JP2018087306A - 半導体封止用樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 熱伝導性に優れ、250℃以上の温度領域でも優れた機械的特性を維持することが可能な半導体封止用樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】 芳香族テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン、及び分子内に付加反応基と共に無水物基又はアミノ基を有する化合物を反応させることによって得られる、末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーと、電気絶縁性を保ちながら樹脂組成物の熱伝導性を向上させることができる熱伝導性無機充填材とを含有してなる半導体封止用樹脂組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 芳香族テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン、及び分子内に付加反応基と共に無水物基又はアミノ基を有する化合物を反応させることによって得られる、末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーと、電気絶縁性を保ちながら樹脂組成物の熱伝導性を向上させることができる熱伝導性無機充填材とを含有してなる半導体封止用樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は半導体封止用樹脂組成物に関する。
産業分野や車載分野などに幅広く適用されているパワー半導体にはSiが用いられてきたが、その性能が限界に近づいてきており、次世代半導体用の材料として高耐圧、低損失なSiCやGaNが注目されている。これらの材料は従来のSiと比較して高温での動作が可能という特徴を持っており、これに対応できる封止材料としてエポキシ樹脂やシリコーン樹脂からなり、動作温度が200℃を超える領域でも対応可能な封止材料が提案されている(特許文献1、2)。
特許文献3には、末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーが開示されており、硬化物の耐熱性および機械的特性が良好であることから、繊維強化複合材料のマトリックス樹脂として好適であることが記載されている。
従来の材料では動作温度が250℃程度までしか対応できないが、例えば、SiCは動作温度が300℃を超える領域でも使用が可能とされており、このような高温にも対応可能な信頼性が高い封止材料が求められている。
本発明は、熱伝導性に優れ、250℃以上の温度領域でも優れた機械的特性を維持することが可能な半導体封止用樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、熱伝導性に優れ、250℃以上の温度領域でも優れた機械的特性を維持することが可能な半導体封止用樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は以下の項に関する。
1. 末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーと熱伝導性無機充填材とを含有してなる半導体封止用樹脂組成物。
2. 熱伝導性無機充填材が、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、及び酸化マグネシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種類の無機化合物によって構成されたものであることを特徴とする前記項1に記載の半導体封止用樹脂組成物。
3. 芳香族イミドオリゴマーが下記化学式(1)で表されることを特徴とする前記項1又は2に記載の半導体封止用樹脂組成物。
化学式(1)において、Rは芳香族ジアミン残基であり、nは0〜20の整数である。
4. 前記項1〜3のいずれかに記載の半導体封止用樹脂組成物を用いて半導体を封止してなる半導体装置。
1. 末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーと熱伝導性無機充填材とを含有してなる半導体封止用樹脂組成物。
2. 熱伝導性無機充填材が、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、及び酸化マグネシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種類の無機化合物によって構成されたものであることを特徴とする前記項1に記載の半導体封止用樹脂組成物。
3. 芳香族イミドオリゴマーが下記化学式(1)で表されることを特徴とする前記項1又は2に記載の半導体封止用樹脂組成物。
化学式(1)において、Rは芳香族ジアミン残基であり、nは0〜20の整数である。
4. 前記項1〜3のいずれかに記載の半導体封止用樹脂組成物を用いて半導体を封止してなる半導体装置。
本発明の半導体封止用樹脂組成物を用いることによって、250℃以上の温度領域で動作が可能な半導体パッケージを作成することが可能となり、特に、SiCやGaNを用いたパワー半導体の封止材料として好適に用いることができる。
本発明の半導体封止用樹脂組成物は、末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーと熱伝導性無機充填材とを含有することを特徴とする。
本発明で用いる末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーは、芳香族テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン、及び分子内に付加反応基と共に無水物基又はアミノ基を有する化合物を、各酸基の当量の合計と各アミノ基の合計とが概略等量となるように使用して、好適には溶媒中で反応させることによって容易に製造することができる。反応の方法は、100℃以下特に80℃以下の温度で好ましくは0.1〜50時間重合してアミド酸結合を有するオリゴマーを生成し、次いでイミド化剤によって化学イミド化する方法或いは140〜270℃程度の高温で加熱して熱イミド化する2工程からなる方法が好適である。また、はじめから140〜270℃の高温で好ましくは0.1〜50時間重合・イミド化反応を行わせる1工程からなる方法が好適である。
これらの反応で用いる溶媒は、限定されるものではないが、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、γ−ブチルラクトン、N−メチルカプロラクタム等の有機極性溶媒が、溶解性に優れるので好適である。
前記反応によって得られた、末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーを含む溶液に、例えば水、アルコール、ヘキサン等の非溶媒を混合することによって、末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーを粉末として析出させることができる。この粉末は、ろ過等の手段によって容易に溶媒と分離できる。この粉末を末端の付加反応基が反応する温度以下の温度、例えば100℃以下、好ましくは80℃以下、より好ましくは室温(25℃前後)で、必要に応じて減圧下に乾燥させることによって、末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーが粉末として得られる。
本発明において、芳香族イミドオリゴマーの末端の付加反応基は、加熱によって硬化反応(付加重合反応)を行う基であれば特に限定されないが、得られた硬化物の耐熱性が良好であることを考慮すると、好ましくはフェニルエチニル基、アセチレン基、ナジック酸基、及びマレイミド基からなる群から選ばれるいずれかの反応基であり、より好ましくはフェニルエチニル基、アセチレン基のいずれかであり、更に好ましくはフェニルエチニル基である。フェニルエチニル基は、硬化反応によるガス成分の発生がなく、しかも得られた硬化体の耐熱性が優れ且つ破断伸びが優れる等機械的な強度も良好である。
これらの付加反応基は、分子内に付加反応基と共に無水物基又はアミノ基を有する化合
物が、芳香族イミドオリゴマーの末端のアミノ基又は酸無水物基と、好適にはイミド環を
形成する反応によって、芳香族イミドオリゴマーの末端に導入される。分子内に付加反応基と共に無水物基又はアミノ基を有する化合物は、例えば4−(2−フェニルエチニル)無水フタル酸、4−(2−フェニルエチニル)アニリン、4−エチニル−無水フタル酸、4−エチニルアニリン、ナジック酸無水物、マレイン酸無水物等を好適に例示することができる。
物が、芳香族イミドオリゴマーの末端のアミノ基又は酸無水物基と、好適にはイミド環を
形成する反応によって、芳香族イミドオリゴマーの末端に導入される。分子内に付加反応基と共に無水物基又はアミノ基を有する化合物は、例えば4−(2−フェニルエチニル)無水フタル酸、4−(2−フェニルエチニル)アニリン、4−エチニル−無水フタル酸、4−エチニルアニリン、ナジック酸無水物、マレイン酸無水物等を好適に例示することができる。
末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーを形成するテトラカルボン酸成分としては、好ましくは2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、及び3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれる少なくとも一つのテトラカルボン酸二無水物、より好ましくは2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を用いたものである。これらのテトラカルボン酸成分は、得られる末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーが、低融点になり易く、また溶融粘度が低粘度になり易いので好適である。しかも、硬化物の耐熱性や機械的特性も優れたものになる。
末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーを形成するジアミン成分としては、限定するものではないが、1,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、1,2−ジアミノベンゼン、2,6−ジエチル−1,3−ジアミノベンゼン、4,6−ジエチル−2−メチル−1,3-ジアミノベンゼン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン等のベンゼン環を1個有するジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、ビス(2,6−ジエチル−4−アミノフェノキシ)メタン、ビス(2−エチル−6−メチル−4−アミノフェニル)メタン、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジエチルアニリン)、4,4’−メチレン−ビス(2−エチル,6−メチルアニリン)、2,2―ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2―ビス(4−アミノフェニル)プロパン、ベンジジン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパン等のベンゼン環を2個有するジアミン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン,1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、 1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン等のベンゼン環を3個有するジアミン2,2−ビス[4−[4−アミノフェノキシ]フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−[4−アミノフェノキシ]フェニル]ヘキサフルオロプロパン等のベンゼン環を4個有するジアミン等を単独で乃至複数種混合して用いることが好適である。
これらの中でも、1,3−ジアミノベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、及び2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンからなる群から選ばれる少なくとも二つの芳香族ジアミンによって構成された混合ジアミンを用いることが好適であり、特に、1,3−ジアミノベンゼンと1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンとの組み合せからなる混合ジアミン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテルと4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとの組み合せからなる混合ジアミン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテルと1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンとの組み合せからなる混合ジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルと1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンとの組み合せからなる混合ジアミン、及び2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンと1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンとの組み合せからなる混合ジアミンを用いることが、耐熱性と成形性との両方を考慮したときに好適である。
本発明で用いる末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーは、イミドオリゴマーの繰返し単位の繰返し数(前記化学式(1)のnに相当する)が、0〜20、好ましくは0〜15、より好ましくは0〜10、特に好ましくは1〜5程度であって、GPCによるスチレン換算の数平均分子量が好ましくは10000以下、より好ましくは5000以下、更に好ましくは3000以下のものである。この繰返し単位は、製造方法によって、単一ではなく、ある範囲で分布を持った物の混合物になる。本発明においては、末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーの繰返し単位の繰返し数は、平均値として、好ましくは0.5〜20、より好ましくは0.5〜15、さらに好ましくは0.5〜10、特に好ましくは0.5〜5である。
繰返し単位の繰返し数が前記範囲内であることは、末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーの溶融温度や溶融粘度に直接的な影響を与えるので、半導体封止用樹脂組成物に用いる場合において極めて重要である。すなわち、繰返し単位の繰返し数が大きくなると、末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーの溶融温度が高くなったり、溶融温度が低い場合でも溶融粘度が大きくなったりするので、熱伝導性無機充填材を均一に分散させた状態で半導体素子を封止することが難しくなることがあり、好ましくない。
なお、繰返し単位の繰返し数は、芳香族テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン、及び分子内に付加反応基と共に無水物基又はアミノ基を有する化合物の割合を変えることによって容易に調節できる。すなわち、分子内に付加反応基と共に無水物基又はアミノ基を有する化合物は得られる芳香族イミドオリゴマーの末端基(エンドキャップ)を構成するので、この化合物の割合を高くすると、低分子量化して繰返し単位の繰返し数は小さくなる。一方、この化合物の割合を小さくすると、高分子量化して繰返し単位の繰返し数は大きくなる。
本発明で用いる末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーは、限定されるものではないが、下記化学式(1)で表されることが特に好適である。
化学式(1)において、Rは芳香族ジアミン残基を表し、好ましくは1,3−ジアミノベンゼンと1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンとの組み合せからなる芳香族ジアミン残基、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンと1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンとの組み合せからなる芳香族ジアミン残基、3,4’−ジアミノジフェニルエーテルと1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンとの組み合せからなる芳香族ジアミン残基、3,4’−ジアミノジフェニルエーテルと4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとの組み合組み合せからなる芳香族ジアミン残基、或いは4,4’−ジアミノジフェニルエーテルと1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンとの組み合せからなる芳香族ジアミン残基のいずれかを表す。
また、nは0〜20の整数を表し、nの下限値は好ましくは1であり、nの上限値は好ましくは15、より好ましくは10、特に好ましくは5である。
nが20を越えるものは、成形性が悪くなったり、得られる硬化成形体の特性が劣るものになったりするので好ましくない。
また、nは0〜20の整数を表し、nの下限値は好ましくは1であり、nの上限値は好ましくは15、より好ましくは10、特に好ましくは5である。
nが20を越えるものは、成形性が悪くなったり、得られる硬化成形体の特性が劣るものになったりするので好ましくない。
本発明で用いる熱伝導性無機充填材は、電気絶縁性を保ちながら樹脂組成物の熱伝導性を向上させるものであれば特に限定されないが、熱伝導率の高さを考慮すると、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、及び酸化マグネシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種類の無機化合物によって構成されたものであることが好ましく、これらの中でも、アルミナ、及び窒化ホウ素が特に好適である。また、熱伝導性無機充填材の含有量は、半導体封止用樹脂組成物の全量に対して50〜90質量%であることが好ましい。
本発明の半導体封止用樹脂組成物は、末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマー、及び熱伝導性無機充填材の他、必要に応じて難燃剤、着色剤等の他の成分を添加することもできる。
本発明の半導体封止用樹脂組成物は、末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマー粉末、熱伝導性無機充填材、及び他の成分を均一に混合することにより容易に得られる。これらの成分の混合方法は、ミキサー等を用いた公知の方法を用いればよく、特に限定されない。
このようにして得られた半導体封止用樹脂組成物を用いて半導体を封止することによって半導体装置を製造することができる。本発明の半導体封止用樹脂組成物は高い温度領域でも優れた機械的特性を維持することが可能であるため、パワー半導体の封止材料として好適に用いることができる。
本発明の半導体封止用樹脂組成物は、加熱による付加反応基の硬化反応(付加重合反応)を行うことにより硬化成形体となる。硬化成形体を得る際の成形条件は、好適には、0.1〜30MPaの圧力範囲好ましくは1〜10MPaの圧力範囲で加圧しながら、250〜400℃の温度範囲好ましくは270〜380℃の温度範囲で、0.1〜6時間好ましくは0.5〜3時間程度、加熱して、末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマー粉末を溶融させ、且つ末端の付加反応基による硬化(付加重合)反応をさせる。
以下、本発明について実施例によって更に詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施
例に限定されるものではない。
実施例および比較例において採用した評価試験は、以下のとおりである。
[評価試験]
(1)機械強度
万能試験機(インストロン社製、型名5582)を用いて、三点曲げモードでの硬化成形体(試験片の大きさ:10×80×3mm)の最大曲げ強度及び曲げ弾性率を測定した。
(2)重量減少温度
TG−DTA装置(Bruker社製、TG-DTA2000SA)を用いて室温から500℃まで、昇温速度10℃/分で測定を行い、窒素下での硬化成形体の5%重量減少温度を測定した。
(3)長期耐熱性
硬化成形体(試験片の大きさ:10×80×3mm)を対流式オーブンにて250℃/1000時間加熱した後、下式により保持率を算出し、95%以上の保持率がある場合は○と判定した。
保持率(%)=(1000時間加熱後の重量/加熱前の重量)×100
(4)熱膨張率
熱分析装置(リガク製 TMA8310)を用いて、昇温速度 10℃/分、圧縮法、荷重10g、窒素雰囲気で室温から400℃の範囲で硬化成形体(試験片の大きさ:3×3×20mm)の熱分析を行ない、TMA曲線より熱膨張率(CTE)を算出した。
(5)熱伝導率
ASTM E1530に準拠して円板熱流計法により硬化成形体(試験片の大きさ:50φ×3mm)の熱伝導率を測定した。試験機としてDTC-300(TA INSTRUMENTS社)を用い、25℃にて試験を行った。
(6)誘電率
硬化成形体(試験片の大きさ:3×80×0.9mm)の誘電率は、温度条件(23℃)、相対湿度(50%RH)、周波数条件(10GHz)の条件下、空洞共振器法により測定した。
例に限定されるものではない。
実施例および比較例において採用した評価試験は、以下のとおりである。
[評価試験]
(1)機械強度
万能試験機(インストロン社製、型名5582)を用いて、三点曲げモードでの硬化成形体(試験片の大きさ:10×80×3mm)の最大曲げ強度及び曲げ弾性率を測定した。
(2)重量減少温度
TG−DTA装置(Bruker社製、TG-DTA2000SA)を用いて室温から500℃まで、昇温速度10℃/分で測定を行い、窒素下での硬化成形体の5%重量減少温度を測定した。
(3)長期耐熱性
硬化成形体(試験片の大きさ:10×80×3mm)を対流式オーブンにて250℃/1000時間加熱した後、下式により保持率を算出し、95%以上の保持率がある場合は○と判定した。
保持率(%)=(1000時間加熱後の重量/加熱前の重量)×100
(4)熱膨張率
熱分析装置(リガク製 TMA8310)を用いて、昇温速度 10℃/分、圧縮法、荷重10g、窒素雰囲気で室温から400℃の範囲で硬化成形体(試験片の大きさ:3×3×20mm)の熱分析を行ない、TMA曲線より熱膨張率(CTE)を算出した。
(5)熱伝導率
ASTM E1530に準拠して円板熱流計法により硬化成形体(試験片の大きさ:50φ×3mm)の熱伝導率を測定した。試験機としてDTC-300(TA INSTRUMENTS社)を用い、25℃にて試験を行った。
(6)誘電率
硬化成形体(試験片の大きさ:3×80×0.9mm)の誘電率は、温度条件(23℃)、相対湿度(50%RH)、周波数条件(10GHz)の条件下、空洞共振器法により測定した。
〔参考例1〕
末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマー粉末の製造
撹拌装置、還流冷却器及び温度計のついた反応器に、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン374g(1.28モル)、メタフェニレンジアミン138g(1.28モル)、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物399g(1.36モル)、4−(2−フェニルエチニル)無水フタル酸595g(2.4モル)とN−メチル−2−ピロリドン3207gを仕込み、180℃で12時間、水を除去しながら加熱撹拌した。反応終了後、反応液を水に注いでイミドオリゴマーを析出させた。析出物を水洗した後、コニカルドライヤーで乾燥して末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマー粉末を得た。
この末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマー粉末の繰返し単位の繰返し数(化学式(1)のn)の平均値は、1.13であった。
末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマー粉末の製造
撹拌装置、還流冷却器及び温度計のついた反応器に、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン374g(1.28モル)、メタフェニレンジアミン138g(1.28モル)、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物399g(1.36モル)、4−(2−フェニルエチニル)無水フタル酸595g(2.4モル)とN−メチル−2−ピロリドン3207gを仕込み、180℃で12時間、水を除去しながら加熱撹拌した。反応終了後、反応液を水に注いでイミドオリゴマーを析出させた。析出物を水洗した後、コニカルドライヤーで乾燥して末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマー粉末を得た。
この末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマー粉末の繰返し単位の繰返し数(化学式(1)のn)の平均値は、1.13であった。
〔実施例1〕
参考例1で得た末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマー粉末25質量%と、酸化アルミニウム(平均粒径10μm)75質量%とを混合し、半導体封止用樹脂組成物を得た。
得られた半導体封止用樹脂組成物を、スペーサーとSUS板で形成した金型に充填し、260℃で10分間保持した後、2MPaまで加圧して370℃まで昇温し、1時間保持した。その後、圧力を保持したまま260℃まで冷却し、硬化成形体を得た。
この硬化成形体について評価結果を表1に示す。
参考例1で得た末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマー粉末25質量%と、酸化アルミニウム(平均粒径10μm)75質量%とを混合し、半導体封止用樹脂組成物を得た。
得られた半導体封止用樹脂組成物を、スペーサーとSUS板で形成した金型に充填し、260℃で10分間保持した後、2MPaまで加圧して370℃まで昇温し、1時間保持した。その後、圧力を保持したまま260℃まで冷却し、硬化成形体を得た。
この硬化成形体について評価結果を表1に示す。
〔実施例2〕
参考例1で得た末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマー粉末18質量%と、酸化アルミニウム82質量%とを混合した以外は、実施例1と同様にして硬化成形体を得た。
この硬化成形体について評価結果を表1に示す。
参考例1で得た末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマー粉末18質量%と、酸化アルミニウム82質量%とを混合した以外は、実施例1と同様にして硬化成形体を得た。
この硬化成形体について評価結果を表1に示す。
〔実施例3〕
参考例1で得た末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマー粉末12.5質量%と、酸化アルミニウム87.5質量%とを混合した以外は、実施例1と同様にして硬化成形体を得た。
この硬化成形体について評価結果を表1に示す。
参考例1で得た末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマー粉末12.5質量%と、酸化アルミニウム87.5質量%とを混合した以外は、実施例1と同様にして硬化成形体を得た。
この硬化成形体について評価結果を表1に示す。
Claims (4)
- 末端に付加反応基を有する芳香族イミドオリゴマーと熱伝導性無機充填材とを含有してなる半導体封止用樹脂組成物。
- 熱伝導性無機充填材が、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、及び酸化マグネシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種類の無機化合物によって構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体封止用樹脂組成物。
- 芳香族イミドオリゴマーが下記化学式(1)で表されることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体封止用樹脂組成物。
化学式(1)において、Rは芳香族ジアミン残基であり、nは0〜20の整数である。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の半導体封止用樹脂組成物を用いて半導体を封止してなる半導体装置。
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