JP2018096223A - ウェイストゲート弁の全閉位置学習装置 - Google Patents

ウェイストゲート弁の全閉位置学習装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ウェイストゲート弁を含むデバイス温度の変化に依存する誤差を適切に反映させながら、ウェイストゲート弁の全閉位置をより精度良く学習することができるウェイストゲート弁の全閉位置学習装置を提供する。
【解決手段】本発明によるウェイストゲート弁(WG弁)の全閉位置学習装置では、WG弁14を駆動する駆動機構30を構成するロッド32の位置を介して、WG弁14の開度WGAが検出される。WG弁14が全閉位置に制御された状態で検出された検出開度WGAを、WG弁14の全閉位置WGLRNとして学習する。また、WG弁14及び駆動機構30の温度であるデバイス温度が低下するような所定の温度低下状態では、検出開度WGAが開き側に変化していることを条件として、全閉位置の学習及び更新を許可する(図5のステップ11〜13)。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関において吸気を過給する過給機のタービンをバイパスするバイパス通路に設けられ、過給機による過給圧を調整するためのウェイストゲート弁の全閉位置を学習するウェイストゲート弁の全閉位置学習装置に関する。
従来のこの種の学習装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。ウェイストゲート弁は、車両に搭載された内燃機関に設けられたものである。この学習装置では、所定の停止条件が成立したときに内燃機関を自動停止させるアイドルストップ中において、その初期に1回、ウェイストゲート弁の全閉位置学習が実行される。
特開2015−45297号公報
ウェイストゲート弁は、内燃機関の燃焼運転状態では、高温の排気(燃焼ガス)の流れを全閉時には遮断し、開弁時には許容するように構成されるため、ウェイストゲート弁及びそれに連結された周辺部材の温度(以下「デバイス温度」という)は、排気温度とほぼ等しくなる。一方、アイドルストップが開始されると、燃焼ガスが排出されなくなるため、時間の経過とともに、デバイス温度が低下し、それに伴ってウェイストゲート弁及び周辺部材が熱収縮する結果、ウェイストゲート弁の全閉位置が変化し、誤差が生じる。
これに対し、上述した従来の学習装置では、ウェイストゲート弁の全閉位置学習がアイドルストップの初期に1回のみ実行されるため、アイドルストップ期間が比較的長い場合には、デバイス温度の低下に応じた全閉位置の変化(誤差)が学習結果に反映されず、学習精度が低下してしまう。
このようなデバイス温度に依存する全閉位置の誤差は、アイドルストップ中に限らず、内燃機関又は車両の他の運転モードにおいても生じ得る。例えば、内燃機関とともに電動機を駆動源として搭載したハイブリッド車両において、内燃機関のみによる駆動モード(以下「機関駆動モード」という)から電動機のみによる駆動モード(以下「電動機駆動モード」という)に移行した場合には、電動機駆動モードにおいて、デバイス温度の低下に伴う全閉位置の誤差が同様に生じる。逆に、アイドルストップ又は電動機駆動モードから機関駆動モードに移行した場合には、機関駆動モードにおいて、デバイス温度の上昇に伴う全閉位置の誤差が生じ得る。これに対し、従来の学習装置では、全閉位置学習がアイドルストップ中に限定して実行されるので、電動機駆動モードや機関駆動モードなどにおけるデバイス温度に依存する全閉位置の誤差を学習することができない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、ウェイストゲート弁を含むデバイス温度の変化に依存する誤差を適切に反映させながら、ウェイストゲート弁の全閉位置をより精度良く学習することができるウェイストゲート弁の全閉位置学習装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本願の請求項1による発明は、車両Vに搭載された内燃機関1の吸気を過給する過給機(実施形態における(以下、本項において同じ)ターボチャージャ12)のタービン121をバイパスするバイパス通路11に設けられるとともに、電動のアクチュエータ(モータ31)を駆動源とする駆動機構30によって駆動され、過給機による過給圧を調整するためのウェイストゲート弁14の全閉位置を学習するウェイストゲート弁の全閉位置学習装置であって、駆動機構30を構成する構成部材(ロッド32)の位置を介してウェイストゲート弁14の開度(検出開度WGA)を検出する開度検出手段(弁開度センサ23)と、アクチュエータを駆動し、ウェイストゲート弁14を全閉位置に制御する全閉制御手段(ECU20、図5のステップ2、図6のステップ22)と、ウェイストゲート弁14が全閉位置に制御された状態で開度検出手段により検出された開度を、ウェイストゲート弁14の全閉位置(全閉開度学習値WGFC)として学習する学習手段(ECU20、図5のステップ7、13、図6のステップ27、33)と、ウェイストゲート弁14及び駆動機構30の温度であるデバイス温度が低下するような所定の温度低下状態において、検出された開度が開き側に変化していることを条件として、学習手段による全閉位置の学習及び更新を許可する学習更新許可手段(ECU20、図5のステップ11〜13)と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、ウェイストゲート弁は、アクチュエータを駆動源とする駆動機構によって駆動され、ウェイストゲート弁の開度は、駆動機構を構成する構成部材の位置を介して検出される。ウェイストゲート弁の全閉位置を学習する際には、アクチュエータを駆動し、ウェイストゲート弁を全閉位置に制御した状態で検出された検出開度が、ウェイストゲート弁の全閉位置として学習される。この全閉位置の学習及び更新は、ウェイストゲート弁及び駆動機構の温度であるデバイス温度が低下するような所定の温度低下状態では、検出された開度が開き側に変化していることを条件として許可される。
上記の温度低下状態では、デバイス温度が低下するのに伴い、駆動機構が熱収縮するとともに、ウェイストゲート弁の開度が駆動機構の構成部材の位置を介して検出されるため、ウェイストゲート弁の検出開度は、通常、開き側に変化し、閉じ側には変化しないという特性を有する。したがって、この温度低下状態において、ウェイストゲート弁の全閉位置の学習及び更新を、検出開度が開き側に変化していることを条件として許可することによって、上記の特性に合致しない検出結果を有効に排除でき、それにより、デバイス温度の低下に伴う誤差を適切に反映させながら、ウェイストゲート弁の全閉位置を精度良く学習し更新することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のウェイストゲート弁の全閉位置学習装置において、車両Vは、内燃機関1とともに搭載された電動機(モータ61)を備え、内燃機関1を停止した状態で、電動機によって駆動される電動機駆動モード(EVモード)を有し、所定の温度低下状態は、電動機駆動モードにおける内燃機関1の停止状態であることを特徴とする。
電動機駆動モードでは、車両が電動機によって駆動される一方、内燃機関が停止され、高温の燃焼ガスが発生しないため、デバイス温度が低下する。したがって、この電動機駆動モードにおける内燃機関の停止状態を所定の温度低下状態とし、電動機駆動モードにおいて、ウェイストゲート弁の全閉位置の学習及び更新を、検出開度が開き側に変化していることを条件として許可することによって、前述した請求項1の利点を得ることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載のウェイストゲート弁の全閉位置学習装置において、内燃機関1は、所定の停止条件が成立したときに自動停止されるように構成され、所定の温度低下状態は、内燃機関1の自動停止状態であることを特徴とする。
内燃機関の自動停止状態では、内燃機関が停止され、デバイス温度が低下する。したがって、この内燃機関の自動停止状態を所定の温度低下状態とし、自動停止状態において、ウェイストゲート弁の全閉位置の学習及び更新を、検出開度が開き側に変化していることを条件として許可することによって、請求項1の利点を得ることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のウェイストゲート弁の全閉位置学習装置において、学習更新許可手段は、デバイス温度が上昇するような所定の温度上昇状態では、検出された開度が閉じ側に変化していることを条件として、学習手段による全閉位置の学習及び更新を許可すること(図6のステップ31〜33)を特徴とする。
上記の温度上昇状態では、温度低下状態とは逆に、デバイス温度が上昇するのに伴い、駆動機構の構成部材が熱膨張することによって、ウェイストゲート弁の検出開度は、通常、閉じ側に変化し、開き側には変化しないという特性を有する。したがって、この温度上昇状態において、ウェイストゲート弁の全閉位置の学習及び更新を、検出開度が閉じ側に変化していることを条件として許可することによって、上記の特性に合致しない検出結果を排除でき、それにより、デバイス温度の上昇に伴う誤差を適切に反映させながら、ウェイストゲート弁の全閉位置をさらに精度良く学習し更新することができる。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載のウェイストゲート弁の全閉位置学習装置において、ウェイストゲート弁14の目標開度WGCMDを設定する目標開度設定手段(ECU20)をさらに備え、所定の温度上昇状態は、所定の温度低下状態の後に目標開度WGCMDが全閉開度に設定された状態で運転される内燃機関1の運転状態であることを特徴とする。
上記の温度低下状態から内燃機関が運転された場合には、高温の燃焼ガスが排出され、ウェイストゲート弁が設けられたバイパス通路に供給されるため、デバイス温度が上昇する。したがって、温度低下状態の後に目標開度が全閉開度に設定された状態で運転される内燃機関の運転状態を、所定の温度上昇状態とし、この運転状態において、ウェイストゲート弁の全閉位置の学習及び更新を、検出開度が閉じ側に変化していることを条件として許可することによって、前述した請求項4の利点を得ることができる。
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載のウェイストゲート弁の全閉位置学習装置において、全閉制御手段は、所定の温度低下状態又は所定の温度上昇状態では、アクチュエータの通電量(通電デューティ比Iduty)を、ウェイストゲート弁1を全閉位置に押付け可能な所定の通電量(学習用所定値IdLRN)に制御すること(図5のステップ2、図6のステップ22)を特徴とする。
この構成によれば、上述した温度低下状態又は温度上昇状態では、アクチュエータの通電量が、ウェイストゲート弁を全閉位置に押付け可能な所定の通電量に制御される。これにより、ウェイストゲート弁を全閉位置に確実に押し付けた状態で、全閉位置の学習を良好に行うことができる。また、この所定の通電量を、ウェイストゲート弁を全閉位置に確実に押付け可能な最小限の通電量とすることで、アクチュエータの消費電力を最小限に抑制することができる。
さらに、この学習中、ウェイストゲート弁が全閉位置に押し付けられることで、内燃機関や車両の振動の影響によるウェイストゲート弁の振動が防止され、ウェイストゲート弁の他の部材との当接に起因する雑音の発生や劣化を防止できる。また、ウェイストゲート弁が全閉位置に保持されるため、その学習中に急加速が要求された場合に、過給圧を速やかに上昇させることができ、良好な加速応答性を確保することができる。
本発明を適用した内燃機関を含む車両の駆動装置の構成を模式的に示す図である。 内燃機関の構成を模式的に示す図である。 ウェイストゲート弁及びその駆動機構を模式的に示す図である。 内燃機関の制御装置の構成を示すブロック図である。 EVモードにおいて又はアイドルストップ中に実行されるウェイストゲート弁の全閉位置の停止時学習処理を示すフローチャートである。 ENGモードにおいて実行されるウェイストゲート弁の全閉位置の運転時学習処理を示すフローチャートである。 図5及び図6の処理などによって得られる動作例を示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1に示すように、車両Vは、駆動源としての内燃機関(以下「エンジン」という)1と、駆動源及び発電機として機能する電動機(以下「モータ」という)61を有するハイブリッド車両であり、エンジン1及び/又はモータ61の駆動力を変速する変速機52を備えている。
モータ61は、パワードライブユニット(以下「PDU」という)62に接続され、PDU62は高圧バッテリ63に接続されている。モータ61を正の駆動トルクで駆動するとき、すなわち高圧バッテリ63から出力される電力でモータ61を駆動するときには、高圧バッテリ63から出力される電力は、PDU62を介してモータ61に供給される。また、モータ61を負の駆動トルクで駆動するとき、すなわちモータ61を回生動作させるときには、モータ61で発電される電力がPDU62を介して高圧バッテリ63に供給され、充電される。
PDU62は、電子制御ユニット(以下「ECU」という)20に接続されており、ECU20による制御の下、モータ61の動作を制御するとともに、高圧バッテリ63の充電及び放電を制御する。ECU20は、エンジン制御ECUとモータ制御ECU(いずれも図示せず)を通信バスによって接続することによって構成されている。
変速機52は、いわゆるデュアルクラッチ式のものであり、奇数段用クラッチ及び偶数段用クラッチ(いずれも図示せず)を介してエンジン1のクランク軸51に連結され、エンジン1から伝達された駆動力を奇数変速段又は偶数変速段によって変速する。変速された駆動力は、変速機52の出力軸53、差動ギヤ機構54及び駆動軸55を介して、駆動輪56に伝達され、それにより車両Vが駆動される。
以上の構成の車両Vの駆動装置は、その駆動モードとして、エンジン1のみによって車両Vを駆動するエンジン駆動モード(以下「ENGモード」という)と、変速機52の2つのクラッチを遮断した状態で、モータ61のみによって車両Vを駆動するモータ駆動モード(以下「EVモード」という)と、エンジン1及びモータ61の両方によって車両Vを駆動するハイブリッド駆動モード(以下「HEVモード」という)を有する。
また、ENGモードでは、所定の自動停止条件が成立したときに、エンジン1を自動的に停止させる(以下「アイドルストップ」という)とともに、この自動停止状態から所定の再始動条件が成立したときに、エンジン1を自動的に再始動させるアイドルストップ制御が行われる。上記の自動停止条件は、車両Vの速度が所定速度以下であること、アクセルペダル(図示せず)が踏み込まれていないこと、ブレーキペダル(図示せず)が踏み込まれていること、高圧バッテリ63の残電荷量(SOC)が所定量以上であること、エンジン1の冷却水の温度が所定温度以上であって、エンジン1の暖機が完了していることなどの条件が、すべて満たされたときに成立する。
図2に示すように、エンジン1は、例えば直列の4つの気筒6を有するとともに、気筒6の燃焼室(図示せず)内に燃料を直接、噴射する直噴エンジンである。各気筒6には、燃料噴射弁7、点火プラグ8、吸気弁及び排気弁(いずれも図示せず)が設けられている。
また、エンジン1は、吸気通路2、排気通路10、及び過給機としてのターボチャージャ12を備えている。吸気通路2はサージタンク4に接続され、サージタンク4は、吸気マニホルド5を介して各気筒6の燃焼室に接続されている。吸気通路2には、上流側から順に、ターボチャージャ12の後述するコンプレッサ123、ターボチャージャ12で加圧された空気を冷却するためのインタークーラ3、及びスロットル弁13が設けられている。スロットル弁13は、スロットル(TH)アクチュエータ13aによって駆動される。サージタンク4には、吸気圧PBを検出する吸気圧センサ21が設けられ、吸気通路2には、吸入空気流量GAIRを検出する吸入空気流量センサ22が設けられている。
ターボチャージャ12は、排気通路10に設けられ、排気の運転エネルギにより回転駆動されるタービン121と、吸気通路2に設けられ、シャフト122を介してタービン121に連結されたコンプレッサ123を備えている。コンプレッサ123は、エンジン1に吸入される空気(吸気)を加圧し、過給を行う。吸気通路2には、コンプレッサ123をバイパスするバイパス通路16が接続されており、バイパス通路16には、バイパス通路16を通過する空気の流量を調整するためのエアバイパス弁(以下「AB弁」という)17が設けられている。
排気通路10は、排気マニホルド9を介して各気筒6の燃焼室に接続されている。排気通路10には、タービン121をバイパスするバイパス通路11が接続されており、バイパス通路11の下流側の接続部には、バイパス通路11を通過する排気の流量を調整するためのウェイストゲート弁(以下「WG弁」という)14が設けられている。
図3に示すように、WG弁14を駆動する駆動機構30は、アクチュエータとしてのモータ31、ロッド32、遮熱部材33、及びWG弁14の弁体15に連結されたリンク機構34を備えている。モータ31は例えばDCモータで構成されており、ECU20による制御の下、通電の向きに応じてモータ31の正転/逆転が切り替えられ、通電のための駆動パルスのデューティ比(以下「通電デューティ比」という)Idutyに応じて、モータ31のトルクが制御される。
また、図示しないが、モータ31のロータには雌ねじが形成され、ロッド32にはこの雌ねじに螺合する雄ねじが形成されている。この構成により、モータ31の回転がロッド32の直進運動に変換され、ロッド32は、モータ31の回転方向に応じて図3の右方又は左方に移動する。
リンク機構34は、遮熱部材33を介してロッド32に連結された連結部材34aと、連結部材34aに順にピン結合された第1リンク材34b及び第2リンク材34cを備えており、第2リンク材34cは、回転軸35に回転自在に支持されている。また、第2リンク材34cには保持部材36が一体に設けられ、この保持部材36にWG弁14の弁体15が一体に保持されている(図3(b)参照)。
図3(a)は、WG弁14の閉弁状態、すなわちWG弁14がバイパス通路11を閉鎖している状態を示す。この閉弁状態から、モータ31に所定の向きの電流が通電されると、それに応じてモータ31が所定の方向に回転駆動され、そのロータに螺合するロッド32が図3の矢印B方向に移動する。これに伴い、リンク機構34の第2リンク材34cとこれと一体の保持部材36及び弁体15が、回転軸35を中心として矢印C方向に回動することにより、WG弁14が開弁する。
この開弁状態から、モータ31に上記と逆向きの電流が通電されると、モータ31が逆方向に回転駆動され、ロッド32が矢印Bと反対方向に移動し、それに伴い、リンク機構34が上記と逆方向に動作し、第2リンク材34c、保持部材36及び弁体15が、矢印Cと反対方向に回動することにより、WG弁14は閉弁状態に復帰する。以下、上記のようにWG弁14を開弁側に駆動するときの通電デューティ比Idutyを「正」とし、WG弁14を閉弁側に駆動するときの通電デューティ比Idutyを「負」と定義する。
したがって、通電デューティ比Idutyが負の場合には、WG弁14が全閉位置に向かって駆動されるとともに、その絶対値が大きいほど、閉弁時に弁体15を弁座(図示せず)に押し付ける力はより大きくなる。また、モータ31のロータがロッド32に螺合しているため、通電デューティ比Idutyが0になり、モータ31の回転が停止されると、WG弁14は停止時の開度に保たれる。
また、ロッド32の弁体15と反対側の端部には、弁開度センサ23が設けられている。弁開度センサ23は、ロッド32の軸線方向(矢印B方向)の位置を検出することによって、WG弁14の開度(以下「検出開度」という)WGAを検出する。この検出開度WGAは、全閉位置を基準(=0)とし、それよりも開き側が正値で表される。AB弁17の駆動機構(図示せず)も同様に構成されており、この駆動機構は、AB弁17を開閉駆動するためのモータや、AB弁17の開度を検出するための弁開度センサを備えている。
図4は、エンジン1の制御装置の構成を示す。ECU20には、前述した吸気圧センサ21、吸入空気流量センサ22及び弁開度センサ23の他、エンジン1の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを検出する回転数センサ24、車両Vのアクセルペダルの操作量(以下「アクセル開度」という)APを検出するアクセル開度センサ25や、エンジン1の冷却水の温度(以下「エンジン水温」という)TWを検出する水温センサ26などが接続されており、それらの検出信号が入力される。ECU20の出力側には、燃料噴射弁7、点火プラグ8、THアクチュエータ13a、WG弁14(モータ31)、及びAB弁17(モータ)が接続されている。
ECU20は、CPU、RAM、ROM及び入力インターフェース(いずれも図示せず)などから成るマイクロコンピュータで構成されており、上述した各種のセンサ21〜26の検出信号などに応じて、前述した車両Vの駆動モード(ENGモード、HEVモード又はEVモード)を決定するとともに、決定した駆動モードに応じてエンジン1及びモータ61を制御する。ENGモードでは、前述したアイドルストップ制御が実行される。
上記のエンジン制御として、ECU20は、エンジン1の運転状態(主としてエンジン回転数NE及び要求トルクTRQD)に応じて、燃料噴射弁7による燃料噴射制御、点火プラグ8による点火制御、スロットル弁13による吸入空気量制御、及びWG弁14による過給圧制御などを行う。要求トルクTRQDは、主としてアクセル開度APに応じ、アクセル開度APが増加するほど、より大きくなるように算出される。
また、上記の過給圧制御では、エンジン1の運転状態に応じて、WG弁14の目標開度WGCMDが設定されるとともに、弁開度センサ23で検出された開度が目標開度WGCMDに一致するように、モータ31の通電制御が行われる。このため、WG弁14の実際の開度を目標開度WGCMDに正確に一致させ、所望の過給圧を精度良く得るためには、弁開度センサ23で検出される開度の精度を高めることが必要である。
一方、弁開度センサ23は、前述したように、WG弁14の弁体15の開度を直接、検出するのではなく、弁体15に連結された駆動機構30のロッド32の軸線方向の位置を介して、検出開度WGAを間接的に得るように構成されている。このため、弁開度センサ23で検出される検出開度WGAには、WG弁14及び駆動機構30の構成部材の温度(以下「デバイス温度」という)などに依存する温度依存誤差や、駆動機構30の構成部材の摩耗などによる経年的誤差などの、様々な要因による多くの種類の誤差が含まれる。
このうち、特に温度依存誤差については、デバイス温度が低下した場合には、特に駆動機構30の第1及び第2リンク材34b、34cや保持部材36が、熱収縮するとともに回転軸35を中心として回動することによって、ロッド32が図2の右方に引き寄せられる結果、検出開度WGAが開き側に変化し、デバイス温度が上昇した場合には、逆の作用によって、検出開度WGAが閉じ側に変化するという特性を示す。
本実施形態では、特にこのような温度依存誤差を反映させるために、WG弁14の全閉位置学習が適時に行われる。具体的には、弁体15が全閉位置に到達したときに弁開度センサ23で検出された検出開度WGAを全閉開度学習値WGFCとして学習し、記憶するとともに、その後に弁開度センサ23で検出された検出開度WGAから全閉開度学習値WGFCを減算した値を、そのときのWG弁14の開度(以下「弁開度」という)WGOとして算出する。WG弁14の開度制御では、以上のように学習補正された弁開度WGOが用いられる。
なお、上記のWG弁14の全閉位置学習は、イグニッションスイッチがオンされた直後における低温時学習や、エンジン1の運転中(ENGモード)、WG弁14が全閉位置に制御されたタイミングにおける通常制御時学習として実行される。また、後述するように、エンジン1の停止状態(EVモード又はアイドルストップ中)において、停止時学習が実行されるとともに、目標開度WGCMDが全閉開度に設定されたエンジン1の所定の運転状態において、運転時学習が実行される。
実施形態では、これらの全閉位置学習の処理がECU20によって実行され、ECU20が、全閉制御手段、学習手段、学習更新許可手段及び目標開度設定手段に相当する。
図5は、エンジン1の停止状態においてWG弁14の全閉位置を学習する停止時学習処理のフローチャートである。本処理は、ECU20において、所定時間ごとに繰り返し実行される。
本処理では、まずステップ1(「S1」と図示。以下同じ)において、エンジン1の停止状態フラグF_NCが「1」であるか否かを判別する。この停止状態フラグF_NCは、エンジン1が停止されるEVモード中又はアイドルストップ中に「1」にセットされるものである。このステップ1の答えがYESで、EVモード中又はアイドルストップ中のときには、モータ31の通電デューティ比Idutyを、値0よりも若干小さい負の学習用所定値IdLRN(例えば−5%)に設定する(ステップ2)。
次に、停止状態フラグF_NCの前回値F_NCZが「1」であるか否かを判別する(ステップ3)。この答えがNOで、今回の処理サイクルがEVモード又はアイドルストップに移行した最初のタイミングに相当するときには、初回学習完了フラグF_LEND1を「0」にセットし(ステップ4)、ステップ6に進む。また、前記ステップ3の答えがYESのときには、初回学習完了フラグF_LEND1が「1」であるか否かを判別し(ステップ5)、その答えがNOのときにも、ステップ6に進む。
このステップ6では、例えば弁開度センサ23の検出開度WGAの変化量に基づいて、WG弁14が全閉位置に到達したか否かを判定し、その答えがNOのときには、そのまま本処理を終了する。一方、WG弁14が全閉位置に到達したと判定されたときには、全閉開度学習値WGFCをそのときの検出開度WGAに設定し(ステップ7)、全閉位置の初回学習を完了する。次に、初回学習完了フラグF_LEND1を「1」にセットする(ステップ8)とともに、アップカウント式の学習タイマの値(学習タイマ値)TM_LRN1を0にリセットし(ステップ9)、本処理を終了する。
以上のように初回学習が完了した後には、前記ステップ5の答えがYESになり、その場合には、ステップ10に進み、学習タイマ値TM_LRN1が所定時間TREFL以上であるか否かを判別する。この答えがNOのときには、そのまま本処理を終了する。一方、ステップ10の答えがYESで、初回学習の完了後、所定時間TREFLが経過したときには、そのときの検出開度WGAと全閉開度学習値WGFCとの差を、開度変化量ΔWG1として算出する(ステップ11)。
次に、算出した開度変化量ΔWG1が、値0に近い正の所定量ΔWGREF以上であるか否かを判別する(ステップ12)。その答えがYESのとき、すなわち検出開度WGAが全閉開度学習値WGFCに対して開き側に変化しているときには、全閉開度学習値WGFCを検出開度WGAに設定(更新)する(ステップ13)とともに、学習タイマ値TM_LRN1を再び0にリセットし(ステップ14)、本処理を終了する。
一方、前記ステップ12の答えがNOで、検出開度WGAが全閉開度学習値WGFCと等しいか又は閉じ側に変化しているときには、前記ステップ13をスキップして、前記ステップ14を実行し、本処理を終了する。すなわち、この場合には、全閉位置の学習は許可されず(保留され)、全閉開度学習値WGFCは前回値に維持される。
その後、所定時間TREFLが経過するごとに、ステップ10の答えがYESになるのに応じてステップ11以降が実行されることにより、検出開度WGAが全閉開度学習値WGFCに対して開き側に変化しているときのみ、全閉位置の学習が実行される。
図6は、エンジン1の所定の運転状態においてWG弁14の全閉位置を学習する運転時学習処理のフローチャートである。本処理は、ECU20において、所定時間ごとに繰り返し実行される。図5との比較から明らかなように、本処理の実行内容は、停止時学習処理と基本的に同じであり、また、ステップ31及び32が図5のステップ11及び12と大きく異なるものである。
本処理では、まずステップ21において、エンジン1の運転状態フラグF_LOPが「1」であるか否かを判別する。この運転状態フラグF_LOPは、エンジン1がEVモード又はアイドルストップに続いて運転されるとともに、目標開度WGCMDが全閉開度(=0)に設定された所定の運転状態、例えば低速クルーズ運転状態にあるときに、「1」にセットされるものである。このステップ1の答えがYESで、エンジン1が所定の運転状態にあるときには、モータ31の通電デューティ比Idutyを、前記学習用所定値IdLRNに設定する(ステップ22)。
次に、運転状態フラグF_LOPの前回値F_LOPZが「1」であるか否かを判別する(ステップ23)。この答えがNOで、今回の処理サイクルが所定の運転状態に移行した最初のタイミングに相当するときには、初回学習完了フラグF_LEND2を「0」にセットし(ステップ24)、ステップ26に進む。また、前記ステップ23の答えがYESのときには、初回学習完了フラグF_LEND2が「1」であるか否かを判別し(ステップ25)、その答えがNOのときにも、ステップ26に進む。
このステップ26では、WG弁14が全閉位置に到達したか否かを判定し、その答えがNOのときには、そのまま本処理を終了する。一方、WG弁14が全閉位置に到達したと判定されたときには、全閉開度学習値WGFCを検出開度WGAに設定する(ステップ27)。次に、初回学習完了フラグF_LEND2を「1」にセットする(ステップ28)とともに、学習タイマ値TM_LRN2を0にリセットし(ステップ29)、本処理を終了する。
以上のように初回学習が完了した後には、前記ステップ25の答えがYESになり、その場合には、ステップ30に進み、学習タイマ値TM_LRN2が所定時間TREFL以上であるか否かを判別する。この答えがNOのときには、そのまま本処理を終了する。一方、ステップ30の答えがYESで、初回学習の完了後、所定時間TREFLが経過したときには、そのときの全閉開度学習値WGFCと検出開度WGAとの差を、開度変化量ΔWG2として算出する(ステップ31)。
次に、算出した開度変化量ΔWG2が、前記所定量ΔWGREF以上であるか否かを判別する(ステップ32)。その答えがYESのとき、すなわち検出開度WGAが全閉開度学習値WGFCに対して閉じ側に変化しているときには、全閉開度学習値WGFCを検出開度WGAに設定(更新)する(ステップ33)とともに、学習タイマ値TM_LRN2を再び0にリセットし(ステップ34)、本処理を終了する。
一方、前記ステップ32の答えがNOで、検出開度WGAが全閉開度学習値WGFCと等しいか又は開き側に変化しているときには、前記ステップ33をスキップして、前記ステップ34を実行し、本処理を終了する。すなわち、この場合には、全閉位置の学習は許可されず(保留され)、全閉開度学習値WGFCは前回値に維持される。
その後、所定時間TREFLが経過するごとに、ステップ30の答えがYESになるのに応じてステップ31以降が実行されることにより、検出開度WGAが全閉開度学習値WGFCに対して閉じ側に変化しているときのみ、全閉位置の学習が実行される。
次に、図7を参照しながら、上述した図5及び図6の全閉学習処理などによって得られる動作例について説明する。図7(a)〜(c)にはそれぞれ、車両Vの駆動モード及びエンジン1の運転状態、モータ31の通電デューティ比Iduty、WG弁14の弁開度WGOの推移が示されている。
時刻t0〜t1では、ENGモードにおいて過給運転が行われており、弁開度WGOは全閉開度(=0)に制御されている。時刻t1において、過給圧を低下させるために、WG弁14の開弁動作が開始される。その後の過給運転中及び時刻t2からのフューエルカット(F/C)運転中は、通電デューティ比Idutyは、弁開度WGOが目標開度WGCMDになるように制御される(t1〜t3)。
時刻t3においてENGモードからEVモードに移行すると、図5に示すWG弁14の全閉位置の停止時学習が実行される。具体的には、通電デューティ比Idutyが学習用所定値IdLRNに設定され(ステップ2)、それにより、WG弁14の弁体15が弁座に押し付けられた状態で、WG弁14が全閉位置に制御される。その状態で、まずEVモードへの移行直後において全閉位置の初回学習が実行され(ステップ7)、全閉開度学習値WGFCがそのときの検出開度WGAに設定・更新される(図7(c)の点A0)。
その後は、所定時間TREFLが経過するごとに、検出開度WGAが既存の全閉開度学習値WGFCと比較され(図7(c)の点A1〜A4)、検出開度WGAが全閉開度学習値WGFCに対して開き側に変化しているときのみ、全閉開度学習値WGFCが検出開度WGAに更新され、全閉位置の学習が実行される一方、それ以外のときには、全閉開度学習値WGFCは更新されず、全閉位置の学習が保留される(ステップ10〜13)。なお、図示しないが、ENGモードからアイドルストップに移行した場合にも、図5の停止時学習が実行され、上述した動作が同様に得られる。
時刻t4においてEVモードからENGモードの低速クルーズ運転に移行すると、この低速クルーズ運転では目標開度WGCMDが全閉開度に設定されるため、図6に示すWG弁14の全閉位置の運転時学習が実行される。具体的には、EVモードの場合と同様、通電デューティ比Idutyが学習用所定値IdLRNに設定され(ステップ22)、WG弁14が全閉位置に制御されるとともに、低速クルーズ運転への移行直後において全閉位置の初回学習が実行され(ステップ27)、全閉開度学習値WGFCが検出開度WGAに設定・更新される(図7(c)の点B0)。
その後は、所定時間TREFLが経過するごとに、検出開度WGAが既存の全閉開度学習値WGFCと比較され(図7(c)の点B1〜B6)、検出開度WGAが全閉開度学習値WGFCに対して閉じ側に変化しているときのみ、全閉開度学習値WGFCが検出開度WGAに更新され、全閉位置の学習が実行される一方、それ以外のときには、全閉開度学習値WGFCは更新されず、全閉位置の学習が保留される(ステップ30〜33)。
以上のように、本実施形態によれば、WG弁14を全閉位置に制御した状態で弁開度センサ23により検出された検出開度WGAWG弁14を全閉開度学習値WGFCとして学習する全閉位置学習が実行される。また、エンジン1が停止されるEVモード又はアイドルストップ中においては、デバイス温度が低下する温度低下状態にあるとして、図5に示す停止時学習処理が実行され、検出開度WGAが既存の全閉開度学習値WGFCに対して開き側に変化していることを条件として、全閉位置の学習及び更新が許可される。これにより、デバイス温度の低下に伴う誤差を適切に反映させながら、WG弁14の全閉位置を精度良く学習し更新することができる。
また、EVモード又はアイドルストップから移行し、目標開度WGCMDが全閉開度に設定されたエンジン1の所定の運転状態では、デバイス温度が上昇する温度上昇状態にあるとして、図6に示す運転時学習処理が実行され、検出開度WGAが全閉開度学習値WGFCに対して閉じ側に変化していることを条件として、全閉位置の学習及び更新が許可される。これにより、デバイス温度の上昇に伴う誤差を適切に反映させながら、WG弁14の全閉位置をさらに精度良く学習し更新することができる。
さらに、停止時学習及び運転時学習のいずれの場合にも、全閉位置学習が所定時間TREFLごとに繰り返し実行されるので、例えばその学習状態から急加速が要求された場合、WG弁14の開度制御を、その直前に学習された信頼性の高い最新の全閉開度学習値WGFCを用いて、精度良く行うことができる。
また、停止時学習及び運転時学習のいずれの場合にも、モータ31の通電デューティ比Idutyが、値0よりも若干小さい負の学習用所定値IdLRNに設定される。これにより、WG弁14を全閉位置に確実に押し付けた状態で、全閉位置学習を良好に行えるとともに、モータ31の消費電力を最小限に抑制することができる。
さらに、この学習中、WG弁14が全閉位置に押し付けられることで、エンジン1や車両Vの振動の影響によるWG弁14の振動が防止され、WG弁14の他の部材との当接に起因する雑音の発生や劣化を防止できる。また、WG弁14が全閉位置に保持されるため、その学習中に急加速が要求された場合に、過給圧を速やかに上昇させることができ、良好な加速応答性を確保することができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、温度低下状態において検出開度WGAが開き側に変化しているという条件が成立していないとき、又は温度上昇状態において検出開度WGAが閉じ側に変化しているという条件が成立していないときに、全閉開度学習値WGFCの算出(学習)自体を保留している。これに代えて、上記の条件の成否にかかわらず全閉開度学習値WGFCの算出を行い、条件が成立していないときに、全閉開度学習値WGFCの更新を保留するようにしてもよい。
また、デバイス温度が低下する温度低下状態として、EVモード及びアイドルストップを採用し、図5の停止時学習を実行しているが、これに限らず、例えば目標開度WGCMDが全閉開度に設定された状態で、フューエルカット運転が継続される場合には、フューエルカット運転状態を温度低下状態として採用してもよい。
同様に、実施形態では、デバイス温度が上昇する温度上昇状態として、EVモード又はアイドルストップから移行した、ENGモードにおける低速クルーズ運転状態を採用し、図6の運転時学習を実行しているが、デバイス温度が上昇する状況にあり、かつ目標開度WGCMDが全閉開度に設定される限り、エンジン1の他の運転状態を温度上昇状態として採用してもよい。
さらに、停止時学習及び運転時学習の実行中、その全体にわたって、通電デューティ比Idutyを学習用所定値IdLRNに設定しているが、初回の学習が完了するまで、通電デューティ比Idutyを絶対値がより大きな負の所定値に設定し、初回学習の完了を早めるようにしてもよい。あるいは、初回学習とその後の学習を区別することなく、停止時学習などの開始時から所定時間が経過するごとに学習を行ってもよい。
また、WG弁14を駆動する駆動機構30が、アクチュエータとしてのモータ31や、モータ31の回転をロッド32の直進運動に変換する機構、ロッド32の往復動に従って弁体15を開閉するリンク機構34などで構成されているが、駆動機構の基本構成及び細部の構成は、ウェイストゲート弁を電気的に駆動するものである限り、任意である。例えば、アクチュエータとして、実施形態の回転型モータに代えて、直動型モータや電磁アクチュエータなどを用いてもよい。
さらに、実施形態は、ハイブリッド車両に電動機とともに搭載されたエンジンの例であるが、本発明は、これに限らず、電動機を有しない車両用のエンジンに適用してもよく、また、車両用以外のエンジン、例えば、クランク軸を鉛直に配置した船外機などのような船舶推進機用エンジンにも適用可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
1 エンジン(内燃機関)
11 バイパス通路
12 ターボチャージャ(過給機)
121 タービン
14 WG弁(ウェイストゲート弁)
20 ECU(全閉制御手段、学習手段、学習更新許可手段、目標開度設定手段)
23 弁開度センサ(開度検出手段)
30 駆動機構
31 モータ(アクチュエータ)
32 ロッド(駆動機構の構成部材)
61 モータ(電動機)
V 車両
WGA 検出開度(開度検出手段により検出された開度)
WGFC 全閉開度学習値(全閉位置)
WGCMD 目標開度(ウェイストゲート弁の目標開度)
Iduty 通電デューティ比(アクチュエータの通電量)
IdLRN 学習用所定値(所定の通電量)

Claims (6)

  1. 車両に搭載された内燃機関の吸気を過給する過給機のタービンをバイパスするバイパス通路に設けられるとともに、電動のアクチュエータを駆動源とする駆動機構によって駆動され、前記過給機による過給圧を調整するためのウェイストゲート弁の全閉位置を学習するウェイストゲート弁の全閉位置学習装置であって、
    前記駆動機構を構成する構成部材の位置を介して前記ウェイストゲート弁の開度を検出する開度検出手段と、
    前記アクチュエータを駆動し、前記ウェイストゲート弁を全閉位置に制御する全閉制御手段と、
    前記ウェイストゲート弁が全閉位置に制御された状態で前記開度検出手段により検出された開度を、前記ウェイストゲート弁の全閉位置として学習する学習手段と、
    前記ウェイストゲート弁及び前記駆動機構の温度であるデバイス温度が低下するような所定の温度低下状態において、前記検出された開度が開き側に変化していることを条件として、前記学習手段による全閉位置の学習及び更新を許可する学習更新許可手段と、
    を備えることを特徴とするウェイストゲート弁の全閉位置学習装置。
  2. 前記車両は、前記内燃機関とともに搭載された電動機を備え、前記内燃機関を停止した状態で、前記電動機によって駆動される電動機駆動モードを有し、
    前記所定の温度低下状態は、前記電動機駆動モードにおける前記内燃機関の停止状態であることを特徴とする、請求項1に記載のウェイストゲート弁の全閉位置学習装置。
  3. 前記内燃機関は、所定の停止条件が成立したときに自動停止されるように構成され、
    前記所定の温度低下状態は、前記内燃機関の自動停止状態であることを特徴とする、請求項1に記載のウェイストゲート弁の全閉位置学習装置。
  4. 前記学習更新許可手段は、前記デバイス温度が上昇するような所定の温度上昇状態では、前記検出された開度が閉じ側に変化していることを条件として、前記学習手段による全閉位置の学習及び更新を許可することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載のウェイストゲート弁の全閉位置学習装置。
  5. 前記ウェイストゲート弁の目標開度を設定する目標開度設定手段をさらに備え、
    前記所定の温度上昇状態は、前記所定の温度低下状態の後に前記目標開度が全閉開度に設定された状態で運転される前記内燃機関の運転状態であることを特徴とする、請求項4に記載のウェイストゲート弁の全閉位置学習装置。
  6. 前記全閉制御手段は、前記所定の温度低下状態又は前記所定の温度上昇状態では、前記アクチュエータの通電量を、前記ウェイストゲート弁を全閉位置に押付け可能な所定の通電量に制御することを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載のウェイストゲート弁の全閉位置学習装置。
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