JP2018084041A - 地盤改良方法 - Google Patents

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秀幸 照井
Hideyuki Terui
秀幸 照井
岡本 道孝
Michitaka Okamoto
道孝 岡本
大道 三上
Hiromichi Mikami
大道 三上
健一 川野
Kenichi Kawano
健一 川野
晃 黒田
Akira Kuroda
晃 黒田
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Abstract

【課題】地盤の表面に撥水性を付与する地盤改良方法において、地盤の表面における撥水性の斑の発生を抑制する。【解決手段】地盤改良方法は、土砂に撥水剤を混合して撥水改良材5を形成すること(ステップS1)、及び、撥水改良材5を地盤1の表面2に敷設することによって地盤1の表面2に撥水層50を形成すること(ステップS2)を含む。撥水剤はアルカリ金属珪酸塩及びアルカリ金属シリコネートを含有する。撥水改良材5を構成する土砂は粘土及び/又は砂であってもよい。撥水改良材5を構成する土砂は現地発生土であってもよい。【選択図】図2

Description

本発明は地盤改良方法に関し、詳しくは地盤の表面に撥水性を付与する技術に関する。
特許文献1には、アルカリ金属珪酸塩及びアルカリ金属シリコネートを含有する薬剤を用いて、粘土質又は砂利質の土壌物質を固化及び疎水性化することが開示されている。
特許第3479007号公報
ところで、通常、地盤の表面には凹凸があり、降雨などによる水が浸入しやすい状況にある。ここで、図6(A)は、通常の地盤の一例である地盤1の表面2を示す図であり、図6(B)は図6(A)の部分αの部分拡大図である。図6(B)には、地盤1の表面2の平面部20と、地盤1の表面2に形成されている凹部21〜23と、凹部21〜23の各々の底部21a〜23aとが図示されている。地盤1については、その表面2に凹部21〜23が形成されていることにより、降雨などによる水が浸入しやすい状況にある。
この点、地盤1の表面2が降雨などにより劣化するのを抑制するために、地盤1の表面2に撥水性を付与する手法として、例えば、特許文献1に開示のような液状の薬剤(撥水剤)を地盤1の表面2に単純に散布することが考えられる。ここで、図7(A)は、特許文献1に開示のような液状の薬剤(撥水剤3)を地盤1の表面2に単純に散布した状態を示す図であり、図7(B)は図7(A)の部分αの部分拡大図である。
図7(B)に示すように、地盤1の表面2に撥水剤3を単純に散布した場合には、撥水剤3が平面部20や比較的小さな凹部21に十分に行き渡る。ゆえに、撥水剤3によって平面部20や凹部21に撥水性が付与され得る(すなわち、平面部20や凹部21が撥水剤3によって改良され得る)。
しかしながら、比較的大きな凹部22,23については、撥水剤3が到達しない部分があり、当該部分の改良が行われなかった(例えば、図7(B)に示す凹部22,23の底部22a,23a参照)。それゆえ、地盤1の表面2における撥水性に斑が生じていた。
本発明は、このような実状に鑑み、地盤の表面に撥水性を付与する地盤改良方法において、地盤の表面における撥水性の斑の発生を抑制することを目的とする。
そのため本発明に係る地盤改良方法は、土砂に撥水剤を混合して撥水改良材を形成すること、及び、撥水改良材を地盤の表面に敷設することによって地盤の表面に撥水層を形成すること、を含む。
ここで、本発明における「地盤」とは、自然にある地盤(原地盤)と、盛土などの人工的な地盤とを含む。
本発明によれば、土砂に撥水剤を混合して形成された撥水改良材を地盤の表面に敷設することによって地盤の表面に撥水層を形成する。これにより、例えば、前述の地盤1の表面2の凹部21〜23の開口端部が撥水改良材によって塞がれた状態で地盤1の表面2に撥水改良材が敷設され得るので(後述する図2(A)及び(B)参照)、地盤1の表面2に撥水性を付与する施工において地盤1の表面2の凹凸の影響を抑制することができ、ひいては、地盤1の表面2における撥水性の斑の発生を抑制することができる。
本発明の第1実施形態における地盤改良方法を示すフローチャート 同上実施形態における地盤の表面に形成された撥水層を示す図 同上実施形態におけるカリウムメチルシリコネートと二酸化炭素との反応を示す図 同上実施形態の一変形例における、撥水層が形成された地盤の表面を締固める工程を示す図 本発明の第2実施形態における盛土の法面に形成された撥水層を示す図 通常の地盤の一例を示す図 撥水剤を地盤の表面に単純に散布した状態を示す図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態における地盤改良方法を示すフローチャートである。図2(A)は、地盤1の表面2に形成された撥水層50を示す図であり、図2(B)は図2(A)の部分αの部分拡大図である。
本実施形態では、前述の図6(A)及び(B)に示した地盤1の表面2に撥水層50(図2(A)及び(B)参照)を形成する地盤改良方法について説明する。また、本実施形態では、地盤1が、自然にある地盤(原地盤)であるとして以下説明するが、地盤1は原地盤に限らず、例えば盛土などの人工的な地盤であってもよい。
図1に示すように、本実施形態における地盤改良方法では、まず、ステップS1にて、土砂に撥水剤を混合して撥水改良材5(図2(A)及び(B)参照)を形成する。すなわち、撥水改良材5は土砂と撥水剤とを含んで構成される。換言すれば、撥水改良材5は土砂と撥水剤とを混合してなる混合物である。
本実施形態では、撥水改良材5を構成する土砂として現地発生土が用いられる。ここで、現地発生土とは、図1に示す地盤改良方法を用いて地盤1の表面2に撥水層50を形成する施工が行われる現地で施工時に地盤1の掘削などにより発生するものである。
本実施形態では、土砂に撥水剤を混合して撥水改良材5を形成するに先立って、当該土砂を構成する粒子(土粒子)の粒径が所定値以下となるように、現地発生土のスクリーニングが行われ得る。この所定値は、好ましくは40mmであり、更に好ましくは9.5mmである。このスクリーニングにより、当該土砂を構成する粒子の粒径が前述の所定値以下となる。このスクリーニングには、「JIS A 1204 土の粒度試験方法」で用いられる金属製網ふるいを用いてもよい。
尚、本実施形態では、撥水改良材5を構成する土砂として現地発生土を用いているが、当該土砂は現地発生土に限らず、例えば、現地以外で採取された購入材であってもよい。この購入材に対して前述のスクリーニングを行うことにより、当該土砂を構成する粒子の粒径を前述の所定値以下としてもよい。
また、撥水改良材5を構成する土砂は粘土及び/又は砂であってもよい。ここで、粘土は、例えば、粒径が5μm以下である粒子によって構成される。砂は、例えば、粒径が62.5μm以上かつ2mm以下である粒子によって構成される。
撥水改良材5を構成する撥水剤は強塩基性(例えばpH14)の液状であり、溶媒を構成する水と、アルカリ金属珪酸塩及びアルカリ金属シリコネートとを含有する。本実施形態では、撥水剤として、例えば、商品名「WACKER BS (登録商標) Drysoil」(ワッカーケミー社製)、又は、商品名「SILRES(登録商標) 501 DRY SOIL」(供給者:旭化成ワッカーシリコーン株式会社)を挙げることができる。以下、これら商品を単に「DRY SOIL」と称する。
本実施形態で使用され得るアルカリ金属珪酸塩は、任意のアルカリ金属珪酸塩、例えば珪酸ナトリウム及び珪酸カリウムである。珪酸のナトリウム塩及びカリウム塩は、水ガラスとも称される。
本実施形態で使用され得るアルカリ金属珪酸塩は、SiO対アルカリ金属酸化物、殊にNaO又はKOの重量比2.3〜3.5、密度1240〜1535kg/m及び粘度5〜850mPa・s(20℃)を有するのが有利である。
本実施形態で使用され得るアルカリ金属シリコネートは、特に、式:
(RO)(MSiO(4−a−b−c)/2 (I)
[式中、Rは同一又は異なるものであってよく、1価のSiC−結合有機基を表し、Rは同一又は異なるものであってよく、1価の置換又は非置換の炭化水素基を表し、Mは同一又は異なるものであってよく、アルカリ金属イオン又はアンモニウムイオン、殊にNa又はKを表し、aは0、1、2又は3、好ましくは1であり、bは0、1、2又は3、好ましくは1又は2であり、cは0、1、2又は3、好ましくは1である(但し、a、b及びcの合計は3以下であり、分子1個当たり少なくとも1個の基(M)が存在することを前提とする)]の単位からのものである。
基Rの例としては、アルキル基、例えばメチル−、エチル−、n−プロピル−、イソ−プロピル−、n−ブチル−、イソ−ブチル、t−ブチル−、n−ペンチルー、イソ−ペンチル−、ネオ−ペンチル−、t−ペンチル−基、ヘキシル基、例えばn−ヘキシル基、ヘプチル基、例えばn−ヘプチル基、オクチル基、例えばn−オクチル基及びイソ−オクチル基、例えば2,2,4−トリメチルペンチル基、ノニル基、例えばn−ノニル基、デシル基、例えばn−デシル基、ドデシル基、例えばn−ドデシル基及びオクタデシル基、例えばn−オクタデシル基、シクロアルキル基、例えばシクロペンチル−、シクロヘキシル−、シクロヘプチル−及びメチルシクロヘキシル基、アリール基、例えばフェニル−、ナフチル−、アンスリル−及びフェナンスリル基、アルカリール基、例えばo−、m−、p−トリル基、キシリル基及びエチルフェニル基及びアラルキル基、例えばベンジル基、α−及びβ−フェニルエチル基が挙げられる。
基Rとしては、炭素原子数1〜12を有する炭化水素基が有利であり、特にメチル−、エチル−及びプロピル基、殊にメチル基が有利である。
基Rの例としては、上述の基Rの例を挙げることができる。ここで、基Rとしては水素、炭素原子数1〜6を有する炭化水素基、特に水素原子、メチル−及びエチル基、殊に水素原子が有利である。
本実施形態で使用され得るアルカリ金属シリコネートとしては、室温で水中に少なくとも部分的に溶解するものが有利である。
本実施形態で使用され得るアルカリ金属シリコネートはカリウムアルキルシリコネートの水溶液が特に有利である。カリウムアルキルシリコネートは、地盤1の表面2に形成される撥水層50に疎水性(撥水性)を付与する機能を有する。尚、図3には、カリウムアルキルシリコネートの一例として、カリウムメチルシリコネート(メチルケイ酸カリウム)が示されている。撥水剤中のアルカリ金属シリコネートとしてカリウムメチルシリコネートを用いた場合のカリウムメチルシリコネートの作用については、図3を用いて後述する。
本実施形態では、アルカリ金属珪酸塩及びアルカリ金属シリコネートが任意の割合で使用され得る。アルカリ金属珪酸塩対アルカリ金属シリコネートの重量比は10:1〜1:10が有利であり、特に1:1が好ましい。
本実施形態では、100リットルの撥水剤(すなわち、水、アルカリ金属珪酸塩及びシリコネートの合計量100リットル)のうち、水分が10〜95リットルであることが好ましく、水分が70〜90リットルであることが更に好ましい。
撥水剤については、SiO対アルカリ金属酸化物の重量比が2.46〜2.64(SiO 19.7〜20.7%)、密度1240〜1250kg/m及び20℃での粘度20〜40mPa・sを有するカリ水ガラス15リットル、水中の42%溶液としての平均式:CH−Si(OH)のカリウムメチルシリコネート15リットル及び水70リットルを混合して製造され得る。
又は、撥水剤については、SiO対アルカリ金属酸化物の重量比が2.46〜2.64(SiO 19.7〜20.7%)、密度1240〜1250kg/m及び20℃での粘度20〜40mPa・sを有するカリ水ガラス10リットル、水中の42%溶液としての平均式:CH−Si(OH)のカリウムメチルシリコネート10リットル及び水80リットルを混合して製造され得る。
又は、撥水剤については、SiO対アルカリ金属酸化物の重量比が2.46〜2.64(SiO 19.7〜20.7%)、密度1240〜1250kg/m及び20℃での粘度20〜40mPa・sを有するカリ水ガラス10リットル、水中の約40%溶液としてのカリウムメチルプロピルシリコネート5リットル及び水75リットルを混合して製造され得る。
従って、本実施形態では、撥水剤は、溶媒を構成する水と、アルカリ金属珪酸塩及びアルカリ金属シリコネートとを含有する。アルカリ金属シリコネートは疎水基を含み得る。また、撥水剤は、疎水基を有するシリコーンを含有し得る。また、前述の「DRY SOIL」については、20〜30重量%のメチルケイ酸カリウムと、70〜80重量%の水及びその他成分と、を含有し得る。
ステップS1では、撥水改良材5の形成時に、土砂と撥水剤とを混合するに先立って、土砂の含水比を測定し、この測定した土砂の含水比に基づいて、土砂と撥水剤との混合比を設定した上で、土砂と撥水剤とを混合してもよい。
ステップS1にて撥水改良材5を形成すると、次に、ステップS2に進み、地盤1の表面2に撥水改良材5の敷設することにより、地盤1の表面2に撥水層50を形成する(図2(A)及び(B)参照)。ここで、地盤1の表面2は、撥水性を付与する施工(すなわち、地盤改良の施工)が行われる被施工面10である。
地盤1の表面2に敷設される撥水改良材5については、撥水改良材5を構成する撥水剤中の溶媒が十分に存在する状態で(すなわち、撥水改良材5が湿った状態で)地面1の表面2に敷設される。ゆえに、撥水層50については、撥水改良材5が敷設された直後においては、撥水剤中の溶媒によって湿った状態である。
ここで、撥水剤中のアルカリ金属シリコネートとしてカリウムメチルシリコネートを用いた場合のカリウムメチルシリコネートの作用について図3を用いて説明する。図3は、カリウムメチルシリコネートと二酸化炭素との反応を示す。
撥水改良材5を地盤1の表面2に敷設すると、撥水改良材5を構成する撥水剤中のカリウムメチルシリコネートは、敷設された撥水改良材5の周辺の空気中の二酸化炭素と反応して、この結果、メチルシリコーンレジンと炭酸カリウムとが生成される。これにより、撥水層50の表面及び内部には、メチルシリコーンレジンによる架橋性ネットワークが形成される。
また、撥水剤中のカリウムメチルシリコネートについては、その状態(不安定な状態)を維持するために、撥水剤中の溶媒が強塩基性となっている。それゆえ、撥水改良材5を構成する撥水剤中の溶媒が蒸発して減少すると撥水剤のpHが減少し、それに応じて撥水剤中の比較的不安定なカリウムメチルシリコネートが重合して比較的安定的なメチルシリコーンレジンになる。
従って、撥水改良材5を構成する撥水剤中のカリウムメチルシリコネートについては、撥水剤中の溶媒が蒸発して減少して撥水剤のpHが減少すること、及び、カリウムメチルシリコネートが周辺の空気中の二酸化炭素と反応することにより、メチルシリコーンレジンによる架橋性ネットワークが撥水層50の表面及び内部に形成され得る。この架橋性ネットワークを構成するメチル基(疎水基)が傘のように並ぶことで撥水層50に疎水性(撥水性)が付与される。
図2(A)及び(B)に示すように、撥水層50の形成時には、地盤1の表面2の凹部21〜23の開口端部が撥水改良材5によって塞がれた状態で地盤1の表面2に撥水改良材5が敷設される。これにより、凹凸を有する地盤1の表面2が撥水層50によって斑なく覆われ得るので、地盤1の表面2の広範囲にわたって良好な撥水性を付与することができる。
尚、図1に示したステップS2では、撥水改良材5を地盤1の表面2に散布することにより、撥水改良材5を地盤1の表面2に敷設することができる。この散布には例えばアスファルトディストリビュータを転用してもよい。
又は、図1に示したステップS2では、撥水改良材5を圧搾空気と共に地盤1の表面2に吹き付けることにより、撥水改良材5を地盤1の表面2に敷設することができる。撥水改良材5と共に吹き付けられる圧搾空気によって、撥水層50の乾燥が促進され得る。
尚、撥水層50の乾燥に時間を要する場合には、撥水層50が乾燥するまでの間、撥水層50の表面(露出面)を覆うように、養生用のシート状部材(図示せず)を設置してもよい。
次に、本実施形態の一変形例について図4を用いて説明する。図4は、撥水層50が形成された地盤1の表面2を締固める工程を示す。
図4に示すように、撥水層50が形成された地盤1の表面2をロードローラー6などの締固め用機械を用いて締固めてもよい。この場合には、ロードローラー6などの締固め用機械の排ガスを撥水層50に送気することにより、撥水層50の乾燥を促進することができる。この排ガスの温度は、撥水層50の周辺の空気の温度よりも高くなり得る。また、この排ガス中の二酸化炭素濃度は、撥水層50の周辺の空気中の二酸化炭素濃度よりも高くなり得る。また、この排ガスの湿度(相対湿度)は、撥水層50の周辺の空気の湿度(相対湿度)よりも低くなり得る。
本実施形態によれば、地盤改良方法は、土砂に撥水剤を混合して撥水改良材5を形成すること(ステップS1)、及び、撥水改良材5を地盤1の表面2に敷設することによって地盤1の表面2に撥水層50を形成すること(ステップS2)、を含む。これにより、地盤1の表面2の凹部21〜23の開口端部が撥水改良材5によって塞がれた状態で地盤1の表面2に撥水改良材5が敷設され得るので、地盤1の表面2に撥水性を付与する施工において地盤1の表面2の凹凸の影響を抑制することができ、ひいては、地盤1の表面2における撥水性の斑の発生を抑制することができる。
また本実施形態によれば、撥水剤はアルカリ金属珪酸塩及びアルカリ金属シリコネートを含有する。これにより、撥水改良材5を構成する撥水剤中のアルカリ金属シリコネートについては、撥水剤中の溶媒が蒸発して減少して撥水剤のpHが減少すること、及び、アルカリ金属シリコネートが周辺の空気中の二酸化炭素と反応することにより、架橋性ネットワークが撥水層50の表面及び内部に形成され得る。この架橋性ネットワークによって撥水層50に疎水性(撥水性)が付与され得る。
また本実施形態によれば、撥水改良材5を構成する土砂は粘土及び/又は砂である。これにより、撥水改良材5を構成する粒子の粒径が比較的小さいので、地盤1の表面2の凹部21〜23の開口端部に撥水改良材5が良好に入り込んで当該開口端部を塞ぐことができる。また、撥水改良材5を構成する土砂が粘土及び/又は砂である場合には、地盤1の表面2への敷設時において、撥水改良材5がペースト状であり得る。
また本実施形態によれば、撥水改良材5を構成する土砂が現地発生土であり得る。これにより、現場発生土を有効に活用することができる。
また本実施形態によれば、撥水改良材5を地盤1の表面2に敷設することは、撥水改良材5を地盤1の表面2に散布することを含む。この散布作業では、例えばアスファルトディストリビュータを転用することで、効率良く作業を進めることができる。
また本実施形態によれば、撥水改良材5を地盤1の表面2に敷設することは、撥水改良材5を圧搾空気と共に地盤1の表面2に吹き付けることを含む。撥水改良材5と共に吹き付けられる圧搾空気によって、撥水層50の乾燥が促進され得る。
図5は、本発明の第2実施形態における盛土8の法面9に形成された撥水層50を示す図である。前述の第1実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態では、盛土8の法面9が、本発明の「地盤の表面」に対応し、盛土8の法面9に撥水改良材5が敷設されることにより、盛土8の法面9に撥水層50が形成される。ここで、盛土8の法面9は、撥水性を付与する施工(すなわち、地盤改良の施工)が行われる被施工面10である。
本実施形態においても、撥水改良材5を構成する土砂として現地発生土が用いられ得る。この現地発生土は、盛土8の構築時に発生したものであってもよい。また、撥水改良材5を構成する土砂は前述の粘土及び/又は砂であってもよい。
本実施形態では、撥水改良材5を盛土8の法面9に散布することにより、撥水改良材5を盛土8の法面9に敷設することができる。
又は、撥水改良材5を圧搾空気と共に撥水改良材5を盛土8の法面9に吹き付けることにより、撥水改良材5を盛土8の法面9に敷設することができる。撥水改良材5と共に吹き付けられる圧搾空気によって、撥水層50の乾燥が促進され得る。
本実施形態においても、撥水層50の乾燥に時間を要する場合には、撥水層50が乾燥するまでの間、撥水層50の表面(露出面)を覆うように、養生用のシート状部材(図示せず)が設置され得る。
特に本実施形態によれば、地盤改良方法は、土砂に撥水剤を混合して撥水改良材5を形成すること(ステップS1)、及び、撥水改良材5を盛土8の法面9(地盤の表面)に敷設することによって盛土8の法面9に撥水層50を形成すること(ステップS2)、を含む。これにより、盛土8の法面9の凹部(図示せず)の開口端部が撥水改良材5によって塞がれた状態で盛土8の法面9に撥水改良材5が敷設され得るので、盛土8の法面9に撥水性を付与する施工において盛土8の法面9の凹凸の影響を抑制することができ、ひいては、盛土8の法面9における撥水性の斑の発生を抑制することができる。
尚、本実施形態では、撥水改良材5を盛土8の法面9に敷設することによって盛土8の法面9に撥水層50を形成しているが、この他、撥水改良材5を切土の法面(図示せず)に敷設することによって当該切土の法面に撥水層50を形成してもよいことは言うまでもない。この場合には、当該切土の法面が本発明の「地盤の表面」に対応する。
また、前述の第1及び第2実施形態にて説明した地盤改良方法は、地盤の表面(前述の表面2及び法面9など)の保護方法として用いられ得ることは言うまでもない。例えば、長期間にわたって地盤の表面が外部に露出することを抑制するために、当該表面に撥水層50が仮設されて、当該期間の経過後に改めて地盤の表面にて本設の各種工事が行われるような地盤の表面の保護に、前述の地盤改良方法が適用され得る。ここで、前述の本設の一例としては、前述の第2実施形態において撥水層50が仮設された後に本設として植生工を行うことを挙げることができる。本設として植生工を行う場合には、植生吹付実施前に撥水層50を解砕して植生を可能とすることが好ましい。この解砕には、例えば、ロングアームのバックホーが用いられ得る。また、この解砕は、撥水層50に亀裂が入る程度でよい。
また、前述の第1及び第2実施形態では、強塩基性の撥水剤を土砂に混合して撥水改良材5を形成し、この撥水改良材5を被施工面10に敷設する。それゆえ、撥水改良材5のpHは撥水剤自体のpHよりも小さい。従って、前述の第1及び第2実施形態では、撥水改良材5を被施工面10に敷設することによって撥水層50を被施工面10に形成することにより、被施工面10に撥水剤自体を直接散布するのに比べて撥水剤の塩基性を実質的に下げた状態で撥水剤を被施工面10に供給することができ、ひいては作業性を改善することができる。尚、前述したように、撥水剤中のアルカリ金属シリコネートについては、その状態(不安定な状態)を維持するために撥水剤中の溶媒が強塩基性になっているので、撥水剤を大量の水などで希釈して塩基性を下げることが難しい。ゆえに、本発明に係る地盤改良方法については、強塩基性の撥水剤を用いるときに特に効果大である。
また、前述の第1及び第2実施形態では、撥水剤を土砂に混合して形成された撥水改良材5を被施工面10に敷設することにより、被施工面10に撥水層50を形成する。これにより、例えば被施工面10の吸水率が低くて被施工面10では撥水剤を十分に吸収することが難しい場合であっても、被施工面10に容易に撥水層50を形成することができる。
また、図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
1 地盤
2 表面
3 撥水剤
5 撥水改良材
6 ロードローラー(締固め用機械)
8 盛土
9 法面
10 被施工面
20 平面部
21〜23 凹部
21a〜23a 底部
50 撥水層

Claims (7)

  1. 土砂に撥水剤を混合して撥水改良材を形成すること、及び、
    前記撥水改良材を地盤の表面に敷設することによって前記表面に撥水層を形成すること、
    を含む、地盤改良方法。
  2. 前記撥水剤はアルカリ金属珪酸塩及びアルカリ金属シリコネートを含有する、請求項1に記載の地盤改良方法。
  3. 前記土砂は粘土及び/又は砂である、請求項1又は請求項2に記載の地盤改良方法。
  4. 前記土砂は現地発生土である、請求項1又は請求項2に記載の地盤改良方法。
  5. 前記撥水改良材を前記表面に敷設することは、前記撥水改良材を前記表面に散布することを含む、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の地盤改良方法。
  6. 前記撥水改良材を前記表面に敷設することは、前記撥水改良材を圧搾空気と共に前記表面に吹き付けることを含む、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の地盤改良方法。
  7. 前記表面は法面である、請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の地盤改良方法。
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