JP6427985B2 - 電子時計 - Google Patents
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Description
特許文献1は、測時モード時に信号強度が低い衛星信号を捕捉できるため、衛星信号の捕捉までの時間を短縮でき、時刻情報を迅速に取得できて電力消費も低減できる。
そして、同じ周波数帯域をサーチする場合、周波数分解能の値が小さいほどサーチ時間が長くなる。例えば、サーチ対象の周波数帯域が±8kHzの場合、周波数分解能が10Hzであれば、16000/10=1600回のサーチ処理を繰り返すことになるが、周波数分解能が10Hzよりも小さい値である2Hzであれば、16000/2=8000回のサーチ処理を実行しなければならず、処理時間も2Hzのほうが10Hzの場合に比べて5倍長くなる。このため、測時モードの場合も測位モードと同じ周波数分解能でサーチする場合と、本願発明とを比較すると、本願発明は衛星捕捉までの平均時間を短縮でき、時刻情報の取得率も高くできる。
すなわち、衛星番号1〜32までの位置情報衛星をサーチするのに時間が長くかかると、歩行中に捕捉可能な位置情報衛星がビルの陰に隠れてしまうなどで捕捉できなくなる可能性が高まる。一方、サーチ時間が短ければ、歩行中に捕捉可能な位置情報衛星がビルの陰に隠れる前に捕捉できる可能性も高くなる。従って、測時モード時の周波数分解能の最小値を測時モードよりも大きくすることで、換言すれば、測時モード時には複数段階に変更可能な周波数分解能の最小値を選択しないようにすることで、衛星捕捉までの平均時間を短縮でき、時刻情報の取得率も高くできる。従って、測時モード時の受信時間を短縮できて消費電力を低減でき、腕時計のような電池駆動の電子時計の持続時間を長くすることができる。
そして、相関部は、測時モード時には、第1サーチ状態(第1周波数分解能Δf1、第1信号受信閾値Th1に設定)、第2サーチ状態(第2周波数分解能Δf2、第2信号受信閾値Th2に設定)、第3サーチ状態(第3周波数分解能Δf3、第3信号受信閾値Th3に設定)の3段階に変更する。すなわち、測時モード時には、第4サーチ状態(第4周波数分解能Δf4、第4信号受信閾値Th4に設定)には設定されない。
そして、周波数分解能の値はΔf1〜Δf4の順に小さくなるため、第1〜3サーチ状態での各捕捉処理時間は、第4サーチ状態での捕捉処理時間に比べて短い。従って、測時モード時に第1〜4サーチ状態まで実行する場合に比べると、第1〜3サーチ状態を繰り返す本発明は、衛星捕捉までの平均時間を短縮でき、時刻情報の取得率も高くできる。従って、測時モード時の受信時間を短縮できて消費電力を低減でき、腕時計のような電池駆動の電子時計の持続時間を長くすることができる。その上、周波数分解能に応じて信号受信閾値も変更しているので、衛星信号をより適切に捕捉できる。
そして、周波数分解能がΔf2に固定されているので、第1〜4サーチ状態での各捕捉処理時間は、周波数分解能をΔf1〜Δf4まで変更する場合に比べて短い。従って、本発明は、衛星捕捉までの平均時間を短縮でき、時刻情報の取得率も高くできる。従って、測時モード時の受信時間を短縮できて消費電力を低減でき、腕時計のような電池駆動の電子時計の持続時間を長くすることができる。
そして、第1〜3サーチ状態での捕捉処理時間は、周波数分解能をΔf1〜Δf4まで変更する場合に比べて短い。従って、本発明は、衛星捕捉までの平均時間を短縮でき、時刻情報の取得率も高くできる。従って、測時モード時の受信時間を短縮できて消費電力を低減でき、腕時計のような電池駆動の電子時計の持続時間を長くすることができる。
このため、測時モードにおいて、前記設定可能な最小値(2Hz)まで周波数分解能を変更する場合に比べると、本願発明は衛星捕捉までの平均時間を短縮でき、時刻情報の取得率も高くできる。従って、測時モード時の受信時間を短縮できて消費電力を低減でき、腕時計のような電池駆動の電子時計の持続時間を長くすることができる。
このため、測時モードにおいて、前記設定可能な最小値である第4設定値まで周波数分解能を変更する場合に比べると、本願発明は衛星捕捉までの平均時間を短縮でき、時刻情報の取得率も高くできる。従って、測時モード時の受信時間を短縮できて消費電力を低減でき、腕時計のような電池駆動の電子時計の持続時間を長くすることができる。
また、一般的な腕時計であれば、1日に1回は、利用者が通勤・通学などで屋外に移動するため、少なくとも1日に1回は測時モードでの受信処理を行うことができる。従って、受信した時刻情報で電子時計の表示時刻を修正でき、時刻精度を高く維持できる。
以下、本発明の第1実施形態を、添付図面等を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る電子時計であるGPS衛星信号受信装置付き腕時計1(以下「GPS付き腕時計1」という)を示す概略図である。
図1に示すように、GPS付き腕時計1は、文字板2および指針3からなる表示手段を備える。文字板2の一部には開口が形成され、LCD表示パネル等からなるディスプレイ4が組み込まれている。従って、GPS付き腕時計1は、指針3およびディスプレイ4を備えるコンビネーション時計である。
ディスプレイ4はLCD表示パネル等で構成され、後述するように時差データを表示する他、現在時刻やメッセージ情報等も表示可能とされている。
そして、GPS付き腕時計1は、地球の上空を所定の軌道で周回している複数のGPS衛星5からの衛星信号を受信して衛星時刻情報を取得し、内部時刻情報を修正したり、測位情報つまり現在位置をディスプレイ4に表示したりできるように構成されている。
また、GPS付き腕時計1には、本発明の入力手段を構成するボタン6やリュウズ7が設けられている。
図2(A)〜(C)は、GPS衛星5から送信される衛星信号(航法メッセージ)の構成を説明するための概略構成図である。
図2(A)に示すように、航法メッセージは、全ビット数1500ビットのメインフレームを1単位とするデータとして構成される。メインフレームは、それぞれ300ビットの5つのサブフレーム1〜5に分割されている。1つのサブフレームのデータは、各GPS衛星5から6秒で送信される。従って、1つのメインフレームのデータは、各GPS衛星5から30秒で送信される。
サブフレーム2、3には、エフェメリスパラメーター(各GPS衛星5の詳細な軌道情報)が含まれる。また、サブフレーム4、5には、アルマナックパラメーター(全GPS衛星5の概略軌道情報)が含まれている。
従って、TLMワードやHOWワードは、GPS衛星5から6秒間隔で送信されるのに対し、週番号データ等の衛星補正データ、エフェメリスパラメーター、アルマナックパラメーターは30秒間隔で送信される。
図2(C)に示すように、HOWワードには、TOW(Time of Week、「Zカウント」ともいう)というGPS時刻情報が含まれている。なお、本発明の時刻情報とは、GPS時刻情報に含まれるこのZカウントデータを指す。Zカウントデータは毎週日曜日の0時からの経過時間が秒で表示され、翌週の日曜日の0時に0に戻るようになっている。つまり、Zカウントデータは、週の初めから一週間毎に示される秒単位の情報である。このZカウントデータは、次のサブフレームデータの先頭ビットが送信されるGPS時刻情報を示す。例えば、サブフレーム1のZカウントデータは、サブフレーム2の先頭ビットが送信されるGPS時刻情報を示す。また、HOWワードには、サブフレームのIDを示す3ビットのデータ(IDコード)も含まれている。すなわち、図2(A)に示すサブフレーム1〜5のHOWワードには、それぞれ「001」、「010」、「011」、「100」「101」のIDコードが含まれている。
このため、測時モードの受信では、捕捉衛星数は少なくとも1つであり、1個のZカウントデータを取得する受信所要時間は長くても6秒であり、取得できる情報はZカウントデータであり、前記エフェメリスパラメーターやアルマナックパラメーターは受信しなくともよい。したがって、受信所要時間は、6秒で1個のZカウントデータを取得でき、受信データの検証のために、2〜3個のZカウントデータを取得する場合でも12〜18秒という短時間で受信を完了できる。
したがって、測時モードでは、衛星信号のうちZカウントデータさえ取得できればよいため、信号強度の弱い衛星信号であっても、ノイズなどの影響が小さく、信頼性の高い情報を取得することができる。
このため、測位モードの受信とは、捕捉衛星数は少なくとも3個であり、受信所要時間は約30秒〜1分であり、取得すべき情報はZカウントデータ(時刻情報)およびエフェメリスパラメーターであり、アルマナックパラメーターは受信しない処理を意味する。したがって、測位モードでは、測時モードよりも衛星信号の受信時間が長くなり、受信中に信号強度が悪化するなどすると、信頼性の高い衛星信号の受信が困難になることが考えられる。このため、測位モードにおいては、より信頼性の高い信号強度の高い衛星信号を受信することが好ましい。
図3は、第1実施形態のGPS付き腕時計1の回路構成について説明するための図である。
GPS付き腕時計1は、受信部であるGPS受信部10、GPSアンテナ11、時刻表示装置20、および電源回路30を含んで構成されている。
GPS受信部10は、GPSアンテナ11が接続される。GPSアンテナ11は、複数のGPS衛星5からの衛星信号を受信するアンテナである。
フラッシュメモリー135には時差情報が記憶されている。時差情報は、地理情報が分割された複数の領域の各々の時差が定義された情報である。
また、ベースバンド部13は、衛星信号を捕捉するために、各C/Aコードと同一のパターンのローカルコードを発生し、ベースバンド信号に含まれる各C/Aコードとローカルコードの相関をとる処理を行う。従って、ベースバンド部13は、本発明の相関部としても機能する。
そして、ベースバンド部13は、各ローカルコードに対する相関値がピークになるようにローカルコードの発生タイミングを調整し、相関値が所定の相関閾値以上となる場合にはそのローカルコードのGPS衛星5に同期(すなわち、GPS衛星5からの衛星信号を捕捉)したものと判断する。
また、本実施形態では、相関方式としてスライディング相関方式を採用しており、主にDSP131において実行されている。
さらに、GPS受信部10には、ベースバンド部13での相関処理のパラメーターを設定する相関パラメーター設定部15が設けられている。相関パラメーター設定部15は、閾値設定部151と、分解能設定部152とを有する。
閾値設定部151は、信号受信閾値Thの値を設定する。すなわち、ベースバンド部13は、受信した衛星信号の信号強度を検出し、この信号強度が閾値設定部151で設定された信号受信閾値以上である場合に、衛星信号を捕捉する処理を実施する。
本実施形態の閾値設定部151は、信号受信閾値を4段階に変更する。例えば、第1信号受信閾値Th1は「−133dBm」に設定され、第2信号受信閾値Th2は「−135dBm」に設定され、第3信号受信閾値Th3は「−140dBm」に設定され、第4信号受信閾値Th4は「−148dBm」に設定される。したがって、第1信号受信閾値Th1が設定可能な4段階の値の最大値(−133dBm)であり、第2信号受信閾値Th2、第3信号受信閾値Th3と順次小さい値とされ、第4信号受信閾値Th4が最小値(−148dBm)である。これらの具体的な閾値の値は、フラッシュメモリー135に記憶されている。従って、第1〜4信号受信閾値Th1〜Th4の値は、前述のものに限定されず、フラッシュメモリー135に記憶する数値を変更することで設定できる。
第2信号受信閾値Th2や第3信号受信閾値Th3は、信号強度が中程度の衛星信号、つまり中仰角のGPS衛星5からの衛星信号を捕捉できる値に設定されている。
閾値設定部151で設定される信号受信閾値Thは、後述するように、分解能設定部152で設定される周波数分解能の変更に合わせて変更される。
分解能設定部152は、周波数分解能Δfの値を設定する。すなわち、GPS受信部10で受信する衛星信号の周波数は、ドップラー効果により変化する。すなわち、GPS付き腕時計1の天頂方向にあるGPS衛星5から送信される衛星信号の周波数は送信周波数と同じであるが、GPS付き腕時計1に近づいてくるGPS衛星5から送信される衛星信号の周波数は送信周波数よりも高くなり、離れていくGPS衛星5から送信される衛星信号の周波数は送信周波数よりも低くなる。
従って、ベースバンド部13では、ローカルコードの周波数を変化させて相関処理を行う。分解能設定部152は、前記周波数の変化分、すなわち周波数分解能を複数段階に変化させる。
[測位モード時の設定]
相関パラメーター設定部15は、測位モードでは、図4の点線101に示すように、閾値設定部151によって、信号受信閾値Thを、第1信号受信閾値Th1から第4信号受信閾値Th4まで変化させ、分解能設定部152によって、周波数分解能Δfを、第1周波数分解能Δf1から第4周波数分解能Δf4まで変化させてサーチ処理を実行する。
従って、測位モード時のベースバンド部13での捕捉処理は、第1信号受信閾値Th1および第1周波数分解能Δf1に設定された第1サーチ処理、第2信号受信閾値Th2および第2周波数分解能Δf2に設定された第2サーチ処理、第3信号受信閾値Th3および第3周波数分解能Δf3に設定された第3サーチ処理、第4信号受信閾値Th4および第4周波数分解能Δf4に設定された第4サーチ処理の順に繰り返し実行する。これらの第1〜4サーチ処理は、測位モードでの衛星信号の受信終了条件に該当するまで繰り返される。
また、GPS受信部10は、衛星信号の受信動作開始時点から、所定の時間経過しても位置情報および時刻情報を取得できなかった場合は、タイムアウトと判断し、衛星信号の受信処理を終了する。
相関パラメーター設定部15は、測時モードでは、図4の実線100に示すように、閾値設定部151によって、信号受信閾値Thを、第1信号受信閾値Th1から第3信号受信閾値Th3まで変化させ、分解能設定部152によって、周波数分解能Δfを、第1周波数分解能Δf1から第3周波数分解能Δf3まで変化させてサーチ処理を実行する。
従って、測時モード時のベースバンド部13での捕捉処理は、前記第1サーチ処理、第2サーチ処理、第3サーチ処理を、この順序で繰り返し実行する。従って、測時モード時には第4サーチ処理は実行しない。つまり、相関パラメーター設定部15は、測時モード時の周波数分解能の最小値(第3周波数分解能Δf3)を、測位モード時の周波数分解能の最小値(第4周波数分解能Δf4)よりも大きい値に設定する。
なお、図4の横軸に沿った実線で示すT1〜T3は、測時モードでの第1〜3サーチ処理の各処理時間T1〜T3を表す。また、図4の横軸にそった点線で示すT1〜T4は、測位モードでの第1〜4サーチ処理の処理時間T1〜T4を表す。後述する図11,13でも同様に、実線は測時モードでの処理時間を表し、点線は測位モードでの処理時間を表す。
また、GPS受信部10は、衛星信号の受信動作開始時点から、所定の時間経過しても時刻情報を取得できなかった場合は、タイムアウトと判断し、衛星信号の受信処理を終了する。
ここで、32個のGPS衛星5をサーチする場合について説明する。32個のGPS衛星5から受信できるGPS衛星5を捕捉するため、ベースバンド部13はPRNコード(擬似乱数コード)をPRN1からPRN32まで順次切り替えてPRN相関処理を行う。また、前述のとおり、ドップラー効果で周波数が変化している可能性があるため、周波数分解能毎に周波数を変更してPRN1からPRN32までの前記PRN相関処理を行う。1つの衛星のPRN相関の処理時間は、動作クロックや相関器数によるが、例えば処理時間が0.3msecである。この場合、32個の衛星のPRN相関処理には、0.3×32=9.6msecの時間が掛かる。さらに、ドップラー周波数帯域を±8kHzに設定し、周波数分解能Δfを第1周波数分解能Δf1(=150Hz)に設定した場合、±8kHz/150Hz=約106回のPRN相関処理を繰り返すことになる。従って、第1サーチ処理ですべてのGPS衛星5のサーチを行う処理時間T1は、9.6msec×106=約1秒である。
そして、第1サーチ処理では、受信信号強度が第1信号受信閾値Th1以上の衛星信号が見つかれば、その衛星信号の捕捉が完了し、引き続き位置情報や時刻情報のデコード処理を行う。
第2サーチ処理では、第2周波数分解能Δf2(=75Hz)で処理されるため、処理時間T2=約2秒ですべてのGPS衛星5をサーチできる。
そして、第2サーチ処理では、受信信号強度が第2信号受信閾値Th2以上の衛星信号が見つかれば、その衛星信号の捕捉が完了し、引き続き位置情報や時刻情報のデコード処理を行う。
第3サーチ処理では、第3周波数分解能Δf3(=10Hz)で処理されるため、処理時間T3=約15秒ですべてのGPS衛星5をサーチできる。
そして、第3サーチ処理では、受信信号強度が第3信号受信閾値Th3以上の衛星信号が見つかれば、その衛星信号の捕捉が完了し、引き続き位置情報や時刻情報のデコード処理を行う。
第4サーチ処理では、第4周波数分解能Δf4(=2Hz)で処理されるため、処理時間T4=約80秒の時間ですべてのGPS衛星5をサーチできる。
そして、第4サーチ処理では、受信信号強度が第4信号受信閾値Th4以上の衛星信号が見つかれば、その衛星信号の捕捉が完了し、引き続き位置情報や時刻情報のデコード処理を行う。
なお、第1〜4サーチ処理までの4回のサーチ処理を行うと、処理時間はT1+T2+T3+T4=約97秒である。一方、第1〜3サーチ処理では処理時間はT1+T2+T3=約18秒である。このため、第1〜3サーチ処理を5回繰り返して15回のサーチ処理を行った場合でも、約18秒×5回=約90秒であり、より多くのサーチ処理を行うことができる。
一方、受信信号強度が低い場合には、前記周波数の誤差の許容値が小さいため、周波数分解能Δfも小さい値(細かい値)に設定することが望ましい。
時刻表示装置20は、図3に示すように、制御部21及び水晶振動子22を含んで構成されている。
駆動回路213は、指針3の動作を制御する。駆動回路214は、ディスプレイ4の表示を制御する。
そして、測位モードに設定された状態で、ボタン6の操作によって受信処理が選択されると、GPS付き腕時計1は、前述したように、少なくとも3つの衛星信号からZカウントデータ、エフェメリスパラメーターを取得し、GPS付き腕時計1が位置する現在位置を演算する測位演算処理を実施する。
また、測時モードでは、GPS付き腕時計1は、前述したように、少なくとも1つの衛星信号からZカウントデータのみを取得して、取得したZカウントデータに基づいて時刻修正処理を実施する。この測時モードの実行は、利用者の手動操作によって行うこともできるが、自動実行条件に該当した場合にも自動的に実行される。
デコード処理制御部217も、GPS受信部10の受信動作を制御し、特にベースバンド部13におけるデコード処理を制御する。
この時、捕捉動作制御部216およびデコード処理制御部217は、取得したGPS時刻情報のZカウントデータに基づいたGPS時刻と、内部計時部211によりカウントされる内部時刻との時間差を算出し、この時間差が所定値以内であれば、内部計時部211の内部時刻情報を修正する。なお、この所定値は、前回測時モードが成功した時点から現在までの経過時間により適宜設定されるものである。
すなわち、水晶振動子22および発振回路212によって生成される基準クロック信号によって内部時刻情報が更新される場合、一日につき、±0.5sの誤差が発生する。したがって、前回時刻修正時から現在の測時モードにおける時刻修正までに、最大で「0.5s×経過日数」の内部時刻の時刻ずれが発生する場合がある。一方、衛星信号にノイズなどが入り、正確なGPS時刻情報が取得できなかった場合、内部時刻とGPS時刻との時間差は、内部時計の時刻ずれよりも大きい値となる。
したがって、所定値として、「0.5s×経過日数」を設定することで、内部計時部211の内部時刻とGPS時刻との時間差が、内部時刻のずれによるものであるか、不適切な衛星信号のGPS時刻情報によるものであるかを判断することができる。そして、捕捉動作制御部216およびデコード処理制御部217は、内部時刻とGPS時刻との時間差が、所定値以内である場合、内部時刻のずれによるものであると判断し、内部計時部211の内部時刻情報を更新する。
そして、制御部21は、内部時刻情報が修正されると、駆動回路213を介して指針3の指示を修正する。また、駆動回路214を介してディスプレイ4に時刻や位置情報等を適宜表示する。
電源回路30は、レギュレーター31、二次電池32、電池電圧検出回路33、充電制御回路34、ソーラーセル35、発電量検出手段を構成する発電量検出回路36を備えている。
電池電圧検出回路33は、制御部21からの制御信号によって作動されて二次電池32の電圧を監視する。
制御部21は、後述するように、ソーラーセル35の発電量が所定値以上になったことを検出した場合に、測時モードの受信処理を自動実行する。
以下、第1実施形態のGPS付き腕時計1における受信処理の手順について、図5のフローチャートも参照して説明する。
GPS付き腕時計1は、まず、利用者のボタン6等の操作により、測時モードおよび測位モードのいずれかを設定する旨の設定情報が入力されたか否か、すなわち手動モードか否かを判断する(ステップS1)。
そして、ステップS2において、制御部21が、測位モードに切り替える旨の設定情報が入力されたと判断した場合、すなわち、「Yes」と判断した場合、制御部21の捕捉動作制御部216およびデコード処理制御部217は、GPS受信部10に制御信号を出力し、測位モードに対応した衛星信号の受信処理を実施させる(ステップS10)。
定時受信条件には、自動受信を開始する時刻が設定されており、制御部21は、内部計時部211の内部時刻情報を参照し、予め設定された定刻、例えば7時00分がカウントされた場合に定時受信条件に該当したと判定し、自動受信処理を実行する。
また、光検出条件には、発電量検出回路36で検出される発電量が予め設定された閾値以上であることが設定されている。前記閾値は、屋外においてソーラーセル35に直射日光が当たる場合の光量と、屋内においてソーラーセル35に照明などの光が当たる場合の光量とを区別できるような値に設定され、これによりGPS付き腕時計1が屋外に配置されているか否かを判断できる。そして、発電量検出回路36で検出される発電量が閾値以上であることを自動受信条件とすることで、GPS付き腕時計1が屋外に配置されている場合などの衛星信号を受信しやすい環境で自動受信処理を実行できる。
従って、ステップS4では、内部時刻情報が設定された定刻になった場合、または、発電量検出回路36で検出された発電量が閾値以上となった場合に、「Yes」と判断する。ただし、自動受信処理は、電力消費の増大を防止するために、1日に1回に制限されている。このため、制御部21は、定時受信条件または光検出条件のいずれか一方でYesと判定された場合は、翌日までステップS4では「No」と判定する。
ステップS4で「Yes」と判定した場合、制御部21の捕捉動作制御部216およびデコード処理制御部217は、GPS受信部10に制御信号を出力し、ステップS30の測時モードに対応した衛星信号の受信処理を実施させる。また、ステップS4で「No」と判定した場合、利用者の設定情報の入力待機状態となり、ステップS1の処理に戻る。
次に、ステップS10の測位モードにおける受信処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。
測位モードにおける受信処理では、相関パラメーター設定部15は、閾値設定部151によって信号受信閾値を初期値(本実施形態では第1信号受信閾値Th1)に設定し、分解能設定部152によって周波数分解能を初期値(本実施形態では第1周波数分解能Δf1)に設定する(ステップS11)。
ベースバンド部13は、第1サーチ処理で捕捉した衛星信号の信号強度(SNR)を検出し、検出した信号強度が、第1信号受信閾値Th1以上であるか否かを判断して衛星信号を捕捉したかを判定する(ステップS13)。従って、ベースバンド部13は、信号強度が第1信号受信閾値Th1以上である場合には、衛星信号を捕捉したものと判断する(ステップS13でYes)。
そして、ベースバンド部13は、位置情報および時刻情報の取得に成功したかを判定する(ステップS15)。
ステップS16でNoと判定した場合は、相関パラメーター設定部15は、相関パラメーター設定処理を実行する(ステップS20)。
次に、図7に基づいて、相関パラメーター設定部15による相関パラメーター設定処理S20を説明する。
相関パラメーター設定部15は、現在の設定値が第1信号受信閾値Th1および第1周波数分解能Δf1であるかを判定する(ステップS21)。ステップS21でYesと判定した場合、相関パラメーター設定部15の閾値設定部151および分解能設定部152は、設定値を第2信号受信閾値Th2、第2周波数分解能Δf2に変更する(ステップS22)。従って、次のサーチ処理S12は、第2サーチ処理が実行される。
従って、ステップS15でYesと判定されたり、ステップS16でYesと判定されて衛星信号の受信終了条件に該当するまで、第1サーチ処理から第4サーチ処理が繰り返し実行される。
次に、ステップS30の測時モードにおける受信処理について、図8のフローチャートを参照して説明する。
ステップS30の測時モードにおける受信処理S31〜S38は、ステップS35では、位置情報を取得する必要が無いため、時刻情報の取得に成功したかのみを判定している以外は、測位モード時の受信処理S11〜S18と同じ処理を行う。このため、説明を省略する。
すなわち、測時モード時の相関パラメーター設定処理S40は、ステップS41でYesと判定されると、第2信号受信閾値Th2、第2周波数分解能Δf2に設定し(ステップS42)、ステップS43でYesと判定されると、第3信号受信閾値Th3、第3周波数分解能Δf3に設定し(ステップS44)、ステップS43でNoと判定されると、第1信号受信閾値Th1、第1周波数分解能Δf1に設定する(ステップS47)。
このため、測時モード時には、衛星信号の受信終了条件に該当するまで、第1サーチ処理、第2サーチ処理、第3サーチ処理が繰り返し実行される。
本実施形態によれば、測時モード時には、第1〜3サーチ処理を行い、第4サーチ処理を実行しないため、第1〜4サーチ処理まで実行する場合に比べて、単位時間あたりのサーチ回数を増やすことができる。このため、衛星信号を捕捉するまでの平均時間を短縮でき、時刻情報の取得率も高くできる。従って、測時モード時の受信時間を短縮できて消費電力を低減でき、GPS付き腕時計1の持続時間を長くすることができる。
次に、本発明の第2実施形態について図10、11を参照して説明する。図10は、第2実施形態の測時モードでの相関パラメーター設定処理S60を示す。なお、第2実施形態では、測位モード時の処理は第1実施形態と同一であるため、説明を省略する。
すなわち、相関パラメーター設定部15は、測時モードの相関パラメーターの初期値を、第1信号受信閾値Th1、第2周波数分解能Δf2に設定する。そして、相関パラメーター設定処理S60では、設定値が第1信号受信閾値Th1、第2周波数分解能Δf2であれば(ステップS61でYes)、設定値を第2信号受信閾値Th2、第2周波数分解能Δf2に変更する(ステップS62)。
また、設定値が第2信号受信閾値Th2、第2周波数分解能Δf2であれば(ステップS63でYes)、設定値を第3信号受信閾値Th3、第2周波数分解能Δf2に変更する(ステップS64)。
さらに、設定値が第3信号受信閾値Th3、第2周波数分解能Δf2であれば(ステップS65でYes)、設定値を第4信号受信閾値Th4、第2周波数分解能Δf2に変更する(ステップS66)。また、ステップS65でNoであれば、設定値を初期値である第1信号受信閾値Th1、第2周波数分解能Δf2に変更する(ステップS67)。
従って、測時モード時の受信時間を短縮できて消費電力を低減でき、二次電池32で駆動されるGPS付き腕時計1の持続時間もより長くすることができる。
次に、本発明の第3実施形態について図12、13を参照して説明する。図12は、第3実施形態の測時モードでの相関パラメーター設定処理S80を示す。なお、第3実施形態においても、測位モード時の処理は第1実施形態と同一であるため、説明を省略する。
すなわち、相関パラメーター設定部15は、測時モードの相関パラメーターの初期値を、第3信号受信閾値Th3、第1周波数分解能Δf1に設定する。そして、相関パラメーター設定処理S80では、設定値が第3信号受信閾値Th3、第1周波数分解能Δf1であれば(ステップS81でYes)、設定値を第3信号受信閾値Th3、第2周波数分解能Δf2に変更する(ステップS82)。
また、設定値が第3信号受信閾値Th3、第2周波数分解能Δf2であれば(ステップS83でYes)、設定値を第3信号受信閾値Th3、第3周波数分解能Δf3に変更する(ステップS84)。
さらに、ステップS83でNoの場合、設定値を第3信号受信閾値Th3、第1周波数分解能Δf1の初期値に戻す(ステップS87)。
従って、測時モード時の受信時間を短縮できて消費電力を低減でき、二次電池32で駆動されるGPS付き腕時計1の持続時間もより長くすることができる。
なお、本発明は前記各実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、測時モードや測位モードでの信号受信閾値Thの変更段階や、周波数分解能Δfの段階は3段階や4段階に変更するものに限定されない。すなわち、測位モード時には周波数分解能Δfを少なくとも2段階以上に変更すればよく、測時モード時には測位モードよりも少なくとも1段階少ない段階数で変更すればよい。
また、信号受信閾値Thや周波数分解能Δfの具体的な値も前記実施形態に限定されない。
Claims (6)
- 位置情報衛星から送信される衛星信号を捕捉して受信し、時刻情報または測位情報の少なくとも一方を取得可能な受信部と、
前記受信部の受信モードを、受信した衛星信号に基づいて時刻情報を取得する測時モードと、受信した衛星信号に基づいて測位情報および時刻情報を取得する測位モードとに少なくとも設定する受信モード設定部とを備え、
前記受信部は、前記衛星信号を捕捉するために用いられるローカルコードと受信した衛星信号との相関を取得する相関部を備え、
前記相関部は、前記衛星信号の搬送波周波数を設定された周波数帯域でサーチする際の周波数分解能を複数段階に変更可能に構成され、
前記測時モードに設定された場合に前記相関部で変更される周波数分解能の最小値は、前記測位モードに設定された場合に前記相関部で変更される周波数分解能の最小値よりも大きい値に設定される
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1に記載の電子時計において、
前記相関部は、信号強度が信号受信閾値以上の衛星信号を捕捉対象とし、
nを2以上の整数、mを1以上でかつn未満の整数とした場合、
前記周波数分解能は、最大値である第1周波数分解能Δf1から、最小値である第n周波数分解能Δfnまでn段階に変更可能に構成され、
前記信号受信閾値は、最大値である第1信号受信閾値Th1から、最小値である第n信号受信閾値Thnまでn段階に変更可能に構成され、
前記相関部は、
前記受信モードが測時モードに設定された場合は、衛星信号の捕捉終了条件に該当するまで、
周波数分解能を前記第1周波数分解能Δf1とし、前記信号受信閾値を前記第1信号受信閾値Th1とした第1サーチ状態から、周波数分解能を前記第n周波数分解能Δfnよりも大きい値である第m周波数分解能Δfmとし、前記信号受信閾値を前記第n信号受信閾値Thnよりも大きい値である第m信号受信閾値Thmとした第mサーチ状態までm段階に変更して捕捉処理を継続し、
第mサーチ状態での捕捉処理が終了した時点で前記衛星信号の捕捉終了条件に該当していない場合は、前記第1サーチ状態から再度上記捕捉処理を繰り返す
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1に記載の電子時計において、
前記相関部は、信号強度が信号受信閾値以上の衛星信号を捕捉対象とし、
nを2以上の整数、mを1以上でかつn未満の整数とした場合、
前記周波数分解能は、最大値である第1周波数分解能Δf1から、最小値である第n周波数分解能Δfnまでn段階に変更可能に構成され、
前記信号受信閾値は、最大値である第1信号受信閾値Th1から、最小値である第n信号受信閾値Thnまでn段階に変更可能に構成され、
前記相関部は、
前記受信モードが測時モードに設定された場合は、衛星信号の捕捉終了条件に該当するまで、周波数分解能を第m周波数分解能Δfmに固定し、
前記信号受信閾値を前記第1信号受信閾値Th1とした第1サーチ状態から、前記第n信号受信閾値Thnとした第nサーチ状態までn段階に変更して捕捉処理を継続し、
第nサーチ状態での捕捉処理が終了した時点で前記衛星信号の捕捉終了条件に該当していない場合は、前記第1サーチ状態から再度上記捕捉処理を繰り返す
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1に記載の電子時計において、
前記相関部は、信号強度が信号受信閾値以上の衛星信号を捕捉対象とし、
nを2以上の整数、mを1以上でかつn未満の整数とした場合、
前記周波数分解能は、最大値である第1周波数分解能Δf1から、最小値である第n周波数分解能Δfnまでn段階に変更可能に構成され、
前記信号受信閾値は、最大値である第1信号受信閾値Th1から、最小値である第n信号受信閾値Thnまでn段階に変更可能に構成され、
前記相関部は、
前記受信モードが測時モードに設定された場合は、衛星信号の捕捉終了条件に該当するまで、信号受信閾値を第m信号受信閾値Thmに固定し、
前記周波数分解能を前記第1周波数分解能Δf1とした第1サーチ状態から、周波数分解能を前記第n周波数分解能Δfnよりも大きい値である第m周波数分解能Δfmとした第mサーチ状態までm段階に変更して捕捉処理を継続し、
第mサーチ状態での捕捉処理が終了した時点で前記衛星信号の捕捉終了条件に該当していない場合は、前記第1サーチ状態から再度上記捕捉処理を繰り返す
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の電子時計において、
前記相関部は、
前記受信モードが測位モードに設定された場合は、衛星信号の捕捉終了条件に該当するまで、
周波数分解能を前記第1周波数分解能Δf1とし、前記信号受信閾値を前記第1信号受信閾値Th1とした第1サーチ状態から、周波数分解能を前記第n周波数分解能Δfnとし、前記信号受信閾値を前記第n信号受信閾値Thnとした第nサーチ状態までn段階に変更して捕捉処理を継続し、
第nサーチ状態での捕捉処理が終了した時点で前記衛星信号の捕捉終了条件に該当していない場合は、前記第1サーチ状態から再度上記捕捉処理を繰り返す
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項5に記載の電子時計において、
前記受信モード設定部は、受信部の受信モードを、前記測時モードおよび前記測位モードに加えて、日付情報を取得する日付受信モードと、閏秒情報を取得する閏秒情報取得モードに設定可能に構成され、
前記相関部は、
前記受信モードが日付受信モードまたは閏秒情報取得モードに設定された場合は、測位モードに設定された場合と同じ捕捉処理を実行する
ことを特徴とする電子時計。
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