JP2018094907A - 立体画像形成システム、及び立体画像形成プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
また、熱膨張性シートに熱を与えて立体画像を形成する際には、加熱手段が熱膨張性シートの表側を加熱したり裏側を加熱したりするが、熱膨張層は製造時の温度や湿度等によって厚みが異なる(厚みにばらつきが生じる)ことがある。このため、同一の加熱条件の下では、熱膨張層は、その厚みによって、膨張しすぎたり、膨張が不十分であったりと、良好に膨張できないことがある。
図1は、本発明の第1実施形態である立体画像形成システムの構成図である。
本実施形態は、吸収した熱量に応じて膨張する膨張層(発泡層)を一方の面上に有する媒体(例えば、熱膨張性シート(熱発泡性シート))上に、電磁波を熱に変換する材料(例えば、カーボンなどの電磁波熱変換材料)を含む黒いインクで所望の画像を印刷し、膨張層のうち媒体に前記画像が形成された部位を電磁波の照射によって膨張させて盛り上げることにより、立体画像を形成する方法に関するものである。
立体画像形成システム1000は、制御装置100と、表示操作部150と、発泡装置(膨張装置)310と、二次元画像形成装置320とを備え、管理装置500とネットワークNWを介して通信可能に接続されている。なお、二次元画像形成装置320と発泡装置310とは、立体画像形成装置300を構成する。立体画像は、立体物又は造形物とも呼び、単純な形状、幾何学形状、文字等の形状一般を含む。
発泡装置310は、給紙部311と、センサ313と、駆動ローラ314b,314dと、従動ローラ314a,314cと、バーコードリーダ315と、光照射ユニット316と、モータ317と、上ガイド318aと、下ガイド318bとを備える。ここで、給紙部311は、熱膨張性シート400を搬送路に給紙するものであり、ミラー312を備える。センサ313は、入口センサ313aと、出口センサ313bとを備える。光照射ユニット316は、ハロゲンランプ316aと、反射鏡316bと、冷却ファン316cと、温度センサ316dとを備える。
熱膨張性シート400は、台紙としての基材415に熱膨張層410としての発泡インクが塗布されている発泡シートである。熱膨張層410は、バインダと、バインダ内に分散配置された熱膨張剤と、を含む。バインダは、酢酸ビニル系ポリマー、アクリル系ポリマー等の熱可塑性樹脂である。熱膨張剤は、具体的には、プロパン、ブタン等の低沸点で気化する物質を、熱可塑性樹脂の外殻に内包した、粒径が約5〜50μmの熱膨張性のマイクロカプセル(マイクロパウダー)である。熱膨張剤は、例えば80℃から120℃程度の温度に加熱されると、内包している物質が気化し、その圧力によって発泡及び膨張する。このようにして、熱膨張層102は、吸収した熱量に応じて膨張する。
図3(a)に示す熱膨張性シート401と、図3(b)に示す熱膨張性シート402とは、異なる製造ロットで製造されたものとし、熱膨張層411,412の厚みが異なる。つまり、熱膨張性シート401は、厚みdの基材415に厚みT1の熱膨張層411が塗布されており、厚みD1に形成されている。また、熱膨張性シート402は、厚みdの基材415に厚みT2の熱膨張層411が塗布されており、厚みD2に形成されている。なお、基材415の厚みdは、熱膨張性シート401と熱膨張性シート402とで、同一であるが、異なっていても構わない。
熱膨張性シート400(401,402)は、大きさが、例えば、A4サイズであり、裏面の片隅にバーコード420が長手方向に長く、印刷乃至貼付されている。バーコード420は、熱膨張性シート401の製造ロット番号、又は、熱膨張層410の厚みの範囲を示している。つまり、バーコード420が熱膨張層410の厚みの範囲を示すものであれば、制御装置100は、バーコード420を読み取ることにより、熱膨張層410の厚みTの範囲を認識することができる。また、バーコード420が製造ロット番号を示す場合には、制御装置100は、バーコード420の情報を管理装置500に送信し、その応答を受信することにより、熱膨張層410の厚みTの範囲を認識することができる。
JANコードは、桁数が13桁の2種類の標準タイプと、小さな商品にのみ使用できる8桁の短縮タイプとがある。図4に示すJANコードは、GS1事業者コードが7桁のものであり、7桁のGS1事業者コード(JAN企業コード)421と、5桁の商品アイテムコード422と、チェックデジット423との3つの要素(領域)で構成されている。
画像形成制御手段40は、搬送路に配設された用紙検出センサ(図示せず)を用いて、用紙検出の有無を判定する(S2)。発泡装置310に用紙(熱膨張性シート400)が差し込まれていなければ(S2でNo)、処理をS2に戻し、用紙検出の判定を繰り返す。作業者により発泡装置310に熱膨張性シート400が差し込まれれば(S2でYes)、画像形成制御手段40は、用紙の搬送を開始する(S4)。
前記第1実施形態は、熱膨張層410の厚みTに応じて、発泡装置310の搬送速度を可変したが、二次元画像形成装置320が画像形成する黒色現像剤画像の濃度を変えても構わない。
本実施形態の立体画像形成システム1001は、二次元画像形成装置320がバーコードリーダ325を備えている点で、第1実施形態の立体画像形成システム1000と相違する。
画像形成制御手段40は、搬送路に配設された用紙検出センサ(図示せず)を用いて、用紙検出の有無を判定する(S2)。発泡装置310に用紙(熱膨張性シート400)が差し込まれていなければ(S2でNo)、処理をS2に戻し、用紙検出の判定を繰り返す。作業者により発泡装置310に熱膨張性シート400が差し込まれれば(S2でYes)、画像形成制御手段40は、用紙の搬送を開始する(S4)。
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような種々の変形が可能である。
(1)前記実施形態の発泡装置310は、ミラー312(図2)を設け、バーコードリーダ315がバーコード420の位置を検出することにより、バーコード読取制御手段20(図1)がバーコード420の付された面を判別した。発泡装置310は、ミラー312を設けることなく、熱膨張性シート400の搬送面に対して、ハロゲンランプの反対側に設けた、バーコードリーダ315がバーコード420の直接画像のみを検出するように構成しても構わない。
〔付記〕
<請求項1>
一面側に熱膨張層を設けた熱膨張性シートを加熱して立体画像を形成させる立体画像形成システムであって、
前記熱膨張性シートに付された識別子を検出する識別子検出手段と、
前記識別子に基づいて、前記熱膨張性シートを加熱する加熱条件を設定する加熱条件設定手段と
を備えることを特徴とする立体画像形成システム。
<請求項2>
請求項1に記載の立体画像形成システムであって、
前記識別子は、前記熱膨張層の厚みを特定するものであり、
前記加熱条件設定手段は、前記識別子から特定した前記熱膨張層の厚みに応じて、前記加熱条件を設定する
ことを特徴とする立体画像形成システム。
<請求項3>
請求項1又は請求項2に記載の立体画像形成システムであって、
前記識別子は、前記熱膨張性シートの表面又は裏面を特定するものであり、
前記加熱条件設定手段は、前記識別子から特定した前記熱膨張性シートの面に応じて、前記加熱条件を設定する
ことを特徴とする立体画像形成システム。
<請求項4>
請求項1に記載の立体画像形成システムであって、
前記識別子は、前記熱膨張性シートの製造ロットを特定する識別子であり、
前記製造ロット情報を管理サーバに送信し、前記製造ロット情報から当該熱膨張性シートに対する前記熱膨張層の厚み情報を受信する通信手段をさらに備え、
前記加熱条件設定手段は、前記受信した厚み情報に応じて、当該熱膨張性シートを加熱する前記加熱条件を設定する
ことを特徴とする立体画像形成システム。
<請求項5>
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の立体画像形成システムであって、
前記加熱条件は、前記熱膨張性シートの搬送速度、又は前記熱膨張性シートを加熱するときの加熱電力である
ことを特徴とする立体画像形成システム。
<請求項6>
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の立体画像形成システムであって、
前記熱膨張性シートに対してカーボンを含有するインク又は現像剤の現像剤画像を形成する二次元画像形成装置をさらに備え、
前記識別子検出手段は、前記二次元画像形成装置に備えられ、
前記加熱条件設定手段は、前記熱膨張性シートを加熱する加熱条件として、前記現像剤画像の濃度を設定する
ことを特徴とする立体画像形成システム。
<請求項7>
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の立体画像形成システムであって、
前記熱膨張性シートに近赤外光を照射するランプ及び反射鏡をさらに備え、
前記加熱条件は、前記ランプと前記反射鏡との間隔である
ことを特徴とする立体画像形成システム。
<請求項8>
請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の立体画像形成システムであって、
前記識別子は、識別コード又は識別マークである
ことを特徴とする立体画像形成システム。
<請求項9>
一面側に熱膨張層を設けた熱膨張性シートを加熱して立体画像を形成させる立体画像形成システムのコンピュータに機能を実現させる立体画像形成プログラムであって、
前記熱膨張性シートに付された識別子を検出する識別子検出手段と、
前記検出された識別子に基づいて、前記熱膨張性シートを加熱する加熱条件を設定する加熱条件設定手段と、
の機能を実現させることを特徴とする立体画像形成プログラム。
20 バーコード読取制御手段(厚み情報取得手段)
30 加熱条件設定手段
40 画像形成制御手段
50 表示操作制御手段
60 通信制御部
65 厚み情報取得手段
92 アプリケーションプログラム
100 制御装置
300 立体画像形成装置
310 発泡装置
311 給紙部
312 ミラー
313 センサ
313a 入口センサ
313b 出口センサ
314 ローラ
314a,314c 従動ローラ
314b,314d 駆動ローラ
315 バーコードリーダ(識別子検出手段)
316 光照射ユニット
316a ハロゲンランプ
316b 反射鏡
316c 冷却ファン
316d 温度センサ
317 モータ
318a 上ガイド
318b 下ガイド
320 二次元画像形成装置
325 バーコードリーダ
400,401,402 熱膨張性シート(発泡シート)
410,411,412 熱膨張層(発泡インク層)
415 基材(台紙)
420 バーコード
500 管理装置
1000,1001 立体画像形成システム
熱膨張性シート400は、台紙としての基材415に熱膨張層410としての膨張インクが塗布されている膨張シートである。熱膨張層410は、バインダと、バインダ内に分散配置された熱膨張剤と、を含む。バインダは、酢酸ビニル系ポリマー、アクリル系ポリマー等の熱可塑性樹脂である。熱膨張剤は、具体的には、プロパン、ブタン等の低沸点で気化する物質を、熱可塑性樹脂の外殻に内包した、粒径が約5〜50μmの熱膨張性のマイクロカプセル(マイクロパウダー)である。熱膨張剤は、例えば80℃から120℃程度の温度に加熱されると、内包している物質が気化し、その圧力によって発泡及び膨張する。このようにして、熱膨張層410は、吸収した熱量に応じて膨張する。
図3(a)に示す熱膨張性シート401と、図3(b)に示す熱膨張性シート402とは、異なる製造ロットで製造されたものとし、熱膨張層411,412の厚みが異なる。つまり、熱膨張性シート401は、厚みdの基材415に厚みT1の熱膨張層411が塗布されており、厚みD1に形成されている。また、熱膨張性シート402は、厚みdの基材415に厚みT2の熱膨張層412が塗布されており、厚みD2に形成されている。なお、基材415の厚みdは、熱膨張性シート401と熱膨張性シート402とで、同一であるが、異なっていても構わない。
JANコードは、桁数が13桁の2種類の標準タイプと、小さな商品にのみ使用できる8桁の短縮タイプとがある。図5に示すJANコードは、GS1事業者コードが7桁のものであり、7桁のGS1事業者コード(JAN企業コード)421と、5桁の商品アイテムコード422と、チェックデジット423との3つの要素(領域)で構成されている。
画像形成制御手段40は、搬送路に配設された用紙検出センサ(図示せず)を用いて、用紙検出の有無を判定する(S2)。発泡装置310に用紙(熱膨張性シート400)が差し込まれていなければ(S2でNo)、処理をS2に戻し、用紙検出の判定を繰り返す。作業者により発泡装置310に熱膨張性シート400が差し込まれれば(S2でYes)、画像形成制御手段40は、用紙の搬送を開始する(S4)。
Claims (9)
- 一面側に熱膨張層を設けた熱膨張性シートを加熱して立体画像を形成させる立体画像形成システムであって、
前記熱膨張性シートに付された識別子を検出する識別子検出手段と、
前記識別子に基づいて、前記熱膨張性シートを加熱する加熱条件を設定する加熱条件設定手段と
を備えることを特徴とする立体画像形成システム。 - 請求項1に記載の立体画像形成システムであって、
前記識別子は、前記熱膨張層の厚みを特定するものであり、
前記加熱条件設定手段は、前記識別子から特定した前記熱膨張層の厚みに応じて、前記加熱条件を設定する
ことを特徴とする立体画像形成システム。 - 請求項1又は請求項2に記載の立体画像形成システムであって、
前記識別子は、前記熱膨張性シートの表面又は裏面を特定するものであり、
前記加熱条件設定手段は、前記識別子から特定した前記熱膨張性シートの面に応じて、前記加熱条件を設定する
ことを特徴とする立体画像形成システム。 - 請求項1に記載の立体画像形成システムであって、
前記識別子は、前記熱膨張性シートの製造ロットを特定する識別子であり、
前記製造ロットの情報を管理サーバに送信し、前記製造ロットの情報から当該熱膨張性シートに対する前記熱膨張層の厚み情報を受信する通信手段をさらに備え、
前記加熱条件設定手段は、前記受信した厚み情報に応じて、当該熱膨張性シートを加熱する前記加熱条件を設定する
ことを特徴とする立体画像形成システム。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の立体画像形成システムであって、
前記加熱条件は、前記熱膨張性シートの搬送速度、又は前記熱膨張性シートを加熱するときの加熱電力である
ことを特徴とする立体画像形成システム。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の立体画像形成システムであって、
前記熱膨張性シートに対してカーボンを含有するインク又は現像剤の現像剤画像を形成する二次元画像形成装置をさらに備え、
前記識別子検出手段は、前記二次元画像形成装置に備えられ、
前記加熱条件設定手段は、前記熱膨張性シートを加熱する加熱条件として、前記現像剤画像の濃度を設定する
ことを特徴とする立体画像形成システム。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の立体画像形成システムであって、
前記熱膨張性シートに近赤外光を照射するランプ及び反射鏡をさらに備え、
前記加熱条件は、前記ランプと前記反射鏡との間隔である
ことを特徴とする立体画像形成システム。 - 請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の立体画像形成システムであって、
前記識別子は、識別コード又は識別マークである
ことを特徴とする立体画像形成システム。 - 一面側に熱膨張層を設けた熱膨張性シートを加熱して立体画像を形成させる立体画像形成システムのコンピュータに機能を実現させる立体画像形成プログラムであって、
前記熱膨張性シートに付された識別子を検出する識別子検出手段と、
前記検出された識別子に基づいて、前記熱膨張性シートを加熱する加熱条件を設定する加熱条件設定手段と、
の機能を実現させることを特徴とする立体画像形成プログラム。
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