JP2018085467A - パルス電源用巻線機器 - Google Patents

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長田 俊宏
Toshihiro Osada
俊宏 長田
征男 東
Masao Azuma
征男 東
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Abstract

【課題】パルス電源用巻線機器における絶縁破壊を抑制する。
【解決手段】トロイダル形状のコア2と、コア2に巻回される巻線3と、コア2の中心部に挿通されるリセット巻線4と、コア2の内周側に設けられるリング状の絶縁部材5と、コア2の外周側に設けられるリング状の絶縁部材6と、を備える可飽和リアクトル1である。絶縁部材5の内周部に、絶縁部材5の中心部方向(すなわち、コア2の中心部方向)に延在する絶縁板7を備え、絶縁板7の端部にリセット巻線4が挿通される挿通孔7aを形成する。絶縁部材5の軸方向(すなわち、コア2の軸方向)に突出した突出部5aを、絶縁部材5の絶縁板7の接続部に隣接して備える。絶縁部材6の絶縁部材5の突出部5aと隣接する部分に、絶縁部材6の軸方向に突出した突出部6aを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、トランスや可飽和リアクトル等の巻線機器の巻線構造に関する。特に、磁気圧縮回路を用いたパルスパワー電源における、トランスや可飽和リアクトルの巻線構造に関する。
図4に磁気圧縮回路を用いた回路構成例を示す。パルス電源装置では、高周波領域での動作に対応するため、トランスTC1、可飽和リアクトルSR1、SR2には、ファインメット(登録商標)等の材料からなるトロイダル形状のコアが使用される。
図4に示すように、トランスTC1は、1次巻線、2次巻線、リセット巻線で構成される。また、可飽和リアクトルSR1、SR2は一次巻線とリセット巻線で構成される。外形仕様に余裕がある電源に対しては、内外径ともに大型のコアが適用でき、装置要求の絶縁性能を有した径の大きい電線を使用して、トランスTC1や可飽和リアクトルSR1、SR2が構成される。しかしながら、外形仕様で余裕の無い電源については、小型のコアを使用し、かつターン数を多くし、電圧・時間積(Vt積)を確保する設計が行われる。その結果、コア内径が小さい上にターン数が多く設定されるため、径が小さく、巻線(電線)単体で必要絶縁性能を満たせなくおそれがある。よって、要所の絶縁設計は、巻線単体の絶縁性能に頼ることができず、巻線間の距離や巻線間に挿入される絶縁物・絶縁材料等によって決まることとなる。
図5に、代表的な可飽和リアクトル16の構造を示す。可飽和リアクトル16は、コア2と巻線3間にリング状の絶縁部材17、18が挿入されており、その上から巻線3が巻き付けられる。絶縁部材17は、例えば、ガラスエポキシ(ガラス繊維にエポキシ樹脂をしみ込ませた絶縁材料)等の絶縁材料で形成され、コア2の両端部であってコア2の内周に沿って設けられる。また、絶縁部材18は、例えば、ガラスエポキシ等の絶縁材料で形成され、コア2の両端部であってコア2の外周に沿って設けられる。
可飽和リアクトル16は、回路動作上、巻線3の巻始めと巻終り間(l1)に、その前段に設けられたコンデンサに充電された電圧の全電圧が印加される。例えば、図4に示した磁気圧縮回路において可飽和リアクトルSR1の巻線3の巻始めと巻終り間(l1)には、コンデンサC1に充電されたピーク電圧が印加される。通常は、数十kVの電圧が印加される。また、リセット巻線4がほぼアース電位であるため、巻線3とリセット巻線4間(l2)には、巻線3の巻始めと巻終り間(l1)にかかる電圧と同等の電圧が印加されることとなる。
図6に、代表的なトランス19の構造を示す。トランス19は、コア9と2次巻線11間にリング状の絶縁部材17、18が挿入されており、その上から2次巻線11が巻き付けられる。2次側トランスについても巻始めと巻終り間(l3)に全電圧が印加される。図4の回路構成より、トランス19の2次巻線11の片方の電極(図示せず)はアース電位に近く、2次巻線11のアース電位に近い側に1次巻線10が巻かれる。また、リセット巻線12もアース電位に近いため、理想的には「X」の中心部分にリセット巻線12が通されるが、困難な場合は、1次巻線10や2次巻線11のアース電位に近い位置(例えば、「Y」の部分)にリセット巻線12が巻かれる。この場合も、図5に示した可飽和リアクトル16と同様に、2次巻線11の高電圧側とリセット巻線12間(l4)に高電圧が印加される。
特開2008−124433号公報 特開2010−165795号公報
しかしながら、可飽和リアクトル、トランスともに巻線の巻始めと巻終り間(l1、3)や巻線とリセット巻線間(l2、4)といった巻線間の距離は、製造時のバラつき等で前後する可能性が高い。また、コアの小型化に伴い電位の異なる巻線間における十分な絶縁距離を稼ぐことができない場合は、パルス電源主回路動作中に電位の異なる巻線間で絶縁破壊するおそれがある。
上記事情に鑑み、本発明は、パルス電源用巻線機器における絶縁破壊を抑制する技術を提供することを目的としている。
上記目的を達成する本発明のパルス電源用巻線機器の一態様は、円環状のコアと、前記コアに巻き付けられる巻線と、前記コアの両端部であって、前記コアの内周に沿って設けられる一対のリング状の第1絶縁部材と、前記コアの両端部であって、前記コアの外周に沿って設けられる一対のリング状の第2絶縁部材と、前記コアの中央部に挿通されるリセット巻線と、を具備し、前記第1絶縁部材は、当該第1絶縁部材の中心部方向に延在する第1絶縁板を備え、前記第1絶縁板の端部には、前記リセット巻線が挿通される挿通孔が形成されたことを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明のパルス電源用巻線機器の他の態様は、円環状のコアと、前記コアに巻き付けられる1次巻線と、前記コアに巻き付けられる2次巻線と、前記コアの両端部であって、前記コアの内周に沿って設けられる一対のリング状の第1絶縁部材と、前記コアの両端部であって、前記コアの外周に沿って設けられる一対のリング状の第2絶縁部材と、前記コアの中央部に挿通されるリセット巻線と、を具備し、前記第1絶縁部材は、当該第1絶縁部材の中心部方向に延在する第1絶縁板を備え、前記第1絶縁板の端部には、前記リセット巻線が挿通される挿通孔が形成されたことを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明のパルス電源用巻線機器の他の態様は、上記パルス電源用巻線機器において、前記第1絶縁部材及び前記第2絶縁部材を覆うように、前記コアの両端面に設けられる第2絶縁板をさらに備え、前記第2絶縁板の中央部に、前記リセット巻線が挿通される挿通孔が形成されたことを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明のパルス電源用巻線機器の他の態様は、上記パルス電源用巻線機器において、前記第2絶縁板の、前記第1絶縁部材の内側であって、前記コアの内周に沿って、前記1次巻線が挿通される孔を複数形成し、この孔を挿通して、前記1次巻線が前記コアに巻回されることを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明のパルス電源用巻線機器の他の態様は、上記パルス電源用巻線機器において、前記第1絶縁部材の前記第1絶縁板の接続部に隣接して、前記第1絶縁部材に前記コアの軸方向に突出する突出部を備えたことを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明のパルス電源用巻線機器の他の態様は、上記パルス電源用巻線機器において、前記第1絶縁部材の突出部と隣接するように、前記第2絶縁部材に前記コアの軸方向に突出する突出部を備えたことを特徴としている。
以上の発明によれば、パルス電源用巻線機器における絶縁破壊が抑制される。
(a)本発明の第1実施形態に係る可飽和リアクトルの巻線構造を示す平面図、(b)図1(a)の可飽和リアクトルのA−A断面図である。 (a)本発明の第2実施形態に係るトランスの巻線構造を示す平面図、(b)図2(a)のトランスのB−B断面図である。 本発明の第3実施形態に係るトランスの巻線構造を示す平面図である。 磁気圧縮回路の一例(2段圧縮回路)を示す回路図である。 (a)従来技術に係る可飽和リアクトルの巻線構造を示す平面図、(b)図5(a)の可飽和リアクトルのC−C断面図である。 従来技術に係るトランスの巻線構造を示す平面図である。
本発明の実施形態に係るパルス電源用巻線機器について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、各実施形態に係る巻線機器は、例えば、図4に示すような磁気圧縮回路に適用することができるが、本発明の実施形態に係る巻線機器は、この磁気圧縮回路に適用するものに限定されるものではなく、様々なパルス電源用の巻線機器として適用される。
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る可飽和リアクトル1は、トロイダル形状のコア2と、コア2に巻回される巻線3と、コア2の中心部に挿通されるリセット巻線4と、コア2の内周側に設けられるリング状の絶縁部材5と、コア2の外周側に設けられるリング状の絶縁部材6と、を備える。
可飽和リアクトル1は、コア2と巻線3間にリング状の絶縁部材5、6を挿入し、その上から主巻線である巻線3の巻き付けを行うことは、従来の可飽和リアクトル16(図5参照)と同様であり、絶縁部材5と絶縁部材6の形状が可飽和リアクトル16と異なっている。
絶縁部材5は、例えば、ガラスエポキシ等の絶縁材料で形成された部材であり、コア2の両端部であって、コア2の内周に沿って設けられる。絶縁部材5の内周部には、絶縁部材5の中心部方向(すなわち、コア2の中心部方向)に延在する絶縁板7が備えられる。絶縁板7の端部は円板状に形成されており、この端部に挿通孔7aが形成される。この挿通孔7aにリセット巻線4が挿通される。また、絶縁部材5の絶縁板7の接続部近傍(例えば、接続部に隣接した絶縁部材5の端面部)には、絶縁部材5の軸方向(すなわち、コア2の軸方向)に突出した突出部5aが備えられる。この突出部5aの幅(絶縁部材5の周方向の幅)は、必要とされる巻線3の巻始めと巻終り間(l1)の距離よりも広く形成され、巻線3の巻始めと巻終り間(l1)の距離が所定の長さ以上となるようになっている。
絶縁部材6は、例えば、ガラスエポキシ等の絶縁材料で形成された部材であり、コア2の両端部であって、コア2の外周に沿って設けられる。絶縁部材5と同様に、絶縁部材6の絶縁部材5の突出部5aと隣接する部分には、絶縁部材6の軸方向(すなわち、コア2の軸方向)に突出した突出部6aが備えられており、巻線3の巻始めと巻終り間(l1)の距離が所定の長さ以上となるようになっている。この突出部6aは、絶縁部材6の径方向にも突出している。
可飽和リアクトル1は、コア2と巻線3間にリング状の絶縁部材5、6を挿入し、その上から主巻線である巻線3の巻き付けを行うことで構成される。巻線3を巻き付けた後、絶縁板7の挿通孔7aにリセット巻線4を通してリセット巻線4が配線される。
可飽和リアクトル1は回路動作上、巻線3の巻始めと巻終り間(l1)に、その前段に設けられたコンデンサに充電された電圧の全電圧が印加される。可飽和リアクトル1に絶縁板7及び突出部5a、6aを備えることで、巻線3の巻始めと巻終りの間(l1)の最短距離部分は必ず絶縁物(例えば、ガラスエポキシ)を介する構造となり、従来の可飽和リアクトル16(図5参照)よりも沿面距離が長くなり、巻線3間で絶縁破壊しにくい構造となる。また、絶縁板7及び突出部5a、6aを備えることで、製造時のバラつき等により巻線3がずれこんだとしても、巻線3の巻始めと巻終り部分が接触して巻線3間で絶縁破壊するような事象もなくなる。
また、リセット巻線4がほぼアース電位に近いため、主巻線である巻線3とリセット巻線4間(l2)にも巻線3の巻始めと巻終り間(l1)に印加される電圧と同程度の電圧が印加される。第1実施形態に係る可飽和リアクトル1は、リセット巻線4を絶縁板7の挿通孔7aに通すため、リセット巻線4がコア2の中心部に固定され、巻線3とリセット巻線4間(l2)の距離が安定する。よって、製造時の偏り等によって、どこかの巻線3とリセット巻線4が接触し、絶縁破壊するような事例はなくなる。
次に、本発明の第2実施形態に係るトランスについて、図2に基づいて詳細に説明する。図2に示すように、本発明の第2実施形態に係るトランス8は、トロイダル形状のコア9と、コア9に巻回される1次巻線10、2次巻線11と、コア9の中心部に挿通されるリセット巻線12と、コア9の内周側に設けられるリング状の絶縁部材5と、コア9の外周側に設けられるリング状の絶縁部材6と、コア9の両端面に設けられる絶縁板13を備える。
トランス8は、コア9と2次巻線11間にリング状の絶縁部材5、6を挿入し、その上から2次巻線11の巻き付けを行う構成は、従来のトランス19(図6参照)と同様であり、絶縁部材5と絶縁部材6の形状及び絶縁板13を備えることが従来のトランス19と異なっている。なお、絶縁部材5、6及び絶縁板7の形状は、第1実施形態に係る可飽和リアクトル1と同様であるので、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
絶縁板13は、例えば、ガラスエポキシ等の絶縁材料で形成された部材であり、コア9の両端面であって、絶縁部材5及び絶縁部材6を覆うように設けられる。絶縁板13には、リセット巻線12が挿通される挿通孔13a、充填剤を充填するための孔13b、1次巻線10を巻回するための孔13cが形成される。挿通孔13aは、絶縁板13の中心部に形成され、リセット巻線12が挿通される。孔13bは、絶縁板13のコア9と対向する部分であって、コア9の周に沿って複数形成される。孔13cは、絶縁板13のコア9の内周部より内側であって、2次巻線11の低電圧側の巻線近傍に形成される。また、絶縁板13の絶縁部材5の突出部5a及び絶縁部材6の突出部6aと対向する部分には、突出部5a及び突出部6aが嵌め込まれる溝13dが形成されている。
トランス8は、コア9と2次巻線11間にリング状の絶縁部材5、6を挿入し、その上から2次巻線の巻き付けが行われる。さらに、2次巻線の巻き付けが完了した後、絶縁板13を重ね、その上から1次巻線10が巻き付けられる。最後に、リセット巻線12が絶縁板13の挿通孔13a及び絶縁板7の挿通孔7aに通され、リセット巻線12が配線される。
トランス8は、回路動作上、2次巻線11の巻始めと巻終り間(l3)に、昇圧後のコンデンサに充電された電圧の全電圧が印加される。第2実施形態に係るトランス8には絶縁板7及び突出部5a、6aが備えられているので、2次巻線11の巻始めと巻終り間(l3)の最短距離部分には必ず絶縁物を介する構造となり、従来のトランス19(図6参照)よりも沿面距離が長くなり、絶縁破壊しにくい構造となる。また、リセット巻線12がほぼアース電位に近いため、2次巻線11とリセット巻線12間(l4)にも2次巻線11の巻始めと巻終り間(l3)に印加される電圧と同定度の電圧が印加される。第2実施形態に係るトランス8は、リセット巻線12を絶縁板7の挿通孔7a及び絶縁板13の挿通孔13aに通すため、リセット巻線12がコア9の中心部で固定され、2次巻線11とリセット巻線12間(l4)の距離が安定する。よって、製造時の偏り等によって、どこかの2次巻線11とリセット巻線12が接触して、2次巻線11とリセット巻線12間で絶縁破壊するような事例はなくなる。
本発明の第3実施形態に係るトランスは、第2実施形態のトランス8の絶縁板13に1次巻線10をコア9全体に巻回するための孔をさらに形成したものである。よって、第3実施形態の説明において、第2実施形態に係るトランス8と同様の構成については同じ符号を付し、異なる構成について詳細に説明する。
図3に示すように、本発明の第3実施形態に係るトランス14は、トロイダル形状のコア9と、コア9に巻回される1次巻線10、2次巻線11と、コア9の中心部に挿通されるリセット巻線12と、コア9の内周側に設けられるリング状の絶縁部材5と、コア9の外周側に設けられるリング状の絶縁部材6と、コア9の両端面に設けられる絶縁板15を備える。
絶縁板15は、第2実施形態に係るトランス8の絶縁板13と同様であり、リセット巻線12が挿通される挿通孔15a、充填剤等を充填するための孔15bが形成される。さらに、絶縁板15には、1次巻線10用の孔15cが、絶縁部材5の内側であってコア9の内周に沿って複数形成される。例えば、この孔15cをコア9の内周に沿って均等に形成し、この孔15cを通して1次巻線10がコア9(絶縁部材5、6及び絶縁板15を含む)に巻き付けることで、1次巻線10がコア9全体に均等に巻き付けられる。なお、図示省略しているが、絶縁板13と同様に、絶縁板15の絶縁部材5、6と対向する面には、絶縁部材5、6の突出部5a、6aが嵌め込まれる溝が形成されている。
トランス14の絶縁に関する作用は、第2実施形態に係るトランス8と同様である。すなわち、トランス14は、2次巻線11の巻始めと巻終り間(l3)の最短距離部分には必ず絶縁物を介する構造となり、従来のトランス19(図6参照)よりも沿面距離が長くなり、絶縁破壊しにくい構造となる。また、リセット巻線12がコア9の中心部で固定され、2次巻線11とリセット巻線12間(l4)の距離が安定する。その結果、従来のトランス19と比較して2次巻線11とリセット巻線12間の絶縁破壊が抑制される。さらに、第3実施形態に係るトランス14は、1次巻線10がコア9全体に巻き付けられているので、1次−2次間のトランスカップリングが良くなり、トランス1次からトランス2次へのエネルギ転送効率が良くなる。
以上のような本発明の実施形態に係る可飽和リアクトル1によれば、巻線3の巻始めと巻終り間(l1)の距離及び巻線3とリセット巻線4間(l2)の距離を確保でき、巻線3同士や巻線3とリセット巻線4が接触して絶縁破壊する等の事例はなくなる。
また、本発明の実施形態に係るトランス8、14によれば、トランス8、14の2次巻線11の巻始めと巻終り間(l3)の距離及び、2次巻線11とリセット巻線12間(l4)の距離を確保できる。また、本発明の実施形態に係るトランス14によれば、絶縁板15に1次巻線10を巻回するための孔15cをコア9の内周に沿って複数設けることで、トランス1次―2次間のカップリングが良くなり、トランス1次からトランス2次へのエネルギ転送効率が改善される。
外形仕様で小型化が特に要求されているパルス電源において、磁気圧縮回路を構成する場合、小型のコアを使用し、Vt積確保のため、ターン数を多くしなければならならない。場合によっては、電線の外形に制限がかかってしまい、絶縁被覆の薄い電線を選択せざるを得ない状況となることもある。このような場合、巻線(電線)単体で必要絶縁性能を満たせなくなるため、対象間の距離や対象間に挿入される絶縁物・絶縁材料等によって、磁気圧縮回路を構成するトランスや可飽和リアクトルの絶縁性能は決まることとなる。本発明の実施形態に係る可飽和リアクトル1やトランス8、14といった巻線機器によれば、巻線機器の絶縁性能が向上するため、巻線機器を小型化したときの絶縁破壊を抑制することができる。
以上、具体的な実施形態を示して本発明の巻線機器について説明したが、本発明の巻線機器は、実施形態に限定されるものではなく、発明の特徴を損なわない範囲で適宜設計変更が可能であり、設計変更された形態も、本発明の技術的範囲に属する。
例えば、絶縁部材5、絶縁板7及び突出部5aを一体の部材として形成する態様とすることができる。同様に、絶縁部材6と突出部6aを一体の部材として形成する態様とすることもできる。
また、本発明の実施形態に係る巻線機器の特徴(例えば、絶縁板7や突出部5a、6a等)を一部有する形態の巻線機器を用いることで、本発明の実施形態に係る巻線機器の効果の一部を奏することができる。
1…可飽和リアクトル(巻線機器)
2、9…コア
3…巻線
4、12…リセット巻線
5…絶縁部材(第1絶縁部材)
5a、6a…突出部
6…絶縁部材(第2絶縁部材)
7…絶縁板(第1絶縁板)
7a…挿通孔
8、14…トランス(巻線機器)
10…1次巻線
11…2次巻線
13、15…絶縁板(第2絶縁板)
13a、15a…挿通孔、13b、15b…孔、13c、15c…孔、13d…溝

Claims (6)

  1. 円環状のコアと、
    前記コアに巻き付けられる巻線と、
    前記コアの両端部であって、前記コアの内周に沿って設けられる一対のリング状の第1絶縁部材と、
    前記コアの両端部であって、前記コアの外周に沿って設けられる一対のリング状の第2絶縁部材と、
    前記コアの中央部に挿通されるリセット巻線と、を具備し、
    前記第1絶縁部材は、当該第1絶縁部材の中心部方向に延在する第1絶縁板を備え、
    前記第1絶縁板の端部には、前記リセット巻線が挿通される挿通孔が形成された
    ことを特徴とするパルス電源用巻線機器。
  2. 円環状のコアと、
    前記コアに巻き付けられる1次巻線と、
    前記コアに巻き付けられる2次巻線と、
    前記コアの両端部であって、前記コアの内周に沿って設けられる一対のリング状の第1絶縁部材と、
    前記コアの両端部であって、前記コアの外周に沿って設けられる一対のリング状の第2絶縁部材と、
    前記コアの中央部に挿通されるリセット巻線と、を具備し、
    前記第1絶縁部材は、当該第1絶縁部材の中心部方向に延在する第1絶縁板を備え、
    前記第1絶縁板の端部には、前記リセット巻線が挿通される挿通孔が形成された
    ことを特徴とするパルス電源用巻線機器。
  3. 前記第1絶縁部材及び前記第2絶縁部材を覆うように、前記コアの両端面に設けられる第2絶縁板をさらに備え、
    前記第2絶縁板の中央部に、前記リセット巻線が挿通される挿通孔が形成された
    ことを特徴とする請求項2に記載のパルス電源用巻線機器。
  4. 前記第2絶縁板の、前記第1絶縁部材の内側であって、前記コアの内周に沿って、前記1次巻線が挿通される孔を複数形成し、
    この孔を挿通して、前記1次巻線が前記コアに巻回される
    ことを特徴とする請求項3に記載のパルス電源用巻線機器。
  5. 前記第1絶縁部材の前記第1絶縁板の接続部に隣接して、前記第1絶縁部材に前記コアの軸方向に突出する突出部を備えた
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のパルス電源用巻線機器。
  6. 前記第1絶縁部材の突出部と隣接するように、前記第2絶縁部材に前記コアの軸方向に突出する突出部を備えた
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のパルス電源用巻線機器。
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