JP2018094805A - インクジェット装置 - Google Patents

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Kazutoshi Miyazawa
和利 宮澤
敬行 阿部
Takayuki Abe
敬行 阿部
日向 亮二
Ryoji Hiuga
亮二 日向
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Abstract

【課題】インク循環方式のインクジェット装置において、吐出体積のばらつきのない高画質の画像印刷を実現させる。【解決手段】このインクジェット装置は、塗布ヘッド(1)のインク供給側からインク回収側に向かって循環するインクの循環流量(17)と、塗布ヘッド(1)から吐出させるインクの吐出総量との比率に応じて、インク回収側ノズル(21b)からインク供給側のノズル(21a)に行くに従って各アクチュエータ(23)に印加する駆動電圧を上げるように調整して吐出体積のばらつきを抑える制御部(15)を備えている。【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェット装置に関するものである。特に、インクを循環させながらインクを吐出させるインク循環方式のインクジェット装置に関する。
インクジェット装置は、複数のノズルを有した塗布ヘッドからインクを吐出させるタイミングやインクの吐出量を制御しながら吐出させることで、紙やプラスチックの表面上に任意の図形、写真、文字などの画像を印刷することに広く用いられている。インクジェット装置により印刷された画像において、高解像度の画質を得るためには、インクジェット装置の塗布ヘッドから吐出させるインク量を経時的に安定かつ均一に吐出させることが必要である。
しかしながら、インクジェット装置において、経時的に塗布ヘッドから吐出させるインクの量の安定性を阻害する要因の1つとして、インク中に存在する微小な気泡や異物がある。
一般的にインク中には一定量の気体(溶存気体)が溶け込んでおり、これが経時的に微小な気泡を形成し塗布ヘッド内に留まる。また、インクジェット装置の塗布ヘッドにある複数のノズルからインクを吐出させる訳であるが、塗布ヘッド内の圧力状態によってはこのノズルから気泡を引き込んで塗布ヘッド内に気泡を混入させる。あるいは、通常では、フィルタなどを通して塗布ヘッド内にインクを導入させ、異物の混入がないように対応している。しかしながら、なんらかの要因で異物がインクに混入する場合がある。また、塗布ヘッドのノズル洗浄時などに汚れがノズルに付着し、この汚れ(異物)がノズルから混入する場合がある。
塗布ヘッドの各ノズルからインクを吐出させたとき、塗布ヘッド内に気泡や異物があった場合、これらがインク吐出を阻害してインク吐出量のばらつきを引き起こす。
そのため、インクジェット装置の塗布ヘッド内に気泡や異物が混入しても、気泡や異物が塗布ヘッド内に留まらないようにするための対策として、インク循環方式のインクジェット装置が提案されている。
このインク循環方式のインクジェット装置は、塗布ヘッドにインクを供給すると同時に塗布ヘッドからインクを回収させる。このとき、塗布ヘッド内のインクを循環させることで塗布ヘッド内に滞留する気泡や異物をインク回収側に移動するため、塗布ヘッド内に停滞した気泡や異物を除去させることができる。
例えば、特許文献1のインクジェット装置では、塗布ヘッドにインクを供給する供給タンクと、塗布ヘッドからインクを回収する回収タンクと、各タンク内の圧力を制御する圧力制御手段が備えられている。各タンクの圧力を調整して、供給タンクからインクを供給すると同時に塗布ヘッドから回収タンクへインクを回収することで、インクを循環させながら塗布ヘッドからのインクの吐出を行うインク循環方式のインクジェット装置が提案されている。
また、特許文献2のインクジェット装置では、インクを塗布ヘッドへ供給するタンクと、塗布ヘッドからインクを回収するタンクと、各タンクから塗布ヘッドにインクを供給、回収するポンプを備えている。各タンクからポンプを制御することによって、供給タンクからインクを供給すると同時に塗布ヘッドから回収タンクへインクを回収して、インクを循環させながら塗布ヘッドからのインクの吐出を行うインク循環方式のインクジェット装置が提案されている。
特開2008−289983号公報 特開2012−96524号公報 特開2011−218784号公報
しかしながら特許文献1,2のインクジェット装置では、塗布ヘッドから吐出されるインク量のばらつきが生じる場合がある。
塗布ヘッドに循環させるインクの循環量に対して塗布ヘッドから吐出させるインクの吐出総量が少ない場合は、各ノズルから吐出されるインクの量のばらつきは問題ない。しかし、塗布ヘッドに循環させるインクの循環流量に対してインクの吐出総量が多い場合には、各ノズルから吐出されるインクの量にばらつきが生じる。
そのため、被対象物へ吐出されるインクの体積量にばらつきが生じ、被対象物に形成される画像に筋ムラの形成や画像の粒状感、色ムラなどが発生する。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、被対象物に形成される画像に筋ムラの形成や画像の粒状感、色ムラなどを改善できるインクジェット装置を提供することを目的とする。
本発明のインクジェット装置は、複数のノズルを有する塗布ヘッドと、前記塗布ヘッドのインク供給側にインクを供給する供給タンクと、前記塗布ヘッドのインク回収側から前記インクを回収する回収タンクと、前記塗布ヘッドのインク供給側からインク回収側に向かって循環する前記インクの循環流量と、前記塗布ヘッドから吐出させる前記インクの吐出総量との比率に応じて、前記ノズルから吐出させる前記インクの量を前記ノズル毎に調整する制御部とを含む、ことを特徴とする。
この構成によると、塗布ヘッドに対してインクを循環させながらインクの吐出を行うとき、インクの循環流量と塗布ヘッドから吐出されるインクの吐出総量との比率から、塗布ヘッドの各ノズルにおける吐出電圧が制御部によって適切に調整される。
このとき、塗布ヘッドの各ノズルに対する駆動電圧の調整は、インク回収側ノズルからインク供給側ノズルに行くに従って、例えば、駆動電圧を上げるように調整することによって、インクの循環流量に対して塗布ヘッドから吐出されるインクの吐出総量が多い場合、塗布ヘッドのインク回収のノズルに対してインク供給側のノズルから吐出されるインクの吐出量の減少を抑えられる。よって、塗布ヘッドの各ノズルから吐出されるインク量の均一性が確保され、筋ムラや粒状感、色ムラなどのない高品位な印刷画質を得ることができる。
本発明の実施の形態におけるインクジェット装置の構成図 同実施の形態における塗布ヘッドの拡大斜視図 同実施の形態における塗布ヘッドの構造とインク吐出の模式図 (a)インク循環方式におけるインク循環流量とインク吐出総量との比率に対する体積量の変動を示した図と、(b)インク供給側とインク回収側の間の各ノズルの圧電素子に一定の駆動電圧を印加した場合のインクの体積ばらつきを示した図 (a)ドット密度20%,(b)ドット密度50%,(c)ドット密度100%の塗布パターン図 (a)制御前の塗布ヘッドからインクを吐出させたときの体積ばらつきを示した図と(b)本発明の制御後の塗布ヘッドのインク吐出を示した図
以下、本発明の実施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。
<インクジェット装置の構成>
図1は、本発明におけるインクジェット装置を示す。
このインクジェット装置には、塗布ヘッド1へ供給するインク2を貯蔵する供給タンク3と、塗布ヘッド1から回収したインク2を貯蔵する回収タンク4と、この供給タンク3,回収タンク4とは別に貯蔵タンク5が設置されている。
供給タンク3と塗布ヘッド1は配管6で接続されており、供給タンク3から塗布ヘッド1へ配管6を介してインク2を供給する。塗布ヘッド1と回収タンク4は配管7で接続されており、塗布ヘッド1から回収タンク4へ配管7を介してインク2が回収される。配管7には流量計8が介装されている。
供給タンク3と回収タンク4とは、配管9で接続されている。この配管9には、回収タンク4から供給タンク3にインク2を移動させるポンプ10が介装されている。
供給タンク3内には、液面を検知するセンサーが設置されおり、供給タンク3内のインク2の液面が常に一定になるようにポンプ10を運転している。具体的には、供給タンク3内のインク2が減少して液面が低減した場合には、回収タンク4のインク2をポンプ10によって供給タンク3へ移動させる。
回収タンク4と貯蔵タンク5とは、配管11で接続されている。この配管11には、回収タンク4から貯蔵タンク5にインク2を移動させるポンプ12が介装されている。回収タンク4内には、液面を検知するセンサーが設置されており、回収タンク4内のインク2が減少して液面が低減してきた場合には、貯蔵タンク5のインク2をポンプ12で回収タンク4へ移動させる。
供給タンク3には、供給タンク3内の圧力を調整することのできる配管13が接続されている。回収タンク4には、回収タンク4内の圧力を調整することのできる配管14が接続されている。供給タンク3に対して回収タンク4内の圧力を低めに調整することで、それぞれのタンク内に圧力差を形成し、インク2を供給タンク3から塗布ヘッド1を介して回収タンク4へ移動させてインク2の循環を行う。塗布ヘッド1から吐出させるインク2の量や粘度などの材料物性に応じて、供給タンク3と回収タンク4との差圧条件を調整して、インク2の適切な吐出ができるように循環条件を設定する。
このインクジェット装置におけるインクジェット方法は、上記のように塗布ヘッド1と供給タンク3と回収タンク4との間でインクを循環させる循環工程を実行する。さらにこのインクジェット装置には、制御部15が設けられている。
制御部15は、塗布ヘッド1に循環しているインクの循環流量と、塗布ヘッド1から吐出させるインクの吐出総量との比率に応じて、塗布ヘッド1のノズルから吐出させるインクの量をノズル毎に調整する調整工程を実行する。
塗布ヘッド1の構成と、制御部15の構成を、以下に詳しく説明する。この実施の形態の制御部15には、印字データである塗布パターン16と、流量計8によって検出されたインクの循環流量17が入力されている。
なお、制御部15は塗布ヘッド1から吐出させるインクの吐出総量を、塗布ヘッドの各ノズルから吐出されるインクの量と塗布パターンの形成に必要なノズルの数からから演算している。塗布ヘッドの各ノズルから吐出させるインクの量は、インクの種類や塗布パターン形成に必要なインクの量(パターン形成時の色の濃さなど)によって、あらかじめ設定してある。
供給タンク3と回収タンク4との圧力は、流量計8が検出した循環流量が常に安定になるように前記循環工程において制御を行う。この流量計8の設置位置は、インクが循環しているので、循環系内のどこでもよいが、塗布ヘッド1付近の流量が重要なので、塗布ヘッド1の直後に設置、あるいは塗布ヘッド1の直前に設定するのが好ましい。
前記の各タンクや塗布ヘッド、配管、流量計など、各1つの場合の構成を説明したが、インクの種類が多い場合や、塗布エリアを広くする場合など、各タンク、塗布ヘッド、配管、塗布ヘッドを複数個設置しても良い。
また、回収タンク4にポンプ12を介して貯蔵タンク5を接続したが、回収タンク4に代わって供給タンク3にポンプ12を介して貯蔵タンク5を接続して構成することもできる。
<塗布ヘッドの構成と吐出条件の設定>
図2は、塗布ヘッド1のノズルが開口している面を正面とした場合に、塗布ヘッド1の背面を示す。
この塗布ヘッド1には、インクを供給する供給流路18と、インクを回収する回収流路19がある。供給流路18と回収流路19とは、複数のインク室20を間に挟んで互いに平行位置に設置されている。供給流路18にはインクを導入する配管6が接続され、回収流路19にはインクを回収する配管7が接続されている。複数のインク室20は、各インク室20毎に接続流路が設けられている。供給流路18から導入されたインクは、これらの接続流路を通過して回収流路19に流れていく。供給流路18から回収流路19にインクを通過させながら各インク室20からインクを吐出させる。
図3は塗布ヘッド1の模式図を示す。この模式図では、塗布ヘッド1を単純化させるために、インクを供給する配管6とインクを回収する配管7と、塗布ヘッド1から構成されている。一定量のインクを保持するとともに、インクを供給側から回収側へ移動させる塗布ヘッド1は、インクを吐出させる複数のノズル21を有している。22は複数のノズル21から吐出されるインクを示し、22aはインク供給側の最端部のノズル21aから吐出されるインク、22bはインク回収側の最端部のノズル21bから吐出されるインクを示している。
各インク室20毎にノズル21が設置されており、インク室20内のインクに対して外圧を加えることでノズル21からインクを吐出させる。この実施の形態では、各インク室20毎に設置したアクチュエータとしての圧電素子23に駆動電圧を印加し、圧電素子23の変位でインク室20のインクに圧力を加えノズル21からインクを吐出させる。なお、インク室20と圧電素子23との具体的な配置関係の一例は、特開2011−218784号公報などに記載されている。
図3の模式図において、配管6から塗布ヘッド1にインクを供給し、インクをインク室20から配管7へ移動させながら、このインクの循環流量に対して、各ノズル21から同時にインクを吐出させるノズルの数が少なければ、つまり、インクを吐出させるノズル21の数が少なければ、塗布ヘッド1の各ノズル21から吐出されるインクの吐出体積のばらつきは発生しない。
なお、この実施の形態では、塗布ヘッドの複数ある各ノズルから吐出させるインクの量を同じに設定する場合を例に挙げて説明しているが、一般的には、各ノズル毎に吐出させるインクの量を変えている場合もある。
インクの循環流量に対して、塗布ヘッド1からインクを同時に吐出させるインク22の吐出総量が多ければ、塗布ヘッド1の各ノズル21から吐出されるインクのばらつきが大きくなる。塗布ヘッド1の各ノズル21から吐出されるインク22の吐出は、塗布ヘッド1のインクの回収側からインク供給側に向かうに従ってインクの吐出量が低減する。
つまり、インク供給側のノズル21aから吐出されるインク22aの吐出量が最も少なくなり、インク回収側のノズル21bから吐出されるインク22bの吐出量が最も多くなる。
塗布ヘッド1は各ノズルからインクの液だれを発生させないように、塗布ヘッド1内を負圧に設定している。このとき、塗布ヘッド1内にインクをインク供給側からインク回収側へ移動させたとき回収側に移動したインクが若干滞留するため、インク回収側に向かうに従い圧力が高くなる。よって、塗布ヘッド1から吐出させるインク22の吐出総量が少ない場合は、この圧力差の影響を受けないが、塗布ヘッド1から吐出されるインク22の吐出総量が多い場合、この圧力差の影響を受ける。
塗布ヘッド1からインクを吐出させるインク22の吐出総量が多いとき、インク循環流量によって維持されていたインク室20内の圧力がインク吐出で崩れ、インク供給側に近いほど、インク室20内の圧力の低減を招く。よって、塗布ヘッド1において、インクを同時に吐出させるインク22の吐出総量が多い場合、インク供給側から回収側に対して圧力が高くなる圧力変動の影響を受けて、塗布ヘッド1のインクの回収側からインク供給側に向かうに従ってインクの吐出量が低減する。
図4(a)は、塗布ヘッドにおけるインクの循環流量と塗布ヘッドから吐出させるインクの吐出総量との比率と、各比率に対して、塗布ヘッドから吐出されるインクの体積差を示す。体積差とは、インク回収側のノズル21bから吐出されるインク体積と、インク供給側のノズル21aから吐出されるインク体積との差である。
インク循環流量とインクの吐出総量との比率が大きくなるほど、体積差が比例的に大きくなる傾向であることが、この図4(a)からわかる。ここでは塗布ヘッドから吐出させるインク体積差がインク供給側とインク回収側で3%以下であれば、体積ばらつきの影響が印刷画質に影響しないと考える。
具体的には、インク循環流量とインクの吐出総量との比率が15%未満であれば、塗布ヘッドのインク回収側のノズルから吐出されるインク吐出量と、塗布ヘッドのインク供給側のノズルから吐出されるインク吐出量とのばらつきは考慮しなくて良い。
しかし、インク循環流量とインクの吐出総量との比率が15%よりも大きい場合は、インク回収側とインク供給側のノズル位置に応じて吐出電圧を調整する必要があることがわかる。
図4(b)は、塗布ヘッドのインク供給側からインク回収側において各ノズルからインクを吐出したときのインクの吐出体積を示す。インク供給側の最端部から吐出されるインクの吐出量を1として規格化したときの体積を示している。
特性Aは、インク循環流量とインクの吐出総量との比率が15%のときの各ノズルからインクを吐出したときのインクの吐出体積を示している。特性B,特性Cはインク循環流量とインクの吐出総量との比率が30%,50%のときの各ノズルからインクを吐出したときのインクの吐出体積を示している。インク循環流量とインクの吐出総量との比率が大きくなるにしたがって、インク供給側とインク回収側で体積差が大きく広がる傾向であることが、この図4(b)からわかる。
そこで、この実施の形態では、図1に示す制御部15が、塗布ヘッドにおけるインク循環流量と塗布ヘッドから吐出させるインクの吐出総量との比率と、インク回収側とインク供給側のノズル位置に応じて、各ノズル毎の圧電素子に印加する駆動電圧を比例的に調整する。
図5(a)(b)(c)は、実際の画像を塗布するときの印刷のドット状の塗布パターンを示している。
図5(a)のドット密度は20%、図5(b)のドット密度は50%、図5(c)のドット密度は100%である。
ドット密度100%の塗布パターン16を印刷するとき、インク循環流量に対して塗布ヘッドから吐出させるインクの吐出総量を50%とした場合、図4(b)の特性Cに基づいて制御部15が、インク供給側の最端部のノズルの圧電素子に印加する駆動電圧を、インク回収側の最端部のノズルの圧電素子に印加する駆動電圧の1.15倍に設定する。インク供給側とインク回収側の間の各ノズルの圧電素子に印加する駆動電圧については、インク回収側に行くに従って駆動電圧の倍率を下げるように制御する。
ドット密度50%の塗布パターン16を印刷するとき、インク循環流量に対して塗布ヘッドから吐出させるインクの吐出総量が30%とした場合、図4(b)の特性Bに基づいて制御部15が、インク供給側の最端部のノズルの圧電素子に印加する駆動電圧を、インク回収側の最端部のノズルの圧電素子23に印加する駆動電圧の1.09倍に設定する。インク供給側とインク回収側の間の各ノズルの圧電素子に印加する駆動電圧については、インク回収側に行くに従って圧電素子23への駆動電圧の倍率を下げるように制御する。
塗布するドットが少ないドット密度20%の塗布パターン16を印刷するとき、インク循環流量に対して塗布ヘッドから吐出させるインクの吐出総量が15%未満の10%と小さい場合は、制御部15は、図4(a)に基づいてインク供給側とインク回収側の間の各ノズルの圧電素子23に印加する駆動電圧の調整は不要であると判断して、インク供給側とインク回収側の間のすべてのノズルの圧電素子に印加する駆動電圧を1.00倍の倍率で処理する。
なお、塗布するドットが少ない塗布パターン16を印刷するときに、インク供給側とインク回収側の間の各ノズルの圧電素子に印加する駆動電圧を1.00倍の倍率で制御部15が処理しても、インクの種類や粘度によってはインク回収側とインク供給側から吐出されるインクの体積差が図4(a)に示した3%以下にならない場合が発生した場合には、ノズルの圧電素子に印加する駆動電圧と、インク供給側とインク回収側の間の各ノズルの実際の吐出量との相関を実測して図4(b)に示した体積差の特性を作成して制御部15に再設定して、微調整する修正作業が必要である。
(実施例)
紫外線硬化型の黒インク(KIS−LED BLACK:株式会社DNPファインケミカル社製)で印刷を行う被対象物として、樹脂基板上にベタパターン(樹脂基板の全面を黒色で塗りつぶす)を印刷したときの実施例を以下に示す。インク粘度は、10mPa・sに調合されている。
塗布ヘッドは、樹脂基板に対して相対的に動作しながら所定の位置のインクを吐出させて、樹脂基板上に塗布パターンを形成する。インクジェット装置には、紫外線を照射させる紫外線照射装置が設置され、塗布パターンを樹脂基板上に形成した後、紫外線で硬化させる。
インクジェット装置の供給タンク3と回収タンク4にインクを設置し、配管6から塗布ヘッド1を介してインク回収タンク4へインクを循環させながらインクの吐出を行った。このとき、塗布ヘッド1におけるインク循環流量は、1.0ml/minになるように設定した。
塗布ヘッド1には、300個のノズルが設置されており、ベタパターンの印刷においては、300ノズルを同時に吐出させてベタパターンの塗布を実施した。塗布ヘッド1のインク回収側の最端部のノズル21bから吐出させるインクの量が5plになるように駆動電圧を制御した。塗布ヘッド1の動作速度は、120mm/sで設定し、印刷解像度を1200dpiとして塗布ヘッド1からインクを吐出させてベタパターンの印刷を行った。このとき、インク循環流量は1.0ml/min(1秒間のインク循環流量に換算すると17μL/s)となる。塗布ヘッド1から吐出されるインクの周波数は、塗布ヘッド1の動作速度と印刷解像度より5.7kHzとなる。このとき、吐出ノズルは300ノズルであり、各ノズルから5plの吐出をさせる場合、塗布ヘッドから吐出されるインクの吐出総量は、8.6μL/sとなる。よって、循環流量と塗布ヘッドから吐出されるインクの吐出総量との比率は、約50%(=8.6μL/17μL)となる。
このとき、塗布ヘッド1のインク室20のインク回収側からインク供給側の間の圧電素子23に対して吐出電圧の調整を行わないで樹脂基板にベタパターンを形成した場合、塗布ヘッドのインク回収側からインク供給側において、インク濃度のムラが発生した。
このようにインク濃度のムラが発生した場合の塗布ヘッド1の各ノズルから吐出したインク量を測定した結果を図6(a)に示す。
図6(a)は、塗布ヘッド1の各ノズルから吐出したインク量に対して、20ノズル毎に体積をレーザ顕微鏡で測定した結果である。この図に示すように、インク供給側の端部のノズルから吐出されるインクの体積(4.4pl)は、インク回収側の端部のノズルから吐出される体積(5.2pl)に対して体積量が15%小さくなった。
このとき、インク供給側の最端部のノズル21aの圧電素子に印加する駆動電圧を図4(b)の特性Cに示すように1.15倍し、インク回収側の最端部のノズル21bの圧電素子に印加する駆動電圧が1倍になるように駆動電圧を比例的に調整するように制御部15を設定した。
図6(b)は、駆動電圧を制御部15によって補正した制御後のインク吐出量の体積を20ノズル毎にレーザ顕微鏡で測定した結果を示す。その測定結果は、インク供給側からインク回収側の間の各ノズルから5plの均一なインクの吐出であった。
このように塗布ヘッド1の各ノズルの圧電素子への駆動電圧を制御部15によって補正することで、塗布ヘッド1のインク供給側からインク回収側の間の各ヘッドにおいて体積差が3%以下でインクの吐出を行うことができた。樹脂基板に塗布したベタパターンにおいても、インク濃度ムラの無いパターンの塗布を行うことができた。
なお、上記の実施の形態では、塗布ヘッドの複数ある各ノズルから吐出させるインクの量を同じに設定する場合を例に挙げて説明したが、吐出させるインクの量を各ノズル毎に変えて画像の細かい部分のノズルからは小液滴を飛ばして、画像がベタの部分のノズルからは大液滴を飛ばして、印刷したい画像の状態によってランダムに吐出量を変えることで印刷する塗布ヘッド1の場合の制御部15も、塗布ヘッド1のインクの循環流量17と、塗布ヘッド1から吐出させるインクの吐出総量との比率に応じて、ノズルから吐出させるインクの量をノズル毎に制御する。このように同時に各ノズルのインクの吐出量が同じでない場合の制御部15は、インク回収側のノズル21bからインク供給側のノズル21aに行くに従って、各ノズルにおけるインク吐出量によって決まる基本の駆動電圧ごとの駆動電圧を高くするよう制御することによって、インク回収側とインク供給側の間の位置にかかわらず目的のインク吐出量を実現して、被対象物に形成される画像に筋ムラの形成や画像の粒状感、色ムラなどを改善できる。
上記の各実施の形態では、制御部15は流量計8が検出した循環流量17に基づいてノズルから吐出させるインクの量をノズルごとに調整したが、流量計8を使用せず、供給タンク3または回収タンク4に備えられた液面を検知するセンサーの検出出力によってインクの循環流量を見積もることもできる。具体的には、供給タンク3から塗布ヘッド1にインクを一定の時間供給したときの供給タンク3の液面の低下量を計測する。このとき、回収タンク4から供給タンク3へのインクの供給は行わない。供給タンク3から塗布ヘッド1にインクを供給したときの時間と供給タンク3のインク液面の低下量とのデータから、単位時間あたりにインクが流れている量が分かるので、循環流量を見積もることができる。
本発明のインクジェット装置は、写真や文字、パターンなどの画像の印刷の品質の向上だけでなく、インクジェット装置を使用した各種デバイス作製など、民生用、産業用の製品の品質の向上に広く寄与する。
1 塗布ヘッド
2 インク
3 供給タンク
4 回収タンク
5 貯蔵タンク
6 配管
7 配管
8 流量計
9 配管
10 ポンプ
11 配管
12 ポンプ
13 配管
14 配管
15 制御部
16 塗布パターン
17 循環流量
18 供給流路
19 回収流路
20 インク室
21 ノズル
21a インク供給側の最端部のノズル
21b インク回収側の最端部のノズル
22 複数のノズル21から吐出されるインク
22a ノズル21aから吐出されるインク
23 圧電素子

Claims (6)

  1. 複数のノズルを有する塗布ヘッドと、
    前記塗布ヘッドのインク供給側にインクを供給する供給タンクと、
    前記塗布ヘッドのインク回収側から前記インクを回収する回収タンクと、
    前記塗布ヘッドのインク供給側からインク回収側に向かって循環する前記インクの循環流量と、前記塗布ヘッドから吐出させる前記インクの吐出総量との比率に応じて、前記ノズルから吐出させる前記インクの量を前記ノズル毎に調整する制御部と、を含む、
    インクジェット装置。
  2. 前記制御部は、
    前記インクの循環流量に対する前記塗布ヘッドから吐出させる前記インクの吐出総量の比率が15%以上の場合には、前記塗布ヘッドにおいてインク回収側の前記ノズルからインク供給側の前記ノズルに行くに従って、前記ノズルごとのアクチュエータに印加する駆動電圧を高くするよう制御し、前記比率が15%未満の場合には前記制御を実行しない、
    請求項1記載のインクジェット装置。
  3. 前記制御部は、
    前記インク循環流量に対して前記塗布ヘッドから吐出させるインクの吐出総量の比率が大きくなるのに比例して、前記塗布ヘッドにおいてインク回収側の前記ノズルからインク供給側の前記ノズルに行くに従って、前記ノズルごとのアクチュエータに印加する駆動電圧を高くするよう制御する、
    請求項1または2記載のインクジェット装置。
  4. 前記インクの循環流量を計測する流量計をさらに有する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェット装置。
  5. 前記インクを貯蔵すると共に、前記供給タンクあるいは前記回収タンクに前記インクを供給または回収する貯蔵タンクをさらに有する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェット装置。
  6. 複数のノズルを有する塗布ヘッドと、前記塗布ヘッドのインク供給側にインクを供給する供給タンクと、前記塗布ヘッドのインク回収側から前記インクを回収する回収タンクとの間で、前記インクを循環させる循環工程と、
    前記インクの循環流量と、前記塗布ヘッドから吐出させる前記インクの吐出総量との比率に応じて、前記ノズルから吐出させる前記インクの量を前記ノズル毎に調整する調整工程と、を含む、
    インクジェット方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020124817A (ja) * 2019-02-01 2020-08-20 東芝テック株式会社 インクジェット記録装置
JP7467153B2 (ja) 2020-02-14 2024-04-15 株式会社ミマキエンジニアリング 液体吐出装置及び液体吐出方法

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