JP2018084193A - 立軸ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプの初期運転時に軸受と軸スリーブとの間に水を供給することにより、軸受および軸スリーブがドライ状態で大気中運転されることを防止できる立軸ポンプを提供する。【解決手段】羽根車4を支持する回転軸5と、羽根車4および回転軸5を収容するポンプケーシングと、回転軸5を回転自在に支持する軸受装置10とを備えた立軸ポンプにおいて、軸受装置10は、回転軸5の外周に固定された軸スリーブ11と、軸スリーブ11の外周側に設けられ軸スリーブ11が摺動するすべり軸受12と、すべり軸受12を収容する軸受ケーシング13とを備え、軸受ケーシング13に軸受ケーシング13の外面から内周側まで延びる流路17を形成し、流路17にポンプケーシングの外部から水を供給する管路を接続し、管路および流路17を介して軸スリーブ11とすべり軸受12の摺動部に水を供給するように構成した。【選択図】図2

Description

本発明は、河川水や排水などの液体を汲み上げる立軸ポンプに係り、特に先行待機運転ポンプを含む立軸ポンプにおいて起動時などの初期運転時に回転軸(主軸)を支持する軸受および軸スリーブがドライ状態で大気中運転されることを防止できる立軸ポンプに関するものである。
近年の先行待機運転ポンプの状況により、背景技術の一例を説明する。
近年、都市化の進展により、緑地の減少及び路面のコンクリート化、アスファルト化の拡大が進むことでヒートアイランド現象が発生し、いわゆるゲリラ豪雨と呼ばれる局所的な集中豪雨が都市部で頻発している。局所的な大量の降雨は、コンクリート化、アスファルト化した路面では、地中に吸収されることなくそのまま水路に導かれる。その結果、大量の雨水が、短時間のうちに排水機場に流入する。
頻発するこのような集中豪雨によってもたらされる大量の雨水の速やかな排水に備えるために排水機場に設置する排水ポンプでは、始動遅れによる浸水被害が生じないよう、雨水が排水機場に到達する前に予め始動させておく先行待機運転が行われている。先行待機運転ポンプは、大雨などによる急激な出水に備えて、吸込水槽の水位が未だ揚水運転ができるレベルの水位に到る前の低水位の状況から運転が行われる。そこで、吸込水槽の水位が揚水レベルに達するまでは、ポンプは揚水がなされずに気中運転がなされる。その間、ポンプの回転軸(主軸)を支持する軸受および軸スリーブには揚水が供給されることがなく、軸受および軸スリーブはドライ状態で大気中運転がなされる。
1990年以前には、排水前に運転が必要なポンプでは、ゴム材質の軸受部を含んだ回転軸の全体を保護管で覆い、保護管内に水を循環させる保護管方式が主流であったが、構造が複雑であり、水を循環利用するために管理上の問題があり、また異物を含む流体環境では揚水が保護管内に侵入すると揚水に含まれる砂や泥が軸受の摺動部(摺接面)に侵入して摺動部(摺接面)を損傷させる恐れがあるため、保護管方式の適用が難しいという問題もある。
そのため、保護管を無くして、軸受にセラミックや樹脂、軸スリーブに超硬合金や溶射被膜を採用して大気中運転をするようになってきた。
しかしながら、軸受および軸スリーブを大気中運転すると、摩擦が高くて、摩擦による軸受温度上昇が軸受自体、もしくは軸受周りの材料の限界温度を超える危険性があったり、それによって摩擦係数が低い樹脂やセラミックを用いる必要があるなどの材料上の制限や設計上の制限が発生した。そのため、以下に記すような技術が提案されている。
すなわち、特開2000−2190号公報(特許文献1)には、軸受ケーシングに収容された軸受部材と、主軸に取り付けられるとともに軸受部材に摺接する軸スリーブとを備え、軸スリーブに、上部に揚水が出入り可能な開口部を設けた有底環状の貯水部を設け、有底環状の貯水部内に軸受部材を水没させるように構成した立軸ポンプのすべり軸受装置が記載されている。
特開2000−266042号公報(特許文献2)には、環状の硬質軸受部材と、主軸に取り付けられるとともに軸受部材に摺接する軸スリーブと、環状の硬質軸受部材を嵌合して外周に配置される金属製環状のバックメタルと、バックメタルを嵌合して外周に配置される環状の緩衝部材と、緩衝部材を嵌合して外周に配置される金属製環状のシェルとを備え、バックメタルには、揚水の貯水可能な上端開口部を有する凹状断面の環状の貯水部が設けてある立軸ポンプのすべり軸受装置が記載されている。
特開平5−44689号公報(特許文献3)には、潤滑油を含浸した多孔質SiCからなるセラミック軸受と、主軸に取り付けられるとともにセラミック軸受に摺接するスリーブと、セラミック軸受をセラミック軸用バックメタルを介して支持するセラミック軸用緩衝材とを備え、セラミック軸受とセラミック軸用バックメタルが互いに当接する面に空隙を形成し、該空隙にパイプを介して油または水を供給するように構成した排水ポンプ軸受構造が記載されている。
特開2000−2190号公報 特開2000−266042号公報 特開平5−44689号公報
上述したように、立形ポンプは水を吐き出す前に大気中(ドライ状態)で運転するものであって、このとき軸受と軸スリーブは大気中での摺動になるため高摩擦の状態で摺動することになる。特に、立形ポンプのうち、先行待機運転ポンプは、排水が開始され軸受部が水で潤滑する前に約30分間程度大気中運転が必要であるが、従来材のセラミックSiC等などは高い摩擦や熱衝撃の問題で使用できず、材料の選定や設計の部分で制約が多い。
特許文献1に記載された技術では、主軸と一体に回転する軸スリーブに、上部に揚水が出入り可能な開口部を設けた有底環状の貯水部を設け、有底環状の貯水部内に軸受部材を水没させるように構成しているため、貯水部に軸受部材を水没させるために必要な水量を確保することが難しく、特にポンプ起動時には軸受部の摩擦熱によって水が蒸発するため、必要な水量を確保することが難しいという問題がある。また、揚水に含まれる砂や泥が貯水部に溜まり、軸受部材と軸スリーブの摺動部(摺接面)が損傷を受けるという問題がある。
特許文献2に記載された技術では、バックメタルに、揚水の貯水可能な上端開口部を有する凹状断面の環状の貯水部を設けて貯水部に揚水を貯水し、この貯水の水冷作用および貯水が蒸発したときの気化熱による冷却作用によってバックメタルを冷却し、バックメタルを介して軸受部材を冷却しているため、軸受部材と軸スリーブとの摺動部(摺接面)を水で直接に冷却していないので、充分に冷却できないという問題がある。また、特許文献1と同様に、ポンプ起動時には軸受部の摩擦熱によって水が蒸発するため、必要な水量を確保することが難しいという問題がある。
特許文献3に記載された技術では、セラミック軸受とセラミック軸用バックメタルが互いに当接する面に空隙を形成し、該空隙に油または水を供給することにより、空隙内の油または水を多孔質SiCの細孔を通して軸受の摺動面に滲出させ、摺動面の潤滑をしているため、軸受とスリーブとの摺動部(摺接面)を水で直接に冷却していないので、充分に冷却できないという問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、ポンプの初期運転時に軸受と軸スリーブとの間に水を供給することにより、軸受および軸スリーブがドライ状態で大気中運転されることを防止できる立軸ポンプを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の立軸ポンプは、羽根車を支持する回転軸と、前記羽根車および前記回転軸を収容するポンプケーシングと、前記回転軸を回転自在に支持する軸受装置とを備えた立軸ポンプにおいて、前記軸受装置は、前記回転軸の外周に固定された軸スリーブと、前記軸スリーブの外周側に設けられ軸スリーブが摺動するすべり軸受と、前記すべり軸受を収容する軸受ケーシングとを備え、前記軸受ケーシングに軸受ケーシングの外面から内周側まで延びる流路を形成し、前記流路に前記ポンプケーシングの外部から水を供給する管路を接続し、前記管路および前記流路を介して前記軸スリーブと前記すべり軸受の摺動部に水を供給するように構成したことを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記軸受ケーシングの内部に軸受ケーシングの周囲環境から隔離された隔離室を設け、前記流路を前記隔離室に連通させて隔離室に水を満たすことにより、前記軸スリーブと前記すべり軸受の摺動部を水に浸すようにしたことを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記軸受ケーシングの上端および下端に隔離板を設け、前記隔離板と前記軸受ケーシングの内周面とで前記隔離室を形成したことを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記隔離板の内周面と、前記回転軸における前記隔離板と対向する部分の外周面との間の隙間をgとし、前記軸スリーブと前記すべり軸受の摺動部の隙間をcとすると、g=2c〜3cに設定されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記隔離板の内周面と、前記回転軸における前記隔離板と対向する部分の外周面との間の隙間をgとし、前記流路の内径をdとすると、d=3g〜4gに設定されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記隔離板の内周面と、前記回転軸における前記隔離板と対向する部分の外周面の少なくとも一方は、耐摩耗性材料で形成されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記耐摩耗性材料は、セラミックス、超硬合金、ゴム、プラスチック、又はステンレススチールからなることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記管路は、水を貯留した水槽に接続されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記管路に給水ポンプが設置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、立軸ポンプの運転前に、前記給水ポンプを運転し、前記軸スリーブと前記すべり軸受の摺動部に水を供給するようにしたことを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、立軸ポンプの運転後に、立軸ポンプによる揚水が前記軸スリーブと前記すべり軸受の摺動部に供給されたことを確認して前記給水ポンプの運転を停止することを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、立軸ポンプの吐出圧力を圧力計によって計測し、前記圧力計の値が立軸ポンプの定常の吐出圧力に到達したら、立軸ポンプによる揚水が前記軸スリーブと前記すべり軸受の摺動部に供給されたと判断して前記給水ポンプの運転を停止することを特徴とする。
本発明は、以下に列挙する効果を奏する。
1)ポンプの初期運転時に軸受と軸スリーブとの間に水を供給することにより、軸受および軸スリーブがドライ状態で大気中運転されることを防止できる。
2)回転軸の全体を保護管で覆い、保護管内に水を循環させる保護管方式に比べて、構造が簡単であり、コストを低減できる。
3)保護管を無くして、軸受に摩擦係数が低い樹脂やセラミックを用い、軸スリーブに超硬合金や溶射皮膜を採用して大気中運転をする方式に比べて、軸受および軸スリーブに安価な材料を使用できるので、イニシャルコストを低減できる。また、軸受の交換頻度が低下するため、ランニングコストを低減できる。
図1は、本発明に係る立軸ポンプの全体構成を示す模式図である。 図2は、図1に示す立軸ポンプにおける上部軸受部および下部軸受部に適用される軸受装置を示す断面図である。 図3は、図2に示す軸受装置を備えた上部軸受部および下部軸受部に水を供給するための給水システムを示す模式図である。
以下、本発明に係る立軸ポンプの実施形態を図1乃至図3を参照して説明する。図1乃至図3において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明に係る立軸ポンプの全体構成を示す模式図である。図1に示すように、立軸ポンプは、吸込ベルマウス1a及び吐出ボウル1bを有するインペラケーシング1と、インペラケーシング1を吸込水槽内に吊り下げる吊下管2と、吊下管2の上端に接続される吐出エルボ3と、インペラケーシング1内に収容される羽根車4と、羽根車4が固定される回転軸(主軸)5とを備えている。インペラケーシング1および吊下管2によりポンプケーシングが構成される。回転軸(主軸)5は、吐出エルボ3、吊下管2、及びインペラケーシング1内を通って鉛直方向に延びている。
吸込ベルマウス1aは下方を向いて開口し、吸込ベルマウス1aの上端は吐出ボウル1bの下端に固定されている。羽根車4は回転軸5の下端に固定されており、羽根車4と回転軸5とは一体的に回転するようになっている。羽根車4の上方(吐出側)には複数のガイドベーン6が配置されている。これらのガイドベーン6は吐出ボウル1bの内周面に固定されている。
回転軸5は、支持部材を介して吊下管2に固定されている上部軸受部7と、支持部材を介して吐出ボウル1bに固定されている下部軸受部8によって支持されている。回転軸5の一端側(吸込ベルマウス側)には、水を昇圧するための羽根車4が接続されている。回転軸5の他端側は、吐出エルボ3に設けられた孔を通って外部へ延び、電動機9に接続されている。電動機9により回転軸5を介して羽根車4を回転させると、吸込水槽内の水(取扱液)が吸込ベルマウス1aから吸い込まれ、吐出ボウル1b、吊下管2、吐出エルボ3を通って図示しない吐出配管に移送される。
図2は、図1に示す立軸ポンプにおける上部軸受部7および下部軸受部8に適用される軸受装置を示す断面図である。図2に示すように、軸受装置10は、回転軸(主軸)5の外周に固定された軸スリーブ11と、軸スリーブ11の外周側に設けられ軸スリーブ11を囲むように配置されているすべり軸受12とを備えている。すべり軸受12は軸受ケーシング13に収容されており、すべり軸受12と軸受ケーシング13との間にはゴムからなる緩衝材14が介装されている。軸受ケーシング13の上端および下端には、軸受ケーシング13の周囲と軸受ケーシング13の内部とを隔離するための環状の隔離板15,15が固定されており、軸受ケーシング13の内部には、軸受ケーシング13の周囲から隔離された隔離室16が形成されている。
軸受ケーシング13の上部には、軸受ケーシング13の外周側から内周側まで延びる貫通孔からなる流路17が形成されており、この流路17に、水槽(後述する)から水が供給されることにより、隔離室16に水が供給されるようになっている。隔離室16に水が供給されることにより、軸スリーブ11とすべり軸受12の間に水膜が形成されて軸スリーブ11とすべり軸受12の摺動部(摺接面)が潤滑される。このように、軸スリーブ11とすべり軸受12の摺動部に水を供給して潤滑できるため、軸スリーブ11には、ステンレススチールなどの安価な材料を使用でき、すべり軸受12には、耐スラリー性に劣る柔らかくて安価なゴム、PEEK、POM、PA、PC、m−PPE、PBT、GF−PET、UHPE、SPS、PAR、PSF、PES、EI、LCPなどの高分子材料及びそれを母材にする複合材を使用できる。回転軸(主軸)5と隔離板15との間の隙間は、軸スリーブ11とすべり軸受12の摺動部の隙間より大きくなるように設定され、回転軸5の回転に影響を与えることがないようにしている。すなわち、回転軸5と隔離板15との間の隙間gと、軸スリーブ11とすべり軸受12の摺動部の隙間cとの関係は、g=2c〜3cに設定されている。
また、回転軸5と隔離板15との間の隙間gと、流路17の内径dとの関係は、d=3g〜4gに設定されている。すなわち、流路17の内径dを回転軸5と隔離板15との間の隙間gの3倍〜4倍になるように大きくし、水槽から供給される水の中にスラリーなどの異物が混入していても流路17が詰まらないようにしている。水槽と流路17とを接続する管路(後述する)も流路17と同様のサイズに設定されている。さらに、隔離板15と回転軸5とが対向する部分、すなわち隔離板15の内周面と、回転軸5における隔離板15と対向する部分の外周面は、供給される水にスラリーなどの異物が混入している場合であっても摩耗に耐えられるようにセラミックス、超硬合金、ゴム、プラスチック、又はステンレススチールなどの耐摩耗性を持つ材料で形成されている。これらの材料は、コーティングにより隔離板15の内周面および回転軸5の外周面に薄膜として形成してもよく、またスリーブとして装着してもよい。上記各材料の例として、セラミックスにはSiC,Siがあり、超硬合金にはWC系合金,TiC系合金があり、コーティング(施工方法:溶射、肉盛)にはWC系サーメット材,Cr系サーメット材,Ni基合金,Co基合金,Fe基合金がある。また、ゴムにはNBRがあり、プラスチックにはPEEK,PPS,PI,PTFE,POM,PA,PC,m−PPE,PBT,GF−PET,UHPE,SPS,PAR,PSF,PES,EI,LCPがある。
図3は、図2に示す軸受装置10を備えた上部軸受部7および下部軸受部8に水を供給するための給水システムを示す模式図である。図3に示すように、水を貯留する水槽20がポンプケーシングの外部に設置されている。上部軸受部7における軸受ケーシング13の流路17(図2参照)と水槽20の底部とは、管路21Uによって接続されている。下部軸受部8における軸受ケーシング13の流路17(図2参照)と水槽20の底部とは、管路21Lによって接続されている。各管路21U,21Lには、給水ポンプ22が設置されている。吐出エルボ3には圧力計PG1が設置され、管路21Uには圧力計PG2が設置され、管路21Lには圧力計PG3が設置されている。また、管路21Uには流量計FM1が設置され、管路21Lには流量計FM2が設置されている。給水ポンプ22,22、圧力計PG1,PG2,PG3、および流量計FM1,FM2は、制御部23に接続されている。制御部23は給水システムの各機器を制御する。
次に、図3に示すように構成された給水システムにより上部軸受部7および下部軸受部8に水を供給する場合の制御方法について説明する。この制御方法には、給水時間による制御方法と、流量および圧力による制御方法とがある。
A.給水時間による制御方法
1)水槽20から軸受部7,8に水を供給する条件
電動機9を起動する所定時間前、例えば、電動機9を起動する5分〜20分前に、給水システムを起動させ、給水ポンプ22の運転を開始し、水槽20から軸受部7,8に水を供給して軸受ケーシング13の流路17(図2参照)に水を供給する。これにより、軸受部7,8の各隔離室16に水が供給されることにより、軸スリーブ11とすべり軸受12の間に水膜が形成されて軸スリーブ11とすべり軸受12の摺動部(摺接面)が潤滑される。給水ポンプ22の運転を開始して所定時間経過(すなわち、所定の給水時間経過)したら、電動機9を起動して回転軸5を介して羽根車4を回転させてポンプ運転を開始する。
2)水槽20から軸受部7,8への水供給を停止する条件
電動機9を起動してポンプ運転を開始してから所定時間経過、例えば、5分経過したら、ポンプが定常の揚水運転になっているため、軸受部7,8には揚水が満たされている状態になるので、給水ポンプ22を停止して水槽20から軸受部7,8への水供給を停止する。ポンプ運転の停止時には、軸スリーブ11とすべり軸受12の摺動部がドライ状態になる前に回転軸5の回転が先に止まるので、軸受部7,8への水供給については、特に制御の必要がない。
B.流量および圧力による制御方法
1)水槽20から軸受部7,8に水を供給する条件
給水システムを起動させ、圧力計PG1,PG2の値を計測し、圧力計PG1,PG2が大気圧または大気圧近傍の値を示すときに、給水ポンプ22の運転を開始し、水槽20から軸受部7,8に水を供給して軸受ケーシング13の流路17(図2参照)に水を供給する。これにより、軸受部7,8の各隔離室16に水が供給されることにより、軸スリーブ11とすべり軸受12の間に水膜が形成されて軸スリーブ11とすべり軸受12の摺動部(摺接面)が潤滑される。給水ポンプ22の運転開始後に、圧力計PG2,PG3の値および流量計FM1,FM2の値を計測する。この場合、給水ポンプ22の運転を開始して軸受部7,8の各隔離室16が満水になると、各隔離室16内の圧力が一定になり、かつ回転軸5と隔離板15との間の隙間gから流出する水の流量も一定になる。したがって、圧力計PG2,PG3の値および流量計FM1,FM2の値を計測し、圧力計PG2,PG3がそれぞれ大気圧より高い一定の圧力を示し、流量計FM1,FM2がそれぞれ一定の流量を示した時点で、各隔離室16が満水になって軸スリーブ11とすべり軸受12の摺動部が水によって潤滑された状態になったと判断し、電動機9を起動して回転軸5を介して羽根車4を回転させてポンプ運転を開始する。
2)水槽20から軸受部7,8への水供給を停止する条件
電動機9を起動してポンプ運転の開始後に、圧力計PG1の値を計測する。そして、圧力計PG1の値がポンプの定常の吐出圧力に到達したら、ポンプが定常の揚水運転になっているため、軸受部7,8には揚水が満たされている状態になるので、給水ポンプ22を停止して水槽20から軸受部7,8への水供給を停止する。ポンプ運転の停止時には、軸スリーブ11とすべり軸受12の摺動部がドライ状態になる前に回転軸5の回転が先に止まるので、軸受部7,8への水供給については、特に制御の必要がない。
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内において、種々の異なる形態で実施されてよいことは勿論である。
1 インペラケーシング
1a 吸込ベルマウス
1b 吐出ボウル
2 吊下管
3 吐出エルボ
4 羽根車
5 回転軸(主軸)
6 ガイドベーン
7 上部軸受部
8 下部軸受部
9 電動機
10 軸受装置
11 軸スリーブ
12 すべり軸受
13 軸受ケーシング
14 緩衝材
15 隔離板
16 隔離室
17 流路
20 水槽
21L,21U 管路
22 給水ポンプ
23 制御部
d 内径
c,g 隙間
FM1,FM2 流量計
PG1,PG2,PG3 圧力計

Claims (12)

  1. 羽根車を支持する回転軸と、前記羽根車および前記回転軸を収容するポンプケーシングと、前記回転軸を回転自在に支持する軸受装置とを備えた立軸ポンプにおいて、
    前記軸受装置は、前記回転軸の外周に固定された軸スリーブと、前記軸スリーブの外周側に設けられ軸スリーブが摺動するすべり軸受と、前記すべり軸受を収容する軸受ケーシングとを備え、
    前記軸受ケーシングに軸受ケーシングの外面から内周側まで延びる流路を形成し、前記流路に前記ポンプケーシングの外部から水を供給する管路を接続し、前記管路および前記流路を介して前記軸スリーブと前記すべり軸受の摺動部に水を供給するように構成したことを特徴とする立軸ポンプ。
  2. 前記軸受ケーシングの内部に軸受ケーシングの周囲環境から隔離された隔離室を設け、前記流路を前記隔離室に連通させて隔離室に水を満たすことにより、前記軸スリーブと前記すべり軸受の摺動部を水に浸すようにしたことを特徴とする請求項1記載の立軸ポンプ。
  3. 前記軸受ケーシングの上端および下端に隔離板を設け、前記隔離板と前記軸受ケーシングの内周面とで前記隔離室を形成したことを特徴とする請求項2記載の立軸ポンプ。
  4. 前記隔離板の内周面と、前記回転軸における前記隔離板と対向する部分の外周面との間の隙間をgとし、前記軸スリーブと前記すべり軸受の摺動部の隙間をcとすると、g=2c〜3cに設定されていることを特徴とする請求項3記載の立軸ポンプ。
  5. 前記隔離板の内周面と、前記回転軸における前記隔離板と対向する部分の外周面との間の隙間をgとし、前記流路の内径をdとすると、d=3g〜4gに設定されていることを特徴とする請求項4記載の立軸ポンプ。
  6. 前記隔離板の内周面と、前記回転軸における前記隔離板と対向する部分の外周面の少なくとも一方は、耐摩耗性材料で形成されていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載の立軸ポンプ。
  7. 前記耐摩耗性材料は、セラミックス、超硬合金、ゴム、プラスチック、又はステンレススチールからなることを特徴とする請求項6記載の立軸ポンプ。
  8. 前記管路は、水を貯留した水槽に接続されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の立軸ポンプ。
  9. 前記管路に給水ポンプが設置されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の立軸ポンプ。
  10. 立軸ポンプの運転前に、前記給水ポンプを運転し、前記軸スリーブと前記すべり軸受の摺動部に水を供給するようにしたことを特徴とする請求項9記載の立軸ポンプ。
  11. 立軸ポンプの運転後に、立軸ポンプによる揚水が前記軸スリーブと前記すべり軸受の摺動部に供給されたことを確認して前記給水ポンプの運転を停止することを特徴とする請求項9または10記載の立軸ポンプ。
  12. 立軸ポンプの吐出圧力を圧力計によって計測し、前記圧力計の値が立軸ポンプの定常の吐出圧力に到達したら、立軸ポンプによる揚水が前記軸スリーブと前記すべり軸受の摺動部に供給されたと判断して前記給水ポンプの運転を停止することを特徴とする請求項11記載の立軸ポンプ。
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