JP2018096790A - 電子機器および電子機器の制御方法 - Google Patents

電子機器および電子機器の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】受信時間を短縮でき、消費電力を低減できる電子機器および電子機器の制御方法を提供すること。【解決手段】電子機器である電子時計1は、電波を受信する受信部12と、少なくとも第一クロックおよび第一クロックよりも高速の第二クロックで動作可能であり、受信部12が受信した情報を取得する制御部20とを有する。制御部20は、受信開始以降の受信状態に応じて、第一クロックと第二クロックとを切り替えるクロック制御部24を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、位置情報衛星等から送信された電波を受信する受信部と、機器の制御を行う制御部とを備える電子機器および電子機器の制御方法に関する。
自己位置を測位するためのシステムであるGPS(Global Positioning System)システムでは、地球を周回する軌道を有するGPS衛星が用いられており、このGPS衛星には、原子時計が備えられている。このため、GPS衛星は、極めて正確な時刻情報(GPS時刻、衛星時刻情報)を有している。
このGPS衛星の時刻情報(GPS時刻)を利用して時刻修正を行う電子時計が提案されている(特許文献1)。
前記特許文献1の電子時計は、相関部を備える受信部と、演算部を備える情報取得部と、受信モード制御部とを備えている。受信モード制御部は、受信部の受信モードを、衛星信号を受信して時刻情報を取得する時刻情報受信モード、または、衛星信号に基づいて測位情報を算出して取得する測位情報受信モードに制御する。相関部は、衛星信号を捕捉するためのコードと、受信した衛星信号との相関を取得し、演算部は、受信データをデコード処理する。
そして、受信モード制御部は、受信モードが、時刻情報受信モードか測位情報受信モードであるか、あるいは時刻情報受信モードが手動受信かによって、相関部の動作クロックおよび処理クロックを制御している。
特開2009−128179号公報
しかしながら、前記特許文献1の電子時計では、受信モードによって設定したクロックは、受信制御の開始から受信結果を表示する一連の受信処理において一定であるため、受信時間の短縮化と、低消費電力化との両立が困難であった。
すなわち、前記クロックを高速に設定すれば受信時間を短縮できるが、消費電力は増大する。一方、前記クロックを低速に設定すれば消費電力は低減できるが、受信時間が長くなる。
本発明の目的は、受信時間を短縮でき、消費電力を低減できる電子機器および電子機器の制御方法を提供することにある。
本発明の電子機器は、電波を受信する受信部と、少なくとも第一クロックおよび前記第一クロックよりも高速の第二クロックで動作可能であり、前記受信部が受信した情報を取得する制御部とを有し、前記制御部は、受信開始以降の受信状態に応じて、前記第一クロックと前記第二クロックとを切り替えるクロック制御部を有することを特徴とする。
本発明によれば、受信開始以降の受信状態に応じて、制御部の動作クロックを第一クロック、第二クロックに切り替えるクロック制御部を備えている。このため、受信開始から受信終了まで動作クロックが一定の場合に比べて、受信時間の短縮と、消費電力の低減とを両立できる。例えば、受信部の消費電力は制御部の消費電力に比べて大きいため、受信状態が制御部の動作クロックを高速にすることで受信部の処理時間を短縮できる状態の場合には、受信部の処理時間短縮による消費電力の削減量が制御部の動作クロックの高速化による消費電力の増大量よりも大きくなるので、制御部の動作クロックを第二クロックに設定する。また、例えば、受信状態が制御部の動作クロックを高速にしても受信部の処理時間を短縮できない状態の場合には、制御部の動作クロックの高速化によって消費電力量が増大するので、制御部の動作クロックを第一クロックに設定する。このように、受信開始以降の受信状態に応じて動作クロックを高低二種類のクロックで切り替えることで、受信時間の短縮と消費電力の低減とを両立できる。
本発明の電子機器において、前記クロック制御部は、前記受信部の受信モードと、前記受信開始以降の受信状態とに応じて、前記第一クロックと前記第二クロックとを切り替えることが好ましい。
本発明によれば、クロック制御部は、受信開始以降の受信状態だけでなく、受信モードも考慮してクロックを切り替えるため、受信モードに合わせて適切な制御を行うことができる。このため、第二クロックに切り替えても受信時間の短縮や消費電力を低減できない受信モードの場合は、例えば第一クロックに維持すればよく、第一クロックおよび第二クロックに切り替えることで受信時間の短縮と消費電力の低減とを実現できる受信モードの場合のみクロックの切り替え制御を行うことができる。
本発明の電子機器において、前記制御部は、受信開始から受信終了までに複数の受信処理ステップを実行し、前記受信開始以降の受信状態は、複数の前記受信処理ステップのうちの実行中の受信処理ステップであり、前記クロック制御部は、実行中の前記受信処理ステップに応じて、前記第一クロックと前記第二クロックとを切り替えることが好ましい。
本発明によれば、実行中の受信処理ステップの内容に応じて、動作クロックを第一クロックおよび第二クロックに切り替えることができるため、それぞれの受信処理ステップで処理時間短縮や消費電力低減のために適切なクロックを設定できる。したがって、受信処理ステップ全体での受信時間の短縮と消費電力の低減とを実現できる。
本発明の電子機器において、前記クロック制御部は、実行中の前記受信処理ステップの処理時間が前記受信部の性能に依存する場合は、前記第一クロックに設定し、実行中の前記受信処理ステップの処理時間が前記受信部の性能に依存しない場合は、前記第二クロックに設定することが好ましい。
本発明によれば、実行中の受信処理ステップの処理時間が受信部の性能に依存する場合は、制御部のクロックを高速な第二クロックに設定しても受信部の処理時間を短縮できず、制御部の消費電力が増大するだけであるため、低速な第一クロックに設定することで消費電力の増加を抑制できる。
一方、実行中の受信処理ステップの処理時間が受信部の性能に依存しない場合は、制御部のクロックを高速な第二クロックに設定することで受信部の処理時間も短縮でき、制御部の消費電力が増大しても受信部の消費電力を低減できるため、高速な第二クロックに設定することで、処理時間の短縮と消費電力の低減とを両立できる。
本発明の電子機器において、前記受信部は、時刻情報を含む前記電波を受信し、前記制御部が実行する複数の前記受信処理ステップは、前記受信部を起動する受信部起動ステップと、前記受信部のモードを設定する受信部モード設定ステップと、前記受信部で受信した前記時刻情報を前記受信部から読み出す時刻情報読出ステップと、前記時刻情報読出ステップで読み出した前記時刻情報に基づいて内部時刻を修正する時刻修正ステップと、前記受信部を停止する受信部停止ステップと、受信結果を表示する受信結果表示ステップとを備え、前記クロック制御部は、前記受信部起動ステップと、前記時刻情報読出ステップと、前記受信部停止ステップとでは、前記第一クロックに設定し、前記受信部モード設定ステップと、前記時刻修正ステップと、前記受信結果表示ステップとでは、前記第二クロックに設定することが好ましい。
本発明によれば、受信部起動ステップと、時刻情報読出ステップと、受信部停止ステップとの処理時間は受信部の性能に依存し、制御部の動作クロックを高速にしても受信部の処理時間を短縮できないため、動作クロックを第一クロックに設定することで、制御部の消費電力の増加を防止できる。
また、受信部モード設定ステップと、時刻修正ステップと、受信結果表示ステップとの処理時間は受信部の性能に依存しないため、制御部の動作クロックを第二クロックに設定することで、処理時間を短縮できる。また、受信部の動作時間も短くなって受信部での消費電力を低減できるため、制御部の消費電力が多少増加しても全体として消費電力を低減できる。
本発明の電子機器において、前記受信状態は、受信処理が完了する見込みがあるか無いかであり、前記クロック制御部は、前記受信開始後に前記第二クロックに設定した後で、前記受信処理が完了する見込みが無い場合は、前記第一クロックに切り替えることが好ましい。
本発明によれば、受信開始以降の受信状態は、受信処理が完了する見込みがあるか無いかである。これは、例えば制御部で判定することができる。そして、クロック制御部が受信開始後に動作クロックを高速な第二クロックに設定した場合に、受信処理が完了する見込みが無いと判定された場合は、受信処理が予め設定した時間継続して受信タイムアウトになる可能性が高い。この場合、動作クロックを第二クロックのままにすると、制御部の消費電力が増加してしまう。そこで、動作クロックを第一クロックに切り替えれば、仮に受信タイムアウトになった場合でも消費電力の増加を抑制できる。
本発明の電子機器において、前記受信状態は、前記受信部から予め定められた受信情報が得られたか否かであって、前記クロック制御部は、前記受信開始後に前記第二クロックに設定した後で、前記受信情報が得られない場合は、前記第一クロックに切り替えることが好ましい。
本発明によれば、受信開始以降の受信状態は、予め定められた受信情報が得られたか否かである。これは、例えば制御部で判定することができる。ここで、予め定められた受信情報とは、例えば、GPS衛星信号を受信した場合には、サブフレーム先頭のプリアンブルや、カレンダー情報となる週番号(WN)など、その情報を受信したことで、衛星信号の受信に成功して受信処理が完了する可能性が高いと判断できる情報であればよい。
予め設定された時間内に、予め定められた受信情報が得られない場合は、受信部による受信処理が完了せずに受信タイムアウトになる可能性が高い。そこで、動作クロックを第一クロックに切り替えれば、仮に受信タイムアウトになった場合でも消費電力の増加を抑制できる。
本発明の電子機器において、前記受信状態は、前記受信部で捕捉された捕捉衛星数が予め設定された閾値以上であるか否かであって、前記クロック制御部は、前記受信開始後に前記第二クロックに設定した後で、前記捕捉衛星数が前記閾値未満の場合は、前記第一クロックに切り替えることが好ましい。
本発明によれば、受信開始以降の受信状態は、捕捉衛星数が所定の閾値以上であるか否かである。これは、例えば制御部で判定することができる。
予め設定された時間内に受信部で捕捉された捕捉衛星数が閾値未満であれば、衛星を捕捉できない環境で受信処理を行っている可能性があり、受信部による受信処理が完了せずに受信タイムアウトになる可能性が高い。そこで、動作クロックを第一クロックに切り替えれば、仮に受信タイムアウトになった場合でも消費電力の増加を抑制できる。
なお、捕捉衛星数の閾値は、受信モードに応じて設定してもよく、時刻受信モードの場合は閾値を「1」に設定してもよい。時刻情報は1つの衛星信号のみで取得できるためである。
本発明の電子機器において、前記受信状態は、前記第二クロックに設定された状態で、予め設定された時間が経過したか否かであって、前記クロック制御部は、前記受信開始後に前記第二クロックに設定した後で、前記予め設定された時間が経過した場合は、前記第一クロックに切り替えることが好ましい。
本発明によれば、受信開始以降の受信状態は、第二クロックに設定された状態で、予め設定された時間が経過したか否かである。これは、例えば制御部で判定することができる。そして、制御部は、受信開始後、所定の情報を取得して受信処理に成功すれば受信処理を完了できるため、受信開始後、予め設定された時間が経過している場合は、受信処理が完了せずに受信タイムアウトになる可能性が高い。そこで、動作クロックを第一クロックに切り替えれば、仮に受信タイムアウトになった場合でも消費電力の増加を抑制できる。
本発明の電子機器において、前記制御部は、電源となる電池の電圧を検知する電圧検知部を備え、前記受信状態は、前記電圧検知部で検知した前記電圧が、予め設定された電圧閾値以下であるか否かであって、前記クロック制御部は、前記受信開始後に前記第二クロックに設定した後で、前記電圧が前記電圧閾値以下の場合は、前記第一クロックに切り替えることが好ましい。
本発明によれば、受信開始以降の受信状態は、電圧検知部で検知した電池電圧が電圧閾値以下であるか否かである。例えば、制御部は、電圧検知部で検知した電源となる電池の電圧を一定時間毎に判定し、検知した電圧が電圧閾値以下の場合は、第一クロックに切り替えているので、第二クロックで駆動し続ける場合に比べて消費電力を低減でき、電池電圧が低下することを抑制できる。このため、電池電圧低下によって制御部がシステムダウンすることも防止できる。
本発明の電子機器において、前記受信部と前記制御部とは一つの集積回路に集積されていることが好ましい。
本発明によれば、受信部と制御部とを別体にした場合のように、受信部および制御部間で通信処理を行う必要が無いため、通信部を省略できる。また、受信部と制御部とで共通化できるクロック制御回路等を一体化できる。したがって、受信部および制御部を別体にした場合に比べて装置を小型化でき、小型の電子機器にも容易に組み込むことができる。
本発明の電子機器の制御方法は、電波を受信する受信部と、少なくとも第一クロックおよび前記第一クロックよりも高速の第二クロックで動作可能であり、前記受信部が受信した情報を取得する制御部とを有する電子機器の制御方法であって、受信開始以降の受信状態に応じて、前記第一クロックと前記第二クロックとを切り替えて前記制御部を駆動することを特徴とする。
本発明によれば、前記電子機器と同様に、受信時間の短縮と消費電力の低減とを両立できる。
本発明の第1実施形態の電子機器である電子時計を示す図。 電子時計の構成を示すブロック図。 電子時計の受信処理を示すフローチャート。 電子時計の時刻情報受信処理を示すフローチャート。 電子時計の測位情報受信処理を示すフローチャート。 第2実施形態の時刻情報受信処理を示すフローチャート。 第3実施形態の時刻情報受信処理を示すフローチャート。 第4実施形態の電子時計の構成を示すブロック図。 第4実施形態の時刻情報受信処理を示すフローチャート。 第4実施形態の測位情報受信処理を示すフローチャート。
以下、本発明の具体的な実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態の電子機器である電子時計1を示す概略図である。
電子時計1は、腕時計であり、地球の上空を所定の軌道で周回している複数のGPS(Global Positioning System)衛星100のうち、少なくとも1つのGPS衛星100からの衛星信号を受信して時刻情報を取得し、少なくとも3つのGPS衛星100からの衛星信号を受信して位置情報を算出して取得するように構成されている。なお、GPS衛星100は、位置情報衛星の一例であり、地球の上空に複数存在している。現在は約30個のGPS衛星100が周回している。
電子時計1は、指針2として、時刻を指示する時針3、分針4、秒針5と、各種情報を指示するモード針6とを備える。電子時計1は、ユーザーが操作する手動操作部として、リューズ7と、ボタン8、9とを備えている。
[電子時計の構成]
図2は、電子時計1の構成を示すブロック図である。
電子時計1は、受信装置10と、制御部20と、二次電池30と、表示装置40とを備えている。
[受信装置]
受信装置10は、アンテナ11と、受信部12とを備えている。アンテナ11は、GPS衛星100から送信される衛星信号を受信するアンテナであり、パッチアンテナやリングアンテナなどを用いることができる。
受信部12は、アンテナ11に接続されて電波受信を行う受信モジュール(GPS−IC)であり、受信情報取得部13と、通信部14とを備えて構成されている。また、受信部12は、図示しない温度補償回路付き水晶発振回路を備え、後述する制御部20とは異なるクロックで駆動する。
受信情報取得部13は、RF(Radio Frequency)部と、BB(BaseBand)部と、これらを制御するプロセッサー等とを備えて構成されている。
RF部は、GPS衛星100から送信される衛星信号を受信してデジタル信号に変換するものであり、通常のGPS装置で用いられるものと同様である。
すなわち、RF部は、図示を略すが、バンドパスフィルター、PLL回路、IFフィルター、VCO(Voltage Controlled Oscillator)、ADC(A/D変換器)、ミキサ、
LNA(Low Noise Amplifier)、IFアンプ等を備えている。
そして、バンドパスフィルターで抜き出された衛星信号は、LNAで増幅された後、ミキサでVCOの信号とミキシングされ、IF(Intermediate Frequency:中間周波数)にダウンコンバートされる。ミキサでミキシングされたIFは、IFアンプ、IFフィルターを通り、ADC(A/D変換器)でデジタル信号に変換される。
BB部は、受信信号の相関判定を行って同期を行うものであり、通常のGPS装置で用いられるものと同様である。
すなわち、BB部は、図示を略すが、GPS衛星100で送信時に使用されたものと同一のC/Aコードからなるローカルコードを生成するローカルコード生成部と、前記ローカルコードとRF部から出力される受信信号との相関値を算出する相関部とを備えている。
そして、前記相関部で算出された相関値が所定の閾値以上であれば、受信した衛星信号に用いられたC/Aコードと生成したローカルコードが一致していることになり、衛星信号を捕捉(同期)することができる。このため、受信した衛星信号を、前記ローカルコードを用いて相関処理することで、航法メッセージを復調することができる。
受信部12は、制御部20からの制御によって、時刻受信モードまたは測位受信モードに設定されて受信処理を行う。
時刻受信モードに設定された場合、受信部12の受信情報取得部13は、少なくとも一つのGPS衛星100を捕捉し、このGPS衛星100から受信した衛星信号に基づいて時刻情報を取得する。
測位受信モードに設定された場合、受信部12の受信情報取得部13は、少なくとも3つ、好ましくは4つ以上のGPS衛星100を捕捉し、これらのGPS衛星100から受信した衛星信号に基づいて、時刻情報を取得するとともに、位置情報を算出する。
また、受信情報取得部13は、取得した時刻情報に同期したパルス信号であるPPS(Pulse Per Second)信号を出力する。
通信部14は、制御部20の通信部21からの指示により、受信情報取得部13で取得、算出した時刻情報や位置情報と、PPS信号とを通信部21に送信する。本実施形態の通信部14は、SPI(Serial Peripheral Interface)などの所定のインターフェイスを利用して制御部20の通信部21と通信する。
[制御部]
制御部20は、電子時計1の各部を制御する時計用CPUで構成され、通信部21、時刻修正処理部22、表示制御部23、クロック制御部24、電圧検知部25を備える。
通信部21は、通信部14と同じインターフェイスで通信部14と通信するものである。本実施形態では、通信部21がマスター、通信部14がスレーブとされている。
時刻修正処理部22は、通信部21で受信したPPS信号のパルスのタイミングに、時刻を計時する計時タイマー(図示略)の秒更新のタイミングを同期させる。これにより、計時タイマーは、正確なタイミングで秒を更新できる。
時刻修正処理部22は、さらに、通信部21で受信した時刻情報に基づいて、計時タイマーで計時している内部時刻を修正する。さらに、測位受信モードで受信した際に算出された位置情報や、ユーザーが手動入力して記憶される位置情報に基づく時差情報を利用して、現在地の現時刻情報を求める。
表示制御部23は、表示装置40の駆動を制御する。すなわち、表示制御部23は、時刻修正処理部22で求められた現在地の現時刻情報に基づいて、指針2(時針3、分針4、秒針5)の駆動を制御する。また、表示制御部23は、制御部20が実行中の処理内容を指示する位置にモード針6を移動する制御を行う。
クロック制御部24は、複数の周波数のクロック信号を出力可能な水晶発振回路を備えている。具体的には、クロック制御部24は、水晶発振回路から出力されたクロック信号を分周して、複数の周波数のクロック信号を切り替えて、通信部21、時刻修正処理部22、表示制御部23に出力する。
本実施形態のクロック制御部24は、出力するクロック信号の周波数を高低2段階に切り替えることで、通信部21、時刻修正処理部22、表示制御部23を第一クロックまたは第二クロックで駆動する。ここで、第二クロックは、第一クロックよりも高速に設定される。本実施形態では、第一クロック(低速クロック)は32kHzであり、第二クロック(高速クロック)は500kHzである。
なお、本実施形態では、制御部20の回路構成を簡略化するため、クロック制御部24は、通信部21、時刻修正処理部22、表示制御部23に出力するクロック信号を一括して制御しているが、通信部21、時刻修正処理部22、表示制御部23毎に個別に異なるクロック信号を入力できるように構成してもよい。例えば、通信部21に入力する第一クロックと、時刻修正処理部22に入力する第一クロックと、時刻修正処理部22に入力する第一クロックの周波数をそれぞれ異なる周波数とし、通信部21に入力する第二クロックと、時刻修正処理部22に入力する第二クロックと、時刻修正処理部22に入力する第二クロックの周波数をそれぞれ異なる周波数としてもよい。
電圧検知部25は、二次電池30の電圧を一定時間毎に検知する。電圧検知部25の検知結果はクロック制御部24に出力され、クロック制御部24は二次電池30に応じたクロック制御を行うこともできるように構成されている。また、電圧検知部25は、クロック制御部24が出力する第一クロック信号で駆動される。
表示装置40は、指針2(時針3、分針4、秒針5、モード針6)と、指針2を駆動するステップモーターおよび輪列とを備えている。ステップモーターは、表示制御部23から出力される駆動パルスで駆動され、指針2は修正された時刻等を指示する。
二次電池30は、受信部12や制御部20、表示装置40に電力を供給する電源として用いられる。本実施形態の二次電池30は、電子時計1に設けられた図示略の太陽電池によって充電される。なお、二次電池30を充電する構成としては太陽電池に限らず、例えば、回転錘を用いた発電機を用いて充電してもよいし、非接触型の充電装置などを用いて充電してもよく、各種の充電手段を利用できる。また、二次電池30の代わりに、一次電池を用いてもよい。
[電子時計の受信モード]
本実施形態の電子時計1は、前述したように、時刻受信モードと、測位受信モードとの2つの受信モードを選択できる。
時刻受信モードは、ユーザーがボタン8等の操作部材を操作する手動受信処理と、制御部20が自動的に実行を指示する自動受信処理とで実行される。本実施形態の電子時計1は、所定条件に該当した際に、1日に1回の自動受信処理を実行する。具体的には、電子時計1は、予め設定された時刻になった場合に、時刻受信モードでの受信処理を実行する定時受信処理と、太陽電池での発電電圧が所定値以上になったことによって電子時計1が屋外に配置されていることを検出した場合に時刻受信モードでの受信処理を実行する光自動受信処理とを実行する。
測位受信モードは、原則として、ユーザーがボタン8等の操作部材を操作する手動受信処理で実行される。手動受信処理では、時刻受信モードおよび測位受信モードを選択するため、例えば、ユーザーがボタン8を3秒以上、6秒未満押した場合、電子時計1は、時刻受信モードでの手動受信処理を実行し、ボタン8を6秒以上押した場合、電子時計1は、測位受信モードでの手動受信処理を実行する。
なお、電子時計1が、飛行機に乗っている場合に設定される機内モードがオン状態からオフ状態に切り替えられた後、太陽電池の発電電圧などで屋外配置が検出された場合に、測位受信モードでの自動受信処理を実行してもよい。飛行機でタイムゾーンが異なる国や地域に移動した場合に、測位受信モードでの自動受信処理を実行すれば、現地時刻に自動的に修正できて利便性が高まるためである。
[電子時計の受信処理]
次に、電子時計1による受信処理ステップについて、図3〜5のフローチャートを参照して説明する。
制御部20において、受信処理を行う前、つまり指針2で現時刻を表示する時刻表示処理等を実行している場合、クロック制御部24は、第一クロック(低速クロック)を出力するように設定されている。
制御部20は、ユーザーがボタン8を操作して手動受信処理を指示したことを検出した場合や、定時受信処理あるいは光自動受信処理の実行条件に該当したことを検出した場合、図3に示す受信処理を開始する。
制御部20は、まず、受信モードが時刻受信モードであるか、測位受信モードであるかを判定する(ステップ1、以下「ステップ」を「S」と略す)。
[時刻受信モード]
制御部20は、受信モードが時刻受信モードであると判定した場合は、図4に示す時刻情報受信処理を実行する(S20)。
制御部20は、時刻情報受信処理S20を実行すると、最初に、受信部12の電源をオンし、通信部14、21間でSPI通信が可能な状態となるまで待機する受信部起動処理(受信部起動ステップ)を実行する(S21)。
次に、クロック制御部24は、通信部21、時刻修正処理部22、表示制御部23に供給する供給クロックを第一クロック(以下、低速クロックという)から切り替えて、第二クロック(以下、高速クロックという)に設定する(S22)。
通信部21は、高速クロックで動作された状態で通信部14に制御信号を送信し、受信部12における時刻受信に必要なGPSレジスタ設定を行う受信部モード設定処理(受信部モード設定ステップ)を実行する(S23)。これにより、受信部12の受信情報取得部13は、GPS衛星100を捕捉し、衛星信号を受信して時刻情報を取得する処理を開始する。
次に、クロック制御部24は、供給クロックを低速クロックに設定する(S24)。
通信部21は、受信部12の通信部14と通信し、受信部12の受信情報取得部13で取得した時刻情報を読み出す受信部との通信処理(時刻情報読出ステップ)を実行する(S25)。
そして、制御部20は、時刻情報を取得できたか否かを判定する(S26)。時刻情報を取得できたかの判定は、受信部12で受信した時刻情報と内部時刻との差が判定値未満の場合や、時刻情報であるZカウントを6秒間隔で受信するため、受信した複数の時刻情報が6秒間隔の時刻になっている場合などで判定できる。
[時刻情報取得に成功した場合の処理]
制御部20がS26で時刻情報を取得できたと判定(S26で「YES」と判定)すると、クロック制御部24は、供給クロックを高速クロックに設定する(S27)。
時刻修正処理部22は、受信部12から出力されるPPS信号と計時タイマーとを同期させ、取得した時刻情報で内部時刻を修正する時刻修正処理(時刻修正ステップ)を実行する(S28)。
次に、クロック制御部24は、供給クロックを低速クロックに設定する(S29)。
そして、制御部20は、受信部12の電源をオフする受信部停止処理(受信部停止ステップ)を実行する(S30)。
次に、クロック制御部24は、供給クロックを高速クロックに設定する(S31)。
そして、表示制御部23は、表示装置40の秒針5による受信結果表示処理(受信結果表示ステップ)を実行する(S32)。すなわち、S26でYESの場合、表示制御部23は、受信成功を指示する位置(例えば、8秒位置)に秒針5を移動させる制御を行う。
なお、受信結果表示開始処理は、表示制御部23から表示装置40に秒針5の移動を指示する制御信号を出力することで終了するため、制御部20の実行処理は短時間(例えば0.1秒)で終了する。ただし、秒針5が実際に受信成功を指示する位置まで移動する時間は、秒針5を駆動するステップモーターの早送り時の駆動パルスと、秒針5の移動量(角度)によって決まるため、制御部20の実行処理よりも長い時間となる場合がある。
次に、クロック制御部24は、供給クロックを低速クロックに設定し(S33)、制御部20は、時刻情報受信処理S20を終了する(S34)。
[時刻情報取得に失敗した場合の処理]
一方、制御部20がS26で時刻情報を取得できなかったと判定(S26で「NO」と判定)すると、制御部20は、受信処理の開始から予め設定された時間(例えば30秒)が経過して受信タイムアウトになったか否かを判定する(S35)。
制御部20は、受信タイムアウトになっておらず、S35で「NO」と判定した場合は、受信部との通信処理S25(以下、単に通信処理S25ともいう)に戻って処理を継続する。
また、制御部20は、受信タイムアウトになっており、S35で「YES」と判定した場合は、S30〜S34の処理を実行する。
この場合、受信結果表示処理S32では、表示制御部23は、受信失敗を指示する位置(例えば、22秒位置)に秒針5を移動させる制御を行う。
以上のように、クロック制御部24は、時刻情報受信処理S20における各受信処理ステップに応じて、第一クロックと第二クロックとを切り替えている。
[時刻情報の表示]
制御部20は、時刻情報受信処理S20が終了すると、図3に示すように、秒針5による受信結果の表示期間(例えば5秒間)が経過したかを判定し(S2)、経過していない場合(S2でNO)は、表示期間が経過するまで待機する。
一方、制御部20は、表示期間が経過した場合(S2でYES)は、表示制御部23により表示装置40を制御して時刻表示処理を行う(S3)。
表示制御部23は、時刻情報受信処理S20で時刻情報の取得に成功した場合は、時刻修正処理S28で修正された内部時刻に応じて現時刻を指示するように指針2の駆動を制御する。
表示制御部23は、時刻情報受信処理S20で時刻情報の取得に失敗した場合は、内部時刻も修正されていないので、計時タイマーで計時されている内部時刻に応じて現時刻を指示するように指針2の駆動を制御する。
[測位受信モード]
次に、測位受信モードにおける受信処理について、図3、5に基づいて説明する。
制御部20は、図3のS1において、受信モードが測位受信モードであると判定した場合は、図5に示す測位情報受信処理を実行する(S40)。
測位情報受信処理S40では、クロック制御部24は、供給クロックを高速クロックに設定せず、通常設定である低速クロックに維持する。このため、測位情報受信処理S40ではクロックの設定処理は行われない。すなわち、クロック制御部24は、受信モードと、受信開始以降の受信状態(受信処理ステップ内容)とに応じてクロック制御を行っている。
制御部20は、測位情報受信処理S40を実行すると、受信部12の電源をオンし、通信部14、21間でSPI通信が可能な状態となるまで待機する受信部起動処理を実行する(S41)。
次に、通信部21は、低速クロックに設定された状態で通信部14に制御信号を送信し、受信部12における測位受信に必要なGPSレジスタ設定を行う受信部モード設定処理を実行する(S42)。これにより、受信部12の受信情報取得部13は、複数のGPS衛星100を捕捉し、衛星信号を受信して位置情報を算出する処理を開始する。
次に、通信部21は、受信部12の通信部14と通信し、受信部12の受信情報取得部13で取得した時刻情報と、受信情報取得部13で算出した位置情報とを読み出す受信部12との通信処理を実行する(S43)。
そして、制御部20は、位置情報および時刻情報を取得できたか否かを判定する(S44)。時刻情報を取得できたかの判定は、時刻情報受信処理S20と同じである。また、位置情報を取得できたかの判定は、取得した位置情報(緯度、経度)が、現実に存在する場所の値になっているかなどで判定できる。
[位置情報&時刻情報取得に成功した場合の処理]
制御部20がS44で位置情報および時刻情報を取得できたと判定(S44で「YES」と判定)すると、時刻修正処理部22は、受信部12から出力されるPPS信号と計時タイマーとを同期させ、取得した時刻情報で内部時刻を修正し、さらに位置情報に基づいて現在地のタイムゾーンを判断し、そのタイムゾーンの時差情報を加えて現在地の現時刻情報に修正する時刻修正処理を実行する(S45)。
次に、制御部20は、受信部12の電源をオフする受信部停止処理を実行する(S46)。
そして、表示制御部23は、時刻情報受信処理S20と同じく、表示装置40の秒針5による受信結果表示を開始する(S47)。そして、制御部20は、時刻情報受信処理S20を終了する(S48)。
[位置情報&時刻情報取得に失敗した場合の処理]
一方、制御部20がS44で位置情報および時刻情報を取得できなかったと判定(S44で「NO」と判定)すると、制御部20は、受信処理の開始から予め設定された時間(例えば3分)を経過して受信タイムアウトになったか否かを判定する(S49)。
制御部20は、受信タイムアウトになっておらず、S49で「NO」と判定した場合は、受信部12との通信処理S43(以下、単に通信処理S43ともいう)に戻って処理を継続する。
また、制御部20は、受信タイムアウトとなっており、S49で「YES」と判定した場合は、S46〜S48の処理を実行する。
[時刻情報の表示]
制御部20は、測位情報受信処理S40が終了すると、図3に示すように、時刻情報受信処理S20が終了した場合と同じく、秒針5による受信結果を所定の表示期間行った後(S2)、時刻表示処理を行う(S3)。これにより、タイムゾーンの異なる地域に移動した場合でも、現在地の時刻に自動的に修正して表示できる。
[時刻情報受信処理のクロック切替による処理時間の比較]
次に、時刻情報受信処理S20において、前述のとおり、一部の処理実行時に高速クロックに切り替えた場合と、すべての処理を低速クロックで行った場合との処理時間を計測した結果を、表1を参照して説明する。
Figure 2018096790
図4で説明したように、時刻情報受信処理S20では、S22、S27、S31で高速クロックに設定しており、受信部モード設定処理S23(表1のNo.2)、時刻修正処理S28(表1のNo.4)、受信結果表示処理S32(表1のNo.6)を高速クロックで実行している。表1の受信時間において、実施前は、これらの処理を低速クロックのままで実行した場合の処理時間であり、実施後は、高速クロックに切り替えて実行した場合の処理時間である。高速クロックに切り替えることで、受信部モード設定処理S23では、処理時間が0.5秒から0.1秒に短縮し、時刻修正処理S24では0.3秒から0.1秒に短縮し、受信結果表示処理S32では0.5秒から0.1秒に短縮した。制御部20の動作時間はこれらの短縮分だけ短くなり、表1の例では合計6.5秒が5.5秒に1秒短縮された。
一方、受信部起動処理S21、通信処理S25、受信部停止処理S30は、GPSモジュールである受信部12の処理時間が大半を占めており、受信部12の処理中は制御部20は待機する。そのため、制御部20を高速クロックで駆動しても時間を短縮することができない。このため、これらの処理は低速クロックのままで実行している。
[消費電力の比較]
次に、本実施形態のように、時刻情報受信処理S20において、制御部20のS23、S28、S32の各処理を高速クロックで実行し、他の処理を低速クロックで実行した場合の消費電力を、制御部20の処理をすべて低速クロックで実行した場合(比較例1)と、制御部20の処理をすべて高速クロックで実行した場合(比較例2)と比較する。
なお、一般に電子機器の消費するエネルギーは消費電力で表されるが、本実施形態の電子時計1では、電圧がほぼ一定であるため、消費電流を比較することで、消費電力を間接的に比較できる。すなわち、電子時計1では、消費電流が小さいほど、消費電力も小さくなる。また、消費電流は、平均消費電流(A)×時間(秒)で求められる。
ここで、電子時計1の平均消費電流は、受信部(GPSモジュール)12では1mAであり、制御部(時計用CPU)20の低速クロック(32kHz)動作時では1μA、高速クロック(500kHz)動作時では20μAである。このように、制御部20の消費電流は、受信部12に比べて非常に小さい。
[消費電流]
時刻情報受信処理S20における消費電流は、受信部12の消費電流と、制御部20の消費電流とを加算して求められる。受信部12の消費電流は、受信部12の動作時間に比例し、この動作時間は、受信部起動処理S21によって起動された後から受信部停止処理S30で停止されるまでの時間(表1のNo.2からNo.5までの時間)である。
制御部20の消費電流は、制御部20の低速クロックでの動作時間と、高速クロックでの動作時間とで求められる。
したがって、上記比較例1,2と本実施形態との消費電流は以下のように求められる。
[比較例1:制御部を低速クロックで動作]
比較例1では、受信部12の稼働時間は、5.9秒=0.5+5.0+0.3+0.1であるため、受信部12の消費電流は、平均消費電流(1mA)×稼働時間(5.9秒)=5.9mA秒である。
また、制御部20は低速クロックで動作するため、受信処理中の稼働時間は6.5秒であり、制御部20の消費電流は、低速クロック動作時の平均消費電流(1μA)×稼働時間(6.5秒)=0.0065mA秒である。
したがって、比較例1の合計消費電流は、5.9+0.0065=約5.91mA秒である。
[比較例2:制御部を高速クロックで動作]
比較例2では、受信部12の稼働時間は、5.3秒=0.1+5.0+0.1+0.1である。表1のNo.1,3,5の各処理時間は受信部12の性能に依存し、制御部20の動作クロックを高速にした場合でも、これらの処理時間を短縮することができないためである。このため、受信部12の消費電流は、平均消費電流(1mA)×稼働時間(5.3秒)=5.3mA秒である。
また、制御部20は高速クロックで動作するため、受信処理中の稼働時間は5.5秒であり、制御部20の消費電流は、高速クロック動作時の平均消費電流(20μA)×稼働時間(5.5秒)=0.11mA秒である。
したがって、比較例1の合計消費電流は、5.3+0.11=5.41mA秒である。
[本実施形態:制御部を高速クロックおよび低速クロックで動作]
本実施形態では、受信部12の稼働時間は、表1に示すように、5.3秒=0.1+5.0+0.1+0.1であり、受信部12の消費電流は、比較例2と同じく5.3mA秒である。
また、制御部20が低速クロックで動作する時間は、表1に示すように5.2秒であり、高速クロックで動作する時間は0.3秒である。このため、制御部20の消費電流は、低速クロック動作時の消費電流=1μA×5.2秒=0.0052mA秒と、高速クロック動作時の消費電流=20μA×0.3秒=0.006mA秒とを加算した0.0112mA秒である。
したがって、本実施形態の合計消費電流は、5.3+0.0112=約5.31mA秒である。この合計消費電流は、比較例1に比べて約0.6mA秒低減でき、比較例2に比べて約0.1mA秒低減できる。
[第1実施形態の効果]
(1)制御部20の動作クロックを設定するクロック制御部24を設け、クロック制御部24は、時刻情報受信処理S20において、受信部12の性能に依存する処理(S21、S25、S30)では低速クロックを設定し、受信部12の性能に依存しない処理(S23、S28、S32)では高速クロックに設定しているので、受信時間の短縮と消費電流(消費電力)の低減とを両立できる。
すなわち、受信処理中のシステム全体の消費電流では、平均消費電流が大きな受信部12の消費電流が占める割合が非常に大きいので、制御部20の一部の処理を高速クロックで実行することで、制御部20の消費電流が増加しても、受信時間を短縮することによる受信部12の消費電流の低減の効果が大きくなり、全体の消費電流を削減できる。
また、通信処理S25等の受信部12の性能に影響し、制御部20を高速クロックに設定しても時間を短縮できない処理を低速クロックに設定することで、制御部20をすべて高速クロックで処理する比較例2に対しても消費電流を削減できる。
(2)本実施形態では、時刻情報受信処理S20の受信時間を、従来の低速クロックで時刻情報受信処理を行っている場合に比べて、約1秒短くすることができ、ユーザーの使い勝手も向上できる。
(3)本実施形態では、測位受信モードでは、制御部20を低速クロックで維持しており、高速クロックに切り替える制御は、時刻情報受信モードの場合に限定しているので、測位受信モードでの消費電力の増加を防止できる。
[第2実施形態]
次に、本実施形態の第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、第1実施形態とは時刻情報受信処理S50が相違し、その他の構成は同一である。このため、第2実施形態の時刻情報受信処理S50では、第1実施形態の時刻情報受信処理S20と同じ処理には同じ符号を付して説明を省略する。
制御部20は、第2実施形態の時刻情報受信処理S50を開始すると、第1実施形態の時刻情報受信処理S20と同じく、受信部起動処理S21、高速クロック設定処理S22、受信部モード設定処理S23を実行する。
次に、制御部20は、低速クロックに切り替えることなく、受信部12との通信処理S25を実行する。したがって、時刻情報受信処理S50では、最初に通信処理S25を実行する場合、制御部20は高速クロックで駆動される。
そして、制御部20は、時刻情報取得判定処理S26で時刻情報を取得できたと判定した場合(S26でYES)、低速クロックに設定することなく、時刻修正処理S28、受信部停止処理S30、受信結果表示処理S32を実行する。次に、クロック制御部24は、低速クロック設定処理S33を実行して時刻情報受信処理S50を終了する(S34)。
制御部20は、時刻情報取得判定処理S26で時刻情報を取得できていないと判定した場合(S26でNO)は、受信タイムアウトになったか否かを判定する(S35)。
制御部20は、受信開始からの経過時間が設定時間(例えば30秒)に到達しておらず、受信タイムアウトとなっていない場合は、S35でNOと判定し、次に、現在、クロック制御部24が供給しているクロックが、高速クロックに設定されているか否かを判定する(S51)。
時刻情報受信処理S50では、S22で高速クロックに設定されているため、S51の判定を初めて行う場合はYESと判定される。
次に、制御部20は、受信処理の開始からの経過時間が第1タイムアウト用の判定時間(例えば1秒)となって第1タイムアウトになったか否かを判定する。制御部20は、受信開始からの経過時間が1秒未満であり、第1タイムアウトになっていない場合は、S52でNOと判定し、受信部12との通信処理S25に戻る。
一方、制御部20は、前記経過時間が1秒以上であり、第1タイムアウトになっていてS52でYESと判定した場合は、受信部12から捕捉衛星数の情報を取得し、この捕捉衛星数が所定の閾値以上であるか否かを判定する(S53)。捕捉衛星数の閾値は、時刻情報を取得するために必要な衛星数である「1」に設定されている。
制御部20は、捕捉衛星数が「1」以上でS53でYESと判定した場合、受信開始からの経過時間が第2タイムアウト用の判定時間(例えば5秒)に達して第2タイムアウトになったか否かを判定する(S54)。ここで、第2タイムアウト用の判定時間は第1タイムアウト用の判定時間よりも長い時間に設定される。
制御部20は、受信開始からの経過時間が5秒未満であり第2タイムアウトになっていない場合は、S54でNOと判定し、通信処理S25に戻る。
クロック制御部24は、受信開始からの経過時間が5秒以上であり、第2タイムアウトになってS54でYESと判定した場合と、S53で捕捉衛星数が「0」と判定した場合に、低速クロックに設定し(S55)、通信処理S25に戻る。
S55で低速クロックに設定された後は、S26、S35でNOと判定されると、S51でNOと判定されるため、制御部20は、S52〜S55の処理を行うことなく、通信処理S25に戻る。
したがって、時刻情報受信処理S50は、最初に制御部20を高速クロックに設定して、受信部モード設定処理S23、通信処理S25を実行し、時刻情報を取得できない状態で第1タイムアウトになって捕捉衛星数が「0」の場合(S51、S52でYES、S53でNO)と、捕捉衛星数が「1」以上であり、第2タイムアウトになった場合は、低速クロックに設定している。すなわち、高速クロックに設定して受信情報取得処理を行うが、第1タイムアウトの判定時間を経過してもGPS衛星100を捕捉できていない場合や、GPS衛星100を捕捉できていても時刻情報を取得できない状態で第2タイムアウトの判定時間を経過した場合は、制御部20は、受信処理が完了する見込みが無いと判定し、クロック制御部24が低速クロックに切り替えることで、消費電力を低減している。
一方、高速クロックに設定して受信情報取得処理を行っている際に、第2タイムアウトになるまでは、捕捉衛星数が所定の閾値である「1」以上であれば、受信処理が完了する見込みも高いと判定できるため、高速クロックに設定したまま受信処理を行うことで、処理時間の短縮と消費電力の低減とを両立できる。
[第2実施形態の効果]
このような第2実施形態によれば、最初に、高速クロックで受信部モード設定処理S23、通信処理S25を行っているため、時刻情報を取得できた場合には、短時間で時刻情報受信処理を完了でき、消費電力も低減できる。
また、時刻情報を受信できない場合は、捕捉衛星数が閾値未満(0の場合)と、捕捉衛星数が閾値以上であっても時刻情報取得に成功せずに第2タイムアウトになった場合に、低速クロックに切り替えて時刻情報の受信処理を行っているため、そのまま高速クロックで処理を継続した場合に比べて、消費電力を低減することができる。
[第3実施形態]
次に、本実施形態の第3実施形態について説明する。
第3実施形態は、前記第2実施形態とは、時刻情報受信処理S60が相違し、その他の構成は同一である。このため、図7に基づいて、第3実施形態で第2実施形態の時刻情報受信処理S50と同じ処理には同じ符号を付して説明を省略する。
すなわち、第3実施形態の時刻情報受信処理S60において、S21〜S26、S28〜S34、S35は、第2実施形態の時刻情報受信処理S50と同じであるため、説明を省略する。
制御部20は、時刻情報取得判定処理S26で時刻情報を取得できておらず(S26でNO)、受信タイムアウトになっていない(S35でNO)場合、受信開始から一定時間が経過したか否かを判定する(S61)。S61の一定時間は、電圧検知部25で二次電池30の電池電圧を検知する間隔であり、例えば1秒である。したがって、制御部20はS61で一定時間が経過していない場合(S61でNO)、通信処理S25に戻る。
制御部20は、S61で受信開始から一定時間が経過した場合は、S61でYESと判定し、二次電池の電池電圧が所定の電圧閾値以下であるかを判定する(S62)。この際、制御部20は、S61で判定するための一定時間を計時するタイマーもリセットし、S61では1秒毎にYESと判定できるように設定する。
制御部20は、電圧検知部25で検知した電池電圧が電圧閾値以下ではない場合は、S62でNOと判定し、通信処理S25に戻る。
制御部20は、S62で電池電圧が電圧閾値以下と判定された場合は、S62でYESと判定し、クロック制御部24は、低速クロックに設定し(S63)、通信処理S25に戻る。なお、本実施形態では、S63で低速クロックに設定されると、時刻情報受信処理S60の処理を終了するまで低速クロックに維持されるが、例えば、S62で電池電圧が電圧閾値よりも大きくなった場合に高速クロックに切り替えるように制御してもよい。
[第3実施形態の効果]
第3実施形態によれば、最初は、受信部モード設定処理S23、通信処理S25の実行時の制御部20のクロックを高速クロックに設定しているため、時刻情報の取得に成功した場合は、短時間で時刻情報受信処理を実行することができ、ユーザーの利便性を向上できる。
また、制御部20は、受信部12との通信処理S25の実行中に、1秒経過ごとに電池電圧を確認して閾値以下に低下した場合は、制御部20の動作クロックを低速クロックに設定しているので、電池電圧が低下した場合は、受信時間の短縮よりも消費電流の低減を優先させることができ、電池電圧の低下を抑制できる。このため、二次電池30の電池電圧が低下して制御部20がシステムダウンすることも防止できる。
[第4実施形態]
次に、本実施形態の第4実施形態について説明する。
第1〜3実施形態の電子時計1は、受信部12と制御部20とが別体であったのに対し、第4実施形態の電子時計1Aは、受信部と制御部とを一つの集積回路に集積して一体化している点が相違する。このため、図8に示すように、電子時計1Aの時計用CPUである制御部20Aは、時刻修正処理部22、表示制御部23、クロック制御部24、電圧検知部25に加えて、受信情報取得部13を備えている。また、受信情報取得部13が制御部20Aに設けられているため、受信部12と制御部20との間で通信処理を行うための通信部14、21は省略されている。
電子時計1Aでは、アンテナ11は、制御部20Aの受信情報取得部13に接続されている。二次電池30、表示装置40は、前記第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
[電子時計の受信処理]
次に、電子時計1Aによる受信処理について説明する。電子時計1Aにおいても、第1実施形態の図3に示す処理が行われるが、通信部が省略されているため、通信処理S25,S43は行われない点が第1実施形態と相違する。
図9に電子時計1Aにおける時刻情報受信処理S70を示し、図10に測位情報受信処理S80を示す。これらの各フローチャートにおいて、第1実施形態と同じ処理には同一符号を付して説明を省略する。
[時刻情報受信処理]
時刻情報受信処理S70は、受信情報取得部13が制御部20Aに組み込まれたことにより、第1実施形態の時刻情報受信処理S20に比べて、受信部起動処理S21および受信部停止処理S30と、受信部モード設定処理S23と、受信部12との通信処理S25とが無くなり、代わりに時刻情報を取得するための受信情報取得処理S71が加えられている。また、前記各処理が省略されたことにより、一部のクロック設定処理も省略されている。
このため、制御部20Aが時刻情報受信処理S70を開始すると、クロック制御部24は高速クロック設定処理S22を実行し、時刻修正処理部22が受信情報取得部13から時刻情報を取得する受信情報取得処理S71を実行する。
次に、時刻修正処理部22は、時刻情報取得判定処理S26を行い、時刻情報を取得できておらずS26でNOと判定した場合は、受信開始からの経過時間が予め設定された時間(例えば30秒)を超えて受信タイムアウトになったか否かを判定し(S35)、S35でNOと判定すれば、受信情報取得処理S71に戻って処理を継続する。
制御部20Aは、S26で時刻情報を取得できたと判定した場合(S26でYES)、第1実施形態と同じく時刻修正処理S28、受信結果表示処理S32、低速クロック設定処理S33を実行して時刻情報受信処理S70を終了する(S34)。
一方、制御部20Aは、S26で時刻情報を取得できずに(S26でNO)、受信タイムアウトになった場合(S35でYES)は、第1実施形態と同様に、受信結果表示処理S32、低速クロック設定処理S33を実行して時刻情報受信処理S70を終了する(S34)。
[測位情報受信処理]
測位情報受信処理S80も、受信情報取得部13が制御部20Aに組み込まれたことにより、第1実施形態の測位情報受信処理S40に比べて、受信部12の起動処理S41および停止処理S46と、モード設定処理S42と、通信処理S43とが無くなり、代わりに時刻情報および位置情報を取得するための受信情報取得処理S81が加えられている。
このため、制御部20Aが測位情報受信処理S80を開始すると、時刻修正処理部22が受信情報取得部13から時刻情報および位置情報を取得する受信情報取得処理S81を実行する。
次に、時刻修正処理部22は、位置情報および時刻情報を取得できたか否かの判定処理S44を行い、取得できておらずS44でNOと判定した場合は、受信開始からの経過時間が予め設定された時間(例えば3分)を超えて受信タイムアウトになったか否かを判定し(S49)、S49でNOと判定すれば、受信情報取得処理S81に戻って処理を継続する。
制御部20Aは、S44で位置情報および時刻情報を取得できたと判定した場合(S44でYES)、第1実施形態と同じく時刻修正処理S45、受信結果表示処理S47を実行して測位情報受信処理S80を終了する(S48)。
一方、制御部20Aは、S44で時刻情報を取得できずに(S44でNO)、受信タイムアウトになった場合(S49でYES)は、第1実施形態と同様に、受信結果表示処理S47を実行して測位情報受信処理S80を終了する(S48)。
[第4実施形態の効果]
第4実施形態によれば、前記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、受信情報取得部13が制御部20A内に組み込まれているので、通信部14、通信部21を不要にでき、第1実施形態に比べて装置を小型化でき、小型の電子機器にも容易に組み込むことができる。
また、時刻情報受信処理S70、測位情報受信処理S80においても、受信部の起動処理や停止処理、モード設定処理と、受信部との通信処理等を行う必要が無いため、受信処理を簡略化できる。
また、時刻情報受信処理S70では、高速クロックで制御部20Aを駆動しているので、受信処理時間を短縮でき、ユーザーの利便性を向上できる。また、受信情報取得部13の動作時間も短縮できるため、消費電力を低減できる。
一方、時刻情報受信処理S70に比べて受信時間が長くなる測位情報受信処理S80では、低速クロックのままで制御部20Aを駆動しているので、制御部20Aを高速クロックに切り替えて測位受信処理を行う場合に比べて消費電力を低減できる。
[変形例]
なお、本発明は前記各実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、電子時計1、1Aが屋外に配置されていることを検出する屋外検出手段を設け、屋外検出手段の検出結果によって、クロック制御部24が高速クロックや低速クロックを切り替えるように構成してもよい。
すなわち、屋外に配置されていることを検出した場合、制御部20、20Aは、受信部12との通信処理S25や、受信情報取得処理S71を、高速クロックで実行し、屋外に配置されていることを検出できなかった場合には、低速クロックで実行すればよい。
このようにすれば、屋外に配置されておらず、衛星信号の受信感度も低いことが予測される場合は、受信処理中の制御部20、20Aを低速クロックのままで駆動でき、受信処理時間が長くなっても消費電力を低減できる。
なお、屋外検出手段としては、例えば、二次電池30を充電する太陽電池を設け、太陽電池の電圧(照射される光の強さ)によって、日光が照射される屋外に電子時計1、1Aが配置されているか、屋内に配置されているかを検出すればよい。なお、屋外検出手段としては、紫外線センサー等を設けて屋外に配置されているかを検出してもよい。
図6に示す第2実施形態では、あらかじめ定められた受信情報として、捕捉衛星数が所定閾値(第2実施形態では「1」)以上である場合には、受信完了の見込みがあると判定していた。この捕捉衛星数は、電子時計1、1Aで捕捉できた衛星数であり、その信号強度は特に限定していないが、衛星信号の信号強度が所定値以上の衛星の数を捕捉衛星数としてもよい。捕捉衛星数の条件に所定値以上の信号強度であることも追加すれば、衛星信号の受信に成功する可能性が高くなり、高速クロックで受信処理を行うように制御することができる。一方で、所定値以上の信号強度の衛星捕捉数が所定閾値未満であれば、衛星信号の受信に成功する可能性が低いため、低速クロックで受信処理を行うように制御することで、消費電力を低減することができる。
また、あらかじめ定められた受信情報としては、捕捉衛星数に限らず、GPS衛星信号のTLM(Telemetry word)に含まれているプリアンブルでもよい。すなわち、TLMのプリアンブルを取得できない場合は、時刻情報(Zカウント)が収納されているHOW(hand over word)も取得できない可能性が高いため、制御部20、20Aを低速クロックにして受信処理等を行い、消費電力の低減を優先する。
一方、プリアンブルを取得できている場合は、受信処理が完了する見込みも高くなり、高速に受信を終了できる可能性があるため、制御部20、20Aを高速クロックにして受信処理を行うことで、受信時間を短縮し、受信部12の動作時間を短くすることで消費電力も低減できる。
さらに、GPS衛星信号に含まれている週番号(WN)を取得すれば、現在の日付を把握することができる。したがって、時刻受信モードとして、カレンダー情報も受信するモードを設定し、時刻情報とともに日付情報も受信するモードで時刻情報受信処理を行う場合には、あらかじめ定められた受信情報としてカレンダー情報(週番号)を設定してもよい。これによれば、時刻情報受信処理時に一定時間以内でカレンダー情報(週番号)が取得できた場合は、受信処理が完了する見込みも高くなり、高速に受信を終了できる可能性があるため、高速クロックで受信処理を実行することで受信時間を短縮でき、受信部12の動作時間を短くすることで消費電力も低減できる。一方、カレンダー情報を取得できていない場合は、低速クロックに設定することで、消費電力を低減できる。
ユーザーが手動操作で時刻受信モードでの受信処理を実行した場合は、前記各実施形態で説明した低速クロックから高速クロックに切り替える時刻情報受信処理を実行し、ユーザーの操作が無く行われる自動受信処理時には、低速クロックに設定して時刻情報受信処理を行うようにしてもよい。
これにより、ユーザーが意図的に受信処理を実行する場合は、受信時間の短縮を優先して利便性を向上できる。一方、ユーザーが意図しない自動受信時には低速クロックに維持することで、消費電力の低減を優先できる。したがって、低消費電力化とユーザーの使い勝手の向上とを両立することができる。
電子時計1、1Aでは、前記各実施形態の時刻情報受信処理、測位情報受信処理を併用してもよい。例えば、電子時計1では、第2〜3実施形態の時刻情報受信処理S50、S60を併用してもよい。
秒針5やモード針6等の指針で受信中であることを指示する場合に、受信部12の起動処理S21、S41は、指針が受信中を示す位置に移動した後でもよいし、移動が完了する前でもよい。
例えば、図3において受信モードの判定処理S1がなされると、表示制御部23は、指針を受信中を示す位置へ移動させる。例えば、受信モードが時刻修正モードである場合は、表示制御部23は、モード針6を時刻修正モードで受信中であることを示す位置に移動させる。また、測位受信モードである場合は、表示制御部23は、モード針6を測位受信モードで受信中であることを示す位置に移動させる。この場合、制御部20は、指針の移動が終了してから、図4、図5の受信部起動処理S21、S41を行ってもよいし、指針の移動の終了を待たずに移動中に受信部起動処理S21、S41を行ってもよい。後者の場合、指針の移動が終了するまでの待ち時間分の受信時間を短縮することができる。
前記実施形態の電子時計1では、ユーザーがボタン8を3秒以上、6秒未満押した場合に、時刻受信モードでの手動受信処理を実行し、ボタン8を6秒以上押した場合に、測位受信モードでの手動受信処理を実行していたが、ボタン8を押して3秒が経過した時点で時刻受信モードでの受信を開始し、そのままボタン8を押し続けて6秒が経過した時点で測位受信モードへ切り替えるように制御してもよい。
例えば、手動受信処理における図3の受信モードの判定処理S1は、ユーザーがボタン8を押して離した後に判定してもよいし、3秒以上押されたことが確定した時点で一旦時刻受信モードと判定して時刻受信モードでの受信処理を開始し、その後、ボタン8が継続して6秒以上押されたことが確定したら時刻受信モードでの受信処理を終了して測位受信モードの受信処理を開始してもよい。後者の場合、S22で高速クロックに設定されるが、時刻受信モードでの受信処理を終了する際に低速クロックに切り替え、その後、測位受信モードの受信処理を開始する。例えば、ユーザーが5秒間ボタン8を押したとすると、前者の場合は、ボタン8を押し始めた5秒後に時刻受信モードが開始されるが、後者の場合は、ボタン8を押し始めた3秒後に開始されるので、2秒早く時刻受信モードを開始でき、その分、受信結果を早く得ることができる。
また、上述の各実施形態は、位置情報衛星の例としてGPS衛星について説明したが、位置情報衛星としては、GPS衛星だけではなく、ガリレオ(EU)、GLONASS(ロシア)、北斗(中国)などの他の全地球的航法衛星システム(GNSS)や、SBASなどの静止衛星や準天頂衛星などの時刻情報を含む衛星信号を発信する位置情報衛星でもよい。
1、1A…電子時計、2…指針、8、9…ボタン、10…受信装置、11…アンテナ、12…受信部、13…受信情報取得部、14…通信部、20、20A…制御部、21…通信部、22…時刻修正処理部、23…表示制御部、24…クロック制御部、25…電圧検知部、30…二次電池、40…表示装置。

Claims (12)

  1. 電波を受信する受信部と、
    少なくとも第一クロックおよび前記第一クロックよりも高速の第二クロックで動作可能であり、前記受信部が受信した情報を取得する制御部とを有し、
    前記制御部は、受信開始以降の受信状態に応じて、前記第一クロックと前記第二クロックとを切り替えるクロック制御部を有する
    ことを特徴とする電子機器。
  2. 請求項1に記載の電子機器において、
    前記クロック制御部は、前記受信部の受信モードと、前記受信開始以降の受信状態とに応じて、前記第一クロックと前記第二クロックとを切り替える
    ことを特徴とする電子機器。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電子機器において、
    前記制御部は、受信開始から受信終了までに複数の受信処理ステップを実行し、
    前記受信開始以降の受信状態は、複数の前記受信処理ステップのうちの実行中の受信処理ステップであり、
    前記クロック制御部は、実行中の前記受信処理ステップに応じて、前記第一クロックと前記第二クロックとを切り替える
    ことを特徴とする電子機器。
  4. 請求項3に記載の電子機器において、
    前記クロック制御部は、
    実行中の前記受信処理ステップの処理時間が前記受信部の性能に依存する場合は、前記第一クロックに設定し、
    実行中の前記受信処理ステップの処理時間が前記受信部の性能に依存しない場合は、前記第二クロックに設定する
    ことを特徴とする電子機器。
  5. 請求項3または請求項4に記載の電子機器において、
    前記受信部は、時刻情報を含む前記電波を受信し、
    前記制御部が実行する複数の前記受信処理ステップは、
    前記受信部を起動する受信部起動ステップと、
    前記受信部のモードを設定する受信部モード設定ステップと、
    前記受信部で受信した前記時刻情報を前記受信部から読み出す時刻情報読出ステップと、
    前記時刻情報読出ステップで読み出した前記時刻情報に基づいて内部時刻を修正する時刻修正ステップと、
    前記受信部を停止する受信部停止ステップと、
    受信結果を表示する受信結果表示ステップとを備え、
    前記クロック制御部は、
    前記受信部起動ステップと、前記時刻情報読出ステップと、前記受信部停止ステップとでは、前記第一クロックに設定し、
    前記受信部モード設定ステップと、前記時刻修正ステップと、前記受信結果表示ステップとでは、前記第二クロックに設定する
    ことを特徴とする電子機器。
  6. 請求項1または請求項2に記載の電子機器において、
    前記受信状態は、受信処理が完了する見込みがあるか無いかであり、
    前記クロック制御部は、前記受信開始後に前記第二クロックに設定した後で、前記受信処理が完了する見込みが無い場合は、前記第一クロックに切り替える
    ことを特徴とする電子機器。
  7. 請求項1または請求項2に記載の電子機器において、
    前記受信状態は、前記受信部から予め定められた受信情報が得られたか否かであって、
    前記クロック制御部は、前記受信開始後に前記第二クロックに設定した後で、前記受信情報が得られない場合は、前記第一クロックに切り替える
    ことを特徴とする電子機器。
  8. 請求項1または請求項2に記載の電子機器において、
    前記受信状態は、前記受信部で捕捉された捕捉衛星数が予め設定された閾値以上であるか否かであって、
    前記クロック制御部は、前記受信開始後に前記第二クロックに設定した後で、前記捕捉衛星数が前記閾値未満の場合は、前記第一クロックに切り替える
    ことを特徴とする電子機器。
  9. 請求項1または請求項2に記載の電子機器において、
    前記受信状態は、前記第二クロックに設定された状態で、予め設定された時間が経過したか否かであって、
    前記クロック制御部は、前記受信開始後に前記第二クロックに設定した後で、前記予め設定された時間が経過した場合は、前記第一クロックに切り替える
    ことを特徴とする電子機器。
  10. 請求項1または請求項2に記載の電子機器において、
    前記制御部は、電源となる電池の電圧を検知する電圧検知部を備え、
    前記受信状態は、前記電圧検知部で検知した前記電圧が、予め設定された電圧閾値以下であるか否かであって、
    前記クロック制御部は、前記受信開始後に前記第二クロックに設定した後で、前記電圧が前記電圧閾値以下の場合は、前記第一クロックに切り替える
    ことを特徴とする電子機器。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の電子機器において、
    前記受信部と前記制御部とは一つの集積回路に集積されていることを特徴とする電子機器。
  12. 電波を受信する受信部と、
    少なくとも第一クロックおよび前記第一クロックよりも高速の第二クロックで動作可能であり、前記受信部が受信した情報を取得する制御部とを有する電子機器の制御方法であって、
    受信開始以降の受信状態に応じて、前記第一クロックと前記第二クロックとを切り替えて前記制御部を駆動する
    ことを特徴とする電子機器の制御方法。
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