JP2018092757A - 端子 - Google Patents
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Abstract
【課題】芯線への圧着力を低下させることなく電線固着力を高めることができる。
【解決手段】本明細書によって開示される端子は、電線の端末に接続された端子であって、後方のみに開口するキャップ状をなし、内周面が前記電線の芯線に圧着された状態で、前記電線が後方に引き出された電線圧着部と、前記電線圧着部の前壁から前方に突出して設けられた端子接続部とを備え、前記電線圧着部の外周面には第1凹部と第2凹部とが交互に並んで設けられ、前記電線圧着部の内周面には前記第1凹部に対応する第1凸部が設けられ、前記第1凸部は、前記電線の引き出し方向に対して鋭角をなして斜め方向に延びる斜辺部を有する構成とした。
【選択図】図4
【解決手段】本明細書によって開示される端子は、電線の端末に接続された端子であって、後方のみに開口するキャップ状をなし、内周面が前記電線の芯線に圧着された状態で、前記電線が後方に引き出された電線圧着部と、前記電線圧着部の前壁から前方に突出して設けられた端子接続部とを備え、前記電線圧着部の外周面には第1凹部と第2凹部とが交互に並んで設けられ、前記電線圧着部の内周面には前記第1凹部に対応する第1凸部が設けられ、前記第1凸部は、前記電線の引き出し方向に対して鋭角をなして斜め方向に延びる斜辺部を有する構成とした。
【選択図】図4
Description
本明細書によって開示される技術は、端子に関する。
従来、電線の端末に圧着された端子として、特開2016−18670号公報(下記特許文献1)に記載の端子金具が知られている。この端子金具は、クローズドバレル型の導体圧着部を有しており、導体圧着部の内周面には、先細りとなる複数のテーパ面が形成されている。隣り合う一対のテーパ面の間にはエッジ部が設けられており、このエッジ部を芯線に食い込ますことで端子金具と電線との接続信頼性を向上させるようにしている。
しかしながら、上記の端子金具では、エッジ部によって芯線への圧着力を高めることはできるものの、エッジ部は電線の引き抜きに対して引っ掛かる形状ではないため、電線固着力を高めることはできなかった。
本明細書によって開示される端子は、電線の端末に接続された端子であって、後方のみに開口するキャップ状をなし、内周面が前記電線の芯線に圧着された状態で、前記電線が後方に引き出された電線圧着部と、前記電線圧着部の前壁から前方に突出して設けられた端子接続部とを備え、圧着後における前記電線圧着部の外周面には第1凹部と第2凹部とが交互に並んで設けられ、圧着後における前記電線圧着部の内周面には前記第1凹部に対応する第1凸部が設けられ、前記第1凸部は、前記電線の引き出し方向に対して鋭角をなして斜め方向に延びる斜辺部を有する構成とした。
このような構成によると、電線が後方に引っ張られた場合に、電線の芯線が第1凸部の斜辺部に沿って斜め方向に配されて引っ掛かるため、電線の引っ張り力が斜辺部に分散されて電線固着力を高めることができる。その上で、電線圧着部が第1凹部と第2凹部の2箇所で芯線に圧着されるため、芯線への圧着力を低下させることもない。
本明細書によって開示される端子は、以下の構成としてもよい。
前記電線圧着部の内周面には前記第2凹部に対応する第2凸部が設けられ、前記第2凸部は、隣り合う一対の前記第1凸部の間を補うように配され、前記第1凸部と前記第2凸部の間に圧着溝が形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、第1凸部と第2凸部の間に形成された圧着溝に沿って芯線が斜め方向に配され、この芯線が第1凸部と第2凸部の2箇所で引っ掛かるため、電線固着力をより高めることができる。
前記電線圧着部の内周面には前記第2凹部に対応する第2凸部が設けられ、前記第2凸部は、隣り合う一対の前記第1凸部の間を補うように配され、前記第1凸部と前記第2凸部の間に圧着溝が形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、第1凸部と第2凸部の間に形成された圧着溝に沿って芯線が斜め方向に配され、この芯線が第1凸部と第2凸部の2箇所で引っ掛かるため、電線固着力をより高めることができる。
前記第1凸部と前記第2凸部はいずれも三角形状とされている構成としてもよい。
このような構成によると、第1凸部と第2凸部をより近づけて配置することができる。
このような構成によると、第1凸部と第2凸部をより近づけて配置することができる。
本明細書によって開示される端子によれば、芯線への圧着力を低下させることなく電線固着力を高めることができる。
<実施形態1>
実施形態1を図1から図6の図面を参照しながら説明する。本実施形態における圧着前の端子10はクローズドバレル型の端子であって、図1に示すように、後方のみに開口するキャップ状をなす電線圧着部20と、電線圧着部20の前壁21から前方に突出する形態をなす端子接続部30とを備えて構成されている。端子接続部30は、平板状をなし、図示しないボルトを挿通させるボルト挿通孔31を有している。ボルト挿通孔31は、前後方向に長い長円形状とされている。端子接続部30と相手側端子を重ねて配置し、ボルトをボルト挿通孔31に挿通させて締結することにより端子10と相手側端子が導通可能に接続される。
実施形態1を図1から図6の図面を参照しながら説明する。本実施形態における圧着前の端子10はクローズドバレル型の端子であって、図1に示すように、後方のみに開口するキャップ状をなす電線圧着部20と、電線圧着部20の前壁21から前方に突出する形態をなす端子接続部30とを備えて構成されている。端子接続部30は、平板状をなし、図示しないボルトを挿通させるボルト挿通孔31を有している。ボルト挿通孔31は、前後方向に長い長円形状とされている。端子接続部30と相手側端子を重ねて配置し、ボルトをボルト挿通孔31に挿通させて締結することにより端子10と相手側端子が導通可能に接続される。
電線圧着部20は、正面から見て正円形状をなす前壁21と、前壁21の周縁から後方に延びる周壁22とを備えて構成されている。周壁22は、図2に示すように、後方に開口する形態をなし、周壁22の後端開口縁部には、誘い込み用のテーパ面23が周設されている。したがって、電線Wの芯線W1を電線圧着部20に後方から挿入する際に、芯線W1の先端がテーパ面23に沿って斜め前方に案内されることで電線Wを電線圧着部20に内部に円滑に挿入することができる。
図3に示すように、電線Wの芯線W1が電線圧着部20の内部に収容された状態とした後、電線圧着部20を図示しない圧着機によって全周に亘って圧着を行うことにより、図4に示す圧着後の端子40が形成される。図4においては電線Wを図示していないものの、圧着後の端子40は電線Wの端末に接続された状態とされている。以下においては、圧着後の端子を「端子」と略していうものとする。
端子40は、端子接続部30と、電線圧着部50とを備えて構成されている。電線圧着部50は、後方のみに開口するキャップ状をなし、前壁51と、前壁51の周縁から後方に延びる周壁52とを備えて構成されている。端子接続部30は、電線圧着部50の前壁51から前方に突出して設けられている。
電線圧着部50の外周面には第1凹部60と第2凹部70とが交互に並んで設けられている。第1凹部60と第2凹部70は、いずれも略二等辺三角形状とされているものの、頂点の位置が前後逆になるように配されている。隣り合う一対の凹部60、70は、前方から見た場合に互いに重なり合う態様でかつ周方向に並んで設けられている。すなわち、第1凹部60と第2凹部70は、互いにより近づいて配置され、前方から見た場合に周壁52の全周に亘って連続して配置されている。
第1凹部60は、前端部に頂点61を有し、頂点61から斜め後方に向けて一対の斜辺部62が設けられ、一対の斜辺部62の後端部同士を連結することで底辺部63が設けられた構成とされている。一方、第2凹部70は、後端部に頂点71を有し、頂点71から斜め左前方と斜め右前方とに向けて一対の対向部72が設けられ、一対の対向部72の前端部同士を連結することで底辺部73が設けられた構成とされている。第2凹部70は、隣り合う一対の第1凹部60の間を補うように配されている。また、第1凹部60の斜辺部62とこれに対向する第2凹部70の対向部72とは、平行をなして斜め方向に延びる形態とされている。
図5に示すように、電線圧着部50の内周面には第2凹部70に対応する第2凸部74が設けられている。第2凸部74は第2凹部70と同じ形状とされ、一対の対向部72に対応する一対の対向部75と、底辺部73に対応する底辺部76とを有している。すなわち、電線圧着部50を圧着する際に、圧着機によって押し込まれることで第2凹部70が形成され、第2凹部70の形成に伴って周壁52が押し出されることで第2凸部74が形成されている。
同様に、電線圧着部50の内周面には第1凹部60に対応する第1凸部64が設けられている。第1凸部64は第1凹部60と同じ形状とされ、一対の斜辺部62に対応する一対の斜辺部65と、底辺部63に対応する底辺部66とを有している。図示はしないものの、電線圧着部50を圧着する際に、圧着機によって押し込まれることで第1凹部60が形成され、第1凹部60の形成に伴って周壁52が押し出されることで第1凸部64が形成されている。
図6は、第1凸部64と第2凸部74に電線Wの芯線W1が引っ掛かった様子を模式的に示した断面図である。第2凸部74は、隣り合う一対の第1凸部64の間を補うように配されている。また、第1凸部64の斜辺部65とこれに対向する第2凸部74の対向部75とは、いずれも電線Wの引き出し方向(図6における図示下方向)に対して鋭角をなして斜め方向に延びる形態とされ、平行に配されている。互いに隣り合う斜辺部65と対向部75との間には、圧着溝53が設けられている。圧着溝53には芯線W1が収容されており、芯線W1は圧着溝53に沿って斜め方向に配されている。
電線Wが後方に引っ張られた場合、芯線W1は、圧着溝53を構成する斜辺部65と対向部75とに引っ掛かる。詳細には芯線W1は、第1凸部64の斜辺部65の後端部C1と、第2凸部74の対向部75の前端部C2とに干渉することで摩擦力を生じさせ、電線Wの引っ張り力に対抗する。つまり、電線Wの引っ張り力は、第1凸部64と第2凸部74とに分散されることになり、電線Wの電線固着力をより高めることができる。
また、第1凹部60の押し込みに伴って第1凹部60と対応する第1凸部64が芯線W1に強固に圧着され、第2凹部70の押し込みに伴って第2凹部と対応する第2凸部74が芯線W1に強固に圧着される。そして、第1凹部60と第2凹部70は、前方から見た場合に切れ目なく連続しているため、周壁52を全周に亘って芯線W1に圧着した場合(後述する図9から図12の場合)とほぼ同じ効果が得られる。したがって、電線圧着部50と芯線W1の接続信頼性を確保することができるとともに、芯線W1への圧着力を低下させないようにすることができる。
以上のように本実施形態では、電線Wが後方に引っ張られた場合に、電線Wの芯線W1が第1凸部64の斜辺部65に沿って斜め方向に配されて引っ掛かるため、電線Wの引っ張り力が斜辺部65に分散されて電線固着力を高めることができる。その上で、電線圧着部50が第1凹部60と第2凹部70の2箇所で芯線W1に圧着されるため、芯線W1への圧着力を低下させることもない。
電線圧着部50の内周面には第2凹部70に対応する第2凸部74が設けられ、第2凸部74は、第1凸部64の斜辺部65と平行をなして斜め方向に延びる対向部75を有し、第1凸部64の斜辺部65と第2凸部74の対向部75との間に圧着溝53が形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、第1凸部64の斜辺部65と第2凸部74の対向部75との間に形成された圧着溝53に沿って芯線W1が斜め方向に配され、この芯線W1が第1凸部64の斜辺部65と第2凸部74の対向部75との2箇所で引っ掛かるため、電線固着力をより高めることができる。
このような構成によると、第1凸部64の斜辺部65と第2凸部74の対向部75との間に形成された圧着溝53に沿って芯線W1が斜め方向に配され、この芯線W1が第1凸部64の斜辺部65と第2凸部74の対向部75との2箇所で引っ掛かるため、電線固着力をより高めることができる。
第1凸部64と第2凸部74はいずれも三角形状とされている構成としてもよい。
このような構成によると、第1凸部64と第2凸部74をより近づけて配置することができる。
このような構成によると、第1凸部64と第2凸部74をより近づけて配置することができる。
<実施形態2>
次に、実施形態2を図7および図8の図面を参照しながら説明する。本実施形態における圧着後の端子140は、実施形態1の端子40と同じ前壁151と、端子40よりも前後方向に長い周壁152とが設けられた電線圧着部150を有している。電線圧着部150は、芯線W1に圧着されるワイヤバレル部151と、被覆W2に圧着されるインシュレーションバレル部152とが前後方向に並んだ構成とされている。ワイヤバレル部151は、実施形態1の第1凹部60、第2凹部70と同様の構成とされ、インシュレーションバレル部152も、実施形態1の第1凹部60、第2凹部70と同様の構成とされているものの、図8に示すように、インシュレーションバレル部152の方がワイヤバレル部151よりも内径が大きいものとされている。
次に、実施形態2を図7および図8の図面を参照しながら説明する。本実施形態における圧着後の端子140は、実施形態1の端子40と同じ前壁151と、端子40よりも前後方向に長い周壁152とが設けられた電線圧着部150を有している。電線圧着部150は、芯線W1に圧着されるワイヤバレル部151と、被覆W2に圧着されるインシュレーションバレル部152とが前後方向に並んだ構成とされている。ワイヤバレル部151は、実施形態1の第1凹部60、第2凹部70と同様の構成とされ、インシュレーションバレル部152も、実施形態1の第1凹部60、第2凹部70と同様の構成とされているものの、図8に示すように、インシュレーションバレル部152の方がワイヤバレル部151よりも内径が大きいものとされている。
ワイヤバレル部151の外周面には、第1凹部60と同様の第1凹部160と、第2凹部70と同様の第2凹部170とが設けられている。ワイヤバレル部151の内周面には、第1凹部160と対応する第1凸部(図示はしない)と、第2凹部170と対応する第2凸部174とが設けられている。本実施形態の第2凸部174は、実施形態1の第2凸部74よりも前後方向に長いものとされている。なお、図示はしないものの、本実施形態の第1凸部も、実施形態1の第1凸部64よりも前後方向に長いものとされている。したがって、本実施形態の端子140は、実施形態1の端子40よりも芯線W1との接触面積を大きくできるとともに、より大電流用途の電気的接続にも適用することができる。
インシュレーションバレル部152の外周面には、第1凹部60と同様の第1凹部260と、第2凹部70と同様の第2凹部270とが設けられている。インシュレーションバレル部152の内周面には、第1凹部260と対応する第2凸部264と、第2凹部270と対応する第2凸部274とが設けられている。なお、図示はしないものの、第1凸部と第2凸部174の間には、芯線W1が収容された圧着溝が設けられている。
<他の実施形態>
本明細書によって開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(1)上記実施形態では平板状の端子接続部30を例示しているものの、端子接続部の形状は問わない。
本明細書によって開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(1)上記実施形態では平板状の端子接続部30を例示しているものの、端子接続部の形状は問わない。
(2)上記実施形態では第1凸部が略二等辺三角形状とされているものの、第1凸部の形状は直角三角形状でもよいし、菱形状としてもよい。
(3)上記実施形態では第1凸部と第2凸部の双方が設けられているものの、第1凸部だけを設けてもよい。
40、140…圧着後の端子
50、150…電線圧着部
53…圧着溝
60、160、260…第1凹部
64、264…第1凸部
65…斜辺部
70、170、270…第2凹部
74、174、274…第2凸部
50、150…電線圧着部
53…圧着溝
60、160、260…第1凹部
64、264…第1凸部
65…斜辺部
70、170、270…第2凹部
74、174、274…第2凸部
Claims (3)
- 電線の端末に接続された端子であって、
後方のみに開口するキャップ状をなし、内周面が前記電線の芯線に圧着された状態で、前記電線が後方に引き出された電線圧着部と、
前記電線圧着部の前方に設けられた端子接続部とを備え、
圧着後における前記電線圧着部の外周面には第1凹部と第2凹部とが交互に並んで設けられ、圧着後における前記電線圧着部の内周面には前記第1凹部に対応する第1凸部が設けられ、
前記第1凸部は、前記電線の引き出し方向に対して鋭角をなして斜め方向に延びる斜辺部を有する端子。 - 前記電線圧着部の内周面には前記第2凹部に対応する第2凸部が設けられ、
前記第2凸部は、隣り合う一対の前記第1凸部間を補うように配され、前記第1凸部と前記第2凸部の間に圧着溝が形成されている請求項1に記載の端子。 - 前記第1凸部と前記第2凸部はいずれも三角形状とされている請求項2に記載の端子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016234029A JP2018092757A (ja) | 2016-12-01 | 2016-12-01 | 端子 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021533727A (ja) * | 2019-07-23 | 2021-12-09 | ケーティー・アンド・ジー・コーポレーション | カートリッジ及びそれを含むエアロゾル生成装置 |
US11882876B2 (en) | 2019-07-23 | 2024-01-30 | Kt&G Corporation | Cartridge and aerosol generating device including the same |
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2016
- 2016-12-01 JP JP2016234029A patent/JP2018092757A/ja active Pending
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JP7048165B2 (ja) | 2019-07-23 | 2022-04-05 | ケーティー アンド ジー コーポレイション | カートリッジ及びそれを含むエアロゾル生成装置 |
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