JP2018096126A - 悪臭防止型排水設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンス等の点検時に排水ポンプや配管内に残留する汚水等を効率的に抜くこと【解決手段】一実施形態によれば、ポンプ設備が提供され、かかるポンプ設備は、第1および第2ポンプと、水槽の流出口に接続されると共に、分岐部で分岐されて第1および第2ポンプの各吸込口に接続され、第1および第2ポンプを連通する吸込配管と、吸込配管において流出口と分岐部の間に設けられる吸込弁と、吸込配管において分岐部と第1および第2ポンプの各吸込口との間に設けられる第1および第2仕切弁と、第1および第2ポンプの各吐出口から接続され、合流部で合流される吐出配管と、吐出配管において第1および第2ポンプの各吐出口と合流部との間に設けられる第1および第2逆流防止弁と、第1および第2ポンプの各吐出口と第1および第2逆流防止弁との間の第1および第2接続部で吐出配管に接続されると共に、水槽内に接続される第1および第2配管と、第1および第2配管に設けられる第1および第2開閉弁と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ポンプ、ポンプ設備、および悪臭防止型排水設備に関する。
一般に汚水、廃水、または河川水等を水槽に一時貯留し、ポンプで排水する設備では、その液体にごみや汚物が含まれることがあり、それらから悪臭が発生することがある。これらの排水を行うためには悪臭を防止するための設備として悪臭の防止が可能な排水設備が望ましい。特に建築物から発生する汚水等の悪臭が問題視されることがある。
図5は、建築物100の地下部分に形成された排水設備を概略的に示す図である。図示されるように、建築物100の地階部分Bは、公共下水道管80よりも下に位置している場合がある。従来、こうした地階部分Bで生じた汚水及び雑排水等(以下、「汚水等」という。)や建築物100内で発生した汚水等は、流入管81を介して更に下に設置された大きな排水槽(ピット)85に一時貯留される。その後、汚水等は、排水槽85内に設置された排水用のポンプ90によって汚水ます91に汲み上げられ、汚水ます93を介して公共下水道管80に排水される。なお、建築物100の1階以上の部分で生じる汚水等は、直接に自然流下で汚水ます91に排水してもよい。
こうした設備では、ポンプ90は、排水槽85内の水位が所定の水位になった場合に運転が開始される。しかし、排水槽85内の水位が所定の水位まで至らずに排水槽85の底部に汚水等が長時間残留すると、腐敗が進行して、公共下水道管80への放流時にマンホール等から悪臭が発生する場合がある。
上記問題は、排水槽85が大きすぎることにより、水槽底面の面積が大きく、残留する汚水等の水量が多くなるために顕著になっている。これを改善するため図5に示す排水槽85においては、排水槽85の底盤87にポンプ90に向けて下降する勾配を設けたり、ポンプ90を設置する部分の底盤87に凹部89を設けたりしている。また、ポンプ90の運転方法を改善して、例えばポンプオフ水位WL2までポンプ90を運転した後、さらに所定時間にわたってポンプ90の運転を継続するようにして、できるだけ残留する汚水等の水量を減らすようにしている。
しかしながら上記のように改善しても、残留する汚水や雑排水の量は依然として多く、汚水や雑排水の腐敗進行を抑制するまでには至っていない。このため、大きな排水槽(ピット)内に小型の筒形水槽(バレル)等を配置して、このような小型の水槽内にポンプを採用した悪臭防止型排水設備が提案されている(例えば特許文献1)。
特開2002−70142号公報
上記の悪臭防止型排水設備では、ピットに形成されているマンホールを通じてバレルをピット内に搬入できるように、バレルの径がマンホールの径に合わせて設計される。また、バレルの径が制限されるため、1つのバレルには1つの水中ポンプが配置される。バレルの径は大きくすることができないため、複数人がバレル内に入ることは難しく、バレル内の清掃等の作業は煩雑であった。水中ポンプをメンテナンスするときには、例えばポン
プに接続されている配管が外されてバレルの上方からポンプが引き上げられる必要がある。
また、このような問題に対処するために、ピット内の小型の水槽の外に排水ポンプを配置して、水槽内から汚水等を排水するように構成される排水設備が考えられる。排水ポンプを水槽の外に設けることで、ポンプのメンテナンスが容易になる。その一方で、メンテナンスにおいて排水ポンプを配管から外して引き上げる際に、排水ポンプ内部や排水ポンプに接続された配管内に汚水等が残留していると、ピット内に漏れてしまうことがある。このため、メンテナンス時に排水ポンプや配管内に残留する汚水等を効率的に抜くことができるようなポンプ設備や悪臭防止型排水設備が望まれる。
[形態1]形態1によれば、ポンプ設備が提供され、かかるポンプ設備は、第1および第2ポンプと、水槽の流出口に接続されると共に、分岐部で分岐されて第1および第2ポンプの各吸込口に接続され、第1および第2ポンプを連通する吸込配管と、吸込配管において流出口と分岐部の間に設けられる吸込弁と、吸込配管において分岐部と第1および第2ポンプの各吸込口との間に設けられる第1および第2仕切弁と、第1および第2ポンプの各吐出口から接続され、合流部で合流される吐出配管と、吐出配管において第1および第2ポンプの各吐出口と合流部との間に設けられる第1および第2逆流防止弁と、第1および第2ポンプの各吐出口と第1および第2逆流防止弁との間の第1および第2接続部で吐出配管に接続されると共に、水槽内に接続される第1および第2配管と、第1および第2配管に設けられる第1および第2開閉弁と、を備える。形態1によれば、メンテナンス等における点検時に排水ポンプや配管内に残留する汚水等を効率的に水槽に戻すことが可能なポンプ設備を実現することができる。また、メンテナンス等における点検時に排水ポンプや配管内に残留する汚水等を水槽に戻す作業を確実に実施することができる。
[形態2]形態2によれば、形態1のポンプ設備であって、更に、制御装置を備え、制御装置が、吸込弁を閉じると共に第1および第2開閉弁を開き、その後に、第1ポンプを運転させるように動作する。形態2によれば、メンテナンス等における点検時に排水ポンプや配管内に残留する汚水等をピット内に漏らすことなく、効率的に水槽に戻す作業手順を提供し、また、作業を自動化することができる。
[形態3]形態3によれば、形態2のポンプ設備であって、更に、水槽の水位を検出する水位センサを備え、所定の基準水位が検出されない場合に、制御装置が第1ポンプを運転させるように動作し、上記基準水位は、第1および第2配管が有する、前記水槽内に接続された開口部よりも低い高さに規定される。形態3によれば、メンテナンス等における点検時に排水ポンプや配管内に残留する汚水等を、ピット内に漏らすことなく水槽に戻す一連の自動化作業の開始条件を規定でき、誤動作を防止することができる。
[形態4]形態4によれば、形態1から3の何れかのポンプ設備において使用されるポンプが提供される。
[形態5]形態5によれば、悪臭防止型排水設備が提供され、かかる悪臭防止型排水設備は、下水道管よりも低い位置に設置されたピット内に収容され、排水される液を一時貯留する汚水槽と、ピット内で汚水槽の外に設置される第1および第2ポンプと、汚水槽の流出口に接続されると共に、分岐部で分岐されて第1および第2ポンプの各吸込口に接続され、第1および第2ポンプを連通する吸込配管と、吸込配管において流出口と分岐部の間に設けられる吸込弁と、吸込配管において分岐部と第1および第2ポンプの各吸込口との間に設けられる第1および第2仕切弁と、第1および第2ポンプの各吐出口から接続され、合流部で合流される吐出配管と、吐出配管において第1および第2ポンプの各吐出口
と合流部との間に設けられる第1および第2逆流防止弁と、第1および第2ポンプの各吐出口と第1および第2逆流防止弁との間の第1および第2接続部で吐出配管に接続されると共に、汚水槽内に接続される第1および第2配管と、第1および第2配管に設けられる第1および第2開閉弁と、を備え、第1および第2配管が有する、前記汚水槽内に接続された開口部が、所定の基準水位よりも高い位置にある。形態5によれば、メンテナンス等における点検時に排水ポンプや配管内に残留する汚水等を効率的に汚水槽に戻すことが可能な悪臭防止型排水設備を実現することができる。
一実施形態によるポンプ設備を概略的に示す図である。 一実施形態によるポンプ設備を概略的に示す図である。 一実施形態によるポンプ設備を、建築物の地下部分に形成された悪臭防止型排水設備に適用した全体構成を概略的に示す図である。 一実施形態によるポンプ設備のポンプ点検時の動作を概略的に示すフロー図である。 悪臭防止型排水設備の従来例を概略的に示す図である。
以下に、本発明に係るポンプ、ポンプ設備、および悪臭防止型排水設備の実施形態を添付図面とともに説明する。添付図面において、同一または類似の要素には同一または類似の参照符号が付され、各実施形態の説明において同一または類似の要素に関する重複する説明は省略することがある。また、各実施形態で示される特徴は、互いに矛盾しない限り他の実施形態にも適用可能である。
図1および図2は、一実施形態によるポンプ設備を概略的に示している。図1はポンプ設備10の概略平面図であり、図2はポンプ設備10の概略側面図である。一実施形態によるポンプ設備10は、水槽12の外部に設置される2台のポンプ20(20a,20b)と、水槽12の流出口16に接続されると共に、分岐部231で分岐されてポンプ20a,20bの各吸込口54に接続される1つの吸込配管23と、を備える。また、ポンプ設備10は、吸込配管23に設けられる1つの開閉弁50と、同じく吸込配管23に設けられる2つの開閉弁18a,18bと、を備える。更に、ポンプ設備10は、ポンプ20a,20bの各吐出口56(56a,56b)から接続され、合流部232で合流される1つの吐出配管22と、吐出配管22に設けられる2つの逆流防止弁17a,17bと、を備える。加えて、ポンプ設備10は、吐出配管22に接続されると共に、水槽12内に接続される2つの配管60(60a,60b)と、配管60(60a,60b)に設けられる2つの開閉弁55(55a,55b)と、を備える。
一実施形態によるポンプ設備10は、メンテナンス等における点検時に排水ポンプや配管内に残留する汚水等を、効率的に水槽に戻すことが可能なポンプ設備を実現することができる。ポンプ設備10は、前述した建築物に地階部分における悪臭防止型排水設備の一部として採用されてもよい(図3で後述)が、これに限定されない。上記悪臭防止型排水設備以外にも、屋内、屋外、屋上および地上等における各種排水設備に採用されてもよく、また、取り扱う液体も汚水等に限定されず、清水をはじめとした任意の液としてよい。
ポンプ20は、水中でも運転可能な水中ポンプとすることができる。水中でも運転可能な水中ポンプを使用することで、例えば水槽12から、液が溢れ出してポンプ20のモータ部150が水没した場合でもポンプ運転が可能になる。しかし、ポンプのモータ部150が水没しないことが保障される環境であるなら、耐水性の無い公知の陸上ポンプを使用してもよい。なお、図1および図2では、2台のポンプが示されるが、これに限定されず3台以上で構成してもよい。
ポンプ20は、モータ部150およびケーシング部200を備える。一例では、これらの間に着脱構造(非図示)を有することで、モータ部150およびケーシング部200を着脱可能とする。モータ部150において、モータケーシングの中にモータ(非図示)が配置される。モータの回転軸には羽根車が連結されており、モータにより羽根車を回転させることができる。ケーシング部200の底には、ポンプ20の吸込口54が形成される。ケーシング部200は吸込配管23に接続され、ポンプ20の吸込口54と吸込配管23が流体連通している。羽根車が回転されると、吸込口54からケーシング部200内に流入した液は、羽根車によりエネルギーが与えられ、ケーシング部200に形成された吐出口56から吐き出される。なお、ポンプ20は上記の構造に限定されない。例えば、ポンプ20は、吸込口がケーシング部の底に形成されるポンプ以外にも、ケーシング部の側面に形成されるようなインライン型および横型の渦巻きポンプ等としてもよい。
水槽12の流出口16には、吸込配管23の一方の端部が接続される。吸込配管23は、設備の床面に固定されるのがよい。また、吸込配管23の他方の端部はケーシング部200に接続される。具体的には、吸込配管23は二股の分岐型の配管であり、分岐部231で分岐した端部がポンプ20a,20bの各吸込口54に接続される。吸込配管23によって、ポンプ20aおよびポンプ20bが連通される。なお、ポンプ設備がポンプ20を3台以上具備する場合は、吸込配管23を三股以上の分岐型の配管とするのがよい。
吸込配管23において、ポンプ20a,20bの交換およびメンテナンスにおける点検のために、開閉弁50および開閉弁18a,18bが設けられる。開閉弁50は、吸込配管23において、流出口16と分岐部231の間に設けられる弁である(以下では、開閉弁50のことを「吸込弁」と称する。)。吸込弁50の開閉に応じて、水槽12の流出口16から流出される液を流出させ、または流出を防止させることができる。特に、ポンプ20の点検時には、水槽12を閉鎖することにより、水槽12の液を抜く必要をなくすことができる。また、開閉弁18a,18bは、吸込配管23において、分岐部231とポンプ20a,20bの各吸込口54との間に設けられる弁である。ポンプ20の交換時に閉じることにより、水槽12および吸込配管23の汚水等を抜く必要をなくすことができる(以下では、開閉弁18a,18bのことを「仕切弁」と称する。)。
吐出配管22は、ポンプ20のケーシング部200に形成された吐出口56に接続され、ポンプ20の吐出口56と吐出配管22が流体連通される。吸込配管23と同様に、吐出配管22も分岐型の配管である。吐出口56a,56bから接続される吐出配管22は、下流方向の合流部232において合流される。そして、合流部232において重力方向の上方に向けて延び、これに沿ってポンプ20から吐き出された液が排水される。吐出配管22には、ポンプ20a,20bの吐出口56a,56bと合流部232との間に逆流防止弁17(17a,17b)が設けられる。更に特定すれば、逆流防止弁17a,17bは、開閉弁18c,18dよりも上流側、即ち吐出口56a,56b側の位置に設けられる。逆流防止弁17は、吐出配管22からポンプ20a,20b側に液が戻るのを防止することができる。
また、吐出配管22には、ポンプ20a,20bの点検のために開閉弁18c,18dが設けられてもよいが、開閉弁18c,18dは必須ではない。開閉弁18c,18dが設けられる場合は、ポンプ20の点検時にこれらを閉じることにより、吐出配管22内の液を抜く必要をなくすことができる(以下では、開閉弁18c,18dのことを「仕切弁」と称する。)。
配管60a,60bは、一方の端部が、吐出配管22においてポンプ20a,20bの吐出口56a,56bと合流部232との間に位置する接続部52a,52bに接続され
る。また、他方の端部は、水槽12内に接続される開口部65a,65bである。具体的には、配管60a,60bは、接続部52a,52bから略重力方向の上方に延び、途中で略水平方向に曲がり、開口部65が水槽12内部に挿入される。配管60a,60bは、メンテナンス等における点検時に、ポンプ20のケーシング部200や吸込配管に残留した液(以下、「残留液」という。)を水槽12に戻し、または気体をポンプ20側に導入するのに使用できる。配管60a,60bの開口部65a,65bは、気体をポンプ20a,20b側に導入できるよう、水槽12の液面よりも常に高い位置に配置される必要がある。例えば、異常水位として規定される水槽12の高さよりも高い位置に配置されるのがよい。
一実施形態では、接続部52a,52bは、更に、吐出配管22においてポンプ20a,20bの吐出口56a,56bと逆流防止弁17a,17bとの間に配置される。点検時に配管60a,60bを通じて残留液を水槽12に戻す際、逆流防止弁17a,17bより下流側の吐出配管22は閉鎖される。この点、接続部52a,52bは逆流防止弁17a,17bよりも吐出口56a,56b側に配置する必要がある。また、仕切弁18c,18dを設けない場合に、吐出口56a,56bに対し、吐出配管22において逆流防止弁17a,17bより下流の部分を残留液の流路に規定するのは妥当ではない。接続部52a,52bの配置関係をこのように規定することにより、点検時に排水ポンプや配管内に残留する汚水等を水槽に戻す作業を確実に実施することができる。
配管60a,60bには、経路の途中に開閉弁55a,55bが設けられる。ポンプ20に対し、水槽12の液面より上の部分にある気体を吐出配管22を通じて導入するために、開閉弁55a,55bを開いて使用することができる。また、配管60a,60bを通じて残留液を水槽12に戻すために、開閉弁55a,55bを開いて使用することができる。なお、ポンプ20の通常運転による排水時は、開閉弁55a,55bを閉じて配管60a,60bを閉鎖する。
図3は、一実施形態によるポンプ設備を、建築物の地下部分に形成された悪臭防止型排水設備に適用した全体構成例を示す。悪臭防止型排水設備1000は、特に建築物100(例えばビル)における公共下水道管よりも低い位置に位置する地階部分Bからの汚水等を公共下水道管80に放流するのに好適に用いることができる。悪臭防止型排水設備は、建築物の地下部分に形成される以外にも、建築物に隣接する土地の地階部分に形成されてもよい。例えば、悪臭防止型排水設備は、商業施設のビルに隣接する屋外駐車場の地階部分に形成されてもよい。なお、以下の説明では、図1および図2で説明した一実施形態によるポンプ設備に関する重複説明は省略する。
図3に示すように、悪臭防止型排水設備1000は、建築物(例えばビル)100の地階部分Bの下側に設置した排水槽であるピットPi内に設けられている。ピットPiには、開口(マンホール)24が形成されており、開口24には蓋25が取り付けられている。悪臭防止型排水設備1000は、ピットPi内に設けられた汚水槽12と、この汚水槽12の外に設置されたポンプ20と、を備える。ポンプ20は吸込配管23を通じて汚水槽12の流出口16に接続される。
汚水槽12は、全体として略直方体状(箱状)であり、底面12a、側面12b、および上面12cにより画定される内部空間を有している。汚水槽12は、建物の規模および地階部分Bの水の使用量に応じて、汚水の流入量に見合った水を貯留することができ、且つ、予備の容量を備えるように形成されればよい。この汚水槽12には、上面12cに開口部13が形成されており、開口部13は蓋14で覆われている。汚水槽12には、蓋14を貫通して流入管15が内部に挿入されている。流入管15は、地階部分Bより配管され、地階部分Bにおいて発生した汚水等を汚水槽12内に流入させる。ただし、流入管1
5は、汚水槽12の蓋14とピットPiの蓋25とを貫通するものに限定されず、汚水槽12の側面12bまたは上面12cを貫通してもよいし、ピットPiの側面または上面を貫通して配管されてもよい。
また、汚水槽12の底面12aに凹部を設け汚水を案内するようにし、この凹部の側面12bの底面近傍に流出口16が設けられてもよい。この場合、ポンプ20の吸込配管23の下端の高さは流出口16の下端の高さ以下なるように設計されている。更には、汚水槽12の底面12aには、流出口16から遠いほど高さが大きく、流出口16に近いほど高さが小さくなる傾向に傾斜が設けられるものとした。これにより、汚水槽12内の汚水等を更に効果的に流出口16に案内することができ且つポンプ20の空運転を防ぎ、更には悪臭の発生を防止できる。なお、汚水槽12は、開口24からピットPi内に搬入可能な小型の複数のパネル部材を結合して形成される小型の水槽とすることができる。または、小型の筒形水槽(バレル)とすることができる。
また、汚水槽12内には水位センサ26が設置されている。この水位センサ26はフロート式であり、現在の水位を測定することができるものである。水位センサ26は、ポンプ20の停止水位Hs1を検知する第1フロート26aと、停止水位Hs1より高い水位であるポンプ20の起動水位Hs2を検知する第2フロート26bと、を備えている。ここで、停止水位Hs1は、ポンプ20の運転中に空気が吸い込まれないように、ポンプ20の吸込口の高さHpよりも高い位置とするのがよい。また、第1および第2フロート26a,26bが故障した時のバックアップとして、起動水位と停止水位の間に予備のフロートが設けられてもよい。
地階部分Bにはポンプ20の運転制御を行う制御装置300が設置されている。制御装置300は、例えば、演算部としてのCPU、処理プログラムや各種設定値を記憶するROM、および、データを一時的に記憶するRAM、更にはポンプ20や汚水槽12の状態を表示する表示部、この悪臭防止型排水設備10の運転停止の指令や各種設定値を変更するための操作を行う操作部により構成されてもよい。また、制御装置300は、CPU、ROMもしくはRAMを用いずに、リレーシーケンスのみで構成される制御盤としてもよい。制御装置300を地階部分Bに設置することにより、オペレータはピットPi内に入ることなくオペレーション作業をすることができる。
制御装置300は外部信号を入力する入力部CNinを有する。入力部CNinは、複数の端子もしくはコネクタで構成されており、一例として、ポンプ20の停止に関する信号が入力される入力部CNin1と、ポンプ20の起動に関する信号が入力される入力部CNin2と、を有する。入力部CNin1にはフロート26aの接点信号が入力され、入力部CNin2にはフロート26bの接点信号が入力される。また、制御装置300は、ポンプ毎にポンプ20の運転制御信号を出力する出力部CNoutを有する。
このように、メンテナンス等における点検時に排水ポンプや配管内に残留する汚水等を効率的に汚水槽12に戻すことが可能な悪臭防止型排水設備を実現することができる。加えて、一実施形態によれば、図1および図2を参照して説明した仕切弁18a,18b、吸込弁50、および開閉弁55は、電磁弁または電動弁とするのがよい。そして、制御装置300は、これら仕切弁18a,18b、吸込弁50、および開閉弁55と電気的に接続されて、それぞれを電気的に開閉(ON/OFF)制御できるように構成するのがよい。なお、仕切弁18を電動弁で構成する場合には、制御装置300は更に、(仕切弁18a,18bのみならず)仕切弁18c,18dとも電気的に接続されて、それぞれを開閉(ON/OFF)制御できるように構成してもよい。
これにより、次の図4における一連の動作を自動化することができる。
図4は、一実施形態による悪臭防止型排水設備における、制御装置300による一例の自動化された動作フローである。動作フローは、ポンプ設備10のメンテナンス等における点検時に、残留液を排水して汚水槽12に戻すための動作を示す。特に、ポンプ20a,20bの内の一方のポンプ(ポンプ20b)を点検する際に、他方の点検しない方のポンプ(ポンプ20a)を運転させることで、ポンプ20b周辺の残留液を効果的に汚水槽12に戻すことを想定する。
本動作フローは、S100で開始される。例えば、制御装置300においてオペレータがメンテナンス・モードにセットしたような場合である。S110では、汚水槽12内の水位が所定の基準水位以下であるか、即ち基準水位が検出されないかを判定する。所定の基準水位は、汚水槽12内に接続された配管60a,60の開口部65a,65bよりも低い高さに設定される。例えば、基準水位は、ポンプ20の停止水位Hs1や、停止水位Hs1よりも高い起動水位Hs2に設定するのがよい。S110により、基準水位が検出された場合(No)は、メンテナンス・モードが作動せずにS180にてそのまま終了する。S110を設けることにより、メンテナンス時の一連の動作開始条件を規定でき、誤動作を防止することができる。
S110で基準水位が検出されない場合(Yes)は、S120およびS130で各開閉弁の開閉動作が行なわれる。まず、S120では吸込弁50が閉じられる。仕切弁18c,18dが設けられている場合には、これら仕切弁18c,18dを閉じてもよい。次いで、S130で開閉弁55a,55bが開かれる。その際、逆流防止弁17a,17bは閉じた状態となっている(S140)。S120およびS130で各開閉弁の開閉動作が行なわれた後に、S150では、ポンプ20a(即ち、点検しない方のポンプ)を起動させる。
S150でポンプ20aを起動させると、ポンプ20bの残留液は、吸込配管23を通じて連通されたポンプ20aの吸込口54aに流入され(図1の点線矢印)、ポンプ20aの吐出口56aを通じて吐き出される。吐き出された残留液が配管60aを通じて汚水槽12に戻されると、ポンプ20aの吸い上げ効果により水槽12の気体が配管60bを通じてポンプ20bおよび吸込配管23に導入される。その結果、ポンプ20bの残留液は気体に置換される。S160では、ポンプ20aを一定時間運転させた後、ポンプ20aを停止させる。ポンプ20aを停止させた直後に、S170で仕切弁18a,18bを閉じることにより、点検に際する一連の動作は終了する(S180)。なお、S160における一定時間運転後のポンプ20aの停止は、例えば、タイマーでの時限運転による停止、または、吐出し圧力を検知することによる停止(より具体的には、残留液の排水が完了し、排水が空気混じりになったときの圧力変動を圧力検知手段が検知することによる停止)とするのがよい。
このようにして、吸込弁50を閉じると共に開閉弁55a,55bを開き、その後に、ポンプ20aを運転させることにより、ポンプ20bの残留液は汚水槽12に戻され、ポンプ20bのケーシング部内の残留液を気体に置き換えることができる。特に、メンテナンス等における点検時に排水ポンプや配管内に残留する汚水等をピット内に漏らすことなく効率的に水槽に戻す作業手順を提供して、作業を自動化することができる。なお、ポンプ20を3台以上設置する場合も、吸込弁50を閉じると共に開閉弁55を開いた後に、点検する1台のポンプに対し、点検しない他の1台以上のポンプを運転させることで実現可能である。
以上、いくつかの例に基づいて本発明の実施形態について説明してきたが、前述した発明の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明
には、その均等物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
10…ポンプ設備
12…(汚)水槽
16…流出口
17,17a,17b…逆流防止弁
18,18a,18b,18c,18d…仕切弁
20,20a,20b…ポンプ
22…吐出配管
23…吸込配管
50…吸込弁
54,54a,54b…吸込口
55…開閉弁
56,56a,56b…吐出口
60,60a,60b…配管
65,65a,65b…開口部
100…建物
150…モータ部
200…ケーシング部
231…分岐部
232…合流部
300…制御装置
1000…悪臭防止型排水設備
Pi…ピット
B…地階部分

Claims (5)

  1. 第1および第2ポンプと、
    水槽の流出口に接続されると共に、分岐部で分岐されて前記第1および第2ポンプの各吸込口に接続され、前記第1および第2ポンプを連通する吸込配管と、
    前記吸込配管において前記流出口と前記分岐部の間に設けられる吸込弁と、
    前記吸込配管において前記分岐部と前記第1および第2ポンプの各吸込口との間に設けられる第1および第2仕切弁と、
    前記第1および第2ポンプの各吐出口から接続され、合流部で合流される吐出配管と、
    前記吐出配管において前記第1および第2ポンプの各吐出口と前記合流部との間に設けられる第1および第2逆流防止弁と、
    前記第1および第2ポンプの各吐出口と前記第1および第2逆流防止弁との間の第1および第2接続部で前記吐出配管に接続されると共に、前記水槽内に接続される第1および第2配管と、
    前記第1および第2配管に設けられる第1および第2開閉弁と、
    を備える、ポンプ設備。
  2. 請求項1に記載のポンプ設備であって、更に、制御装置を備え、
    前記制御装置が、前記吸込弁を閉じると共に前記第1および第2開閉弁を開き、その後に、前記第1ポンプを運転させるように動作する、ポンプ設備。
  3. 請求項2記載のポンプ設備であって、更に、前記水槽の水位を検出する水位センサを備え、
    所定の基準水位が検出されない場合に、前記制御装置が前記第1ポンプを運転させるように動作し、
    前記基準水位は、前記第1および第2配管が有する、前記水槽内に接続された開口部よりも低い高さに規定される、ポンプ設備。
  4. 請求項1から3の何れかに記載のポンプ設備において使用される、ポンプ。
  5. 下水道管よりも低い位置に設置されたピット内に収容され、排水される液を一時貯留する汚水槽と、
    前記ピット内で前記汚水槽の外に設置される第1および第2ポンプと、
    前記汚水槽の流出口に接続されると共に、分岐部で分岐されて前記第1および第2ポンプの各吸込口に接続され、前記第1および第2ポンプを連通する吸込配管と、
    前記吸込配管において前記流出口と前記分岐部の間に設けられる吸込弁と、
    前記吸込配管において前記分岐部と前記第1および第2ポンプの各吸込口との間に設けられる第1および第2仕切弁と、
    前記第1および第2ポンプの各吐出口から接続され、合流部で合流される吐出配管と、
    前記吐出配管において前記第1および第2ポンプの各吐出口と前記合流部との間に設けられる第1および第2逆流防止弁と、
    前記第1および第2ポンプの各吐出口と前記第1および第2逆流防止弁との間の第1および第2接続部で前記吐出配管に接続されると共に、前記汚水槽内に接続される第1および第2配管と、
    前記第1および第2配管に設けられる第1および第2開閉弁と、
    を備え、前記第1および第2配管が有する、前記汚水槽内に接続された開口部が、所定の基準水位よりも高い位置にあることを特徴とする、悪臭防止型排水設備。
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