JP2002276021A - 切替弁および汚水槽用スカム除去装置 - Google Patents

切替弁および汚水槽用スカム除去装置

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JP2002276021A
JP2002276021A JP2001081331A JP2001081331A JP2002276021A JP 2002276021 A JP2002276021 A JP 2002276021A JP 2001081331 A JP2001081331 A JP 2001081331A JP 2001081331 A JP2001081331 A JP 2001081331A JP 2002276021 A JP2002276021 A JP 2002276021A
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Japan
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sewage
inlet
pump
switching valve
sewage tank
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JP2001081331A
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English (en)
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Hirotada Furumoto
浩祥 古本
Masaaki Shiraishi
雅明 白石
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Shinmaywa Industries Ltd
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Shin Meiva Industry Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚水槽内に2の排水用配管系を設け、その配
管系から吐出装置を分岐させ、この吐出装置から噴射さ
れる水流によってスカムを除去する汚水槽用スカム除去
装置があるが、2系統の配管系のそれぞれに独立して吐
出装置を設けようとすると、汚水槽内において大きなス
ペースが必要となってしまう。 【解決手段】 汚水槽用スカム除去装置は切替弁31を備
えている。切替弁31は、第1入口32から流体が流入した
ときに第1入口32と出口34とが連通されて第2入口33が
閉鎖され、第2入口33から流体が流入したときに第2入
口33と出口34とが連通されて第1入口32が閉鎖される。
第1ポンプ11により汲み上げられた汚水の一部は第1入
口32に導かれ、第2ポンプ11'により汲み上げられた汚
水の一部は第2入口33に導かれる。汚水は出口34から吐
出開口部66に導かれ、吐出開口部66から吐出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、2つの入口を有
し、そこから流入する流体を出口に導く切替弁、およ
び、2つの圧送管を有し、そこを流れる流体を汚水槽内
に出吐する汚水槽用スカム除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】マンホール等の汚水槽に汚水が流入する
と、流入した汚水の有機物質や油脂成分のために、汚水
槽の内壁面、水中ポンプ、水位計、配管、ケーブル等に
スカムが付着する。このようなスカムを洗い流すため
に、汚水槽内に設けられた2の排水用配管系の内の1の
配管系から汚水吐出装置(吐出管)を分岐させ、この汚
水吐出装置から噴射される水流によってスカムを除去す
る汚水槽用スカム除去装置が提案されている(例えば、
特開2000-355970号公報参照)。このような汚水槽にお
いて、2系統の配管系の両方に汚水吐出装置を設けるこ
とも考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、2系統の配管
系のそれぞれに独立して汚水吐出装置を設けようとする
と、汚水槽内において2台分の汚水吐出装置を配置する
ためのスペースが必要である。そうすると、汚水槽を小
型に設計することが困難となる。
【0004】一方、2系統の配管系を1本の連結管で連
結し、その連結管の途中に吐出口を形成することも考え
られる。しかし、このような構成であれば、一方の配管
系を流れる汚水が、連結管を介して他方の配管系に流れ
込んでしまい、汚水排出効率が低下してしまう。また、
吐出口から吐出される汚水の勢いが低下してしまう。
【0005】本願発明は、汚水層内において大きなスペ
ースを占めることなく、2系統の配管系それぞれに流れ
る汚水の一部を汚水層内に吐出することができ、しか
も、汚水排出効率の低減を招くことのないような、汚水
槽用スカム除去装置を提供することを目的とする。
【0006】また、本願発明は、このような汚水槽用ス
カム除去装置にも適用できる切替弁であって、特別の駆
動力源を必要としない簡単な構成でありながら、確実に
流路を切り換えることのできる切替弁を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願発明に係る切替弁は、ケーシングと該ケーシン
グ内に収容された弁体とを備え、該ケーシングに第1入
口と第2入口と出口とが形成され、該弁体は、該ケーシ
ング内において、該第1入口と出口とを連通させて該第
2入口を閉鎖する第1の態勢と、該第2入口と出口とを
連通させて該第1入口を閉鎖する第2の態勢とを採るこ
とができ、該第1入口から流体が流入したときにその流
体の圧力によって該弁体が該第1の態勢に保持され、該
第2入口から流体が流入したときにその流体の圧力によ
って該弁体が該第2の態勢に保持される(請求項1)。
【0008】かかる構成によると、第1入口から流体が
流入したときには第1入口と出口とが連通されて第2入
口が閉鎖される。第2入口から流体が流入したときには
第2入口と出口とが連通されて第1入口が閉鎖される。
このように、一の弁体のみで簡単に構成されているにも
かかわらず、流体の流れのみによって流路が切り替わ
る。
【0009】上記切替弁において、該ケーシングに、該
第1入口と該第2入口とを繋ぐ主通路と、該主通路の途
中から分岐して該出口に至る分岐路とが形成されてお
り、該弁体が、該分岐路に入り込むことなく、該主通路
内において、該第1の態勢を採る位置と、該第2の態勢
を採る位置との間を移動できるようにしてもよい(請求
項2)。
【0010】また上記切替弁において、該弁体がボール
であり、該主通路の内径が該ボールの直径よりも大き
く、該分岐路が該主通路から分岐する分岐点において、
該分岐路の内径が該ボールの直径よりも小さく、該ボー
ルが、該主通路内において、該分岐点を通過して移動す
ることができるようにしてもよい(請求項3)。
【0011】また、上記課題を解決するために、本願発
明に係る汚水槽用スカム除去装置は、汚水槽の汚水を汲
み上げて該汚水槽の外部に排出するための第1ポンプ
と、該汚水槽の汚水を汲み上げて該汚水槽の外部に排出
するための第2ポンプと、該第1ポンプにより汲み上げ
られた汚水を該汚水槽の外部配管に導く第1圧送管と、
該第2ポンプにより汲み上げられた汚水を該汚水槽の該
外部配管に導く第2圧送管と、切替弁とを備え、該切替
弁は第1入口と第2入口と出口とを備え、該第1入口か
ら流体が流入したときに該第1入口と該出口とが連通さ
れて該第2入口が閉鎖され、該第2入口から流体が流入
したときに該第2入口と該出口とが連通されて該第1入
口が閉鎖され、該第1ポンプにより汲み上げられ該第1
圧送管を流れる汚水の一部を該切替弁の該第1入口に導
き、該第2ポンプにより汲み上げられ該第2圧送管を流
れる汚水の一部を該切替弁の該第2入口に導き、該切替
弁の該出口から吐出開口部に汚水を導き、該吐出開口部
から該汚水槽内に汚水を吐出する(請求項4)。
【0012】かかる構成によると、第1圧送管を汚水が
流れるときにはその一部が吐出開口部から吐出され、第
2圧送管を汚水が流れるときにはその一部が吐出開口部
から吐出される。このように、切替弁を用いることによ
って、共通の吐出開口部を2系統の配管系からの汚水の
吐出口として利用できる。よって、汚水槽内において大
きなスペースを占めることがない。
【0013】上記汚水槽用スカム除去装置において、該
吐出開口部の下方に、該吐出開口部と間隔を隔てて水受
け部が配置され、該水受け部の上面が、該第1ポンプの
起動水位の近傍かつその上方、または、該第2ポンプの
起動水位の近傍かつその上方にあり、該吐出開口部から
該水受け部に汚水が落下するようにしてもよい(請求項
5)。
【0014】かかる構成によると、水受け部によって汚
水が反射して拡散される。よって、吐出開口部から吐出
された汚水を広い範囲に拡散することができ、汚水槽内
の広い範囲においてスカムを除去できる。
【0015】また上記汚水槽用スカム除去装置におい
て、該吐出開口部と該水受け部の上面との間隔が、該吐
出開口部の直径と同一、またはそれ以上であってもよい
(請求項6)。
【0016】かかる構成によると、吐出開口部を通過し
た固形物は、必ず、吐出開口部と水受け部との間をすり
抜けることができることになる。よって、汚水に混じっ
て吐出開口部を通過した固形物が、吐出開口部と水受け
部との間に挟まれた状態で目詰まりを起こすことを防止
できる。
【0017】また上記汚水槽用スカム除去装置におい
て、該水受け部の上面が平面であってもよい(請求項
7)。さらに、該水受け部の上面が円形であってもよい
(請求項8)。
【0018】また上記汚水槽用スカム除去装置におい
て、切替弁が上記本願発明に係る切替弁であってもよい
(請求項9)。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0020】図1は、マンホール10の縦断面図である。
このマンホール10内に本願発明の一実施形態たる汚水槽
用スカム除去装置が適用されており、この汚水槽用スカ
ム除去装置に本願発明の一実施形態たる切替弁が用いら
れている。
【0021】マンホール10は主に、砕石基礎3の上に載
置された底板2と、この底板2上に取り付けられた筒状の
マンホール本体部1と、マンホール本体部1の上端開口を
塞ぐマンホール蓋4とで構成されている。マンホール10
は地中に埋め込まれている。
【0022】マンホール10には下水流入管5が接続され
ており、この下水流入管5からマンホール10内に汚水た
る下水が供給される。
【0023】マンホール10には汚水を汲み上げて排出す
るための2系統の配管が施されている。それぞれの配管
系は、主に、水中ポンプ11,11'、圧送管12,12'、逆止
弁13,13'、仕切弁14,14'等によって構成されている。水
中ポンプ11,11'、圧送管12,12'、逆止弁13,13'、仕切弁
14,14'はそれぞれ対称に配されている。この2系統の配
管系の上端には排出管15が接続されている。排出管15は
二又管15aと直管15bとが接続されて構成されており、2
つの仕切弁14,14'が二又管15aに接続され、両仕切弁14,
14'を通過する汚水が直管15bに流れ込むことができるよ
うになっている。直管15bはさらに外部配管19の一部で
あるジョイント部材17に接続されている。このように接
続された配管によって、マンホール10内の汚水を管18に
送り出すことができるようになっている。
【0024】水中ポンプ11,11'はマンホール10の底部近
傍に設置されている。水中ポンプ11,11'はその底部に吸
込口11a,11a'を備えており、吸込口11a,11a'から吸い込
んだ汚水を圧送管12,12'に圧送する。圧送された汚水は
排出管15内を流れてマンホール10の外部に排出される。
【0025】2本の圧送管12,12'の間には、汚水吐出装
置30が設けられている。汚水吐出装置30は、主に切替弁
31と仕切弁62と水受け部51とによって構成されている。
【0026】切替弁31は第1入口32と第2入口33と出口
34とを備えている。切替弁31は、第1入口32と第2入口
33とが水平方向を向き、第1入口32と第2入口33の高さ
位置がほぼ同じとなるように、かつ、出口34が第1入口
32よりも下方に位置して鉛直下方を向くように、配置さ
れている。
【0027】第1入口32は圧送管12の側面から分岐する
管55に接続されている。これにより、圧送管12を流れる
汚水を切替弁31に導くことができる。
【0028】第2入口33は圧送管12'の側面から分岐す
る管55'に接続されている。これにより、圧送管12'を流
れる汚水を切替弁31に導くことができる。
【0029】出口34は継手管60を介して仕切弁62の入口
に接続されている。そして、仕切弁62の出口にはノズル
管64が接続されている。ノズル管64の先端(下端)に
は、吐出開口部66が形成されている。
【0030】吐出開口部66の下方には水受け部51が配置
されている。水受け部51は圧送管12'に取り付けられた
支持部材52の先端に固定されている。
【0031】図2は、切替弁31の構造を示すための図で
あり、切替弁31の縦断面をその周辺の部材とともに示し
た図である。
【0032】切替弁31は、ケーシング35とボール36とを
備えている。ボール36は鋼製であり、この切替弁31の弁
体として機能する。ボール36は、ケーシング35内に形成
された主通路37内に収容されている。
【0033】主通路37は、第1入口32と第2入口33とを
ほぼ直線的に繋いでいる。主通路37は水平方向に伸延す
るように形成されている。主通路37と第1入口32の間に
は、第1弁座38が形成され、主通路37と第2入口33の間
には、第2弁座39が形成されている。図2では、ボール
36が第1弁座38に着座した状態が示されている。
【0034】主通路37は全長に渡りその内径がボール36
の直径よりも大きく形成されているので、ボール36は主
通路37内において第1弁座38から第2弁座39までの間を
自由に移動できる。
【0035】また、ケーシング35には、分岐路40が形成
されている。分岐路40は主通路37の中間位置において主
通路37から分岐するように形成されている。分岐路40は
主通路37と出口34とを連通させている。分岐路40の基端
における開口41は鉛直上方を向いており、分岐路40の先
端における開口(出口)34は鉛直下方を向いている。分
岐路40の伸延方向は主通路37の伸延方向とほぼ直交して
いる。分岐路40が主通路37から分岐する分岐点における
分岐路40の内径、すなわち、開口41の直径は、ボール36
の直径よりも小さい。よって、ボール36は分岐路40に入
り込むことができない。ボール36は、主通路37内を、上
記分岐点を通過して移動することができる。
【0036】仕切弁62は操作によって、その通路を開放
あるいは遮断することができる弁である。この仕切弁62
は、マンホール10のメンテナンス時などにおいて、吐出
開口部66から水が吐出されることが作業の妨げとなる場
合、操作によって通路を遮断するためのものである。よ
って、この仕切弁62は、汚水槽用スカム除去装置の通常
運転時には、開放状態にされている。
【0037】水受け部51は、円板状の金属製部材で構成
されている。水受け部51の上面51aは、鉛直上方を向い
た円形の平面である。水受け部51の上面51aの中心点の
ほぼ真上に、鉛直下方を向いた吐出開口部66が位置して
いる。吐出開口部66から水受け部51の上面51aまでの距
離Lは、吐出開口部66の直径寸法と同一、もしくはそれ
以上の寸法となっている。
【0038】図3は、マンホール10内における、気泡式
水位計22と満水警報用フロートスイッチ23との配置状態
を示す図である。図1ではその記載を省略したが、マン
ホール10内部には、図3のように、気泡式水位計22や満
水警報用フロートスイッチ23が設置されている。すなわ
ち、マンホール10内部には、マンホール蓋4の付近から
鎖21が垂下している。鎖21の先端には気泡式水位計22が
取り付けらており、鎖21の中間部には満水警報用フロー
トスイッチ23が取り付けられている。
【0039】W1は、水中ポンプ11,11'が起動を開始する
ポンプ起動水位を示す。スカムは、このポンプ起動水位
近傍において特に溜まりやすい。図1のようなマンホー
ル10では、スカムは、マンホール本体部1の内壁面1aの
ポンプ起動水位近傍等に、特に付着しやすい。
【0040】W2は、起動した水中ポンプ11,11'を停止さ
せるまでの時間を計測するタイマーが作動を開始する、
ポンプ停止タイマー作動水位である。
【0041】W3は、水中ポンプ11,11'停止時の汚水の水
位を示すポンプ自動停止水位である。
【0042】W4は満水警報水位である。汚水の水位がこ
の満水警報水位W4に達すると、満水警報用フロートスイ
ッチ23が起動し、汚水が満水状態に達したことを制御装
置(図示せず)に知らせる。
【0043】汚水槽用スカム除去装置は上記のように構
成されている。図4は切替弁31の各状態を(a)〜
(c)で示す縦断面図である。図4を参照しつつ、上記
のように構成された汚水槽用スカム除去装置の作動を説
明する。
【0044】マンホール10内の汚水の水位が充分に低い
場合、例えば、汚水の水位が図1の水位W3近傍である場
合、いずれの水中ポンプ11,11'も停止しており、圧送管
12,12'には汚水は流れない。よって、図4(a)に示す
ように、切替弁31にも汚水が流れ込まず、ボール36は主
通路37から分岐路40が分岐する分岐点に位置し、開口41
を塞いでいる。
【0045】下水流入管5からマンホール10内に汚水が
流入し、汚水の水位がポンプ起動水位W1に達すると、
気泡式水位計22からの出力信号を入力している図示しな
い制御装置がそのことを検知し、第1ポンプたる水中ポ
ンプ11が作動を開始する。第2ポンプたる水中ポンプ1
1'は作動しない。汚水吐出装置30は圧送管12から分岐し
ているので、水中ポンプ11の起動時に圧送管12内の空気
をここから排出して、水中ポンプ11のエアロックを回避
する役目を果たす。
【0046】水中ポンプ11によって吸引口11aから吸い
込まれた汚水は第1圧送管たる圧送管12に圧送されて圧
送管12内を上昇する。そして、圧送された汚水は排出管
15を介して外部に排出される。
【0047】一方、圧送管12を流れる汚水は管55にも分
岐し、第1入口32から切替弁31の主通路37内に入り込
む。すると、主通路37に流れ込んだ汚水の勢いによって
ボール36が第2弁座39の方へ移動する。そして、図4
(b)のように、ボール36が第2弁座39に着座して第2
入口33を閉鎖する。ボール36は汚水の圧力によって、第
2弁座39に着座した状態に保持される。
【0048】このとき、切替弁31の第1入口32と出口34
とが連通されているので、第1入口32から切替弁31内に
流れ込んだ汚水は、出口34に導かれる。さらに、汚水は
仕切弁62を通過し、吐出開口部66から吐出される。吐出
開口部66から鉛直下方に吐出された汚水は、吐出開口部
66の真下に配置された水受け部51の上面51aに衝突す
る。
【0049】前述したように、吐出開口部66から水受け
部51の上面51aまでの距離Lは、吐出開口部66の直径寸
法と同一、もしくはそれ以上の寸法となっている。よっ
て、固形のゴミが汚水に混じって吐出開口部66から吐出
されても、そのゴミが吐出開口部66と水受け部51との間
に挟まれた状態で止まり目詰まりを生じさせるようなこ
とはない。つまり、そのような固形のゴミは、吐出開口
部66と水受け部51との間を必ずすり抜ける。
【0050】水受け部51の上面51aに衝突した汚水は、
噴射方向を水平方向に変えられる。汚水は水受け部51か
ら水平面内において全周方向に放射状に噴射される。図
5は、吐出開口部66から吐出され、水受け部51に衝突
し、水平方向に放射状に噴射される汚水の状態を矢印で
示す図である。
【0051】放射状に噴射された汚水の噴流はマンホー
ル10の内壁面1aや圧送管12,12'へと達する。よって、マ
ンホール10の内壁面1aや圧送管12,12'の表面に付着する
スカムが、この噴流に巻き込まれて水中ポンプ11に吸引
排出される。このようにマンホール10内を広く洗浄でき
る。
【0052】水受け部51の上面51aは、水中ポンプ11が
起動を開始するポンプ起動水位W1の近傍かつその上方
に位置している。よって、水中ポンプ11が起動する際、
水面にあるスカムに強い水流を当て、この水流にスカム
を混入させることが出来る。
【0053】水中ポンプ11がある程度汚水を吸引してマ
ンホール10内の汚水の量が減少し汚水の水位が下がって
も、マンホール10の内壁面1aや圧送管12,12'の表面へ噴
射される汚水はこれらの面を伝って下方へと流下する。
よって、水受け部51よりも下方の領域でのマンホール10
の内壁面1aや圧送管12,12'の表面でのスカムを洗い流す
こともできる。
【0054】水中ポンプ11がマンホール10内の汚水を外
部に圧送し続けると、汚水の水位がポンプ停止タイマー
作動水位W2に達する。すると、気泡式水位計22からの
出力信号によって制御装置がそのことを知り、水中ポン
プ11を停止させるまでの時間を計測するためのタイマー
を作動させる。そして、タイマー作動から所定時間が経
過すると、制御装置は水中ポンプ11に対して停止命令を
発する。この時、汚水の水位は、ポンプ自動停止水位W
3に略一致する。
【0055】このとき、圧送管12に汚水は流れず、よっ
て、切替弁31のボール36は図4(a)に示す状態に戻
る。
【0056】再び下水流入管5からマンホール50内に汚
水が流入し、汚水の水位がポンプ動水位W1に達する
と、気泡式水位計22からの出力信号を入力している図示
しない制御装置がそのことを検知し、今度は水中ポンプ
11'が作動を開始する。水中ポンプ11は作動しない。
【0057】水中ポンプ11が起動したときと同様に、水
中ポンプ11'が起動すると第2圧送管たる圧送管12'に汚
水が流れ、圧送管12'を流れる汚水の一部が第2入口33
から切替弁31に流れ込む。このときボール36は、図4
(c)に示すような状態となる。すなわち、ボール36は
第1弁座38に着座して第1入口32を閉鎖する。ボール36
は汚水の圧力によって、第1弁座38に着座した状態に保
持される。
【0058】そして、第2入口33から切替弁31に流れ込
んだ汚水は出口34に導かれ、さらに、吐出開口部66から
吐出され、水受け部51に衝突し、水平方向に放射状に噴
射され、マンホール10の内壁面1aや圧送管12,12'の表面
に付着するスカムを洗い流す。
【0059】水中ポンプ11'がマンホール10内の汚水を
外部に圧送し続けると、汚水の水位がポンプ停止タイマ
ー作動水位W2に達する。すると、気泡式水位計22から
の出力信号によって制御装置がそのことを知り、水中ポ
ンプ11'を停止させるまでの時間を計測するためのタイ
マーを作動させる。そして、タイマー作動から所定時間
が経過すると、制御装置は水中ポンプ11'に対して停止
命令を発する。この時、汚水の水位は、ポンプ自動停止
水位W3に略一致する。
【0060】このとき、圧送管12'に汚水は流ず、よっ
て、切替弁31のボール36は図4(a)に示す状態に戻
る。
【0061】再び下水流入管5からマンホール10内に汚
水が流入し、汚水の水位がポンプ起動水位W1に達する
と、今度は再び水中ポンプ11が作動を開始する。水中ポ
ンプ11'は作動しない。
【0062】このように、この汚水槽用スカム除去装置
では、汚水の水位がポンプ起動水位に達する毎に、2台
の水中ポンプ11,11'のうちのいずれかを交互に起動させ
るのである。そして、水中ポンプ11,11'が起動される毎
に、スカムの洗浄が行われる。
【0063】以上の説明からわかるように、本願発明の
汚水層用スカム除去装置では、2本の圧送管12,12'のい
ずれに汚水が流れても、共通の一の汚水吐出装置30から
汚水を吐出させることができる。このように、2本の圧
送管12,12'のそれぞれに独立して別個の汚水吐出装置を
設ける必要がない。水受け部51も一枚のみ設置すればよ
い。よって、汚水槽内の限られたスペースに設置するこ
とが容易となり、特に小さなポンプ場などに適用しやす
い。
【0064】また、以上の説明からわかるように、本願
発明の切替弁は、一つの弁体のみを有する簡単な構成で
あるにも関わらず、いずれの入口から流体が流入するか
によって、その流体の流れによって確実に流路を切替え
ることができる。特別な動力源や人手は要しない。
【0065】以上、図1〜5を参照しつつ、本願発明の
一実施形態たる汚水槽用スカム除去装置、および、本願
発明の一実施形態たる切替弁を説明した。
【0066】上記実施形態の汚水槽用スカム除去装置で
は、本願発明の一実施形態たる切替弁31を用いたが、汚
水槽用スカム除去装置にはかかる切替弁31のみならず、
他の構造の切替弁を採用することができる。すなわち、
第1入口と第2入口と出口とを備え、第1入口から流体
が流入したときに第1入口と出口とが連通されて第2入
口が閉鎖され、第2入口から流体が流入したときに第2
入口と出口とが連通されて第1入口が閉鎖されるような
切替弁であれば、どのようなものをも採用することがで
きる。例えば、複数の逆止弁を組み合わせてこのような
切替弁を構成してもよい。
【0067】また、上記実施形態の汚水槽用スカム除去
装置では、円板状の水受け部51を採用したが、他の種々
の形態の水受け部を採用することができる。例えば、落
下する汚水を水平方向全周にまんべんなく噴射すること
ができるような多角形状を有する板体や球体を用いるこ
ともできる。
【0068】また、上記実施形態の汚水槽用スカム除去
装置では、吐出開口部66と水受け部51との距離を、吐出
開口部66の直径と同等もしくはそれ以上としたが、吐出
開口部と水受け部とをより近づけるようにしてもよい。
【0069】また、上記実施形態の汚水槽用スカム除去
装置では、吐出開口部66から吐出される汚水を水受け部
51で反射させるような構造を採用しているが、水受け部
51は必ずしも必要ではない。すなわち、吐出開口部66か
ら吐出される汚水を、直接、汚水槽内に溜まった汚水の
水面に衝突させるようにしてもよい。また、吐出開口部
66は鉛直下方に向ける必要はなく、例えば、水平方向に
向けるようにしてもよい。さらに、吐出開口部66をポン
プ起動水位よりも下方に位置させて、汚水槽内に溜まっ
た汚水の水面下で、吐出開口部66からの汚水を放出する
ようにしてもよい。
【0070】また、上記実施形態の汚水槽用スカム除去
装置では、切替弁31の出口34に継手管60を介して仕切弁
62を取り付け、さらに仕切弁62の出口にノズル管64を接
続し、ノズル管64の先端の開口部を吐出開口部66とし
た。しかし、継手管60、仕切弁62、ノズル管64は必ずし
も必要ではない。例えば、切替弁31の出口34に何らの部
材も取り付けることなく、切替弁31の出口34を吐出開口
部として機能させてもよい。
【0071】また、上記実施形態の汚水槽用スカム除去
装置では、水中ポンプ11が起動を開始するポンプ起動水
位も、水中ポンプ11'が起動を開始するポンプ起動水位
も、ともに水位W1であった。しかし、各水中ポンプ11,1
1'毎に異なる高さのポンプ起動水位を設定してもよい。
【0072】また、上記実施形態の汚水槽用スカム除去
装置では、2台の水中ポンプ11,11'を交互に起動するよ
うな運転制御形態を示した。しかし、2台の水中ポンプ
11,11'の運転制御形態として他の運転制御形態を採用す
ることもできる。
【0073】また、上記実施形態の切替弁31は、弁体に
ボール36を用いたが、弁体がボールである必要はない。
例えば、揺動可能な板状の弁体を用い、この弁体の位置
によって流路が切り替えられるように切替弁を構成する
こともできる。
【0074】
【発明の効果】本願発明の汚水槽用スカム除去装置は、
汚水槽内の限られたスペースにも容易に設置することが
できる。
【0075】また、本願発明の切替弁は、一つの弁体の
みを有する簡単な構成であるにも関わらず、流体の流れ
のみによって確実に流路を切替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マンホールの縦断面図である。
【図2】切替弁の縦断面をその周辺の部材とともに示す
図である。
【図3】マンホール内における、気泡式水位計と満水警
報用フロートスイッチとの配置状態を示す図である。
【図4】切替弁の各状態を(a)〜(c)で示す縦断面
図である。
【図5】吐出開口部から吐出され、水受け部に衝突し、
水平方向に放射状に噴射される汚水の状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
W1 ポンプ起動水位 W2 ポンプ停止タイマー作動水位 W3 ポンプ自動停止水位 W4 満水警報水位 1 マンホール本体部 1a 内壁面 2 底板 3 砕石基盤 4 マンホール蓋 5 下水流入管 10 マンホール 11,11' 水中ポンプ 11a,11a' 吸込口 12,12' 圧送管 13,13' 逆止弁 14,14' 仕切弁 15 排出管 15a 二又管 15b 直管 17 ジョイント部材 18 管 19 外部配管 21 鎖 22 気泡式水位計 23 満水警報用フロートスイッチ 31 切替弁 32 第1入口 33 第2入口 34 出口 35 ケーシング 36 ボール 37 主通路 38 第1弁座 39 第2弁座 40 分岐路 41 開口 51 水受け部 51a 上面 52 支持部材 55,55' 管 60 継手管 62 仕切弁 64 ノズル管 66 吐出開口部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと該ケーシング内に収容され
    た弁体とを備え、 該ケーシングに第1入口と第2入口と出口とが形成さ
    れ、 該弁体は、該ケーシング内において、該第1入口と出口
    とを連通させて該第2入口を閉鎖する第1の態勢と、該
    第2入口と出口とを連通させて該第1入口を閉鎖する第
    2の態勢とを採ることができ、 該第1入口から流体が流入したときにその流体の圧力に
    よって該弁体が該第1の態勢に保持され、該第2入口か
    ら流体が流入したときにその流体の圧力によって該弁体
    が該第2の態勢に保持される、切替弁。
  2. 【請求項2】 該ケーシングに、該第1入口と該第2入
    口とを繋ぐ主通路と、該主通路の途中から分岐して該出
    口に至る分岐路とが形成されており、 該弁体が、該分岐路に入り込むことなく、該主通路内に
    おいて、該第1の態勢を採る位置と、該第2の態勢を採
    る位置との間を移動できる、請求項1記載の切替弁。
  3. 【請求項3】 該弁体がボールであり、 該主通路の内径が該ボールの直径よりも大きく、 該分岐路が該主通路から分岐する分岐点において、該分
    岐路の内径が該ボールの直径よりも小さく、 該ボールが、該主通路内において、該分岐点を通過して
    移動することができる、請求項2記載の切替弁。
  4. 【請求項4】 汚水槽の汚水を汲み上げて該汚水槽の外
    部に排出するための第1ポンプと、 該汚水槽の汚水を汲み上げて該汚水槽の外部に排出する
    ための第2ポンプと、 該第1ポンプにより汲み上げられた汚水を該汚水槽の外
    部配管に導く第1圧送管と、該第2ポンプにより汲み上
    げられた汚水を該汚水槽の該外部配管に導く第2圧 送管と、 切替弁とを備え、 該切替弁は第1入口と第2入口と出口とを備え、該第1
    入口から流体が流入したときに該第1入口と該出口とが
    連通されて該第2入口が閉鎖され、該第2入口から流体
    が流入したときに該第2入口と該出口とが連通されて該
    第1入口が閉鎖され、 該第1ポンプにより汲み上げられ該第1圧送管を流れる
    汚水の一部を該切替弁の該第1入口に導き、 該第2ポンプにより汲み上げられ該第2圧送管を流れる
    汚水の一部を該切替弁の該第2入口に導き、 該切替弁の該出口から吐出開口部に汚水を導き、該吐出
    開口部から該汚水槽内に汚水を吐出する、汚水槽用スカ
    ム除去装置。
  5. 【請求項5】 該吐出開口部の下方に、該吐出開口部と
    間隔を隔てて水受け部が配置され、 該水受け部の上面が、該第1ポンプの起動水位の近傍か
    つその上方、または、該第2ポンプの起動水位の近傍か
    つその上方にあり、 該吐出開口部から該水受け部に汚水が落下する、請求項
    4記載の汚水槽用スカム除去装置。
  6. 【請求項6】 該吐出開口部と該水受け部の上面との間
    隔が、該吐出開口部の直径と同一、またはそれ以上であ
    る、請求項4又は5記載の汚水槽用スカム除去装置。
  7. 【請求項7】 該水受け部の上面が平面である、請求項
    4乃至6のいずれか一の項に記載の汚水槽用スカム除去
    装置。
  8. 【請求項8】 該水受け部の上面が円形である、請求項
    7記載の汚水槽用スカム除去装置。
  9. 【請求項9】 該切替弁が請求項1乃至3のいずれか一
    の項に記載の切替弁である、請求項4乃至8のいずれか
    一の項に記載の汚水槽用スカム除去装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018096126A (ja) * 2016-12-14 2018-06-21 株式会社荏原製作所 悪臭防止型排水設備
CN109138137A (zh) * 2018-09-26 2019-01-04 上海熊猫机械(集团)有限公司 方便检修型智慧泵站
RU222459U1 (ru) * 2023-04-14 2023-12-26 Федеральное государственное автономное образовательное учреждение высшего образования "Балтийский федеральный университет имени Иммануила Канта" (БФУ им. И. Канта) Канализационная насосная станция с защитой от гидравлического удара

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CN109138137A (zh) * 2018-09-26 2019-01-04 上海熊猫机械(集团)有限公司 方便检修型智慧泵站
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