JP2010037896A - 地盤改良工法 - Google Patents

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Abstract

【目的】施工及び維持管理が容易で、低コストな地盤改良工法を提供する。
【構成】撥水性砂を50〜100質量%含有する粒子からなる地盤改良材を埋め戻し材に用いて液状化現象の発生を抑制することを特徴とする地盤改良工法であり、
好ましい実施態様としては、
撥水性砂の含有量が80〜100質量%であること、
撥水性砂の含有量が90〜100質量%であること、
前記撥水性砂が、一般砂を主成分とする砂に撥水処理を施したものであること、
前記撥水性砂が、鉄鋼スラグを主成分とする砂に撥水処理を施したものであること、
である。
【選択図】 図1

Description

本発明は地盤改良工法に関し、詳しくは地震時の液状化現象を抑制する地盤改良工法に関する。
近年、地盤の改良が最も顕著に要求される態様として地震時の液状化現象を抑制させるための地盤改良を挙げることができる。
地震時の液状化現象は、地震による振動によって、飽和した砂地盤の水圧が静水圧より上昇し(静水圧より高くなる部分の水圧を過剰間隙水圧という)、過剰間隙水圧がその深度における有効上載圧に等しくなると、砂粒子同士の結合が外れて水中に浮かんだような状態となるために発生するものである。
地下にライフライン用の配管等の地中埋設物があるような場合、地震により地盤に液状化が起こると、地中埋設物が浮き上がったり沈下したりするおそれがあり、生活環境に重大な支障を生じる可能性がある。また、砂地盤上に住宅等の軽量の建物が群として存在する地域では、地震による液状化の影響で、多くの建物が沈下したり傾いたりするおそれがある。
そこで従来では、例えば、地中埋設物の周囲の地盤に、空気注入を行う(特許文献1参照)、空気注入と薬液注入を行う(特許文献2参照)、地盤に混合・反応により粒状物質を析出する溶液の注入を行う(特許文献3参照)、等の方法によって地盤を不飽和化したり、また、所定時間後に硬化する水ガラス系薬液・セメント系硬化材である注入材を地盤に浸透させることで地盤を不飽和化したり(特許文献4参照)、更には、地盤に発泡剤を注入して地盤中に気泡を発生させることで地盤を不飽和化したり(特許文献5参照)、等によって液状化現象の抑制を図る技術が提案されている。
また、地盤から地下水を揚水することで液状化の抑制を図る技術も提案されている。かかる技術としては、例えば、地下水を揚水すると共に地盤へ空気を注入することで地盤を不飽和化したり(特許文献6参照)、地下水を揚水して地下水位を低下させると共に残存空気量の多い水を地盤へ注水して地下水位を回復させることで地盤を不飽和化したり(特許文献7参照))、等によって液状化現象の抑制を図る技術が提案されている。
特開2007−297838 特開2007−297839 特開2007−132061 特開2001−098540 特開2001−355228 特開2004−360243 特開2004−204573
地盤への空気や薬液の注入、地下水の揚水等は、地盤の不飽和化状態を常時連続的にしかも恒久的に維持させるための施工費や維持管理費が高コストであるだけでなく、地盤状況その他の条件によっては飽和度を充分に低下させることができなかったり、充分な液状化防止効果を期待できない場合も想定される等、より信頼性に優れる有効な液状化抑制方法の開発が模索されているのが実情である。
特に、マンホールや上下水道管等の埋設されたインフラストラクチャー設備は、総延長が長いことから当該インフラストラクチャー設備全域に亘って充分な液状化対策を施すことは困難であった。
そこで本発明の課題は、施工及び維持管理が容易で、低コストな地盤改良工法を提供することにある。
上記課題を解決する本発明は、下記構成を有する。
1.撥水性砂を50〜100質量%含有する粒子からなる地盤改良材を埋め戻し材に用いて液状化現象の発生を抑制することを特徴とする地盤改良工法。
2.撥水性砂の含有量が80〜100質量%であることを特徴とする上記1に記載の地盤改良工法。
3.撥水性砂の含有量が90〜100質量%であることを特徴とする上記1又は2に記載の地盤改良工法。
4.前記撥水性砂が、一般砂を主成分とする砂に撥水処理を施したものであることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の地盤改良工法。
5.前記撥水性砂が、鉄鋼スラグを主成分とする砂に撥水処理を施したものであることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の地盤改良工法。
請求項1に示す発明によれば、施工及び維持管理が容易で、低コストな地盤改良工法を提供することができる。
特に、撥水性砂を50〜100質量%含有する粒子からなる地盤改良材を、マンホールや上下水道管等のインフラストラクチャー設備を埋設する際の埋め戻し材として用いることにより、地盤内に空気を含ませて不飽和化状態とすることで液状化強度が増加して液状化現象発生を抑制することができるので、従来の地盤への空気や薬液の注入、地下水の揚水等に比して、施工及び維持管理が極めて容易であると共に低コストである。
請求項2に示す発明によれば、撥水性砂の含有量が80〜100質量%である地盤改良材を用いることにより、到達飽和度をより小さくすることができるので液状化強度が増加して液状化現象発生をより抑制することができる。
請求項3に示す発明によれば、撥水性砂の含有量が90〜100質量%である地盤改良材を用いることにより、到達飽和度をさらに小さくすることができるので液状化強度が増加して液状化現象発生をさらに抑制することができる。
請求項4に示す発明によれば、埋め戻し材として従来から用いられている一般砂に撥水処理を施すだけで利用することができる。
請求項5に示す発明によれば、鉄鋼製造工程の副産物として発生する鉄鋼スラグをリサイクル材として有効利用することで天然資源の節約を図ることができる。
以下、本発明に係る地盤改良工法を説明する。
図1は本発明に係る地盤改良工法の一実施例を説明する説明断面図、図2は実験に用いる撥水性砂と豊浦砂の粒径加積曲線を示すグラフ、図3は浸透実験に用いる実験装置を示す概略説明図、図4は浸透実験結果を示すグラフ、図5は保水実験に用いる実験装置を示す概略説明図、図6は撥水性砂の保水実験結果を示すグラフ、図7は豊浦砂の保水実験結果を示すグラフ、図8は蒸発実験に用いる実験装置を示す概略説明図、図9は蒸発実験結果を示すグラフ、図10は本発明に用いられる地盤改良材を盛り土材として用いた盛り土工法の参考例を説明する説明断面図、図11は本発明に用いられる地盤改良材を雨水浸透抑制型覆土材として用いた雨水浸透抑制型覆土工法の参考例を説明する説明断面図である。
本発明に係る地盤改良工法は、撥水性砂を50〜100質量%含有する粒子からなる地盤改良材を埋め戻し材に用いて液状化現象の発生を抑制する工法である。
地盤改良材は、前述したように撥水性砂を50〜100質量%、好ましくは80〜100質量%、より好ましくは90〜100質量%含有する粒子からなり、撥水性砂としては、(1)一般砂を主成分とする砂に撥水処理を施したものや、(2)鉄鋼製造工程において発生する鉄鋼スラグ(好ましくは該鉄鋼スラグの中の高炉スラグ)を主成分とする砂に撥水処理を施したもの、を含有する粒子からなるものである。
本発明に用いる撥水性砂が鉄鋼スラグを主成分とする砂に撥水処理を施したものであることは、資源の有効利用という点で好ましく、一般砂を主成分とする砂に撥水処理を施したものと同等の本発明の効果が得られる。
本発明に用いられる鉄鋼スラグを主成分とする砂に撥水処理を施したものとしては、公知公用のものを特別の制限なく用いることができ、具体例としては高炉スラグが挙げられる。高炉スラグは、高炉で銑鉄を造った後に残る溶融スラグを、水で急速に冷却して製造したもの(水砕スラグ)である。尚、水砕の他に、風砕、機械破砕等の方法により破砕することも可能である。この水砕スラグは、砂状のガラス質の物質であり、アルカリ刺激材及び水を混合することにより硬化する性質を有している。この水砕スラグの物理特性は、高炉に装入される原料又は溶融スラグの冷却方法や冷却速度等により多少の変動があり、例えば、硬質と軟質とに分類される。また、水砕スラグには前記したように物理的特性に多少の変動があるものの、その粒径のほとんどが75μm〜2mmの範囲であり、安定した粒度分布を示している。
かかる高炉スラグを撥水処理するには、例えば、下記処理を行えばよい。先ず、下地層として塩化ビニリデン樹脂等の安価な樹脂で被覆後、フッ素樹脂で又はフッ素樹脂とウレタンエステル樹脂、アクリルエステル樹脂又はシリコーン樹脂等の他の樹脂との混合樹脂で被覆すればよい。予めフッ素樹脂より安価な樹脂、例えば、塩化ビニリデン樹脂で被覆すると、そのフッ素樹脂より安価な樹脂は、その基材の穴の中に入り込む。次いでフッ素樹脂で被覆すると、高価なフッ素樹脂の消費量は少なくなる。フッ素樹脂はエマルションタイプのものを使用する。フッ素樹脂エマルション中のフッ素樹脂濃度は2〜40重量%が好ましい。フッ素樹脂エマルション中にウレタンエステル樹脂、アクリルエステル樹脂又はシリコーン樹脂等の他の樹脂を混合し、複合樹脂として基材の上に塗付できる。他の樹脂を使用する時、フッ素樹脂の使用量は幾分少なくてもよい。
以上の構成の地盤改良材を、マンホールや上下水道管等のインフラストラクチャー設備を埋設する際の埋め戻し材として用いることで、液状化現象の発生を抑制することができる。
本発明の地盤改良工法によって地盤の埋め戻しを行った一実施例を図1に示す。図1において、1は地盤改良材(埋め戻し材)、2は地盤、3は埋設管、4はマンホール、を示す。
本発明の地盤改良工法では、図1に示すように、埋設管やマンホール等を埋設する際に埋め戻しされる部分において従来用いられていた山砂等に替えて前記地盤改良材を用いるだけでよく、埋め戻し材以外の使用量・突き硬め具合等の埋め戻し工法における各構成については公知公用の構成を特別の制限なく採ることができる。
前記地盤改良材を埋め戻し材として用いることにより、地震時に地下水が上昇したとしても埋め戻し材として用いた前記地盤改良材の撥水性により、排水を可能にするため、地盤内の飽和度が下がり間隙水圧の上昇を抑制することができる。
即ち、従来の砂質土等で構成された地盤では、地盤内に土粒子と間隙が存在し、間隙は空気及び/又は水で構成されており、一般的な不飽和砂地盤では間隙の構成に応じてサクションが働き接地水を吸水し水面を形成しているが、前記地盤改良材を埋め戻し材として用いた地盤では、撥水性砂がその疎水性により空気膜を形成し、各粒子が空気と一体化してサクションの発生を抑制することになる。従って、前記地盤改良材を埋め戻し材として用いると、撥水性砂の各粒子がその空気連行性から地盤内に空気を含ませて不飽和化するので、地震時の間隙水圧上昇を抑制することで液状化強度が増加して液状化現象発生を抑制することができる。
マンホールや上下水道管等のインフラストラクチャー設備(特に重要なライフライン用の配管等)は総延長が長いが、本発明によれば、低コストで施工できるだけでなく施工及び維持管理が極めて容易である。
また、付随的効果として、地表面からの水の蒸発を抑制する効果を有している。
次に、前記地盤改良材及び該地盤改良材に用いる撥水性砂について、浸透実験、保水実験、蒸発実験を行って検証した。
先ず、本実験に用いる撥水性砂の物理試験を行い特性値を求めた。結果を表1及び図2に示す。
Figure 2010037896
当該結果から、粒度分布等が近似している豊浦砂を下記の各実験における比較試料として用いることとした。
[実験例1]
一般的な不飽和地盤中における水の流れは、地盤の構成によって決定され、その中でも間隙や粒径に大きな影響を受ける。これは吸引圧によって間隙中の空気が水で満たされることを表しているが、撥水性砂ではその挙動が異なることから、かかる挙動の変化を検証するため、撥水性砂の配合条件を表2に示すように変えた複数試料について水の浸透実験を行った。尚、撥水性砂の配合割合が100%ではないものについては、残りは豊浦砂を加えた(例えば、撥水性砂が90%の試料1−4については豊浦砂が10%配合され、撥水性砂が0%の試料1−8については豊浦砂が100%配合されている。)。実験装置は図2に示すものを用いた。
Figure 2010037896
図2に示すように、実験用容器には内径7.68cm、高さ10センチの塩ビ管を用い、該実験用容器の内側にゴムメンブレンを取り付け、各試料を空中落下法により投入し、密封した。各試料とゴムメンブレンの隙間からの水の浸透を防ぐため、予め側面から実験用容器とゴムメンブレンの隙間を真空脱気し、そこに150kPaの圧力で水を注入することで各試料とメンブレンを密着させた。
実験方法は、乾燥状態にある試料で満たされた実験用容器の底部より水位差を利用して水を浸透させ、上部より排水させる方法である。各試料の重量と排水量を測定し、各試料内に浸透した水の重量と上部より水が排水された場合にはその時の浸透係数を算出した。また、実験用容器の下方に差圧計を接地して水頭差を測定した。
各試料内に浸透した水量から算出された各試料の飽和度と水頭差による圧力との関係を図4に示す。
実験結果から、撥水性砂0質量%(豊浦砂100質量%)である試料1−8は、吸水力があるため、圧力0kPaでも水の浸透が見られたことが判る。尚、当該試料1−8で飽和度が85%で一定になったのは試料1−8の間隙中に空気が残存・停留していたためと考えられる。
一方、撥水性砂50質量%の試料1−6では、水の浸透が1kPaを超えてから始まっていること、飽和度が60%付近で上部からの排水が確認されると共にその後の圧力の増加に対して飽和度の上昇が生じなかったことが判る。
初期浸透が見られた値を水貫入値とし、透水が始まり飽和度が安定した時の値を到達飽和度とすると、水貫入値は、撥水性砂の配合割合が高くなるほど上昇することが判り、到達飽和度は、撥水性砂の配合割合が高くなるほど小さくなることが判る。これは、各試料内に水道が形成されたことによると推測できる。撥水性砂は撥水効果があるために吸水することはないが、ある圧力に達すると水道が形成されて透水される。この圧力の範囲内であれば、到達飽和度が透水後に安定していることから、発生した水道は拡大することがないと推測できる。尚、撥水性の配合割合が100%である試料1−1〜1−3について
到達飽和度が異なる実験結果となったのは相対密度の違いによるものと推測できる。
[実験例2]
撥水性砂は一般的な砂と保水挙動が異なることから、かかる挙動の違いを検証するため、撥水性砂と一般的な砂(本実験では実験例1に用いた豊浦砂を用いた。)について保水実験を行った。実験条件を表3に示す。実験装置は図5に示すものを用いた。
Figure 2010037896
図5に示すように、実験例1で用いた実験用容器(直径7.68cm、高さ10センチの塩ビ管)、ゴムメンブレン、貯水タンクを用い、貯水タンクには実験例1の給水タンクではなく圧力計とコンプレッサーを接続し、実験用容器の上部排水バルブを閉じて非排水条件とした。そして、コンプレッサーにより実験用容器の下部から水圧を100kPaまで段階的に増加・減少させる交番載荷を実施した。
実験方法は、先ず実験用容器内の試料下部と貯水タンクの水面との圧力差をゼロに設定し、圧力計により0kPaから100kPaまで5kPa間隔で3分毎に加圧し、その後、5kPa間隔で0kPaまで減圧した。注入量及び残留量は加圧前と減圧直前の貯水タンクの目盛を読み取って測定した。尚、本実験例2では、試料質量と間隙比を一定にして実験を行った。撥水性砂の実験結果を図6に、豊浦砂の実験結果を図7に示す。
実験結果から、100kPaの加圧時の浸透量では、撥水性砂が約23%に対して、豊浦砂が約27%と差が見られた。また、100kPaから減圧時の体積含水率では、撥水性砂が4%に対して、豊浦砂が11%と差が見られた。即ち、撥水性砂は豊浦砂に比して、加圧時の水の浸透性が低く、減圧時に水の排出性が高く、保水力が低いということが判る。
[実験例3]
地盤表面は太陽光等により常に水の蒸発が生じている。かかる地盤の乾燥化は、乾燥による地表面の吸水力の増加、深部から地表面への水輸送、それに伴う深部の乾燥化の連鎖が生じ、当該連鎖がより深部へと進行することになる。撥水性砂は一般砂と地表面蒸発挙動が異なると推測されることから、かかる挙動の違いを検証するため、撥水性砂と一般的な砂(本実験では実験例1及び2に用いた豊浦砂を用いた。)について蒸発実験を行った。実験条件を表4に示す。実験装置は図8に示すものを用いた。図8の(A)は試料3−1、(B)は試料3−2、(C)は試料3−3、(D)は試料3−4についての実験装置である。
Figure 2010037896
図8に示すように、表面積約259cm2、高さ13cmの発泡スチロール容器を用い、含水比10%の湿潤豊浦砂を5cmの厚みで敷き詰め、表4に示すように、その上層に、試料3−1では絶乾状態の豊浦砂を2cmの厚みで敷き詰め、試料3−2では絶乾状態の撥水性砂を2cmの厚みで敷き詰め、試料3−3では絶乾状態の撥水性砂を5cmの厚みで敷き詰め、試料3−4では上層は無しとし、各試料について、重量変化を計測するために発泡スチロール容器を量りの上に載せた。各試料に、白熱灯を当てて、計測は、5時間までは15分毎に、5時間以降は1時間毎に計測し、各試料の重量変化を計測した。実験結果を図9に示す。
実験結果から、上層に撥水性砂の無い試料3−1と試料3−4では実験開始直後から重量が減少している、即ち、水が蒸発していることが判る。これに対し、上層に撥水性層を敷き詰めた本発明の試料3−2と3−3では重量変化が見られない、即ち、水の蒸発を防ぐことができていることが判る。
尚、試料3−2では、5時間経過後に急激に重量の減少、即ち、水の蒸発が見られる結果となっているが、撥水性砂の層の厚みが試料3−3では重量の減少(水の発生)が見られないことから、試料3−2では何らかの外力の影響(例えば、振動等)により水道が生じてしまい、その水道から下層の湿潤豊浦砂と上層の撥水性砂との間に滞っていた水蒸気が外部に放出されてしまって、蒸発が生じたと推測される。従って、影響を受けなければ、当該試料3−2においても試料3−3の実験結果と同様に5時間経過以降についても重量の減少(水の蒸発)は見られないものと推測できる。
以上、本発明に係る地盤改良工法の実施例について説明したが、本発明に用いられる前記地盤改良材は他の工法に用いることも可能である。
例えば、前記地盤改良材は、盛り土材に混入して用いることができる。
盛り土材として用いた工法の参考例を図10に示す。
図10において、5は地盤改良材(盛り土材)、6は地盤面を示す。
図10に示すように、前記地盤改良材を盛り土材として用いる場合、盛り土材として従来用いられていた山砂等に前記地盤改良材を混入して用いるだけでよく、埋め戻し材以外の使用量・突き硬め具合等の盛り土工法における各構成については公知公用の構成を特別の制限なく採ることができる。
前記地盤改良材を盛り土材に混入して用いることにより、混入した地盤改良材が撥水するので一般的な盛り土よりも含水比が低く盛り土全体の重量を2〜30%程度軽量化することができるので、軟弱地盤や地盤沈下の生じ易い場所への施工が可能となる。また、降雨時には、雨水の吸収・浸透を抑制し、排水することができる。
また、前記地盤改良材は、雨水浸透抑制型覆土材として用いることができる。
雨水浸透抑制型覆土材として用いた工法の参考例を図11に示す。
図11において、7は地盤改良材(雨水浸透抑制型覆土材)、8は該地盤改良材(雨水浸透抑制型覆土材)によって覆土(被覆)される被覆土層、9は排水溝を示す。尚、覆土(被覆)される被覆土層としては、産業廃棄物等の埋土等を挙げることができる。
図11に示すように、前記地盤改良材を雨水浸透抑制型覆土材として用いる場合、覆土材として従来用いられていた山砂等に替えて前記地盤改良材を用いるだけでよく、雨水浸透抑制型覆土材以外の使用量・突き硬め具合等の雨水浸透抑制型覆土工法における各構成については公知公用の構成を特別の制限なく採ることができる。
雨水浸透抑制型覆土材を用いた覆土層の厚みとしては、被覆土層の表面に5〜40cmの厚みで用いることが好ましく、15〜25cmの厚みで用いることがより好ましい。
前記地盤改良材を雨水浸透抑制型覆土材として用いることにより、雨水浸透抑制型覆土が該覆土表面に降った雨水を吸水することなく排水するので、覆土した産廃等の埋土である被覆土層への雨水の浸透を抑制することができる。更に、被覆土層内部の湿気等を排出することができる。
本発明に係る地盤改良工法の一実施例を説明する説明断面図 実験に用いる撥水性砂と豊浦砂の粒径加積曲線を示すグラフ 浸透実験に用いる実験装置を示す概略説明図 浸透実験結果を示すグラフ 保水実験に用いる実験装置を示す概略説明図 撥水性砂の保水実験結果を示すグラフ 豊浦砂の保水実験結果を示すグラフ 蒸発実験に用いる実験装置を示す概略説明図 蒸発実験結果を示すグラフ 本発明に用いられる地盤改良材を盛り土材として用いた盛り土工法の参考例を説明する説明断面図 本発明に用いられる地盤改良材を雨水浸透抑制型覆土材として用いた雨水浸透抑制型覆土工法の参考例を説明する説明断面図
符号の説明
1 地盤改良材(埋め戻し材)
2 地盤
3 埋設管
4 マンホール
5 地盤改良材(盛り土材)
6 地盤面
7 地盤改良材(雨水浸透抑制型覆土材)
8 被覆土層
9 排水溝

Claims (5)

  1. 撥水性砂を50〜100質量%含有する粒子からなる地盤改良材を埋め戻し材に用いて液状化現象の発生を抑制することを特徴とする地盤改良工法。
  2. 撥水性砂の含有量が80〜100質量%であることを特徴とする請求項1に記載の地盤改良工法。
  3. 撥水性砂の含有量が90〜100質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の地盤改良工法。
  4. 前記撥水性砂が、一般砂を主成分とする砂に撥水処理を施したものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の地盤改良工法。
  5. 前記撥水性砂が、鉄鋼スラグを主成分とする砂に撥水処理を施したものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の地盤改良工法。
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