JPH09209697A - 地盤の補強・落石防止方法 - Google Patents

地盤の補強・落石防止方法

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JPH09209697A
JPH09209697A JP8016869A JP1686996A JPH09209697A JP H09209697 A JPH09209697 A JP H09209697A JP 8016869 A JP8016869 A JP 8016869A JP 1686996 A JP1686996 A JP 1686996A JP H09209697 A JPH09209697 A JP H09209697A
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JP
Japan
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ground
urethane resin
hydrophobic urethane
rockfall
hydrophobic
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JP8016869A
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Hirohisa Maki
宏久 牧
Hiroshi Samezawa
博 鮫沢
Sumimasa Ichii
純正 市井
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DKS Co Ltd
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Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
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  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)
  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 地盤の凹凸形状にかかわりなく、十分な補強
・落石防止効果を発揮し得る地盤の補強・落石防止方法
を提供する。 【解決手段】 地盤に、疎水性ウレタン樹脂を、吹付け
又は注入して疎水性ウレタン樹脂皮膜を形成させて地盤
を補強し落石を防止するに際し、該地盤が、造成した法
面、又は掘削したトンネル内の地盤露出壁面であり、該
疎水性ウレタン樹脂皮膜が、一軸圧縮強度10kg/c
以上及び弾性率2,000kgf/cm以上であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木分野におい
て、自然の地盤を削って造成した法面や掘削したトンネ
ル内の地盤露出壁面などの地盤(岩盤を含む。)を補強
し、落石を防止するための地盤の補強・落石防止方法に
関するものである。
【0002】更に詳しくは、疎水性ウレタン樹脂を、地
盤に吹付け又は注入、あるいは、地盤に沿って型枠を仮
設しこの型枠と地盤との間に注入することによって、地
盤に特定の皮膜物性を有する疎水性ウレタン樹脂層を形
成し、これにより、削られた山肌から土砂や岩が落下す
ることを防止し、トンネル、道路、線路及びゴルフ場等
の危険箇所の工事に利用することが出来るというもので
ある。
【0003】
【従来の技術】従来、地盤を補強する方法として、地盤
表面に金網やナイロンネットを張る方法や、これら金網
等を杭やボルトで固定する方法がある。しかしながら、
これら方法は、細かい土砂や石が網の目よりこぼれ落ち
てしまい、落石を完全に防止出来ないという欠点があ
る。また、杭やボルトを打ち込む場合、落石や地すべり
が起こる軟弱な地盤では危険が伴い、事故防止に対する
対策が完全でないという問題がある。
【0004】また、従来、地盤を補強する方法として、
地盤表面にモルタルを吹き付ける方法がある。このモル
タルを吹き付ける方法では、モルタル自体流動性があ
り、硬化するまでに時間がかかるため、地盤表面からモ
ルタルが流出したり、ダレ落ちるということがある。こ
のダレを防止するためには、事前に金網を張って下地を
固定する必要があり、工期に長時間を要してしまう。そ
こで、モルタルの硬化を促進するために、急結剤を加え
たり、モルタル中の水分を少なくすることが考えられる
が、このようにした場合、モルタルと地盤との接着力が
低下してしまうため、ハネ返りが大きく、粉塵となり、
大気を汚したり、有効付着量の減少を来たすという問題
がある。
【0005】一方、従来、特開平4−202914号公
報に開示されているように、伸びが100%以上の速硬
化型ウレタン材を地盤表面に吹き付ける方法がある。し
かしながら、このようなゴム弾性がある材料では、土砂
や岩盤が動き、補強・落石防止の効果が不充分であり、
特にトンネル掘削時の落石が防止出来ないという問題が
ある。更に、上記公報に開示された方法においては、速
硬化型ウレタン材の架橋剤として芳香族ポリアミンを使
用しているが、本用途のような土木分野では、湧水への
影響は避けて通れず、水質への安全性の面から芳香族ポ
リアミンの使用は望ましくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来の問題点を解決し、地盤表面の凹凸形状にかかわりな
く十分な補強・落石防止効果を発揮し得る地盤の補強・
落石防止方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、地盤に、特
定の皮膜物性を有する疎水性ウレタン樹脂皮膜を形成さ
せることにより、地盤の補強・落石防止効果が優れるこ
とを見出し、上記課題を解決した。
【0008】すなわち、本発明の請求項1の地盤の補強
・落石防止方法は、地盤に、疎水性ウレタン樹脂を、吹
付け又は注入して疎水性ウレタン樹脂皮膜を形成させ
て、地盤を補強し落石を防止するに際し、該地盤が、造
成した法面、又は掘削したトンネル内の地盤露出壁面で
あり、該疎水性ウレタン樹脂皮膜が、一軸圧縮強度10
kg/cm以上及び弾性率2,000kgf/cm
以上であることを特徴とする。
【0009】本発明の請求項2の地盤の補強・落石防止
方法は、掘削したトンネル内の地盤露出壁面に沿って仮
設した円形状型枠と該地盤露出壁面との間に形成された
空間内に、疎水性ウレタン樹脂を注入して疎水性ウレタ
ン樹脂皮膜を形成させて、地盤を補強し落石を防止する
に際し、該疎水性ウレタン樹脂皮膜が、一軸圧縮強度1
0kg/cm以上及び弾性率2,000kgf/cm
以上であることを特徴とする。
【0010】疎水性ウレタン樹脂は、水分の多い地盤で
あっても、発泡することなく強度の高いウレタン樹脂皮
膜を形成するとともに、地盤との接着性が高い。そし
て、この疎水性ウレタン樹脂によって地盤の全面又は一
部に形成される疎水性ウレタン樹脂皮膜の一軸圧縮強度
が10kg/cm以上で、かつ、その弾性率が2,0
00kgf/cm以上であると、地盤表面の固定化効
果が高いため、十分な補強・落石防止効果が得られる。
【0011】本発明の地盤の補強・落石防止方法におい
ては、前記疎水性ウレタン樹脂が、分子主鎖が炭素原子
のみから形成されたポリオールと有機ポリイソシアネー
ト化合物とを含有してなる二液型ウレタン樹脂であるこ
とが好ましい。
【0012】本発明の地盤の補強・落石防止方法におい
ては、また、前記疎水性ウレタン樹脂が、リシノール酸
エステルポリオールと有機ポリイソシアネート化合物と
を含有してなる二液型ウレタン樹脂であることが好まし
い。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の地盤の補強・落石防止方
法において、地盤に形成される疎水性ウレタン樹脂皮膜
は、上記のように、その一軸圧縮強度が10kg/cm
以上であり、かつ、弾性率が2,000kgf/cm
以上である。一軸圧縮強度が10kg/cm未満で
あったり、あるいは弾性率が2,000kgf/cm
未満である場合には、地盤の補強・落石防止効果が不充
分である。一軸圧縮強度は、好ましくは50kg/cm
以上、より好ましくは100kg/cm以上であ
る。また、弾性率は、好ましくは5,000kgf/c
以上である。
【0014】前記疎水性ウレタン樹脂皮膜の厚みは、
0.5〜20mmであることが好ましい。0.5mm未
満であると、地盤の補強・落石防止効果が不充分であ
り、20mmを越えると、不経済である。
【0015】前記疎水性ウレタン樹脂皮膜を形成する疎
水性ウレタン樹脂としては、ポリオール成分として、分
子主鎖が炭素原子のみから形成されたポリオール(以
下、Aポリオールという。)及びリシノール酸エステル
ポリオール(以下、Bポリオールという。)のいずれか
一方又は双方を含有し、イソシアネート成分として、有
機ポリイソシアネート化合物を含有してなる、二液型ウ
レタン樹脂が好ましい。
【0016】前記Aポリオールとしては、ポリブタジエ
ン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、
スチレン−イソプレン共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体、ポリクロロプレン、イソブチレン−
イソプレン共重合体等を基本としたポリオール、又はこ
れら重合体の分子主鎖を水素添加したポリオール、又は
スチレン−アクリル酸エステル−ヒドロキシルメタクリ
レート共重合体のようなアクリルポリオール等の、2個
以上の水酸基を有する重合体であって、その分子主鎖が
炭素原子のみから形成されるポリオールが挙げられる。
即ち、Aポリオールは、分子主鎖にエーテル結合を含ま
ない、分子主鎖が炭素−炭素結合(2重結合、3重結合
を含む。)のみから形成されるポリオールである。これ
らポリオールは、単独又は2種以上混合して用いること
ができる。
【0017】このAポリオールの具体例としては、po
ly BD R45HT、R15HT(いずれも出光石
油化学社製)、PBG−2000、PBG−3000
(いずれも日本曹達(株)製)、ポリテール(三菱化成
(株)製)、ニカライト−H470(日本カーバイド
(株)製)等が挙げられる。
【0018】前記Aポリオールは、平均水酸基価が30
〜450mgKOH/gであることが好ましく、より好
ましくは45〜450mgKOH/gである。
【0019】前記Bポリオールとしては、一般工業用ヒ
マシ油や精製ヒマシ油等のヒマシ油類、これらヒマシ油
類と他のポリオールとのエステル交換反応によって得ら
れる生成物、及びリシノール酸と他のポリオールとのエ
ステル化反応によって得られるリシノール酸トリグリセ
リド等のリシノール酸のポリヒドロキシポリエステル等
が挙げられる。これらは、単独又は2種以上混合して用
いることができる。
【0020】前記Bポリオールは、平均水酸基価が30
〜450mgKOH/gであることが好ましく、より好
ましくは45〜450mgKOH/gである。
【0021】前記他のポリオールとしては、例えば、ポ
リオキシアルキレンポリオール、エチレングリコール、
ブチレングリコール、ペンタンジオール、オクタンジオ
ール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール、エチレンジアミンのアルキレンオキシド
付加物、アニリンのアルキレンオキシド付加物等が挙げ
られる。
【0022】前記ポリオール成分には、前記Aポリオー
ル及び/又は前記Bポリオールに加えて、さらに、前記
した他のポリオールを含有させても良い。但し、これら
他のポリオールを含有させる場合には、前記ポリオール
成分における含有率が、50重量%以下であることが好
ましい。
【0023】前記有機ポリイソシアネート化合物として
は、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI(粗MD
I)、MDIのカルボジイミド変性物、ヘキサメチレン
ジイソシアネート(HDI)、HDIのアダクト体やビ
ューレット体、イソホロンジイソシアネート、ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシ
アネート(XDI)、ナフタレンジイソシアネート、ノ
ルボルナンジイソシアネート、水添MDI、水添XD
I、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙
げられ、また、これらイソシアネートと、前記したAポ
リオール、Bポリオール及び他のポリオールから選択さ
れた1種以上のポリオールとを反応させてなるプレポリ
マーが挙げられる。前記有機ポリイソシアネート化合物
は、イソシアネート基の含有量が8〜48重量%である
ことが好ましく、より好ましくは15〜32重量%であ
る。
【0024】前記二液型ウレタン樹脂において、前記ポ
リオール成分と前記イソシアネート成分とは、NCO/
OHの当量比が0.85〜1.5となるように構成する
ことが好ましい。
【0025】前記疎水性ウレタン樹脂には、必要によ
り、ダレ落ち防止のためのポリエーテルポリアミン等の
ポリアミン化合物を含有させてもよい。但し、湧水への
影響を考慮して、できるだけ少量、即ち含有率を15重
量%未満とすることが好ましい。
【0026】前記疎水性ウレタン樹脂には、また、反応
促進のために、ジエチレントリアミンなどの三級アミン
や、ジブチルチンジラウレート、オクチル酸亜鉛などの
金属触媒を、必要に応じて含有させてもよい。
【0027】前記疎水性ウレタン樹脂には、また、必要
により、無機充填剤、着色剤、老化防止剤、紫外線吸収
剤、可塑剤、チクソ性付与剤、顔料、難燃剤、安定剤、
流動化剤、消泡剤、吸湿剤、ガラス繊維等の添加剤を含
有させてもよい。
【0028】前記疎水性ウレタン樹脂を、造成した法面
又は掘削したトンネル内の地盤露出壁面に吹付け又は注
入したり、あるいは、掘削したトンネル内の地盤露出壁
面に沿って仮設した円形状型枠と該地盤露出壁面との間
に形成された空間内に注入する場合には、二液型高圧ス
プレー機を用いて、前記ポリオール成分と前記イソシア
ネート成分とを吹付け又は注入することが好ましい。二
液の混合の仕方としては、衝突外部混合方式が好ましい
が、ダイナミックミキサーやスタティックミキサーを使
用することもできる。
【0029】以上説明した本発明の地盤の補強・落石防
止方法であると、前記疎水性ウレタン樹脂が、市販のポ
リオキシアルキレンポリオールいわゆるポリエーテルポ
リオールとポリイソシアネートとの組み合せによる一般
的な硬質ウレタン樹脂と比較して、地盤に含まれる水分
の影響が小さいため、吹付け又は注入した場合に、発泡
して強度の低下を来たすことがない。また、特に、地盤
が湿潤面である場合に、未硬化になったり軟化したりす
ることもない。そのため、高強度の皮膜を形成すること
ができる。そして、この疎水性ウレタン樹脂より形成さ
れる皮膜を、一軸圧縮強度10kg/cm以上及び弾
性率2,000kgf/cm以上の疎水性ウレタン樹
脂皮膜とすることにより、十分な地盤の補強・落石防止
効果が得られる。これに対し、上記の一般硬質ウレタン
樹脂では発泡して、極度に強度の低下を来たしたり、地
盤との接着が低下してしまうため、地盤の補強・落石防
止効果が不充分である。
【0030】また、前記疎水性ウレタン樹脂は、吸水率
が小さく、水中でも強度の低下は小さく、コンクリート
等のアルカリによる劣化も小さいため、皮膜の耐久性に
優れ、よって、長期間にわたって地盤の補強・落石防止
効果が得られる。
【0031】さらに、水質に対しても安全であり、湧水
のある現場に使用しても水質への悪影響がない。
【0032】また、特に、ポリマー成分として、上記し
たAポリマー及び/又はBポリマーを用いると、皮膜物
性が一軸圧縮強度10kg/cm以上及び弾性率2,
000kgf/cm以上である疎水性ウレタン樹脂皮
膜を容易に形成させることができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明の具体
例及び効果を示すが、本発明は、これらの実施例に限定
されるものではない。
【0034】実施例1 含水率22重量%の軟質砂岩から成る法面であって、落
石が起こる軟弱地盤に、表1に示す配合組成よりなる疎
水性ウレタン樹脂を吹付けた。吹付け機は、二液型高圧
スプレー機(GRACO製エアレススプレー)を、スプ
レーガンは、衝突外部混合方式のプロブラーガン(東邦
機械製)を使用した。吹付けは、1回で約1mm厚とな
るように調整し、5回の吹付けにより平均塗布厚5mm
の疎水性ウレタン樹脂皮膜を形成させた。
【0035】塗布時に塗膜性能を評価するため、表2に
示す試験法に準じたサンプルを作製し、翌日、各試験法
により疎水性ウレタン樹脂皮膜の物性を測定をした。結
果を表2に示す。
【0036】
【表1】
【表2】 塗布現場は、1年経過後においても、落石、地すべり、
疎水性ウレタン樹脂皮膜の割れもなく、地盤の補強・落
石防止効果が良好であった。
【0037】実施例2、3 砂礫から成る軟質地盤(含水率24重量%)を掘削した
トンネルの壁面に、落石防止のため、表1に示す配合組
成よりなる疎水性ウレタン樹脂を実施例1と同様にして
吹付けた。但し、塗布厚が15mmになるように皮膜を
形成した。
【0038】実施例1と同様にサンプルを作成して皮膜
の物性を測定した。結果を表2に示す。
【0039】壁面への皮膜の形成から3日経過後、該皮
膜上に直接コンクリートを20cm厚になるように打設
した。
【0040】その結果、実施例2、3ともに、1年経過
後においても、疎水性ウレタン樹脂皮膜及びコンクリー
ト層のいずれにもヒビ割れ、漏水等が全く認められなか
った。
【0041】実施例4、5 砂礫から成る軟質地盤(含水率31重量%)をトンネル
掘削し、そのトンネル壁面に沿って、該壁面との間が1
5mmになるように、円形状型枠を仮設した。この型枠
と前記壁面との間に形成された隙間に、表1に示す配合
組成よりなる疎水性ウレタン樹脂を、二液高圧吹付機
(アサヒサナック社製APW5000)を用いて流し込
んだ。5時間後に型枠を取り除き、疎水性ウレタン樹脂
皮膜の物性を評価した。結果を表2に示す。
【0042】前記皮膜を形成した壁面は、実施例4、5
ともに、1年経過後においても、落石、地すべり、疎水
性ウレタン樹脂皮膜の割れもなく、地盤の補強・落石防
止効果が良好であった。
【0043】比較例1 水酸基価56mgKOH/gのポリオキシプロピレント
リオールとジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネ
ートとのプレポリマー(末端NCO基=15.0重量
%)と、水酸基価56mgKOH/gのポリエチレン−
ポリプロピレンエーテルグリコールと、1−メチル−
3,5−ジエチルジアミノベンゼンとの混合物を、NC
O/(OH+NH)の当量比が1.00になるように
調整し、実施例2と同様に、トンネル壁面に塗布厚15
mmになるように吹付けた。
【0044】塗膜の性能を表2に示す。なお、この比較
例1では、塗膜が軟かくて弾性があったため、一軸圧縮
強度として、20%ひずみ時の値を示した。
【0045】比較例1では、塗膜が形成された部分にお
いて、落石を防止出来ず、天井部分が崩落した。
【0046】比較例2 実施例1で用いた疎水性ウレタン樹脂において、工業用
ヒマシ油の代りにポリオキシプロピレントリオール(水
酸基価160mgKOH/g)を50部使用し、その他
は同様の配合組成で、硬質ウレタン樹脂原料を調整し、
実施例2と同様にしてトンネル壁面に吹き付けた。
【0047】この硬質ウレタン樹脂原料は、塗膜の発泡
が大きく、所定の厚み(15mm)に調整するのが非常
に困難であったが、発泡ウレタン層の厚み15mmの部
分の皮膜性能を評価すると、その結果は表2に示すとお
りであった。
【0048】この発泡ウレタン層は強度が弱く、型枠を
設けてコンクリートを打設するまでにトンネル壁面にお
いて崩落がみられ、非常に危険な状態であった。
【0049】
【発明の効果】本発明の地盤の補強・落石防止方法であ
ると、地盤に形成された疎水性ウレタン樹脂皮膜による
地盤の固定化効果が高いため、長期間にわたって地盤が
補強され、落石や崩落を防止することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤に、疎水性ウレタン樹脂を、吹付け
    又は注入して疎水性ウレタン樹脂皮膜を形成させて、地
    盤を補強し落石を防止するに際し、 該地盤が、造成した法面、又は掘削したトンネル内の地
    盤露出壁面であり、 該疎水性ウレタン樹脂皮膜が、一軸圧縮強度10kg/
    cm以上及び弾性率2,000kgf/cm以上で
    あることを特徴とする地盤の補強・落石防止方法。
  2. 【請求項2】 掘削したトンネル内の地盤露出壁面に沿
    って仮設した円形状型枠と該地盤露出壁面との間に形成
    された空間内に、疎水性ウレタン樹脂を注入して疎水性
    ウレタン樹脂皮膜を形成させて、地盤を補強し落石を防
    止するに際し、 該疎水性ウレタン樹脂皮膜が、一軸圧縮強度10kg/
    cm以上及び弾性率2,000kgf/cm以上で
    あることを特徴とする地盤の補強・落石防止方法。
  3. 【請求項3】 該疎水性ウレタン樹脂が、分子主鎖が炭
    素原子のみから形成されたポリオールと有機ポリイソシ
    アネート化合物とを含有してなる二液型ウレタン樹脂で
    あることを特徴とする請求項1又は2に記載の地盤の補
    強・落石防止方法。
  4. 【請求項4】 該疎水性ウレタン樹脂が、リシノール酸
    エステルポリオールと有機ポリイソシアネート化合物と
    を含有してなる二液型ウレタン樹脂であることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の地盤の補強・落石防止方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018084040A (ja) * 2016-11-21 2018-05-31 鹿島建設株式会社 地盤改良方法、及び、地盤構造
JP2018084041A (ja) * 2016-11-21 2018-05-31 鹿島建設株式会社 地盤改良方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018084040A (ja) * 2016-11-21 2018-05-31 鹿島建設株式会社 地盤改良方法、及び、地盤構造
JP2018084041A (ja) * 2016-11-21 2018-05-31 鹿島建設株式会社 地盤改良方法

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