JP2018095362A - クレーン - Google Patents
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Abstract
【課題】作業制限領域を容易にかつ素早く設定でき、ひいては操作性の向上と安全性の向上を実現できるクレーンを提供する。【解決手段】旋回体3と、前記旋回体3とともに旋回しかつ伸縮及び起伏するブーム7と、少なくとも前記ブーム7の動作態様を制御できるコントローラ12と、を備えたクレーン1において、三次元情報に基づいて周辺画像を表示できるディスプレイ18を具備し、前記ディスプレイ18に表示された前記周辺画像Iにおける任意部分を選択すると、前記コントローラ12は、選択された前記任意部分を作業制限領域Lとして認識し、前記ブーム7が前記作業制限領域Lに入らないように前記ブーム7の動作態様を制御する、とした。【選択図】図8
Description
本発明は、クレーンに関する。詳しくは、作業制限領域を容易にかつ素早く設定でき、ひいては操作性の向上と安全性の向上を実現できるクレーンに関する。
従来より、代表的な作業車両であるクレーンが知られている(特許文献1参照)。クレーンは、主に走行体と旋回体で構成されている。走行体は、複数の車輪を備え、走行自在に構成されている。旋回体は、旋回体とともに旋回しかつ伸縮及び起伏するブームを備え、荷物を運搬自在に構成されている。
ところで、安全性の向上を実現すべく、作業制限領域を設定できるとしたクレーンが提案されている(特許文献2参照)。かかるクレーンは、ブームを移動させて任意の位置で設定スイッチを押すことにより、作業制限領域を設定できる。また、かかるクレーンは、ブームの姿勢を表す数値データを入力することにより、作業制限領域を設定できる。しかし、このような作業制限領域を設定する構成は、実際にブームを移動させたり適宜な数値データを算出したりする必要があり、作業制限領域を容易にかつ素早く設定できるものではない。そこで、作業制限領域を容易にかつ素早く設定でき、ひいては操作性の向上と安全性の向上を実現できるクレーンが求められていたのである。
作業制限領域を容易にかつ素早く設定でき、ひいては操作性の向上と安全性の向上を実現できるクレーンを提供する。
第一の発明は、
旋回体と、
前記旋回体とともに旋回しかつ伸縮及び起伏するブームと、
少なくとも前記ブームの動作態様を制御できるコントローラと、を備えたクレーンにおいて、
三次元情報に基づいて周辺画像を表示できるディスプレイを具備し、
前記ディスプレイに表示された前記周辺画像における任意部分を選択すると、
前記コントローラは、選択された前記任意部分に相当する空間を作業制限領域として認識し、前記ブームが前記作業制限領域に入らないように前記ブームの動作態様を制御する、ものである。
旋回体と、
前記旋回体とともに旋回しかつ伸縮及び起伏するブームと、
少なくとも前記ブームの動作態様を制御できるコントローラと、を備えたクレーンにおいて、
三次元情報に基づいて周辺画像を表示できるディスプレイを具備し、
前記ディスプレイに表示された前記周辺画像における任意部分を選択すると、
前記コントローラは、選択された前記任意部分に相当する空間を作業制限領域として認識し、前記ブームが前記作業制限領域に入らないように前記ブームの動作態様を制御する、ものである。
第二の発明は、第一の発明に係るクレーンにおいて、
前記ブームに架け渡されるワイヤと、
前記ワイヤの巻き入れ及び巻き出しをするウインチと、
前記ワイヤに吊り下げられた状態で前記ウインチの動作に応じて上昇及び降下をするフックと、を具備し、
前記コントローラは、前記フックが前記作業制限領域に入らないように前記ブーム及び前記ウインチの動作態様を制御する、ものである。
前記ブームに架け渡されるワイヤと、
前記ワイヤの巻き入れ及び巻き出しをするウインチと、
前記ワイヤに吊り下げられた状態で前記ウインチの動作に応じて上昇及び降下をするフックと、を具備し、
前記コントローラは、前記フックが前記作業制限領域に入らないように前記ブーム及び前記ウインチの動作態様を制御する、ものである。
第三の発明は、第二の発明に係るクレーンにおいて、
前記フックに掛けられる荷物の形状を認識し、
前記コントローラは、前記荷物が前記作業制限領域に入らないように前記ブーム及び前記ウインチの動作態様を制御する、ものである。
前記フックに掛けられる荷物の形状を認識し、
前記コントローラは、前記荷物が前記作業制限領域に入らないように前記ブーム及び前記ウインチの動作態様を制御する、ものである。
第四の発明は、第一から第三のいずれかの発明に係るクレーンにおいて、
前記ディスプレイには、前記作業制限領域の対象となっているモデル画像が強調して表示されるとともに、前記ブームの移動に応じて動くモデル画像が表示される、ものである。
前記ディスプレイには、前記作業制限領域の対象となっているモデル画像が強調して表示されるとともに、前記ブームの移動に応じて動くモデル画像が表示される、ものである。
第五の発明は、第二又は第三の発明に係るクレーンにおいて、
前記ディスプレイには、前記作業制限領域の対象となっているモデル画像が強調して表示されるとともに、前記フックの移動に応じて動くモデル画像が表示される、ものである。
前記ディスプレイには、前記作業制限領域の対象となっているモデル画像が強調して表示されるとともに、前記フックの移動に応じて動くモデル画像が表示される、ものである。
第六の発明は、第三の発明に係るクレーンにおいて、
前記ディスプレイには、前記作業制限領域の対象となっているモデル画像が強調して表示されるとともに、前記荷物の移動に応じて動くモデル画像が表示される、ものである。
前記ディスプレイには、前記作業制限領域の対象となっているモデル画像が強調して表示されるとともに、前記荷物の移動に応じて動くモデル画像が表示される、ものである。
第一の発明に係るクレーンは、三次元情報に基づいて周辺画像を表示できるディスプレイを具備する。そして、ディスプレイに表示された周辺画像における任意部分を選択すると、コントローラは、選択された任意部分に相当する空間を作業制限領域として認識し、ブームが作業制限領域に入らないようにブームの動作態様を制御する。かかるクレーンによれば、作業現場に建てられた建築物などを作業制限領域として容易にかつ素早く設定でき、この建築物などにブームが衝突するのを防ぐことができる。即ち、作業制限領域を容易にかつ素早く設定でき、ひいては操作性の向上と安全性の向上を実現できる。
第二の発明に係るクレーンは、ブームに架け渡されるワイヤと、ワイヤの巻き入れ及び巻き出しをするウインチと、ワイヤに吊り下げられた状態でウインチの動作に応じて上昇及び降下をするフックと、を具備する。そして、コントローラは、フックが作業制限領域に入らないようにブーム及びウインチの動作態様を制御する。かかるクレーンによれば、作業現場に建てられた建築物などを作業制限領域として容易にかつ素早く設定でき、この建築物などにフックが衝突するのを防ぐことができる。
第三の発明に係るクレーンは、フックに掛けられる荷物の形状を認識する。そして、コントローラは、荷物が作業制限領域に入らないようにブーム及びウインチの動作態様を制御する。かかるクレーンによれば、作業現場に建てられた建築物などを作業制限領域として容易にかつ素早く設定でき、この建築物などに荷物が衝突するのを防ぐことができる。
第四の発明に係るクレーンにおいて、ディスプレイには、作業制限領域の対象となっているモデル画像が強調して表示されるとともに、ブームの移動に応じて動くモデル画像が表示される。かかるクレーンによれば、作業制限領域を容易にかつ素早く把握でき、同時に作業制限領域に対するブームの位置を容易にかつ素早く把握できる。
第五の発明に係るクレーンにおいて、ディスプレイには、作業制限領域の対象となっているモデル画像が強調して表示されるとともに、フックの移動に応じて動くモデル画像が表示される。かかるクレーンによれば、作業制限領域を容易にかつ素早く把握でき、同時に作業制限領域に対するフックの位置を容易にかつ素早く把握できる。
第六の発明に係るクレーンにおいて、ディスプレイには、作業制限領域の対象となっているモデル画像が強調して表示されるとともに、荷物の移動に応じて動くモデル画像が表示される。かかるクレーンによれば、作業制限領域を容易にかつ素早く把握でき、同時に作業制限領域に対する荷物の位置を容易にかつ素早く把握できる。
本発明の技術的思想は、以下に説明するクレーンのほか、ブームを備えた他の作業車両にも適用できる。
まず、クレーン1について簡単に説明する。
図1は、クレーン1を示している。図2は、吊上作業中のクレーン1を示している。
クレーン1は、主に走行体2と旋回体3で構成されている。
走行体2は、左右一対のフロントタイヤ4とリヤタイヤ5を備えている。また、走行体2は、吊上作業を行なう際に接地させて安定を図るアウトリガ6を備えている。更に、走行体2は、これらを駆動するためのエンジンやトランスミッションに加え、複数の油圧アクチュエータを備えている。
旋回体3は、油圧アクチュエータによって旋回自在となっている(矢印A参照)。旋回体3は、その後部から前方へ突き出すようにブーム7を備えている。ブーム7は、油圧アクチュエータによって伸縮自在となっている(矢印B参照)。また、ブーム7は、油圧アクチュエータによって起伏自在となっている(矢印C参照)。加えて、旋回体3は、ブーム7の基端部から先端部までワイヤ8が架け渡されている。ワイヤ8の末端側には、ウインチ9が配置されており、該ウインチ9によって巻き入れ及び巻き出し自在となっている。また、ワイヤ8の先端側には、フック10が吊り下げられており、ウインチ9の動作に応じて上昇及び降下自在となっている。なお、旋回体3は、ブーム7の右方にキャビン11を備えている。キャビン11には、ディスプレイ18が設けられている(図3参照)。
次に、作業制限領域Lを設定できるシステムについて説明する。
図3は、作業制限領域Lを設定できるシステムを示している。なお、図4は、作業制限領域Lの設定に用いる周辺画像Iを示している。図5及び図6は、作業制限領域Lを設定するときの操作方法を示している。そして、図7は、作業制限領域Lの設定を終えたときの状況を示している。
コントローラ12は、CPUなどの処理部13とROM及びRAMなどの記憶部14を有している。処理部13は、センサからの信号と記憶部14のプログラムに基づいてブーム7の姿勢やフック10の位置を認識することができる。また、コントローラ12は、位置特定部15を有している。位置特定部15は、アンテナが受信した電波に基づいて現在位置を特定できる。更に、コントローラ12は、情報受信部16を有している。情報受信部16は、アンテナが電波を受信することにより、通信ネットワークNtを介して遠隔サーバSvに格納されている様々な情報を取得できる。例えば、荷物19の形状や重さなどの情報を取得できる。また、作業現場における地形に加えて建築物の位置や形状を表す三次元情報を取得できる。
ここで、「三次元情報」について説明する。
三次元情報とは、作業現場における地形に加えて建築物の位置や形状が点群データによって表されたものである。具体的に説明すると、作業現場における地形に加えて建築物の位置や形状が無数の点データによって表されたものである。それぞれの点データは、緯度と経度と標高の要素を有している。従って、三次元情報は、ポリゴン化などの処理を施すことによって三次元マップに変換できる。このため、三次元情報とは、三次元マップとほぼ同義である。なお、三次元マップは、実際の作業現場を画像化(グラフィック化)したものといえる。
ところで、コントローラ12は、カメラ17に接続されている。カメラ17は、作業現場を上方から撮影すべく、ブーム7の先端部分に取り付けられている(図1及び図2参照)。従って、コントローラ12は、三次元情報を遠隔サーバSvから取得して三次元マップに変換するのではなく、カメラ17によって作業現場を撮影し、得られた画像データに基づいて三次元マップを作成するとしてもよい。また、別途に用意したカメラによって作業現場を撮影し、得られた画像データに基づいて三次元マップを作成するとしてもよい。更に、別途に用意したレーザースキャナによって作業現場を走査し、得られた点群データに基づいて三次元マップを作成するとしてもよい。三次元マップは、所定時間ごと若しくは作業行程ごとに更新されるのが好ましい。
加えて、コントローラ12は、上述したディスプレイ18に接続されている。そのため、コントローラ12は、ディスプレイ18に三次元マップを表示させることができる。三次元マップには、作業現場に建てられた建築物20のモデル画像Ma・Mb・Mcなどが表される。なお、三次元マップは、クレーン1の周辺の風景を画像化したものであるので、クレーン1の周辺画像Iといえる。ディスプレイ18は、いわゆるタッチパネルであり、表示された周辺画像Iを指の動きによって操作することができる。具体的に説明すると、図5に示すように、指を左右に動かすことで(スワイプすることで)、周辺画像Iをスクロールすることができる。つまり、ディスプレイ18に指を乗せて左側に払うと、周辺画像Iを右方にスクロールすることができ(矢印Rs参照)、ディスプレイ18に指を乗せて右側に払うと、周辺画像Iを左方にスクロールすることができる(矢印Ls参照)。また、図6に示すように、指で素早くタッチすることで(タップ若しくはダブルタップすることで)、任意部分を選択することもできる。つまり、ディスプレイ18に表示された周辺画像Iにおける任意部分を指で素早く叩くと、この任意部分を選択することができる。このとき、コントローラ12は、選択された任意部分に相当する空間を作業制限領域Lとして認識する。例えば、建築物20のモデル画像Ma・Mb・Mcのなかからモデル画像Maを選択すると、このモデル画像Maに相当する空間を作業制限領域Lとして認識する。作業制限領域Lとは、ブーム7やフック10、更にはフック10に掛けられた荷物19などが入らないように規制される空間をいう。作業制限領域Lは、荷物19の振れなどを考慮し、少しだけ大きく設定される。
次に、本願の発明に係るクレーン1の制御態様について説明する。
図8は、作業制限領域Lにブーム7が近接しているときの周辺画像Iを示している。図9は、作業制限領域Lにフック10が近接しているときの周辺画像Iを示している。図10は、作業制限領域Lに荷物19が近接しているときの周辺画像Iを示している。
<ブームの衝突回避について>
図8に示すように、ディスプレイ18には、建築物20(図7参照)のモデル画像Ma・Mb・Mcに加え、ブーム7のモデル画像M7やフック10のモデル画像M10が表示される。モデル画像Ma・Mb・Mcは、作業現場に建てられた建築物20(図7参照)の位置や形状に対応している。また、モデル画像M7は、ブーム7の動作や形状に対応している。そして、モデル画像M10は、フック10の動作や形状に対応している。従って、ブーム7が右側へ旋回すると、モデル画像M7も右側へ旋回することとなる(矢印T参照)。そして、本願の発明に係るクレーン1においては、モデル画像M7が作業制限領域Lの対象となっているモデル画像Maに近接すると、所定の制御を行なうものとしている。具体的に説明すると、クレーン1は、ブーム7が作業制限領域Lに入らないよう、ブーム7の旋回速度を徐々に下げ、一定の余裕をもって緩停止させるのである。
図8に示すように、ディスプレイ18には、建築物20(図7参照)のモデル画像Ma・Mb・Mcに加え、ブーム7のモデル画像M7やフック10のモデル画像M10が表示される。モデル画像Ma・Mb・Mcは、作業現場に建てられた建築物20(図7参照)の位置や形状に対応している。また、モデル画像M7は、ブーム7の動作や形状に対応している。そして、モデル画像M10は、フック10の動作や形状に対応している。従って、ブーム7が右側へ旋回すると、モデル画像M7も右側へ旋回することとなる(矢印T参照)。そして、本願の発明に係るクレーン1においては、モデル画像M7が作業制限領域Lの対象となっているモデル画像Maに近接すると、所定の制御を行なうものとしている。具体的に説明すると、クレーン1は、ブーム7が作業制限領域Lに入らないよう、ブーム7の旋回速度を徐々に下げ、一定の余裕をもって緩停止させるのである。
以上のように、クレーン1は、三次元情報に基づいて周辺画像Iを表示できるディスプレイ18を具備する。そして、ディスプレイ18に表示された周辺画像Iにおける任意部分を選択すると、コントローラ18は、選択された任意部分に相当する空間を作業制限領域Lとして認識し、ブーム7が作業制限領域Lに入らないようにブーム7の動作態様を制御する。かかるクレーン1によれば、三次元情報に含まれる建築物20などを作業制限領域Lとして容易にかつ素早く設定でき、この建築物20などにブーム7が衝突するのを防ぐことができる。即ち、作業制限領域Lを容易にかつ素早く設定でき、ひいては操作性の向上と安全性の向上を実現できる。
加えて、ディスプレイ18には、作業制限領域Lの対象となっているモデル画像Maが赤色などに着色されて表示される(図6及び図8における※印部参照)。これは、視認性の向上を目的としたものである。このように、ディスプレイ18には、作業制限領域Lの対象となっているモデル画像Maを強調して表示するとともに、ブーム7の移動に応じて動くモデル画像M7を表示する。かかるクレーン1によれば、作業制限領域Lを容易にかつ素早く把握でき、同時に作業制限領域Lに対するブーム7の位置を容易にかつ素早く把握できる。
<フックの衝突回避について>
図9に示すように、ディスプレイ18には、建築物20(図7参照)のモデル画像Ma・Mb・Mcに加え、ブーム7のモデル画像M7やフック10のモデル画像M10が表示される。モデル画像Ma・Mb・Mcは、作業現場に建てられた建築物20(図7参照)の位置や形状に対応している。また、モデル画像M7は、ブーム7の動作や形状に対応している。そして、モデル画像M10は、フック10の動作や形状に対応している。従って、ブーム7が右側へ旋回すると、モデル画像M7も右側へ旋回し(矢印T参照)、フック10が降下すると、モデル画像M10も降下することとなる(矢印D参照)。そして、本願の発明に係るクレーン1においては、モデル画像M10が作業制限領域Lの対象となっているモデル画像Maに近接すると、所定の制御を行なうものとしている。具体的に説明すると、クレーン1は、フック10が作業制限領域Lに入らないよう、ブーム7の旋回速度を徐々に下げ、一定の余裕をもって緩停止させるのである。或いは、フック10が作業制限領域Lに入らないよう、フック10の降下速度を徐々に下げ(ウインチ9の動作速度を徐々に下げ)、一定の余裕をもって緩停止させるのである。これらの制御は、状況に応じて適宜にその一方若しくは両方が行われる。
図9に示すように、ディスプレイ18には、建築物20(図7参照)のモデル画像Ma・Mb・Mcに加え、ブーム7のモデル画像M7やフック10のモデル画像M10が表示される。モデル画像Ma・Mb・Mcは、作業現場に建てられた建築物20(図7参照)の位置や形状に対応している。また、モデル画像M7は、ブーム7の動作や形状に対応している。そして、モデル画像M10は、フック10の動作や形状に対応している。従って、ブーム7が右側へ旋回すると、モデル画像M7も右側へ旋回し(矢印T参照)、フック10が降下すると、モデル画像M10も降下することとなる(矢印D参照)。そして、本願の発明に係るクレーン1においては、モデル画像M10が作業制限領域Lの対象となっているモデル画像Maに近接すると、所定の制御を行なうものとしている。具体的に説明すると、クレーン1は、フック10が作業制限領域Lに入らないよう、ブーム7の旋回速度を徐々に下げ、一定の余裕をもって緩停止させるのである。或いは、フック10が作業制限領域Lに入らないよう、フック10の降下速度を徐々に下げ(ウインチ9の動作速度を徐々に下げ)、一定の余裕をもって緩停止させるのである。これらの制御は、状況に応じて適宜にその一方若しくは両方が行われる。
以上のように、クレーン1は、ブーム7に架け渡されるワイヤ8と、ワイヤ8の巻き入れ及び巻き出しをするウインチ9と、ワイヤ8に吊り下げられた状態でウインチ9の動作に応じて上昇及び降下をするフック10と、を具備する。そして、コントローラ12は、フック10が作業制限領域Lに入らないようにブーム7及びウインチ9の動作態様を制御する。かかるクレーン1によれば、三次元情報に含まれる建築物20などを作業制限領域Lとして容易にかつ素早く設定でき、建築物20などにフック10が衝突するのを防ぐことができる。
加えて、ディスプレイ18には、作業制限領域Lの対象となっているモデル画像Maが赤色などに着色されて表示される(図6及び図9における※印部参照)。これは、視認性の向上を目的としたものである。このように、ディスプレイ18には、作業制限領域Lの対象となっているモデル画像Maを強調して表示するとともに、フック10の移動に応じて動くモデル画像M10を表示する。かかるクレーン1によれば、作業制限領域Lを容易にかつ素早く把握でき、同時に作業制限領域Lに対するフック10の位置を容易にかつ素早く把握できる。
<荷物の衝突回避について>
図10に示すように、ディスプレイ18には、建築物20(図7参照)のモデル画像Ma・Mb・Mcに加え、ブーム7のモデル画像M7やフック10のモデル画像M10が表示される。加えて、荷物19のモデル画像M19が表示される。モデル画像Ma・Mb・Mcは、作業現場に建てられた建築物20(図7参照)の位置や形状に対応している。また、モデル画像M7は、ブーム7の動作や形状に対応している。更に、モデル画像M10は、フック10の動作や形状に対応している。そして、モデル画像M19は、荷物19の動作や形状に対応している。従って、ブーム7が右側へ旋回すると、モデル画像M7も右側へ旋回し(矢印T参照)、フック10が降下すると、モデル画像M10とともにモデル画像M19も降下していくこととなる(矢印D参照)。そして、本願の発明に係るクレーン1においては、モデル画像M19が作業制限領域Lの対象となっているモデル画像Maに近接すると、所定の制御を行なうものとしている。具体的に説明すると、クレーン1は、荷物19が作業制限領域Lに入らないよう、ブーム7の旋回速度を徐々に下げ、一定の余裕をもって緩停止させるのである。或いは、荷物19が作業制限領域Lに入らないよう、フック10の降下速度を徐々に下げ(ウインチ9の動作速度を徐々に下げ)、一定の余裕をもって緩停止させるのである。これらの制御は、状況に応じて適宜にその一方若しくは両方が行われる。
図10に示すように、ディスプレイ18には、建築物20(図7参照)のモデル画像Ma・Mb・Mcに加え、ブーム7のモデル画像M7やフック10のモデル画像M10が表示される。加えて、荷物19のモデル画像M19が表示される。モデル画像Ma・Mb・Mcは、作業現場に建てられた建築物20(図7参照)の位置や形状に対応している。また、モデル画像M7は、ブーム7の動作や形状に対応している。更に、モデル画像M10は、フック10の動作や形状に対応している。そして、モデル画像M19は、荷物19の動作や形状に対応している。従って、ブーム7が右側へ旋回すると、モデル画像M7も右側へ旋回し(矢印T参照)、フック10が降下すると、モデル画像M10とともにモデル画像M19も降下していくこととなる(矢印D参照)。そして、本願の発明に係るクレーン1においては、モデル画像M19が作業制限領域Lの対象となっているモデル画像Maに近接すると、所定の制御を行なうものとしている。具体的に説明すると、クレーン1は、荷物19が作業制限領域Lに入らないよう、ブーム7の旋回速度を徐々に下げ、一定の余裕をもって緩停止させるのである。或いは、荷物19が作業制限領域Lに入らないよう、フック10の降下速度を徐々に下げ(ウインチ9の動作速度を徐々に下げ)、一定の余裕をもって緩停止させるのである。これらの制御は、状況に応じて適宜にその一方若しくは両方が行われる。
以上のように、クレーン1は、フック10に掛けられる荷物19の形状を認識する。そして、コントローラ12は、荷物19が作業制限領域Lに入らないようにブーム7及びウインチ9の動作態様を制御する。かかるクレーン1によれば、三次元情報に含まれる建築物20などを作業制限領域Lとして容易にかつ素早く設定でき、建築物20などに荷物19が衝突するのを防ぐことができる。
加えて、ディスプレイ18には、作業制限領域Lの対象となっているモデル画像Maが赤色などに着色されて表示される(図6及び図10における※印部参照)。これは、視認性の向上を目的としたものである。このように、ディスプレイ18には、作業制限領域Lの対象となっているモデル画像Maを強調して表示するとともに、荷物19の移動に応じて動くモデル画像M19を表示する。かかるクレーン1によれば、作業制限領域Lを容易にかつ素早く把握でき、同時に作業制限領域Lに対する荷物19の位置を容易にかつ素早く把握できる。
以下に、建築物20のモデル画像Ma・Mb・Mcなどを対象として作業制限領域Lを設定するのではなく、任意範囲に作業制限領域Lを設定するときの操作方法を説明する。
図11から図13は、作業制限領域Lを設定するときに適用し得る他の操作方法を示している。
図11に示すように、ディスプレイ18に指を乗せて左右方向の一方に動かすと(矢印参照)、作業制限領域Lの左右方向の幅を決定することができる。その後、周辺画像Iにおける任意位置を指で素早く叩くと、その位置で作業制限領域L(図示せず)の高さを決定することができる。こうすることで、左右方向及び高さ方向に延びた平面形状の作業制限領域Lを設定することができる。
図12に示すように、ディスプレイ18に指を乗せて前後方向の一方に動かすと(矢印参照)、作業制限領域Lの前後方向の幅を決定することができる。その後、周辺画像Iにおける任意位置を指で素早く叩くと、その位置で作業制限領域L(図示せず)の高さを決定することができる。こうすることで、前後方向及び高さ方向に延びた平面形状の作業制限領域Lを設定することができる。
図13に示すように、ディスプレイ18に指を乗せて対角方向の一方に動かすと(矢印参照)、作業制限領域Lの左右方向の幅及び前後方向の幅を決定することができる。その後、周辺画像Iにおける任意位置を指で素早く叩くと、その位置で作業制限領域L(図示せず)の高さを決定することができる。こうすることで、左右方向及び前後方向及び高さ方向に延びた直方体形状の作業制限領域Lを設定することができる。
但し、図11から図13を用いて説明した操作方法は、あくまで適用し得る操作方法の一例であり、他の操作方法で作業制限領域Lを設定するとしてもよい。加えて、本願の発明に係るクレーン1におけるディスプレイ18は、いわゆるタッチパネルであるが、これに限定するものではない。従って、周辺画像Iを指の動きによって操作するものでなくともよい。
1 クレーン
2 走行体
3 旋回体
7 ブーム
8 ワイヤ
9 ウインチ
10 フック
12 コントローラ
18 ディスプレイ
19 荷物
20 建築物
I 周辺画像
L 作業制限領域
Ma 建築物のモデル画像
Mb 建築物のモデル画像
Mc 建築物のモデル画像
M7 ブームのモデル画像
M10 フックのモデル画像
M19 荷物のモデル画像
2 走行体
3 旋回体
7 ブーム
8 ワイヤ
9 ウインチ
10 フック
12 コントローラ
18 ディスプレイ
19 荷物
20 建築物
I 周辺画像
L 作業制限領域
Ma 建築物のモデル画像
Mb 建築物のモデル画像
Mc 建築物のモデル画像
M7 ブームのモデル画像
M10 フックのモデル画像
M19 荷物のモデル画像
Claims (6)
- 旋回体と、
前記旋回体とともに旋回しかつ伸縮及び起伏するブームと、
少なくとも前記ブームの動作態様を制御できるコントローラと、を備えたクレーンにおいて、
三次元情報に基づいて周辺画像を表示できるディスプレイを具備し、
前記ディスプレイに表示された前記周辺画像における任意部分を選択すると、
前記コントローラは、選択された前記任意部分に相当する空間を作業制限領域として認識し、前記ブームが前記作業制限領域に入らないように前記ブームの動作態様を制御する、ことを特徴とするクレーン。 - 前記ブームに架け渡されるワイヤと、
前記ワイヤの巻き入れ及び巻き出しをするウインチと、
前記ワイヤに吊り下げられた状態で前記ウインチの動作に応じて上昇及び降下をするフックと、を具備し、
前記コントローラは、前記フックが前記作業制限領域に入らないように前記ブーム及び前記ウインチの動作態様を制御する、ことを特徴とする請求項1に記載のクレーン。 - 前記フックに掛けられる荷物の形状を認識し、
前記コントローラは、前記荷物が前記作業制限領域に入らないように前記ブーム及び前記ウインチの動作態様を制御する、ことを特徴とする請求項2に記載のクレーン。 - 前記ディスプレイには、前記作業制限領域の対象となっているモデル画像が強調して表示されるとともに、前記ブームの移動に応じて動くモデル画像が表示される、ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のクレーン。
- 前記ディスプレイには、前記作業制限領域の対象となっているモデル画像が強調して表示されるとともに、前記フックの移動に応じて動くモデル画像が表示される、ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のクレーン。
- 前記ディスプレイには、前記作業制限領域の対象となっているモデル画像が強調して表示されるとともに、前記荷物の移動に応じて動くモデル画像が表示される、ことを特徴とする請求項3に記載のクレーン。
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Country | Link |
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JP (1) | JP2018095362A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111170161A (zh) * | 2019-12-28 | 2020-05-19 | 王昆 | 基于场景检测的模式设定系统 |
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2016
- 2016-12-09 JP JP2016239903A patent/JP2018095362A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111170161A (zh) * | 2019-12-28 | 2020-05-19 | 王昆 | 基于场景检测的模式设定系统 |
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