JP5374000B1 - 貯水構造 - Google Patents
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Abstract
複数の疎水性の粒子で構成されている不透水層(3)と、不透水層の上部に形成されており、所定の容量の液体を保持することができる保水層(2)と、保水層の上部に形成されており、第1の面(1a)から第2の面(1b)まで貫通する管(1c)を有する舗装層(1)とを具備する貯水構造(100)である。
Description
本発明は、その内部に水を貯める貯水構造に関する。
近年、ヒートアイランド現象の抑制を目的に、道路、歩道、又はビルの屋上の地表温度を抑制する機能を有する舗装構造が提案されている。特許文献1(特開2006−291706号公報)では、舗装面の高温化を防止可能な透水性ブロック及び透水性舗装を提案している。図16は特許文献1の透水性ブロックの構造を示す。透水性ブロックは、透水性材料で多孔質な形状で形成された透水体51の中に、水を貯留する貯留容器52を埋設されている。雨水などは透水体51を経て貯留容器52に保持され、保持された水によりブロック表面を湿潤に保つことで、高温化を防止する。
また、特許文献2には、透水層の周囲が不透水層で囲まれ、不透水層を貫通する水抜きパイプで透水層と不透水層の外部とを連結する造成地盤構造が開示されている。
特許文献1の構成は、一旦、雨水は貯留容器に保持され、保持された水がブロック内の熱を奪って蒸気となることで、周辺温度を下げることが可能となる。しかしながら、水分の気化は、基本的にはブロック内に埋め込まれた貯留容器内の水表面で行われるため、貯留容器から地表面までの距離が深い場合には、地表面付近での冷却効率が悪い。これを解決するために、ブロックの高さを浅くして貯留容器を表面近くに設定すると、表面が湿潤に保たれるトレードオフとして、排水性が落ちる。このため、大雨が降った際など、過剰な水が供給された場合に、舗装表面から水が溢れ出す問題が生じる。
一方、特許文献2には、透水層内に溜まった水を水抜きパイプで排水することにより、透水層内に溜まった水の貯水量を調整することが開示されている。しかしながら、大雨が降った際など、過剰な水が供給された場合に、舗装表面から水が溢れ出すのを防止すべく、透水層内の貯水量を調整しようとすると、水抜きパイプに配置したゲートバルブを開閉する必要があり、構造が複雑でかつ操作が煩雑であり、コストがかかるといった課題があった。
このように特許文献1及び2は、貯留された限られた水を効率良く利用して表面を冷却し、かつ、供給された水が多い場合に、水を溢れることを低減して、適度に排水を行うことを、両立して行うことが困難な構造になっている。 従って、本発明の目的は、前記問題を解決することにあって、貯留された限られた水を効率良く利用して表面を冷却し、かつ、供給された水が多い場合に、水を溢れることを低減して、適度に排水を行うことができる貯水構造を提供することにある。
本発明は、前記目的を達成するため、以下のように構成している。
本発明の1つの態様によれば、複数の疎水性の粒子で構成されている不透水層と、
前記不透水層の上部に形成されており、所定の容量の液体を保持することができる保水層と、
前記保水層の上部に形成されており、第1の面から第2の面まで貫通する管を有する舗装層とを備えるとともに、
前記不透水層は、前記舗装層の厚み及び前記保水層の厚みに対応する水圧よりも小さい水浸入圧を有する、
貯水構造を提供する。
前記不透水層の上部に形成されており、所定の容量の液体を保持することができる保水層と、
前記保水層の上部に形成されており、第1の面から第2の面まで貫通する管を有する舗装層とを備えるとともに、
前記不透水層は、前記舗装層の厚み及び前記保水層の厚みに対応する水圧よりも小さい水浸入圧を有する、
貯水構造を提供する。
本発明の前記態様は、貯留された限られた水を効率良く利用して表面を冷却し、かつ、供給された水が多い場合に、水が表面に溢れることを低減して、適度に排水を行うことができる。
本発明のこれらと他の目的と特徴は、添付された図面についての実施形態に関連した次の記述から明らかになる。この図面においては、
図1は、第1実施形態の貯水構造の縦断面図であり、
図2Aは、第1実施形態の変形例の貯水構造の縦断面図であり、
図2Bは、現地土壌の縦断面図であり、
図2Cは、現地土壌の縦断面図であり、
図2Dは、第1実施形態の貯水構造の縦断面図であり、
図2Eは、第1実施形態の貯水構造の縦断面図であり、
図3は、第1実施形態の砂への撥水処理手順を示す図であり、
図4は、第1実施形態の貯水構造と比較例との冷却効果を示す図であり、
図5Aは、第1実施例の貯水構造の縦断面図であり、
図5Bは、第1実施例の貯水構造の上面図であり、
図5Cは、第1比較例の貯水構造の縦断面図であり、
図5Dは、第1比較例の貯水構造の上面図であり、
図6は、第1実施形態における撥水砂の粒子径と水浸入圧との関係を調べるための実験仕様を示す図であり、
図7は、第1実施形態における撥水砂の粒子径と水浸入圧との関係を示す図であり、
図8Aは、第1実施形態の貯水構造における水の流れを示す縦断面図であり、
図8Bは、第1実施形態の貯水構造における水の流れを示す縦断面図であり、
図8Cは、第1実施形態の貯水構造における水の流れを示す縦断面図であり、
図8Dは、第1実施形態の貯水構造における水の流れを示す縦断面図であり、
図8Eは、第1実施形態の貯水構造における水の流れを示す縦断面図であり、
図8Fは、第1実施形態の貯水構造における水の流れを示す縦断面図であり、
図9は、第1実施形態における撥水砂と通常砂の混合率と水浸入圧との関係を示す図であり、
図10は、第1実施形態の排水孔部を含む貯水構造の縦断面図であり、
図11は、第2実施形態の貯水構造の縦断面図であり、
図12は、現地土壌の一部を除去した部分に、第2実施形態の貯水構造を配置した状態の縦断面図であり、
図13Aは、第2実施形態の貯水構造の構築構造を説明するための縦断面図であり、
図13Bは、第2実施形態の貯水構造の構築構造を説明するための縦断面図であり、
図13Cは、第2実施形態の貯水構造の構築構造を説明するための縦断面図であり、
図13Dは、第2実施形態の貯水構造の構築構造を説明するための縦断面図であり、
図13Eは、第2実施形態の貯水構造の構築構造を説明するための縦断面図であり、
図14Aは、第2実施形態の貯水構造における水の流れを示す縦断面図であり、
図14Bは、第2実施形態の貯水構造における水の流れを示す縦断面図であり、
図14Cは、第2実施形態の貯水構造における水の流れを示す縦断面図であり、
図14Dは、第2実施形態の貯水構造における水の流れを示す縦断面図であり、
図14Eは、第2実施形態の貯水構造における水の流れを示す縦断面図であり、
図14Fは、第2実施形態の貯水構造における水の流れを示す縦断面図であり、
図15は、海砂を撥水処理した撥水砂層に、水浸入圧以上の水を供給して撥水砂層に水を通した後、水の通った箇所が乾くまで乾燥させて、乾燥後の撥水砂層の水浸入圧を測定する試行を何度も繰り返した場合の、水浸入圧の変化の表であり、
図16は、特許文献1の従来技術を示す図である。
本発明の記述を続ける前に、添付図面において同じ部品については同じ参照符号を付している。
以下、図面を参照して本発明における実施形態を詳細に説明する前に、本発明の種々の態様について説明する。
本発明の第1態様によれば、複数の疎水性の粒子で構成されている不透水層と、
前記不透水層の上部に形成されており、所定の容量の液体を保持することができる保水層と、
前記保水層の上部に形成されており、第1の面から第2の面まで貫通する管を有する舗装層とを備えるとともに、
前記不透水層は、前記舗装層の厚み及び前記保水層の厚みに対応する水圧よりも小さい水浸入圧を有する、
貯水構造を提供する。
前記不透水層の上部に形成されており、所定の容量の液体を保持することができる保水層と、
前記保水層の上部に形成されており、第1の面から第2の面まで貫通する管を有する舗装層とを備えるとともに、
前記不透水層は、前記舗装層の厚み及び前記保水層の厚みに対応する水圧よりも小さい水浸入圧を有する、
貯水構造を提供する。
前記態様によれば、貯留された限られた水を効率良く利用して表面を冷却し、かつ、供給された水が多い場合に、水を表面に溢れることを低減して、適度に排水を行うことができる。
本発明の第2態様によれば、前記疎水性の粒子は、クロロシラン系材料、又はアルコキシシラン系材料で表面を撥水処理されている粒子である、
第1の態様に記載の貯水構造を提供する。
第1の態様に記載の貯水構造を提供する。
前記態様によれば、第1態様の効果に加え、本材料を用いた撥水処理は、少ない材料で大量の疎水性粒子を表面撥水加工できる(例えば、材料100gで1トンの砂を表面撥水加工できる)ため、材料運搬などが手軽にできる効果がある。
本発明の第3態様によれば、前記保水層は、親水性を有する粒子、又は表面を親水性の材料で覆われている粒子の集合体であり、かつ、前記粒子の間に空隙を有する、
第1に貯水構造を提供する。
第1に貯水構造を提供する。
前記態様によれば、第1態様に加えて、わざわざ保水層のための材料を持ち込まなくても、(一般的に、土又は砂は親水性なので)現地土壌を用いて保水土壌を手軽に構築できる効果がある。
本発明の第4態様によれば、前記不透水層と同じ厚さであって、前記不透水層より水浸入圧の低い撥水砂層で構成された排水孔部を備える、
請求項1の態様に記載の貯水構造を提供する。
請求項1の態様に記載の貯水構造を提供する。
前記態様によれば、第1態様の効果に加え、供給する水が一定以上になり、排水が必要になる際に、第1態様のように不透水層の任意の場所から排水されるのではなく、第4態様の構造では、必ず、前記排水孔部に限定して排水されるため、排水後に再度貯水させるためのメンテナンスを、不透水層の全面に行わなくても、排水孔部のみに施すことで、効率良く運用する事が可能となる。
本発明の第5態様によれば、前記舗装層は、内部に連続して繋がった空隙を有し、前記舗装層の底面から表面まで、水を吸い上げる機能を有している、
第1〜4のいずれか1つの態様に記載の貯水構造を提供する。
第1〜4のいずれか1つの態様に記載の貯水構造を提供する。
前記態様によれば、第1態様の効果に加え、貯水量が少量であっても、容易に蒸発できる効果がある。
本発明の第6態様によれば、前記舗装層の前記管は、毛細管現象により液体を移動させる管である、
第1〜4のいずれか1つの態様に記載の貯水構造を提供する。
第1〜4のいずれか1つの態様に記載の貯水構造を提供する。
前記態様によれば、第1態様の効果に加え、特別に吸水するしくみを舗装層に施さなくても、第1態様の効果を保証できる。
以下、図面を参照しながら、実施の形態を説明する。
(第1実施形態)
図1に、第1実施形態の貯水構造(貯水システム)100の構成を示す。
(第1実施形態)
図1に、第1実施形態の貯水構造(貯水システム)100の構成を示す。
貯水構造100は、舗装層1と、保水層2と、不透水層3とを備える。以下、各構成要素を説明する。貯水構造100は、液体を貯める。
本明細書において、「液体」とは、水、エアロゾルなどの大気中の浮遊粒子または土壌等を少量含む水等を含む。液体の一例は、雨水である。
<舗装層1>
舗装層1は、保水層2の上に形成されている。舗装層1は、外部空間に接する第1の面1aと、保水層2に接する第2の面1bとを有する。
舗装層1は、保水層2の上に形成されている。舗装層1は、外部空間に接する第1の面1aと、保水層2に接する第2の面1bとを有する。
舗装層1は、微細な内径を有し、かつ、第1の面1aから第2の面1bまで貫通する管1cを有する。舗装層1の管1cは、液体を第1の面1aに向かって移動させる機能を有する。舗装層1の管1cは、いわゆる毛細管現象により液体を移動させる。
舗装層1を構成する舗装材料は、砂又は礫を固めたブロック、コンクリート、レンガ、又は、アスファルトである。
舗装層1の管1cの内径は、舗装層1の厚み等に依存して、所定の範囲に含まれる大きさとする。
舗装層1の管1cの内径rは、h=2Tcosθ/ρgr・・・・・・(式1)により決まる。hは、管1c内の液体の液面上昇の高さ(m)である。Tは液面の表面張力(N/m)である。θは液面の接触角である。ρは液体の密度(kg/m3)である。gは重力加速度(m/s2)である。rは管1cの内径(m)である。舗装層1は、舗装層1の厚みより液面上昇の高さ(h)が大きくなる管1cの内径rを有する。
つまり、舗装層1の管1cの内径rは、液面上昇の効果が舗装層1の厚みより大きくなるように、第1の水浸入圧(閾値)よりも小さい。また、舗装層1の管1cの内径rは、液体が通過できる程度の大きさより小さい第2の水浸入圧(閾値)よりも大きい。前記の所定の範囲は、第2の閾値よりも大きく、第1の閾値よりも小さい範囲を意味する。
舗装層1が液体を第2の面1bから第1の面1aに向かって移動させる機能を有することを確認する方法を説明する。湿潤している物体の上に、乾燥している舗装層1の第2の面1bを配置する。所定時間経過後に、舗装層1の第1の面1aが湿潤していれば、舗装層1が液体を第2の面1bから第1の面1aに向かって移動させる機能を有することが確認できる。
湿潤している物体の例は、後述する液体を含んだ保水層2である。例えば、舗装層1の材料候補となる物質を、後述する液体を含んだ保水層2の上に配置する。30分経過後に、舗装層1の材料候補となる物質の上に、ティッシュペーパーを置く。ティッシュペーパーが濡れているのを確認できた場合には、舗装層1の材料候補となる物質が液体を第2の面1bから第1の面1aに向かって移動させる機能を有することを確認できる。
舗装層1は、例えば、複数の粒子の集合体で構成される。舗装層1の管1cの内径rは、粒子の径の大きさに依存すると考えることができる。舗装層1の管1cは、粒子と粒子との間の間隙に相当する。舗装層1の管1cの内径rは、粒子の粒子径と、粒子と粒子との接触の状態等とによって、決まると考えられる。ただし、粒子の集合体である層の中で、十分に多くの粒子数があらゆる接触状態で存在している。よって、粒子と粒子との接触状態は、管1cの内径rへの影響は小さいと考えられる。したがって、舗装層1の管1cの内径rは、粒子の径の大きさに依存すると考えることができる。
例えば、舗装層1が、砂又は礫を含む粒子の集合体で構成され、かつ、液体が水の場合、舗装層1内の毛管の径は、粒子の径の大きさに依存する。
例えば、舗装層1は、0.3mm以下の粒子径を有する粒子の集合体で構成する。また、例えば、舗装層1は、0.005mm以上の粒子径を有する粒子の集合体で構成する。
粒子とは、礫、砂、シルト、及び粘土を含む。礫とは、2mmより大きく75mm以下の粒子径を有する粒子である。砂とは、0.075mmより大きく2mm以下の粒子径を有する粒子である。シルトとは、0.005mmより大きく0.075mm以下の粒子径を有する粒子である。粘土とは、0.005mm以下の粒子径を有する粒子である。
砂で構成された舗装層1は、シルト又は粘土で形成された舗装層1よりも、透水性が高い。一例として、舗装層1は、砂で構成される。
例えば、6cmの厚みを有する舗装層は、0.005mm以上0.3mm以下の粒子径を有する粒子で構成する。式1からわかるように、舗装層1の厚みが大きいほど、舗装層1を構成する粒子は大きくても良い。
0.005mm以上0.3mm以下の粒子を有する細砂で構成されており、かつ、6cmの厚みを有する舗装層1の候補材料で、実際に、舗装層1の所望の機能を発揮するか否かの確認を行った。0.1mm以上0.4mm以下の粒子径を有する粒子で構成された豊浦砂を飽和状態に水で満たし、その上に舗装層1の候補材料を配置した。30分経過後に、舗装層1の候補材料の上に、ティッシュペーパーを置くと、ティッシュペーパーが濡れているのを確認できた。よって、0.005mm以上0.3mm以下の粒子を有する細砂で構成されており、かつ、6cmの厚みを有する舗装層1の候補材料は、舗装層1に適していると考えられる。
舗装層1は、保水層2に含まれる液体を舗装層1の第2の面1bから第1面1aに移動させることにより、第1の面1aを湿潤状態に保つ。舗装層1の第1面1aから液体が蒸発することにより、舗装層1の上部の温度低下、又は、舗装層1の上部の温度上昇を低減することができる。
図2Aに、貯水構造(貯水システム)101として、貯水構造100の変形例の断面図を示す。図2Aに示す貯水構造101は、図1に示す貯水構造100とは、舗装層1の形状が異なる。
図1に示す貯水構造100の舗装層1は、保水層2の上部全面に配置されている。一方、図2に示す貯水構造101の舗装層1は、保水層2の上部の一部に配置されている。言い換えれば、舗装層1には、舗装層1が存在しない部分として貫通穴部1dが形成されている。図2Aに示す貯水構造101も、図1に示す貯水構造100と同様の効果を有する。
保水層2の上に舗装層1が存在しない部分である貫通穴部1dには、貫通穴部1dの内壁面と保水層2との間に、水が貯水される。この水を貯水する部分(貫通穴部1d)を、貯水部分1dと表記する。貯水部分1dに面した舗装層1は、舗装層1の第2の面1bのみではなく、その側面(貫通穴部1dの内壁面)からも水が吸い上げられる。また、貯水部分1dは、水面が外界と接しているため、より効率良く表面を冷却できる。
次に、再び、貯水構造100の構造の説明に戻る。
<保水層2>
貯水構造100の保水層2は、舗装層1と不透水層3との間に形成されている。保水層2は、複数の粒子の集合体で構成されている。保水層2の材料は、例えば、親水性を有する粒子、又は、その表面に親水性を有する材料で覆われている粒子である。本明細書において、「親水性」とは、水と結合しやすい又は水と混ざりやすい性質を意味する。
貯水構造100の保水層2は、舗装層1と不透水層3との間に形成されている。保水層2は、複数の粒子の集合体で構成されている。保水層2の材料は、例えば、親水性を有する粒子、又は、その表面に親水性を有する材料で覆われている粒子である。本明細書において、「親水性」とは、水と結合しやすい又は水と混ざりやすい性質を意味する。
親水性を有する粒子は、例えば、金属、又はセラミックなどである。また、親水性を有する粒子は、自然界にある土又は岩石なども含む。
保水層2を構成する粒子の表面を覆う親水性を有する材料で覆われている粒子は、例えば、テフロン(登録商標)などのポリテトラフルオロエチレン又はキュープラなどの高分子材料で覆われた粒子を意味する。
また、保水層2は、粒子と粒子との間に空隙を有する。保水層2は、粒子と粒子の間の空隙に液体を保持することができる。本明細書において、「液体を保持する」とは、所定の容量の液体を含んだ状態で維持できることを意味する。所定の容量は、例えば、保水層2を構成する材料の親水性、及び保水層2が有する空隙の大きさに依存する。
なお、保水層2の材料は、親水性を有する粒子、又は、その表面に親水性を有する材料で覆われている粒子を少なくとも含んでいれば、後述する疎水性の粒子を含んでいても良い。
一般的に、水を保水する集合体は、体積あたり0.15gの水を保持することが求められる。すなわち、一般的に用いられる水を保水する集合体は、15%以上の含水率を有する。第1実施形態の保水層2も、例えば、15%以上の含水率を有する。しかし、0.15g/cm3より小さい保水層2でも、後述する知見に基づく効果を必ず失うわけではない。
<不透水層3>
不透水層3は、保水層2の下に形成されている。不透水層3は、疎水性の粒子の集合体で構成されている。
不透水層3は、保水層2の下に形成されている。不透水層3は、疎水性の粒子の集合体で構成されている。
「疎水性の粒子」とは、表面が撥水処理されている粒子、又は、粒子自体が疎水性を有する粒子を含む。本明細書において、撥水処理とは、水を弾く性質を意味する。
本明細書において、「疎水性」とは、水と結合しにくい、又は水に溶けにくい性質を意味する。例えば、粒子の表面において、水滴の接触角が90°以上である粒子を言う。
疎水性を有する粒子は、例えば、疎水性を有する高分子材料である。
表面が撥水処理されている粒子は、例えば、クロロシラン系材料、又は、アルコキシシラン系材料などで表面を撥水処理されている粒子である。
クロロシラン系材料の例は、ペプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロデシルトリクロロシラン、又は、ノルマルオクタデシルジメチルクロロシランである。アルコキシシラン系材料の例は、ノルマルオクタデシルトリメトキシシラン、又は、ノナフルオロヘキシルトリエトキシシランである。
撥水処理されている粒子の材料は、例えば、土壌、及び、ガラスビーズである。土壌とは、無機物、コロイド状の無機物、粗大有機物、又は、微生物などの分解作用などによって変質して生じる有機物などを含む。
液体によって不透水層3に加わる圧力が水浸入圧以下の場合、液体は不透水層3を通過しない。貯水構造100において、不透水層3に加わる水の圧力の最大値は、舗装層1と保水層2の高さに対応する。
舗装層1の第1の面1aから液体が供給された場合、舗装層1及び保水層2に含まれていた気体が存在していた場所に液体が浸入する。液体が浸入することにより、その場所に存在していた気体の量に応じて、液体の液面の高さが変化する。液体の液面の高さに応じて不透水層3に圧力が加わると考えられる。
液体によって不透水層3に加わる圧力が水浸入圧より大きい場合、液体が不透水層3を通過する。液体が不透水層3を通過することを「決壊」とも表記する。以下、液体によって不透水層3が決壊し始めるときの圧力を「浸入圧」と表記する。
本願発明者らは、不透水層3は、一度決壊した後に、液体の通過を防ぐ水浸入圧が低下することがあるという知見を見出した。図8Aから図8Fを用いて、詳細は後述する。さらに、不透水層3が乾燥することにより、不透水層3の水浸入圧は元に戻るという知見を見出した。つまり、第1実施形態の貯水構造100は、不透水層3が決壊した後、不透水層3の上部に保水層2を形成していることにより、不透水層3の水浸入圧が元の状態に戻るまで、不透水層3に加わる圧力を低減することができる。よって、貯水構造100は、不透水層3が乾燥する時間を得ることができる。
貯水構造が保水層2を有さない場合、不透水層3が一度決壊した後、液体が供給されている限り、貯水の効果は低減され、舗装層1に供給された液体は不透水層3を通過していくことになる。
したがって、貯水構造100は、舗装層1と不透水層3との間に保水層2を有することにより、不透水層3が決壊した後でも、所定の容量の液体を保水層2で保持することができる。
<貯水構造100の構成例>
貯水構造100は、例えば、貯水構造100を配置する予定の部分の土壌の一部を除去して、その除去した部分に配置する。
貯水構造100は、例えば、貯水構造100を配置する予定の部分の土壌の一部を除去して、その除去した部分に配置する。
例えば、貯水構造100を配置する予定の部分の例としての図2Bに示す現地土壌4の状態から、図2Cに示すように、現地土壌4の一部を除去する。図2Dに示すように、現地土壌4の周囲残して現地土壌4の一部を除去した部分に、貯水構造100を配置する。
よって、貯水構造100は、例えば、現地土壌4に周囲を囲まれた状態で位置している。又は、図2Eに示すように、貯水構造100の全ての側面を枠5で形成しても良い。
なお、貯水構造100の下に形成されている現地土壌4は、液体が通過できる材料であれば良い。
枠5は、現地土壌4で構成してもよいし、代わりに、現地土壌4以外の材料で構成してもよい。すなわち、貯水構造100の側面に形成されている現地土壌4又は枠5は、液体又は気体が通過できる物質でも、液体又は気体が通過できない物質でも良い。少なくとも貯水構造100の底面及び側面の一部を囲う物質があれば良い。
<貯水構造100の構成例>
貯水構造100の具体的な例を説明する。歩道の一部の5m×5mの区間が、貯水構造100である場合の例を説明する。5m×5mの区間を施行場所とも表記する。以下、貯水構造100の形成方法を説明する。
貯水構造100の具体的な例を説明する。歩道の一部の5m×5mの区間が、貯水構造100である場合の例を説明する。5m×5mの区間を施行場所とも表記する。以下、貯水構造100の形成方法を説明する。
<ステップS001>
図2Cに示すように、施工場所の5m×5mの敷地を深さ20cmまで掘り返す。この深さは、不透水層3の厚さと保水層2の厚さと舗装層1の厚さとを合計した厚さに相当する。
図2Cに示すように、施工場所の5m×5mの敷地を深さ20cmまで掘り返す。この深さは、不透水層3の厚さと保水層2の厚さと舗装層1の厚さとを合計した厚さに相当する。
<ステップS002>
次に、現地土壌4の上に、疎水性の粒子の集合体で構成されている不透水層3を形成する。
次に、現地土壌4の上に、疎水性の粒子の集合体で構成されている不透水層3を形成する。
疎水性の粒子は、一例として、0.425mm以上0.85mm以下の範囲の粒子径を有し、かつ、海砂を撥水処理した撥水砂を使用する。不透水層3は、任意の厚さで良い。ここで、不透水層3は、一例として、5cm以上7cm以下の範囲の厚みを有する。
<ステップS003>
次いで、不透水層3上に、保水層2を形成する。一例として、7cmの厚みを有する保水層2を形成する。
次いで、不透水層3上に、保水層2を形成する。一例として、7cmの厚みを有する保水層2を形成する。
一般に、市販の保水ブロックは、飽和時に、15%以上30%の範囲の体積含水率を有する。一例として、第1実施形態の保水層2は、飽和時に、38%の体積含水率を有する豊浦砂を用いる。
豊浦砂とは、山口県豊浦海岸で採取した砂である。一例として、豊浦砂は、0.1mm以上0.4mm以下の範囲の粒子径を有する。
<ステップS004>
次いで、保水層2の上に、吸水性を有する舗装層1を形成する。一例として、6cmの厚みを有する舗装層1を形成する。
次いで、保水層2の上に、吸水性を有する舗装層1を形成する。一例として、6cmの厚みを有する舗装層1を形成する。
舗装層1は、舗装上面(第1の面)1aから舗装下面(第2の面)1bまで貫通する、微細な内径を有する管1cを多数有する。一例として、微細な内径の管1cに存在する液体が、舗装下面1bから舗装上面1aの方向に、上昇する機能を有する。
舗装層1は、保水層2に含まれる液体、又は、舗装層1の内部に含まれる液体を、舗装上面1aに吸い上げる。舗装上面1aに吸い上げられた液体は、蒸発する。
<不透水層3の製造方法>
図3に、不透水層3の製造方法を示す。ここでは、不透水層3の材料として、海砂を用いた例を説明する。
図3に、不透水層3の製造方法を示す。ここでは、不透水層3の材料として、海砂を用いた例を説明する。
<ステップS101>
一例として、0.425mm以上0.85mm以下の範囲の粒子径を有する海砂を乾燥させる。海砂の乾燥には、乾燥室若しくは乾燥機での強制的な乾燥、又は、太陽熱などを利用した自然乾燥を用いることができる。
一例として、0.425mm以上0.85mm以下の範囲の粒子径を有する海砂を乾燥させる。海砂の乾燥には、乾燥室若しくは乾燥機での強制的な乾燥、又は、太陽熱などを利用した自然乾燥を用いることができる。
海砂を乾燥して、海砂の重量を測定する。この工程を繰り返し、海砂の重量変化が所定値以下になった段階で乾燥を終了する。
乾燥室内又は乾燥機内で海砂を乾燥させる場合、海砂を入れた容器と重量計とを乾燥室内又は乾燥機内に入れる。乾燥室内又は乾燥機内を高温に維持して乾燥している状態で、海砂の重量変化を確認する。
例えば、乾燥室又は乾燥機内を約50℃に設定した状態で、容器に入れた海砂をかき回しながら乾燥させる。そして、所定の値以上の重量変化が無くなった段階で乾燥を終了する。
自然乾燥の場合は、例えば、太陽光で海砂を乾燥させる。容器の数センチ(例えば3cm)に高さに相当する量の海砂を容器に入れる。海砂を入れた容器を重量計上に置いて、屋外に放置しておく。
単位時間当たりの重量変化を計測し、所定値以上の重量変化が無くなった段階で、一例として表面近傍周辺の厚さ3cm分の土の乾燥が完了したとみなす。乾燥した海砂を採取した後、その下層にある海砂を同様に自然乾燥させる。
<ステップS102>
次いで、乾燥させた海砂を表面処理剤溶液に浸す。表面処理剤溶液は、例えば、フッ素系溶媒、又は、炭化水素系溶媒を用いる。撹拌せずに静止して浸ける場合は、一例として約1日浸けたまま放置した後、溶液を濾過する。
次いで、乾燥させた海砂を表面処理剤溶液に浸す。表面処理剤溶液は、例えば、フッ素系溶媒、又は、炭化水素系溶媒を用いる。撹拌せずに静止して浸ける場合は、一例として約1日浸けたまま放置した後、溶液を濾過する。
<ステップS103>
次いで、濾過後、海砂を表面処理剤の洗浄剤にて洗浄する。例えば、表面処理剤としてフッ素系溶媒を用いた場合は、フロリナート又はノベックなどのフッ素系溶媒を洗浄液として用いる。
次いで、濾過後、海砂を表面処理剤の洗浄剤にて洗浄する。例えば、表面処理剤としてフッ素系溶媒を用いた場合は、フロリナート又はノベックなどのフッ素系溶媒を洗浄液として用いる。
また、表面処理剤として炭化水素系溶媒を用いた場合は、ヘキサン又はヘキサデカンとクロロホルムの混合液を洗浄液として用いる。
<ステップS104>
次いで、洗浄した後、海砂の一部を取り出し、海砂の撥水処理が完了しているか否かを確認する。例えば、肉眼などで海砂が洗浄剤を弾いていることが観察できれば、撥水処理が完了していると判断できる。海砂の表面に洗浄剤の濡れが観察された場合は、海砂の撥水処理が完了していないと判断し、ステップS102とステップS103とを再度行う。
次いで、洗浄した後、海砂の一部を取り出し、海砂の撥水処理が完了しているか否かを確認する。例えば、肉眼などで海砂が洗浄剤を弾いていることが観察できれば、撥水処理が完了していると判断できる。海砂の表面に洗浄剤の濡れが観察された場合は、海砂の撥水処理が完了していないと判断し、ステップS102とステップS103とを再度行う。
<ステップS105>
次いで、海砂の表面が洗浄剤を弾いていることを確認した後に、海砂の乾燥を行う。
次いで、海砂の表面が洗浄剤を弾いていることを確認した後に、海砂の乾燥を行う。
前記の不透水層3の製造方法では、海砂の例を説明したが、現地土壌4への撥水処理又はガラスビーズを材料として用いる場合でも、同様な処理が可能である。
図4に、第1実施形態の第1実施例の貯水構造(貯水システム)102と比較例の貯水構造(貯水システム)200との実証実験の結果を示す。図4の太線は貯水構造102を示し、一点鎖線は貯水構造200を示し、細線は気温を示す。
<第1実施例>
図5Aは、第1実施例の貯水構造102の断面図である。図5Bに、第1実施例の貯水構造102の上面図である。
図5Aは、第1実施例の貯水構造102の断面図である。図5Bに、第1実施例の貯水構造102の上面図である。
貯水構造102の保水層2は、撥水処理の無い豊浦砂で構成されている。貯水構造102の不透水層3は、表面を撥水処理されている海砂で構成されている。貯水構造102の周囲を木枠5で囲んでいる。
前記の貯水構造102の表面温度の冷却効果を確認するために、前記貯水構造102に水を供給した際の、表面温度の時間変化を調べた。比較例として、従来、ヒートアイランド現象を緩和するために開発された保水ブロック9による表面温度の時間変化と比較した。
図5Cは、第1比較例の貯水構造200の断面図である。図5Dは、第1比較例の貯水構造200の上面図である。
貯水構造102及び貯水構造200は、一例として、どちらも内寸で5m×5mの木枠5内に設置した。すなわち、第1実施例では、貯水構造102及び貯水構造200を木枠5内に設置している。これは、舗装層1及び保水ブロック9の表面にそれぞれ供給される液体が、貯水構造102及び貯水構造200の側面から流れることを木枠5で低減するためである。しかし、貯水構造102及び貯水構造200を木枠5で囲む構成としても、それぞれの機能については大きな影響は受けず、木枠5の代わりにも何らかの構成で、貯水構造102及び貯水構造200が囲まれていれば、同様の結果を得られることは明らかである。
貯水構造102としては、18cmの高さを有する木枠5の中に、6cmの高さを有する不透水層3に対応する撥水砂を敷く。その上に6cmの高さを有する保水層2に対応する豊浦砂層を敷く。その上に深さ6cmを有する舗装層1に対応する赤レンガを敷いている。
貯水構造102及び貯水構造200において、それぞれ、木枠5から液体が漏れないよう、豊浦砂又はレンガと木枠5との隙間に撥水砂を詰めて外枠用不透水層3aとし、貯水された水が木枠5から外に漏れないようにした。この隙間に撥水砂を詰めて外枠用不透水層3aを形成する際には、撥水砂を袋に詰め、撥水砂が詰まった袋を隙間に詰めてもよい。このようにすることで、撥水砂がブロックの隙間から漏れず、施工が簡素になる利点がある。ただし、撥水砂を隙間に詰めた場合でも、撥水砂を詰めない場合でも、貯水構造102及び貯水構造200の差異は同様に得られる。
比較例の貯水構造200は、同じ木枠5に12cmの高さを有する豊浦砂7を敷く。その上に、6cmの高さを有する保水ブロック9を設置する。この保水ブロック9は、最適含水比18%のヒートアイランド対策用保水ブロックを用いている。
貯水構造200の豊浦砂7と保水ブロック9との合計の深さが、貯水構造102の舗装層1、保水層2、及び、不透水層3の合計の深さと同じである。
図5A及び図5Cに示すように、赤レンガ1及び保水ブロック9は全面に敷き詰めず、図5B及び図5Dに示したように、一例として、赤レンガ1及び保水ブロック9に囲まれた50cm×470cmの空間を明けて、それぞれ、貯水槽1a,8とした。
実験内容を説明する。貯水構造102及び貯水構造200のそれぞれの表面に同量の水を供給する。そして、単位時間ごとに舗装層1の表面及び保水ブロック9の表面の温度を測定する。そして、それぞれの表面温度の時間経過を比較する。
実験は、一例として、実験前日の18:00に、1時間で60mmの夕立が降った状況を想定して、水を供給した。
すると、図5C及び図5Dに示した貯水構造200は、約50mmの水を与えた段階で、保水ブロック9の表面から水が溢れた。
一方、図5A及び図5Bに示した貯水構造102は、舗装層1に設けた赤レンガの隙間に貯水され、表面から溢れ出ることはなかった。
これらの状態で、翌日の6時から18時まで、表面温度を連続的に測定した。気候は晴天であり、気温は図4の細線に示したように日中30度を越える夏日であった。
結果、保水ブロック9の貯水構造200が午前中の段階で表面が乾燥し、表面温度が上昇したのに比して、撥水砂の不透水層3を用いた貯水構造102は、朝時点での表面温度を一日中保ち、表面が湿潤状態になる状況を一日中保つことを実証できた。
さらに、多量の水を供給した際の貯水構造102における水の流れを推定するために、前記で用いる撥水砂の不透水層3の水浸入圧を測定する。
図6に、透水実験に利用した構成を示す。
シリンダー10に、5mmの直径を有する複数の穴が設けられているアルミニウム板12が固定されている。シリンダー10の材料は、ガラスである。アルミニウム板12の上に、0.01mmの布目を有する不織布11が配置されている。不織布11の上に、不透水層13を形成する。不透水層13の上に、水を供給する。
図7に、実験に利用した条件を示す。不透水層13として、(1)0.03mmの粒子径を有する撥水ガラス球、(2)0.1mm以上0.4mm以下の粒子径を有する撥水豊浦砂、(3)0.425mm以上0.85mm以下の粒子径を有する撥水海砂、(4)0.1mm以上0.4mm以下の粒子径を有する撥水性を有さない豊浦砂をそれぞれ利用して、透水実験を行った。
粒子径は、ふるい分析を用いて測定した。ふるい分析とは、異なる大きさのふるい目を有するふるいを大きい順又は小さい順に試料を通過させ、各ふるいに残った試料の質量を測定する方法である。
例えば、0.1mm以上0.4mm以下の粒子径を有する撥水豊浦砂の抽出方法を説明する。撥水豊浦砂を0.4mmの目の大きさを有するふるいをかけて、0.4mmより大きい粒子径の撥水豊浦砂と分離する。次に、残りの0.4mm以下の粒子径を有する撥水豊浦砂に対して、0.1mmの目の大きさを有するふるいをかけ、0.1mmより小さい粒子径を有する撥水豊浦砂と分離する。この結果、0.1mm以上0.4mm以下の粒子径を有する撥水豊浦砂を抽出した。
次に、実験方法を説明する。
不織布11の上に、前記(1)〜(4)のいずれかの材料で不透水層13を形成する。不透水層3の上部に、単位時間に一定量の水14を供給する。具体的には、5分ごとに10mmの量の水を供給した。
次に、不透水層13が決壊して、不透水層13の下に水が抜け始めた際の水浸入圧を調べた。このような実験を、残りの材料で構成する不透水層13に対しても、それぞれ、同様に行った。
実験結果を説明する。前記(1)の材料に相当する平均0.03mmの粒子径を有する撥水ガラスの水浸入圧は、100cmであった。前記(2)の材料に相当する平均0.15mmの粒子径を有する撥水豊浦砂の水浸入圧は21cmであった。前記(3)の材料に相当する平均0.8mmの粒子径を有する撥水砂(海砂)の水浸入圧は10cmであった。前記(4)の材料に相当する撥水していない平均粒子径0.15mmの豊浦砂の水浸入圧は2cmであった。
第1実施例の不透水層3に用いる撥水海砂の水浸入圧は10cmであった。撥水海砂で形成された不透水層3は、保水層2の厚さと舗装層1の厚さとの合計が10cm以上のとき、撥水海砂上に貯水された水が舗装層1の表面に達する前に不透水層3は決壊する。
舗装層1及び保水層2に含まれる水の水面が上昇するか低下するかは、供給される水の供給速度と、決壊部分から排出される排出速度との関係に依存する。水浸入圧以上の水圧に耐えることができない状況では、不透水層3はさらに決壊するので、水面の上昇が無い状況で水面は保たれ、水の供給が無くなった段階で、水面は低下する。
したがって各層の厚さを、先に示したように、例えば、第1実施例における保水層2の厚さを7cmとし、その上の舗装層1の厚さが標準頻繁に使用されるブロックの厚さ6cmとして施工した場合、10cmで不透水層3の撥水砂が決壊するとすれば、水面が舗装層1の表面に達するまでに決壊が生じ、水が舗装層1の表面から溢れ出す可能性は少なく、水の供給が少なくなるか又は止まると、水面が低下し始める。
<貯水構造100>
図8Aから図8Fを用いて、第1実施形態の代表例としての貯水構造100が液体を貯める動作を説明する。この動作は、貯水構造101及び102でも同様である。
図8Aから図8Fを用いて、第1実施形態の代表例としての貯水構造100が液体を貯める動作を説明する。この動作は、貯水構造101及び102でも同様である。
集中豪雨又はゲリラ豪雨により、貯水構造100に雨水が供給される例を説明する。ここでは、貯水構造100が保持可能な容量を超える量の雨水が供給されることにより、不透水層3から雨水を通過(決壊)する例を説明する。図8Aから図8Fは、時系の変化を示している。
<図8A>
舗装層1の表面に供給された水は、舗装層1を通過し、保水層2で保持される。
舗装層1の表面に供給された水は、舗装層1を通過し、保水層2で保持される。
さらに、保水層2が保持できる容量の水を超えて貯水構造100に水が供給されると、不透水層3が疎水性を有するため、水は不透水層3を通過せず、舗装層1内に水が貯まる。ここで、保水層2と不透水層3とが接する面から水面までの長さを「水深」と表記する。
また、舗装層1は、保水層2の水を舗装層1の表面に吸い上げる。よって、舗装層1の表面は湿潤状態となる。湿潤面に含まれる水が蒸発することにより、湿潤面付近の環境の温度を低下させることができる。
<図8B>
舗装層1及び保水層2に貯まる水の量に対応する圧力が、不透水層3の水浸入圧の圧力を超える場合、不透水層3は決壊する(図8Bの参照符号20を参照)。不透水層3が決壊した後、舗装層1及び保水層2に貯まっていた水は、不透水層3を通過して、現地土壌4に流れる(図8Bの参照符号21で示す水を含む現地土壌4の部分を参照)。不透水層3を水が通過することを「排水」と表記する。不透水層3が決壊することにより水が流れる部分を「決壊部分」と表記する(図8Bの参照符号20の部分を参照)。
舗装層1及び保水層2に貯まる水の量に対応する圧力が、不透水層3の水浸入圧の圧力を超える場合、不透水層3は決壊する(図8Bの参照符号20を参照)。不透水層3が決壊した後、舗装層1及び保水層2に貯まっていた水は、不透水層3を通過して、現地土壌4に流れる(図8Bの参照符号21で示す水を含む現地土壌4の部分を参照)。不透水層3を水が通過することを「排水」と表記する。不透水層3が決壊することにより水が流れる部分を「決壊部分」と表記する(図8Bの参照符号20の部分を参照)。
不透水層3の水浸入圧の圧力は、水浸入圧に対応する。ここで、不透水層3の水浸入圧の圧力と対応する水深を、図8A〜図8Dにおいて点線22で示している。
現地土壌4に水が流れることにより、舗装層1に供給された水との関係に依存して、舗装層1及び保水層2に水が貯まる速度が低下する。又は、水深が減少して水面が下がり始める。
<図8C>
水深が減少して水浸入圧以下になっても、不透水層3から連続して水が排水される場合、決壊部分20から下部への排水は止まらない。水面はさらに低下し、保水層2が保水可能な水量比になるまで、排水される。以下、保水可能な水量比を「最適含水比」とも表記する。保水可能な水量比とは、保水層2における間隙の体積と、保水可能な水の体積との比を意味する。また、保水層2を構成する材料と水との比で説明したが、不透水層3を構成する材料と保水可能な水量との比も同様に最適含水比と表記する。
水深が減少して水浸入圧以下になっても、不透水層3から連続して水が排水される場合、決壊部分20から下部への排水は止まらない。水面はさらに低下し、保水層2が保水可能な水量比になるまで、排水される。以下、保水可能な水量比を「最適含水比」とも表記する。保水可能な水量比とは、保水層2における間隙の体積と、保水可能な水の体積との比を意味する。また、保水層2を構成する材料と水との比で説明したが、不透水層3を構成する材料と保水可能な水量との比も同様に最適含水比と表記する。
<図8D>
保水層2に含まれる水の量が、最適含水比と同等になった場合に、不透水層3からの排水が止まる。例えば、不透水層3を構成する撥水豊浦砂の最適含水比は約16%程度である。この最適含水比に至るまで、また、至った状況において、舗装層1は、保水層2に含まれる水をその表面に吸い上げ続けることで、表面を湿潤状態に保つ。
保水層2に含まれる水の量が、最適含水比と同等になった場合に、不透水層3からの排水が止まる。例えば、不透水層3を構成する撥水豊浦砂の最適含水比は約16%程度である。この最適含水比に至るまで、また、至った状況において、舗装層1は、保水層2に含まれる水をその表面に吸い上げ続けることで、表面を湿潤状態に保つ。
<図8E>
不透水層3を流れる水が一旦止まっても、再度、決壊を起こしやすくなっている。不透水層3の決壊部分20は、水が流れた経路に相当する。以下、水が流れた経路を「水道」とも表記する。
不透水層3を流れる水が一旦止まっても、再度、決壊を起こしやすくなっている。不透水層3の決壊部分20は、水が流れた経路に相当する。以下、水が流れた経路を「水道」とも表記する。
水道に水が残っている間は、再度、水が不透水層3に供給される水が通過しやすい状態になっている。つまり、舗装層1及び保水層2に含まれる水の量が、水浸入圧以下の水の量でも、再度、決壊する可能性がある。よって、舗装層1に水を供給しても、供給した舗装層1及び保水層2に貯水されず、決壊部分20より排出される可能性がある。
貯水構造100は、一定の量の水を保持できる保水層2を有することにより、水道が乾燥するまでの時間を保持することができる。よって、不透水層3の決壊していた部分20を乾燥させることができる。
<図8F>
決壊部分20が乾燥されて水が無くなった場合、不透水層3は、水浸入圧より小さい水の量が舗装層1及び保水層2に含まれても、水を貯めることができる。つまり、貯水構造100は、保水層2の含水量以上の水を貯水することが可能になる。
決壊部分20が乾燥されて水が無くなった場合、不透水層3は、水浸入圧より小さい水の量が舗装層1及び保水層2に含まれても、水を貯めることができる。つまり、貯水構造100は、保水層2の含水量以上の水を貯水することが可能になる。
水浸入圧を調整するため、疎水性の粒子と疎水性の粒子と疎水性を有さない粒子とを混合した粒子を用いても良い。その混合率を変えることで、水浸入圧を調整することできる。
図9に、撥水処理していない海砂と撥水処理している海砂との混合割合(混合率)と、その水浸入圧(限界水位)との関係の実験結果を示す。撥水処理していない海砂と撥水処理している海砂と含む砂を「混合砂」とも表記する。
例えば、撥水処理していない砂と撥水処理している砂とを1:7で混合した砂は、8cmの高さの水浸入圧を有する。不透水層3に混合砂を用いた場合には、保水層2を2cm薄く設計すれば、前記と同じ効果を得ることができる。
本第1実施形態の貯水構造100は、一定以下の量の液体が供給された場合、保水層2と舗装層1とに液体を保持する。よって、舗装層1の表面を湿潤状態に保つことが可能となる。一定以上の液体が供給された場合、不透水層3が決壊するため、それ以上の液体は貯水されない。したがって、過多な液体が供給されることにより、舗装層1の表面から他の部分に液体が溢れたり、貯水構造100の強度が落ちたりする問題を防ぐことができる。
さらに、不透水層3が決壊し、舗装層1の液体が排出されても、保水層2には液体が保持される。保水層2の水が蒸散するまでは、舗装層1の湿潤状態を保持することができる。
さらに、不透水層3は決壊すると、保水層2が保持可能な水量以上の水は排出される。排出後に一端水道が止まり、水道が乾燥すると、再度、空隙が空気で満たされ不透水性が再現する。そのため、特別な修理をしなくても、再び、保水層2及び舗装層1を貯水槽として水を貯水することが可能となる。
貯水構造100は、単純な層状に材料を積み重ねている構造であり、従来のように、特殊な袋又は複雑な施工の手間をかけずとも過多な水を排出できる利点も有する。
第1実施形態の1つ目の例としては、疎水性の粒子の例として撥水処理を施した砂の集合体で形成された撥水砂層を、不透水層3として地中に配置して貯水する。よって、貯水構造100は、貯水された水を用いて舗装上面1aの温度上昇を抑制することを可能とし、かつ、過多な水が供給されても、貯水構造100の強度を落とすことなく、貯水構造100の表面すなわち地表面に水が溢れることを低減できる。
第1実施形態の2つ目の例としては、疎水性粒子の集合体でありかつ粒子間の隙間には空気が含まれている状態の層にて、不透水層3を形成する。また、地中に配置された不透水層3の上に、一定の水を保持可能な保水層2の例として保水土壌あるいは保水ブロックを配置する。さらに、その上の舗装層1の例として吸水性ブロックを配置する。このように構成することにより、地中に一定以下の水量を保持しつつ、一定以上の水量になれば、貯水構造100の強度を保ちながら、水が貯水構造100の表面に溢れることを低減できる。
第1実施形態の3つ目の例として様態は、1つ目の例において、不透水層3の上部に形成される保水層2の保水土壌又は保水ブロック、及び、舗装層1の吸水性ブロックの層の厚さの合計値が、不透水層3の水浸入圧よりも大きくなるように設定する。これにより、地中に水浸入圧よりも少ない水量を保持しつつ、水浸入圧以上になれば不透水層3が水を通す。そのため、水が貯水構造100の表面に溢れることを低減できる。
第1実施形態の4つ目の例として、2つ目の例において、吸水性ブロックの間に隙間(貫通穴部)1dを空け、この隙間1dが貯水空間となるように設計する。2つ目の例と同様の効果を持ち、さらに供給された水により、貯水構造100の表面温度上昇をより効率良く低減できる。
第1実施形態の貯水構造100によれば、湿潤に供給された水が少ない場合でも、貯水構造100の表面すなわち地表表面で水が気化するので、効率良く表面冷却が可能である。さらに、供給された水が多い場合にも、不透水層3が疎水性粒子の集合体で形成することにより、水を表面に溢れさすことなく、適度に排水を行うことが可能となる。水供給の多少にかかわらず、定常的に地表表面を適切な湿潤状態に保つことで、地表表面を効率良く冷却できる。
これに対して、比較例として、保水層が無く、不透水層と舗装層とのみで構成される貯水構造を考えた場合、不透水層を地中全面に設置することで水を貯留することができる。貯留した水を舗装層の毛管により表面近くまで吸い上げ地表を湿潤状態に保つことで、地表表面で効率良く気化冷却を行う。
しかしながら、このような構造の課題は、過剰に水が供給された場合に、全て排水してしまうことである。
これに対して、第1実施形態の不透水層3は疎水性粒子の集合体で構成されており、一定以上の水圧になると不透水層3が決壊する。よって、舗装層1、保水層2、及び、不透水層3の高さを適切に設計することで、水が溢れ出す前に、決壊により水の排水が可能となる。
さらに、前記比較例では、疎水性粒子で構成された不透水層3が一旦決壊して、水道ができてしまうと、水道となる間隙が乾くまでは遮水効果が無くなる。水の供給が無くなると、すぐに地表面が乾き、表面温度を冷却できないという課題が生じる。
この課題を解決するために、第1実施形態の貯水構造100は、舗装層1と不透水層3との間に保水層2を設けている。そのため、不透水層3の水道が乾くまでは、保水層2の水を舗装層1に供給でき、表面温度を冷却する時間の切れ目を低減することができる。
<変形例>
なお、第1実施形態では、不透水層3は、一種類の材料(第1実施例では海砂)を用いているが、変形例として、不透水層3の一部を、他の部分が有する水浸入圧より低い水浸入圧を有する疎水性の粒子で構成してもよい。
なお、第1実施形態では、不透水層3は、一種類の材料(第1実施例では海砂)を用いているが、変形例として、不透水層3の一部を、他の部分が有する水浸入圧より低い水浸入圧を有する疎水性の粒子で構成してもよい。
図10は、不透水層3の一部に、海砂よりも大きい粒子径を有する撥水砂を用いた場合の貯水構造103を示す。不透水層3の一部に、海砂よりも大きい粒子径を有する撥水砂の部分を、排水孔部6と表記する。
貯水構造103は、過多な量の水を供給された場合、排水孔部6が決壊し、液体が流れる。よって、意図的に排水される場所を指定することが可能となる。したがって、貯水構造103を構築した後に、貯水量を調整する必要性が生じた場合に、排水孔部6の部分のみを掘り返し、排水孔条件(例えば粒子径、撥水していない砂との混合率)を変更することで、簡易に調整工事を行うことが可能となる。
(第2実施形態)
図11に、第1実施形態とは異なる別の第2実施形態の貯水構造(貯水システム)210の構成を示す。貯水構造210は、舗装層201と、保水層202と、不透水層203と、不透水層203の一部に排水孔部204を有する。
(第2実施形態)
図11に、第1実施形態とは異なる別の第2実施形態の貯水構造(貯水システム)210の構成を示す。貯水構造210は、舗装層201と、保水層202と、不透水層203と、不透水層203の一部に排水孔部204を有する。
前記の構成による貯水構造210について説明する。舗装層201又は保水層202は第1実施形態に記載のものと同じである。
不透水層203は、第1実施形態に記載されている疎水性粒子で構成されていてもよいし、その他の水を通さない材料で構成されていても良い。
その他の水を通さない材料とは、例えば、シルト又は粘土のように極細な粒子で形成されていても良いし、疎水性材料で形成される固形物で形成されていても良いし、親水性材料の表面を疎水性材料にてコーティングしたものでも良い。
排水孔部204は、不透水層203の一部に不透水層を貫通するように設置されており、不透水層203が有する水浸入圧より低い水浸入圧を有する疎水性粒子で構成される。排水孔部204を構成する疎水性粒子層の水浸入圧は、疎水性粒子の粒子径の大きさや、粒子径の分散などにより異なる。例えば、不透水層203が、直径0.1mm以上0.4mm以下の粒子径を有する豊浦砂に撥水処理を行った撥水砂で形成されている場合は、排水孔部204は、豊浦砂よりも直径の大きな砂、例えば0.425mm以上0.85mm以下の粒子径を有する海砂に撥水処理を行った撥水砂で形成しても良い。
液体によって不透水層203に加わる圧力が排水孔部204の水浸入圧以下の場合、液体は排水孔部204を通過しない。実際には、不透水層203に加わる水の圧力の最大値が、液体の高さに対応する。舗装層201の第1の面201aから液体が供給された場合、舗装層1及び保水層2に含まれていた気体が存在していた場所に液体が浸入する。液体が浸入することにより、不透水層203及び排水孔部204に圧力が加わると考えられる。ここでは、気体の量に応じて圧力が加わるわけではなく、あくまで水の高さに応じて圧力が加わる。
舗装層201の第1の面1aから供給された水量が一定値を超え、不透水層203及び排水孔部204にかかる圧力が排水孔部204の水浸入圧を越えると、排水孔部204に水が浸入し、舗装層201又は保水層202に貯められた水は、排水孔部204から下に排出される。排水孔部204内に水分が残存している間は、排水孔部204は従来の水浸入圧に至るまでの水圧に対しても遮水効果がなく、水を保水層202に蓄える事ができない。しかしながら、排水孔部204を乾燥させることにより、排水孔部204は、再び、従来の水浸入圧を保つことが可能となる。
第2実施形態の貯水構造210は、例えば、土壌の一部を除去して、その除去した部分に配置する。
例えば、図12に示すように、現地土壌205の一部を除去した部分に、貯水構造210を配置する。例えば、貯水構造210の具体的な例を説明する。歩道の一部の5m×5mの区間が、貯水構造210である場合、例えば、施工場所の5m×5mの敷地を20cm掘り返す。この深さは、不透水層203の厚さと保水層202の厚さと舗装層201の厚さとを合計した厚さに相当する。これも第1実施形態と同様である。
現地土壌205の上に、疎水性の粒子の集合体で構成されている不透水層203と排水孔部204とを形成する。例えば、不透水層203に用いる疎水性の粒子は、0.1mm以上0.4mm以下の粒子径を有する豊浦砂を撥水処理した撥水砂を使用する。排水孔部204に用いる疎水性の粒子は、0.425mm以上0.85mm以下の範囲の粒子径を有する海砂を撥水処理した撥水砂を使用する。不透水層203及び排水孔部204は、任意の厚さで良い。ここでは、5cm以上7cm以下の範囲の厚みとする。不透水層203及び排水孔部204は、同じ厚さである。排水孔部204は不透水層203の一部に形成され、排水孔部204の周囲が不透水層203で囲まれている。
不透水層203及び排水孔部204の構築構造を説明する。まず、現地土壌205を掘り起こして形成した窪み205aの底面(現地土壌205の表面)205bの上に、排水孔部204形成用の貫通穴を有する筒状の型251を配置する(図13A参照)。例えば、直径20cmの排水孔部204を配置する場合には、排水孔部型251は、直径20cmでかつ高さ5cmの円筒の筒である。円筒の筒の厚さは、薄ければ薄いほど、型を抜いた後の隙間が薄くなるので好都合であり、例えば、折り曲げて円筒を形成できる薄さとして1mmの厚さでも良い。排水孔部型251は、材質は問わないが、例えばプラスチックで製造したものでもよい。掘り起こして形成された窪み205aの底面205bの上に、排水孔部204を形成すべき箇所に、排水孔部型251を置き、各排水孔部型251内に、先の海砂による撥水砂を入れる(図13B参照)。この撥水砂により排水孔部204を形成する。
次いで、掘り起こして形成された窪み205aの底面205bのうちの、排水孔部型251を配置した部分以外の部分には、先の豊浦砂による撥水砂を、排水孔部型251と同じ高さまで配置して、不透水層203を形成する(図13C参照)。
不透水層203を形成後、排水孔部204と不透水層203の境界にある排水孔部型251を抜きとり(図13D参照)、以降、不透水層203上に、保水層202と舗装層201とを形成する部分は、第1実施形態と同様である(図13E参照)。
図14Aから図14Fを用いて、第2実施形態の貯水構造210が液体を貯める動作を説明する。
集中豪雨又はゲリラ豪雨により、貯水構造210に雨水が供給される例を説明する。ここでは、貯水構造210が保持可能な容量を超える量の雨水が供給されることにより、不透水層203から雨水を通過(決壊)する例を説明する。図14Aから図14Fは、時系列の変化を示している。
<図14A>
舗装層201の表面に供給された水は、舗装層201を通過し、保水層202で保持される。
舗装層201の表面に供給された水は、舗装層201を通過し、保水層202で保持される。
さらに、保水層202が保持できる容量の水を超えて貯水構造210に水が供給されると、不透水層203及び排水孔部204が共に疎水性を有するため、水は不透水層203を通過せず、舗装層201内に水が貯まる。ここで、保水層202と不透水層203とが接する面から水面までの長さを「水深」と表記する。
また、舗装層201は、保水層202の水を舗装層201の表面に吸い上げる。よって、舗装層201の表面は湿潤状態となる。湿潤面に含まれる水が蒸発することにより、湿潤面付近の環境の温度を低下させることができる。
<図14B>
舗装層201及び保水層202に貯まる水の量に対応する圧力が、排水孔部204の水浸入圧の圧力を超える場合、排水孔部204は決壊する(図14Bの参照符号220を参照)。排水孔部204が決壊した後、舗装層201及び保水層202に貯まっていた水は、排水孔部204を通って、現地土壌205に流れる(図14Bの参照符号221で示す水を含む現地土壌205の部分を参照)。排水孔部204を水が通過することを「排水」と表記する。排水孔部204が決壊することにより水が流れる部分を「決壊部分」と表記する(図14Bの参照符号220の部分を参照)。
舗装層201及び保水層202に貯まる水の量に対応する圧力が、排水孔部204の水浸入圧の圧力を超える場合、排水孔部204は決壊する(図14Bの参照符号220を参照)。排水孔部204が決壊した後、舗装層201及び保水層202に貯まっていた水は、排水孔部204を通って、現地土壌205に流れる(図14Bの参照符号221で示す水を含む現地土壌205の部分を参照)。排水孔部204を水が通過することを「排水」と表記する。排水孔部204が決壊することにより水が流れる部分を「決壊部分」と表記する(図14Bの参照符号220の部分を参照)。
現地土壌205に水が流れることにより、舗装層201に供給された水との関係に依存して、舗装層201及び保水層202に水が貯まる速度が低下する。又は、水深が減少して水面が下がり始める。
<図14C>
水深が減少して水浸入圧以下になっても、排水孔部204から連続して水が排水される場合、決壊部分220から下部への排水は止まらない。水面はさらに低下し、保水層202が保水可能な水量比になるまで、排水される。以下、保水可能な水量比を「最適含水比」とも表記する。保水可能な水量比とは、保水層202における間隙の体積と、保水可能な水の体積との比を意味し、最適含水比と表記する。
水深が減少して水浸入圧以下になっても、排水孔部204から連続して水が排水される場合、決壊部分220から下部への排水は止まらない。水面はさらに低下し、保水層202が保水可能な水量比になるまで、排水される。以下、保水可能な水量比を「最適含水比」とも表記する。保水可能な水量比とは、保水層202における間隙の体積と、保水可能な水の体積との比を意味し、最適含水比と表記する。
<図14D>
保水層202に含まれる水の量が、最適含水比と同等になった場合に、不透水層203からの排水が止まる。例えば、不透水層203を構成する撥水豊浦砂の最適含水比は約16%程度である。この最適含水比を下回るまで、舗装層201は、保水層202に含まれる水をその表面に吸い上げ続けることで、表面を湿潤状態に保つ。
保水層202に含まれる水の量が、最適含水比と同等になった場合に、不透水層203からの排水が止まる。例えば、不透水層203を構成する撥水豊浦砂の最適含水比は約16%程度である。この最適含水比を下回るまで、舗装層201は、保水層202に含まれる水をその表面に吸い上げ続けることで、表面を湿潤状態に保つ。
<図14E>
排水孔部204を流れる水が一旦止まっても、再度、決壊を起こしやすくなっている。決壊部分220は、水が流れた経路に相当する。以下、水が流れた経路を「水道」とも表記する。
排水孔部204を流れる水が一旦止まっても、再度、決壊を起こしやすくなっている。決壊部分220は、水が流れた経路に相当する。以下、水が流れた経路を「水道」とも表記する。
水道に水が残っている間は、再度、水が排水孔部204に供給される水が通過しやすい状態になっている。つまり、舗装層201及び保水層202に含まれる水の量が、水浸入圧以下の水の量でも、再度、決壊する可能性がある。舗装層201に水を供給しても、供給した舗装層201及び保水層202に貯水されず、排水孔部204より排出される可能性がある。
しかしながら、撥水砂層204の決壊部分220が乾燥すれば、再度、舗装層201及び保水層202に水を貯水する事が可能となる。保水層に蓄えられた水により、表面を湿潤に保ちながら、撥水砂層が乾くのを待って、再び、貯水するしくみである。
排水孔部204が乾燥するに費やされる時間と、保水層202に表面に水を供給するに足る水量下限値に至る時間との関係で、前者が早ければ、水を再度供給する事で、表面は常に湿潤を保つ事となる。
<図14F>
決壊部分220が乾燥すると、再び、排水孔部204は、水浸入圧の高さまで、水が舗装層201及び保水層202に水を貯めることができる。図15は、海砂を撥水処理した撥水砂層に、水浸入圧以上の水を供給して撥水砂層に水を通した後、水の通った箇所が乾くまで乾燥させて、乾燥後の撥水砂層の水浸入圧を測定する試行を何度も繰り返した場合の、水浸入圧の変化である。水を通した回数と、乾燥後の水浸入圧とを表にしている。表では、前記の試行を50回経過した後も1回目後の水浸入圧を保っており、一旦水が通った撥水砂層が乾燥すれば、元の水浸入圧に戻ることがわかる。
決壊部分220が乾燥すると、再び、排水孔部204は、水浸入圧の高さまで、水が舗装層201及び保水層202に水を貯めることができる。図15は、海砂を撥水処理した撥水砂層に、水浸入圧以上の水を供給して撥水砂層に水を通した後、水の通った箇所が乾くまで乾燥させて、乾燥後の撥水砂層の水浸入圧を測定する試行を何度も繰り返した場合の、水浸入圧の変化である。水を通した回数と、乾燥後の水浸入圧とを表にしている。表では、前記の試行を50回経過した後も1回目後の水浸入圧を保っており、一旦水が通った撥水砂層が乾燥すれば、元の水浸入圧に戻ることがわかる。
第2実施形態の貯水構造210は、第1実施形態の貯水構造と同様に、一定以下の量の液体が供給された場合、保水層202と舗装層201とに液体を保持することにより、舗装層201の表面を湿潤状態に保つことが可能となる。一定以上の液体が供給された場合、排水孔部204が決壊するため、過多な液体が供給されることにより、舗装層201の表面から他の部分に液体が溢れたり、貯水構造210の強度が落ちたりする問題を防ぐことができる。
さらに、排水孔部204を設置することで、意図的に決壊場所を排水孔部204に指定することができる。これにより、決壊場所を乾燥させる場合、又は、雨量が想定よりも多い気候変動などで貯水量を調整する必要性が生じた場合などに、不透水層全体を乾燥させる手間も時間も必要はなく、排水孔部204のみを部分的に乾燥させたり、排水孔部204を形成している撥水砂条件(例えば粒子径、撥水していない砂との混合率など)のみを変更することで、簡易に計画した量の水を貯水することが可能となる。
なお、本発明を第1〜第2実施形態及び変形例に基づいて説明してきたが、本発明は、前記の第1〜第2実施形態及び変形例に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
なお、前記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明にかかる貯水構造は、道路、歩道、または屋上緑化システムなどに有用である。
本発明は、添付図面を参照しながら実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形又は修正は明白である。そのような変形又は修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
Claims (6)
- 複数の疎水性の粒子で構成されている不透水層と、
前記不透水層の上部に形成されており、所定の容量の液体を保持することができる保水層と、
前記保水層の上部に形成されており、第1の面から第2の面まで貫通する管を有する舗装層とを備えるとともに、
前記不透水層は、前記舗装層の厚み及び前記保水層の厚みに対応する水圧よりも小さい水浸入圧を有する、
貯水構造。 - 前記疎水性の粒子は、クロロシラン系材料、又はアルコキシシラン系材料で表面を撥水処理されている粒子である、
請求項1に記載の貯水構造。 - 前記保水層は、親水性を有する粒子、又は表面を親水性の材料で覆われている粒子の集合体であり、かつ、前記粒子の間に空隙を有する、
請求項1に貯水構造。 - 前記不透水層と同じ厚さであって、前記不透水層より水浸入圧の低い撥水砂層で構成された排水孔部を備える、
請求項1に記載の貯水構造。 - 前記舗装層は、内部に連続して繋がった空隙を有し、前記舗装層の底面から表面まで、水を吸い上げる機能を有している、
請求項1〜4のいずれか1つに記載の貯水構造。 - 前記舗装層の前記管は、毛細管現象により液体を移動させる管である、
請求項1〜4のいずれか1つに記載の貯水構造。
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