JP2017084558A - 圧着端子及び端子付き電線 - Google Patents

圧着端子及び端子付き電線 Download PDF

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Abstract

【課題】電線に引張り力が掛かった場合でも電線が外れにくい圧着端子を提供する。
【解決手段】圧着端子20は、端子接続部23と、導体接続部22と、被覆接続部21と、を備える。端子接続部23は、他の端子と接続される。導体接続部22は、開放された部分を有しており、電線をセットして当該開放された部分を閉じることで当該電線の導体と接続される。被覆接続部21は、開放された部分を有しており、電線をセットして当該開放された部分を閉じることで当該電線の被覆と接続される。被覆接続部21の面のうち被覆と接続される面である接続面21aには、線状の突出部21bが形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、主として、圧着により電線と電気的に接続される圧着端子に関する。
ワイヤハーネスは、自動車の車体に配索され、当該自動車が備える各種電気機器への電力供給、電気機器間の制御信号の通信等に利用される。ワイヤハーネスは、束ねられた複数の電線、及びこれらの電線に接続された端子から構成される。特許文献1は、この種の端子付き電線を開示する。
特許文献1の圧着端子は、被水領域で使用されるものであり、防水性能が要求される。この圧着端子は、円筒状の電線接続部を備えるクローズドバレル端子である。この円筒状の電線接続部の中に電線を挿入して当該電線接続部を圧縮することで圧着端子と電線とが接続される。また、電線接続部が円筒であるため、電線を伝って水が浸入することを防止できる。
特許文献1の変形例の圧着端子には、電線接続部の内側に導通用押圧部と防水用圧縮部が形成されている。導通用押圧部は、矩形状の凹部であり、当該凹部の縁により電線の導体を強く押圧して電線と端子の導通を確保する。防水用圧縮部は、円弧状の突出部であり、当該突出部で電線の被覆を圧縮することで防水性能を向上させる。
特許文献2の圧着端子は、ワイヤバレルとインシュレーションバレルとを備える。ワイヤバレルは、板材を略U字状に曲げて形成されており、その間に電線の導体を配置してカシメることで当該導体と接続される。インシュレーションバレルは、板材を略U字状に曲げて形成されており、その間に電線の被覆を配置してカシメることで当該被覆と接続される。
特許文献2のような圧着端子はオープンバレル端子と称されている。オープンバレル端子は、特許文献1のクローズドバレル端子と異なり、電線と端子の接続部が密閉されていない。
特許文献3は、ワイヤバレル及びインシュレーションバレル(圧着アーム)を備えるオープンバレル端子を開示する。インシュレーションバレルの内側には、端子の長手方向に沿うように2つのノッチが形成されている。また、この2つのノッチの間には、当該ノッチと直角をなすように延びる切込みが形成されている。
特許文献4は、ワイヤバレル(導体圧着部)及びインシュレーションバレル(被覆加締部)を備えるオープンバレル端子を開示する。インシュレーションバレルの内側には、セレーション(凹部)が電線の長手方向と直交する方向に形成されている。特許文献4には、セレーションを形成することで、カシメ時にセレーションを電線の被覆に食い込ませて密着性を高めることにより、水分の侵入を防止できると記載されている。また、セレーションの代わりに凸条を設けても良い旨についても記載されている。
特開2014−164899号公報 特開2009−245701号公報 特開平10−312844号公報 特開2011−216253号公報
ところで、端子付き電線を自動車等へ設置した後、様々な要因によって電線に引張り力が掛かり、圧着端子から電線が外れてしまうことがある。
更に、近年ではアルミ製の細い導体を用いた端子付き電線が採用され始めている。このような電線を採用する場合、導体の引張強度が低下するため、引張り力が掛かった場合に電線が外れ易くなる。
また、特許文献3及び4では、インシュレーションバレルにセレーション等を形成することで密着性を高めることは記載されている。しかし、特許文献3及び4では、セレーション等の具体的な形状については記載されていない。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、圧着端子において、電線に引張り力が掛かった場合でも端子から電線が外れにくい構成を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の圧着端子が提供される。即ち、この圧着端子は、端子接続部と、導体接続部と、被覆接続部と、を備える。前記端子接続部は、他の端子と接続される。前記導体接続部は、電線の導体と接続される。前記被覆接続部は、前記電線の被覆と接続される。前記被覆接続部の面のうち前記被覆と接続される面である接続面には、線状の突出部が形成されている。また、前記突出部の突出高さは、前記被覆の厚みの25%以上63%以下である。
これにより、突出高さが上記の範囲の突出部を形成することで、圧着端子と電線とを接続する際に被覆接続部の突出部が電線の被覆に十分に食い込むため、圧着端子と被覆とを強力に接続することができる。従って、電線に引張り力が掛かった場合でも電線が外れにくい構成の圧着端子が実現できる。
前記の圧着端子においては、前記突出部は、前記被覆との接続時に当該突出部の長手方向が前記被覆の周方向に沿うように形成されていることが好ましい。
これにより、電線に掛かる引張り力の向き(通常は電線の長手方向)に交差するように突出部が形成されているため、電線の引張り力への耐性を一層向上させることができる。
前記の圧着端子においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記被覆接続部に前記電線の被覆を接続するときに互いに近づく2つの端部を周方向端部と称したときに、前記突出部は、前記被覆接続部の前記周方向端部を避けた位置に形成されている。
これにより、周方向端部に突出部を形成しなくて良いため、被覆接続部の加工が容易となる。
前記の圧着端子においては、前記被覆接続部には、前記突出部が複数本形成されることが好ましい。
これにより、電線の引張りへの耐性を一層向上させることができる。
前記の圧着端子においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、少なくとも前記被覆接続部は、板材を加工することで形成されている。前記突出部の突出高さは、前記板材の厚みの20%以上50%以下である。
これにより、被覆接続部の強度を維持しつつ、突出部を十分に被覆に食い込ませることができる。
なお、突出部を形成することで、溝部を形成する場合と同じ圧縮率を保ちつつ、被覆接続部の周方向の長さを長くすることができる。従って、被覆接続部を閉じる際の被覆の挟込みを防止できる。
本発明の第2の観点によれば、以下の構成の端子付き電線が提供される。即ち、この端子付き電線は、電線と、圧着端子と、を備える。前記圧着端子は、前記電線の導体及び被覆と接続される。前記圧着端子は、端子接続部と、導体接続部と、被覆接続部と、を備える。前記端子接続部は、他の端子と接続される。前記導体接続部は、前記電線の前記導体と接続される。前記被覆接続部は、前記電線の長手方向において前記導体接続部とは離れた位置に形成されており、前記電線の前記被覆と接続される。前記被覆接続部の面のうち前記被覆と接続される面である接続面には、線状の突出部が形成されている。また、前記突出部の突出高さは、前記被覆の厚みの25%以上63%以下である。
これにより、上記の範囲の突出部を形成することで、被覆接続部の接続面に形成された突出部が電線の被覆に十分に食い込んでいるため、電線に力が掛かった場合でも圧着端子から電線が外れにくい構成の端子付き電線が実現できる。
前記の端子付き電線において、前記突出部は前記被覆の周方向に沿うように形成されていることが好ましい。
これにより、電線に掛かる力の向き(通常は電線の長手方向)に交差するように突出部が形成されているため、電線の引張りへの耐性を一層向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る端子付き電線の構成を示す斜視図。 端子付き電線の断面図。 電線を接続する前の圧着端子の構成を示す斜視図。 突出部又は溝部の有無と引張り力への耐性との関連性を確かめた実験の結果を示す表。 被覆接続部に溝部が形成された比較例の圧着端子を示す斜視図。 被覆接続部の突出部のパラメータを説明する拡大図。 突出部の高さと引張り解析荷重の関係、及び、溝部の深さと引張り解析荷重の関係を示すグラフ。 圧縮率を揃えた場合の実施形態及び比較例のサイズ等を示す表。 被覆接続部を閉じて被覆と接続する際の流れを示す図。
次に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る端子付き電線1の構成を示す斜視図である。図2は、端子付き電線1の断面図である。図3は、電線10を接続する前の圧着端子20の構成を示す斜視図である。
端子付き電線1は、メス型の端子が接続された電線であり、オス型のジョイントコネクタ等に接続される。図1に示すように、端子付き電線1は、電線10と、圧着端子20と、を備える。
電線10は、導体11と被覆12とから構成されている。導体11は、複数のアルミニウム又はアルミニウム合金の素線を束ねたものである。なお、導体11は導電性を有していれば上記以外の素材(例えば銅)から構成されていても良い。導体11の形状及び導体断面積は任意であるが、本実施形態の導体断面積は0.5mm2である。被覆12は、樹脂等の絶縁性を有する素材から構成されており、導体11の周囲を覆うように配置されている。被覆12の厚さは任意であるが、本実施形態では0.2mmである。
圧着端子20は、表面が錫(Sn)や銀(Ag)等でメッキされた銅や黄銅等の銅合金から構成された端子である。圧着端子20を銅又は銅合金で構成することで、導電性と強度を確保することができる。なお、圧着端子20は、導体であれば銅以外の素材(例えばアルミニウム)から構成されていても良い。また、圧着端子20は、打ち抜いた金属板に対して、折曲げ及び接合等を行うことで成形される。図1から図3に示すように、圧着端子20は、被覆接続部(インシュレーションバレル)21と、導体接続部(ワイヤバレル)22と、端子接続部23と、を備える。
被覆接続部21は、板材が折り曲げられることで図3に示すように略U字状となっている部分である。従って、被覆接続部21は円筒等の閉じられた形状ではなく、一部が開放されている(具体的にはU字の端部同士の間)。ここで、被覆接続部21の内側の面(電線10の被覆12と接続される面)を接続面21aと称する。接続面21aに電線10をセットして(詳細には接続面21aと被覆12の位置を合わせて)、工具等で被覆接続部21の開放部分を閉じる(カシメる、U字状の端部同士を近づける)ように圧着することで、被覆接続部21と被覆12とが機械的及び電気的に接続される。
また、図3に示すように接続面21aには、線状の突出部21bが2本形成されている。突出部21bは、当該突出部21bの長手方向が被覆接続部21の長手方向(換言すれば電線10の接続後の圧着端子20の周方向)に沿うように形成されている。更に換言すれば、突出部21bは、開放状(U字状)の一端から他端に向かう方向に沿って形成されている。
突出部21bは、電線10の接続前に予めプレス加工等によって形成されている。ここで、突出部21bは、前記周方向の端部(周方向端部)を避けた位置(具体的には、周方向端部から板厚分以上離れた位置)に形成されている。これにより、周方向端部にプレス加工を行わなくて良いため、プレス加工時の被覆接続部21の変形を確実に防止できる。また、被覆接続部21の変形を考慮しなくて良いため、当該プレス加工を容易に行うことができる。
突出部21bは、図2及び図3に示すように、周方向に垂直な方向で切ったときの断面が円弧状となるように(換言すれば円弧状に突出するように、曲率を有するように)形成されている。突出部21bを円弧状に突出させることで、板材に突出部21bを形成するときや、被覆接続部21をカシメるときの被覆接続部21の割れを防止することができる。この円弧状の突出部21bは、被覆接続部21をカシメる際に被覆12に食い込む。これにより、電線10の引張り力への耐性を向上させることができる。特に、本実施形態では突出部21bが形成される方向(長手方向)と、電線10の長手方向(主として引張り力が掛かる方向)と、が交わるため、引張り力への耐性を一層向上させることができる。
なお、本実施形態では、突出部21bは2本形成されるが、1本であっても良いし、3本以上であっても良い。また、本実施形態では、突出部21bは周方向で分割されていないが、分割されていても良い。
導体接続部22は、板材が折り曲げられることで図3に示すように略U字状となっている部分である。従って、導体接続部22は、被覆接続部21と同様に、一部が開放されている。このように、開放された被覆接続部21及び導体接続部22を備える圧着端子20をオープンバレル端子(オープンバレルタイプの端子)と称する。
導体接続部22は、電線10の導体11と接続される。具体的には、導体接続部22の内側の面(以下、接続面22a)に電線10をセットして(詳細には接続面22aと導体11の位置を合わせて)、工具等で導体接続部22の開放部分を閉じる(カシメる)ことで、導体接続部22と導体11とが機械的及び電気的に接続される。
また、図3に示すように接続面22aには、矩形状の凹部22bが複数形成されている。凹部22bは、電線10の長手方向及び周方向に並べて形成されている。導体接続部22をカシメることで、凹部22bの縁が導体11に食い込む。これにより、電線10と圧着端子20とを確実に導通することができる。
端子接続部23は、ボックス状に構成されており、先端部分が開放されている。この先端部分に他のオス端子を挿入することで、圧着端子20と他のオス端子とを電気的及び機械的に接続することができる。なお、本実施形態ではメス型の端子接続部23を備える圧着端子20を例に挙げて説明したが、圧着端子20はオス型の端子接続部を備えていても良い。
次に、図4及び図5を参照して、本発明の効果を確かめるために行った実験について説明する。図4は、突出部21b又は溝部31bの有無と引張り力への耐性との関連性を確かめた実験の結果を示す表である。図5は、被覆接続部31に溝部31bが形成された比較例の圧着端子30を示す斜視図である。
今回の実験では、上述した突出部21bが形成された圧着端子20と、突出部21bの代わりに溝部31bが形成された圧着端子30(図5を参照)と、突出部21bと溝部31bの何れも形成されていない圧着端子と、を用いた。なお、溝部31bは、圧着端子30の被覆接続部31の接続面31aに形成されている。
上記の圧着端子は、何れも銅合金(詳細にはJC400)で構成されており、板厚(板材の厚み)が0.25mmで被覆接続部21を展開したときの周方向の長さ(周長、展開長)が5.1mmである。被覆部C/Hは、被覆部(端子付き電線1のうち被覆12が圧着されている部分)のクリンプハイト(高さ、図2の上下方向の長さ)である。被覆部のクリンプハイトは、1.50mm〜1.67mmである。被覆部C/Wは、被覆部のクリンプワイド(幅、図2の紙面裏表方向の長さ)である。被覆部のクリンプワイドは、何れも2.0mmである。縦横比率とは、被覆部のクリンプワイドに対するクリンプハイトの長さ(比率)である。
このような5種類の端子付き電線を用意し、電線10の長手方向に瞬間的な力を加えた。具体的には、所定の重さの重りを電線10に繋げて、この重りを落下させた。図4の表には、電線10が切断しなかった場合は「A」、端子付き電線の被覆12が破れた場合は「B」、電線10が切断した場合は「C」が記されている。
図4に示すように、突出部21bが形成された端子付き電線1(特に縦横比率が0.75及び0.78)は、何も形成されていない圧着端子及び溝部31bが形成された圧着端子と比較して、数百グラム以上強い衝撃に耐え得ることが分かる。また、溝部31bが形成された圧着端子30は、何も形成されていない圧着端子と比較して、衝撃への耐性があまり変わらないことも分かる。また、突出部21bを形成する場合であっても、縦横比率が0.83以上である場合、衝撃への耐性が半分程度になる可能性がある。従って、縦横比率は0.83より小さい値にすることが好ましい。
次に、図6及び図7を参照して、突出部21bの高さ(突出高さ)と引張り力への耐性の関係について説明する。
図6は、被覆接続部21を周方向の中央で切断した様子を示している。図6に示すように、突出部21bの高さとは、板材から突出する方向の長さである。突出部21bの幅とは、電線10の長手方向における長さである。突出部21bのピッチとは、隣り合う突出部21bの間隔である。
図7(a)は、突出部21bの高さと引張り解析荷重の関係を示すグラフである。図7(a)では、突出部21bの高さが0.05mm、0.1mm、0.125mmの圧着端子20について、引張り解析荷重を求めた。図7(a)に示すように、突出部21bの高さが高くなるに従って、引張り解析荷重が大きくなる。
図7(b)は、溝部31bの深さと引張り解析荷重の関係を示すグラフである。図7(b)では、溝部31bの深さが0.05mm、0.1mm、0.125mmの圧着端子30について、引張り解析荷重を求めた。図7(a)及び図7(b)に示すように、突出部21bを形成した圧着端子20は、溝部31bを形成した圧着端子30と比較して、引張り荷重への耐性が非常に高いことが分かる。特に、突出部21b高さ又は溝部31b深さが0.05mm、0.1mmの場合、約2倍の耐性を有していることが分かる。
今回用いた圧着端子20の被覆接続部21の板厚は0.25mmである。突出部21bの高さを高くすればするほど引張り力への耐性は向上すると考えられるが、板厚の強度及び加工を考慮すると、突出部21bの高さは板厚の50%以下であることが好ましい。また、引張り力への耐性を考慮すると、板厚の20%以上であることが好ましい。
また、今回用いた突出部21bの幅は、0.3mmであるが、例えば0.2mm以上0.4mm以下の範囲内であっても良い。突出部21bの幅を0.2mmより小さくすると被覆12の切れが発生し易くなる。一方で、突出部21bの幅を0.4mmより大きくすると被覆12に食い込みにくくなり、強度が低下する可能性がある。
また、今回用いた突出部21bのピッチは0.75mmであるが、0.60mm以上0.90mm以下の範囲内であっても良い。突出部21bのピッチを0.60mmより狭くすると、突出部21bの間に被覆12が入り込みにくくなり、強度が低下する可能性がある。一方で、突出部21bのピッチを0.90mmより大きくすると、被覆接続部21自体が大きくなり、接続先のコネクタハウジングへ収まらない可能性がある。
また、今回用いた電線10の被覆12の厚さは0.2mmである。突出部21bの高さを定める場合、被覆12の厚さを考慮する必要がある。即ち、突出部21bの高さを高くし過ぎると、突出部21bが被覆12に過剰に食い込み、被覆12が破れてしまう可能性がある。そのため、突出部21bの高さは被覆12の厚さの63%(≒0.125mm/0.2mm)以下又は半分以下であることが好ましい。また、引張り力への耐性を考慮すると、被覆12の厚さの25%(=0.05mm/0.2mm)以上であることが好ましい。なお、ここでの被覆12の厚さとは、被覆接続部21に接続される前(カシメによって厚さが変化する前)の被覆12の厚さである。
次に、図8及び図9を参照して、耐荷重性以外においても、溝部31bよりも突出部21bが優れていることを説明する。ここでは、本実施形態と比較例の条件を揃えるために、圧縮率(カシメ前の被覆12の断面積に対するカシメ後の被覆12の断面積)が同じ値となるようにして、高さ及び周長を比較した。本実施形態の圧着端子20には突出部21bが形成されているため、同じ圧縮率でも高さが高くなるので、比較例の圧着端子30と比較して周長が長くなる。
ここで、同じ圧縮率であれば、周長は長い方が好ましい。以下、その理由を説明する。図9は、被覆接続部21をカシメる工程を示す図である。図9(a)の状態から周方向端部同士を近づけることで図9(b)を経由して図9(c)の状態となる。その後に更に圧着作業を進行させることで、図9(d)の状態となる。ここで、周方向端部同士を接触させたときの被覆12と被覆接続部21の距離をクリアランスL1と称する。クリアランスL1が小さいほど、被覆接続部21をカシメる際に周方向端部同士で被覆12を噛み込み易くなる。被覆12を噛み込んだ場合、被覆12が破れる可能性があるため、クリアランスL1は大きい方が好ましい。
ここで、本実施形態の圧着端子20は比較例の圧着端子30と比較して周長が長いため、クリアランスL1が大きくなり易い。従って、被覆12の噛込みを避けるという観点から考えても、本実施形態の方が比較例よりも優れている。
以上に説明したように、上記実施形態の圧着端子20は、端子接続部23と、導体接続部22と、被覆接続部21と、を備える。端子接続部23は、他の端子と接続される。導体接続部22は、開放された部分を有しており、電線10をセットして当該開放された部分を閉じることで当該電線10の導体11と接続される。被覆接続部21は、開放された部分を有しており、電線10をセットして当該開放された部分を閉じることで当該電線10の被覆12と接続される。被覆接続部21の面のうち被覆12と接続される面である接続面21aには、線状の突出部21bが形成されている。また、突出部21bの(突出)高さは、被覆12の厚みの25%以上63%以下である。
これにより、圧着端子20と電線10とを接続することで被覆接続部21の突出部21bが電線10の被覆12に食い込むため、圧着端子20と被覆12とを強力に接続することができる。従って、電線10に引張り力が掛かった場合でも電線10が外れにくい構成のオープンバレル端子が実現できる。特に、突出部21bが形成されているため、溝部31bを形成する場合と同じ圧縮率を保ちつつ、被覆接続部21の周方向の長さを長くすることができる。従って、被覆接続部21を閉じる際の被覆12の挟込みを防止できる。
また、上記実施形態の圧着端子20において、突出部21bは、被覆12との接続時に当該突出部21bの長手方向が被覆12の周方向に沿うように形成されている。
これにより、電線10に掛かる引張り力の向き(通常は電線10の長手方向)に交差するように突出部21bが形成されているため、電線10の引張り力への耐性を一層向上させることができる。
また、上記実施形態の圧着端子20において、被覆接続部21を閉じるときに互いに近づく2つの端部を周方向端部と称したときに、突出部21bは、被覆接続部21の周方向端部を避けた位置に形成されている。
これにより、周方向端部に突出部21bを形成しなくて良いため、被覆接続部21の加工が容易となる。
また、上記実施形態の圧着端子20において、被覆接続部21には、突出部21bが複数本形成される。
これにより、電線10の引張りへの耐性を一層向上させることができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記実施形態では、接続面21aに突出部21bが形成されていたが、接続面21aに突出部21bと溝部31bの両方が形成されていても良い。また、本実施形態では突出部21bは円弧状に突出しているが、突出部21bの形状は任意であり、矩形状に突出させても良い。また、導体接続部22の接続面22aの形状は任意であり、凹部22bが形成されていなくても良いし、他の形状の凹部又は凸部が形成されていても良い。
また、カシメる前の圧着端子20の被覆接続部21の形状は任意であり、略U字状に限られない。また、カシメる方法は任意であり、周方向端部同士が重なるようにカシメても良い。
端子付き電線1は、例えば自動車に設置されるワイヤハーネスへの適用が想定されているが、様々な箇所のコネクタの一部として用いることができる。
1 端子付き電線
10 電線
11 導体
12 被覆
20 圧着端子
21 被覆接続部
21a 接続面
21b 突出部
22 導体接続部
23 端子接続部

Claims (7)

  1. 他の端子と接続される端子接続部と、
    電線の導体と接続される導体接続部と、
    前記電線の被覆と接続される被覆接続部と、
    を備え、
    前記被覆接続部の面のうち前記被覆と接続される面である接続面には、線状の突出部が形成されており、
    前記突出部の突出高さは、前記被覆の厚みの25%以上63%以下であることを特徴とする圧着端子。
  2. 請求項1に記載の圧着端子であって、
    前記突出部は、前記被覆との接続時に当該突出部の長手方向が前記被覆の周方向に沿うように形成されていることを特徴とする圧着端子。
  3. 請求項2に記載の圧着端子であって、
    前記被覆接続部に前記電線の被覆を接続するときに互いに近づく2つの端部を周方向端部と称したときに、
    前記突出部は、前記被覆接続部の前記周方向端部を避けた位置に形成されていることを特徴とする圧着端子。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載の圧着端子であって、
    前記被覆接続部には、前記突出部が複数本形成されることを特徴とする圧着端子。
  5. 請求項1から4までの何れか一項に記載の圧着端子であって、
    少なくとも前記被覆接続部は、板材を加工することで形成されており、
    前記突出部の突出高さは、前記板材の厚みの20%以上50%以下であることを特徴とする圧着端子。
  6. 電線と、
    前記電線の導体及び被覆と接続される圧着端子と、
    を備え、
    前記圧着端子は、
    他の端子と接続される端子接続部と、
    前記電線の前記導体と接続される導体接続部と、
    前記電線の前記被覆と接続される被覆接続部と、
    を備え、
    前記被覆接続部の面のうち前記被覆と接続される面である接続面には、線状の突出部が形成されており、
    前記突出部の突出高さは、前記被覆の厚みの25%以上63%以下であることを特徴とする端子付き電線。
  7. 請求項6に記載の端子付き電線であって、
    前記突出部は、前記被覆の周方向に沿うように形成されていることを特徴とする端子付き電線。
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