JP2018091265A - 可変容量形ベーンポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】ベーンポンプの吐出特性の低下を防止する。
【解決手段】ベーンポンプ100は、ロータ20と、複数のベーン30と、カムリング40と、ポンプ室41と、アダプタリング50と、ポンプボディ60と、ボディ側サイドプレート70と、ボディ側ポート73と、を備え、ボディ側サイドプレート70は、拡張領域76aと、縮小領域76bと、ボディ側ポート73を通じて導かれる圧力をカムリング40に向けて受ける第1受圧面77と、を有し、第1受圧面77は、ロータ20の回転軸に対して縮小領域76b側に偏って形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、可変容量形ベーンポンプに関する。
特許文献1には、ロータに対するカムリングの偏心量を変化させることで作動流体の吐出量を変化させることが可能な可変容量形ベーンポンプが記載されている。
この可変容量形ベーンポンプでは、カップ形状に形成されたフロントボディにアダプタリング、カムリング及びロータが収装される。カップ形状の底部とアダプタリングとの間には、アダプタリングの一方の端面と当接するプレッシャプレートが配置される。
特開2013−194692号公報
特許文献1に開示される可変容量形ベーンポンプでは、ポンプ室内の作動流体が吐出される吐出領域は、ロータの回転軸に対して、ポンプ室に作動流体が吸込まれる吸込領域とは反対側に形成される。吸込領域ではポンプ室の圧力が低下し吐出領域ではポンプ室の圧力が上昇するので、カムリングは、吸込領域から吐出領域に向かう方向に力を受ける。
この力は、アダプタリングを通じてフロントボディの内周面に作用する。フロントボディは、カップ形状に形成されるので、この力によって、内周面がカップ形状の底面から開口に向かうにつれ吐出領域側に曲がるように変形する。
フロントボディがこのように変形すると、アダプタリング及びカムリングがポンプボディの凹部の底面に対して傾き、カムリングとプレッシャプレートとの隙間が拡大する虞がある。この場合、ポンプ室からこの隙間を通じて漏出する作動油の量が増大し、ポンプ室から吐出される作動油の流量が減少する。その結果、可変容量形ベーンポンプの吐出特性が低下する。
本発明は、可変容量形ベーンポンプの吐出特性の低下を防止することを目的とする。
第1の発明は、ロータと、複数のベーンと、カムリングと、ポンプ室と、アダプタリングと、ポンプボディと、ボディ側サイド部材と、ボディ側ポートと、を備え、ボディ側サイド部材は、ロータの回転に伴って拡張するポンプ室に臨む拡張領域と、ロータの回転に伴って縮小するポンプ室に臨む縮小領域と、ボディ側ポートを通じて導かれる圧力をカムリングに向けて受ける第1受圧面と、を有し、拡張領域と縮小領域とはロータの回転軸に対して互いに反対側に形成され、第1受圧面は、ロータの回転軸に対して縮小領域側に偏って形成されることを特徴とする。
第1の発明では、第1受圧面がロータの回転軸に対して縮小領域側に偏って形成される。そのため、アダプタリング及びカムリングがポンプボディの底面に対して傾いた場合に、ボディ側サイド部材は、第1受圧面に作用する圧力によりポンプボディの底面に対して傾いてアダプタリングに当接する。したがって、ポンプ室内の作動流体がカムリングとボディ側サイド部材との間から漏出するのを防ぐことができる。
第2の発明は、収容凹部の底面とボディ側サイド部材との間に設けられ第1受圧面の外周を画定する環状の第1シール部材を更に備え、ボディ側サイド部材には、駆動シャフトが挿通するシャフト孔が形成され、第1シール部材は、ロータの回転軸に対して縮小領域側に偏るようにシャフト孔の開口を取り囲むことを特徴とする。
第2の発明では、第1シール部材がロータの回転軸に対して縮小領域側に偏っているので、第1受圧面の外周は、ロータの回転軸に対して縮小領域側に偏って画定される。したがって、ロータの回転軸に対して縮小領域側に偏る第1受圧面を容易に形成することができる。また、外側シールリングがシャフト孔の開口を取り囲むので、第1受圧面は、ロータの回転軸に対して拡張領域側と縮小領域側との両方に形成される。そのため、第1受圧面を拡大させることができ、第1受圧面に作用する圧力によってボディ側サイド部材をアダプタリングにより強い力で付勢することができる。したがって、ポンプ室内の作動流体がカムリングとボディ側サイド部材との間から漏出するのをより確実に防ぐことができ、可変容量形ベーンポンプの吐出特性の低下を防止することができる。
第3の発明は、第1シール部材の内側に設けられ第1受圧面の内周を画定する環状の第2シール部材を更に備え、第2シール部材は、シャフト孔の開口を取り囲むことを特徴とする。
第3の発明では、第2シール部材がシャフト孔の開口を取り囲むので、第1受圧面とポンプボディの底面との間の作動流体は、シャフト孔の内周面と駆動シャフトとの間を通じて漏出し難い。したがって、ポンプ室内の作動流体が、第1受圧面とポンプボディの底面との間を通じて漏出するのを防止することができ、可変容量形ベーンポンプの吐出特性を向上させることができる。
第4の発明は、ボディ側サイド部材が、縮小領域に形成されポンプ室内の作動流体の圧力を収容凹部の底面に向けて受ける第2受圧面を有し、第1受圧面の面積は、第2受圧面の面積よりも大きいことを特徴とする。
第4の発明では、第1受圧面の面積が第2受圧面の面積よりも大きいので、ボディ側サイド部材は、第1受圧面に作用する圧力によってアダプタリングにより確実に付勢される。したがって、ポンプ室内の作動流体がカムリングとボディ側サイド部材との間から漏出するのをより確実に防ぐことができ、可変容量形ベーンポンプの吐出特性の低下を防止することができる。
第5の発明は、ボディ側ポートが、ボディ側サイド部材の縮小領域に形成されることを特徴とする。
第5の発明では、ボディ側ポートが、ボディ側サイド部材の縮小領域に形成される。そのため、ボディ側サイド部材を貫通する孔をボディ側ポートとして用いればよく、ボディ側ポートをポンプ室内の作動流体を第1受圧面と凹部の底面との間に導くための加工をポンプボディに施す必要がない。したがって、可変容量形ベーンポンプを容易に製造することができる。
第6の発明は、ポンプカバーと、カバー側サイド部材と、カバー側ポートと、を更に備え、カバー側サイド部材は、ロータの回転に伴って拡張するポンプ室に臨む拡張領域と、ロータの回転に伴って縮小するポンプ室に臨む縮小領域と、カバー側ポートを通じて導かれる圧力をカムリングに向けて受ける第3受圧面と、を有し、カバー側サイド部材の拡張領域と縮小領域とはロータの回転軸に対して互いに反対側に形成され、第3受圧面は、ロータの回転軸に対してカバー側サイド部材の縮小領域側に偏って形成されることを特徴とする。
第6の発明では、第3受圧面がロータの回転軸に対してカバー側サイド部材の縮小領域側に偏って形成される。そのため、第3受圧面に作用する圧力は、ロータの回転軸に対してカバー側サイド部材の縮小領域側に作用する。したがって、アダプタリング及びカムリングの傾き量を低減することができる。
第7の発明は、第3受圧面の面積が、第1受圧面の面積よりも大きいことを特徴とする。
第7の発明では、第3受圧面の面積が第1受圧面の面積よりも大きいので、第3受圧面に作用する圧力により生じる力は、第1受圧面に作用する圧力により生じる力よりも大きい。したがって、カムリング、アダプタリング及びボディ側サイド部材の傾き量を低減することができる。
本発明によれば、可変容量形ベーンポンプの吐出特性の低下を防止することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る可変容量形ベーンポンプの断面図であり、駆動シャフトに垂直な断面を示す。 図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。 図3は、図2のIII−III線に沿う断面図である。 図4は、図2のIV−IV線に沿う断面図である。 図5は、図2に示すボディ側サイドプレートの背面図である。 図6は、本発明の実施形態に係る可変容量形ベーンポンプの拡大図であり、図2におけるVI部を示す。 図7は、ポンプボディの変形を説明するための図であり、図6に対応して示す。 図8は、アダプタリングの傾きを説明するための図であり、図6に対応して示す。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る可変容量形ベーンポンプ(以下、単に「ベーンポンプ」と称する。)100ついて説明する。
ベーンポンプ100は、車両に搭載される油圧機器、例えば、パワーステアリング装置や無段変速機等の油圧供給源として用いられる。ここでは、作動流体として作動油を用いるベーンポンプ100について説明するが、作動水等の水溶性代替液を作動流体として用いてもよい。
図1に示すように、ベーンポンプ100は、駆動シャフト10と、駆動シャフト10に連結されるロータ20と、ロータ20に設けられる複数のベーン30と、ロータ20及びベーン30を収容するカムリング40と、を備える。ロータ20は、駆動源(例えば、エンジン及び電動モータ等)から駆動シャフト10に伝えられる動力によって、駆動シャフト10とともに回転する。
以下において、ロータ20の回転軸に沿う方向を「軸方向」と称し、ロータ20の回転軸を中心とする放射方向を「径方向」と称し、ロータ20の回転軸周りの方向を「周方向」と称する。
ロータ20には、複数のスリット21が所定の間隔をおいて放射状に形成される。スリット21はロータ20の外周面に開口し、各スリット21にベーン30が径方向に往復動自在に挿入される。
カムリング40は環状に形成され、カムリング40の内側にロータ20が配置される。ベーン30の先端部31は、ロータ20のスリット21から突出した状態では、カムリング40の内周のカム面40aに対向する。
ロータ20が回転すると、ベーン30は遠心力によって径方向外側に付勢され、スリット21から突出する。その結果、ベーン30の先端部31がカムリング40のカム面40aに摺接する。ロータ20、隣り合うベーン30、及びカムリング40によって、ポンプ室41が画定される。
カムリング40は、ロータ20の中心に対して偏心している。そのため、ロータ20が1回転する間に、ベーン30はロータ20に対して径方向に1往復し、ポンプ室41は拡縮する。つまり、ベーンポンプ100は、ロータ20の回転に伴ってポンプ室41が拡張する拡張領域42aと、ロータ20の回転に伴ってポンプ室41が縮小する縮小領域42bと、を有する。拡張領域42aと縮小領域42bとは、ロータ20の回転軸に対して互いに反対側に形成される。
また、ベーンポンプ100は、カムリング40を取り囲むアダプタリング50を備える。アダプタリング50の内周面50aには、カムリング40を支持する支持プレート51が設けられる。
支持プレート51は、カムリング40の外周面40bと接触する平面51aを有する。平面51aは径方向と直交し、カムリング40は、アダプタリング50の内側で平面51aに沿って移動可能である。
カムリング40を支持プレート51に対して移動させることによって、ロータ20に対するカムリング40の偏心量が変化する。このように、アダプタリング50は、支持プレート51を介して、カムリング40をロータ20に対して偏心可能に支持する。
図2に示すように、ベーンポンプ100は、凹部61を有するポンプボディ60と、ポンプボディ60の凹部61の開口を封止するポンプカバー66と、を備える。ポンプカバー66は、複数のボルト66a(図1参照)を用いてポンプボディ60に締結される。
ロータ20、ベーン30、カムリング40及びアダプタリング50は、ポンプボディ60の凹部61に収容される。以下において、ポンプボディ60の凹部61を、「収容凹部61」とも称する。
アダプタリング50は、収容凹部61の内周面61aに嵌合する。つまり、アダプタリング50の外周面50bは、収容凹部61の内周面61aと対向する。ポンプボディ60には、収容凹部61の底面61bから軸方向に突出するピン62(図1参照)が設けられ、ピン62によって、ポンプボディ60に対するアダプタリング50の位置が定められる。
ポンプボディ60には、収容凹部61の底面61bに開口する貫通孔63が形成される。貫通孔63には駆動シャフト10が挿通する。駆動シャフト10の外周面と貫通孔63の内周面との間にはブッシュ11が設けられ、駆動シャフト10は、ブッシュ11を介してポンプボディ60に回転自在に支持される。
ポンプボディ60の底面61bとアダプタリング50の一方の端面50cとの間には、ボディ側サイドプレート(ボディ側サイド部材)70が配置される。ボディ側サイドプレート70の一方の端面70cは、ポンプボディ60の底面61bと対向する。
ボディ側サイドプレート70の他方の端面70dは、ロータ20の一方の端面20c及びカムリング40の一方の端面40cに対向し、ポンプ室41に臨む。つまり、ボディ側サイドプレート70の他方の端面70dには、図3に示すように、ロータ20の回転に伴って拡張するポンプ室41(拡張領域42aにおけるポンプ室41)に臨む拡張領域76aと、ロータ20の回転に伴って縮小するポンプ室41(縮小領域42bにおけるポンプ室41)に臨む縮小領域76bと、が形成される。
拡張領域42aと縮小領域42bとがロータ20の回転軸に対して互いに反対側に形成されるので、ボディ側サイドプレート70の拡張領域76aと縮小領域76bとは、ロータ20の回転軸に対して互いに反対側に形成される。図3では、拡張領域42aに対応する上半分がボディ側サイドプレート70の拡張領域76aであり、縮小領域42bに対応する下半分がボディ側サイドプレート70の縮小領域76bである。
図3に示すように、ボディ側サイドプレート70の略中心には、駆動シャフト10が挿通するシャフト孔71が形成される。ボディ側サイドプレート70の外周面70bには、ピン62を挿入するための切り欠き72が形成される。切り欠き72に挿入されたピン62によって、ポンプボディ60に対するボディ側サイドプレート70の位置が定められる。
図2に示すように、ポンプカバー66には凹部66bが形成される。凹部66bには駆動シャフト10の先端部が挿入される。駆動シャフト10の先端部の外周面と凹部66bの内周面との間にはブッシュ66cが設けられ、駆動シャフト10は、ブッシュ66cを介してポンプカバー66に回転自在に支持される。
ポンプカバー66とアダプタリング50の他方の端面50dとの間には、カバー側サイドプレート(カバー側サイド部材)80が配置される。カバー側サイドプレート80の他方の端面80dは、ポンプカバー66と対向する。
カバー側サイドプレート80の一方の端面80cは、ロータ20の他方の端面20d及びカムリング40の他方の端面40dに対向し、ポンプ室41に臨む。つまり、カバー側サイドプレート80の一方の端面80cには、図4に示すように、ロータ20の回転に伴って拡張するポンプ室41(拡張領域42aにおけるポンプ室41)に臨む拡張領域86aと、ロータ20の回転に伴って縮小するポンプ室41(縮小領域42bにおけるポンプ室41)に臨む縮小領域86bと、が形成される。
拡張領域42aと縮小領域42bとがロータ20の回転軸に対して互いに反対側に形成されるので、カバー側サイドプレート80の拡張領域86aと縮小領域86bとは、ロータ20の回転軸に対して互いに反対側に形成される。図4では、拡張領域42aに対応する上半分がカバー側サイドプレート80の拡張領域86aであり、縮小領域42bに対応する下半分がカバー側サイドプレート80の縮小領域86bである。
図4に示すように、カバー側サイドプレート80の略中心には、駆動シャフト10が挿通するシャフト孔81が形成される。カバー側サイドプレート80の外周面80bには、ピン62を挿入するための切り欠き82が形成される。切り欠き82に挿入されたピン62によって、ポンプボディ60に対するカバー側サイドプレート80の位置が定められる。
カバー側サイドプレート80には、ポンプ室41(図2参照)に作動油を導く吸込ポート88と、ポンプ室41内の作動油を吐出する吐出ポート(カバー側ポート)83と、が設けられる。吸込ポート88及び吐出ポート83は、カバー側サイドプレート80を軸方向に貫通する孔からなる。
吸込ポート88は、拡張領域42aにおけるポンプ室41(図2参照)と、ポンプカバー66に形成される吸込通路67(図2参照)と、を連通する。吸込通路67は、不図示のタンクと連通し、タンク内の作動油は、吸込通路67及び吸込ポート88を通じてポンプ室41に吸い込まれる。以下において、拡張領域42aを「吸込領域42a」と称することもある。
吐出ポート83は、縮小領域42bにおけるポンプ室41(図2参照)と、ポンプカバー66に形成される高圧室68(図2参照)と、を連通する。高圧室68は、ベーンポンプ100の外部の油圧機器に接続される。吐出ポート83から吐出された作動油は、高圧室68を通じて油圧機器に導かれる。以下において、縮小領域42bを「吐出領域42b」と称することもある。
図1に示すように、アダプタリング50の内周面50aには、軸方向に延びる溝52が形成される。溝52は、ロータ20の回転軸に対して支持プレート51とは略反対の側に位置する。溝52内には、カムリング40の外周面40bに摺接するシール部材53が収容される。
溝52の底面とシール部材53との間には、弾性部材54が圧縮した状態で設けられる。弾性部材54の復元力により、シール部材53及びカムリング40が支持プレート51に付勢される。シール部材53及び支持プレート51によって、カムリング40の外周面40bとアダプタリング50の内周面50aとの間の空間が、第1油圧室55aと第2油圧室55bとに区画される。
第1油圧室55aは、アダプタリング50及びポンプボディ60に形成される第1通路56aを通じて不図示の制御弁に接続される。同様に、第2油圧室55bは、アダプタリング50及びポンプボディ60に形成される第2通路56bを通じて、前述の制御弁に接続される。この制御弁によって、第1油圧室55a及び第2油圧室55b内の圧力が制御される。
アダプタリング50には、スプリング57が挿通する孔58が形成される。孔58は、第2油圧室55bから径方向にアダプタリング50を貫通する。スプリング57は、ポンプボディ60に螺合するプラグ59とカムリング40とによって圧縮された状態で挟持され、復元力を発揮する。この復元力によって、カムリング40は、第2油圧室55bを拡張し第1油圧室55aを縮小する方向に付勢される。
カムリング40は、第1油圧室55a及び第2油圧室55bの作動油の圧力差と、スプリング57の付勢力と、カムリング40の内圧と、が釣り合うように支持プレート51上を移動する。カムリング40の移動によって、ロータ20に対するカムリング40の偏心量が変化する。その結果、ロータ20の1回転当たりの押しのけ容積が変化する。
具体的には、図1に示す状態から第1油圧室55a内の圧力が上昇すると、カムリング40は、スプリング57の付勢力及び第2油圧室55b内の圧力に抗して、第1油圧室55aを拡張し第2油圧室55bを縮小する方向に移動する。その結果、ロータ20に対するカムリング40の偏心量が減少し、ロータ20の1回転当たりのポンプ押しのけ容積が減少する。
第1油圧室55aの圧力が低下すると、カムリング40は、スプリング57の付勢力及び第2油圧室55b内の圧力により、第1油圧室55aを縮小し第2油圧室55bを拡張する方向に移動する。その結果、ロータ20に対するカムリング40の偏心量が増加し、ロータ20の1回転当たりのポンプ押しのけ容積が増加する。
このように、ベーンポンプ100は、第1油圧室55a及び第2油圧室55bの作動油の圧力差、スプリング57の付勢力、及びカムリング40の内圧に応じてカムリング40の偏心量が変化し、ポンプ押しのけ容積が変化する。
図6は、ベーンポンプ100の拡大図であり、図2におけるVI部を示す。図6に示すように、ボディ側サイドプレート70には、軸方向に貫通する孔からなるボディ側ポート73が形成される。ボディ側ポート73は、ポンプ室41の吐出圧力を収容凹部61の底面61bとボディ側サイドプレート70との間に導く。
収容凹部61の底面61bとボディ側サイドプレート70との間には、外側シールリング(環状の第1シール部材)74a及び内側シールリング(環状の第2シール部材)74bが設けられる。内側シールリング74bの外径は、外側シールリング74aの内径よりも小さく、内側シールリング74bは外側シールリング74aの内側に設けられる。
外側シールリング74a及び内側シールリング74bは、それぞれ、ボディ側サイドプレート70の一方の端面70cに形成される第1溝75a及び第2溝75bに挿入される。第1溝75aによって外側シールリング74aの位置が定められ、第2溝75bによって、内側シールリング74bの位置が定められる。
図5は、ボディ側サイドプレート70をポンプボディ60の底面61b側から見た背面図である。図5に示すように、第1溝75aは、シャフト孔71の開口を囲むように環状に形成される。第1溝75aによって外側シールリング74aの位置が定められるので、外側シールリング74a(図6参照)は、シャフト孔71の開口を囲む。
第2溝75bは、第1溝75aの内側に位置し、シャフト孔71の開口を囲むように環状に形成される。第2溝75bによって内側シールリング74bの位置が定められるので、内側シールリング74b(図6参照)は、シャフト孔71の開口を囲む。
ボディ側ポート73は、第1溝75aと第2溝75bとの間の領域に開口する。ボディ側ポート73を通じて導かれた作動油の圧力は、この領域に作用し、ボディ側サイドプレート70をカムリング40に向けて付勢する。つまり、ボディ側サイドプレート70のこの領域が、ボディ側ポート73を通じて導かれる圧力をカムリング40に向けて受ける第1受圧面77として機能する。
外側シールリング74aは、ロータ20の回転軸に対してボディ側サイドプレート70の縮小領域76b側に偏っている。内側シールリング74bの中心の位置は、ロータ20の回転軸の位置と略一致する。したがって、第1受圧面77は、ロータ20の回転軸に対してボディ側サイドプレート70の縮小領域76b側に偏って形成される。
図5及び図6を参照する。第1受圧面77がボディ側サイドプレート70の縮小領域76b側に偏って形成されるので、第1受圧面77に作用する圧力は、ボディ側サイドプレート70の縮小領域76bに作用する集中荷重に相当する。そのため、ボディ側サイドプレート70は、第1受圧面77に作用する圧力によって、縮小領域76bが拡張領域76aよりもポンプボディ60の底面61bから離れるように傾きやすい。
したがって、アダプタリング50及びカムリング40がポンプボディ60の底面61bに対して傾いた場合でも、ボディ側サイドプレート70を傾けてアダプタリング50に当接させることができる。ポンプ室41内の作動油がカムリング40の一方の端面40cとボディ側サイドプレート70の他方の端面70dとの間から漏出するのを防ぐことができ、ベーンポンプ100の吐出特性の低下を防ぐことができる。
ここで、ポンプボディ60の変形、並びに、アダプタリング50及びカムリング40の傾きについて、図7及び図8を参照して説明する。図7は、ポンプボディ60の変形を説明するための図であり、図8は、アダプタリング50の傾きを説明するための図である。
図1に示すように、吸込領域42aと吐出領域42bとは、ロータ20の回転軸に対して互いに反対側に形成される。吸込領域42aではポンプ室41内の圧力が低下し吐出領域42bではポンプ室41内の圧力が上昇するので、カムリング40は、吸込領域42aから吐出領域42bに向かう方向に力が作用する。この力は、支持プレート51及びアダプタリング50を通じてポンプボディ60の内周面61aに作用する。
ポンプボディ60の内周面61aに前述の力が作用すると、図7に示すように、ポンプボディ60は、収容凹部61の底面61bから開口に向かうにつれ収容凹部61の内周面61aが吐出領域42b側に曲がるように変形する。このとき、アダプタリング50の角部50eの近傍が収容凹部61の内周面61aに接触する。
アダプタリング50の角部50eの近傍が収容凹部61の内周面61aに接触した状態で更にカムリング40に力が作用すると、この力は、アダプタリング50の角部50eに集中し、アダプタリング50の角部50eが収容凹部61の内周面61aに食い込む。
このとき、アダプタリング50の角部50eは、図8に示すように、収容凹部61の内周面61aに沿って、収容凹部61の底面61bから離れるように変位する。その結果、アダプタリング50が収容凹部61の底面61bに対して傾斜する。アダプタリング50がカムリング40を支持するので、アダプタリング50の傾きに伴ってカムリング40も収容凹部61の底面61bに対して傾く。
このように、ベーンポンプ100では、動作時にポンプボディ60が変形し、アダプタリング50及びカムリング40が傾く虞がある。
ベーンポンプ100では、第1受圧面77がロータ20の回転軸に対してボディ側サイドプレート70の縮小領域76b側に偏って形成されるので、第1受圧面77に作用する圧力によってボディ側サイドプレート70が傾きやすい。したがって、アダプタリング50及びカムリング40が傾いた場合に、ボディ側サイドプレート70は、第1受圧面77に作用する圧力によりポンプボディ60の底面61bに対して傾いてアダプタリング50に当接する。カムリング40の一方の端面40cとボディ側サイドプレート70の他方の端面70dとの隙間が拡大するのを防ぐことができ、この隙間からポンプ室41内の作動油が漏出するのを防ぐことができる。その結果、ベーンポンプ100の吐出特性の低下を防ぐことができる。
図5及び図6に示すように外側シールリング74aは、ロータ20の回転軸に対してボディ側サイドプレート70の縮小領域76b側に偏っているので、第1受圧面77の外周は、ロータ20の回転軸に対してボディ側サイドプレート70の縮小領域76b側に偏って画定される。したがって、ロータ20の回転軸に対してボディ側サイドプレート70の縮小領域76b側に偏る第1受圧面77を容易に形成することができる。
外側シールリング74aは、シャフト孔71の開口を取り囲むので、第1受圧面77は、ロータ20の回転軸に対してボディ側サイドプレート70の拡張領域76a側と縮小領域76b側との両方に形成される。そのため、第1受圧面77を拡大させることができ、第1受圧面77に作用する圧力によってボディ側サイドプレート70をカムリング40により強い力で付勢することができる。したがって、ポンプ室41内の作動油がカムリング40とボディ側サイドプレート70との間から漏出するのをより確実に防ぐことができ、ベーンポンプ100の吐出特性の低下を防止することができる。
内側シールリング74bがシャフト孔71の開口を取り囲むので、第1受圧面77とポンプボディ60の底面61bとの間の作動油は、シャフト孔71の内周面と駆動シャフト10(図1等参照)との間を通じて漏出し難い。したがって、ポンプ室41内の作動油が、第1受圧面77とポンプボディ60の底面61bとの間を通じて漏出するのを防止することができ、ベーンポンプ100の吐出特性を向上させることができる。
図3に示すように、ボディ側サイドプレート70の他方の端面70dの一部は、吐出領域42bにおけるポンプ室41(図1参照)に臨む。つまり、ボディ側サイドプレート70の縮小領域76bには、ポンプ室41内の作動油の圧力を収容凹部61の底面61bに向けて受ける第2受圧面78が形成される。
図3及び図5に示すように、第1受圧面77の面積は、第2受圧面78の面積よりも大きい。そのため、第1受圧面77に作用する圧力は、第2受圧面78に作用する圧力に抗して、ボディ側サイドプレート70をカムリング40に付勢する。したがって、ポンプ室41内の作動油がカムリング40とボディ側サイドプレート70との間から漏出するのをより確実に防ぐことができ、ベーンポンプ100の吐出特性の低下を防止することができる。
ボディ側ポート73は、ボディ側サイドプレート70の縮小領域76bに開口する孔によって形成される。そのため、ポンプ室41内の作動油を第1受圧面77とポンプボディ60の底面61bとの間に導くための加工をポンプボディ60に施す必要がない。したがって、ベーンポンプ100を容易に製造することができる。
図6に示すように、ポンプカバー66とカバー側サイドプレート80との間には、外側シールリング(環状の第3シール部材)84a及び内側シールリング(環状の第4シール部材)84bが設けられる。内側シールリング84bの外径は、外側シールリング84aの内径よりも小さく、内側シールリング84bは外側シールリング84aの内側に設けられる。
外側シールリング84a及び内側シールリング84bは、それぞれ、カバー側サイドプレート80の他方の端面80dに形成される第3溝85a及び第4溝85bに挿入される。第3溝85aによって外側シールリング84aの位置が定められ、第4溝85bによって、内側シールリング84bの位置が定められる。
図4に示すように、第3溝85aは、シャフト孔81の開口を囲むように環状に形成される。第3溝85aによって外側シールリング84aの位置が定められるので、外側シールリング84a(図6参照)は、シャフト孔81の開口を囲む。
第4溝85bは、第3溝85aの内側に位置し、シャフト孔81の開口を囲むように環状に形成される。第4溝85bによって内側シールリング84bの位置が定められるので、内側シールリング84b(図6参照)は、シャフト孔81の開口を囲む。
吐出ポート83は、第3溝85aと第4溝85bとの間の領域に開口する。吐出ポート83を通じて導かれた作動油の圧力は、この領域に作用し、カバー側サイドプレート80をカムリング40に向けて付勢する。つまり、カバー側サイドプレート80のこの領域が、吐出ポート83を通じて導かれる圧力をカムリング40に向けて受ける第3受圧面87として機能する。
外側シールリング84aは、ロータ20の回転軸に対してカバー側サイドプレート80の縮小領域86b側に偏っている。内側シールリング84bの中心の位置は、ロータ20の回転軸の位置と略一致する。したがって、第3受圧面87は、ロータ20の回転軸に対してカバー側サイドプレート80の縮小領域86b側に偏って形成される。
図4及び図6を参照する。第3受圧面87がカバー側サイドプレート80の縮小領域86b側に偏って形成されるので、第3受圧面87に作用する圧力は、カバー側サイドプレート80の縮小領域86bに作用する集中荷重に相当する。そのため、カバー側サイドプレート80は、縮小領域86bが拡張領域86aよりもポンプボディ60の底面61bから離れるようには傾きにくい。したがって、ポンプボディ60が変形した場合でのアダプタリング50及びカムリング40の傾き量を低減することができる。
第3受圧面87の面積は、第1受圧面77の面積よりも大きい。そのため、第3受圧面87に作用する圧力により生じる力は、第1受圧面77に作用する圧力により生じる力よりも大きい。したがって、ポンプボディ60が変形した場合でのアダプタリング50及びカムリング40の傾き量をより低減することができる。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
本実施形態では、ベーンポンプ100は、駆動シャフト10に連結されたロータ20と、ロータ20に対して径方向に往復動自在に設けられる複数のベーン30と、内側に配置されるロータ20の回転に伴って内周のカム面40aにベーン30の先端部31が摺接するカムリング40と、ロータ20、カムリング40、及び隣り合う複数のベーン30によって画定され、ロータ20の回転に伴って拡縮するポンプ室41と、カムリング40を取り囲み、カムリング40をロータ20に対して偏心可能に支持するアダプタリング50と、ロータ20、カムリング40及びアダプタリング50を収容する収容凹部61を有し、収容凹部61の内周面61aがアダプタリング50の外周面50bと対向するポンプボディ60と、収容凹部61の底面61bとアダプタリング50との間に配置され、カムリング40の一方の端面40cに対向するボディ側サイドプレート70と、ポンプ室41の吐出圧力を収容凹部61の底面61bとボディ側サイドプレート70との間に導くボディ側ポート73と、を備え、ボディ側サイドプレート70は、ロータ20の回転に伴って拡張するポンプ室41に臨む拡張領域76aと、ロータ20の回転に伴って縮小するポンプ室41に臨む縮小領域76bと、ボディ側ポート73を通じて導かれる圧力をカムリング40に向けて受ける第1受圧面77と、を有し、拡張領域76aと縮小領域76bとはロータ20の回転軸に対して互いに反対側に形成され、第1受圧面77は、ロータ20の回転軸に対して縮小領域76b側に偏って形成される。
この構成では、第1受圧面77がロータ20の回転軸に対して縮小領域76b側に偏って形成される。そのため、アダプタリング50及びカムリング40がポンプボディ60の底面61bに対して傾いた場合に、ボディ側サイドプレート70は、第1受圧面77に作用する圧力におりポンプボディ60の底面61bに対して傾いてアダプタリング50に当接する。したがって、ポンプ室41内の作動油がカムリング40とボディ側サイドプレート70との間から漏出するのを防ぐことができ、ベーンポンプ100の吐出特性の低下を防止することができる。
また、本実施形態では、ベーンポンプ100は、収容凹部61の底面61bとボディ側サイドプレート70との間に設けられ第1受圧面77の外周を画定する外側シールリング74aを更に備え、ボディ側サイドプレート70には、駆動シャフト10が挿通するシャフト孔71が形成され、外側シールリング74aは、ロータ20の回転軸に対して縮小領域76b側に偏るようにシャフト孔71の開口を取り囲む。
この構成では、外側シールリング74aがロータ20の回転軸に対して縮小領域76b側に偏っているので、第1受圧面77の外周は、ロータ20の回転軸に対して縮小領域76b側に偏って画定される。したがって、ロータ20の回転軸に対して縮小領域76b側に偏った第1受圧面77を容易に形成することができる。また、外側シールリング74aがシャフト孔71の開口を取り囲むので、第1受圧面77は、ロータ20の回転軸に対して拡張領域76a側と縮小領域76b側との両方に形成される。そのため、第1受圧面77を拡大させることができ、第1受圧面77に作用する圧力によってボディ側サイドプレート70をカムリング40により強い力で付勢することができる。したがって、ポンプ室41内の作動油がカムリング40とボディ側サイドプレート70との間から漏出するのをより確実に防ぐことができ、ベーンポンプ100の吐出特性の低下を防止することができる。
また、本実施形態では、ベーンポンプ100は、外側シールリング74aの内側に設けられ第1受圧面77の内周を画定する内側シールリング74bを更に備え、内側シールリング74bは、シャフト孔71の開口を取り囲む。
この構成では、内側シールリング74bがシャフト孔71の開口を取り囲むので、第1受圧面77とポンプボディ60の底面61bとの間の作動油は、シャフト孔71の内周面61aと駆動シャフト10との間を通じて漏出し難い。したがって、ポンプ室41内の作動油が、第1受圧面77とポンプボディ60の底面61bとの間を通じて漏出するのを防止することができ、ベーンポンプ100の吐出特性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ボディ側サイドプレート70は、縮小領域76bに形成されポンプ室41内の作動油の圧力を収容凹部61の底面61bに向けて受ける第2受圧面78を有し、第1受圧面77の面積は、第2受圧面78の面積よりも大きい。
この構成では、第1受圧面77の面積が第2受圧面78の面積よりも大きいので、ボディ側サイドプレート70は、第1受圧面77に作用する圧力によってカムリング40により確実に付勢される。したがって、ポンプ室41内の作動油がカムリング40とボディ側サイドプレート70との間から漏出するのをより確実に防ぐことができ、ベーンポンプ100の吐出特性の低下を防止することができる。
また、本実施形態では、ボディ側ポート73は、ボディ側サイドプレート70の縮小領域76bに形成される。
この構成では、ボディ側ポート73が、ボディ側サイドプレート70の縮小領域76bに形成されるので、ポンプ室41内の作動油を第1受圧面77とポンプボディ60の底面61bとの間に導くための加工をポンプボディ60に施す必要がない。したがって、ベーンポンプ100を容易に製造することができる。
また、本実施形態では、ベーンポンプ100は、ポンプボディ60に取り付けられ、収容凹部61の開口を閉塞するポンプカバー66と、ポンプカバー66とアダプタリング50との間に配置され、カムリング40の他方の端面40dに対向するカバー側サイドプレート80と、ポンプ室41の吐出圧力をカバー側サイドプレート80とポンプカバー66との間に導く吐出ポート83と、を更に備え、カバー側サイドプレート80は、ロータ20の回転に伴って拡張するポンプ室41に臨む拡張領域86aと、ロータ20の回転に伴って縮小するポンプ室41に臨む縮小領域86bと、吐出ポート83を通じて導かれる圧力をカムリング40に向けて受ける第3受圧面87と、を有し、カバー側サイドプレート80の拡張領域76aと縮小領域76bとはロータ20の回転軸を中心として対向して形成され、第3受圧面87は、ロータ20の回転軸に対してカバー側サイドプレート80の縮小領域76b側に偏って形成される。
この構成では、第3受圧面87がロータ20の回転軸に対してカバー側サイドプレート80の縮小領域76b側に偏って形成される。そのため、第3受圧面87に作用する圧力は、ロータ20の回転軸に対してカバー側サイドプレート80の縮小領域76b側に作用する。したがって、アダプタリング50及びカムリング40の傾き量を低減することができる。
また、本実施形態では、第3受圧面87の面積は、第1受圧面77の面積よりも大きい。
この構成では、第3受圧面87の面積が第1受圧面77の面積よりも大きいので、第3受圧面87に作用する圧力により生じる力は、第1受圧面77に作用する圧力により生じる力よりも大きい。したがって、カムリング40、アダプタリング50及びボディ側サイドプレート70の傾き量を低減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
10・・・駆動シャフト、20・・・ロータ、30・・・ベーン、31・・・先端部、40・・・カムリング、40a・・・カム面、40c・・・端面、40d・・・端面、41・・・ポンプ室、50・・・アダプタリング、50b・・・外周面、60・・・ポンプボディ、61・・・収容凹部、61a・・・内周面、61b・・・底面、66・・・ポンプカバー、70・・・ボディ側サイドプレート(ボディ側サイド部材)、71・・・シャフト孔、73・・・ボディ側ポート、74a・・・外側シールリング(環状の第1シール部材)、74b・・・内側シールリング(環状の第2シール部材)、76a・・・拡張領域、76b・・・縮小領域、77・・・第1受圧面、78・・・第2受圧面、80・・・カバー側サイドプレート(カバー側サイド部材)、83・・・吐出ポート(カバー側ポート)、86a・・・拡張領域、86b・・・縮小領域、87・・・第3受圧面、100・・・ベーンポンプ

Claims (7)

  1. 可変容量形ベーンポンプであって、
    駆動シャフトに連結されたロータと、
    前記ロータに対して径方向に往復動自在に設けられる複数のベーンと、
    内側に配置される前記ロータの回転に伴って内周のカム面に前記ベーンの先端部が摺接するカムリングと、
    前記ロータ、前記カムリング、及び隣り合う前記複数のベーンによって画定され、前記ロータの回転に伴って拡縮するポンプ室と、
    前記カムリングを取り囲み、前記カムリングを前記ロータに対して偏心可能に支持するアダプタリングと、
    前記ロータ、前記カムリング及び前記アダプタリングを収容する収容凹部を有し、前記収容凹部の内周面が前記アダプタリングの外周面と対向するポンプボディと、
    前記収容凹部の底面と前記アダプタリングとの間に配置され、前記カムリングの一方の端面に対向するボディ側サイド部材と、
    前記ポンプ室の吐出圧力を前記収容凹部の底面と前記ボディ側サイド部材との間に導くボディ側ポートと、を備え、
    前記ボディ側サイド部材は、前記ロータの回転に伴って拡張する前記ポンプ室に臨む拡張領域と、前記ロータの回転に伴って縮小する前記ポンプ室に臨む縮小領域と、前記ボディ側ポートを通じて導かれる圧力を前記カムリングに向けて受ける第1受圧面と、を有し、
    前記拡張領域と前記縮小領域とは前記ロータの回転軸に対して互いに反対側に形成され、
    前記第1受圧面は、前記ロータの回転軸に対して前記縮小領域側に偏って形成されることを特徴とする可変容量形ベーンポンプ。
  2. 請求項1に記載の可変容量形ベーンポンプであって、
    前記収容凹部の底面と前記ボディ側サイド部材との間に設けられ前記第1受圧面の外周を画定する環状の第1シール部材を更に備え、
    前記ボディ側サイド部材には、前記駆動シャフトが挿通するシャフト孔が形成され、
    前記第1シール部材は、前記ロータの回転軸に対して前記縮小領域側に偏るように前記シャフト孔の開口を取り囲むことを特徴とする可変容量形ベーンポンプ。
  3. 請求項2に記載の可変容量形ベーンポンプであって、
    前記第1シール部材の内側に設けられ前記第1受圧面の内周を画定する環状の第2シール部材を更に備え、
    前記第2シール部材は、前記シャフト孔の開口を取り囲むことを特徴とする可変容量形ベーンポンプ。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の可変容量形ベーンポンプであって、
    前記ボディ側サイド部材は、前記縮小領域に形成され前記ポンプ室内の作動流体の圧力を前記収容凹部の底面に向けて受ける第2受圧面を有し、
    前記第1受圧面の面積は、前記第2受圧面の面積よりも大きいことを特徴とする可変容量形ベーンポンプ。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の可変容量形ベーンポンプであって、
    前記ボディ側ポートは、前記ボディ側サイド部材の前記縮小領域に形成されることを特徴とする可変容量形ベーンポンプ。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の可変容量形ベーンポンプであって、
    前記ポンプボディに取り付けられ、前記収容凹部の開口を閉塞するポンプカバーと、
    前記ポンプカバーと前記アダプタリングとの間に配置され、前記カムリングの他方の端面に対向するカバー側サイド部材と、
    前記ポンプ室の吐出圧力を前記カバー側サイド部材と前記ポンプカバーとの間に導くカバー側ポートと、を更に備え、
    前記カバー側サイド部材は、前記ロータの回転に伴って拡張する前記ポンプ室に臨む拡張領域と、前記ロータの回転に伴って縮小する前記ポンプ室に臨む縮小領域と、前記カバー側ポートを通じて導かれる圧力を前記カムリングに向けて受ける第3受圧面と、を有し、
    前記カバー側サイド部材の前記拡張領域と前記縮小領域とは前記ロータの回転軸に対して互いに反対側に形成され、
    前記第3受圧面は、前記ロータの回転軸に対して前記カバー側サイド部材の前記縮小領域側に偏って形成されることを特徴とする可変容量形ベーンポンプ。
  7. 請求項6に記載の可変容量形ベーンポンプであって、
    前記第3受圧面の面積は、前記第1受圧面の面積よりも大きいことを特徴とする可変容量形ベーンポンプ。
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