JP6998418B2 - ウェイストゲート弁の全閉位置学習装置 - Google Patents

ウェイストゲート弁の全閉位置学習装置 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関において吸気を過給する過給機のタービンをバイパスするバイパス通路に設けられ、過給圧を調整するためのウェイストゲート弁の全閉位置を学習するウェイストゲート弁の全閉位置学習装置に関する。
従来のこの種の学習装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この学習装置では、学習対象のウェイストゲート弁(以下「WG弁」という)は、アクチュエータを有する駆動機構によって駆動される。WG弁の開度は、駆動機構を構成する構成部材の位置を介して、WG弁から離れた位置で検出される。また、アクチュエータを駆動し、WG弁を全閉位置に制御する全閉制御を行うとともに、全閉制御中に検出された検出開度の変化量が小さくなったときに、WG弁が全閉位置に到達したと判定し、そのときの検出開度がWG弁の全閉位置として学習される。
特開2018-96223号公報
上記の学習装置のように、アクチュエータにより駆動機構を介してWG弁を駆動するとともに、WG弁の開度を、駆動機構の構成部材の位置を介し、WG弁から離れた位置で検出するような場合には特に、構成部材としてのばね部材の存在や変位の伝達ロスなどにより、アクチュエータの駆動に対してWG弁の検出開度が変化しないヒステリシスを有する場合がある。
これに対し、上記の従来の学習装置では、全閉制御の開始後、検出開度の変化量が小さくなったときに、WG弁が全閉位置に到達したと判定する。このため、全閉制御中、ヒステリシスの影響で検出開度の変化量が小さくなった場合には、WG弁が全閉位置に到達していないにもかかわらず、到達したと誤判定されてしまい、全閉位置の学習精度が低下するおそれがある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、アクチュエータに対するウェイストゲート弁のヒステリシスの影響を有効に回避し、ウェイストゲート弁の全閉位置をより精度良く学習することができるウェイストゲート弁の全閉位置学習装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本願の請求項1による発明は、内燃機関1の吸気を過給する過給機(実施形態における(以下、本項において同じ)ターボチャージャ12)のタービン12aをバイパスするバイパス通路11に設けられるとともに、アクチュエータ31を駆動源とする駆動機構30によりヒステリシスをもって駆動され、過給機による過給圧を調整するためのウェイストゲート弁14の全閉位置を学習するウェイストゲート弁の全閉位置学習装置であって、駆動機構30を構成する構成部材(ロッド32)の位置を介してウェイストゲート弁14の開度(検出開度WG)を検出する開度検出手段(弁開度センサ23)と、アクチュエータ31を駆動し、ウェイストゲート弁14を全閉位置に制御する全閉制御手段(ECU20、図6のステップ11、12、17)と、ウェイストゲート弁14が全閉位置に制御された状態で開度検出手段により検出された開度を、ウェイストゲート弁14の全閉位置(全閉開度学習値WGFC)として学習する学習手段(ECU20、図6のステップ20、21)と、全閉制御に先立ち、ヒステリシスの影響を回避するために、ヒステリシスの幅を上回るようにアクチュエータ31を駆動し、ウェイストゲート弁14を全閉位置よりも開放側の所定の開度位置に制御するヒステリシス回避制御手段(ECU20、図6のステップ7、8)と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、ウェイストゲート弁は、アクチュエータを駆動源とする駆動機構によりヒステリシスをもって駆動され、ウェイストゲート弁の開度は、駆動機構を構成する構成部材の位置を介して検出される。ウェイストゲート弁の全閉位置を学習する際には、アクチュエータを駆動し、ウェイストゲート弁を全閉位置に制御した状態で検出された検出開度が、ウェイストゲート弁の全閉位置として学習される。
また、本発明によれば、全閉制御に先立ち、ヒステリシス回避制御が実行される。このヒステリシス回避制御では、ヒステリシスの幅を上回るようにアクチュエータを駆動することによって、ウェイストゲート弁を全閉位置よりも開放側の所定の開度位置に制御する。これにより、アクチュエータに対するウェイストゲート弁のヒステリシスの影響を有効に回避し、ウェイストゲート弁を全閉位置に精度良く制御することによって、全閉位置の学習をより精度良く行うことができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のウェイストゲート弁の全閉位置学習装置において、全閉制御の開始後、検出されたウェイストゲート弁14の開度の変化量(開度変化量ΔWG)が所定量ΔWGREFを上回ることを条件として、学習手段による全閉位置の学習を許可する学習許可手段(ECU20、図6のステップ15、16)を備えることを特徴とする。
この構成によれば、全閉制御の開始後、ウェイストゲート弁の開度の変化量が所定量を上回ることを条件として、全閉位置の学習が許可される。これにより、全閉制御において、ヒステリシスの影響を受けることなく、ウェイストゲート弁がアクチュエータの駆動に応じて動いていることを確認した上で、全閉位置の学習を適切に許可でき、それにより、全閉位置の学習精度をさらに高めることができる。
内燃機関の構成を模式的に示す図である。 ウェイストゲート弁及びその駆動機構に関し、(a)全体概略図、(b)弁体及びポペット以外の部分側面図、(c)弁体及びポペットの部分側面図である。 ウェイストゲート弁の動作を、(a)ロッド及びクランク、(b)ポペット及び弁体について示す図である。 アクチュエータの通電デューティ比-ウェイストゲート弁の開度の特性を、ヒステリシス特性を含めて示す図である。 内燃機関の制御装置の構成を示すブロック図である。 ウェイストゲート弁の全閉位置の学習処理を示すフローチャートである。 図4の通電デューティ比-ウェイストゲート弁の開度の特性と、図6の全閉位置学習との関係を説明するための図である。 図6の全閉位置の学習処理によって得られる動作例を示すタイミングチャートである。 比較例によって得られる動作例を示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1に示す内燃機関(以下「エンジン」という)1は、例えば直列の4つの気筒6を有し、気筒6の燃焼室(図示せず)内に燃料を直接、噴射する直噴エンジンであり、車両(図示せず)に動力源として搭載されている。各気筒6には、燃料噴射弁7、点火プラグ8、吸気弁及び排気弁(いずれも図示せず)が設けられている。
また、エンジン1は、吸気通路2、排気通路10、及び過給機としてのターボチャージャ12を備えている。吸気通路2はサージタンク4に接続され、サージタンク4は、吸気マニホルド5を介して各気筒6の燃焼室に接続されている。
吸気通路2には、上流側から順に、ターボチャージャ12の後述するコンプレッサ12c、ターボチャージャ12で加圧された空気を冷却するためのインタークーラ3、及びスロットル弁13が設けられている。スロットル弁13は、スロットル(TH)アクチュエータ13aによって駆動される。サージタンク4には、吸気圧PBを検出する吸気圧センサ21が設けられ、吸気通路2には、吸入空気流量GAIRを検出する吸入空気流量センサ22が設けられている。
ターボチャージャ12は、排気通路10に設けられ、排ガスの運動エネルギにより回転駆動されるタービン12aと、吸気通路2に設けられ、シャフト12bを介してタービン12aに連結されたコンプレッサ12cを備えている。コンプレッサ12cは、エンジン1に吸入される空気(吸気)を加圧し、過給を行う。吸気通路2には、コンプレッサ12cをバイパスするバイパス通路16が接続されており、バイパス通路16には、バイパス通路16を通過する空気の流量を調整するためのエアバイパス弁(以下「AB弁」という)17が設けられている。
排気通路10は、排気マニホルド9を介して各気筒6の燃焼室に接続されている。排気通路10には、タービン12aをバイパスするバイパス通路11が接続されており、バイパス通路11の下流側の接続部には、バイパス通路11を通過する排ガスの流量を調整するためのウェイストゲート弁(以下「WG弁」という)14が設けられている。WG弁14は、弁体15を有しており、駆動機構30によって駆動される。
図2に示すように、駆動機構30は、アクチュエータ31、ロッド32、クランク33、及びポペット34を有する。アクチュエータ31は、例えばダイヤフラムラム式の負圧アクチュエータで構成されている。具体的には、アクチュエータ31は、ケース31a内に設けられ、ロッド32と反対側に負圧室を画成するダイヤフラム(いずれも図示せず)と、負圧室内に配置され、ダイヤフラムをロッド32側に付勢するコイルばね(図示せず)と、負圧室と負圧源31bを結ぶ負圧供給路31cに設けられた負圧調整弁31dを有する。
負圧調整弁31dは、電磁弁で構成されており、後述するECU20による制御の下、通電パルスのデューティ比(以下「通電デューティ比」という)Edutyに応じて、負圧室に導入される負圧の大きさが制御され、通電デューティ比Edutyが大きいほど、負圧はより大きくなる。
ロッド32は、一端部がダイヤフラムに連結され、ケース31aの外部に延びている。クランク33は、一端部がロッド32の他端部に回動自在にピン結合され、他端部において支軸35に回動自在に支持されている。また、ポペット34は、一端側のポペット軸34aの部分でクランク33と一体に連結され、他端側に弁体15を一体に保持している。弁体15は、タービンハウジング12dの開口(図示せず)を開閉する。
以上の構成により、通電デューティ比Edutyが0%で、負圧調整弁31dが通電されていないときには、アクチュエータ31の負圧室には負圧は導入されない。このため、ダイヤフラムに連結されたロッド32は、コイルばねのばね力によって、アクチュエータ31のケース31aから突出する方向(図3の下方)に移動する。それに伴い、クランク33及びこれと一体のポペット34が時計方向に回動することによって、WG弁14が開弁し、弁体15がタービンハウジング12dを開放する(図3の点線)。この点線位置はWG弁14の全開位置である。
この開弁状態から、負圧調整弁31dが通電されると、その通電デューティ比Edutyに応じた負圧が、アクチュエータ31の負圧室に導入される。この負圧により、ロッド32は、コイルばねのばね力に抗し、ダイヤフラムを介してケース31a内に退避する方向(図3の上方)に引き寄せられ(矢印A)、それに伴い、クランク33及びポペット34が反時計方向に回動する(矢印B)。これにより、WG弁14が閉弁し、弁体15がタービンハウジング12dの開口を閉鎖する(図3の実線)。この実線位置は、弁体15がタービンハウジング12dの開口を完全に閉鎖する全閉位置に達した直後の状態を示しており、以下、クランク33などのたわみが発生していないという意味で「たわみ無し全閉位置」という。
この閉弁状態から、通電デューティ比Edutyがさらに増加すると、増大した負圧によってロッド32がより強い力で上方に引き寄せられ、弁体15はタービンハウジング12dに押し付けられる。その結果、図3に破線で示すように、クランク33が上方にたわむとともに、それに応じて、ロッド32が上方に変位量Cだけ移動する(図3の破線)。このように、破線位置は、クランク33のたわみを含んでおり、以下、この意味において、「たわみ有り全閉位置」という。
また、ロッド32の弁体15と反対側の端部には、弁開度センサ23が設けられている。弁開度センサ23は、ロッド32の軸線方向(図2(b)の矢印D方向)の位置を検出することによって、WG弁14の開度(以下「検出開度」という)WGを検出する。この検出開度WGは、WG弁14が全開位置(図3の点線)にあるときに0で表され、たわみ無し全閉位置(同実線)にあるときに100%で表され、たわみ有り全閉位置(同破線)にあるときに、100%よりも大きな値で表される。
また、前述したように、アクチュエータ31は、負圧で吸引されるダイヤフラムと、復帰ばねとして機能するコイルばねを有するため、図4に示すように、通電デューティ比Edutyの変更によって負圧が変化しても、その負圧変化分がコイルばねの伸縮に消費される結果、WG弁14の検出開度WGを変化しないというヒステリシス特性を有する。図4のΔHはヒステリシス幅を表す。
図5は、エンジン1の制御装置の構成を示す。ECU20には、前述した吸気圧センサ21、吸入空気流量センサ22及び弁開度センサ23の他、エンジン1の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを検出する回転数センサ24、車両Vのアクセルペダルの操作量(以下「アクセル開度」という)APを検出するアクセル開度センサ25や、エンジン1の冷却水の温度(以下「エンジン水温」という)TWを検出する水温センサ26などが接続されており、それらの検出信号が入力される。ECU20の出力側には、燃料噴射弁7、点火プラグ8、THアクチュエータ13a、アクチュエータ31の負圧調整弁31d、及びAB弁17が接続されている。
ECU20は、CPU、RAM、ROM及び入力インターフェース(いずれも図示せず)などから成るマイクロコンピュータで構成されている。ECU20は、上述した各種のセンサ21~26の検出信号などに応じ、エンジン制御として、エンジン1の運転状態(主としてエンジン回転数NE及び要求トルクTRQD)に応じて、燃料噴射弁7による燃料噴射制御、点火プラグ8による点火制御、スロットル弁13による吸入空気量制御、及びWG弁14による過給圧制御などを実行する。要求トルクTRQDは、主としてアクセル開度APに応じ、アクセル開度APが増加するほど、より大きくなるように算出される。
また、上記の過給圧制御では、エンジン1の運転状態に応じて、WG弁14の目標開度WGCMDが設定されるとともに、弁開度センサ23で検出された検出開度WGが目標開度WGCMDに一致するように、アクチュエータ31の負圧調整弁31dの通電デューティ比制御が行われる。このため、WG弁14の実際の開度を目標開度WGCMDに正確に一致させ、所望の過給圧を精度良く得るためには、弁開度センサ23で検出される開度の精度を高めることが必要である。また、WG弁14は、前述した駆動機構30の構成上、WG弁14の全閉位置付近において、弁開度の変化に対する過給圧の変化度合が大きいという特性を有するため、全閉位置の精度が特に要求される。
一方、弁開度センサ23は、前述したように、WG弁14の弁体15の開度を直接、検出するのではなく、弁体15に連結された駆動機構30のロッド32の軸線方向の位置を介して、検出開度WGを間接的に得るように構成されている。このため、弁開度センサ23で検出される検出開度WGには、前述したヒステリシスによる誤差、クランク33などの構成部材のたわみによる誤差や、温度依存誤差、経年的誤差などの様々な要因による多くの種類の誤差が含まれる。
本実施形態では、特にヒステリシスによる誤差の影響を回避するように、WG弁14の全閉位置学習が行われる。具体的には、以下に述べるように、弁体15が全閉位置に到達したときに弁開度センサ23で検出された検出開度WGを全閉開度学習値WGFCとして学習し、記憶する。そして、その後に弁開度センサ23で検出された検出開度WGから全閉開度学習値WGFCを減算した値を、そのときのWG弁14の開度(以下「弁開度」という)WGOとして算出する。WG弁14の開度制御では、以上のように学習補正された弁開度WGOが用いられる。
実施形態では、全閉位置学習の処理がECU20によって実行され、ECU20が、全閉制御手段、学習手段、ヒステリシス回避制御手段、及び学習許可手段に相当する。
次に、図6を参照しながら、WG弁14の全閉位置学習の処理について説明する。本処理は、ECU20において、所定時間ごとに繰り返し実行される。
本処理では、まずステップ1(「S1」と図示。以下同じ)において、学習ステータスS_LRNが、学習の待機状態を表す「0」であるか否かを判別する。この答えがYESで、学習待機状態のときには、全閉位置の学習条件が成立しているか否かを判別する(ステップ2)。この学習条件として、例えば、エンジン3のアイドル運転状態や、アイドルストップ制御が行われる場合のアイドルストップ中など、学習の実行によるエンジン3の安定性への影響が小さいと推定される運転状態が挙げられる。ステップ2の答えがNOのときには、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップ2の答えがYESで、全閉位置の学習条件が成立しているときには、WG弁14を一旦、大きく開いた所定の開弁位置に駆動する初期開弁制御を実行するものとし、そのことを表すために学習ステータスS_LRNを「1」にセットする(ステップ3)とともに、負圧調整弁31dの通電デューティ比Edutyを所定の開弁位置に対応する小さい第1所定値Ed1に設定し(ステップ4)、本処理を終了する。この設定により、WG弁14が大きく開いた開度に制御される(図7及び図8のt1~t2)。
上記ステップ3の実行に伴い、前記ステップ1の答えがNOになり、その場合にはステップ5に進み、学習ステータスS_LRNが「1」であるか否かを判別する。この場合には、その答えがYESになるので、ステップ6に進み、第1タイマ値TM_L1が第1所定時間TREF1以上であるか否かを判別する。この答えがNOで、初期開弁制御の開始後、第1所定時間TREF1が経過していないときには、そのまま本処理を終了し、初期開弁制御を継続する。
一方、ステップ6の答えがYESで、初期開弁制御の開始後、第1所定時間TREF1が経過したときには、前述したWG弁14のヒステリシスの影響を回避するためのヒステリシス回避制御に移行するものとし、そのことを表すために学習ステータスS_LRNを「2」にセットする(ステップ7)とともに、通電デューティ比Edutyを第1所定値Ed1よりも大きい第2所定値Ed2に設定し(ステップ8)、本処理を終了する。この設定により、図7及び図8のt2~t3間に示されるように、通電デューティ比Edutyが増加し、ヒステリシス幅ΔHを上回ることによって、ヒステリシスの影響が回避される。
上記ステップ7の実行に伴い、前記ステップ5の答えがNOになり、その場合にはステップ9に進み、学習ステータスS_LRNが「2」であるか否かを判別する。この場合には、その答えがYESになるので、ステップ10に進み、第2タイマ値TM_L2が第2所定時間TREF2以上であるか否かを判別する。この答えがNOで、ヒステリシス回避制御の開始後、第2所定時間TREF2が経過していないときには、そのまま本処理を終了し、ヒステリシス回避制御を継続する。
一方、ステップ10の答えがYESで、ヒステリシス回避制御の開始後、第2所定時間TREF2が経過したときには、WG弁14を全閉位置に制御するための全閉制御に移行するものとし、そのことを表すために学習ステータスS_LRNを「3」にセットする(ステップ11)とともに、そのときの通電デューティ比Edutyに所定の増分量ΔEdを加算し(ステップ12)、本処理を終了する。この設定により、図7及び図8のt3~t4間に示されるように、本処理が実行されるごとに、通電デューティ比Edutyが増分量ΔEdずつ増加し、それに応じて、WG弁14が全閉位置に向かって徐々に閉弁し、検出開度WGは徐々に増加する。
上記ステップ11の実行に伴い、前記ステップ9の答えがNOになり、その場合にはステップ13に進み、今回のWG弁14の検出開度WGとその前回値WGZとの差(=WG-WGZ)を、WG弁14の開度変化量ΔWGとして算出する。次に、学習許可フラグF_LRNOKが「1」であるか否かを判別し(ステップ14)、その答えがNOのときには、開度変化量ΔWGが所定量ΔWGREFよりも大きいか否かを判別する(ステップ15)。
このステップ15の答えがYESのときには、開度変化量ΔWGが所定量ΔWGREF一旦、上回り、WG弁14が動いていること(ヒステリシス幅ΔHを脱したこと)が確認されたため、全閉位置の学習を許可するものとし、学習許可フラグF_LRNOKを「1」にセットする(ステップ16)。この状況は、図7の矢印Xと図8のt3直後に示されている。次に、通電デューティ比Edutyに増分量ΔEdを引き続き加算し(ステップ17)、本処理を終了する。
ステップ15の答えがNOで、開度変化量ΔWGが所定量ΔWGREF以下のときには、ステップ18に進み、第3タイマ値TM_L3が第3所定時間TREF3以上であるか否かを判別する。この答えがNOのときには、前記ステップ17を実行し、本処理を終了する。一方、ステップ18の答えがYESのとき、すなわち、全閉制御の開始後、第3所定時間TREF3が経過しても、開度変化量ΔWGが所定量ΔWGREFを上回ったことが確認されなかったときには、今回の学習を許可しないものとして、学習ステータスS_LRNを「0」にセットし(ステップ19)、本処理を終了する。
前記ステップ16が実行され、全閉位置の学習が許可されたときには、ステップ14の答えがYESになり、その場合には、ステップ20に進み、開度変化量ΔWGが所定量ΔWGREFよりも小さいか否かを判別する。この答えがNOのときには、前記ステップ17を実行し、本処理を終了する。
一方、ステップ20の答えがYESで、開度変化量ΔWGが所定量ΔWGREFを下回ったとき(図8のt3)には、WG弁14が全閉位置に制御されたとして、そのときの検出開度WGを全閉開度学習値WGFCとして学習する(ステップ21)。そして、全閉位置の学習が完了したことを表すために、学習完了フラグF_LRNDONEを「1」にセットする(ステップ22)とともに、学習ステータスS_LRNを「0」にセットし(ステップ23)、本処理を終了する。
以上のように、本実施形態によれば、WG弁14を全閉制御により全閉位置に制御した状態で弁開度センサ23により検出された検出開度WGを、全閉開度学習値WGFCとして学習する全閉位置学習が実行される。また、全閉制御に先立ち、ヒステリシス回避制御を実行し、WG弁14のヒステリシス幅ΔHを上回るように、負圧調整弁31dの通電デューティ比Edutyを第2所定値Ed2に設定し、アクチュエータ31を駆動することによって、WG弁14を全閉位置よりも開放側の所定の開度位置に制御する。これにより、アクチュエータ31に対するWG弁14のヒステリシスの影響を有効に回避し、WG弁14を全閉位置に精度良く制御することによって、全閉位置の学習を精度良く行うことができる。
また、全閉制御の開始後、WG弁14の検出開度WGの変化量Δが所定量ΔWGREFを上回ることを条件として、全閉位置の学習を許可する。これにより、全閉制御において、ヒステリシスの影響を受けることなく、WG弁14がアクチュエータ31の駆動に応じて動いていることを確認した上で、全閉位置の学習を適切に許可でき、それにより、全閉位置の学習精度をさらに高めることができる。
これに対し、図9は、本実施形態のようなヒステリシス回避制御を行わない場合の動作例を示す。この例では、全閉制御(t12~t13)に先立ち、ヒステリシス回避制御は行われないため、全閉制御の初期において、ヒステリシスの影響により開度変化量ΔWGが小さくなっており、この状態がWG弁14が全閉位置に制御された状態と誤認され、学習が行われるおそれがある。本実施形態によれば、このような全閉位置の誤認とそれに基づく全閉位置の学習を確実に回避することができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、ウェイストゲート弁を駆動するアクチュエータとして、ダイヤフラム式の負圧アクチュエータを用いているが、これに限らず、駆動機構を含めて、ウェイストゲート弁の開度との間にヒステリシスを有するものである限り、他のタイプのアクチュエータを採用することができる。
また、実施形態では、全閉位置学習の許可の判定に用いる所定量ΔWGREFと、WG弁14の全閉位置への到達の判定に用いる所定量ΔWGREFを、互いに同じ値に設定しているが、異なる値としてもよく、例えば、前者をより大きな値に設定してもよい。
さらに、実施形態は、電動機を有しない車両用のエンジンの例であるが、本発明は、これに限らず、ハイブリッド車両に電動機とともに搭載されたエンジンに適用してもよく、また、車両用以外のエンジン、例えば、クランクシャフトを鉛直に配置した船外機用のエンジンにも適用可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
1 エンジン(内燃機関)
11 バイパス通路
12 ターボチャージャ(過給機)
12a タービン
14 WG弁(ウェイストゲート弁)
20 ECU(全閉制御手段、学習手段、ヒステリシス回避制御手段、及び学習許可手 段)
23 弁開度センサ(開度検出手段)
30 駆動機構
31 アクチュエータ
32 ロッド(駆動機構の構成部材)
WG 検出開度(検出されたウェイストゲート弁の開度)
WGFC 全閉開度学習値(全閉位置)
ΔWG 開度変化量(ウェイストゲート弁の開度の変化量)
ΔWGREF 所定量

Claims (2)

  1. 内燃機関の吸気を過給する過給機のタービンをバイパスするバイパス通路に設けられるとともに、アクチュエータを駆動源とする駆動機構によりヒステリシスをもって駆動され、前記過給機による過給圧を調整するためのウェイストゲート弁の全閉位置を学習するウェイストゲート弁の全閉位置学習装置であって、
    前記駆動機構を構成する構成部材の位置を介して前記ウェイストゲート弁の開度を検出する開度検出手段と、
    前記アクチュエータを駆動し、前記ウェイストゲート弁を全閉位置に制御する全閉制御を実行する全閉制御手段と、
    前記ウェイストゲート弁が全閉位置に制御された状態で前記開度検出手段により検出された開度を、前記ウェイストゲート弁の全閉位置として学習する学習手段と、
    前記全閉制御に先立ち、前記ヒステリシスの影響を回避するために、当該ヒステリシスの幅を上回るように前記アクチュエータを駆動し、前記ウェイストゲート弁を全閉位置よりも開放側の所定の開度位置に制御するヒステリシス回避制御手段と、
    を備えることを特徴とするウェイストゲート弁の全閉位置学習装置。
  2. 前記全閉制御の開始後、前記検出されたウェイストゲート弁の開度の変化量が所定量を上回ることを条件として、前記学習手段による全閉位置の学習を許可する学習許可手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のウェイストゲート弁の全閉位置学習装置。
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