JP2018093737A - 加工クラゲの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】クラゲ特有の歯応えのある食感を保持しつつ、変色して黄色となったクラゲの色目をクラゲ本来の白色に近づけ、クラゲの外観を改善する加工クラゲの製造方法の提供。
【解決手段】クラゲを酢酸水溶液に浸漬する工程を含む加工クラゲの製造方法であって、(1)前記酢酸水溶液の酢酸濃度が0.4〜0.9重量%の範囲でありかつpHが3.2〜2.9の範囲でありかつ前記クラゲを前記酢酸水溶液に浸漬する時間が15〜35分の範囲であるか、又は(2)前記水溶液の酢酸濃度が0.9〜2.6重量%の範囲でありかつpHが2.9〜2.7の範囲でありかつ前記クラゲを前記酢酸水溶液に浸漬する時間が1〜15分の範囲であるかの少なくとも一方を満たす加工クラゲの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は加工クラゲの製造方法に関する。
クラゲを原料とする食材は、通常、塩漬けにした塩蔵クラゲとして保存される。クラゲ自体は特徴的な味を有するものではなく、塩蔵クラゲは塩抜きされた後、胡麻辛子などと和えて食される。需要者はクラゲ特有の歯応えのある食感を楽しむことができ、酒の肴などとして古来より親しまれている。
しかし、塩蔵クラゲはクラゲを塩漬けにした上保存するものであるため、本来白色であるクラゲの色目は黄色に変色する。黄色のクラゲは需要者に不快な印象を与え、クラゲの商品価値を損ねていた。
魚体の身の外観を改善する方法として、食酢又は酢酸を含有し、酢酸酸度が1〜8重量%の範囲で、かつpHが4〜6の範囲である酢締め用組成液に魚を30分以上浸漬する魚体の身の酢締め方法が提案されている(特許文献1)。
この魚体の身の酢締め方法によれば、鯖、鯵、小鯛、いわし、こはだ、秋刀魚又はサッパなどの魚体を透明感のあるものとし魚体の身の外観を改善できることが開示されている。
しかし、上記の魚体の身の酢締め方法とそれに用いる組成液を示す先行技術文献には、魚体の身に代えてクラゲを上記の組成液に浸漬させた場合、クラゲに生じる食味、食感、外観などの変化については一切開示されていない。このため、クラゲを原料とした場合に、クラゲの外観にいかなる変化が生じるかは不明のままである。
そもそも、魚体の身のタンパク質は、その多くが筋タンパク質でありコラーゲンをほとんど含まないものである。これに対し、クラゲのタンパク質は、コラーゲンを豊富に含むものである。クラゲを原料とし、食酢又は酢酸を含有する組成液に浸漬させた場合、食酢又は酢酸の作用によりクラゲのコラーゲンの三重らせん構造が著しく膨潤する。そうすると、クラゲ特有の歯応えのある食感がなくなってしまい、クラゲの商品価値を損ねることになる。
特開2003−250499号公報
本発明の目的は、クラゲ特有の歯応えのある食感を保持しつつ、変色して黄色となったクラゲの色目をクラゲ本来の白色に近づけ、クラゲの外観を改善する加工クラゲの製造方法を提供することにある。
本発明者が上記問題を解決するため鋭意検討した結果、クラゲを酢酸水溶液に浸漬する工程を含む加工クラゲの製造方法であって、(1)前記酢酸水溶液の酢酸濃度が0.4〜0.9重量%の範囲でありかつpHが3.2〜2.9の範囲でありかつ前記クラゲを前記酢酸水溶液に浸漬する時間が15〜35分の範囲であるか、又は(2)前記水溶液の酢酸濃度が0.9〜2.6重量%の範囲でありかつpHが2.9〜2.7の範囲でありかつ前記クラゲを前記酢酸水溶液に浸漬する時間が1〜15分の範囲であるかの少なくとも一方を満たすことを特徴とする加工クラゲの製造方法が本発明の目的に適うことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
[1]クラゲを酢酸水溶液に浸漬する工程を含む加工クラゲの製造方法であって、
前記酢酸水溶液の酢酸濃度、pH及び前記クラゲを前記酢酸水溶液に浸漬する時間の組合せが下記(1)又は(2)の少なくとも一方を満たすことを特徴とする加工クラゲの製造方法を提供するものである。
(1)前記酢酸水溶液の酢酸濃度が0.4〜0.9重量%の範囲でありかつpHが3.2〜2.9の範囲でありかつ前記クラゲを前記酢酸水溶液に浸漬する時間が15〜35分の範囲であること
(2)前記水溶液の酢酸濃度が0.9〜2.6重量%の範囲でありかつpHが2.9〜2.7の範囲でありかつ前記クラゲを前記酢酸水溶液に浸漬する時間が1〜15分の範囲であること
また、本発明の一つは、
[2]クラゲを酢酸水溶液に浸漬する工程の後に、クラゲを糖漬けする工程を含む、請求項1に記載の加工クラゲの製造方法を提供するものである。
本発明の加工クラゲの製造方法によれば、クラゲを酢酸水溶液に浸漬した場合でも、クラゲ特有の歯応えのある食感を保持することができる。理由は、クラゲのコラーゲンの三重らせん構造の膨潤を抑えることができるためであると考えられる。
また、変色して黄色となったクラゲの色目をクラゲ本来の白色に近づけ、クラゲの外観を改善することができる。本来の白色に近づいたクラゲは、美味しそうに見えるため、加工クラゲの商品価値を向上させることができる。
また、クラゲを酢酸水溶液に浸漬する工程の後に、クラゲを糖漬けする工程を含むことにより、クラゲに含まれる水分の糖度を上げることができる。クラゲに含まれる水分の糖度が上がると、クラゲを冷凍した際、クラゲに含まれる水分が凍りにくくなり、クラゲに含まれる水分の膨張を抑えることができる。そうすると、水分の膨張によるクラゲ組織の破壊を抑えることができ、クラゲの冷凍保存が可能となる。
クラゲの冷凍保存が可能となれば、クラゲを塩漬けにした状態で保存する必要がなくなる。冷凍保存したクラゲを解凍すれば、塩抜きすることなく、味付け処理を行うことができるため、味付け処理を簡単に行うことができる。
まず、本発明に使用するクラゲについて説明する。
本発明に使用するクラゲは、特に限定されず、通常食用に供されているクラゲであれば、特に限定はない。本発明に使用するクラゲとしては、例えば、ホワイトタイプ、チャイナタイプ、セミチャイナタイプ、キャノンボールタイプ又はボールタイプなどのクラゲが挙げられる。
クラゲは、一種又は二種以上を使用してもよい。
本発明に使用するクラゲは、海などから採取したものをそのまま使用することもできるが、入手の容易性や保存性などの理由から塩蔵クラゲが好ましい。
塩蔵クラゲを使用する際は、塩蔵クラゲを水により洗浄し塩抜きする。塩抜きする方法としては、例えば、流水に晒す方法や止水に晒してから複数回水を替える方法などが挙げられる。
クラゲを塩抜きする前には、クラゲを裁断しておくことが好ましい。
クラゲを裁断する際は、裁断後のクラゲの幅は、通常1〜20mmの範囲である。
次に、本発明においては、クラゲを酢酸水溶液に浸漬する工程を経ることが必要である。本発明に使用する酢酸水溶液としては、酢酸を含有した水溶液であればよく、食酢を水で希釈した水溶液であればよい。食酢としては、例えば、醸造酢又は合成酢などが挙げられるが、本発明に使用する食酢としては醸造酢が好ましい。
本発明に使用する酢酸水溶液は、酢酸濃度が0.4〜2.6重量%の範囲でありかつpHが3.2〜2.7の範囲であり、好ましくは、酢酸濃度が0.42〜2.52重量%の範囲でありかつpHが3.13〜2.76の範囲である。
クラゲを酢酸水溶液に浸漬する時間は、前記酢酸水溶液の酢酸濃度が0.4〜0.9重量%の範囲でありかつpHが3.2〜2.9の範囲であるときは、15〜35分の範囲であり、好ましくは、20〜30分の範囲である。前記酢酸水溶液の酢酸濃度が0.9〜2.6重量%の範囲でありかつpHが2.9〜2.7の範囲であるときは、1〜15分の範囲であり、好ましくは、1〜10分の範囲である。
前記酢酸水溶液の酢酸濃度が0.4重量%未満でありpHが3.2を超える場合や前記酢酸水溶液の酢酸濃度が2.52重量%を超えpHが2.7未満である場合には、浸漬する時間を調整しても、クラゲの色目を白色に近づけ明るくすることはできなかった。
クラゲを酢酸水溶液に浸漬する工程において、酢酸水溶液の温度は常温であり、例えば、5〜40℃の範囲である。
クラゲを酢酸水溶液に浸漬する方法としては、例えば、クラゲを酢酸水溶液に入れて静置する方法やクラゲを酢酸水溶液に入れた上で攪拌する方法などが挙げられる。
酢酸水溶液にクラゲを浸漬する際、酢酸水溶液の重量比は、例えば、クラゲの重量を1とした場合、1〜5の範囲である。
クラゲを特定の酢酸濃度とpHを有する酢酸水溶液に特定の時間の範囲内で浸漬することにより、本発明の加工クラゲを得ることができる。
クラゲを酢酸水溶液に浸漬する工程を経た後、酢酸水溶液に浸漬したクラゲを脱水することが好ましい。
塩蔵クラゲは、塩蔵臭という不快な臭いを有するところ、脱水することにより塩蔵臭の原因物質を取り除くことができる。理由は、塩蔵臭の原因物質はクラゲのコラーゲンの三重らせん構造に閉じ込められているところ酢酸水溶液の作用によりクラゲの三重らせん構造が膨潤するためであると考えられる。
酢酸水溶液に浸漬したクラゲを脱水する方法としては、例えば、酢酸水溶液に浸漬したクラゲを多数の水抜き穴を有する袋に入れプレス機で加圧する方法などが挙げられる。
酢酸水溶液に浸漬したクラゲは、糖漬けすることができる。本発明に使用する糖としては、例えば、砂糖、果糖、ブドウ糖、異性化糖又は転化糖などが挙げられる。
クラゲを糖漬けする工程において、本発明に使用する糖は液糖でもよいし粉末状の糖でもよい。また、液糖や粉末状の糖を水で希釈したものでもよい。
糖は一種又は二種以上を使用してもよい。
クラゲを糖漬けする際、糖のクラゲに対する重量比に、特に限定はないが、浸透圧の作用によりクラゲの内部の水分が外部に移る一方、外部の糖がクラゲの内部に移り、糖が全体に均一化した後のBrix値が14以上となるように調整することが好ましい。
クラゲを糖漬けする方法としては、例えば、クラゲを液糖に漬けた上で攪拌し、冷蔵庫に静置する方法が挙げられる。
クラゲを液糖に漬けた上で攪拌する際、糖液の温度は常温であり、例えば、糖液の温度は5〜40℃の範囲である。攪拌する時間は、例えば、1〜10分の範囲である。
液糖に漬けた上で攪拌されたクラゲを冷蔵庫に静置する際、冷蔵庫内の温度は、0〜10℃の範囲が好ましい。クラゲを冷蔵庫に静置する時間は、20時間〜7日間の範囲が好ましい。
クラゲを冷蔵庫に静置してクラゲに液糖が十分浸透すれば、クラゲを糖漬けする工程は完了する。
糖漬けしたクラゲは、冷凍保存が可能である。
クラゲを冷凍しても、クラゲに浸透した糖の作用により、水分の膨張によるクラゲ組織の破壊が抑えられるため、クラゲ特有の歯応えのある食感がなくなることはない。
水分の膨張によるクラゲ組織の破壊を抑えるため、糖漬けしたクラゲは脱水し、できる限り水分を除いた上で冷凍保存することが好ましい。
クラゲを冷凍保存する前後において、クラゲに味付け処理を行うことができる。
味付け処理の方法としては、例えば、調味液とクラゲとを接触させる方法などが挙げられる。
調味液とクラゲを接触させる方法としては、例えば、クラゲを調味液に浸漬する方法、クラゲに調味液を散布する方法、クラゲに調味液を塗布する方法などが挙げられる。
調味液としては、例えば、塩、砂糖、みりん、酒、酢、醤油又は胡麻油などの調味料から得られるものやこれらの調味料とだし汁などを適宜混合したものなどを挙げられる。
上記方法により、本発明の加工クラゲを利用した味付け処理済みの加工クラゲを得ることができる。
以下に、実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
市販のホワイトタイプの塩蔵クラゲを幅6mmの大きさに裁断し、流水に晒して塩抜きした。
塩抜きしたクラゲは、水分を除いた後、クラゲ1の割合に対し酢酸水溶液が3の割合になるようにして、酢酸水溶液に浸漬した。酢酸水溶液は、醸造酢(株式会社ミツカン製、商品名MAV8.4%)を水で希釈したものである。
酢酸濃度が0.42重量%でありpHが3.13である酢酸水溶液にクラゲを20分浸漬した上で、本発明の加工クラゲを得た。
上記で得られた本発明の加工クラゲを使用して、色目と食感の評価試験を行った。
(1)色目
[官能評価]
5名のパネラーにより、本発明の加工クラゲの色目を評価した。
流水に晒して塩抜きしたのみの塩蔵クラゲをコントロール(比較基準)として、
コントロールと比較して明らかに白色に近づき明るくなれば、−2を、
コントロールと比較して少し白色に近づき明るくなれば、−1を、
コントロールと比較して変化がなければ、0を、
コントロールと比較して少し暗くなれば、1を、
コントロールと比較して明らかに暗くなれば2を付した。
結果を表1に示す。
表1から分かるとおり、実施例1に係る加工クラゲの色目は、コントロールと比較して、少し白色に近づき明るくなったことが確認できる。
[解析評価]
本発明の加工クラゲを色彩色差計(コニカミノルタ株式会社製、商品名CR−300)を使用して測定した。
色彩色差計を使用して測定した下記数式におけるL*、a*及びb*は、1976年に国際照明委員会(CIE)で規格化されたL***表色系の値である。
解析絶対値は、下記数式で定義される独自の指標であり、解析絶対値の値が小さいほど白色に近づき明るいことを示す。
Figure 2018093737
幅6mmの大きさに裁断された本発明の加工クラゲを6本用意し、1本ずつ並べた上で色彩色差計を使用し、上記L*、a*及びb*の値を6本の加工クラゲそれぞれについて測定した。その上で、上記数式に基づき6本の加工クラゲそれぞれについて、解析絶対値を計算した上で6本の加工クラゲの解析絶対値の平均値を得た。
結果を表2に示す。
表2から分かるとおり、実施例1に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、解析絶対値の値が小さいものであり、白色に近づき明るくなったことが確認できる。
(2)食感
[官能評価]
5名のパネラーにより、本発明の加工クラゲの食感を評価した。
コントロールと比較してコントロールと同等の食感を保持していれば、○を、
コントロールと比較してコントロールより食感が少し低下しているものの若干変化しているにとどまれば、△を、
コントロールと比較してコントロールと完全に変化しており食感がやわらかく変化していれば、×を付した。
結果を表3に示す。
表3から分かるとおり、実施例1に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、同等の食感を保持していることが確認できる。
実施例1の場合で、クラゲを30分浸漬した他は、実施例1の場合と全く同様に試験を行った。
結果を表1〜3に示す。
表1から分かるとおり、実施例2に係る加工クラゲの色目は、コントロールと比較して、少し白色に近づき明るくなったことが確認できる。
また、このことは、表2からも分かるとおり、実施例2に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、解析絶対値の値が小さいものであることからも確認できる。
さらに、表3から分かるとおり、実施例2に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、同等の食感を保持していることが確認できる。
実施例1の場合で、酢酸濃度が0.84重量%でありpHが2.97である酢酸水溶液にクラゲを1分浸漬した他は、実施例1の場合と全く同様に試験を行った。
結果を表1〜3に示す。
表1から分かるとおり、実施例3に係る加工クラゲの色目は、コントロールと比較して、少し白色に近づき明るくなったことが確認できる。
また、このことは、表2からも分かるとおり、実施例3に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、解析絶対値の値が小さいものであることからも確認できる。
さらに、表3から分かるとおり、実施例3に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、同等の食感を保持していることが確認できる。
実施例3の場合で、クラゲを10分浸漬した他は、実施例3の場合と全く同様に試験を行った。
結果を表1〜3に示す。
表1から分かるとおり、実施例4に係る加工クラゲの色目は、コントロールと比較して、明らかに白色に近づき明るくなったことが確認できる。
また、このことは、表2からも分かるとおり、実施例4に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、解析絶対値の値がかなり小さいものであることからも確認できる。
さらに、表3から分かるとおり、実施例4に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、同等の食感を保持していることが確認できる。
実施例3の場合で、クラゲを20分浸漬した他は、実施例3の場合と全く同様に試験を行った。
結果を表1〜3に示す。
表1から分かるとおり、実施例5に係る加工クラゲの色目は、コントロールと比較して、明らかに白色に近づき明るくなったことが確認できる。
また、このことは、表2からも分かるとおり、実施例5に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、解析絶対値の値がかなり小さいものであることからも確認できる。
さらに、表3から分かるとおり、実施例5に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、同等の食感を保持していることが確認できる。
実施例3の場合で、クラゲを30分浸漬した他は、実施例3の場合と全く同様に試験を行った。
結果を表1〜3に示す。
表1から分かるとおり、実施例6に係る加工クラゲの色目は、コントロールと比較して、少し白色に近づき明るくなったことが確認できる。
また、このことは、表2からも分かるとおり、実施例6に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、解析絶対値の値が小さいものであることからも確認できる。
さらに、表3から分かるとおり、実施例6に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、同等の食感を保持していることが確認できる。
実施例1の場合で、酢酸濃度が2.52重量%でありpHが2.76である酢酸水溶液にクラゲを1分浸漬した他は、実施例1の場合と全く同様に試験を行った。
結果を表1〜3に示す。
表1から分かるとおり、実施例7に係る加工クラゲの色目は、コントロールと比較して、少し白色に近づき明るくなったことが確認できる。
また、このことは、表2からも分かるとおり、実施例7に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、解析絶対値の値が小さいものであることからも確認できる。
さらに、表3から分かるとおり、実施例7に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、食感が少し低下しているものの若干変化しているにとどまることが確認できる。
実施例7の場合で、クラゲを10分浸漬した他は、実施例7の場合と全く同様に試験を行った。
結果を表1〜3に示す。
表1から分かるとおり、実施例8に係る加工クラゲの色目は、コントロールと比較して、少し白色に近づき明るくなったことが確認できる。
また、このことは、表2からも分かるとおり、実施例8に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、解析絶対値の値が小さいものであることからも確認できる。
さらに、表3から分かるとおり、実施例8に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、食感が少し低下しているものの若干変化しているにとどまることが確認できる。
[比較例1]
実施例1の場合で、クラゲを10秒浸漬した他は、実施例1の場合と同様に加工クラゲの色目と食感の官能評価を行った。
結果を表1と3に示す。
表3から分かるとおり、比較例1に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、同等の食感を保持していることが確認できる。
しかし、表1から分かるとおり、比較例1に係る加工クラゲの色目は、コントロールと比較して変化していないことが確認できる。
[比較例2]
実施例1の場合で、クラゲを1分浸漬した他は、実施例1の場合と全く同様に試験を行った。
結果を表1〜3に示す。
表3から分かるとおり、比較例2に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、同等の食感を保持していることが確認できる。
しかし、表1から分かるとおり、比較例2に係る加工クラゲの色目は、コントロールと比較して、少し暗くなっていることが確認できる。
また、このことは、表2からも分かるとおり、比較例2に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、解析絶対値の値が大きいものであることからも確認できる。
[比較例3]
実施例1の場合で、クラゲを10分浸漬した他は、実施例1の場合と全く同様に試験を行った。
結果を表1〜3に示す。
表3から分かるとおり、比較例3に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、同等の食感を保持していることが分かる。
しかし、表1から分かるとおり、比較例3に係る加工クラゲの色目は、コントロールと比較して、少し暗くなっていることが確認できる。
このことは、表2からも分かるとおり、比較例3に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、解析絶対値の値が大きいものであることからも確認できる。
[比較例4]
実施例1の場合で、クラゲを60分浸漬した他は、実施例1の場合と同様に加工クラゲの色目と食感の官能評価を行った。
結果を表1と3に示す。
表3から分かるとおり、比較例4に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、同等の食感を保持していることが分かる。
しかし、表1からわかるとおり、比較例4に係る加工クラゲの色目は、コントロールと比較して変化していないことが確認できる。
[比較例5]
実施例3の場合で、クラゲを10秒浸漬した他は、実施例3の場合と同様に加工クラゲの色目と食感の官能評価を行った。
結果を表1と3に示す。
表3から分かるとおり、比較例5に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、同等の食感を保持していることが分かる。
しかし、表1から分かるとおり、比較例5に係る加工クラゲの色目は、コントロールと比較して変化していないことが確認できる。
[比較例6]
実施例3の場合で、クラゲを60分浸漬した他は、実施例3の場合と同様に加工クラゲの色目と食感の官能評価を行った。
結果を表1と3に示す。
表3から分かるとおり、比較例6に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、食感が少し低下しているものの若干変化しているにとどまる。
しかし、表1から分かるとおり、比較例6に係る加工クラゲの色目は、コントロールと比較して変化していないことが確認できる。
[比較例7]
実施例7の場合で、クラゲを10秒浸漬した他は、実施例7の場合と同様に加工クラゲの色目と食感の官能評価を行った。
結果を表1と3に示す。
表3から分かるとおり、比較例7に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、同等の食感を保持していることが分かる。
しかし、表1から分かるとおり、比較例7に係る加工クラゲの色目は、コントロールと比較して変化していないことが確認できる。
[比較例8]
実施例7の場合で、クラゲを20分浸漬した他は、実施例7の場合と全く同様に試験を行った。
結果を表1〜3に示す。
表3から分かるとおり、比較例8に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、食感が少し低下しているものの若干変化しているにとどまる。
しかし、表1から分かるとおり、比較例8に係る加工クラゲの色目は、コントロールと比較して変化していないことが分かる。
このことは、表2からも分かるとおり、比較例8に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、解析絶対値の値がほぼ同じであることからも確認できる。
[比較例9]
実施例7の場合で、クラゲを30分浸漬した他は、実施例7の場合と全く同じ試験を行った。
結果を表1〜3に示す。
表3から分かるとおり、比較例9に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、食感が少し低下しているものの若干変化しているにとどまる。
しかし、表1から分かるとおり、比較例9に係る加工クラゲの色目は、コントロールと比較して、少し暗くなっていることが確認できる。
このことは、表2からも分かるとおり、比較例9に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、解析絶対値の値が大きいものであることからも確認できる。
[比較例10]
実施例7の場合で、クラゲを60分浸漬した他は、実施例7の場合と同様に加工クラゲの色目と食感の官能評価を行った。
結果を表1と3に示す。
表1から分かるとおり、比較例10に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、明らかに暗くなっていることが確認できる。
また、表3から分かるとおり、比較例10に係る加工クラゲは、コントロールと比較して、コントロールと完全に変化しており食感がやわらかく変化していることが確認できる。
[比較例11]
酢酸の代わりに、グルコン酸(扶桑化学工業株式会社製 商品名グルコン酸液(50%))を使用しグルコン酸濃度とpHを表1〜3記載の所定の値となるように水で希釈しグルコン酸水溶液を得た。
グルコン酸水溶液にクラゲを表1〜3記載の所定の時間浸漬した他は実施例1と全く同様にして色目と食感の評価試験を行った。
結果を表1〜3に示す。
表1〜3から分かるとおり、コントロールと比較して、同等の食感を保持することはあっても、色目が白色に近づき明るくなったものは比較例11に係る加工クラゲには確認できない。
[比較例12]
酢酸の代わりに、クエン酸(昭和化工株式会社製 商品名クエン酸(結晶))を使用しクエン酸濃度とpHを表1〜3記載の所定の値となるように水で希釈しクエン酸水溶液を得た。
クエン酸水溶液にクラゲを表1〜3記載の所定の時間浸漬した他は実施例1と全く同様にして色目と食感の評価試験を行った。
結果を表1〜3に示す。
表1〜3から分かるとおり、コントロールと比較して、同等の食感を保持することはあっても、色目が白色に有意に近づき明るくなったものは比較例12に係る加工クラゲには確認できない。
[比較例13]
酢酸の代わりに、ビタミンC(扶桑化学工業株式会社製)を使用しビタミンC濃度とpHを表1〜3記載の所定の値となるように水で希釈しビタミンC水溶液を得た。
ビタミンC水溶液にクラゲを表1〜3記載の所定の時間浸漬した他は実施例1と全く同様にして色目と食感の評価試験を行った。
結果を表1〜3に示す。
表1〜3から分かるとおり、コントロールと比較して、同等の食感を保持することはあっても、色目が白色に有意に近づき明るくなったものは比較例13に係る加工クラゲには確認できない。
Figure 2018093737
Figure 2018093737
Figure 2018093737
本発明の加工クラゲは特定の酢酸濃度とpHを有する酢酸水溶液に特定の時間の範囲内でクラゲを浸漬することにより得ることができる。
更に、本発明の加工クラゲは、糖漬けすることができる。
糖漬けは、クラゲを脱水し、クラゲ100gに対し液糖(転化糖)30gを加えた上で攪拌し冷蔵庫に静置する方法により実施した。冷蔵庫には一晩以上静置した。
糖漬けした本発明の加工クラゲを使用して、色目と食感の評価試験を行った。評価試験は、糖漬けした本発明の加工クラゲ及び糖漬けしたコントロールを使用した他は、実施例1の場合と全く同様のものである。
結果を表4〜6に示す。
表4〜6から分かるとおり、糖漬けした本発明の加工クラゲの色目は、糖漬けしたコントロールと比較して、概ね、少し白色に近い明るいものである。
また、糖漬けした本発明の加工クラゲの食感は、糖漬けしたコントロールと比較して、概ね、同等の食感を保持していることが確認できる。
Figure 2018093737
Figure 2018093737
Figure 2018093737
本発明によれば、クラゲ特有の歯応えのある食感を保持しつつ変色して黄色となったクラゲの色目をクラゲ本来の白色に近づけることができる。本来の白色に近づいたクラゲは、美味しそうにみえるため、加工クラゲの商品価値を向上させることができる。

Claims (2)

  1. クラゲを酢酸水溶液に浸漬する工程を含む加工クラゲの製造方法であって、
    前記酢酸水溶液の酢酸濃度、pH及び前記クラゲを前記酢酸水溶液に浸漬する時間の組合せが下記(1)又は(2)の少なくとも一方を満たすことを特徴とする加工クラゲの製造方法。
    (1)前記酢酸水溶液の酢酸濃度が0.4〜0.9重量%の範囲でありかつpHが3.2〜2.9の範囲でありかつ前記クラゲを前記酢酸水溶液に浸漬する時間が15〜35分の範囲であること
    (2)前記水溶液の酢酸濃度が0.9〜2.6重量%の範囲でありかつpHが2.9〜2.7の範囲でありかつ前記クラゲを前記酢酸水溶液に浸漬する時間が1〜15分の範囲であること
  2. クラゲを酢酸水溶液に浸漬する工程の後に、クラゲを糖漬けする工程を含む、請求項1に記載の加工クラゲの製造方法。
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