JP6795328B2 - 悪臭防止型排水設備 - Google Patents
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正しい位置に設置することが困難であった。ポンプは、フロート式の水位センサからの検出に基づいて起動/停止されるため、水位センサが適正に設置されていないと、汚水が適正に排出されなくなってしまう。
かかる構成により、本発明の悪臭防止型設備では、ピット内に汚水槽が設けられるので、ピットに汚水を貯留する場合に比してポンプの排水運転終了時の汚水等の残留量を少なくして腐敗を抑制することができる。また、陸上ポンプが汚水槽外に設けられるため、陸上ポンプの交換を汚水槽外で行うことができ、ポンプのメンテナンスや交換を容易に行うことができる。さらに、陸上ポンプが汚水槽外に設けられるため、汚水槽内への水位センサの設置を容易に行うことができる。
こうすれば、汚水槽内に設けられている水位センサに基づいて陸上ポンプの制御を簡易に行うことができる。
こうすれば、水位センサの検知が乱れるのを防止できる。
こうすれば、複数台の陸上ポンプの一部に異常が生じた場合であっても、他の陸上ポンプを用いて排水することができる。また、汚水槽への流入量が小さいときには交替運転を行うことでエネルギー効率を向上でき、汚水槽への流入量が大きいときには並列運転を行うことで汚水槽からの排水を十分に行うことができる。
こうすれば、陸上ポンプの交換を容易に行える。
こうすれば、悪臭防止型排水設備の省スペース化を図ることができる。また、汚水槽の外に水が漏れ出してピット内に水が貯留される場合であっても、陸上ポンプが被水するのを抑制できる。
こうすれば、陸上ポンプの運転中に空気が吸い込まれるのを抑制できると共に、ポンプの排水運転終了時の汚水等の残留量を少なくして腐敗を抑制することができる。
こうすれば、汚水槽内の汚水等を流出口に向けて案内することができ、ポンプの排水運転終了時の汚水等の残留量を少なくして腐敗を抑制することができる。
こうすれば、ピットに形成された開口を通じてパネル部材をピット内に搬入することができる。また、汚水槽が複数のパネル部材により形成されるため、例えば汚水槽への水の流入量に合わせて汚水槽のサイズを定めることができる。
こうすれば、ピット内および開口から悪臭が生じるのを防止できる。
こうすれば、汚水槽の外に水が漏れ出してピット内に水が貯留される場合であっても、予備ポンプによって水を外部に排水することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1および図2は第1実施形態に係る悪臭防止型排水設備の全体構成図である。ここで、図1は悪臭防止型排水設備の概略平面図(図2に示す地階部分BからピットPi側を見た図)であり、図2は悪臭防止型排水設備の概略側断面図である。この悪臭防止型排水設備は、特に建築物(例えばビ
ル)における公共下水道管よりも低い位置に位置する地階部分Bからの排水を公共下水道管80に放流するのに好適に用いることができる。
20の吸込配管23を通じて汚水等を吸い込み、吐出配管22を通じて汚水等を汚水ます91に排水する。汚水ます91に排水された汚水等は、汚水ます93を介して公共下水道管80に排水されていく。そして汚水槽12内の水位が停止水位Hs1を下回ると、これを水位センサ26が検知(第1フロート26aがOFF)し、ポンプ20が停止する。本実施形態では、停止水位Hs1はポンプ吸込み口高さHpより高い位置に設定しているため、ポンプ20運転中に汚水等が無くなり、ポンプ20が空気を吸ってエアロックが発生してポンプ20が故障するのを予防できる。
が容易となる。またポンプ20の吸込口とフロート26aとが離れるため、水流の影響を受けにくくなりフロート26aによる停止水位の検出が正確になる。また、図5及び図6に示すようなカバー27を設けるスペースも容易に確保できる。このため、ポンプ20の起動/停止を適正に行うことができ、排水運転終了時の汚水等の残留量を少なくして腐敗を抑制できるとともに、ポンプ20に故障等が生じるのを抑制できる。
図7および図8は第2実施形態に係る悪臭防止型排水設備の全体構成図である。ここで、図7は悪臭防止型排水設備10Aの概略平面図であり、図8は悪臭防止型排水設備10Aの概略側断面図である。図示するように、第2実施形態の悪臭防止型排水設備10Aは、汚水槽12に代えてバレル112が設けられており、その他の構成は第1実施形態の悪臭防止型排水設備10と同様である。バレル112は、有底の円筒状であり、本実施形態では天井を有していない。このバレル112は、ピットPiの開口(マンホール)24からピットPi内に搬入できるように、開口24の径Dm(例えば650mm)よりも小さい外径(例えば600mm)となっている。本実施形態では、ピットPi内に2つのバレル112が設置され、それぞれのバレル112の外部にポンプ20が1台ずつ接続されている。ただし、バレル112は、ピットPi内に1つ又は3つ以上が設置されてもよいし、1つのバレル112に対して2つ以上のポンプ20が接続されてもよい。また、本実施形態では、2つのバレル112が互いに連通管40で接続され、1つのバレル112の内部に流入管15が接続されるものとしている。しかし、バレル112は互いに連通管40で接続されなくてもよいし、バレル112毎に流入管15が接続されてもよい。
図9は、変形例に係る悪臭防止型排水設備の全体構成図である。図示するように、変形例の悪臭防止型排水設備10Bでは、汚水槽12に接続されているポンプ20とは別に、ピットPi内に予備ポンプ30が設けられている。予備ポンプ30は、下端に吸込口を有し、ピットPi内に貯留された汚水等の水を外部(汚水ます91等)に排水する。この予備ポンプ30は、例えば局地的な大雨により汚水槽12から汚水があふれたときに起動する。予備ポンプ30としては、ピットPi内の既設のポンプを残して利用してもよい。また、汚水槽12に接続されているポンプ20を立軸形ポンプとした場合には、予備ポンプ30の吸込口の高さHprをポンプ20のモータ21の高さHmより小さく、且つ、予備ポンプ30の起動水位を高さHmより小さくすることが好ましい。こうすれば、ピットPi内に水が貯留されても、予備ポンプ30にて排水可能な間はモータ21が浸水しないため、モータ21の防水対策を簡易なものとすることができる。
または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、実施形態および変形例の任意の組み合わせが可能であり、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
Pi…ピット
10,10A,10B…悪臭防止型排水設備
12…汚水槽
12a…底面
12b…側面
12c…上面
13…開口部
14…蓋
15…流入管
16…流出口
17…逆流防止弁
18…仕切弁
19…架台
20…ポンプ
21…モータ
22…吐出配管
23…吸込配管
24…開口
25…蓋
26…水位センサ
26a…第1フロート
26b…第2フロート
27…カバー
30…予備ポンプ
40…連通管
112…バレル
120…パネル部材
Claims (16)
- 下水道管よりも低い位置に設置された排水槽であるピット内に収容され、排水された水を一時貯留する汚水槽と、
前記汚水槽内に設けられ、前記汚水槽内の水位を検知する水位センサと、
前記ピット内の前記汚水槽外に設けられて前記汚水槽の流出口に接続され、前記水位センサにより検知される前記汚水槽内の水位に応じて運転される陸上ポンプと、
を備え、
前記汚水槽は、複数のパネル部材により形成され、前記ピットに形成された開口よりも大きく構成されており、
前記複数のパネル部材のそれぞれは、少なくとも板面における短辺の長さが前記開口の直径以下である、
悪臭防止型排水設備。 - 前記水位センサは、前記陸上ポンプの吸込口よりも高い位置である停止水位を検知する第1フロートと、前記停止水位よりも高い位置である起動水位を検知する第2フロートと、を有し、
前記陸上ポンプは、前記水位センサにより前記停止水位よりも水位が下がったことが検知されたときに運転を停止し、前記水位センサにより前記起動水位よりも水位が上がったことが検知されたときに起動する、
請求項1に記載の悪臭防止型排水設備。 - 前記第1フロートと前記第2フロートの少なくとも一方には、水位の乱れを防止するカバーが設けられている、
請求項2に記載の悪臭防止型排水設備。 - 前記汚水槽の流出口には、複数台の陸上ポンプが設けられており、
前記複数台の陸上ポンプは、下水道管に対して並列に接続されており、
前記複数台の陸上ポンプのうち一部の陸上ポンプが交替を伴って運転する交替運転、および/または、前記複数台の陸上ポンプのすべてが同時に運転する並列運転を行う、
請求項1から3の何れか1項に記載の悪臭防止型排水設備。 - 前記陸上ポンプの吸込口および吐出口には、仕切弁が接続されている、
請求項1から4の何れか1項に記載の悪臭防止型排水設備。 - 前記陸上ポンプは、立軸型ポンプである、
請求項1から5の何れか1項に記載の悪臭防止型排水設備。 - 前記汚水槽の底面には凹部が形成されて前記凹部の側面に前記流出口が設けられ、
前記汚水槽の流出口と前記陸上ポンプの吸込口とは吸込配管により接続され、
前記吸込配管の下端の高さは、前記流出口の下端の高さよりも低い、
請求項1から6の何れか1項に記載の悪臭防止型排水設備。 - 前記汚水槽の底面は、前記流出口に近いほど低くなる傾斜が形成されている、
請求項1から7の何れか1項に記載の悪臭防止型排水設備。 - 前記汚水槽は、前記複数のパネル部材により底面と側面と上面とで画定される内部空間を有する、
請求項1から8の何れか1項に記載の悪臭防止型排水設備。 - 前記汚水槽は、全体として箱状であり、前記複数のパネル部材のそれぞれが前記汚水槽の底面、側面、および上面を画定する、
請求項1から9の何れか1項に記載の悪臭防止型排水設備。 - 前記複数のパネル部材は、前記汚水槽の底面を画定する第1のパネル部材と、前記第1のパネル部材と同一サイズであって前記汚水槽の流出口を構成する第2のパネル部材と、を含み、
前記第2のパネル部材は、前記汚水槽の流出口を構成するための凹部を有し、前記第1のパネル部材とともに前記汚水槽の底面を画定する、
請求項1から10の何れか1項に記載の悪臭防止型排水設備。 - 前記汚水槽を支持する架台を更に備え、
前記架台は、前記汚水槽の底面から前記汚水槽の流出口の下端までの距離よりも大きい高さを有する、
請求項1から11の何れか1項に記載の悪臭防止型排水設備。 - 前記汚水槽は、水の流入量に見合った水を貯留することができ、且つ、予備の容量を備えている、
請求項1から12の何れか1項に記載の悪臭防止型排水設備。 - 前記汚水槽内の水を排水する前記陸上ポンプとは別に前記ピット内に設けられ、前記汚水槽から前記ピットにあふれた水を外部に排水する予備ポンプを更に備える、
請求項1から13の何れか1項に記載の悪臭防止型排水設備。 - 前記予備ポンプの吸込口は、前記陸上ポンプを駆動するモータよりも低い位置に配置されており、前記予備ポンプの起動水位は、前記モータよりも低い、
請求項14に記載の悪臭防止型排水設備。 - 前記悪臭防止型排水設備は、複数台の陸上ポンプを備え、
前記汚水槽には複数の流出口が設けられ、当該複数の流出口のそれぞれに陸上ポンプが接続される、
請求項1から15の何れか1項に記載の悪臭防止型排水設備。
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