JP2018094239A - 遊技機 - Google Patents

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正典 前原
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繁樹 山田
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Motosumi Kobayashi
基澄 小林
裕 ▲高▼野
裕 ▲高▼野
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友和 長村
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友和 長村
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Kouta Hiraoka
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Abstract

【課題】デバッグ用表示や背景などの更新頻度の低いオブジェクトの描画を効率よく行うようにし、処理負荷を軽減する。
【解決手段】メインメモリよりもフレームレートの遅いサブメモリを備える。サブメモリに対して更新頻度の低いオブジェクトの描画を行うが、その描画は複数のフレームにまたがって行うことができるので処理負荷を軽減できる。当該オブジェクトの描画が完成したらそれをメインメモリに転送することにより、表示画面を完成させる。当該オブジェクトは、フレームごとに更新する必要のないものであればよい。
【選択図】図5

Description

本発明は、演出に用いられる表示装置及びこれに表示する画像を描画する処理部を備える遊技機に関する。
外周面に図柄が配列された複数の回胴を備えた遊技機(回胴式遊技機、スロットマシン)が知られている。この種の遊技機は、遊技媒体(メダル)に対して一定の遊技価値を付与し、このような遊技媒体を獲得するための遊技を行うものである。また、この種の遊技機は、遊技者の回転開始操作を契機として、内部抽選を行うとともに複数の回胴の回転を開始させ、遊技者の停止操作契機として、内部抽選の結果に応じた態様で複数の回胴を停止させる制御を行っている。そして、遊技の結果は、複数の回胴が停止した状態における入賞判定ライン上に表示された図柄組み合わせによって判定され、遊技の結果に応じてメダル等の払い出しなどが行われる。
遊技者の興趣を高める役割を担うデバイスとして、液晶表示装置や演出用表示ランプ(電飾)や、音響発生装置(サウンド装置、スピーカ)などさまざまな演出デバイスが遊技機には設けられている。また、可動部を備え、当該可動部の動きにより演出を行う可動役物(可動体)が設けられることもある。なお、以下の説明において、液晶表示装置、電飾、音響発生装置そのもののみならずそれらの制御装置を含めて「演出デバイス」と表記することがある。
特開2003−245394号公報 描画更新・表示間隔がそれぞれ異なる複数のバッファを設け、それらの出力を合成した信号を液晶表示装置に送り表示させる。
特許文献1は、スロットマシン又はパチスロ機の表示装置に、フレームレートを高くする必要がある内容と、フレームレートが低くても問題のない内容とが混在しているにもかかわらず、両者とも同一のフレームレートであるために、描画に時間がかかった場合、フレームメモリ(バッファ)の表示期間が長くなって、表示が止まってしまい、フレームレートが低下するという欠点の解決を目的としている。解決手段として、フレームレートが異なる複数のフレームバッファ(特許文献1の符号101と102)を設けている。
特許文献1の遊技機には次のような問題点がある。
(先行技術の問題点1)複数のフレームメモリの合成手段・合成処理が必要となる。
特許文献1の図1によれば、複数のフレームバッファ(メモリ)101と102から画像データをそれぞれ読み出す複数の図柄・表示切換手段41と42が設けられている。同図3と比較すると、図柄・表示切換え手段が追加で設けられている。また、複数の図柄・表示切換手段41と42がひとつにまとめられて表示制御手段9に入力されていることから、それら出力の合成手段・合成処理が追加で設けられている(同図1の図柄・表示切換手段41と42の出力線の途中にある黒丸が合成手段・合成処理に相当)。
(先行技術の問題点2)フレームメモリを追加する必要がある。
特許文献1で追加されたフレームメモリは符号101である。複数のフレームバッファ(メモリ)101と102は全く同じように扱われ、同じ処理を受けている。したがって、フレームバッファ(メモリ)101と102はいずれも表示解像度に応じた同じ容量のメモリで構成する必要がある。言い換えれば、本来1つのメモリで済むところ、同じ構成のメモリを複数セット備える必要がある。
(先行技術の問題点3)追加のフレームメモリの描画・表示の切換えタイミングが複雑であり、処理負荷が増える。
特許文献1の図2によれば、フレームバッファ(メモリ)102は一定間隔で描画・表示が切換えられているのに対し、フレームバッファ(メモリ)101は描画内容に応じて変化し不規則である(同図の例では30FPS、20FPS、15FPSと変化しているが、これは描画に要する時間がその処理負荷に応じて複雑に変動するため)。
上記問題点1及び2は、いずれもハードウエア(合成手段、フレームメモリ)の追加を要するので、遊技機のコストを上昇させる要因となり好ましくない。また、上記問題点1はプログラムの複雑化をもたらすとともに、CPUの処理負荷を増大させることになる。上記問題点3は、CPUの処理負荷を著しく増大させる。特許文献1では描画が完了したかどうかを常に監視し、完了したときに速やかに描画と表示を切換えなければならない。リアルタイムの監視処理はCPUに負担をかけるし、速やかに切換えのために他の処理を犠牲にすることもあるので問題である。
この発明は、上記課題に鑑みなされたもので、上記問題を解決し、描画処理の負荷を軽減できる遊技機を提供することを目的とする。
この発明に係る遊技機は、予め定められた第1描画を行うための第1描画コマンド及び前記第1描画よりも更新頻度の低い第2描画を行うための第2描画コマンドを予め記憶している描画コマンドテーブルと、描画コマンドを少なくとも一時的に記憶するための記憶部(ディスプレイリスト)と、を含む処理部と、
画像を記憶する画像メモリと、
前記第2描画コマンドによる描画のための補助画像メモリと、
前記画像メモリに描画された画像を表示する表示装置と、を備え、
前記処理部は、
前記第1描画コマンドを前記記憶部に書き込むことにより第1リストを作成する第1作成処理と、
前記第2描画コマンドを前記記憶部に書き込むことにより第2リストを作成する第2作成処理と、
前記第1リストに基づき前記画像メモリに画像を描画する第1描画処理と、
前記第2リストに基づき前記補助画像メモリに画像を描画する第2描画処理と、
前記画像メモリの画像を読み出して出力する画像読出処理とを実行し、
前記第1描画コマンドは、前記補助画像メモリに描画された画像を前記画像メモリに書き込む転送命令を含み(テクスチャとして描画する)、
前記第2描画処理が行われたときは、前記第1作成処理は前記第1リストに前記転送命令を含める、ものである。
前記描画及び前記表示は、予め定められた間隔で繰り返されるフレームを単位として行われ、
前記画像メモリは第1画像メモリ及び第2画像メモリを含み、前記第1画像メモリと前記第2画像メモリは前記フレームを単位として前記描画及び前記表示を切換え、
前記補助画像メモリは第1補助画像メモリ及び第2補助画像メモリを含み、前記第1補助画像メモリ及び前記第2補助画像メモリは前記第2描画処理に応じて前記描画及び前記転送を切換える。例えば、前記第2描画処理に必要かつ十分なフレーム数を単位として切換えを行う。
この発明に係る遊技機は
第1描画を行うための第1描画コマンド及び前記第1描画とは異なる第2描画を行うための第2描画コマンドを含む描画コマンドを処理する処理部と、
前記描画コマンドによる描画のための画像メモリと、
前記第2描画コマンドによる描画のための補助画像メモリと、
前記画像メモリに描画された画像を表示する表示装置と、を備え、
前記処理部は、
前記第1描画コマンドに基づき前記画像メモリに画像を描画する第1描画処理部と、
前記第2描画コマンドに基づき前記補助画像メモリに画像を描画する第2描画処理部と、
前記補助画像メモリに描画された画像を前記画像メモリに転送する転送処理部と、
前記画像メモリの画像を読み出して出力する画像読出処理部とを備えるものである。
この発明によれば、補助画像メモリを備え、ここに更新頻度の低いオブジェクトを描画し、当該オブジェクトを画像メモリに転送することにより描画を行うので、更新頻度の異なる描画を効率的に行い、処理負荷を軽減できる。簡単な構成で実現でき、処理も複雑化せず、コストを抑制できる。
前扉を閉めた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 スロットマシンのブロック図である。 スロットマシンの遊技処理のフローチャートである。 発明の実施の形態に係る液晶パネルの画面の描画系統及び表示系統のブロック図である。 発明の実施の形態に係るメインメモリ及びサブメモリの描画/表示切換えタイミングチャートである。 図7(a)はフレームF1(フレーム番号)におけるメインメモリに対するディスプレイリストを示し、図7(b)はフレームF1〜F10におけるサブメモリに対するディスプレイリストを示す。 図8(a)はフレームF11(フレーム番号)におけるメインメモリに対するディスプレイリストを示し、図8(b)はフレームF11〜F20におけるサブメモリに対するディスプレイリストを示す。 F1〜F10における表示画面の例である。 F11〜F20における表示画面の例である。 発明の実施の形態に係る装置の動作説明用のブロック図である。 発明の実施の形態に係るメインメモリに対するディスプレイリスト作成処理フローチャートである。 比較例に係る液晶パネルの画面の描画系統及び表示系統のブロック図である。 比較例に係るメインメモリの描画/表示切換えタイミングチャートである。 比較例に係るメインメモリに対するディスプレイリストの例である。
<遊技機の構造>
図1は前扉を閉めた状態を示すスロットマシンの正面図、図2は前扉を開いた状態を示すスロットマシンの正面図を示す。なお、以下の説明において、上、下、左又は右の方向は、特に断らない限り、スロットマシンに対向している遊技者から見た方向を指すものとする。
図1及び図2中、100はスロットマシンを示すもので、このスロットマシン100は、スロットマシン筐体120と、このスロットマシン筐体120の前面片側にヒンジ等により開閉可能に取り付けられた前扉130とを備えている。前扉130は、それぞれ独立に開閉可能な上扉130Uと下扉130Lとを備えている。
前記前扉130の前面の右上隅には、ゲーム表示部131を設けている。遊技者はゲーム表示部131を通してリールユニット203の3つのリールを見ることができる。
上扉130Uの上面の右側に、遊技者がメダルを投入するためのメダル投入口132を設け、メダル投入口132の左側には、メダル投入口132から投入され、詰まってしまったメダルをスロットマシン100外に強制的に排出するためのリジェクトボタン133を設けている。
下扉130Lの上面の左側にはゲームを開始するためのスタートスイッチ134を設け、スタートスイッチ134とメダル投入口132の間に、3つのリールのそれぞれに対応して3つのストップボタン140を設けている。
上扉130Uの中央には液晶パネルLCD1を設け、下扉130Lにはほぼその全面にわたって液晶パネルLCD2を設けている。
下扉130Lの上面の中央、すなわち、ストップボタン140の上、ベットスイッチBETとメダル投入口132の間には、操作部としてのスイッチ(十字キーユニット)SWを設けている。スイッチSWは、例えばカーソルを上下左右に動かすカーソルキー(スイッチ)や操作の確定ボタン・キャンセルボタンなどを含む。
スロットマシン100の左右端にはそれぞれ電飾DRU、DRL、DLU、DLLを設けている。すなわち、上扉130Uの左端に電飾DLUを設け、右端に電飾DRUを設けるとともに、下扉130Lの左端に電飾DLLを設け、右端に電飾DRLを設けている。電飾DRU、DRL、DLU、DLLは、それぞれその内部に発光素子(LED)を備えている。
スロットマシン筐体120の内部には、図2に示すように、その内底面に固定され、内部に複数のメダルを貯留して、貯留したメダルを下扉130Lの前面下部に設けた払出し口に1枚ずつ払い出すためのホッパ装置121が設置されている。このホッパ装置121の上部には、上方に向けて開口し、内部に多数のメダルを貯留するホッパタンク122を備えている。スロットマシン筐体120の内部には、上扉130Uを閉めたときにゲーム表示部131が来る位置に三個のリールからなるリールユニット203が設置されている。リールユニット203は、外周面に複数種類の図柄が配列されている3つのリール(第1リール〜第3リール)を備えている。ゲーム表示部131には開口部が設けられていて、それを通して遊技者が前記リールユニット203の各回転リールの図柄を見ることができるようになっている。ホッパ装置121の左側には電源部205を設けている。
図2に示すように、下扉130Lの背面にはメダル(コイン)セレクタ1が、下扉130L上面のメダル投入口132の下部に取り付けられている。このメダルセレクタ1は、メダル投入口132から投入されたメダルの通過を検出しながら、当該メダルをホッパ装置121に向かって転動させ、外径が所定寸法と違う異径メダルや、鉄又は鉄合金で作製された不正メダルを選別して排除するとともに、1ゲームあたりに投入可能な所定枚数以上のメダルを選別して排除するための装置である。
また、メダルセレクタ1の下側には、図2に示すように、その下部側を覆って下扉130L下部の払出し口に連通する導出路136を設けている。メダルセレクタ1により振り分けられたメダルは、この導出路136を介して払出し口から遊技者に返却される。
スロットマシン筐体120の内部、リールユニット203の下側にはメイン基板10が取り付けられている。メイン基板10には、遊技に関する内部設定(例えば、複数の抽選テーブルのどれを使用するか)を行うための設定変更スイッチSSWを設けている。上扉130Uの背面中央下部にはサブ基板20が取り付けられている。
スロットマシン筐体120の内部の左上隅には低音スピーカSPLを設けるとともに、下扉130Lの下部には標準的な音域をカバーする2つのスピーカSPを設けている。
図3はスロットマシン100の機能ブロック図を示す。
この図において電源系統についての表示は省略されている。図3では示していないが、スロットマシンは商用電源(AC100V)から直流電源(+5Vなど)を発生するための電源部(図2の電源部205)を備える。
スロットマシン100は、その主要な処理装置としてメイン基板10とこれからコマンドを受けて動作するサブ基板20とを備える。メイン基板10やサブ基板を含む基板は、外部から接触不能となるようにケース内部に収容され、これら基板を取り外す際に痕跡が残るように封印処理が施されている。具体的には、メイン基板10とサブ基板20はカシメにより一体となり取り付けられるとともに、メイン基板10とサブ基板20の全体を覆う一体のケースによりカバーされている。
メイン基板10は、遊技者の操作を受けて内部抽選を行ったり、回胴の回転・停止やメダルの払い出しなどの処理(遊技処理)を行うためのものである。メイン基板10は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPUと、前記プログラムを記憶する記憶手段であるROMおよび処理結果などを一時的に記憶するRAMを含む。
サブ基板20は、メイン基板10からコマンド信号を受けて内部抽選の結果を報知したり各種演出を行うためのものである。サブ基板20は、前記コマンド信号に応じた予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPUと、前記プログラムを記憶する記憶手段であるROMおよび処理結果などを一時的に記憶するRAMを含む。コマンドの流れはメイン基板10からサブ基板20への一方のみであり、逆にサブ基板20からメイン基板10へコマンド等が出されることはない。サブ基板20は、演出に用いる乱数を発生する手段を備えている。
以下、メイン基板とサブ基板について詳しく説明する。
<メイン基板>
メイン基板10には、ベットスイッチBET、スタートスイッチ134、ストップボタン140、リール(回胴)ユニット203、設定変更スイッチSSW、ホッパ駆動部80、ホッパ81及びホッパ81から払い出されたメダルの枚数を数えるためのメダル検出部82(これらは前述のホッパ装置121を構成する)が接続されている。
メイン基板10には、さらに、メダルセレクタ1のメダルセンサS1及びS2が接続されている。
メダルセレクタ1には、メダルを計数するためのメダルセンサS1及びS2を設けている。メダルセンサS1及びS2は、メダルセレクタ1に設けられた図示しないメダル通路の下流側(出口近傍)に取り付けられている(メダル通路の上流側はメダル投入口132に連通している)。2つのメダルセンサS1とS2は、メダルの進行方向に沿って所定間隔を空けて並べて設けている。メダルセンサS1、S2は、例えば、互いに対向した発光部と受光部とを有して断面コ字状に形成され、その検出光軸をメダル通路内に上方から臨ませて位置するフォトインタラプタである。各フォトインタラプタにより、途中で阻止されずに送られてきたメダルの通過が検出される。なお、フォトインタラプタを2つ隣接させたのは、メダル枚数を検出するだけでなく、メダルの通過が正常か否かを監視するためである。すなわち、フォトインタラプタを2つ隣接させて設けることにより、メダルの通過速度や通過方向を検出することができ、これによりメダル枚数だけでなく、逆方向に移動する不正行為を感知することができる。
リールユニット203は、3つの回胴40a〜40cと、これらをそれぞれ回転させるステッピングモータ155a〜155cと、それらの位置をそれぞれ検出する回胴位置検出器(インデックスセンサ)159a〜159cとを備える(なお、ステッピングモータ155a〜155cを単にモータ155あるいはモータと記すことがある)。
回胴制御手段1300は、回胴40a〜40cそれぞれが1回転する毎にインデックスセンサ159で検出される基準位置信号に基づいて、回胴40の基準位置(図示しないインデックスによって特定されるコマ)からの回転角度を求める(ステップモータの回転軸の回転ステップ数をカウントする)ことによって、現在の回胴40の回転状態を監視することができるようになっている。すなわち、メイン基板10は、回胴40の基準位置からの回転角度を求めることにより、ストップボタン140の作動時における回胴40の位置を得ることができる。
なお、以下の説明において、任意のひとつ又は複数の回胴を示すときは符号40を使用し、3つの回胴をそれぞれ区別して示すときは符号40a〜40cを使用することにする。
ホッパ駆動部80は、ホッパ81の図示しない回転ディスクを回転駆動して、メイン基板10によって指示された払出数のメダルを払い出す動作を行う。遊技機は、メダルを1枚払い出す毎に作動するメダル検出部82を備えており、メイン基板10は、メダル検出部82からの入力信号に基づいてホッパ81から実際に払い出されたメダルの数を管理することができる。
投入受付部(投入受付手段)1050は、メダルセレクタ1のメダルセンサS1とS2の出力を受け、遊技毎にメダルの投入を受け付けて、規定投入数に相当するメダルが投入されたことに基づいて、スタートスイッチ134に対する第1回胴〜第3回胴の回転開始操作を許可する処理を行う。なお、スタートスイッチ134の押下操作が、第1回胴〜第3回胴の回転を開始させる契機となっているとともに、内部抽選を実行する契機となっている。また、遊技状態に応じて規定投入数を設定してもよく、通常状態およびボーナス成立状態及びボーナス状態では規定投入数を3枚に設定する。
メダルが投入されると、遊技状態に応じた規定投入数を限度として、投入されたメダルを投入状態に設定する。あるいは、遊技機にメダルがクレジットされた状態で、ベットスイッチBETが押下されると、遊技状態に応じた規定投入数を限度して、クレジットされたメダルを投入状態に設定する。メダルの投入を受け付けるかどうかは、メイン基板10が制御する。スタートスイッチ134が押下され各回胴の回転が開始した時点(遊技開始時点)から3つのストップボタン140が押下され各回胴の回転が停止した時点(入賞した場合はメダル払い出しが完了した時点)(遊技終了時点)の間であって、メダルの投入を受け付ける状態になっていないときは(許可されていないときは)、メダルを投入してもメダルセンサS1、S2でカウントされず、そのまま返却される。同様に、メイン基板10は、メダルの投入を受け付ける状態か否かに応じて、ベットスイッチBETの有効/無効を制御する。また、前記遊技終了時点から前記遊技開始時点までの間でベットスイッチBETは有効となるが、これ以外の期間においては(BETスイッチの押下が許可されていないときは)、ベットスイッチBETを押下しても、それは無視される。
メイン基板10は、乱数発生手段1100を内蔵する。乱数発生手段1100は、抽選用の乱数値を発生させる手段である。乱数値は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお本実施形態において「乱数値」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、その発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
内部抽選手段1200は、遊技者がスタートスイッチ134からのスタート信号に基づいて、役の当否を決定する内部抽選を行う。すなわち、メイン基板10のメモリ(図示せず)に記憶されている抽選テーブル(図示せず)を選択する抽選テーブル選択処理、乱数発生手段1100から得た乱数の当選を判定する乱数判定処理、当選の判定結果で大当たりなどに当選したときにその旨の判定結果を設定する抽選フラグ設定処理などを行う。
抽選テーブル選択処理では、図示しない記憶手段(ROM)に格納されている複数の抽選テーブル(図示せず)のうち、いずれの抽選テーブルを用いて内部抽選を行うかを決定する。抽選テーブルでは、複数の乱数値(例えば、0〜65535の65536個の乱数値)のそれぞれに対して、リプレイ、小役(ベル、チェリー)、レギュラーボーナス(RB:ボーナス)、およびビッグボーナス(BB:ボーナス)などの各種の役が対応づけられている。また、遊技状態として、通常状態、ボーナス成立状態、およびボーナス状態が設定可能とされ、さらにリプレイの抽選状態として、リプレイ無抽選状態、リプレイ低確率状態、リプレイ高確率状態が設定可能とされる。
抽選テーブル選択処理により、抽選の内容は所定の範囲内で設定可能(当選の確率を高くしたり低くしたりできる)であり、遊技機が設置されるホールなどにおいて店側により設定作業が行われる。この設定作業で使用するスイッチが設定変更スイッチSSWである。
通常の遊技機は、BB,RB、小役等の抽選確率の異なる複数(例えば6つ)の抽選テーブルを予め備える。遊技機の抽選では、それら複数の抽選テーブルの中から1つが設定され、この設定された抽選テーブルに基づいて抽選による当たり/ハズレの判定がなされる。複数の抽選テーブルのうちどれを使用するかに関する設定を変更することを、設定の変更(以下、「設定変更」と記す)と称している。
従来、例えばスロットマシンのような遊技機では、設定値(通常1〜6)を変更する場合、遊技機の扉を開け、メイン基板10に設けられた設定変更スイッチSSWのキースイッチに設定変更キーを挿入して当該キースイッチをオンにした状態で遊技機の電源を投入して設定変更可能な状態にし、設定変更スイッチSSWの設定変更ボタン(押ボタン)を1回押下するごとに、7セグメント表示器などに表示される設定値がインクリメントされて1〜6までの値を循環的に変化させ、所望する設定値が表示器に表示されたところでスタートスイッチを操作することで、所望する設定値を確定させている。
乱数判定処理では、スタートスイッチ134からのスタート信号に基づいて、遊技毎に乱数発生手段(図示せず)から乱数値(抽選用乱数)を取得し、取得した乱数値について前記抽選テーブルを参照して役に当選したか否かを判定する。
抽選フラグ設定処理では、乱数判定処理の結果に基づいて、当選したと判定された役の抽選フラグを非当選状態(第1のフラグ状態、オフ状態)から当選状態(第2のフラグ状態、オン状態)に設定する。2種類以上の役が重複して当選した場合には、重複して当選した2種類以上の役のそれぞれに対応する抽選フラグが当選状態に設定される。抽選フラグの設定情報は、記憶手段(RAM)に格納される。
入賞するまで次回以降の遊技に当選状態を持ち越し可能な抽選フラグ(持越可能フラグ)と、入賞の如何に関わらず次回以降の遊技に当選状態を持ち越さずに非当選状態にリセットされる抽選フラグ(持越不可フラグ)とが用意されていることがある。この場合、前者の持越可能フラグが対応づけられる役としては、レギュラーボーナス(RB)およびビッグボーナス(BB)があり、それ以外の役(例えば、小役、リプレイ)は後者の持越不可フラグに対応づけられている。すなわち抽選フラグ設定処理では、内部抽選でレギュラーボーナスに当選すると、レギュラーボーナスの抽選フラグの当選状態を、レギュラーボーナスが入賞するまで持ち越す処理を行い、内部抽選でビッグボーナスに当選すると、ビッグボーナスの抽選フラグの当選状態を、ビッグボーナスが入賞するまで持ち越す処理を行う。このときメイン基板10は、内部抽選機能により、レギュラーボーナスやビッグボーナスの抽選フラグの当選状態が持ち越されている遊技でも、レギュラーボーナスおよびビッグボーナス以外の役(小役およびリプレイ)についての当否を決定する内部抽選を行っている。すなわち抽選フラグ設定処理では、レギュラーボーナスの抽選フラグの当選状態が持ち越されている遊技において、内部抽選で小役あるいはリプレイが当選した場合には、既に当選しているレギュラーボーナスの抽選フラグと内部抽選で当選した小役あるいはリプレイの抽選フラグとからなる2種類以上の役に対応する抽選フラグを当選状態に設定し、ビッグボーナスの抽選フラグの当選状態が持ち越されている遊技において、内部抽選で小役あるいはリプレイが当選した場合には、既に当選しているビッグボーナスの抽選フラグと内部抽選で当選した小役あるいはリプレイの抽選フラグとからなる2種類以上の役に対応する抽選フラグを当選状態に設定する。
回胴制御手段1300は、遊技者がスタートスイッチ134の押下操作(回転開始操作)によるスタート信号に基づいて、第1回胴〜第3回胴をステッピングモータにより回転駆動して、第1回胴〜第3回胴の回転速度が所定速度(約80rpm:1分間あたり約80回転となる回転速度)に達した状態において回転中の回胴にそれぞれ対応する3つのストップボタン140の押下操作(停止操作)を許可する制御を行うとともに、ステッピングモータにより回転駆動されている第1回胴〜第3回胴を抽選フラグの設定状態(内部抽選の結果)に応じて停止させる制御を行う。
また、回胴制御手段1300は、3つのストップボタン140に対する押下操作(停止操作)が許可(有効化)された状態において、遊技者が3つのストップボタン140を押下することにより、その回胴停止信号に基づいて、リールユニット203のステッピングモータへの駆動パルス(モータ駆動信号)の供給を停止することにより、第1回胴〜第3回胴の各回胴を停止させる制御を行う。
すなわち、回胴制御手段1300は、3つのストップボタン140の各ボタンが押下される毎に、第1回胴〜第3回胴のうち押下されたボタンに対応する回胴の停止位置を決定して、決定された停止位置で回胴を停止させる制御を行っている。具体的には、記憶手段(ROM)に記憶されている停止制御テーブル(図示せず)を参照して3つのストップボタンの押下タイミングや押下順序等(停止操作の態様)に応じた第1回胴〜第3回胴の停止位置を決定し、決定された停止位置で第1回胴〜第3回胴を停止させる制御を行う。
ここで停止制御テーブルでは、ストップボタン140の作動時点における第1回胴〜第3回胴の位置(押下検出位置)と、第1回胴〜第3回胴の実際の停止位置(または押下検出位置からの滑りコマ数)との対応関係が設定されている。滑りコマ数とは、回胴停止時にゲーム表示部から視認できる特定の図柄を基準位置としたときのストップボタン140の操作から対応する回胴の回転停止までの間に当該基準位置を通過する図柄の数をいう。回胴制御手段1300は、各ストップボタン140の操作から190ms以内という条件下で各回胴を停止させるため、滑りコマ数は0以上4以下の範囲内となっている(ただし、80回転/分、図柄数=21個の条件において)。抽選フラグの設定状態に応じて、第1回胴〜第3回胴の停止位置を定めるための停止制御テーブルが用意されることもある。
前述のように、回胴制御手段1300は、回胴が1回転する毎にインデックスセンサ159で検出される基準位置信号に基づいて、回胴の基準位置(リールインデックスによって検出されるコマ)からの回転角度(ステップモータの回転軸の回転ステップ数)を求めることによって、現在の回胴の回転状態を監視することができるようになっている。すなわち、メイン基板10は、ストップボタン140の作動時における回胴の位置を、回胴の基準位置からの回転角度を求めることにより得ることができる。
回胴制御手段1300は、いわゆる引き込み処理と蹴飛ばし処理とを回胴を停止させる制御として行っている。引き込み処理とは、抽選フラグが当選状態に設定された役に対応する図柄が有効な入賞判定ライン上に停止するように(当選した役を入賞させることができるように)回胴を停止させる制御処理である。一方蹴飛ばし処理とは、抽選フラグが非当選状態に設定された役に対応する図柄が有効な入賞判定ライン上に停止しないように(当選していない役を入賞させることができないように)回胴を停止させる制御処理である。すなわち本実施形態の遊技機では、上記引き込み処理及び蹴飛ばし処理を実現させるべく、抽選フラグの設定状態、ストップボタン140の押下タイミング、押下順序、既に停止している回胴の停止位置(表示図柄の種類)などに応じて各回胴の停止位置が変化するように停止制御テーブルが設定されている。このように、メイン基板10は、抽選フラグが当選状態に設定された役の図柄を入賞の形態で停止可能にし、一方で抽選フラグが非当選状態に設定された役の図柄が入賞の形態で停止しないように第1回胴〜第3回胴を停止させる制御を行っている。
本実施形態の遊技機では、第1回胴〜第3回胴が、ストップボタン140が押下された時点から190ms以内に、押下されたストップボタンに対応する回転中の回胴を停止させる制御状態に設定されている。すなわち回転している各回胴の停止位置を決めるための停止制御テーブルでは、ストップボタン140の押下時点から各回胴が停止するまでに要するコマ数が0コマ〜4コマの範囲(所定の引き込み範囲)で設定されている。
入賞判定手段1400は、第1回胴〜第3回胴の停止態様に基づいて、役が入賞したか否かを判定する処理を行う。具体的には、記憶手段(ROM)に記憶されている入賞判定テーブルを参照しながら、第1回胴〜第3回胴の全てが停止した時点で入賞判定ライン上に表示されている図柄組合せが、予め定められた役の入賞の形態であるか否かを判定する。
入賞判定手段1400は、その判定結果に基づいて、入賞時処理を実行する。入賞時処理としては、例えば、小役が入賞した場合にはホッパ81を駆動してメダルの払出制御処理が行われるか、あるいはクレジットの増加され(規定の最大枚数例えば50枚まで増加され、それを超えた分だけ実際にメダル払い出される)、リプレイが入賞した場合にはリプレイ処理が行われ、ビッグボーナスやレギュラーボーナスが入賞した場合には遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理が行われる。
払出制御手段1500は、遊技結果に応じたメダルの払い出しに関する払出制御処理を行う。具体的には、小役が入賞した場合に、役毎に予め定められている配当に基づいて遊技におけるメダルの払出数を決定し、決定された払出数に相当するメダルを、ホッパ駆動部80でホッパ81を駆動して払い出させる。この際に、ホッパ81に内蔵される図示しないモータに電流が流れることになる。
メダルのクレジット(内部貯留)が許可されている場合には、ホッパ81によって実際にメダルの払い出しを行う代わりに、記憶手段(RAM)のクレジット記憶領域(図示省略)に記憶されているクレジット数(クレジットされたメダルの数)に対して払出数を加算するクレジット加算処理を行って仮想的にメダルを払い出す処理を行う。
リプレイ処理手段1600は、リプレイが入賞した場合に、次回の遊技に関して遊技者の所有するメダルの投入を要さずに前回の遊技と同じ準備状態に設定するリプレイ処理(再遊技処理)を行う。リプレイが入賞した場合には、遊技者の手持ちのメダル(クレジットメダルを含む)を使わずに前回の遊技と同じ規定投入数のメダルが自動的に投入状態に設定される自動投入処理が行われ、遊技機が前回の遊技と同じ入賞判定ラインを有効化した状態で次回の遊技における回転開始操作(遊技者によるスタートスイッチ134の押下操作)を待機する状態に設定される。
リプレイ処理手段1600は、所定条件下で内部抽選におけるリプレイの当選確率を変動させる制御を行うことがある。例えば、ストップボタン140の操作によって回胴を停止させた際に所定の出目が表示されるとリプレイの当選確率が変動する。リプレイの抽選状態として、リプレイが内部抽選の対象から除外されるリプレイ無抽選状態、リプレイの当選確率が約1/7.3に設定されるリプレイ低確率状態、およびリプレイの当選確率が約1/6に設定されるリプレイ高確率状態という複数種類の抽選状態を設定可能とされている。
エラー処理部1700は、図示しない扉開閉検知センサ、メダルセンサS1及びS2及びメダル検出部82の出力に基づき遊技機のエラー判定を行い、エラーと判定したときにその旨を報知するとともに、遊技機を所定の状態(例えば、操作を受け付けない状態)にする。
図示しない扉開閉検知センサは、前扉130(上扉130U、下扉130L)が閉じられたことを検知するセンサであり、例えばマイクロスイッチや接点などの電気的スイッチである。当該スイッチは前扉130(上扉130U、下扉130L)が閉じられたときに、前扉130(上扉130U、下扉130L)の裏側にスイッチの作用部が当接することでオン(又はオフ)になり、前扉130(上扉130U、下扉130L)が開放されると作用部が離れてオフ(又はオン)になるものである。扉開閉検知センサは、フォトインタラプタのような光学式のものでもよい。メダルセンサS1及びS2及びメダル検出部82については前述した。
エラー処理部1700は、具体的には次のような動作を行う。
・図示しない扉開閉検知センサの出力に基づき前扉130(上扉130U、下扉130L)の開放を検知したとき、エラー処理を行う。
・メダルセンサS1及びS2の出力に基づきメダルの逆流(センサS1とS2の検知順序が反対になったこと)、メダル滞留(センサS1とS2の検知時間が予め定められた閾値よりも長いこと)などを検知したとき、エラー処理を行う。
・メダル検出部82の出力に基づきメダル詰まり(メダル検出部82の検知時間が予め定められた閾値よりも長いこと)、ホッパーエンプティ(ホッパ駆動部80を動作させているにもかかわらずメダル検出部82がメダルを検知しない)などを検知したとき、エラー処理を行う。
エラー処理部1700は、上記のようにエラーと判定したときにその旨を報知するとともに、遊技機を所定の状態(エラー状態)にするが、この状態は図示しないリセットスイッチにより解除される。リセットスイッチは、例えば電源部205のパネルに設けられる。
なお、サブ基板20で生じるエラーもある。このエラーでは遊技不能状態にはならないが、サブ基板20自身の処理によりエラーが生じたことを液晶表示装置などにより報知することができる。当該エラーは例えば不正なコマンドを受信したとき(暗号化されたコマンドが正しく復号化できなかったときを含む)に発生し、当該エラーは上記リセットスイッチにより解除される(メイン基板10からサブ基板20へリセットコマンドが送られる)。
また、メイン基板10は、通常状態、ボーナス成立状態、およびボーナス状態の間で遊技状態を移行させる制御を行うことがある(遊技状態移行制御機能)。遊技状態の移行条件は、1の条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の条件のうち1の条件が成立したこと、あるいは複数の条件の全てが成立したことに基づいて、遊技状態を他の遊技状態へ移行させることができる。
通常状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態で、通常状態からはボーナス成立状態への移行が可能となっている。ボーナス成立状態は、内部抽選でビッグボーナスあるいはレギュラーボーナスに当選したことを契機として移行する遊技状態である。ボーナス成立状態では、通常状態における内部抽選でビッグボーナスが当選した場合、ビッグボーナスが入賞するまでビッグボーナスに対応する抽選フラグが当選状態に維持され、通常状態における内部抽選でレギュラーボーナスが当選した場合、レギュラーボーナスが入賞するまでレギュラーボーナスに対応する抽選フラグが当選状態に維持される。ボーナス状態では、ボーナス遊技によって払い出されたメダルの合計数により終了条件が成立したか否かを判断し、入賞したボーナスの種類に応じて予め定められた払出上限数を超えるメダルが払い出されると、ボーナス状態を終了させて、遊技状態を通常状態へ復帰させる。
10CGは、サブ基板20へ送るコマンドを送信するコマンド送信部である。このコマンドには、当選役の情報に関するコマンド、メダル投入枚数やクレジット枚数(貯留枚数)の情報に関するコマンドなどがある。コマンド送信部10CGは、具体的には、メイン基板10に搭載されたROMに予め書き込まれたプログラムをCPUが実行することで実現される。コマンド送信については、後に説明を加える。
<サブ基板>
サブ基板20には、液晶パネルLCD1及びLCD2、LED202B、202U及び202L、スピーカSP、低音スピーカSPL、ソレノイドSN、モータMU及びML、センサSENU及びSENL、スイッチSWが接続されている。LED202B、202L、202Uは、データを取得し保持するラッチと電飾であるLEDを内蔵している(LEDは基板の外部に設けられることもある)。これらの構成要素は、サブ基板20により制御されるものであり、映像、光、音響、可動体の動作により演出を行う出力装置、あるいは、可動体の動作を検知するための入力装置または遊技者による操作を受け付ける入力装置である。
図示は省略しているが、機種固有ブロックBB及び下扉ブロックBLには、液晶パネルLCD2を制御するためのビデオコントローラ(VDC)、スピーカSP、スピーカSPを駆動して音響を発生させるためのサウンドコントローラ、ソレノイドSN、モータMU及びMLを駆動するための駆動回路を(図示しない)内蔵している。
上述した液晶パネルなどの構成要素は、低音スピーカSPLを除き、スロットマシン筐体120に内蔵される機種固有ブロックBB、上扉130Uに対応して設けられる上扉ブロックBU、下扉130Lに対応して設けられる下扉ブロックBLの3つのいずれかに区別されて設けられる。
図3の例では、機種固有ブロックBBはソレノイドSN、スピーカSP及びLED202Bを含み、上扉ブロックBUは、液晶パネルLCD1、LED203U、モータMU及びこれによる可動体の動作を検知するセンサSENUを含み、下扉ブロックBLは、液晶パネルLCD2、スピーカSP、LED202L、モータML、モータMLによる可動体の動作を検知するセンサSENL、カーソルキーなどのスイッチSWを含む。なお、液晶パネルLCD2全体がモータMLにより若干前後に移動可能に構成され、液晶パネルLCD2が前に出た状態で遊技者がこれを押すという操作が可能な場合がある。この場合、下扉ブロックBLのスイッチSWは液晶パネルLCD2の押下を検知するスイッチを含む。
<メイン基板からサブ基板へのコマンド伝送>
サブ基板20はメイン基板10からコマンドをうけ、これに従って演出等の処理を行う。コマンドの流れはメイン基板10からサブ基板20への一方のみであり、逆にサブ基板20からメイン基板10へコマンド等が出されることはない。
サブ基板20は、メイン基板10からのコマンドに従い、例えば、予め定められた画面を液晶パネルLCD1、LCD2に表示させるためのコマンド(表示コマンド、描画コマンド)を発生させる。例えば、アニメーションなどにより演出を行う際には、多数のコマンドを連続的に次々と送信する。
図3において、20CRは、メイン基板10から受けたコマンドを受信するコマンド受信部である。コマンド受信部20CRは、具体的には、サブ基板20に搭載されたROMに予め書き込まれたプログラムをCPUが実行することで実現される。
上記コマンドとして、サブ基板20側のソフトウエアで当選内容を示唆する演出を行うためのものがある。例えば、下記ATのように、出玉を得るための示唆を液晶表示装置等の表示装置に表示して遊技者の操作の便宜の提供(アシスト)を図っている。当該示唆は常時出されるわけではなく、特定の場合に出される。なお、メイン基板からのコマンドに基づきサブ基板がATの表示(報知)を行う形態に限定されない。例えばメイン基板が、メイン基板の管理下にある表示器(報知手段)によりATの表示(報知)を行うこともある。以下の説明は、そのような形態についても適用される。
遊技機は、液晶表示装置、スピーカや表示ランプ等からなる演出表示装置を備える。この演出表示装置はサブ基板20により制御され、遊技者に入賞等を報知したり、いわゆるアシストタイム(AT)において、一定ゲーム間に特定の小役を遊技機自体が何らかのアクションを伴ってユーザに教えたりするためのものである。(アシストタイム(AT):特定の小役が当選しても遊技者がこの小役に対応する図柄組合せを入賞判定ライン上に揃えないと払い出しがない。小役による払い出しを確実にするために、ビッグボーナス終了後(もしくは当選時)あるいはその他の任意の契機にアシストタイムを抽選し、これに当選すると一定ゲーム間は特定の小役に対応する図柄組合せを入賞判定ライン上に揃えさせるための停止操作を何らかのアクションを伴って遊技者に教えるという機能)
コマンド受信部20CRは、メイン基板10から受けたコマンドを受信する。例えば、シリアルデータとして受けたコマンドを直列−並列変換器(シフトレジスタ)に入力し、一定のデータ(例えば8ビット)ごとに出力する。この出力されたデータがコマンドとしてサブ基板20のCPUに渡され、解釈・実行される。
次に、メイン基板10における遊技処理について図4を参照して説明を加える。
一般的に、遊技機において、メダルの投入(クレジットの投入)に始まり、払い出しが終了するまで(又はクレジット数の増加が終了するまで)が一遊技である。一遊技が終了するまでは次回の遊技に進めないという決まりがある。
先ず、規定枚数のメダルが投入されることでスタートスイッチ134が有効になり、図4の処理が開始される。
ステップS1において、スタートスイッチ134が操作されることにより、スタートスイッチ134がONとなる。そして、次のステップS2に進む。
ステップS2において、メイン基板10により抽選処理が行われる。そして、次のステップS3に進む。
ステップS3において、第1リール〜第3リールの回転が開始する。そして、次のステップS4に進む。
ステップS4において、ストップボタン140が操作されることにより、ストップボタン140がONとなる。そして、次のステップS5に進む。
ステップS5において、第1リール〜第3リールのうち押下されたストップボタン140に対応するリールについて回転停止処理が行われる。そして、次のステップS6に進む。
ステップS6において、三個のリールに対応するストップボタン140の操作が行われたか否かが判定される。そして、三個のリールに対応する3つのストップボタン140すべての操作が行われたと判定された場合、次のステップS7に進む。
ステップS7において、抽選フラグ成立中に当該抽選フラグに対応する入賞図柄組合せが入賞判定ライン上に揃ったか否か、すなわち、入賞が確定したか否かが判定される。そして、入賞が確定したと判定された場合、次のステップS8に進む。なお、入賞が確定しなかったときは、抽選フラグが成立していてもメダルの払い出しは行われない。
ステップS8において、入賞判定ライン上に揃った入賞図柄組合せに相当するメダルが払い出される。
メダルの投入からステップS8の実行完了までが、一遊技である。ステップS8の待機処理が終了すると、処理はフローチャートの最初に戻る。言い換えれば、次の遊技が可能な状態になる(次遊技へ移行する)。
図5は、発明の実施の形態に係る遊技機のブロック図である。この図は、画像描画に係る部分のみを示す。図5の装置は、例えばサブ基板20のCPUが所定のプログラムを実行することにより実現される。
2001は、演出の内容を予め記憶している演出内容テーブルである。遊技機は遊技状態に応じて様々な演出を行うので、演出内容テーブル2001は遊技状態に対応して行う演出の内容を記憶している。例えば、第1演出、第2演出、・・・のような演出内容を記憶している。各演出内容は、当該演出において行われるべき演出の内容、すなわち演出デバイスの具体的な動作内容を含む。例えば、液晶パネル(表示装置)LCD1、LCD2に所定の第1画像、第2画像を表示するというものである。
演出の内容によっては、更新頻度の異なる描画を伴うものがある。例えば、動画においてキャラクタの動きはフレーム単位で変化するのでフレームごとに描画を行う必要があるが(更新頻度が30FPS)、その背景が変化しないときはフレームごとに描画を行う必要はなく、複数のフレームで1回描画すれば足りることが有る(例えば3FPS)。また、演出以外にもメーカーあるいはホールで保守上必要なデバッグ用表示も描画することがある。デバッグ用表示は保守モードにおいて行われるが、その際のメッセージ表示を液晶パネルで行う場合はその描画が必要である。デバッグ用表示の更新頻度は低く(例えば3FPS)、フレームごとに描画を行う必要はない。発明の実施の形態では、説明の便宜上、デバッグ用表示も演出内容に含めている。なお、フレーム単位で描画を行う場合は、たとえ更新頻度の少ないものであってもフレームごとに描画を行わなければならい(フレームごとに同じ描画を行うことになる)。
2002は、演出に係る画像を描画するための複数の描画コマンドを予め記憶している描画コマンドテーブルである。描画コマンドテーブル2002は、第1演出、第2演出、・・・のような演出内容を実現するための描画コマンドを記憶している。第1画像、第2画像、・・・は単一の描画コマンドで描画されることもあるが、複数の描画コマンドの組合せにより描画されることもある。例えば、第1画像は第1描画コマンドと第2描画コマンドで描画され、第2画像は第1描画コマンドと第3描画コマンドで描画される。ひとつの描画コマンドが複数の画像の描画に使用されることもある。
描画コマンドテーブル2002が記憶する複数の描画コマンドは、フレームごとの描画(更新頻度が通常、例えば30FPS)に使用されるものと、複数のフレームで1回描画すれば足りるもの(更新頻度が低い、例えば3FPS)とがある。例えば、演出に用いられる描画コマンドは前者の更新頻度通常に分類され、デバッグ用表示の描画コマンドは後者の更新頻度低に分類される。なお、デバッグ用表示の描画コマンドは別として、更新頻度が通常か、低いかは描画コマンドそのもので決まるのではなく、後述のディスプレイリストへの書き込み態様(ディスプレイリストDL1とDL2のどちらに書き込むか、あるいはディスプレイリストへの書き込み頻度)で決まる。同じ描画コマンドが、あるシーンでは通常の更新頻度のもの(第1描画コマンド)となり、他のシーンでは低い更新頻度のもの(第2描画コマンド)となることもある。したがって、発明の実施の形態では、更新頻度の低い描画に使用されるとき、そのための描画コマンドを低い更新頻度の描画コマンド(第2描画コマンド)と記すことにする。
描画コマンドテーブル2002は、描画コマンドとして、サブメモリに描画されたオブジェクトをメインメモリに転送して描画する(コピーする、テクスチャとして描画する)ための転送命令を記憶している。転送命令は、サブメモリの所定の領域(領域の全部あるいは一部)を指定して、当該領域にある画像データをコピーし、これらをメインメモリの領域を指定してそこに書き込むという命令である。この命令は領域のコピーであり処理は単純であるので高速に実行できる。また、指定領域内に複数のオブジェクトが存在しているときでも、ひとつの転送命令によりそれらを領域ごと一括して転送することができる。これに対し、複数のオブジェクトを描画するときは複数の描画コマンドが必要であり、その処理は複雑で時間を要する。このようにオブジェクトの描画と転送命令による転送は異なる。
2003は、描画を実行すべき複数の描画コマンドをディスプレイリストメモリ2004に書き込み、ディスプレイリストを作成するディスプレイ作成処理を行う描画コマンド群抽出部である。例えば、描画コマンドテーブル2002が第1描画コマンド〜第3描画コマンドを記憶しており、第1画像を描画するとき、描画コマンド群抽出部2003は第1描画コマンドと第2描画コマンドを抽出し、第2画像を描画するとき、描画コマンド群抽出部2003は第1描画コマンドと第3描画コマンドを抽出する。描画コマンド群抽出部2003は抽出した複数の描画コマンド(描画コマンド群)をディスプレイリストメモリ2004に書き込む。
2004は、前記描画コマンドを少なくとも一時的に記憶するためのディスプレイリストメモリである。ディスプレイリストメモリ2004は、例えばRAM上に定義される領域である。
ディスプレイリストの例を図7及び図8に示す。前述のように、演出内容に対応するディスプレイリストとして、(1)フレームごとに描画を行うもの、(2)複数のフレームでまとめて描画を行うもの(フレームごとに描画する必要のないもの)がある。図7及び図8では、(1)フレームごとに描画を行うもの(例えば更新頻度が30FPS)に符号DL1を付し、(2)複数のフレームでまとめて描画を行うもの(例えば更新頻度が3FPS)に符号DL2を付して区別している。ここではDL1とDL2を同じディスプレイリストメモリ2004に書き込んでいるが、それぞれ別のメモリに書き込むようにしてもよい。
2006は、ディスプレイリストに基づき前記画像メモリに画像を描画する描画処理を行う画像描画部である。
2007は、表示装置に表示する画像のデータを記憶する画像メモリである。画像メモリ2007は、フレームごとに描画と表示が交代する第1メインメモリMAIN_A及び第2メインメモリMAIN_Bと、複数のフレームで描画と表示が交代する第1サブメモリSUB_A及び第2サブメモリSUB_Bとを備える。第1メインメモリMAIN_A及び第2メインメモリMAIN_Bと第1サブメモリSUB_A及び第2サブメモリSUB_Bは、いずれも画像描画部2006によるアクセスを受け、描画されたオブジェクトを記憶する。他方、読み出しに関しては第1メインメモリMAIN_A及び第2メインメモリMAIN_Bは画像読出部2008のアクセスを受けるが、第1サブメモリSUB_A及び第2サブメモリSUB_Bは画像読出部2008のアクセスを受けない(図11参照)。
図6は、メインメモリとサブメモリのフレームごとの描画と表示の説明図(タイミングチャート)である。F1〜F20はフレームを単位として便宜上付した番号である。メインメモリを上段2行に示し、サブメモリを下段2行に示している。この図についてはさらに後述する。
画像メモリ2007は、第1サブメモリSUB_A及び第2サブメモリSUB_Bに描画されたオブジェクトを、第1メインメモリMAIN_A及び第2メインメモリMAIN_Bに転送して書き込む転送部2007Tを備えている。図5における転送部2007Tは機能的な表現であり、実際の転送及び書き込みは後述のようにディスプレイリストメモリ2004に基づき画像描画部2006が行う。図5ではメインメモリとサブメモリの関係を分かりやすくするために転送部2007Tを示しているが、画像メモリ2007内に転送部2007Tが設けられているわけではない。なお、画像メモリ2007内にメモリを直接制御する回路(例えばDMA)を設け、これを転送部2007Tとして機能させるようにしてもよい。
2008は、画像メモリのデータを読み出して出力する画像読出処理を行う画像読出部である。上述のように、画像読出部2008はもっぱら第1メインメモリMAIN_A及び第2メインメモリMAIN_Bにアクセスして画像データを読み出す。
次に、図5の装置の動作について、図6〜図10を参照して説明を加える。
図6に示すように、奇数のフレームで第1メインメモリMAIN_Aは表示(読み出し)、第2メインメモリMAIN_Bは描画(書き込み)である。偶数ではこれらが逆になる。フレームF1〜F10で第1サブメモリSUB_Aは表示(読み出し)、第2サブメモリSUB_Bは描画(書き込み)である。フレームF11〜F20ではこれらが逆になる。図6の例ではサブメモリの表示と描画の交代の間隔が10フレーム(3FPS)であるが、これは一例である。この交代の間隔は他であってもよいし、一定でなく変化するようにしてもよい。例えば変化の緩やかな演出であれば交代間隔を10フレームよりも大きくし、変化が急な演出であれば交代間隔を10フレームよりも短くするようにしてもよい。
図9は、図6のフレームF1〜F10の描画画像の例を示す。符号A1〜A10及びBは描画されたオブジェクトである。符号A1〜A10のオブジェクトAは棒状のものが回転している画像を例示している。オブジェクトAは10個の要素(四角)から構成される。その一端を黒く塗りつぶし、他端を白抜きにしているのはオブジェクトAの回転を分かりやすくするためである。オブジェクトAはあくまで一例である。符号Bはデバッグ情報(デバッグ用表示)である。オブジェクトBは5つのデバッグ情報から構成される。図9では更新頻度の低いオブジェクトBの例としてデバッグ情報を示しているが、背景等のオブジェクトであってもよい。
図10は、図6のフレームF11〜F20の描画画像の例を示す。オブジェクトAは図9と同じである。オブジェクトB’は、図9のオブジェクトBと同様のものであるが、表示内容が異なっている。図9ではデバッグ情報1〜5であるが、図10ではデバッグ情報6〜10である。
図6に戻り、まずメインメモリについて説明を加える。
F1において第1メインメモリMAIN_Aが表示であるので、画像読出部2008は第1メインメモリMAIN_Aにアクセスして画像データを読み出して液晶パネルLCD1,LCD2に表示する。
F1において第2メインメモリMAIN_Bが描画であるので、これに図9(a)の画像を描画するために、図7(a)のディスプレイリストDL1の描画コマンドを実行する。すなわち、図9(a)の10個の四角から構成されるオブジェクトAを描画するために、オブジェクトA1-1の描画コマンドCOM-A1-1〜オブジェクトA1-10の描画コマンドCOM-A1-10を実行する。A1-1〜A1-10はそれぞれひとつの四角に対応する。そして、図9(a)のオブジェクトBを描画するために転送命令COM-Bを実行する。これより前、すなわちフレームF1の前までに第1サブメモリSUB_AにオブジェクトBが描画されているものとする。転送命令COM-Bは、第1サブメモリSUB_AからオブジェクトBを取り出し、これを第2メインメモリMAIN_Bの所定の位置(図9及び図10の例では右隅)に書き込む。転送命令COM-Bはデータの転送を行うだけなのでその処理負荷は軽く、短時間で実行可能である。また、対象が複数のオブジェクトを含んでいても一括で処理することができる。オブジェクトBは6つのオブジェクトから構成されるが、これらをひとつの命令で処理できる。図6のF1の第1サブメモリSUB_Aから第2メインメモリMAIN_Bの矢印は転送命令による転送処理を示している(他の矢印も同様)。
F2において第2メインメモリMAIN_Bが表示であり、第1メインメモリMAIN_Aが描画である。図9(b)の画像を描画するために、図7(a)のディスプレイリストDL1の描画コマンドを実行する(オブジェクトAが回転しているのでコマンドの内容(パラメータ)が異なるが、説明の便宜上同じ符号を使用している)。ここでもF1と同様に、転送命令COM-Bは、第1サブメモリSUB_AからオブジェクトBを取り出し、これを第2メインメモリMAIN_Bの所定の位置(図9及び図10の例では右隅)に書き込む。転送の内容はF1とF2で異ならないが、メインメモリはフレームごとに描画と表示を交代するので、オブジェクトBはフレームごとに転送しなければならない。
F3〜F10において、F1と同様の処理が繰り返される。
次にサブメモリについて説明を加える。サブメモリの表示/描画の切換えは10フレームごとに行われる。
F1〜F10において第1サブメモリSUB_Aが表示であるので、前述のように、転送命令COM-Bは、第1サブメモリSUB_AからオブジェクトBを取り出し、これを第2メインメモリMAIN_Bの所定の位置に書き込む。
F1〜F10において第2サブメモリSUB_Bが描画であるので、F11〜F20において表示する図10(a)〜(i)のオブジェクトB’を描画するために、図7(b)のディスプレイリストDL2の描画コマンドを実行する。すなわち、図10(a)〜(i)のデバッグ情報6〜10を描画するために、オブジェクトB'-1の描画コマンドCOM-B'-1〜オブジェクトB'-5の描画コマンドCOM-B'-5を実行する。B'-1〜B'-5はそれぞれデバッグ情報6〜10に対応する。ディスプレイリストDL2はF1〜F10の間で実行されればよく、十分な時間的余裕があるので処理落ちの可能性は低い。
F11〜F20においては、サブメモリの描画と表示が入れ替わる点の除き、処理内容はF1〜F10と同様である。ディスプレイリストに関して、図8(a)は、図7(a)と転送命令の読み出し元が第2サブメモリSUB_Bとなる点を除き同じである。図8(b)は、図7(a)とは次の10フレーム(図示しないがF21〜F30)で表示するオブジェクトB’’を描画する点を除き同じである。
図11は、発明の実施の形態に係る処理の説明図である。
描画コマンドテーブル2002は、所定の描画(第1描画)を行うための描画コマンド(第1描画コマンド、図7(a)及び図8(a)のCOM-A1-1〜COM-A1-10)及びより更新頻度の低い描画(第2描画)を行うための描画コマンド(第2描画コマンド、図7(b)のCOM-B-1〜COM-B-5及び図8(b)のCOM-B'-1〜COM-B'-5)とを予め記憶している。さらに、サブメモリに描画されたオブジェクトをメインメモリに転送して書き込む転送命令COM-Bを含む。
ディスプレイリストメモリ2004は、描画コマンドを少なくとも一時的に記憶するための記憶部である。
描画コマンド群抽出部2003(図5参照)は、描画コマンドCOM-A1-1〜COM-A1-10をディスプレイリスト(記憶部)DL1に書き込み第1リスト(図7(a)、図8(a))を作成し、描画コマンドCOM-B-1〜COM-B-5、COM-B'-1〜COM-B'-5をディスプレイリスト(記憶部)DL2に書き込み第2リスト(図7(b)、図8(b))を作成する。
画像描画部2006は、第1リストに基づき第1メインメモリMAIN_A又は第2メインメモリMAIN_B(画像メモリ)に画像を描画し、第2リストに基づき第1サブメモリSUB_A又は第2サブメモリSUB_B(補助画像メモリ)に画像を描画する。
第2リストによる描画処理が行われたときは、第2リストに転送命令COM-Bを含める。図11のサブメモリからメインメモリへ向かう矢印が転送を示す。
画像読出部2008は、第1メインメモリMAIN_A又は第2メインメモリMAIN_Bから画像データを読み出して出力する。
図12は、描画コマンド群抽出部2003のディスプレイリスト作成処理を示す。このフローチャートは、ディスプレイリストDL1の作成に関する。
S30:メインメモリに画像を描画するための描画コマンドをディスプレイリストに書き込む。上記例では、描画コマンドCOM-A1-1〜COM-A1-10を書き込む。
S31:サブメモリに画像を描画していたかどうか判定する。ディスプレイリストDL1はフレームごとに作成されるが、前フレームまでにサブメモリに描画がなされていたときはYESとなる。あるいは、前フレームまでに表示となったサブメモリがあったときはYESとなる。
S32:サブメモリのオブジェクトをメインメモリに転送して描画する転送命令をディスプレイリストDL1に書き込む。
発明の実施の形態によれば、更新頻度の異なる描画を効率的に行い、処理負荷を軽減できる。簡単な構成で実現でき、処理も複雑化せず、コストを抑制できる。
先行技術には次のような問題があったが、発明の実施の形態はそれらを解決している。
(問題点1)複数のフレームメモリの合成手段・合成処理が必要となる。
発明の実施の形態は、サブメモリからメインメモリへの転送を行っているので、合成手段・合成処理は不要である。発明の実施の形態のサブメモリはフレームメモリではなく、オブジェクトを描画し一時的に保持しているメモリであり、いわばメインメモリを補助する機能を持つ。
(問題点2)フレームメモリを追加する必要がある。
上述のように発明の実施の形態のサブメモリはフレームメモリではない。したがって、フレームメモリと同じ容量にする必要がなく、描画するオブジェクトに合わせて、フレームメモリよりも小さな容量のメモリで足りる。
(問題点3)追加のフレームメモリの描画・表示の切換えタイミングが複雑であり、処理負荷が増える。
発明の実施の形態ではサブメモリの更新頻度を固定することができる(図6の例では10フレームごと、3FPS)。処理の単純化が可能である。
以上の説明では、ディスプレイリスト(第2リスト)DL2による描画は、ディスプレイリスト(第1リスト)DL1による描画よりも更新頻度が低いものであった。しかし、これは逆であってもよい。また、更新頻度が同じであっても発明の実施の形態を適用することができる場合がある。例えば、メインメモリがF1,F3,・・・のように奇数のタイミングで描画/表示の切り換えを行い、サブメモリがF2,F4,・・・のように偶数のタイミングで描画/表示の切り換えを行うなど、更新のタイミングがずれている場合において、各タイミングでメインメモリとサブメモリそれぞれについて描画/表示の切り換えを行うとともに、一方のタイミング、例えばF1,F3,・・・のタイミングで転送処理を行うようにする。このようにしても本願発明の効果を奏する。また、処理能力及び時間に余裕があり、描画コマンドを読み出す都度すぐに描画処理を行う装置においては、ディプレイリストを使用しなくても発明の実施の形態を適用することができる。
発明の実施の形態は、毎フレームで更新する必要のないものに適用可能で、1フレーム当たりの処理負荷を軽減することができる。また、1フレームあたりの描画命令も低減できるため、ディプレイリストのオーバーフローも防止できる。
発明の実施の形態では、ディプレイリストのオーバーフローが生じにくいが、この点について比較例に係る図13〜図16を参照して説明を加える。図13は従来の一般的な構成を示す。図13の装置にはサブメモリがない。図14は同じくメインメモリの使用態様を示す(フレームごとに表示/描画を切り替えている)。
図13の装置及び図14のタイミングチャートで、発明の実施の形態の図9と同じ画像を描画し表示することを考えると、そのディスプレイリストは図15のようになる。すなわち、オブジェクトAで10個、オブジェクトBで5個、合計15個の描画を、1フレーム(30FPS)で行わなければならない。図7と比較すると、図15のディスプレイリストは1フレームで処理すべき描画コマンドが増加しており、このため処理落ち、ディスプレイリストのオーバーフローの可能性が増大する。
以上の説明において、遊技機としてスロットマシンを例に挙げ説明を加えたが、これに限らず、本発明の実施の形態は他の遊技機(例えばパチンコ機)にも適用することができる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
20 サブ基板(処理部)
2001 演出内容テーブル
2002 描画コマンドテーブル
2003 描画コマンド群抽出部
2004 ディスプレイリストメモリ(記憶部)
2006 画像描画部
2007 画像メモリ
2007T 転送部
2008 画像読出部
DL1 ディスプレイリスト(第1リスト)
DL2 ディスプレイリスト(第2リスト)
LCD1、LCD2 液晶パネル(表示装置)
MAIN_A 第1メインメモリ(画像メモリ)
MAIN_B 第2メインメモリ(画像メモリ)
SUB_A 第1サブメモリ(補助画像メモリ)
SUB_B 第2サブメモリ(補助画像メモリ)

Claims (3)

  1. 予め定められた第1描画を行うための第1描画コマンド及び前記第1描画よりも更新頻度の低い第2描画を行うための第2描画コマンドを予め記憶している描画コマンドテーブルと、描画コマンドを少なくとも一時的に記憶するための記憶部と、を含む処理部と、
    画像を記憶する画像メモリと、
    前記第2描画コマンドによる描画のための補助画像メモリと、
    前記画像メモリに描画された画像を表示する表示装置と、を備え、
    前記処理部は、
    前記第1描画コマンドを前記記憶部に書き込むことにより第1リストを作成する第1作成処理と、
    前記第2描画コマンドを前記記憶部に書き込むことにより第2リストを作成する第2作成処理と、
    前記第1リストに基づき前記画像メモリに画像を描画する第1描画処理と、
    前記第2リストに基づき前記補助画像メモリに画像を描画する第2描画処理と、
    前記画像メモリの画像を読み出して出力する画像読出処理とを実行し、
    前記第1描画コマンドは、前記補助画像メモリに描画された画像を前記画像メモリに書き込む転送命令を含み、
    前記第2描画処理が行われたときは、前記第1作成処理は前記第1リストに前記転送命令を含めることを特徴とする遊技機。
  2. 前記描画及び前記表示は、予め定められた間隔で繰り返されるフレームを単位として行われ、
    前記画像メモリは第1画像メモリ及び第2画像メモリを含み、前記第1画像メモリと前記第2画像メモリは前記フレームを単位として前記描画及び前記表示を切換え、
    前記補助画像メモリは第1補助画像メモリ及び第2補助画像メモリを含み、前記第1補助画像メモリ及び前記第2補助画像メモリは前記第2描画処理に応じて前記描画及び前記転送を切換えることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 第1描画を行うための第1描画コマンド及び前記第1描画とは異なる第2描画を行うための第2描画コマンドを含む描画コマンドを処理する処理部と、
    前記描画コマンドによる描画のための画像メモリと、
    前記第2描画コマンドによる描画のための補助画像メモリと、
    前記画像メモリに描画された画像を表示する表示装置と、を備え、
    前記処理部は、
    前記第1描画コマンドに基づき前記画像メモリに画像を描画する第1描画処理部と、
    前記第2描画コマンドに基づき前記補助画像メモリに画像を描画する第2描画処理部と、
    前記補助画像メモリに描画された画像を前記画像メモリに転送する転送処理部と、
    前記画像メモリの画像を読み出して出力する画像読出処理部とを備える遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021126408A (ja) * 2020-02-14 2021-09-02 株式会社平和 遊技機

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