JP2018101454A - 不揮発性半導体記憶装置、及びそのしきい値電圧の測定方法、及びその読出し電圧の設定方法 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置、及びそのしきい値電圧の測定方法、及びその読出し電圧の設定方法 Download PDF

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【課題】メモリセルの正及び負のしきい値電圧の測定及び書換え回数の長寿命化が図れる不揮発性半導体記憶装置を提供する。【解決手段】メモリセルMC1はメモリトランジスタM9を備える。メモリトランジスタM9の制御ゲートCG9及びソースには、第3選択トランジスタM11を介してパッドPAD1が、第4選択トランジスタM12を介してパッドPAD2がそれぞれ結合される。パッドPAD1に印加する第1供給電位Vpad1とパッドPAD2に印加する第2供給電位Vpad2との大小関係をVpad1≦Vpad2の範囲で第1供給電位Vpad1を変化させ、メモリトランジスタM9の動作の反転状態をセンスアンプSA1で検出してメモリトランジスタM9の負のしきい値電圧Vth2を測定する。【選択図】図1

Description

本発明は、電気的に再書込み可能な不揮発性半導体記憶装置(EEPROM)、及びそのしきい値電圧の測定方法、及びその読出し電圧の設定方法に関する。
電気的に再書込み可能なEEPROM(Electrically Erasable & Programmable ROM)は、不揮発性メモリを使用することが必要な数多くの用途にみられる。従来、EEPROMのスクリーニングにおいては、メモリセル1つ1つのしきい値電圧を測定することが重要となっている。
特許文献1(特開平2−244500号公報)の図1及び図3に記載のEEPROMテスト回路では、列アドレスバッファと、行列デコーダと、マルチプレクサと、センスアンプと、メモリアレイと、ダミーメモリとを備える。データ“1”が書き込まれているNMOS62ijのしきい値電圧Vt1を測定する場合は、一定電圧Vw(例えば2V)がNMOS72iのゲートCG2に印加されると共に、外部端子66及びNMOS65等を介して可変電圧Vm1がNMOS62ijのゲートCG1に印加される。可変電圧Vm1が2V(=Vw)の時は、NMOS62ijがオフ状態で、それに流れる電流Iijはほぼ0である。可変電圧Vm1を上昇していくと、NMOS62ijがオン状態となり、それに流れる電流Iijがダミーメモリセル側の電流IDi値を超えた時点で、センスアンプの出力信号が反転する。この時のVm1をしきい値電圧Vt1とみなす。データ“0”が書き込まれているNMOS62ijのしきい値電圧Vt0を測定する場合は、一定電圧VwをNMOS62ijのゲートCG1に印加し、外部端子76及びNMOS75を介して可変電圧Vm2をNMOS72iのゲートCG2に印加する。可変電圧Vm2を2Vから上昇させるとNMOS72iに流れる電流IDiが増加し、Iijを超えた時点で、センスアンプの出力が反転する。この時のVm2をしきい値電圧Vt0とみなしている。
たとえば、特許文献2(特開平6−84400号公報)の図6に記載の回路では、ソースバイアス回路を備える。メモリセルのしきい値電圧を測定するテストモードにおいては、ソースバイアス用のテストパッドとメモリセルのソースとが接続され、ソース電位を外部テストパッドから自由にバイアスすることができるようになる。その結果、基板効果が発生し、しきい値電圧が正方向へシフトする。即ち基板がソースに対して、逆方向にバイアスされていることで、チャネルを形成するのに必要なゲート電界が増加し、みかけ上しきい値電圧が増加する。この効果を利用するならば、デプレション化していてもソースに印加する電圧を変えればいかなる場合でもしきい値電圧の測定ができるとしている。
図6は、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置を提案するにあたり、発明者が事前に用意した不揮発性半導体記憶装置の一部を示す。不揮発性半導体記憶装置NVM6は、大きく分けるとセンスアンプSA6とメモリセルMC6を備える。センスアンプSA6はMOS型であるトランジスタM1〜M6、インバータINV1、及び抵抗R1を備える。抵抗R1はデプレッション型であるトランジスタM3のソースと接地電位GNDとの間に接続される。トランジスタM1,M2及びM4はpチャネル型からなる。トランジスタM1,M2及びM4の各ソースはいずれもが電源電位VCCに接続されている。
メモリセルMC6は、トランジスタM7〜M11及びパッドPAD1を備える。メモリトランジスタM9は制御ゲートCG9、浮遊ゲートFG9、ソースS、及びドレインDを有する。メモリセルMC6は、メモリトランジスタM9のドレインD側にトランジスタM7,M8が、メモリトランジスタM9のソースS側にトランジスタM10が、それぞれ直列に接続されている。メモリセルMC6は1ビットのメモリセル列を示している。トランジスタM8はこの種の不揮発性半導体記憶装置でビット選択トランジスタとして、トランジスタM7はカラム選択トランジスタとしての働きを有している。
トランジスタM11はパッドPAD1とメモリトランジスタM9の制御ゲートCG9との間に直列に接続されている。パッドPAD1には不揮発性半導体記憶装置NVM6を、ノーマルモードで使用する時には、所定の書込み電圧、読出し電圧、及び消去電圧が印加される。しきい値電圧のテストモードでは所定の測定用可変電圧が例えば2V〜4Vの範囲で例えば0.1Vステップで印加される。
図6において、正のしきい値電圧を測定する際には、まずパッドPAD1に例えば電圧2Vを印加する。トランジスタM10のゲートに電源電位VCCを印加するとノードCがほぼ0Vに、ノードAが0V+Vth(Vthは例えば1V)になる。その後、ノードDを高電位VPPにすることでパッドPAD1の電位がトランジスタM11を介してメモリトランジスタM9の制御ゲートCG9に印加され、ノードBの電位がほぼ2Vに置かれる。この時、メモリトランジスタM9のゲート・ソース間電圧Vgs9はVgs=2Vとなる。
この時、ノードA→ノードC→GNDに電流Ipが流れればデータ“0”、流れなければデータ“1”となる。
電流Ipが流れなかったメモリセルに対してはさらに、正のしきい値電圧の測定を継続していく。このためにパッドPAD1に印加する電位を2Vから徐々に上げていく。より具体的には0.1Vステップで例えば4Vに近づけていく。パッドPAD1の電位が仮に2.9Vの時、メモリトランジスタM9に電流Ipが流れ始めれば、その時のメモリトランジスタ9の正のしきい値電圧は2.9Vとして測定される。
上述のようにメモリトランジスタM9の正のしきい値電圧を測定する場合には、パッドPAD1に印加する電位を例えば0.1Vステップで徐々に増加させ、その時にメモリトランジスタM9の動作の反転状態をセンスアンプSA6側で検出することでメモリトランジスタM9のしきい値電圧を容易に測定することができる。
特開平2−244500号公報 特開平6−84400号公報
しかしながら特許文献1に記載された測定方法では、実使用時には使用しないダミーメモリセルが必要になり回路面積が増大するという不具合が懸念される。
また、特許文献2に記載された測定方法では、不揮発性半導体記憶装置にテスト用パッドが3つも必要になるという面積上の不具合が懸念される。さらに、メモリセルのドレイン側の電位とソース側の電位を常に一定の電位差に保つ必要があり、測定の複雑性が増してしまう。加えて、電流の判定に外部測定器を用いる必要があるため、測定に時間がかかるという不具合も懸念される。
また、図6に示した不揮発性半導体記憶装置NVM6では、負のしきい値電圧の測定は不可能である。なぜならば、本来PN接合に逆バイアスを与えてメモリセルの各トランジスタが分離されているので、負のしきい値電圧の測定にはPN接合が順方向にバイアスされてしまうからである。こうした不具合の発生については特許文献2でも指摘されている。
本発明は、上記不具合を克服した不揮発性半導体記憶装置を提供するものである。また、しきい値電圧の測定においては従前よりも比較的簡便な回路構成でかつ比較的簡単に測定することができる不揮発性半導体記憶装置のしきい値電圧の測定方法を提供するものである。また、こうしたしきい値電圧の測定結果に基づきメモリセルの読出し電圧を設定するものである。これによって読出し電圧をしきい値電圧の分布に基づき適正に設定できるのでEEPROM等の不揮発性半導体記憶装置の寿命を引き延ばすことが実現できる。
本発明の不揮発性半導体記憶装置の一態様は、制御ゲート、浮遊ゲート、ソース、及びドレインを有するメモリトランジスタとメモリトランジスタのドレインに、ソースが接続されドレインがビットラインにゲートがワードラインに接続される第1選択トランジスタとメモリトランジスタのソースにドレインが接続され、ゲートが第1ゲート制御手段に接続される第2選択トランジスタとを備える複数のメモリセルを備える。さらにメモリトランジスタに記憶されたデータが第1選択トランジスタを介して入力されるセンスアンプと、ワードラインにゲートが、ソースがメモリトランジスタの制御ゲートにドレインが第1電位供給手段にそれぞれ接続される第3選択トランジスタを備える。さらにメモリトランジスタのソースに、ソースが接続されゲートが第2ゲート制御手段にドレインが第2の電位供給手段にそれぞれ接続される第4選択トランジスタを備えている。
本発明の不揮発性半導体記憶装置の別の一態様は、第3選択トランジスタと第4選択トランジスタは共にnチャネル型MOSトランジスタで構成されている
さらに本発明の不揮発性半導体記憶装置の別の一態様は、第3選択トランジスタと第4選択トランジスタのゲート・ソース間のしきい値電圧は同じである。
さらに本発明の不揮発性半導体記憶装置の別の一態様は、第3選択トランジスタのチャネル長は第4選択トランジスタのチャネル長と等しく、第3選択トランジスタのチャネル幅は第4選択トランジスタのチャネル幅と等しい。
さらに本発明の不揮発性半導体記憶装置の別の一態様は、第1選択トランジスタは、複数のメモリセルの中から1つのビットラインを選択するビット選択トランジスタ、または、第1選択トランジスタと複数のビットラインを一単位として選択するカラム選択トランジスタとが直列に接続された複合トランジスタから成り、ビット選択トランジスのソース、ドレイン、及びゲートは、それぞれメモリトランジスタのドレイン、カラム選択トランジスタのソース、及びワードラインに接続され、カラム選択トランジスタのドレインは第1導電路を介してセンスアンプの入力段に接続され、カラム選択トランジスタのゲートはカラム選択ゲートCG1に接続されている。
さらに本発明の不揮発性半導体記憶装置の別の一態様は、第1導電路の電位を制御する第5選択トランジスタのソースがセンスアンプの入力段にドレインが第2の電位供給手段にゲートが第2ゲート制御手段に接続されている。
さらに本発明の不揮発性半導体記憶装置の別の一態様は、第2選択トランジスタはメモリセルのソースを接地電位に接続する接地電位選択トランジスタであり、第3選択トランジスタは複数のメモリセルのワードラインを1バイト単位で選択するバイト選択トランジスタである。
さらに本発明の不揮発性半導体記憶装置の別の一態様は、第2ゲート制御手段に第4選択トランジスタ及び第5選択トランジスタがオンする電位が与えられた時、第1の導電路の電位はメモリトランジスタのソースに与えられる電位よりも高い電位に設定されている。
さらに本発明の不揮発性半導体記憶装置の別の一態様は、第2ゲート制御手段によって第4選択トランジスタ及び第5選択トランジスタがオン状態に置かれた時、第1選択トランジスタ及び第3選択トランジスタはオン状態に置かれ、第2選択トランジスタは第1ゲート制御手段によってオフ状態に置かれる。
さらに本発明の不揮発性半導体記憶装置の別の一態様は、メモリトランジスタの制御ゲート・ソース間のしきい値電圧を測定するテストモードにおいては、第1の電位供給手段に可変電位を第2の電位供給手段に固定電位が印加されている。
さらに本発明の不揮発性半導体記憶装置の別の一態様は、センスアンプであって第1導電路に結合される入力段は第1トランジスタと第2トランジスタとが直列に接続される直列接続体からなり、第1トランジスタのゲートが第1導電路に結合され、第1トランジスタのソースは第2トランジスタのドレインに接続され、第2トランジスタのソースは接地電位に接続され第2トランジスタのゲートは第3ゲート制御手段に接続され、第1トランジスタと第2トランジスタとの共通接続ノードは第5選択トランジスタのソースに接続されている。
さらに本発明の不揮発性半導体記憶装置の別の一態様は、第1トランジスタのドレインは第3トランジスタのゲートに接続され第3トランジスタのソースは第1トランジスタのゲートに接続され、第3トランジスタのドレインと電源電位との間に負荷トランジスタが接続されている。
さらに本発明の不揮発性半導体記憶装置の別の一態様は、第2トランジスタはテストモードに置かれた時に常時オフ状態に置かれている。
さらに本発明の別の発明である不揮発性半導体記憶装置のしきい値電圧の測定方法は上記の不揮発性半導体記憶装置が有するメモリトランジスタの正のしきい値電圧を測定するにあたり、第1選択トランジスタ、第2選択トランジスタ、第3選択トランジスタをオン状態に、第4選択トランジスタ及び第5選択トランジスタをオフ状態にそれぞれ設定し第1の電位供給手段に第1供給電位を可変して印加し、メモリトランジスタのオン/オフ状態の遷移をセンスアンプで検出して測定し、かつ、
メモリトランジスタの負のしきい値電圧を測定するにあたっては第2の電位供給手段に固定された第2供給電位を印加し、第1選択トランジスタ、第3選択トランジスタ、第4選択トランジスタ、及び第5選択トランジスタをオン状態と、第2選択トランジスタをオフ状態として、第1電位供給手段に印加する第1供給電位を可変して、メモリトランジスタのオン/オフ状態の遷移をセンスアンプで検出して測定するものである。
さらに本発明の不揮発性半導体記憶装置のしきい値電圧の測定方法の一態様では、負のしきい値電圧を測定するにあたり第1の供給電位の最大値は、第2供給電位以下に設定されている。
さらに本発明の別の発明である不揮発性半導体記憶装置の読出し電圧の設定方法では、負のしきい値電圧及び正のしきい値電圧の分布に基づき設定されている。
さらに不揮発性半導体記憶装置の読出し電圧の設定方法の一態様では、メモリセルのノーマル動作時の読出し電圧Vwを決めるにあたり正のしきい値電圧の分布に基づき正のしきい値電圧の最小値Vth1(min)を求め、負のしきい値電圧の分布に基づき負のしきい値電圧の最大値Vth2(max)を求め、読出し電圧Vwを、
Vw=(Vth1(min)+Vth2(max))/2
として設定するものである。
さらに不揮発性半導体記憶装置の読出し電圧の設定方法の一態様では、メモリセルのノーマル動作時の読出し電圧Vwを決めるにあたり正のしきい値電圧の分布に基づき正のしきい値電圧の中央値Vth1(cen)を求め、負のしきい値電圧の分布に基づき負のしきい値電圧の中央値Vth2(cen)を求め、読出し電圧Vwを、
Vw=(Vth1(cen)+Vth2(cen))/2
として設定するものである。
さらに不揮発性半導体記憶装置の読出し電圧の設定方法の一態様では、メモリセルのノーマル動作時の読出し電圧Vwを決めるにあたり正のしきい値電圧の分布に基づき正のしきい値電圧の平均値Vth1(ave)を求め、負のしきい値電圧の分布に基づき負のしきい値電圧の平均値Vth2(ave)を求め、読出し電圧Vwを、
Vw=(Vth1(ave)+Vth2(ave))/2
として設定するものである。
この発明によれば、極めて簡便な回路構成にも関わらずメモリセルの特に負のしきい値電圧の測定を容易ならしめ、かつ、負のしきい値電圧の測定に基づきメモリセルの読出し電圧を適正に設定できるので、不揮発性半導体記憶装置の書換え回数を大幅に延ばすことができる。
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置を示す回路図である。 本発明に係る読出し電圧を設定する際に用いられるメモリセルの書換え回数とメモリセルのしきい値電圧の経時変化を示す図である。 本発明に係るメモリセルの負のしきい値電圧の測定時におけるおもなノードのタイミングチャートである。 本発明に係る負のしきい値電圧の測定時にパッドPAD1に印加する測定入力電位(第1供給電位)を示す図である。 本発明に係る不揮発性半導体記憶装置をノーマルモードと測定テストモードで用いる時の主なノード回路状態を示す図である。 本発明に係る不揮発性半導体記憶装置を提案するにあたり、発明者が事前に用意した不揮発性半導体記憶装置の一部を示す。
図1は本発明の一実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置を示す。
本発明にかかる不揮発性半導体記憶装置NVM1は、大きく分けると、センスアンプSA1、第1電位供給手段PAD1(以下、パッドPAD1と称する)を有するメモリセルMC1、第4選択トランジスタM12,第5選択トランジスタM13、及び第2電位供給手段PAD2(以下、パッドPAD2と称する)を備える。
センスアンプSA1は、トランジスタM1,M2,M3,M4, 第1トランジスタM6,第2トランジスタM14、第3トランジスタM5、インバータINV1、及び抵抗R1で構成されている。
トランジスタM1,M2の2つのトランジスタは、pチャネルMOS型からなり、これら2つのトランジスタは良く知られたカレントミラー回路CUMの一部を構成している。カレントミラー回路CUMの出力電流Im2はデプレション型からなるトランジスタM3と抵抗R1によって決定されている。トランジスタM3のゲートは接地電位GNDに、そのドレインは、トランジスタM1,M2の共通のゲートに共通にそれぞれ接続されている。トランジスタM1のゲートとドレインは共通接続されている。トランジスタM3のソースは抵抗R1の一端に、その他端は接地電位GNDに接続されている。トランジスタM1,M2で構成されたカレントミラー回路CUMの出力電流Im2は第3トランジスタM5のドレインに供給されている。
第1トランジスタM6は、センスアンプSA1の入力段を構成し、センスアンプSA1とメモリセルMC1とを結合させる役目を担うと共に、センスアンプSA1の第1の増幅手段の役割も担う。第1トランジスタM6のドレインと第3トランジスタM5のゲートは共通接続され、この共通接続ノードとトランジスタM2のドレインは共通に接続されている。
トランジスタM2,M4, 第3トランジスタM5の3つのトランジスタによって、1つの増幅手段が構成されている。トランジスタM4は、pチャネルMOS型であり、ソースは電源電位VCCにゲートは第4ゲート制御手段VC4に、ドレインは第3トランジスタM5のドレインにそれぞれ接続されている。トランジスタM2,M4は、ともに第3トランジスタM5の負荷となるが、トランジスタM4は、ノードAの電位を早くしきい値電圧Vthにするためにトランジスタのチャネル幅がトランジスタM2より大きく設定されている。ノードAがしきい値電圧Vthになった後は、第4ゲート制御手段VC4によりオフされる。その後は、トランジスタM2のみが第3トランジスタM5の負荷となる。第3トランジスタM5は、nチャネルMOS型である。第3トランジスタM5のゲートは第1トランジスタM6のドレインと第5ゲート制御手段に接続されている。センスアンプSA1のオン/オフが第5ゲート制御手段により制御される。第3トランジスタM5のソースは第1トランジスタM6のゲートに接続されると共にノードAすなわち第1導電路に結合されている。こうした第3トランジスタM5と第1トランジスタM6との回路接続は良く知られた負帰還を成している。これによって、センスアンプSA1の増幅度を所定の大きさに設定すると共に第1導電路の電位の安定化を図っている。トランジスタM2,第3トランジスタM5はセンスアンプSA1の第2の増幅手段の役割を担い、上記第1の増幅手段に直列に接続されている。トランジスタM2, 第3トランジスタM5の共通接続点すなわちこれらのトランジスタのドレインにはインバータINV1の入力が接続されている。センスアンプSA1の出力OUTはインバータINV1を介して取り出されている。インバータINV1は例えばCMOSインバータからなる第3の増幅手段も兼ねている。
第2トランジスタM14は、本発明のセンスアンプSA1の1つの特徴でもあり、本発明の不揮発性半導体記憶装置のテストモードにおいて、負のしきい値電圧の測定のために用意されている。本発明の不揮発性半導体記憶装置のノーマルモードにおいては、第1トランジスタM6のソースが常時第2トランジスタM14を介して接地電位GNDに結合されることになる。これによってノーマルモードでは、メモリセルMC1へのデータの書込み、読込み、及び消去が実行され、センスアンプSA1ではそれらのデータ信号の増幅作用が実行される。一方、テストモードでは第2トランジスタM14が常時オフに設定されている。
メモリセルMC1は、カラム選択トランジスタM7、ビット選択トランジスタM8、メモリトランジスタM9、第2選択トランジスタM10、第3選択トランジスタM11を備えている。カラム選択トランジスタM7とビット選択トランジスタM8は直列に接続され複合トランジタを成している。本書ではこうした複合トランジスタを第1選択トランジスタと称している。ビット選択トランジスタは、複数のメモリセルの中から1つのビットラインを選択する。図1にはメモリセルMC1を1つ、すなわち1ビット分のみを示しているが、実際の不揮発性半導体記憶装置は、例えば128ビット、すなわち、128個のメモリセルを備えている。カラム選択トランジスタは、複数のビットラインをまとめて、すなわち所定(たとえば8ビット)のビットラインを一単位として選択する。ビット選択トランジスタはこの種の不揮発性半導体記憶装置では必須であるが、カラム選択トランジスタは必ずしも必要とはしていない。したがって、カラム選択トランジスタM7を用意するかしないかは選択的事項の1つとなる。パッドPAD1はメモリトランジスタM9のしきい値電圧を測定する時に、メモリトランジスタM9の制御ゲートCG9に所定の電位すなわち第1供給電位Vpad1を印加するために用意されている。第1供給電位Vpad1は可変電位に設定されている。メモリトランジスタM9は不揮発性のメモリトランジスタであり、EEPROMの主体となる記憶素子である。第2選択トランジスタM10は、メモリトランジスタM9のソースを接地電位GNDに結合させるためのいわゆる、接地選択トランジスタとしての役割を担っている。第2選択トランジスタM10がオン状態に置かれると、メモリセルMC1のビットラインBLと接地電位GNDとの間に第1選択トランジスタ(カラム選択トランジスタM7、ビット選択トランジスタM8)、メモリトランジスタM9、及び第2選択トランジスタM10からなる直列の導電路が形成される。第2選択トランジスタM10がオフ状態に置かれると、直列の導電路の形成は遮断される。
第3選択トランジスタM11はnチャネル型のMOSトランジスタであり、そのドレインはパッドPAD1に、そのソースSはメモリトランジスタM9の制御ゲートCG9に、そのゲートはノードDすなわちワードラインWLに接続されている。第3選択トランジスタM11は一般的にバイト選択トランジスタと称される。バイト選択トランジスタは1ビットのメモリセル8ビット分を一括して選択することができるので例えば1バイト単位でデータを消去する時に利用される。
パッドPAD1には、本発明にかかる不揮発性半導体記憶装置がノーマルモードに置かれた場合に、メモリトランジスタM9に対してデータの書込み、読出し、及び消去を実行するに適切な電圧が図示しない回路から印加される。なお、本発明はノーマルモードではなくテストモードに重点をおくものであるのでノーマルモードの動作説明は割愛する。
なお、パッドPAD1には、本発明のテストモードにおいて、メモリトランジスタM9の負のしきい値電圧Vth2を測定する際には例えば2V〜0Vの範囲の例えば0.1Vステップの電位が印加される。詳細については後述する。
第4選択トランジスタM12、第5選択トランジスタM13、及びパッドPAD2は、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置NVM1のメモリトランジスタM9の負のしきい値電圧Vth2を測定するために用意されている。本発明のテストモードすなわちメモリトランジスタM9のしきい値電圧を測定する時に、第4選択トランジスタM12はメモリトランジスタM9のソースすなわちノードCを所定の電位に維持するために、第5選択トランジスタM13は、テストモード時にセンスアンプSA1のダイナミックレンジに不具合を与えない範囲で第1導電路すなわちノードAの電位を高めるために用意されている。第5選択トランジスタM13がテストモード時にオン状態に置かれるとノードAの電位は(Vpad2+Vth)となる。ここでVthは第1トランジスタM6のしきい値電圧であり、第2供給電位Vpad2はパッドPAD2に印加されている。なお、ノーマルモードでのノードAの電位は第2トランジスタM14がオン状態に置かれているので、第1トランジスタM6のしきい値電圧Vthとほぼ同じ値となる。従って、テストモードでのノードAの電位はノーマルモードに比べて第2供給電位Vpad2だけ上昇される。こうして上昇された電位は第1選択トランジスタを介してメモリトランジスタM9のドレインに印加される。これによって、メモリトランジスタM9のドレイン・ソース間には負のしきい値電圧Vth2の測定を正常に行うに十分な電位が与えられる。
第4選択トランジスタM12及び第5選択トランジスタM13は共にnチャネル型MOSトランジスタで構成されている。従って、第4選択トランジスタM12は、第3選択トランジスタM11と同導電型に選ばれ、かつ両者トランジスタのチャネル長、チャネル幅などの物理的なサイズも同じになるように選ばれている。これによって、両者トランジスタのゲート・ソース間のしきい値電圧はほぼ等しくなり、またオン抵抗もほぼ等しくなり、両トランジスタに同じゲート電圧を与えた時に、ドレイン・ソース間に生じる電圧降下分は等しくなる。
第3選択トランジスタM11と第4選択トランジスタM12のゲート・ソース間での電圧降下分(しきい値)を等しく設定することは本発明の負のしきい値電圧Vth2の測定では極めて重要なことである。なぜならば、メモリトランジスタM9の負のしきい値電圧Vth2を測定する時に、メモリトランジスタM9の制御ゲートCG9にはパッドPAD1から第3選択トランジスタのドレイン・ソースの導電路を介して第1供給電位Vpad1が、メモリトランジスタM9のソースにはパッドPAD2から第4選択トランジスタM12のドレイン・ソースの導電路を介して第2供給電位Vpad2がそれぞれ印加されるからであり、2つのゲート・ソースの導電路での電圧降下分(しきい値)が等しければ、第1供給電位Vpad1と第2供給電位Vpad2との差分をもって負のしきい値電圧Vth2とみなせるからである。
パッドPAD2に例えば2Vの第2供給電位Vpad2を印加すると、第4選択トランジスタM12,第5選択トランジスタM13のドレインには2Vが供給される。この時、両トランジスタのゲートの第2ゲート制御手段VC2に高電位を印加すると、この2つのトランジスタは共にオン状態となる。
パッドPAD2と第4選択トランジスタM12のドレインと第5選択トランジスタM13のドレインとが共通に接続されている。第4選択トランジスタM12のソースとメモリトランジスタM9のソース(ノードC)と第2選択トランジスタM10のドレインとが共通に接続されており、第2選択トランジスタM10のソースは接地電位GNDに接続されている。第5選択トランジスタM13のソースと第1トランジスタM6のソースと第2トランジスタM14のドレインとが共通に接続されている。その他の回路接続は正のしきい値Vth1を求める図5と同様である。図1において、図5と同等の回路要素には、同一の符号を付している。
パッドPAD2は、テストモードではメモリトランジスタM9のソース電位を決定するとともにメモリセルMC1のドレイン電圧、すなわちノードA(第1導電路)、延いてはセンスアンプSA1のバイアス電圧をも同時に決定する基準電圧となる。
微細化されたnチャネルMOSトランジスタのドレインに電圧を印加すると、ドレイン近傍に高電界領域が形成される。この領域にキャリアが流れ込むとキャリアは電界により高いエネルギーを得てホットキャリアとなる。これらのあるものはフォノン散乱し、あるものはインパクトイオン化によりエネルギーが失われる。しかし、ホットキャリアの中でシリコン−酸化シリコンの電位障壁を越えられるだけのエネルギーを持ったものが、ゲート酸化膜に注入され、MOSトランジスタのしきい値電圧や相互コンダクタンスの変動を引き起こす原因となる。
メモリセルに対して書換え、すなわちデータの書込みと消去とを繰り返していくと上記現象が徐々に進行し、メモリセルのしきい値電圧が徐々に変動していくことが知られている。また、メモリセルを半導体基板に作製する場合、製造プロセスのばらつきが原因でゲート酸化膜圧などにばらつきが生じ、メモリセルのしきい値にもある程度のばらつきを生じてしまうことが知られている。
図2は、メモリセルの書換え回数によるメモリセルのしきい値電圧の変化を模式的に表した図である。横軸にメモリセルの書換え回数Nwを、縦軸はメモリセルの正のしきい値電圧Vth1及び負のしきい値電圧Vth2の変化をそれぞれ示している。
通常、メモリセルにおいて、データ“1”が書込まれた時のしきい値電圧と、データ“0”が書込まれている時のしきい値電圧には違いが生じる。データ“0”が書込まれた時のしきい値電圧は通常0V以下となるので一般的に「負のしきい値電圧」とも称される。また、データ“1”が書込まれた時のしきい値電圧は通常0Vを超えるので「正のしきい値電圧」と称される。
図2において、正のしきい値電圧Vth1はメモリセルMC1を構成するメモリトランジスタM9にデータ“1”が書込まれた時のしきい値電圧を、負のしきい値電圧Vth2は、メモリトランジスタM9にデータ“0”が書き込まれた時のしきい値電圧をそれぞれ示している。
正のしきい値電圧Vth1は書換え回数Nwの増加に従って、徐々に低下していくことが知られている。ここで書換え回数とはメモリセルMC1へのデータの書込み(ライト)及び消去を合わせた回数である。正のしきい値電圧Vth1の最小値Vth1(min)及び最大値Vth1(max)も当然のことながら書換え回数Nwの増加と共に低下していく。しかし、しきい値電圧Vth1の分布Dth1は書込み回数Nwが増加してもほぼ初期の分布と同じであることが知られている。したがって、正のしきい値電圧Vth1の最小値Vth1(min)及び最大値Vth1(max)も図2に示すように書換え回数Nwの増加と共に同じ分布幅をもって低下していくことになる。当然のことではあるが分布Dth1の中央値Vth1(cen)や平均値Vth1(ave)でみても同じことになる。
一方、負のしきい値電圧Vth2は書換え回数Nwの増加に伴い、徐々に増加していくことが知られている。負のしきい値電圧Vth2の最大値Vth2(max)及び最小値Vth2(min)も当然のことながら書換え回数Nwの増加と共に増加していく。しかし、しきい値電圧Vth2の分布Dth2は書換え回数Nwが増加してもほぼ初期の分布と同じであることが知られている。したがって、負のしきい値電圧Vth2の最大値Vth2(max)及び最小値Vth2(min)も図2に示すように書換え回数Nwの増加と共に同じ分布幅をもって低下していくことになる。当然のことではあるが分布Dth2の中央値Vth2(cen)や平均値Vth2(ave)でみても同じことになる。
図2に示した読出し電圧Vwは、不揮発性半導体記憶装置NVM1のメモリセルMC1に蓄積されたデータを読み出す時の電圧を示している。読出し電圧Vwは、データ“0”及びデータ“1”の2つのデータを読み出すことになるので、正のしきい値電圧Vth1の分布Dth1と負のしきい値電圧Vth2の分布Dth2に基づき、両者の分布のほぼ中間の値に設定されることになる。読出し電圧Vwが、正のしきい値電圧の分布Dth1または負のしきい値電圧の分布Dth2のいずれかに一方に偏って設定されるとなると、書換え最大回数Nw(max)が低下し、不揮発性半導体記憶装置の寿命は短くなってしまう。
読出し電圧Vwの設定にあたっては、正のしきい値電圧の分布Dth1に基づき、正のしきい値電圧の最小値Vth1(min)と、負のしきい値電圧の分布Dth2に基づき、負のしきい値電圧の最大値Vth2(max)をそれぞれ求め、読出し電圧Vwを、Vw=(Vth1(min)+Vth2(max))/2として設定するとよい。
また、別の設定方法としては、正のしきい値電圧の分布Dth1に基づき、正のしきい値電圧の平均値Vth1(ave)と、負のしきい値電圧の分布Dth2に基づき、負のしきい値電圧の平均値Vth2(ave)を求め、読出し電圧VwをVw=(Vth1(ave)+Vth2(ave))/2として設定することも可能である。
また、さらに別の設定方法としては、正のしきい値電圧の分布Dth1に基づき、正のしきい値電圧の中央値Vth1(cen)を求め、次ぎに負のしきい値電圧の分布Dth2に基づき、負のしきい値電圧の中央値Vth2(cen)を求め、読出し電圧VwをVw=(Vth1(acen)+Vth2(cen))/2として設定することも可能である。
なお、読出し電圧Vwの設定にあたっては上記3つの方法に限定されない。例えば、上記3つの組み合わせであっても良い。例えば、正のしきい値電圧Vth1の最小値Vth1(min)と負のしきい値電Vth2の平均値Vth2(ave)を参考にして設定することもできる。いずれにしても2つのしきい値電圧の分布状態に鑑みて設定されることになる。
図3は、本発明に係るメモリセルMC1の負のしきい値電圧Vth2の測定時におけるおもなノードのタイミングチャートである。以下、図1を参照して図3について説明する。
図3(a)は、パッドPAD1に印加される第1供給電位Vpad1の時間的な遷移を示す。第1供給電位Vpad1はメモリセルMC1の負のしきい値電圧を測定するための測定入力電位の役割を担う。第1供給電位Vpad1は、時刻t0から時刻t4までの区間、たとえば2Vに維持されている。その後、時刻t4では1.9Vに、時刻t5では1.8Vという具合に0.1Vステップで徐々に低くなるように調整されている。時刻t6〜t7までの区間は説明及び作図の便宜上割愛している。時刻t7に至ると第1電位供給電位Vpad1は0.3Vに、時刻t8では0.2Vに時刻t9では0.1Vに時刻t10では0Vになるようにそれぞれ調整される。
図3(b)は、パッドPAD2に印加される第2供給電位Vpad2の時間的な遷移を示す。第2供給電位Vpad2はメモリセルMC1の負のしきい値電圧を測定するための基準電位としての役割を担う。第2供給電位Vpad2は、時刻t1に達すると負のしきい値電圧Vth2の測定が完了する時刻t10までの区間において例えば2Vの固定電位に維持される。
図3(c)は、ノードAの電位を示す。ノードAに生じる電位の大きさとタイミングはパッドPAD2に印加される第2供給電位Vpad2に追随する。したがって、第2供給電位Vpad2が立ち上がる時刻t1から間もない時刻t2に達するとノードAの電位は(Vpad2+Vth)に固定される。ここでVthは第1トランジスタM6のゲート・ソース間のしきい値電圧である。
図3(d)は、ノードBの電位を示す。ノードBに生じる電位の大きさとタイミングはパッドPAD1に印加される第1供給電位Vpad1とワードラインWL(ノードD)に印加される電位の大きさと立ち上がりタイミングに追随する。したがって、時刻t3で2Vとなり、時刻t4では1.9Vとなり、時刻t5では1.8Vとなる。以降の時刻においても、パッドPAD1に印加される電位に追随し、その大きさも第1供給電位Vpad1と同じになる。
図3(e)は、ノードCの電位を示す。ノードCに生じる電位の大きさとタイミングはパッドPAD2に印加される第2供給電位Vpad2の大きさと立ち上がりタイミングに追随する。したがって、時刻t2に達するとノードCの電位は2Vとなり、以降の区間においてもこの電位が維持される。
図3(f)は、ノードDの高電位VPPを示す。ノードDすなわちワードラインWLに印加される電位は第3選択トランジスタM11を十分にオンさせるに足りる電位に設定されている。ノードDの電位は例えば15V〜17Vである。
図3(g)は、図3(d)に示したノードBの電位によってメモリトランジスタM9がオフ状態からオン状態にまたはオン状態からオフ状態に遷移したという前提での負のしきい値電圧Vth2を示している。すなわち、区間t3〜t4の区間ではノードBの電位が2Vである時にメモリトランジスタM9が例えばオフ状態からオン状態に遷移した場合の負のしきい値電圧Vth2は0Vであることを示している。同様に時刻t4〜t5、時刻t5〜t6、時刻t7〜t8、時刻t8〜t9、及び時刻t9〜t10でメモリトランジスタM9が、それぞれオフ状態からオン状態に遷移した場合の負のしきい値電圧Vth2はそれぞれ、−0.1V、−0.2V、−1.7V、−1.8V、及び−1.9Vであるとして測定される。なお、ノードBの電位が立ち上がるまでの時刻t0〜t3では負のしきい値電圧Vth2は測定できないので不定となる。
なお、正のしきい値電圧Vth1の測定は図6のものと同じである。すなわち、メモリセルMC1のメモリトランジスタM9の正のしきい値電圧Vth1を測定する時には、第1選択トランジスタ(カラム選択トランジスタM7、ビット選択トランジスタM8)、第2選択トランジスタM10、第3選択トランジスタM11をオン状態とする。また、第4選択トランジスタ12及び第5選択トランジスタM13はオフ状態にそれぞれ設定される。すなわち、パッドPAD2への電位供給を遮断し、パッドPAD1に第1供給電位Vpad1を可変して印加し、メモリトランジスタM9のオン/オフ状態の遷移をセンスアンプSA1で検出して測定する。
図4は、図3に示したパッドPAD1に印加する、いわゆる測定入力電位としての第1供給電位Vpad1を時間軸ではなく測定回数で示したものである。図3においては横軸を時間軸とし、例えば図3(d)には、時刻t3で電位が2Vに遷移し、時刻t4を境界に電位が2.0Vから1.9Vにすばやく遷移させる状態を示した。しかし、実際の測定では2.0Vの第1供給電位Vpad1VをメモリトランジスタM9に印加した後、一旦負のしきい値電圧Vth2を測定し、測定が終わった後に第1供給電位Vpad1を1.9Vに可変している。こうした測定は、電位2.0Vでの測定を1回目、電位1.9Vでの測定を2回目、1.8Vでの測定を3回目として、以降、第1供給電位Vpad1を0.3V、0.2V、0.1V、及び0Vでのそれぞれの測定を18回目、19回目、20回目、及び21回目とみることができる。図4はこうした視点で第1供給電位Vpad1の可変状態を示したものである。
図4に示したものは、負のしきい値電圧Vth2を測定するにあたり、パッドPAD1に印加する電位を、2.0Vから0Vまで、0.1Vステップで変化させる状態を示している。したがって測定回数は1から21までの21回となる。21回の測定は1つのチップに対して行う最大の回数となる。測定回数が1回目、すなわち最初の測定では第1供給電位Vpad1は、2.0Vに設定される。この時にメモリトランジスタM9がオン/オフ状態の遷移をセンスアンプSA1側で測定する。仮に電位2.0VでメモリトランジスタM9のオン/オフの遷移が測定された場合には、負のしきい値電圧Vth2は0Vとなる。もし電位2.0Vでの動作の反転が検出されなかった場合には、電位を1.9Vに下げ再びメモリトランジスタM9の動作の反転状態を確認し、この動作を継続していく。仮に18回目の測定すなわち第1供給電位Vpad1=0.3VでメモリトランジスタM9の動作の反転が確認された場合の負のしきい値電圧Vth2は、−1.7Vとなる。同様に最終回である21回目にメモリトランジスタM9の動作の反転状態が検出された場合の負のしきい値電圧Vth2は、−2.0Vとなる。上述のように負のしきい値電圧Vth2を測定する回数は最小で1回、最大で21回となる。
なお、負のしきい値電圧Vth2の分布状態を精度よく取る為にはパッドPAD1に印加する第1供給電位Vpad1の範囲を広くすること、さらに測定のステップ電位を小さくすることが考えられる。いずれにしても、こうした選択は許容できる測定時間を考慮して決定されることになる。
図5は、図1に示した不揮発性半導体記憶装置NVM1がテストモード及びノーマルモードで使用される時の主なノードの電位状態と主なトランジスタのオン/オフ状態を示す。
まずテストモード、すなわち、メモリセルMC1を構成するメモリトランジスタM9のしきい値電圧は、正のしきい値電圧Vth1と負のしきい値電圧Vth2を測定する時で主なノードの電位や主なトランジスタのオン/オフ状態が異なってくる。
テストモードで正のしきい値電圧Vth1を測定する際には、パッドPAD1には例えば2V〜4Vの第1供給電位Vpad1が例えば2V,2.1V,2.2V・・・・3.8V,3.9V,4.0という具合に例えば、0.1Vステップで印加される。この時、パッドPAD2は使用対象外であり、例えばオープン状態に置かれている。この時ノードAの電位は第1トランジスタM6のしきい値電圧Vthにほぼ等しい。正確には第2トランジスタM14のドレイン側の電圧が加算されるがこうした電圧はしきい値電圧Vthに比べて無視できるとみなしている。ノードBすなわちメモリトランジスタM9の制御ゲートCG9の電位は、パッドPAD1に印加される第1供給電位Vpad1とほぼ等しくなる。正確には第3選択トランジスタM11(バイト選択トランジスタ)のドレイン・ソース間の電圧分だけ第1供給電位Vpad1より低くなるがこうした電圧の大きさも無視している。ノードCの電位すなわち、メモリトランジスタM9のソース電位はほぼ接地電位GNDと等しい0Vとなる。これは第2選択トランジスタM10がオン状態に置かれているからである。ノードDすなわち第1選択トランジスタM8第3選択トランジスタM11(バイト選択トランジスタ)のゲート(=ワードラインWL)の電位は高電位VPPに置かれている。
テストモードで正のしきい値電圧Vth1を測定するために第4選択トランジスタM12、第5選択トランジスタM13、第1選択トランジスタM7(カラム選択トランジスタ)、第2選択トランジスタM10、及び第2トランジスタM14は図5に示すようにそれぞれオフ,オフ,オン,オン,及びオンになる。
テストモードで負のしきい値電圧Vth2を測定する際には、パッドPAD1には例えば2V〜0Vの第1供給電位Vpad1が例えば2V,1.9V,1.8V・・・・0.2V,0.1V,0Vという具合に例えば、0.1Vステップで印加される。この時、パッドPAD2に印加される第2供給電位Vpad2は固定電位の2Vが与えられている。すなわち、パッドPAD1に印加される第1供給電位Vpad1は、パッドPAD2に印加される第2供給電位Vpad2よりも低くなるように選ばれている。こうした大きさの電位の関係を持たせることで、負の電位供給手段を用いずに、メモリトランジスタM9の負のしきい値電圧Vth2を測定することが可能となる。この時ノードAの電位は第1トランジスタM6のしきい値電圧VthにパッドPAD2に印加した第2供給電位Vpad2を加算した(Vpad2+Vth)となる。上昇されたノードA(第1導電路)の電位は、第1選択トランジスタ(カラム選択トランジスタM7、ビット選択トランジスタM8)を介してメモリトランジスタM9のドレインDに印加される。これによって、メモリトランジスタM9の負のしきい値電圧Vth2を測定することが可能となる。もし、ノードAの電位が、メモリトランジスタM9のソース電位(=第2供給電位Vpad2)よりも低い時にはメモリトランジスタM9の負のしきい値電圧Vth2の測定は不十分となる。ノードBすなわちメモリトランジスタM9の制御ゲートCG9の電位は、第1供給電位Vpad1と等しくなり、2V〜0Vの範囲で電位が変化される。この時ノードCの電位すなわち、メモリトランジスタM9のソース電位はパッドPAD2の電位とほぼ等しい2Vに置かれる。また、ノードDすなわち第3選択トランジスタM11(バイト選択トランジスタ)のゲート(=ワードラインWL)には正のしきい値電圧Vth1の測定時と同様に高電位VPPが与えられている。
テストモードで負のしきい値電圧Vth2を測定するために第4選択トランジスタM12、第5選択トランジスタM13、第1選択トランジスタM7(カラム選択トランジスタ)、第2選択トランジスタM10及び第2トランジスタM14(第2トランジスタ)は、図5に示すようにそれぞれオン,オン,オン,オフ,及びオフになる。したがって、負のしきい値電圧Vth2の測定時は、正のしきい値電圧Vth1の測定時とは第1選択トランジスタM7(カラム選択トランジスタ)を除いて他のトランジスタのオン/オフ状態が互いに反転されている。
図1に示した不揮発性半導体記憶装置NVM1をノーマルモードで使用する場合にはテストモードでの条件とは異なる。ノーマルモードではメモリセルMC1に対してデータの読出し、書込み(ライト)、消去(イレース)の3つの動作を実行することになるが、いずれの場合においても、パッドPAD1及びパッドPAD2は使用対象外(不使用)となる。従って、第4選択トランジスタM12及び第5選択トランジスタM13は常時オフ状態に置かれている。個々に少し詳しくみてみると次のとおりである。
ノーマルモードでの読出しでは、ノードAすなわちオペアンプSA1の入力段を構成する第1トランジスタM6のゲート電位はそのゲート・ソース間のしきい値電圧Vthにほぼ等しい。正確には、ノードAの電位には第2トランジスタM14のドレイン側の電圧が加算されるがこうした電圧はしきい値電圧Vthに比べて無視できるとみなしている。ノードBすなわちメモリトランジスタM9の制御ゲートCG9の電位は、正のしきい値電圧Vth1の分布と負のしきい値電圧Vth2の分布から決定された所定の電位が与えられる。ここで所定の電位は図2に示した読出し電圧Vwに相当する。この読出し電圧Vwは、チップ単位で設定され、例えば図2に示したように読出し電圧Vwは、Vw=(Vth1(min)+Vth2(max))/2の大きさに設定された値である。ノードCの電位、すなわち、メモリトランジスタM9のソース電位はほぼ接地電位GNDと等しい0Vとなる。これは第2選択トランジスタM10がオン状態に置かれているからである。ノードDすなわち第1選択トランジスタM8(ビット選択トランジスタ)と第3選択トランジスタM11(バイト選択トランジスタ)のゲート(=ワードラインWL)に電源電位VCCが与えられている。
ノーマルモードの読出し時での第4選択トランジスタM12、第5選択トランジスタM13、第1選択トランジスタM7(カラム選択トランジスタ)、第2選択トランジスタM10、及び第2トランジスタM14の動作状態は、図5に示すようにそれぞれオフ,オフ,オン,オン,及びオンに置かれることになる。
ノーマルモードでの書込み(ライト)では、ノードAすなわちオペアンプSA1の入力段を構成する第1トランジスタM6のゲート電位はほぼ接地電位GNDと等しい0Vに置かれている。ノードBすなわちメモリトランジスタM9の制御ゲートCG9の電位もほぼ0Vに置かれている。ノードCの電位すなわち、メモリトランジスタM9のソース電位はオープン状態に置かれる。ノードDすなわち第1選択トランジスタM8のゲートと第3選択トランジスタM11(バイト選択トランジスタ)のゲート(=ワードラインWL)の電位は高電位VPPが与えられている。
書込み(ライト)時での第4選択トランジスタM12、第5選択トランジスタM13、第1選択トランジスタM7(カラム選択トランジスタ)、第2選択トランジスタM10、及び第2トランジスタM14の動作状態は、図5に示すようにそれぞれオフ,オフ,オフ,オフ,及びオンに置かれることになる。
ノーマルモードでの消去(イレース)では、ノードAすなわちセンスアンプSA1の入力段を構成する第1トランジスタM6(第1トランジスタ)のゲート電位はほぼ0Vとなる。ノードBすなわちメモリトランジスタM9の制御ゲートCG9の電位は、浮遊ゲートFGに蓄積された電子を接地電位GND側に引き抜くために高電位VPPに置かれている。ノードCの電位すなわち、メモリトランジスタM9のソース電位はメモリトランジスタM9の浮遊ゲートFG9に蓄積された電子を接地電位GND側に導くために当然のことながらほぼ0Vに置かれる。ノードDすなわち第1選択トランジスタM8(ビット選択トランジスタ)のゲートと第3選択トランジスタM11(バイト選択トランジスタ)のゲート(=ワードラインWL)の電位は高電位VPPが与えられている。
ノーマルモードの消去(イレース)時での第4選択トランジスタM12、第5選択トランジスタM13、第1選択トランジスタM7(カラム選択トランジスタ)、第2選択トランジスタM10、及び第2トランジスタM14の動作状態は、図5に示すようにそれぞれオフ,オフ,オフ,オン,及びオンに置かれることになる。
なお、図1にはメモリセルMC1に1つの不揮発性のメモリトランジスタを含むものを例示したが、不揮発性のメモリトランジスタが複数個直列に接続される例えば、NAND型のフラッシュメモリの正及び負のしきい値電圧の測定にも適用できる。
以上説明したように本発明に係る不揮発性半導体記憶装置NVM1は、従前の不揮発性半導体記憶装置NVM6に比較すると、テストモードとノーマルモードを切り換えるために1つのメモリセルあたり第4選択トランジスタM12、第5選択トランジスタM13、パッドPAD2、及びセンスアンプSA1側に第2トランジスタM14の極めて少ない追加素子と極めて簡便な回路構成によって、メモリセルMC1のしきい値電圧を測定できるという効果が得られる。
本発明は従来、測定が極めて困難であったメモリセルの正及び負のしきい値電圧の測定が極めて少ない回路素子の追加だけで実現できる。加えて、こうして測定されたメモリセルのしきい値電圧に基づき、ノーマルモードでの読出し電圧を所望する書換え回数に添って応じて適正に設定できる。これによって不揮発性半導体記憶装置の長寿命化が実現できるので産業上の利用可能性は極めて高い。
BL ビットライン
CG1 カラム選択ゲート
CUM カレンミラー回路
Dth1 正のしきい値電圧の分布
Dth2 負のしきい値電圧の分布
Im2 出力電流
INV1 インバータ
Ip 電流
M1〜M4 トランジスタ
M5 第3トランジスタ
M6 第1トランジスタ
M7 第1選択トランジスタ(カラム選択トランジスタ)
M8 第1選択トランジスタ(ビット選択トランジスタ)
M9 メモリトランジスタ
M10 第2選択トランジスタ
M11 第3選択トランジスタ(バイト選択トランジスタ)
M12 第4選択トランジスタ
M13 第5選択トランジスタ
M14 第2トランジスタ
NVM1,NVM6 不揮発性半導体記憶装置
Nw 書換え回数
Nw(max) 書換え最大回数
MC1,MC6 メモリセル
OUT 出力
PAD1 第1電位供給手段
PAD2 第2電位供給手段
R1 抵抗
SA1,SA6 センスアンプ
VC1 第1ゲート制御手段
VC2 第2ゲート制御手段
VC3 第3ゲート制御手段
VC4 第4ゲート制御手段
VC5 第5ゲート制御手段
VCC 電源電位
Vpad1 第1供給電位
Vpad2 第2供給電位
VPP 高電位
Vth しきい値電圧
Vth1 正のしきい値電圧
Vth1(ave) 正のしきい値電圧の平均値
Vth1(cen) 正のしきい値電圧の中央値
Vth1(max) 正のしきい値電圧の最大値
Vth1(min) 正のしきい値電圧の最小値
Vth2 負のしきい値電圧
Vth2(ave) 負のしきい値電圧の平均値
Vth2(cen) 負のしきい値電圧の中央値
Vth2(max) 負のしきい値電圧の最大値
Vth2(min) 負のしきい値電圧の最小値
Vw 読出し電圧
WL ワードライン

Claims (19)

  1. 制御ゲート、浮遊ゲート、ソース、及びドレインを有するメモリトランジスタと前記メモリトランジスタのドレインにソースが接続されドレインがビットラインにゲートがワードラインに接続される第1選択トランジスタと前記メモリトランジスタのソースにドレインが接続され、ゲートが第1ゲート制御手段に接続される第2選択トランジスタとを備える複数のメモリセルと、前記メモリトランジスタに記憶されたデータが前記第1選択トランジスタを介して入力されるセンスアンプと、前記ワードラインにそのゲートが、そのソースが前記メモリトランジスタの制御ゲートに、そのドレインが第1電位供給手段にそれぞれ接続される第3選択トランジスタと、前記メモリトランジスタのソースに、そのソースが接続されそのゲートが第2ゲート制御手段に、ドレインが第2電位供給手段にそれぞれ接続される第4選択トランジスタとを備える不揮発性半導体記憶装置。
  2. 前記第3選択トランジスタと前記第4選択トランジスタは共にnチャネル型MOSトランジスタである請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 前記第3選択トランジスタと前記第4選択トランジスタのゲート・ソース間のしきい値電圧は同じである請求項2に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 前記第3選択トランジスタのチャネル長は前記第4選択トランジスタのチャネル長と等しく、前記第3選択トランジスタのチャネル幅は前記第4選択トランジスタのチャネル幅と等しい請求項2に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  5. 前記第1選択トランジスタは複数のメモリセルの中から1つのビットラインを選択するビット選択トランジスタと複数のビットラインを一単位として選択するカラム選択トランジスタとが直列に接続された複合トランジスタで構成され、前記ビット選択トランジスタのソース、ドレイン、及びゲートはそれぞれ、前記メモリトランジスタのドレイン、前記カラム選択トランジスタのソース、及び前記ワードラインに接続され、前記カラム選択トランジスタのドレインは第1導電路を介して前記センスアンプの入力段に接続される請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  6. 前記第1導電路の電位を制御する第5選択トランジスタのソースが前記センスアンプの入力段にドレインが前記第2の電位供給手段にゲートが前記第2ゲート制御手段に接続される請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  7. 前記第2選択トランジスタは前記メモリセルのソースを接地電位に接続する接地電位選択トランジスタであり、前記第3選択トランジスタは前記複数のメモリセルの前記ワードラインを1バイト単位で選択するバイト選択トランジスタである請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  8. 前記第2ゲート制御手段に前記第4選択トランジスタ及び前記第5選択トランジスタがオンする電位が与えられた時、前記第1の導電路の電位は前記メモリトランジスタのソースに与えられる電位よりも高い電位に設定される請求項6に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  9. 前記第2ゲート制御手段によって、前記第4選択トランジスタ及び前記第5選択トランジスタがオン状態に置かれた時、前記第1選択トランジスタ及び前記第3選択トランジスタはオン状態に置かれ、前記第2選択トランジスタは前記第1ゲート制御手段によってオフ状態に置かれる請求項8に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  10. 前記メモリトランジスタの制御ゲート・ソース間のしきい値電圧を測定するテストモードにおいては、前記第1の電位供給手段に可変電位を前記第2の電位供給手段には固定電位を印加する請求項8または請求項9に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  11. 前記センスアンプであって前記第1導電路に結合される入力段は第1トランジスタと第2トランジスタとが直列に接続される直列接続体からなり、前記第1トランジスタのゲートが前記第1導電路に結合され、前記第1トランジスタのソースは前記第2トランジスタのドレインに接続され、前記第2トランジスタのソースは接地電位に接続され前記第2トランジスタのゲートは第3ゲート制御手段に接続され前記第1トランジスタと前記第2トランジスタとの共通接続ノードは前記第5選択トランジスタのソースに接続される請求項6に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  12. 前記第1トランジスタのドレインは第3トランジスタのゲートに接続され前記第3トランジスタのソースは前記第1トランジスタのゲートに接続され、前記第3トランジスタのドレインと電源電位との間に負荷トランジスタが接続される請求項11に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  13. 前記第2トランジスタはテストモードに置かれた時に常時オフ状態に置かれる請求項11に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  14. 請求項1〜請求項13のいずれか一項に記載の不揮発性半導体記憶装置のしきい値電圧の設定方法であって、
    前記メモリトランジスタの正のしきい値電圧を測定するにあたり、前記第1選択トランジスタ、前記第2選択トランジスタ、前記第3選択トランジスタをオン状態とし、前記第4選択トランジスタ及び前記第5選択トランジスタをオフ状態にそれぞれ設定し、前記第1の電位供給手段に第1供給電位を変化させて印加し前記メモリトランジスタのオン/オフ状態の遷移を前記センスアンプで検出して測定し、
    前記メモリトランジスタの負のしきい値電圧を測定するにあたっては前記第2の電位供給手段に固定された第2供給電位を印加し、前記第1選択トランジスタ、前記第3選択トランジスタ、前記第4選択トランジスタ、及び第5選択トランジスタをオン状態とし、第2選択トランジスタをオフ状態として、前記第1電位供給手段に印加する前記第1供給電位を変化させて、前記メモリトランジスタのオン/オフ状態の遷移を前記センスアンプで検出して測定する不揮発性半導体記憶装置のしきい値電圧の測定方法。
  15. 前記負のしきい値電圧を測定するにあたり前記第1の供給電位の最大値は、前記第2供給電位以下である請求項14に記載の不揮発性半導体記憶装置のしきい値電圧の測定方法。
  16. 請求項14または請求項15に記載のしきい値電圧の測定方法によって測定された前記負のしきい値電圧及び前記正のしきい値電圧の分布に基づいて、前記メモリセルの読出し電圧を設定する不揮発性半導体記憶装置の読出し電圧の設定方法。
  17. 前記メモリセルのノーマル動作時の読出し電圧Vwを決めるにあたり、正のしきい値電圧の分布より正のしきい値電圧の最小値Vth1(min)を求め、前記負のしきい値電圧の分布より負のしきい値電圧の最大値Vth2(max)を求め、読出し電圧Vwは、
    Vw=(Vth1(min)+Vth2(max))/2
    として設定する請求項16に記載の不揮発性半導体記憶装置の読出し電圧の設定方法。
  18. 前記メモリセルのノーマル動作時の読出し電圧Vwを決めるにあたり、前記正のしきい値電圧の分布より正のしきい値電圧の中央値Vth1(cen)を求め、前記負のしきい値電圧の分布より負のしきい値電圧の中央値Vth2(cen)を求め、読出し電圧Vwは、
    Vw=(Vth1(cen)+Vth2(cen))/2
    として設定する請求項16に記載の不揮発性半導体記憶装置の読出し電圧の設定方法。
  19. 前記メモリセルのノーマル動作時の読出し電圧Vwを決めるにあたり、前記正のしきい値電圧の分布より正のしきい値電圧の平均値Vth1(ave)を求め、前記負のしきい値電圧の分布より負のしきい値電圧の平均値Vth2(ave)を求め、読出し電圧Vwは、
    Vw=(Vth1(ave)+Vth2(ave))/2
    として設定する請求項16に記載の不揮発性半導体記憶装置の読出し電圧の設定方法。
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