JP2018100680A - 管検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業者が窮屈な姿勢で計測作業を行なう必要が無く、さらには一度の計測作業で複数の情報を取得可能な簡易構成の管検査装置を提供する。【解決手段】管の周囲を囲むように環状に配置されるとともに一部が開放された開放端部11Hを備える環状部材11と、前記環状部材11に取り付けられた検査機器12と、を備えている管検査装置10であって、吊下げ状態で前記環状部材11の長手方向中央部を挟む位置に配置され、前記環状部材11を前後左右の任意方向に揺動可能に吊下げ支持する一対の吊下げ部を有する支持竿13A,13Bと、前記環状部材11を構成する複数の環状部材片11A,11Bを、前記環状部材11の開放端部11Hが前記管の外径以上に広がる拡径姿勢と前記管の外径より狭い縮径姿勢とに姿勢変更可能に接続する接続機構20と、を備えて構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、管の周囲を囲むように環状に配置されるとともに一部が開放された開放端部を備える環状部材と、前記環状部材に取り付けられた検査機器と、を備えている管検査装置に関し、例えば受口内周部に形成された凹部にヒール部が嵌め込まれ、受口の内周面と挿口の外周面との間でバルブ部が圧縮されるシール部材を備えた管継手の接合状態を検査するために好適な管検査装置に関する。
上水道管や下水道管に広くダクタイル鋳鉄管が用いられ、これらの鉄管に所謂プッシュオンタイプの管継手構造が採用されている。
例えば、特許文献1には、一方の管の端部に形成された受口の内部に他方の管の端部に形成された挿口を挿入し、受口の内周面と挿口の外周面との間でシール部材としてのゴム輪が圧縮されるように介装され、受口の内周溝部に設けられたロックリングと挿口に形成された突部が係合して抜止めされる管継手構造が開示されている。
また、特許文献2には、ゴム輪が適切な姿勢で管が接合されているか否かを判断するために、薄板ゲージを用いて受口の管端からゴム輪との接触位置までの距離を計測したり、専用の接合チェッカを受口の管端からゴム輪との接触位置まで挿入したりといった検査作業が行なわれることが開示されている。
特開2010−174906号公報 特開2012−123589号公報
図6に示すように、このようなプッシュオンタイプの継手構造の鉄管は、一方の管2の受口2Aに他方の管3の挿口を預けて、受口2A近傍で受口側の管2にスリングベルトやチェーンで構成される接合器具100を巻き付けるとともに、挿口近傍で挿口側の管3に同じく接合器具101を巻き付け、管2,3の両側で接合器具間に夫々レバーホイスト102,103を装着して手動操作で巻き上げるような作業を経て接合される。
そして、接合作業の後に、上述した薄板ゲージや接合チェッカ等の機械式の計測機器を操作してゴム輪が適正に位置決めされているか否かを確認し、その結果を施工管理情報の一部として竣工図等に記録していた。
しかし、ゴム輪が適正に位置決めされているか否かを確認するために、管の接合部の周囲に沿って複数個所で計測して、後に竣工図に記録するためにその場でメモ用紙に仮記録する必要があり、この計測作業や記録作業が非常に煩雑であるという問題があった。特に溝の底部に相対する部位を計測する際には、身体を屈めて作業を行なう必要があるため、多大な労力が必要であった。
そして、上記鉄管以外でも、様々なタイプの管は一般的にパイプスペースなどの狭い場所に配置されることが多く、管の外周に沿って施工状態や損傷状態等を検査する必要がある様々な管の検査作業も同様の問題があった。
本発明の目的は、上述した問題点に鑑み、作業者が窮屈な姿勢で計測作業を行なう必要が無く、さらには一度の計測作業で複数の情報を取得可能な簡易構成の管検査装置を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による管検査装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、管の周囲を囲むように環状に配置されるとともに一部が開放された開放端部を備える環状部材と、前記環状部材に取り付けられた検査機器と、を備えている管検査装置であって、吊下げ状態で前記環状部材の長手方向中央部を挟む位置に配置され、前記環状部材を前後左右の任意方向に揺動可能に吊下げ支持する一対の吊下げ部を有する支持竿と、前記環状部材を構成する複数の環状部材片を、前記環状部材の開放端部が前記管の外径以上に広がる拡径姿勢と前記管の外径より狭い縮径姿勢とに姿勢変更可能に接続する接続機構と、を備えて構成されている点にある。
検査対象となる管を支持竿に設けた一対の吊下げ部が挟み込むような姿勢で、支持竿に吊下げ支持され拡径姿勢にある環状部材を管の外周面に接近させる。環状部材の一部が管に接触するような状態で、縮径姿勢になったときに環状部材が管の周囲を適切に囲むような位置となるように環状部材を揺動させて位置決めし、その状態で管を挟むように支持竿を管に向けて押圧すれば、環状部材片が接続機構を介して姿勢変更して管の周囲を囲む姿勢に移行する。当該環状部材に取り付けられた検査機器により、所望箇所の計測が可能になる。このような管検査装置を用いることで、例えば作業者が身体を屈めて狭い領域で計測するような作業から開放されるようになる。
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、前記環状部材が前記拡径姿勢になるように前記環状部材片を前記接続機構周りに姿勢変更させる付勢機構を備えている点にある。
吊下げ部が管を挟むように支持竿を管に向けて押圧すれば、付勢機構に抗して環状部材片が接続機構を介して姿勢変更して縮径姿勢に姿勢変化して管の周囲を囲む状態に移行し、さらにその状態から支持竿を管から遠ざければ、付勢機構により環状部材片が接続機構を介して姿勢変更して拡径姿勢に姿勢変化する。検査前の初期姿勢が拡径姿勢となるため、その状態で管を挟むように支持竿を管に向けて押圧するだけでよく、操作が容易になる。
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一または第二の特徴構成に加えて、前記接続機構及び/または前記環状部材片が前記管の外周面に接当するように前記支持竿が押圧操作されることにより、前記環状部材が前記管の周囲を囲むように、前記開放端部が前記縮径姿勢に姿勢変更される点にある。
支持竿を操作して、接続機構及び/または環状部材片を管の外周面に接当させて押圧すれば、支持竿によって環状部材片が管を囲むように付勢され、開放端部が縮径姿勢に姿勢変更されるようになる。
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述の第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記環状部材は、前記検査機器を管の周方向に分散して設置可能な保持部が形成されている点にある。
保持部に検査機器が保持されることにより、検査機器が管に対して一定の位置関係に維持された状態で検査することができるようになる。
同第五の特徴構成は、同請求項5に記載した通り、上述の第四の特徴構成に加えて、前記検査機器は、撮像装置で構成され、管の軸心に沿って外周を同時に撮像可能に配置されている点にある。
撮像装置の台数を制限しながらも一度の計測作業で管の外周全周を撮像することができるようになる。
同第六の特徴構成は、同請求項6に記載した通り、上述の第一から第五の何れかの特徴構成に加えて、前記環状部材のうち前記管との対向面に管表面に吸着する磁石を備えている点にある。
環状部材片が接続機構を介して回動して管の周囲を囲む姿勢に移行する際に、管に対する環状部材の対向面に設けた磁石によって環状部材が管表面に吸着するため、速やかに縮径姿勢に移行するようになり、しかも環状部材が管表面から不自然に浮き上がることなく密着するので、正確な検査ができるようになる。
同第七の特徴構成は、同請求項7に記載した通り、上述の第四の特徴構成に加えて、前記対向面のうち前記保持部に対応する位置またはその近傍位置に管表面に吸着する磁石を備えている点にある。
検査機器が保持される保持部に対応する位置またはその近傍位置に磁石を設けることにより、管表面と各保持部との相対距離が一定に維持され、各保持部に保持される検査機器と管表面との相対距離も一定になるので、正確な検査が可能になる。
同第八の特徴構成は、同請求項8に記載した通り、上述の第一から第七の何れかの特徴構成に加えて、前記環状部材及び前記検査機器を被覆する保護カバーが前記支持竿に取り付けられている点にある。
支持竿に取り付けられた保護カバーによって環状部材及び検査機器が保護されるので、工事現場で乱暴に取り扱われても簡単に破損するようなことがない。
同第九の特徴構成は、同請求項9に記載した通り、上述の第一から第八の何れかの特徴構成に加えて、前記管は、一方の管の受口に他方の管の挿口を挿入することにより互いに接合される管であり、前記検査機器により前記管の接合状態が検査される点にある。
挿口側の管が受口に適正に挿入された接合状態が適正な状態であるか否かが検査機器によって検査及び確認することができるようになる。例えば、挿口側と受口側の管がシール部材を介して接合されるような構成で、検査機器として撮像装置を用いる場合には、シール部材が適正な状態であるか否かを撮像された画像に基づいて容易に判別できるようになる。
以上説明した通り、本発明によれば、作業者が窮屈な姿勢で計測作業を行なう必要が無く、さらには一度の計測作業で複数の情報を取得可能な簡易構成の管検査装置を提供することができるようになった。
(a)はシール部材の断面図、(b)は適正な接合状態を示す接合部の要部断面図、(c)は不適正な接合状態を示す接合部の要部断面図、(d)は適正な接合状態を示す管検査装置による検査画像の説明図、(e)は不適正な接合状態を示す管検査装置による検査画像の説明図 (a)は初期姿勢(拡径姿勢)の管検査装置の正面図、(b)は縮径姿勢の管検査装置の正面図、(c)は(b)の要部拡大図 (a),(b),(c)は管検査装置の使用状態の説明図、(d)は管検査装置の要部の説明図 (a)は検査対象となる管の継手部の外観説明図、(b),(c)は管検査装置を用いた継手部の検査状態の説明図 (a)は管検査装置の保護カバーの説明図、(b)は管検査装置による継手部の撮影画像の説明図 管の接合作業を説明する写真
以下に、ダクタイル鋳鉄管(以下、「鉄管」と記す。)を用いた上水道管の管接合部を検査する場合を例に、本発明による管検査装置を説明する。
図6に示すように、鉄管を接合する際には、一方の管2の受口2Aに他方の管3の挿口を預けて、受口2A近傍で受口側の管2にスリングベルトやチェーンで構成される接合器具100を巻き付けるとともに、挿口近傍で挿口側の管3に同じく接合器具101を巻き付け、管2,3の両側で接合器具間に夫々レバーホイスト102,103を装着して手動操作で巻き上げる、という接合作業が行なわれる。
図1(a)には、配管の接合部に用いられるゴム製のシール部材4が示されている。当該シール部材4は、受口の内周に形成された溝に嵌込み固定されるヒール部4aと、受口側の管内壁と挿口側の管外壁との間で圧接されるバルブ部4bを備えて構成され、ヒール部4aのうち受口側の管端側を臨む立上り面に着色マーカ部材4cが設けられている。
図1(b),(c)には、管2,3の接合部の要部断面が示されている。一方の管2の端部に形成された受口2Aの内部に他方の管3の端部に形成された挿口3Aが挿入され、受口2Aの内周面と挿口3Aの外周面との間でシール部材4が圧縮されるように介装され、ロックリング5aと挿口3Aに形成された突部3aが係合して抜止めされる。図中、5bはロックリング心出し用部材である。
図1(b)はシール部材4が適正に装着された例であり、受口2A内周部に形成されたシール部材収容凹部2Bにヒール部4aが嵌め込まれ、シール部材収容凹部2Bに連接されたシール部材圧縮凸部2Cと挿口側の管3の外周面との間でバルブ部4bが圧縮されている。
図1(c)はシール部材4が不適正に装着された例であり、バルブ部4bが管3によって奥側に引き込まれ、ヒール部4aがシール部材収容凹部2Bから離脱した状態が示されている。このような不適切な接合状態ではシール機能が損なわれるため、再度接合作業を行なう必要がある。
図2(a)〜(c)、図3(a)〜(d)には、シール部材4の装着状態が適正であるか否かを検査する本発明による管検査装置10及びその要部が示されている。
当該管検査装置10は、挿口側の管3の周囲を囲むように環状に配置された環状部材11と、環状部材11に取り付けられた検査機器12と、一端側で環状部材11を吊下げ支持するように二股に分岐形成された一対の支持竿13A,13Bと、支持竿13の他端側に備えた把持部14とを備えて構成されている。把持部14の近傍には、検査機器12と外部機器とを接続するインタフェース用の信号処理ボックス15が設けられている。信号処理ボックス15には外部機器となるスマートフォンやタブレット等の電子機器と接続するためのインタフェースケーブル15Aが設けられている。
図3(d)に示すように、環状部材11は、二枚の環状部材片11A,11Bで構成され、それらが接続機構20としてのヒンジで連結されている。各環状部材片11A,11Bは可撓性の樹脂材で構成され、平面視で矩形形状を呈し管の外周に沿うように湾曲形成されている。以下、環状部材片11A,11Bのうち、管と対向する面を裏面、その反対の面を表面と記す。
図2(a),(b),(c)に示すように、各支持竿13A,13Bの一端側にピン13Pが設けられた吊下げ部を有しており、各環状部材片11A,11Bの表面の中央部に形成された取付部21A,21Bを介して、各環状部材片11A,11Bがピン13PにワイヤーWで吊り下げ固定されている。
つまり、各支持竿13A,13Bは、環状部材11の長手方向中央部つまり接続機構20を挟む位置に配置され、環状部材11を前後左右の任意方向に揺動可能に吊下げ支持している。
環状部材11を構成する複数の環状部材片11A,11Bは、当該接続機構20によって、環状部材11の開放端部11Hが管の外径以上に広がる拡径姿勢と管の外径より狭い縮径姿勢とに姿勢変更可能に接続されている。
図2(a)には、環状部材11が拡径姿勢となった状態が示され、図2(b)には、環状部材11が縮径姿勢となった状態が示されている。管検査装置10が何ら操作されない状態で環状部材11が拡径姿勢になるように、環状部材片11A,11Bを接続機構20周りに姿勢変更させる付勢機構22が設けられている。
付勢機構22は、環状部材片11A,11Bの表面側に接続機構20としてのヒンジを挟むように取り付けられたバネ部材で構成され、当該バネ部材によって環状部材片11A,11B同士が引付付勢されている。従って、環状部材片11A,11Bに外力が付与されていない状態では、付勢機構22によって環状部材片11A,11Bが引付付勢されて拡径姿勢に維持されている。
図1(c)に示すように、環状部材11(11A,11B)の表面には、検査機器12を管の周方向に分散して設置可能な保持部16としての溝部が形成されている。当該溝部は環状部材片11A,11Bと一体に形成され、環状部材片11A,11Bの幅方向に沿って延出し、管を囲む縮径姿勢で管の周方向に等間隔に位置するように、中心角90°の間隔で4か所に設けられている。
検査機器12は、上述した溝部に嵌入設置される筒状の撮像装置で構成され、管の軸心に沿って外周を同時に撮像可能に配置される。各撮像装置の後端部から信号線12Lが延伸され、各支持竿13A,13Bの内部を通って信号処理ボックス15内の機器に接続されている。信号処理ボックス15には各撮像装置を接続して外部機器と接続するハブが設けられ、外部機器からの制御信号で各撮像装置が駆動され、その画像信号がハブを介して外部機器に出力される。
環状部材11の裏面には、保持部16に対応する位置またはその近傍位置に管表面に吸着する板状の磁石17が張り付けられている。
図2(c)には、4枚の磁石17が各保持部16と一定の距離を隔てて均等に配置された例が示され、図3(d)には、4枚の磁石17が各保持部16に隣接して配置された例が示されている。
この様な磁石17を環状部材11の裏面に配置することにより、環状部材片11A,11Bが接続機構20を介して回動して管の周囲を囲む姿勢に移行する際に、管に対する環状部材11の対向面に設けた磁石17によって環状部材11が管表面に吸着するため、速やかに縮径姿勢に移行するようになる。
しかも環状部材11が管表面から不自然に浮き上がることなく密着するので、正確な検査ができるようになる。さらに、検査機器12が保持される保持部16に対応する位置またはその近傍位置に磁石17が設けられているため、管表面と各保持部16との相対距離が一定に維持され、各保持部16に保持される検査機器12と管表面との相対距離も一定になるので、正確な検査が可能になる。
図3(a),(b),(c)には、上述した管検査装置10を用いて、上水道管の管接合部を検査する様子が示されている。
環状部材11が拡径姿勢となった状態で挿口側の管3の径方向外側から外周面に環状部材11を接近させ(図3(a)参照)、支持竿13A,13Bで管3を挟むようにして環状部材11を管3の外周面に接当するように支持竿13A,13Bを押圧操作する(図3(b)参照)。
その状態で支持竿13A,13Bを管3に向けて押圧操作すると、付勢機構22による引付付勢力に抗して環状部材片11A,11Bが拡径姿勢から管3を囲む縮径姿勢に姿勢変更される(図3(b)参照)。管3の外周面から接続機構20に作用する上向きの力に対して、環状部材片11A,11Bに形成された取付部21A,21Bに反力である下向きの力が作用することにより、環状部材片11A,11Bが縮径姿勢に姿勢変更されるのである。
ここで、一対の吊下げ部の間の間隔は、環状部材11が拡径姿勢から縮径姿勢に姿勢変更する間の全てにおいて、環状部材片11A,11Bに形成された取付部21A,21Bの間の間隔よりも大きいことが好ましい。この様な構成とすることで、姿勢変更を容易とするとともに、姿勢変更時の吊下げ部における信号線への過度の負担を軽減することができる。
環状部材片11A,11Bがある程度縮径姿勢になると、鉄製の管3に対する4枚の磁石17の吸引力が作用して速やかに縮径姿勢に姿勢変更されて、環状部材片11A,11Bが管3の外周面を覆うように密着する(図3(c)参照)。
図4(a)には、受口側の管2に挿口側の管3が挿し込まれた管接合部が示されている。このような管接合部に対して上述した操作が行なわれることにより、図4(b)に示すように環状部材片11A,11Bが管3の外周面に密着した状態となる。図4(c)に示すように、この状態で外部機器を操作することにより管検査装置12である撮像装置によって管の接合部の画像が得られる。実験時の画像サンプルが図5(b)に示されている。当該画像は、撮像装置の視方向が少し挿口側の管3の管表面に傾斜しているため、接合部に配されたシール部材が見辛いが、実際には挿口側の管3と受口側の管2との隙間にシール部材が撮影される。尚、図5(b)中、挿口側の管3の外周面に二本の白線が視認できるが、この白線は管2,3の軸心の直線性を確認するための指標となる。
図1(d),(e)には、このようにして各撮像装置12により撮影された画像を合成処理した画像パターンが示されている。それぞれの撮像装置12により正面視で管端部の約1/4の領域が撮影され、各画像を合成することにより管端部のほぼ全周の画像が得られる。図中、一点鎖線で示される領域は4台の撮像装置12で撮影された範囲が示されている。それぞれ隣接する撮影範囲が一部重複するように設定されていると、全領域を確実に評価できるようになるのでより好ましい。
図1(d)は、シール部材4が適正に装着された状態が示され、受口2Aの内周にヒール部4aが一様に撮影されている。図1(e)は、シール部材4が不適正に装着された状態が示され、受口2Aの内周にヒール部4aのみならずマーカ部材4cに対応する画像が現れている。
マーカ部材4cがシール部材4の色とは異なる着色部材で構成されているので、撮像装置12で撮影された画像に着色部材を示す画素領域が認められると、接合状態が不適正であると判断できる。撮像装置12には光軸に沿って照明光を照射する光源が配置され、接合部のような暗部でも適正な照度で撮影可能になる。
尚、マーカ部材4cは着色部材となる塗膜に限らず、検査機器12により非接触状態で検知可能な素材で構成されていればよい。例えば、紫外線を照射することにより蛍光を発する蛍光部材でマーカ部材4cが構成されていてもよい。この場合、検査機器12から照明光として紫外線を照射し、マーカ部材4cから発せられた蛍光が検査機器12(この場合も撮像装置を用いることができる)で検知できるか否かで接合状態の可否を判別することができる。つまり、検査機器12が非接触式センサで構成され、マーカ部材が非接触式センサで検知可能な素材で構成されていればよい。
さらに管検査装置10について説明する。
図5(a)には、環状部材11及び検査機器12を被覆する保護カバー18が支持竿13A,13Bに取り付けられた状態が示されている。保護カバー18によって環状部材11及び検査機器12が保護されるので、工事現場で乱暴に取り扱われても簡単に破損するようなことがなくなる。保護カバー18として厚手の半透明樹脂フィルムが好適に用いられる。カバーをした状態で検査する場合に、カバー外部から環状部材11及び検査機器12の位置が目視確認可能になるとともに、外部からの有害光の入射を阻止できるからである。
以上説明した実施形態では、環状部材11が2枚の環状部材片11A,11Bで構成された例を説明したが、環状部材片11A,11Bの数は特に制限されるものではなく、例えば3枚で構成され、2つの接続機構で各環状部材片が連結されていてもよい。即ち、環状部材片の数及び接続機構の数は複数であればよい。
また、接続機構としてヒンジを採用した例を説明したが、環状部材片が姿勢変更可能に接続されていればよく、環状部材片を連結する接続機構としてゴムなどの弾性体や布を採用することも可能であり、一体に形成された環状部材に拡径姿勢と縮径姿勢に変形可能な薄肉部を設けていてもよい。
上述した実施形態では、管の外周面に沿って均等に配されるように90°の中心角で4台の検査機器12が用いられた例を説明したが、検査機器12の数は4台に限るものではなく、それ以上であってもよいし、90°の中心角で3台の検査機器12が用いられるように構成してもよい。
上述した実施形態では、二股に分岐形成された一対の支持竿13A,13Bの先端に吊下げ部を備えた構成を説明したが、少なくとも支持竿13に一対の吊下げ部を備えていればよく、また、支持竿13に吊下げ部を配置するにあたって、も支持竿に直接に吊下げ部を備えた構成、支持竿に接続された板状部材などを介して間接的に吊下げ部を備えた構成であってもよい。
支持竿13の具体的形状は特に限定されるものではなく、管を挟むように間隔を隔てて環状部材11を支持でき、管表面に環状部材11を押圧操作することにより、環状部材11が縮径姿勢に姿勢変更できればよく、一部に板状の部材を備える様な構成であってもよい。
付勢機構22として接続機構20を挟んで環状部材片11A,11Bをバネで接続した構成を説明したが、付勢機構22はバネのような弾性部材に限るものではなく、縮径姿勢から拡径姿勢に姿勢変更可能な構成であればどのようなものでもよい。例えば、接続機構20の上部にワイヤー保持部を備え、左右の環状部材片11A,11Bをワイヤー連結し、そのワイヤーを把持部14から牽引することで環状部材片11A,11Bを拡径姿勢に付勢するような牽引機構であってもよい。
検査対象が鉄管の場合に磁石17が有用となるが、検査対象が鉄管以外の樹脂管等では磁石17を設ける必要はない。
尚、本発明による管検査装置は、軽量でシンプルな構成であり、管布設工事現場で簡便に取り扱うことができ、軽量上水道管以外に下水管に対する配管施工等にも広く適用可能である。また、鉄管以外に樹脂製の管の接合部の検査等にも使用することができる。さらには、石油化学プラントの配管の検査等にも使用することができる。
以上説明した管検査装置は本発明の一具体例に過ぎず、該記載により本発明の範囲が限定されるものではなく、管検査装置の各部の具体的な形状、サイズ、材料等は本発明の作用効果が奏される範囲で適宜変更設計可能である。
2,3:管
10:管検査装置
11:環状部材
11A,11B:環状部材片
12:検査機器(撮像装置)
13,13A,13B:支持竿
16:保持部
17:磁石
20:接続機構
22:付勢機構

Claims (9)

  1. 管の周囲を囲むように環状に配置されるとともに一部が開放された開放端部を備える環状部材と、前記環状部材に取り付けられた検査機器と、を備えている管検査装置であって、
    吊下げ状態で前記環状部材の長手方向中央部を挟む位置に配置され、前記環状部材を前後左右の任意方向に揺動可能に吊下げ支持する一対の吊下げ部を有する支持竿と、
    前記環状部材を構成する複数の環状部材片を、前記環状部材の開放端部が前記管の外径以上に広がる拡径姿勢と前記管の外径より狭い縮径姿勢とに姿勢変更可能に接続する接続機構と、
    を備えて構成されている管検査装置。
  2. 前記環状部材が前記拡径姿勢になるように前記環状部材片を前記接続機構周りに姿勢変更させる付勢機構を備えている請求項1記載の管検査装置。
  3. 前記接続機構及び/または前記環状部材片が前記管の外周面に接当するように前記支持竿が押圧操作されることにより、前記環状部材が前記管の周囲を囲むように、前記開放端部が前記縮径姿勢に姿勢変更される請求項1または2記載の管検査装置。
  4. 前記環状部材は、前記検査機器を管の周方向に分散して設置可能な保持部が形成されている請求項1から3の何れかに記載の管検査装置。
  5. 前記検査機器は、撮像装置で構成され、管の軸心に沿って外周を同時に撮像可能に配置されている請求項4記載の管検査装置。
  6. 前記環状部材のうち前記管との対向面に管表面に吸着する磁石を備えている請求項1から5の何れかに記載の管検査装置。
  7. 前記対向面のうち前記保持部に対応する位置またはその近傍位置に管表面に吸着する磁石を備えている請求項4または5記載の管検査装置。
  8. 前記環状部材及び前記検査機器を被覆する保護カバーが前記支持竿に取り付けられている請求項1から7の何れかに記載の管検査装置。
  9. 前記管は、一方の管の受口に他方の管の挿口を挿入することにより互いに接合される管であり、前記検査機器により前記管の接合状態が検査される請求項1から8の何れかに記載の管検査装置。
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