のMAXとMINとをシミュレートし、そのシミュレートした補正マスタ値に基づきシミュ値1やシミュ値2をシミュレートした例である。
本実施形態では実績値を平均としたマスタ値(図6の上3段)に基づいて所定の演算式により各値をシミュレートしており、その演算式は図6のシミュレート例に示す通りだが、演算式についてはこれに限定されず、例えばマスタ値におけるMAXと平均との比率をそのまま採用して実績値を平均としたMAXを導出したり、MAXについて、S有効率を有効S%同様にマスタ値のMAXと平均との差分と平均値との合計値として、そのS有効率と有効S%とから入賞S%を導出し、その入賞S%とS賞球とBYminとによりベースを導出したり、平均に対応する数値を任意で入力したりする等、どのような方法によりMAXやMINを平均に対応させても良い。
尚、平均値を実績値とするのに代えて、実績値に基づく演算式により求めるようにしても良い。
ここで、MINの有効S%を求める演算式が有効S%=(BY−S0B)÷(B変−S賞球)となる理由について説明する。
ベース=有効S%×B変+S0B+BYmin−平均BYminであるが、BYminは平均とMINとで同値という前提であるので、ベース=有効S%×B変+S0Bとなる。
一方で、MINではBYofをマスタ値の差分により特定可能であり、BYminは設定値(固定値)なので、その合計値であるBYが導出できる。つまり、ベース=有効S%×S賞球+BYの演算式が利用できる。
よって、上記の式を、ベースを介して右辺と左辺にてイコール化すると、有効S%×B変+S0B=有効S%×S賞球+BYとなる。
これを有効S%にて整理すると、有効S%×(B変−S賞球)=BY−S0Bとの関係式が成立し、図6のMINの有効S%の演算式である有効S%=(BY−S0B)÷(B変−S賞球)が成立する。
このように実績値に基づいてシミュレートした補正マスタ値に基づきシミュ値Aやシミュ値Bのシミュ値1やシミュ値2をシミュレートする。
図7は、図6同様に実績値をマスタ値の平均としてシミュ値等をシミュレートした例示だが、実績値に示す様に図7では始動入賞信号を接続しない等、入賞S%を実績値として特定しない場合を想定している。即ち、任意のS有効率を入力可能とし、入力されたS有効率と有効S%とにより入賞S%等を特定し、その特定した値をマスタ値の平均としてマスタ値、及びシミュAやシミュBをシミュレートしている。このようにすることで入賞S%が管理対象とならなくとも、入賞S%に関するシミュレートが可能となる。
図8は対応値や入力値と、示される遊技機1の調整により変動可能な遊技情報(調整情報)とを、入力や実際の遊技情報を採用することで数値を特定し、その調整情報により演算処理を行うことで、遊技機1の大当り確率やラウンド振分、或いは所謂連荘回数(継続回数)等が理論値通りの値となった場合、即ち、そのような抽選による偏りを排除した場合に理論上の補正割数等の営業情報がどのような値になるかをシミュレートした例である。
尚、図8中に左斜線で示した数値は設定値であることを示している。
設定値は予め設定され、入力値は実績値、或いは任意の数値を入力可能で、対応値は図2〜7までに説明した通り入力値に対応した値であり、説明していない項目についてはいずれも従来のシミュレート方法と同様なので詳細な説明は省略するが、図2〜7までに説明していない項目について以下の通り説明する。
TS=通常時における大当り確率の逆数を示す大当りを得るまでに必要な有効Sで、理論値はTS分の有効Sを得た場合に大当りが発生したと仮定している(BO等を参照)。
TSA=TSの甘中における数値(確変だけでなく時短分も考慮した値)
景品額=特定の景品(例えば特殊小景品)の評価額
景品個数=特定の景品の交換玉数、計算原価率は景品個数額に対する景品額の割合
R係数=特定大当りに対する平均的な出玉の大当りのT1Yについての割合
A係数=全ての大入賞口19の内、特定大当りに対応した大入賞口19が大当り時に開放する割合(大入賞口が単数の場合は100%となる。R係数も含め特T1Yを平均的な出玉の大当りのT1Yへと補正するための補正係数)
継続回数=通常時に大当りが発生してから再び通常時に戻るまで(T中)に発生する大当り回数(連荘回数)の期待値
TYとTO=T中における差玉数(Tセーフ−Tアウト)とTアウト
尚、通常時の大当りが発生するまでとT中との1サイクルを1セットとしている。
図9は再プレイに関わる遊技情報(再P情報)を再プレイの手数料等の運用が異なる期間を対象とした集計例である。
ここで、運用Aは貯玉の引落個数をそのまま再プレイ玉として払出す手数料無の運用、運用Bは125玉の払出に対して130玉を引落す、即ち5個分の手数料玉を徴収する運用、運用Cは例えば1営業日の内、再プレイ玉が2500玉となるまでは手数料を徴収しないが、それ以上は手数料を徴収するような所謂変動手数料の運用、運用Dは景品を交換して換金し、更に貸出を受けると仮定し、その貸出の対価分の景品の交換玉を貯玉から引落とす運用を想定している。
運用A〜Dは例えば営業日等により切替えられるが、現在は運用A以外は当局の指導により認められていないので、運用Aのみを採用した場合を例示している。
このようにして再プレイについて異なる運用が行われる期間における平均的な再P情報を特定でき、図8等のシミュレートへの利用が可能となる。
また、運用により区別して再P情報を管理しているので、シミュレート対象日となる運用に応じて該当する運用に応じた再P情報を採用しても良い。
図10〜図12は補正割数等の営業情報から有効S%をシミュレートする場合の演算例を示したものである。図12に示す図2から図9までに説明した営業情報以外の項目を実績値、或いは入力値として設定した上で、営業情報(目標情報)として得たい数値を図12のように入力することで、図10に示す仮有効S%1または仮有効S%2をシミュレートしている。
仮有効S%1と仮有効S%2とは、図5等で説明したシミュ値1とシミュ値2との違い、即ち、有効S%がMINの有効S%より高いか低いかでベースの導出方法が変わることにより区分した遊技情報であり、導出した仮有効S%1がminの有効S%より高ければそのまま仮有効S%1を、低ければ仮有効S%2を有効S%としてシミュレートするものであり、図10〜図12の場合、いずれも高いため、仮有効S%1を有効S%として導出する。有効S%が導出できれば設定した遊技情報以外の図2〜図9にて例示した他の遊技情報(対応S関連情報)等も導出できる。
例示した演算式の導出手順例は図10〜図12の通りである。
次に、営業情報から有効S%を求める演算式の導出方法について説明する。
補正割数=獲得玉÷補正売上玉
と表すことができる。
ここで、獲得玉=補正売上玉+セーフ−アウト、補正売上玉=Bサ÷補正客滞率、セーフ−アウト=TY−Bサ、Bサ=BO×(1−ベース)、BO=TS÷有効S%である。
BO=TS÷有効S%の演算式について説明する。
TSは大当り確率の逆数を示すので、理論値上、大当りを発生させるために必要なスタートを示し、有効S%=有効S÷アウトなので、アウト=有効S÷有効S%となる。BOは理論値上、大当りを発生させるために必要なアウトなので、TSに対応したアウトとなる。つまり、TS分の有効Sを得るために必要なアウトであるBOはBO=TS÷有効S%にて示すことができる。
以上の式から、
補正割数=(Bサ÷補正客滞率+TY−Bサ)÷(Bサ÷補正客滞率)
=1+(TY×補正客滞率)÷Bサ−補正客滞率
=1+(TY×補正客滞率)÷(TS÷有効S%×(1−ベース))−補正客滞率
となるので、両辺にTSを乗ずる等して整理すると、
(補正割数+補正客滞率−1)×TS=(TY×補正客滞率×有効S%)÷(1−ベース)
との関係式が成立する。
ここで、ベースは、
(1)有効S%がMINの有効S%より高い場合は、ベース=B変×有効S%+S0B+BYmin−平均BYminとなる。
(2)有効S%がMINの有効S%より低い場合は、ベース=S賞球×有効S%+MINのBYof+BYmin(ベース=有効S%×S賞球+BYと図5より)と場合分けされるので、前者を上記関係式に代入して上述と同様に有効Sにて整理すると有効S%1にて示す演算式が導出され、後者の場合を代入して整理すると有効S%2にて示す演算式が導出される。
同様に、
補正玉粗利=(補正台売−獲得玉×貸単価×設定原価率)÷アウト
=(Bサ÷補正客滞率×貸単価−(Bサ÷補正客滞率+TY−Bサ)×貸単価×設定原価率)÷アウト
=(Bサ×貸単価×(1−設定原価率+補正客滞率×設定原価率)−TY×補正客滞率×貸単価×設定原価率)÷(補正客滞率×(BO+TO))
(補正玉粗利×補正客滞率×(TS÷有効S%+TO)+TY×補正客滞率×貸単価×設定原価率)=TS÷有効S%×(1−ベース)×貸単価×(1−設定原価率+補正客滞率×設定原価率)
となるので、両辺に有効S%を乗ずる等して整理すると、
有効S%×補正玉粗利×補正客滞率×TO+有効S%×TY×補正客滞率×貸単価×設定原価率=TS×(1−ベース)×貸単価×(1−設定原価率+補正客滞率×設定原価率)−補正玉粗利×補正客滞率×TS
との関係式が成立するので、上記同様にベースに有効Sに応じた場合分けの代入を行って、有効S%1や有効S%2の演算式を導出可能となる。
上記では、補正割数と玉粗利とについて演算式を説明したが、他の営業情報も同様に、その営業情報を示す演算式に上記の様な置き換えまたは代入を行うことで、図10〜図12に示す演算式を導出できる。
尚、係数は演算式を簡素化するために用いているだけなので、どのような係数を採用しても良いし、係数自体を採用しなくとも良い。また、係数A〜係数Nについて、営業情報以外は、有効S%により影響を受けない遊技情報を演算式の対象としている。
このような実施形態によれば、次のような効果を奏することができる。
管理装置4は、入賞S%、及びBYminにより演算可能なベースと、B変、及び有効S%により演算可能なベースとが対応するようにシミュレートを行うため、一定のBYminを確保した上で設定された一方の有効S%や入賞S%等の基S情報から設定されない他方の入賞S%や有効S%等の他S情報、或いはベース等の他S関連情報をシミュレート可能になる。
B変やS0Bにより有効S%に対応したベース分を適切に考慮した上でのシミュレートが可能となる。
S0BによりB変だけでは補正し切れない誤差を適切に補正可能となる。
B変に対応するBYminとシミュレートする際のBYminとが異なる場合であっても、その相違分を考慮した上でのシミュレートが可能となる。
有効S%がMINに達していない場合等の想定し難いシミュレートを行う場合であっても、BYminがマイナスになるようなありえないシミュレートを排除した適切なシミュレートが可能となる。
入賞S%、及びBYminにより演算可能なベースと、B変、及び有効S%により演算可能なベースとが対応すると共に、そのベースに対応した目標情報が得られる有効S%等をシミュレートするため、一定のBYminを確保した上で目標となる営業情報から有効S%や入賞S%等のS情報、或いはベース等の対応S関連情報をシミュレート可能となる。
補正割数、補正玉粗利、補正利益率、再P利益率、再P玉粗利、再P割数に基づくシミュレートが可能となる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形または拡張できる。
マスタ値のBYminと入力したBYminとが異なる場合の誤差を考慮して、ベース=B変×有効S%+S0B+BYmin−平均BYminとしたが、誤差を考慮せずにベース=B変×有効S%+S0Bやベース=B変×有効S%としてシミュレートしても良い。また後者の場合、例示したB変ではなく、例えば平均ベース÷平均有効S%等をB情報として採用しても良い。即ち、B情報はベースと有効S%との相関関係を示せばB変だけでなくどのような数値や演算式でも良い。
B変等を特定する場合にMAXと平均とを参照対象としたが、MAXとMIN、平均とMIN等どの様な参照対象としても良い。例えば、平均以下の有効S%については平均とMINとの関係性から特定されるB変やS0Bによりシミュレートしても良いし、有効S%が0の場合のベース、即ちBYminをS0Bとして、平均やMIN等の有効S%とベース(第2ベース)、及びベースがBYmin(第1ベース)となる場合の有効S%、即ち0とBYminとから導出したB変等によりシミュレートしても良い。同様に、シミュ値1とシミュ値2との区分や、仮有効S%1と仮有効S%2との区分についても、MINにて区分する以外に、平均等にて区分しても良い。
有効S%に対する入賞S%等の他S情報を求めた上でベース等の他S関連情報を特定したが、演算式等を変更することにより他S情報を特定せずに他S関連情報を特定しても良いし、他S情報は特定するが他S関連情報は特定しない構成としても良い。入賞S%に対する有効S%も同様である。
同様に、営業情報より有効S%を特定することを例示したが、同様の演算方法により入賞S%をシミュレート対象としても良いし、有効S%や入賞S%の対応S情報を特定することなく対応S情報を利用して演算可能な例えばベース等の対応S関連情報を特定しても良いし、対応S情報は特定するが対応S関連情報を特定しない構成としても良い。
影響を及ぼす遊技情報とは、直接的に演算式に含まれていなくとも間接的に含まれていれば良く、例えば対象となる遊技情報の数値を変更した場合に演算対象となる数値が変われば影響を及ぼす一方、数値が変わらなければ、即ち、数値を変えなくとも矛盾が生じなければ影響を及ぼさない遊技情報となる。
有効S%等がMIN以下となる場合にMINのBYofをシミュ2のBYofとしたが、MAXや平均のBYofを採用しても良い。
基準値との比較等として「超過」と「以上」とのいずれを採用しても良い。また、「未満」と「以下」とを含め、達しているとの表現は正負の符号が同一の基準値に対してその絶対値が「超過」或いは「以上」になるとの概念となる。
例示した設定値等の設定情報は予め設定されていれば遊技場管理者が任意に設定しても、管理装置4の製造メーカにて設定しても、外部(例えばチェーン店本部等)の管理サーバ9からダウンロードして設定しても良いし、実績値をそのまま操作入力することなく設定しても良い。また、例示した全ての遊技情報は遊技信号により直接的に特定しても演算式等を利用して間接的に特定しても良い。
遊技機グループとして機種を例示したが、例えば遊技機島単位やレート単位、或いは遊技場全体の遊技機を1グループとする等、任意の遊技機グループを対象としても良い。
対象となる遊技機はパチンコ遊技機が例示出来るが、例示した以外の遊技機を対象としても勿論良い。この場合、遊技媒体を排出せずデータ上のポイントを遊技に応じて更新する所謂封入式の遊技機等も想定できるため、玉やメダル等の遊技媒体や上記ポイントを包含する遊技価値という表現を適宜使用した。また、単位遊技として大当り抽選以外に、入賞により大当りが発生するV入賞口への入賞を許容する状態とする処理、所謂ハネモノのハネ開放等を行う遊技機を対象とする等、単位遊技としてはどのような処理を採用しても良い。
通常状態、大当り、特別状態を区別可能な状態信号を例示したが、通常状態と特別状態との少なくとも一方である旨を特定可能な状態信号として、例えば大当り信号のみを採用する等、通常状態と特別状態とを区別不能な状態信号を採用しても良い。また、大当りや特別状態を区分可能な遊技機を例示したが、所謂普通機等の遊技状態として通常状態しか設けられない遊技機を対象としても良い。
管理装置4が行う処理の一部を遊技装置2や中継装置3、或いはサーバ9等にて行っても良い。また、例示した構成を適宜設定に応じて採用するか否かを変更したりしても良いし、変形例を含む例示した構成をどのように組み合わせても良いし、適宜構成を除外しても良い。
図面中、1は遊技機、4は管理装置(基S情報設定手段、基情報設定手段、B情報設定手段、シミュレート手段)である。

Claims (5)

  1. 遊技価値を消費する遊技により遊技盤面上に設けられる始動入賞口、或いは当該始動入賞口以外の他入賞口へ入賞した場合に遊技価値を付与する遊技機であって、前記始動入賞口への入賞である始動入賞した場合に単位遊技を実行し、当該単位遊技の実行中に始動入賞した場合には当該始動入賞に応じた単位遊技を保留する一方、保留が上限に達した状態では始動入賞しても単位遊技を保留せずオーバーフローとなる遊技機の遊技情報を管理対象とした遊技場用システムであって、
    消費された遊技価値であるアウトに対する始動入賞の割合を示す入賞S情報、及びアウトに対する単位遊技の割合を示す有効S情報であるS情報のいずれか一方である基S情報を設定する基S情報設定手段と、
    アウトに対する他入賞口への入賞分となる他入賞分の付与率を示すBYminを少なくとも含む基情報を設定する基情報設定手段と、
    アウトに対する遊技価値の付与率を示すベースと前記有効S情報との相関関係を示すB情報を設定するB情報設定手段と、
    前記入賞S情報、及び前記基情報に含まれるBYminを利用して演算可能なベースと、前記B情報、及び前記有効S情報を利用して演算可能なベースとが対応するように、前記基S情報の設定情報とならなかったS情報である他S情報、及び当該他S情報を利用して演算可能な他S関連情報の少なくとも一方を、前記基S情報、前記基情報、及び前記B情報を利用した演算によりシミュレートするシミュレート手段と、
    を備えたことを特徴とする遊技場用システム。
  2. 前記B情報設定手段は、第1の有効S情報に対応する第1ベースと、第1の有効S情報とは異なる値を示す第2の有効S情報に対応するベースである第2ベースとを特定可能な基礎B情報を設定可能であり、
    前記B情報は、第1の有効S情報と第2の有効S情報との相違分に対する第1ベースと第2ベースとの相違分の割合を特定可能なB変が少なくとも含まれることを特徴とする請求項1に記載の遊技場用システム。
  3. 前記B情報設定手段は、前記有効S情報が0である場合のB変に対応したベースを示すS0Bを設定可能であり、
    前記B情報、及び前記有効S情報を利用して演算可能なベースは、前記B変、前記有効S情報、及び前記S0Bを利用した演算値に対応することを特徴とする請求項2に記載の遊技場用システム。
  4. 前記基礎B情報は、前記第1ベース、或いは前記第2ベースに対応したBYminである基礎BYminが含まれ、
    前記B情報、及び前記有効S情報を利用して演算可能なベースは、前記B変、前記有効S情報、前記S0B、前記基情報に含まれるBYmin、及び基礎BYminを利用した演算値に対応することを特徴とする請求項3に記載の遊技場用システム。
  5. 前記基情報設定手段は、前記S情報の参照値となる参照S情報と、当該参照S情報に対応すると共にアウトに対するオーバーフロー分の付与率を示す参照BYofとを設定し、
    前記シミュレート手段は、前記基S情報、及び前記他S情報の少なくとも一方が参照S情報に達していない場合に、前記参照BYof、及び前記有効S情報を利用した演算値により前記入賞S情報が示されるように、前記他S情報、及び前記他S関連情報の少なくとも一方をシミュレートすることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の遊技場用システム。
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